JPH0573141A - 車両用自動操縦制御装置 - Google Patents

車両用自動操縦制御装置

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JPH0573141A
JPH0573141A JP3232015A JP23201591A JPH0573141A JP H0573141 A JPH0573141 A JP H0573141A JP 3232015 A JP3232015 A JP 3232015A JP 23201591 A JP23201591 A JP 23201591A JP H0573141 A JPH0573141 A JP H0573141A
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JP
Japan
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vehicle
error
gain
steering
teaching
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Application number
JP3232015A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Hashimoto
佳幸 橋本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用自動操縦制御装置において、積分制御
の時間遅れが生じてもその遅れを補償し、確実に目標コ
ース上に車両を誘導する。 【構成】 教示運転の際に車両位置、横偏位、ヨー角、
ヨーレート、横加速度が記憶され、ステアリング操舵量
が平均化されて記憶される。演算処理回路ECU24は
この教示内容に従い操舵制御するが、その際車両のヨー
レート、ヨー角に基づき前方注視距離L先の予測位置誤
差及び予測方位誤差を算出し、この予測位置・方位誤差
を解消するように教示内容を補正する。補正時のフィー
ドバックゲインは車速により可変とし、またファジイ推
論によりフィードバックゲインの修正量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用自動操縦制御装
置、特に予め定められている誘導路に従い車両を自動的
に走行させるための自動操縦制御装置の制御内容に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】予め定められた走路を自動的に走行する
自動操縦車が周知であり、工場内の無人搬送車や耐久走
行試験等で用いられている。このような自動操縦車は、
例えば走路に誘導ケーブルを敷設し、この誘導ケーブル
の位置を車両に設けられた磁界センサによって検出しな
がらハンドルやアクセル、ブレーキなどをアクチュエー
タにて操作し誘導ケーブルに沿った自動走行を実現する
ものであり、これにより車両をコースに忠実に走行させ
ることができる。
【0003】また、従来においては、特開昭63−33
15号公報に示されているように、実際のコースを有人
操縦で走らせてコース情報を採取し、前もって走行コー
スの設定に必要な情報を車両に与えるものがある。これ
によれば、比較的複雑な地形であっても所定のコースを
外れることなく円滑に走行させることができる。
【0004】ところが、このような従来の車両自動操縦
においては、機械的に作成されたプログラムにより車両
の操縦を行うので、人間が実際に操縦するようなきめの
細い運転はできず、乗心地が悪いという問題があった。
【0005】また、一般に自動操縦車ではコースを忠実
に走行することが最も重要な課題であり、従ってフィー
ドバックゲインを高くした高速の制御が行われるため人
間が操縦したものとは大きく異なり、制御の安定性が悪
化してしまう問題があった。そこで、本願出願人は先に
特願平3−13595号にて以下のような車両用自動操
縦制御装置を提案した。すなわち、まず誘導路を運転者
が実際に走って誘導路が目標コースとして教示され、こ
の目標コースを自動運転する際の各種アクチュエータの
操作量とともに教示データ記憶手段に格納する。
【0006】次にこの教示データ記憶手段に記憶された
教示内容に従って車両が走行制御されるが、この際に現
在位置から所定距離先までこの教示内容及び現在の車両
の走行状態(ヨーレートや横加速度、車速)に応じて走
行した場合の予測誤差を逐次演算し、この予測誤差に応
じて教示内容を修正しアクチュエータの操作量を演算す
