JPH0581471A - 画像上の文字の配列方向判定方法 - Google Patents

画像上の文字の配列方向判定方法

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JPH0581471A
JPH0581471A JP3241484A JP24148491A JPH0581471A JP H0581471 A JPH0581471 A JP H0581471A JP 3241484 A JP3241484 A JP 3241484A JP 24148491 A JP24148491 A JP 24148491A JP H0581471 A JPH0581471 A JP H0581471A
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JP3241484A
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Hideaki Tanaka
秀明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般文書の文字列の配列方向を、比較的簡単
な装置で、高い確度で判定できるようにする。 【構成】 周辺分布作成部10および周辺分布正規化部
12によって、入力画像の正規化された水平・垂直周辺
分布を求め、微分係数計算部14およびヒストグラム作
成部16によって水平・垂直周辺分布の微分係数ヒスト
グラムを求めて特徴ベクトルとする。この特徴ベクトル
を整合性チェック部18によって辞書46に格納された
標準文書の特徴ベクトルとマッチングし、最もよく一致
する標準文書の文字配列方向をもって入力画像の文書の
文字配列方向であると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はOCR(Optica
l CharacterReader)などにより文書
を読取る方法に関し、特に、入力画像上の文字の配列方
向を判定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】OCRで文書を読取る場合、文章上の文
字の配列方向が縦方向か横方向かを認識することが必要
である。縦書か横書かを判定するために従来行なわれて
いた方法としては、入力画像の水平・垂直周辺分布を求
め、ピーク値を持つ方の周辺分布に対応する方向が行方
向であると認識する方法がある。周辺分布とは、この場
合入力文章の画像の横(水平)方向と縦(垂直)方向と
の2つの方向のうち、どちらか一方の方向のみを考慮し
て、画素(黒点)の分布を度数分布として表わしたもの
である。すなわち、水平方向周辺分布とは、水平方向の
画素位置に関係なく、垂直方向の画素位置のみを考慮し
て、画素分布を垂直方向の位置のみとの関係で表わした
ものである。逆にいうと、水平周辺分布とは、画像の水
平方向の各線に、いくつの画素(黒点)が存在している
かを各水平方向線ごとに求め、その度数分布を、その水
平方向線の垂直方向の位置との関係で表わしたものであ
る。
【0003】同様に垂直周辺分布とは、画素の垂直方向
の各線に、いくつの画素(黒点)が存在しているかを各
垂直方向線ごとに求め、その度数分布をその垂直方向線
の水平方向の位置との関係で表わしたものである。
【0004】従来行なわれていた他の方法においても同
じく入力画像の水平・垂直周辺分布が求められ、周辺分
布の空白数を調べ、空白数の多い方が行方向であると判
定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
2つの方法のうち前者によった場合には、以下のような
問題点がある。一般文書においては、文字のみならず罫
線などが印刷されている場合がある。また罫線の方向と
文字の方向とが一致していない場合さえあり得る。その
ような場合この方法に従って文字の配列方向を判定する
と誤った結果が得られるおそれがある。同様に後者の方
法を用いた場合でも、同様に、罫線の存在や、文書中の
写真などの存在などによって文字の配列方向が誤って判
定されるおそれがある。そのため、上述のような従来の
判定方法は、郵便物読取装置など、罫線や写真などが存
在することの少ない文書のみを対象としたOCRで採用
