JPH0586134B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電気車の走行状態に於ける電動機、
並びに、運転中の各種回転機の回転子各部の温度
を非接触の方法で自動的に測定記録することを目
的としてなされたものである。

〔従来の技術とその問題点〕

従来の電気車の走行状態に於ける電動機回転子
各部の温度を非接触で測定する方法を、図に基づ
いて説明する、第１図は電動機の軸方向断面の模
式図に測定素子を配置した従来の装置のブロツク
図である。１、は回転子を、２、は固定子を示
す。温度変化に対応して静電容量の変化する温度
測定用コンデンサ３、と偏平な形状の同調コイル
４、を組み合わせ測定点の温度に応じて同調周波
数の変化する温度測定用同調回路を構成し、該コ
ンデンサを電動機回転子１、の温度測定の目的の
箇所に応じて数箇所に埋め込む一方それぞれの該
コンデンサと組み合わせる同調コイルは回転子の
コイルエンド部の外周面の同一円周上に一定の間
隔を隔ててバインド部材と共に埋め込んで温度測
定用カツプリングコイルとして兼用する。これら
数箇所に埋め込んだ温度測定用同調回路の位置を
知るために同様の方法で位置信号用コンデンサ
５、と偏平な形状の同調コイル６、を組み合わせ
た位置信号用の一定の同調周波数を有する同調回
路を構成しこの同調コイルは温度測定用同調コイ
ルと同一円周上の所定の箇所に同時に埋め込んで
位置信号用カツプリングコイルとして兼用する、
該位置信号用同調回路のコンデンサ５、は温度に
より静電容量の変化しないものを使用する。一方
これらカツプリングコイルに相対する固定子側の
所定の位置に位置検知コイル７、温度検知コイル
８、を配置する、該位置検知コイル７、には伝送
ケーブル９、を介して位置信号発信検出器１０、
から一定の同調周波数に対応した高周波電力を供
給し位置信号用カツプリングコイル６、と位置検
知コイル７、が幾何学的に重なつた時のみ位置検
知コイルのインピーダンスが低下することにより
位置信号を得る、この信号により掃引発信器１
１、を介してシンクロスコープ１２、をトリガー
して電動機一回転に一回の掃引をさせる。温度検
知コイル８、には伝送ケーブル１３、を介して可
変高周波発信器１４、、から手動で可変する高周
波電力を供給して前記温度測定用カツプリングコ
イル４、と温度検知コイル８、が幾何学的に重な
つた時のみ温度検知コイル８、のインピーダンス
が変化することを同調検波器１５、を介してシン
クロスコープ１２、で観測し、上記可変高周波発
信器の発信周波数を調整して温度検知コイル８、
のインピーダンスが最低になる点の周波数を周波
数カウンター１６、で測定しプリンター１７、に
記録し、予め較正してある周波数対温度の換算値
からその点の温度を測定する、他の測定点につい
ても同様の操作を繰り返して行う。測定点の位置
については上記シンクロスコープのCRT画面の
目視で知る。

この方法では、一点一回の測定に時間がかかる
問題があり、電動機が高速回転している時にはカ
ツプリングコイルと検知コイルが幾何学的に重な
つている時間が非常に短時間となるため測定装置
の自動化は極めて困難である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、これらの欠点を解決して測定装置を
自動化するためになされたもので、先ず、前記温
度測定用同調回路、位置信号用同調回路をそれぞ
れトランジスタ回路を含む発信回路として構成
し、この発信回路に必要な電力は固定子側から電
磁誘導によつて供給する方法とした。この為、新
たに電力供給を受けるためのカツプリングコイル
と整流回路を温度測定用発信回路及び位置信号用
発信回路のそれぞれに付加して従来と同様に回転
子のコイルエンド部の外周面の同一円周上に一定
の間隔を隔ててバインド部材と共に埋め込む方法
とした。固定子側には温度測定用発信回路のカツ
プリングコイルと位置信号用発信回路のカツプリ
ングコイルに相対する固定子側の所定の位置に温
度検知用受信コイル、位置検知用受信コイル、及
び電力供給用コイルを配置し、位置信号用発信コ
イルと位置検知用受信コイルが幾何学的に重なつ
た時同時に電力受給用コイルと電力供給用コイル
も幾何学的に重なり、発信電力を供給すると同時
に位置信号を受信して位置を知る。この位置信号
の周波数は周囲温度が変化しても特定一定とす
る。次に温度測定用発信コイルと温度検知用受信
コイルが幾何学的に重なつた時、同様に電力受給
用コイルと電力供給用コイルも幾何学的に重な
り、発信電力を供給すると同時に測定点の温度に
対応した発信周波数を受信する。他の測定点につ
いても同様の動作を行う。測定点の位置を知るた
めに回転子一回転当たり一定の数のパルス信号を
発生する機構を別に作り、位置信号を受信すると
同時にこのパルス信号を計数する。位置信号を発
生する点から各温度測定用発信回路のカツプリン
グコイルの位置までのパルス数を予め知ることに
より所定の位置の温度信号を得る。