る。
【0007】ここで、教示運転時と実際の自動操縦走行
時で路面の摩擦係数の変化などにより走行条件が異なっ
た場合、この教示内容通りの制御では目標コース上を走
行することができなくなるが、この教示内容の不正確さ
は車両の現在のヨーレートや横加速度などの走行状態値
により評価することができる。
【0008】そこで、車両の走行状態値により予測誤差
を算出し、この予測誤差に応じて教示内容を修正するこ
とにより走行条件が異なった場合でも教示内容を自動補
正し目標コース上を走行する。
【0009】具体的には、教示内容のステアリング操舵
角をδ0 、車両のヨーレートなどにより生じる予測誤差
をε、比例制御ゲインをKp 、積分制御ゲインをKI
すると、
【0010】
【数1】
【0011】によりステアリングを決定するものであ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、目標コー
スとの誤差の積分値をフィードバックすることにより、
車速や路面変化に対して目標コースへの追従性を確保す
るのに有効であるが、例えば車速が上がると結果として
操舵制御の入力となるコース誤差の時間変化が速くな
り、これを積分して操舵制御を行う場合には積分時間の
遅れにより操舵の切り出し、及び切り戻しのタイミング
が遅れることになる。そして、このタイミング遅れは車
速が大きいほど大きくなるため、目標コース通りに走行
することが困難となる問題があった。
【0013】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、その目的は操舵遅れを有効に防止
して確実に目標コース上を走行することが可能な車両用
自動操縦制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の車両用自動操縦制御装置は、誘導路
に対する現在の車両の位置及び走行状態を計測しこの位
置及び走行状態に基づいて自動操縦のための各アクチュ
エータを操作制御する車両用自動操縦制御装置におい
て、予め定められた誘導路を運転者が運転して教示した
目標コース及びこの目標コースを運転する時の各アクチ
ュエータの操作量を記憶する教示データ記憶手段と、こ
の教示データ記憶手段の教示内容及び車両の走行状態に
従って車両が現在位置から所定距離先まで走行する場合
の予測位置誤差を演算する予測位置誤差演算手段と、前
記教示データ記憶手段の教示内容及び車両の走行状態に
従って車両が現在位置から所定距離先まで走行する場合
の車両の予測方位誤差を演算する予測方位誤差演算手段
と、前記予測位置誤差及び予測方位誤差に応じて前記教
示内容を補正しアクチュエータの操作量を演算するアク
チュエータ操作量演算手段とを備えることを特徴とす
る。
【0015】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の車両用自動操縦制御装置は請求項1記載の車両
用自動操縦制御装置において、前記アクチュエータ操作
量演算手段は前記予測位置誤差及び予測方位誤差に応じ
て前記教示内容を補正するためのゲインを車速に応じて
算出するゲイン演算手段を含むことを特徴とする。さら
に、上記目的を達成するために、請求項3記載の車両用
自動操縦制御装置は請求項2記載の車両用自動操縦制御
装置において、前記アクチュエータ操作量演算手段は前
記ゲイン演算手段にて算出されたゲインで前記教示内容
を補正した場合に生じる操舵量の変動及び目標コースか
らの位置誤差に応じて前記ゲインを修正するゲイン調整
手段を含むことを特徴とする。
【0016】
【作用】このように、本発明の車両用自動操縦制御装置
は教示運転時と自動操縦制御時との走行走行条件の変化
が反映された物理量である車両の走行状態値(ヨーレー
トや横加速度)により予測位置誤差を算出し、この予測
位置誤差に応じて前式により操舵量が決定されるが、前
述したように積分時間の遅れにより目標コースからのコ
ースずれが生じる可能性がある。
【0017】そこで、本発明ではこの積分時間の遅れに
よる操舵制御の遅れを補償すべく、予測位置誤差に加え
て予測方位誤差、すなわちこれから生じるであろう方位
角(ヨー角)の誤差を算出し、この予測方位誤差を解消
するようにアクチュエータ操作量演算手段により教示内
容を補正して積分時間の遅れによる操舵の遅れを解消す
るものである。
【0018】なお、このように予測位置誤差及び予測方
位誤差に基づき教示内容を補正する際、そのゲインを一
定値とすると教示車速から車速が偏位した場合に対応で