されるに止まっており、一般文書用のOCRでは実現さ
れていない。またこのような手法を改良するのみで一般
文書の読取りを誤りなく行なおうとすると、判断のため
に複数種類の基準値(しきい値)や多数のルールなどを
設ける必要があり、装置が複雑となってしまうという問
題点がある。
【0006】それゆえにこの発明は、一般文章の文字の
配列方向を比較的簡単な装置で、かつ高い確度で判定で
きるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる画像上の
文字の配列方向判定方法は、処理対象画像を読取り、処
理対象画像を構成する画素の、予め定める第1の方向お
よび第1の方向と交差する予め定める第2の方向の、正
規化された周辺分布をそれぞれ作成するステップと、作
成された第1の方向の周辺分布および第2の方向の周辺
分布のそれぞれの微分係数ヒストグラムを作成し、作成
された各微分係数ヒストグラムに基づいて処理対象画像
の特徴ベクトルを作成するステップと、処理対象画像の
特徴ベクトルを、各々についてその上の文字の配列方向
が予め特定された複数の標準画像についての、予め用意
された特徴ベクトルとパターンマッチングすることによ
り、処理対象画像を標準画像のうちの1つと関連付け、
関連付けられた標準画像上の文字の配列方向を処理対象
画像上の文字の配列方向として認識するステップとを含
む。
【0008】
【作用】本発明にかかる画像上の文字の配列方向判定方
法においては、読取られた処理対象画像を構成する画素
の、第1の方向の正規化された周辺分布と第2の方向の
正規化された周辺分布とが作成された後、それぞれの周
辺分布の微分係数ヒストグラムが求められ、微分係数ヒ
ストグラムに基づいて処理対象画像の特徴ベクトルが作
成される。この特徴ベクトルと標準画像の特徴ベクトル
とをマッチングすることにより処理対象画像と最もよく
整合する特徴ベクトルを有する標準画像が選択され、処
理対象の画像上の文字の配列方向は、選択された標準画
像上の文字の配列方向と一致しているものとして判定さ
れる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明にかかる画像上の文字の配列
方向判定方法を用いたOCRの、本発明にかかる部分の
ブロック図である。図1を参照してこのOCRは、文章
を読込んで2値画像に変換するための画像読取部8と、
画像読取部8によって入力された画像データを格納する
ための入力画像バッファ22と、入力画像バッファ22
に格納された入力文章画像に基づき、前述の水平周辺分
布と垂直周辺分布とを作成するための周辺分布作成部1
0と、周辺分布作成部10の作成した周辺分布のデータ
を格納するための周辺分布バッファ24と、周辺分布バ
ッファ24に格納された周辺分布の各値を、所定の換算
値で正規化するための周辺分布正規化部12と、周辺分
布バッファ24に格納された正規化された周辺分布に基
づき、周辺分布の微分係数を、後述する所定の方法によ
り計算するための微分係数計算部14と、微分係数計算
部14の出力する各微分係数値を格納するための微分係
数バッファ26と、微分係数バッファ26に格納された
微分係数に基づき、微分係数値のヒストグラムを作成す
るためのヒストグラム作成部16と、ヒストグラム作成
部16の出力する微分係数ヒストグラムを格納するため
のヒストグラムバッファ28とを含む。
【0010】この装置はさらに、予め多種多様な文書に
ついて上述の手順に従って水平・垂直周辺分布の微分係
数ヒストグラムを作成し、各文書について2つ得られる
微分係数ヒストグラムをまとめて1つの特徴ベクトルと
して格納し、後述するパターンマッチングにおいて入力
画像の特徴ベクトルとの整合性チェックを可能とするた
めの辞書46と、ヒストグラムバッファ28に格納され
た入力画像の2つの微分係数ヒストグラムに基づいて入
力画像の特徴ベクトルを作成し、この特徴ベクトルを辞
書46に格納されている各種の標準文書の特徴ベクトル
とマッチングすることによって入力画像と標準文書との
整合性をチェックするための整合性チェック部18と、
整合性チェック部18によって作成される、入力画像の
特徴ベクトルを一時格納しておくための特徴ベクトルバ
ッファ30と、整合性チェック部18によって行なわれ