本発明は、この様な機構を電動機の回転子温度
を非接触で瞬時に発信周波数として受信し自動的
に受信周波数を温度に換算し連続的に自動測定記
録することを特徴とした自動測定記録装置に関す
るものである。

〔実施例〕

以下、この発明の構成を図にもとづいて詳細に
説明する。

第２図は、電動機の軸方向断面図に本発明によ
る一例としての発信回路と受信回路を電動機の各
部位に配置した自動測定記録装置のブロツク図で
ある。

第２図において、１８、は回転子を、１９、は
固定子を示す。また、２０、は温度測定用のコン
デンサで、温度変化に対応して静電容量の変化す
るコンデンサである。２１、は偏平な形状のコイ
ルで温度測定用発信コイルとカツプリングコイル
を兼用する。２２、はトランジスタ回路で、該コ
ンデンサ２０と該コイル２１、を組み合わせて測
定点の温度に応じて発信周波数の変化する温度測
定用発信回路を構成する。２３、は偏平な形状の
コイルで固定子側から電磁誘導によつて電力供給
を受けるためのカツプリングコイルである。２
４、は整流回路で、カツプリングコイル２３、に
よつて受給した電力を直流に変換して上記温度測
定用発信回路に供給する。以上の２１，２２，２
３，２４によつて温度測定信号子２５、を構成す
る。コンデンサ２０、を電動機回転子１８、の温
度測定の目的の箇所に応じて数箇所に埋め込む一
方それぞれのコンデンサ２０、と組み合わせる温
度測定信号子は回転子のコイルエンド部の外周面
の同一円周上に一定の間隔を隔ててバインド部材
と共に埋め込む。

これら数箇所に埋め込んだ温度測定信号子の位
置を知るために同様の方法で位置信号子を設け
る。２６、は位置信号の発信用コンデンサで、温
度により静電容量の変化しないコンデンサであ
る。２７、は偏平な形状のコイルで位置信号発信
コイルとカツプリングコイルを兼用する。２８、
はトランジスタ回路で、該コンデンサと該コイル
を組み合わせて位置信号用の一定の発信周波数を
有する位置信号発信回路を構成する。この位置信
号の周波数は周囲温度が変化しても特定一定とす
る。２９、は偏平な形状のコイルで固定子側から
電磁誘導によつて電力供給を受けるためのカツプ
リングコイルである。３０、は整流回路で、カツ
プリングコイル２９、によつて受給した電力を直
流に変換して上記位置信号用発信回路に供給す
る。以上の２６，２７，２８，２９，３０によつ
て位置信号子３１、を構成する。この位置信号子
は、温度測定信号子と同一円周上の所定の箇所に
同時に埋め込む。

一方、固定子側には、位置検知コイル３２、温
度検知コイル３３、電力供給用カツプリングコイ
ル３４、から成る信号検出子３５、を設置する。

この信号検出子３５、は、電動機の回転中のあ
る時点で位置検知コイル３２、と位置信号発信コ
イル２７、が、電力供給用カツプリングコイル３
４、と電力受給コイル２９、が、同時に相対し、
また、次の別の時点では温度検知コイル３３、と
温度測定用発信コイル２１、が、電力供給用カツ
プリングコイル３４、と電力受給コイル２３、が
同時に相対するように設置する。