きないため、ゲイン算出手段により車速に応じてゲイン
を可変に設定し、より適切な操舵量を算出することがで
きる。
【0019】さらに、このゲイン算出手段で車速に応じ
て算出されたゲインを操舵出力誤差、すなわち操舵量変
動とコースずれを解消するようにゲインを調整すること
により最適な追従走行を行うことができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を用いながら本発明に係る車両用
自動操縦制御装置の好適な実施例を説明する。
【0021】第1実施例 図2には本実施例の構成が示されており、車両の横偏位
を検出するための前部磁界センサ110a、前部横偏位
検出回路111a、後部磁界センサ110b、後部横偏
位検出回路111bが設けられ、誘導路に設けられた誘
導ケーブル20から出力される磁界を検出して車両の横
偏位を求めるとともに、ヨー角も求めている。すなわ
ち、前部の横偏位をYf、後部の横偏位をYrとする
と、車両28の横偏位Yは Y=(Yf+Yr)/2 となり、また車両28の全長をaとすると車両のヨー角
θは θ=(Yf−Yr)/a となる。
【0022】また、車速を求めるためのマグネットピッ
クアップ114が設けられ、マグネット回転板113の
回転数を検出することにより車速を検出する。
【0023】そして、誘導路における車両の位置を検出
するためのアンテナ115及び基準位置検出回路116
が設けられ、誘導路の所定地点毎に設けられている位置
ビーコンから出力される電波をアンテナ115にて受信
し基準位置検出回路116に供給することにより、コー
ス上の基準位置が検出される。
【0024】さらに、車両のヨーレートを検出するヨー
レートセンサ117、車両の横加速度を検出する横加速
度センサ118が設けられる。
【0025】また、前述した各種センサから検出信号を
入力して演算処理を行う演算処理回路ECU24と、車
両を操縦する各種アクチュエータの操作量をフィードバ
ックして所定の処理を行うフィードバック処理回路26
が設けられ、車両のステアリング30を制御する構成で
ある。
【0026】なお、本実施例においては教示運転モード
と自動運転モードとを切り換えるマニュアルスイッチ3
4とこのモード状態を識別するための表示ランプ36を
車両の運転席近傍に設けている。
【0027】図1には教示内容から最終的なアクチュエ
ータ操作量を求めるまでの演算処理ブロック回路が示さ
れており、目標コースマップ141と操舵量マップ14
2は演算処理回路24内の教示データ記憶手段に設定さ
れている。この目標コースマップ141には、教示運転
の際に位置ビーコン22などから検出した位置Xの情報
とこの位置Xにおける教示運転時の横偏位Y0 とヨー角
θ0 、さらにはヨーレートω0 、横加速度d2 0 /d
2 が平均化部241にて平均化され記憶されている。
そして、操舵量マップ142には教示運転において運転
者がステアリングを操作した量が操舵量として平均化部
242にて平均化され記憶されている。また、演算処理
回路ECU24内の予測位置誤差・予測方位誤差演算手
段16として加減算器161、162、誤差算出部16
3、ゲイン乗算器164、165、166、積分器16
7、168が設けられ、アクチュエータ操作量演算手段
として加算器181が設けられている。
【0028】本実施例の自動操縦制御装置はこのような
構成からなり、以下図3に示す状態で車両が走行してい
る場合を例にとりその動作を詳細に説明する。
【0029】図3においては、目標コース800上を自
動走行する場合を示しており、車両28が現在この目標
コース800からΔlm(横偏位)離れた地点を走行
し、このときの車両のヨー角はθ、ヨーレートはωとす
る。このヨー角θは目標コース800の接線801に対
する車両の向きである。このとき、Δt秒後の実際の車
両の予測位置をQ地点とすると、予測位置誤差PQは
【0030】
【数2】
【0031】となる。但し、ε1 =Δl−L・θ、ε2
=L2 (ω0 −ω)/2Vであり、また、α=ωt、β
=ω0 t、Δt=L/V、Δl=Y0 −Yであり、Vは
車速である。
【0032】このように、現在位置から教示運転時に教
示された操舵角δ0にて車両がLだけ走行した場合に生
じるであろう予測誤差PQが算出されるが、ε1 は車両
のヨー角θにて生じる誤差であり、一方残りのε2 は走
行状態の変化などによる不適正な操舵角により生じるヨ
ーレートの相違に基づくものである。従って、この予測
位置誤差PQを解消して目標コース800上の本来の地