る、入力画像の特徴ベクトルと各標準文書画像の特徴ベ
クトルとの間の整合性チェックのための演算結果を格納
しておくための整合性チェック結果バッファ32と、整
合性チェック結果バッファ32に格納された、入力画像
の特徴ベクトルと各標準文書画像の特徴ベクトルとの演
算結果に基づき、入力画像と最もよく整合する標準文書
画像を選択し、この標準文書画像の文字の配列方向をも
って入力画像の文字の配列方向であると判定するための
判定部20とを含む。
【0011】周辺分布バッファ24は、水平周辺分布を
格納するための水平方向部34と、垂直周辺分布を格納
するための垂直方向部36とを含む。微分係数バッファ
26は、水平周辺分布について得られた各微分係数値を
格納しておくための水平方向部38と、垂直周辺分布に
ついて得られた各微分係数を格納しておくための垂直方
向部40とを含む。ヒストグラムバッファ28は、水平
周辺分布の微分係数ヒストグラムを格納するための水平
方向部42と、垂直周辺分布の微分係数ヒストグラムを
格納するための垂直方向部44とを含む。
【0012】辞書46には前述のように、各標準文書の
画像の垂直・水平周辺分布の微分係数ヒストグラムから
求められた特徴ベクトルが、その文書の文字の配列方向
を示す情報とともに格納されている。
【0013】図1に示される数字は以下のように動作す
る。 (1) まず、画像読取部8によって、処理対象となる
文書を読取り、画像データを入力画像バッファ22に格
納する。
【0014】(2) 続いて周辺分布作成部10によっ
て、入力画像バッファ22に格納された処理対象文書の
画像データに対して、水平・垂直方向周辺分布が作成さ
れる。周辺分布を作成するための画像の範囲は、入力画
像のすべてでもよいし、またそのうちの適当な一部分で
もよい。一部分のみを作成範囲とする場合には、文書上
の複数個の領域を処理対象としてもよい。処理対象領域
となる画像データの一例が、図3(a)に示されてい
る。
【0015】図3(a)を参照して、この場合処理対象
画像50は、文書の上の一部範囲である。この例の場合
には、文字の配列は横書である。すなわち図3(a)に
示されるように、文字列48は水平方向に延びている。
【0016】周辺分布を作成するための対象画像の範囲
は、装置に準備されたメモリの容量などに応じて随意に
決定することができる。文書上の画像のどの部分に基づ
いて以下の処理を行なったとしても処理の手順そのもの
は同じである。また複数個の領域に基づいて周辺分布を
作成する場合、通常は互いに異なった領域が選ばれる。
しかし、互いに重複する領域によって処理をしてもかま
わない。
【0017】周辺分布作成部10による処理の結果得ら
れた水平周辺分布および垂直周辺分布が、図3(b)
(d)にそれぞれ示されている。図3(a)に示される
ように、この場合水平周辺分布は各文字列48の部分で
大きな度数分布を示し、行間ではほとんど度数のないよ
うなものとなる。横垂直周辺分布は、図3(d)に示さ
れるように、この場合領域のかなりの部分にわたってそ
れほど偏りのない分布となる。この水平周辺分布および
垂直周辺分布を表わすデータは周辺分布バッファ24の
水平方向部34および垂直方向部36にそれぞれ格納さ
れる。
【0018】(3) 続いて水平方向部34および垂直
方向部36に格納されている水平・垂直周辺分布が、周
辺分布正規化部12により正規化され、図3(c)、
(e)に示されるような正規化された水平周辺分布、垂
直周辺分布に変換される。水平周辺分布の正規化および
垂直周辺分布の正規化はそれぞれ次の式(1)(2)に
よって行なわれる。
【0019】
【数1】
【0020】上の式(1)(2)によって行なわれる正
規化処理は、各周辺分布の最大値が定数C(すなわち2
0)となるように各周辺分布の値を換算する処理のこと
を指す。この処理の後各周辺分布値は、その小数点以下
は切捨てられ整数化される。正規化された後の周辺分布
値は正規化前と同様に水平方向部34および垂直方向部
36に格納される。
【0021】(4) 続いて水平周辺分布および垂直周
辺分布の各々を構成するデータにつき次の式に従う演算
を行なうことにより、離散的な微分係数f′(n)を求
める。
【0022】f′(n)=f(n+1)−f(n) ここで関数f(n)は、水平または垂直方向のn番目の