位置信号用発信コイル２７、と位置検知コイル
３２、が幾何学的に重なる時同時に電力受給用コ
イル２９、と電力供給用コイル３４、も幾何学的
に重なり、この時電力供給用コイル３４、には伝
送ケーブル３６、を介して電力供給用高周波発生
器３７、から発信電力を供給し、位置信号用発信
回路を動作させた位置信号用発信コイル２７、の
位置信号出力を位置検知コイル３２、で受信し伝
送ケーブル３８、を介して前置処理装置３９、に
送る。

次に温度測定用発信コイル２１、と温度検知コ
イル３３、が幾何学的に重なつた時、同様に電力
受給用コイル２３、と電力供給用コイル３４、も
幾何学的に重なり、、電力供給用コイル３４、に
は伝送ケーブル３６、を介して電力供給用高周波
発生器３７、から発信電力を供給し、温度測定用
発信回路を動作させ測定点の温度に対応した発信
周波数を温度測定用発信コイル２１、から温度検
知用受信コイル３３、で受信し、伝送ケーブル４
０、を介して前置処理装置３９、に送る。他の測
定点についても同様の動作を行う。

測定点の位置を知るためには回転子一回転当た
り一定の数のパルス信号を発生するパルス発生器
４１、を別に設け、位置信号を受信すると同時に
このパルス信号を計数する。位置信号を発生する
点から各温度測定用発信回路のカツプリングコイ
ルの位置までのパルス数を予め知ることにより所
定の位置の温度信号を知ることができる。

主処理装置４２、はパルス発生器４１、及び前
置処理装置３９、から刻々と送られてくるデータ
をそれぞれ所定の位置の温度の値に換算して記録
計４３、に連続的に記録する。

【図面の簡単な説明】

第１図は主電動機の軸方向断面の模式図に測定
素子を配置した従来の装置のブロツク図である。
第２図は、主電動機の軸方向断面の模式図に本発
明による一例としての発信回路と受信回路を電動
機の各部位に配置した自動測定記録装置のブロツ
ク図である。 １，１８…は回転子を、２，19…は固定子を示
す。３，２０…は温度測定用コンデンサ、４，６
…は同調コイル、５，２６…は位置信号用コンデ
ンサ、７，３２…は位置検知コイル、８，３３…
は温度検知コイル、９，１３，３６，３８，４０
…は伝送ケーブル、１０…は置信号発信検出器、
１１…は掃引発信器、１２…はシンクロスコー
プ、１４…は可変高周波発生器、１５…は同調検
波器、１６…は周波数カウンター、１７…はプリ
ンターである。２１…は温度測定用発信コイル、
２２，２８…はトランジスタ回路、２３，２９…
は電力受給用カツプリングコイル、２４，３０…
は整流回路、２５…は温度測定信号子、２７…は
位置信号発信コイル、３１…は位置信号子、３４
…は電力供給用カツプリングコイル、３５…は信
号検出子、３７…は電力供給用高周波発生器、３
９…は前置処理装置、４０…は伝送ケーブル、４
１…はパルス発生器、４２…は主処理装置４３…
は記録計である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電気車の走行状態に於ける電動機回転子各部
   の温度を非接触の方法で自動的に測定する装置に
   於いて、位置検出用として電動機回転子の所定の
   位置に埋め込んだ電力受給コイルと整流回路並び
   に位置信号発信コイルと発信回路から成る位置信
   号子と、温度検出用として前記位置信号子と同じ
   円周上の他の所定の位置に埋め込んだ電力受給コ
   イル及び温度測定用発信コイルと温度変化に対応
   して静電容量の変化するコンデンサーとの組み合
   わせによる発信回路から成る温度信号子と、これ
   ら信号子に相対する固定子側の所定の位置に配置
   した位置検知コイル、温度検知コイル、電力供給
   用カツプリングコイルから成る信号検出子と、上
   記信号検出子から得られる回転子の位置信号、温
   度信号を伝送ケーブルを介して受信し波形整形、
   周波数選択などの処理をする前置処理装置と、こ
   の前置処理装置を介して得た信号を電動機回転子
   各部の温度に換算して記録計に出力する主処理装
   置で構成し、電動機回転子の所定の位置の温度に
   対応した発信周波数として受信して非接触でその
   温度を測定記録することを特徴とする電動機の温
   度自動測定記録装置。