点Pに車両を到達させるにはPQ=0となるようなフィ
ードバック制御を行えばよい。
【0033】ところが、前述したように特に車速が大き
い場合にはフィードバック制御における積分時間(制御
時間毎に積算される誤差∫εdt)の遅れが顕著となっ
て操舵の切り出し及び切り戻しのタイミングが遅れ、カ
ーブ出入口などで正確なコース追従を行うことが困難と
なる。そこで、本実施例においては、さらにP点での目
標車両ヨー角とQ点での車両ヨー角の誤差をフィードバ
ックしてこの操舵の遅れを解消しようとするものであ
る。
【0034】図3において、教示運転時に車両がP点に
きた時の車両のヨー角αはヨーレートを用いて
【0035】
【数3】
【0036】となる。一方、自動運転時に車両がQ点に
きた時の車両のヨー角βはヨーレートを用いて
【0037】
【数4】
【0038】となる。
【0039】従って、Lだけ前方のヨー角の誤差Δφは
現在のヨー角(R点とS点)に差がないとすると、 Δφ=α−β である。そこで、このヨー角の誤差も解消するようにス
テアリングのアクチュエータ操舵量δを決定する。すな
わち、
【0040】
【数5】
【0041】により教示内容δ0 を補正してアクチュエ
ータを操作する。但し、KP 、KI 、Kφは各々比例、
積分制御ゲインである。
【0042】このように、車両の現在位置に基づき操舵
量マップ操舵量マップ142から教示内容δ0 を読み出
し、この教示操舵角δ0 にてLだけ走行した場合に生じ
るであろう予測誤差及びヨー角の誤差を誤差算出部16
3にて算出し、ゲイン乗算器164,165,166及
び167,168にてこの誤差を解消するための制御量
が決定され、加算器181にて教示内容δ0 に付加して
補正することにより教示運転時の走行条件と自動操縦運
転時の走行条件とが異なる場合においてもその走行条件
の違いが反映したヨーレートを用いて予測誤差を算出し
て車両の現在位置に起因する誤差を解消する(上式右辺
第1、第2、第3項)とともに、積分時間の遅れによる
制御遅れもヨー角誤差をフィードバックすることにより
補償する(上式右辺第4項)ので、正確に目標コース上
を走行することができる。
【0043】なお、前述したように本実施例においては
ヨーレートを用いた制御方法を示したが、横加速度を用
いた制御を行うことも可能である。このときには、 ω=V・d2 Y/dt2 ω0 =V0 ・d2 0 /dt2 なる関係を用いて横加速度d2 Y/dt2 を用いた制御
を行えばよい。
【0044】第2実施例 図5には本第2実施例の教示内容から最終的なアクチュ
エータ操作量を求めるまでの演算処理ブロック回路が示
されており、また、図6及び図7には本第2実施例の制
御フローチャートが示されている。前述した第1実施例
では、教示内容δ0
【0045】
【数6】
【0046】により修正して操舵量を決定したが、本第
2実施例において特徴的なことは制御ゲインKI 、Kφ
を推論手段169により車速に応じて変化させ、車両の
走行状態に応じて最適な値に設定することにある。すな
わち、操舵量を
【0047】
【数7】
【0048】により決定することにある。なお、制御ゲ
インKI 、Kφを積分演算の中にいれたのは車速による
これら制御ゲインの変動の影響が直接操舵量に影響を及
ぼし、制御が不安定になるのを防ぐためである。
【0049】以下、これら制御ゲインの決定方法を詳細
に説明する。図6において、まずS101で制御パラメ
ータの初期化を行い、次のS102で車両位置、ヨー
角、車速、ヨーレート及び走行距離を算出する。算出方
法は前述の第1実施例と同様である。そして、S103
にて予測位置誤差ε及びヨー角誤差Δφを第1実施例と
同様な方法で算出する。一方、操舵量マップ142から
現在の走行位置に応じた教示内容δ0 を読み出す。次
に、車速に応じた制御ゲインを決定するが、この決定方
法は大別して2段階の決定プロセスから構成されてい
る。まず、S104での第1の決定プロセスにおいて
は、予め車速に対して対応する制御ゲインKI 、Kφを
決めてマップを作成し、このマップを用いて現在車速に
最も適当なKI 、Kφを補間により決定するものであ
る。
【0050】図8には本第2実施例における車速に対す
るKI 、Kφのマップがメンバーシップ関数のグラフと
して示されている。横軸は車速であり、Vt が教示車速
である。また、縦軸は度合いを示しており、車速に応じ
てKI 、Kφがとり得る値を示している。例えば、車速
がV1 である場合には状態S1 (KI1、Kφ2 )で表さ