水平線または垂直線に含まれる画素(黒点)の度数を正
規化した値を表わす。周辺分布値f(n)の値の範囲
は、(3)の正規化処理により0〜20の範囲に限定さ
れている。したがって微分係数f′(n)の範囲も同様
に(3)で用いられた定数C(すなわち20)により、
以下の範囲となるように限定されている。
【0023】−C≦f′(n)≦C 前述のように正規化後の周辺分布値f(n)は整数化さ
れている。したがって微分係数f′(n)の取得る値も
整数であって、上述の範囲内では2×C通りの値とな
る。すなわち微分係数は40通りの値を取得る。本実施
例においてたとえば水平周辺分布の微分係数ヒストグラ
ムを求めるためには、微分係数ヒストグラムバッファサ
イズとして40個の領域を取っておけばよい。図1に示
されるヒストグラムバッファ28の水平方向部42、垂
直方向部44のそれぞれが上述のようにサイズ40とな
るため、ヒストグラムバッファ28はサイズ80(2×
40)となる。
【0024】(5) 微分係数バッファ26の水平方向
部38および垂直方向部40に格納された水平周辺分布
および垂直周辺分布に対して、ヒストグラム作成部16
によって微分係数ヒストグラムが作成される。作成され
た微分係数ヒストグラムのデータはそれぞれ水平方向部
42および垂直方向部44に格納される。
【0025】(6) 整合性チェック部18は、ヒスト
グラムバッファ28に格納された水平・垂直周辺分布の
微分係数ヒストグラムを合わせて1つの特徴ベクトルと
して特徴ベクトルバッファ30に格納する。前述のよう
に水平周辺分布および垂直周辺分布の各微分係数ヒスト
グラムはそれぞれ40個のデータで表わされている。し
たがって特徴ベクトルバッファ30に格納される特徴ベ
クトルの要素数は80個となる。辞書46に予め格納さ
れている標準文書画像の特徴ベクトルの要素数も、この
特徴ベクトルの要素数と同じく80個とされていること
が必要である。
【0026】続いて整合性チェック部18は、特徴ベク
トルバッファ30に格納されている処理対象画像の特徴
ベクトルと、辞書46に格納されている複数個の標準文
書画像の特徴ベクトルとの間で、従来からのパターンマ
ッチング法を適用することにより互いの整合性をチェッ
クする処理を行なう。整合性をチェックする手法として
は従来から知られているパターンマッチング法のいずれ
でも適用することができる。たとえば、絶対差距離、ユ
ークリッド距離、類似度などのうちのいずれかをもって
整合性を表わす値とし、この値を処理対象画像と各標準
文書画像の特徴ベクトルの間で求めて整合性チェック結
果バッファ32に出力する。
【0027】上述の絶対差距離とは、2つの特徴ベクト
ルの対応する要素の差の絶対値を、各要素について求め
た上、これらを合計することにより得られる値をいう。
ユークリッド距離とは、2つの特徴ベクトルの対応する
2つの要素の差の二乗を求め、この値をすべての要素に
ついて合計した後その平方根をとることにより得られる
値をいう。類似度とは、たとえば2つの特徴ベクトルの
間で定義される「角度」などの値を指す。2つのベクト
ルX、Yの間の類似度S(X,Y)および角度θは、た
とえば次のようにして定義することができる。
【0028】
【数2】
【0029】(7) (6)の処理によって得られた結
果から、処理対象画像の特徴ベクトルと最も整合性の高
い標準文書画像を特定する。たとえば距離を持って整合
性を表わす値とした場合には、(6)の処理によって得
られた各標準文書画像の特徴ベクトルと処理対象画像の
特徴ベクトルとの間の距離のうち最も小さい距離となっ
た標準文書画像を選択する。そしてこの選択された標準
文書画像が縦書であれば処理対象画像も縦書であると判
定し、標準文書画像が横書であれば処理対象画像も横書
であると判定する。
【0030】あるいは類似度によって整合性を表わす場
合であれば、得られた角度θの絶対値が0に最も近くな
るような標準文書画像を選択し、その標準文書画像の文
字の配列方向を持って処理対象画像の文字配列方向であ
ると判定する。
【0031】以上のように水平・垂直周辺分布の微分係
数ヒストグラムを求め、この微分係数ヒストグラムに基
づいて特徴ベクトルを作成することにより、以下のよう