れる制御ゲインKI1、Kφ2 をとり、車速が教示車速V
t である場合には状態St (KIt、Kφt )で表される
制御ゲインKIt、Kφt をとり、さらに車速がV2 であ
る場合には状態S2 (KI2、Kφ2 )で表されるKI2
Kφ2 をとることになる。そして、車速がこれらの間に
ある場合には、各状態の度合いの和によって決定される
ので、現在車速がVである場合には、図8より現在車速
に対応する状態Sは S=(1−α)S1 +αSt となる。従って、現在車速Vにおける制御ゲインKI
Kφは KI =(1−α)KI1+αKIt Kφ=(1−α)Kφ1 +αKφt となる。
【0051】このように、S104における第1のプロ
セスではマップを用いて車速に応じた制御ゲインKI
Kφを決定する。そして、次にS105に移行して後述
する修正量kI 、kφを算出し(当初はS101にて両
値とも0に初期化されている)、制御ゲインをS106
により KI =KI +kI =(1−α)KI1+αKIt Kφ=Kφ+kφ =(1−α)Kφ1 +αKφt に設定し、S107にて操舵量を
【0052】
【数8】
【0053】により算出する。
【0054】このように操舵量を車速に応じた制御ゲイ
ンで算出すると、その時の車速に応じた適当な制御を行
うことが可能となり、制御ゲインを一定とした場合に比
べてより正確な制御を行うことができる。ところが、走
行条件によっては路面との摩擦係数の変化等、車速以外
の変動要因が生じる場合があり、この場合には制御ゲイ
ンを車速で可変としたのみでは対応することは困難であ
る。そこで、本第2実施例ではさらにこの制御ゲインで
車両を制御した場合の出力値の評価を行い、設定した制
御ゲインが不適切な場合には調整するプロセスを採用し
ている。このプロセスでは、積分制御の変動及び目標コ
ースからの誤差に基づき推論によって制御ゲインの修正
量を算出する。以下、その原理を説明する。
【0055】今、積分操舵δI
【0056】
【数9】
【0057】とする。これは、操舵量算出式の第3項及
び第4項の積分項である。そして、この積分操舵δI
図9に示すように振動的に変化して複数の極値P1 〜P
4 を有する特性を示す。なお、図9において横軸は走行
距離を示し、縦軸は積分操舵δI を示している。この積
分操舵δI が極値P1 〜P4 をとったときの積分操舵δ
I1〜δI4をメモリに記憶し、このうち極値P4 が観測さ
れた時点で積分操舵の変動を以下の式で算出する。
【0058】
【数10】
【0059】ここで、L1 、L2 、L3 は図9に示され
ている量である。
【0060】一方、コース誤差に関しては図10に示す
ように許容誤差を越える誤差の絶対値を積分した値をコ
ース誤差δLとし、
【0061】
【数11】
【0062】とする。そして、これら積分操舵の変動及
びコース誤差、さらには車速Vからファジイ推論により
I 、Kφの修正量ΔkI 、Δkφを算出する。ファジ
イ制御則としては図11に示されるようなルールを採用
する。図11において、1段目はルールR0 を示し、こ
れは「もし車速が小さくかつ積分操舵の変動が大きくか
つコース誤差が大きいならば、ΔkI を小さく、Δkφ
を0にする」ルールを意味している。また、同様に、図
11の3段目はルールR2 を示し、これは「もし車速が
小さくかつ積分操舵の変動が小さくかつコース誤差が大
きいならば、ΔkI を大きく、Δkφを0にする」ルー
ルを意味している。
【0063】一方、図12にはこれらファジイ制御則の
評価に用いられるメンバーシップ関数が示されており、
図12(A)は車速、図12(B)は積分操舵の変動、
図12(C)はコース誤差、図12(D)、(E)はそ
れぞれ修正量ΔkI 、Δkφのメンバーシップ関数を表
している。ここで、車速のメンバーシップ関数は教示車
速Vtに対して相対的に大きいか小さいかで評価してい
る。また、修正量のスケーリングはS104にて求めた
制御ゲインの1/10に設定している。
【0064】そして、修正量を算出する際には現在の車
速、算出された積分操舵の変動量及びコース誤差量を各
メンバーシップ関数で評価し、各ルールの後件部の満足
の度合いを計算する。そして、すべてのルールの満足度
の度合いの重心を算出することにより修正量ΔkI 、Δ
kφが求まる。
【0065】以上が制御ゲイン調整の第2のプロセスで
あるが、この第2のプロセスは以下の場合に行うことに
なる。
【0066】(1)積分操舵の変動で4個めの極値P4
が観測された場合 なお、この場合には極値P4 をP1 と読みかえ、以後は
4 が観測される毎に修正を行う。但し、P1 が観測さ
れてからP4 が観測されるまでにある距離x0 以上走行
した場合にはx0 走行した時点でそれまでの極値P1
3をクリアして積分操舵の変動を0とし、コース誤差
【0067】
【数12】
【0068】としてファジイ推論を行う。
【0069】(2)初めて極値P1 が観測されるまでに
距離x0走行した場合 なお、この場合にはx0 走行した時点で積分操舵の変動
を0とし、コース誤差を
【0070】
【数13】
【0071】としてファジイ推論を行う。
【0072】(3)初めて極値P1 が観測された場合 なお、この場合には極値P1 が観測された時点で積分操
舵の変動を0とし、コース誤差を
【0073】
【数14】
【0074】としてファジイ推論を行う。
【0075】図13には第2のプロセスの制御タイミン
グが示されている。図13の横軸は走行距離を表し、縦
軸は積分操舵を表している。まず、走行初期において、
極値をとることなく距離x0 だけ走行した場合には、そ
の時点で積分操舵の変動を0としてリセットを行う(上
記(2)に相当)。そして、x0 走行するまでの間に極
値P0 をとった場合にはその時点で積分操舵の変動を0
としてリセットを行う(上記(3)に相当)。以下同様
にしてリセットを行いつつファジイ制御を行って修正量
ΔkI 、Δkφを算出する。
【0076】このようにして第2のプロセスで推論を行
いΔkI 、Δkφを算出した後、前述のS106にて算
出した制御ゲインKI 、Kφの修正量kI 、kφを算出
する。すなわち、 kI =kI +ΔkI kφ=kI +Δkφ である。
【0077】ところで、このように決定したkI 、kφ
はその決定プロセスから明らかなようにある車速の時に
ファジイ推論した結果求まる値である。従って、車速が
ファジイ推論した時点の値から変化した場合には推論結
果はもはや最適ではなくなり、むしろ妨げとなる可能性
がある。従って、推論した時点から車速変化があった場
合には前回の推論で得られた推論結果は最適ではないと
してリセットする必要が生じてくる。このため、本第2
実施例では以下のような処理を行っている。
【0078】すなわち、まず図14に示すように横軸を
車速Vにとり縦軸をゲインkI とする平面(V,kI
を考える。この平面(V,kI )上に(V1 ,0)、
(Vt,0)、(V2 ,0)の3点をプロットし、この
3点を通るような折れ線kI =f(V)を考え、初期状
態とする(図14(A))。次に、前述のファジイ推論
にて得られた修正量kIa及び車速Va を以下の条件を満
たすように平面(V,kI )上にプロットする。
【0079】(1)Va ≦V1 +ΔまたはVt−Δ≦V
a ≦Vt+ΔまたはV2 −Δ≦Va の時 (V1 ,0)または(Vt,0)または(V2 ,0)を
(V1 またはVt またはV2 ,kI )に変更する(図1
4(B))。
【0080】(2)V1 +Δ<Va <Vt −Δの時 前回推論の結果があれば、クリアし改めて(Va ,kI
a)をプロットする(図14(B)〜(D))。
【0081】(3)Vt +Δ<Va <V2 −Δの時 (2)の同様に前回推論結果をクリアする。
【0082】次に、プロットした点すべて(3〜5点)
を通る折れ線kI =f(V)を描き、この折れ線をマッ
プとしてメモリに格納し補間により修正量kI を算出す
ると、車速が変化した場合でもその車速に最も合致する
修正量kI 、kφを算出することが可能となる。そし
て、この修正量kI 、kφを用いて算出されたゲインK
I 、Kφを修正すれば最適のゲインで操舵制御を行うこ
とができる。すなわち、S106で述べたように KI =KI +kI Kφ=Kφ+Δkφ である。
【0083】以上述べた各処理プロセスを本第2実施例
の動作を示す図6、図7のフローチャートを用いて順を
追って説明する。S107にて操舵量δが算出される
が、次のS108にて積分操舵δI の変動ΔδI を算出
する。そして、現在の積分制御が極値P1 〜P4 のいず
れかであるか否かが判定される。極値でない場合にはS
110に移行し、極値P1 をとる走行距離x1 からの距
離がx0 以上か否かが判定される。x0 以下の場合には
S125に移行し、現在のδI を採用してS102に再
び移行する。
【0084】一方、S110にてYES、すなわちx0
以上と判定された場合にはS111に移行し、図13に
示されるようにx0 にて積分操舵量を0としてリセット
し、さらにS112でフラグIFLGを1にセットして