な効果を得ることができる。従来の方法のように入力画
像の水平・垂直周辺分布のみを文字配列方向の判定の基
礎として用いる場合、入力画像が上下または水平方向に
ずれると、水平・垂直周辺分布もそれに伴なって位置が
ずれてしまうという問題がある。これに対し微分係数ヒ
ストグラムを用いた場合、入力画像に多少の位置ずれが
あっても、得られる特徴ベクトルの各要素の値には、そ
の位置ずれによる影響はほとんど現われない。そのため
パターンマッチングの際にも、入力画像または標準文書
画像の入力時の画像の位置ずれなどに影響されることな
く、非常に高い精度で2つの特徴ベクトルの整合性を調
べることができる。そのため同じ程度の確度でマッチン
グ結果を得ようとすれば辞書に格納すべきデータ数は少
なくてすみ、辞書に格納された標準パターン数が同じで
あればマッチングの確度は従来よりも高くなる。また辞
書に用意されている標準文書画像として一般文書を大量
に処理してその特徴ベクトルを用意しておくことによ
り、多種多様な一般文書の中で高い確度で対応する標準
文書を選択することができ、文書の文字配列方向を正し
く判定することが可能となる。さらにパターンマッチン
グ法自体は従来から行なわれている方法および装置を用
いることで行なえ、装置を複雑にする必要はない。
【0032】一般には図1に示される各部10〜20の
機能はコンピュータを用いたプログラムによって実現さ
れることが多い。図2は、そのようなコンピュータプロ
グラムの処理の流れを示すフローチャートである。図2
を参照して、ステップS1において、まず入力画像の水
平・垂直周辺分布が作成される。この処理は、画像を水
平および垂直方向に走査して黒点の数を調べ、水平およ
び垂直方向に用意された周辺分布バッファに加算してい
くという、ごく簡単な処理によって行なうことができ
る。得られた結果の一例が図3(b)(d)に示され
る。制御はステップS2に進む。
【0033】ステップS2においては、ステップS1で
求められた周辺分布に対し、正規化処理が行なわれる。
この正規化処理は、まず水平方向部34(図1)に格納
された水平周辺分布の最大値を調べ、その最大値に基づ
いて式(1)に示される計算によって周辺分布バッファ
の値を更新し、続いて垂直周辺分布の値に対しても式
(2)で示される処理を行なうことにより実現される。
その結果が図3(c)(e)に示される。制御はステッ
プS3に進む。
【0034】ステップS3においては、正規化された水
平・垂直周辺分布につき、微分計数値を求める処理が行
なわれる。この微分係数値は、前述の式に従い、隣り合
う周辺分布値の差をとることにより計算できる。計算さ
れた微分係数値は順に微分係数バッファ26(図1参
照)に格納される。
【0035】続いてステップS4において、得られた微
分係数値により、微分係数ヒストグラムを作成する処理
が行なわれる。この処理は、得られた微分係数値を、そ
の値に従って分類していくという処理により実現でき
る。得られた結果が図4、5に示される。制御はステッ
プS5に進む。
【0036】ステップS5においては、得られた水平周
辺分布の微分係数ヒストグラムおよび垂直周辺分布の微
分係数ヒストグラムを1つにまとめて特徴ベクトルと
し、この特徴ベクトルと辞書46(図1参照)に格納さ
れた各標準文書画像の特徴ベクトルとの間で整合性を表
わす値の演算が行なわれる。この演算自体は前述の絶対
差距離、ユークリッド距離、類似度などを求める演算で
あり、簡単なものですむ。
【0037】続いてステップS6において、ステップS
5で得られた整合性を表わす値のうち、最も整合度の高
い値であると考えられるものを選択し、選択された値に
対応する標準文書画像が縦書であるか横書であるかを表
わす情報をもって、入力画像の文字の配列方向を示す値
とする。これによりこのプログラムは終了する。
【0038】図2に示されるような制御の構造を有する
プログラムに従ってコンピュータを動作させることによ
り、本発明の方法を実現することができる。図2の各ス
テップで行なわれる処理の各々については、いずれも簡
単な処理ですみ、従来の方法と比較してそれほど複雑な
ものではない。パターンマッチングのための辞書の容量
も少なく、かつマッチングによって得られる結果も従来
の方法よりも確度の高いものとなる。
【0039】以上、本発明にかかる画像上の文字の配列
方向判定方法を用いることにより、完全自動OCRを実
現する可能性が高まった。
【0040】
【発明の効果】以上のようにの本発明によれば、処理対
象画像の周辺分布の微分係数ヒストグラムに基づくパタ
ーンマッチングによって処理対象画像と最もよく整合す
る標準画像が選択され、処理対象画像の文字の配列の方
向は選択された標準画像の文字の配列の方向であると判
定される。微分係数ヒストグラムは画像がずれても変化
しないため、微分係数ヒストグラムを特徴ベクトル作成
の基準とすることにより、処理対象画像や標準画像の読
込時の位置ずれが処理に与える影響を少なくすることが
でき、認識の誤りが減少する。また多種多様な一般文書
を標準画像としてその特徴ベクトルを予め用意しておく
ことにより、多様な文書の画像についてその上の文字の
配列方向を高い確度で判定することが可能になる。さら
に、パターンマッチング法は一般に簡単でかつ安価なハ
ードウェアによって行なうことができ、従来装置と比較
して複雑な装置を用いる必要はない。
【0041】その結果、一般文書の文字の配列方向を比
較的簡単な装置で、かつ高い確度で判定できるようにす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる方法を実行するための
装置のブロック図である。
【図2】図2は、本発明にかかる方法をコンピュータプ
ログラムによって実現する場合の、プログラムのフロー
チャートである。
【図3】図3は、本発明による方法を実施する際の途中
の過程を示す図である。
【図4】図4は、水平周辺分布の微分係数ヒストグラム
を表わす図である。
【図5】図5は、垂直周辺分布の微分係数ヒストグラム
を表わす図である。
【符号の説明】
8 画像読取部 10 周辺分布作成部 12 周辺分布正規化部 14 微分係数計算部 16 ヒストグラム作成部 18 整合性チェック部 20 判定部 46 辞書
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【図5】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象画像を読取り、前記処理対象画
    像を構成する画素の、予め定める第1の方向および前記
    第1の方向と交差する予め定める第2の方向の、正規化
    された周辺分布をそれぞれ作成するステップと、 作成された前記第1の方向の周辺分布および前記第2の
    方向の周辺分布のそれぞれの微分係数ヒストグラムを作
    成し、作成された各前記微分係数ヒストグラムに基づい
    て前記処理対象画像の特徴ベクトルを作成するステップ
    と、 前記処理対象画像の特徴ベクトルを、各々についてその
    上の文字の配列方向が予め特定された標準画像について
    の、予め用意された特徴ベクトルとパターンマッチング
    することにより、前記処理対象画像を前記標準画像のう
    ちの1つと関連付、関連付けられた前記標準画像上の文
    字の配列方向を前記処理対象画像上の文字の配列方向と
    して認識するステップとを含む、画像上の文字の配列方
    向判定方法。
JP3241484A 1991-09-20 1991-09-20 画像上の文字の配列方向判定方法 Withdrawn JPH0581471A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009181594A (ja) * 2009-05-18 2009-08-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像読み取り装置
US7768676B2 (en) 2004-04-22 2010-08-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Image reading apparatus
JP2015204468A (ja) * 2014-04-10 2015-11-16 凸版印刷株式会社 アプリケーション検査装置及びアプリケーション検査プログラム

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