S121に移行する。このS121ではフラグIFLG
が1か否かが判定され、1にセットされている場合には
S122に移行して前述したファジイ推論が行われる。
すなわち、車速、積分操舵及びコース誤差から図12の
メンバーシップ関数を用いて図11のファジイ制御則の
満足の度合いを評価し、ΔkI 、Δkφを推論する。そ
して、 kI =kI +ΔkI kφ=kI +Δkφ によりkI 、kφを算出し、S123で図14に示すよ
うな修正量のマップを作成しメモリに格納する。さら
に、S124にてフラグIFLGを0にセットする等の
初期化を行い、前述のS125に移行してS102以降
の処理を繰り返す。この場合、S105では前述したよ
うにファジイ推論した時点から車速が変化した場合にこ
の推論結果がリセットされ、新たなkI 、kφが算出さ
れてS106にて制御ゲインが決定される。
【0085】また、S109にて極値であると判定され
た場合には、S113に移行して積分操舵の変動が所定
値C0 以上であるか否かが判定される。このステップは
積分操舵の微小変動(C0 以下)を無視するためであ
る。S113にてYESと判定された場合にはS114
に移行し、この極値が初めての極値か否かが判定され
る。初めての極値P1 の場合にはS115にてフラグI
FLGを1にセットしてS116に移行し、一方、初め
ての極値でない場合にはそのままS116に移行する。
このS116ではこれら積分操舵のピーク値δI1〜δI4
をメモリに格納し、さらに次のS117では4個目の極
値P4 か否かが判定される。現在の極値がP1 〜P3
場合にはこのステップでNOと判定されて前述のS12
1に移行し、ファジイ推論が行われる。
【0086】また、S117にてYES、すなわち4個
目の極値P4 である場合にはS118に移行して積分操
舵の変動ΔδI を算出する。そして、次のS119でP
4 をP1 に置き換えてS120に移行する。S120以
降は前述したようにファジイ推論が行われ、S106に
て制御ゲインが決定される。
【0087】このように、本第2実施例では車速の関数
として最適なフィードバック制御ゲインを得るためにま
ず第1のプロセスで車速に対する制御ゲインのマップか
ら補間により算出し、さらに第2のプロセスでこの制御
ゲインにおける積分操舵の変動及びコース誤差を算出
し、ファジイ推論により最適な制御ゲインとするための
修正量を算出して制御ゲインを調整するものであり、常
に最適な制御ゲインでフィードバック制御し車両を目標
コース上に誘導できる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
用自動操縦制御装置によれば積分時間の遅れによるコー
スずれを解消し、かつ車速の変化にも最適な制御を行っ
て目標コース上の追従走行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の操舵量制御を行う構成を示
すブロック図である。
【図2】同実施例の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同実施例における予測位置誤差及び予測方位誤
差算出説明図である。
【図4】同実施例における予測位置誤差及び予測方位誤
差算出説明図である。
【図5】本発明の他の実施例の操舵量制御を行う構成を
示すブロック図である。
【図6】同実施例の動作フローチャート図である。
【図7】同実施例の動作フローチャート図である。
【図8】同実施例の制御ゲイン算出のメンバーシップ関
数を示すグラフ図である。
【図9】同実施例の積分操舵の変動を示すグラフ図であ
る。
【図10】同実施例のコース誤差を示すグラフ図であ
る。
【図11】同実施例の制御ゲイン修正量算出のファジイ
制御則を示す説明図である。
【図12】同実施例の制御ゲイン修正量算出のメンバー
シップ関数を示すグラフ図である。
【図13】同実施例の制御タイミングを示す説明図であ
る。
【図14】同実施例の制御ゲイン修正量決定の説明図で
ある。
【符号の説明】
16 予測位置誤差・予測方位誤差演算手段 20 誘導ケーブル 22 位置ビーコン 24 演算処理回路ECU 26 フィードバック処理回路 28 車両 141 目標コースマップ 142 操舵量マップ 169 制御ゲイン推論手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導路に対する現在の車両の位置及び走
    行状態を計測しこの位置及び走行状態に基づいて自動操
    縦のための各アクチュエータを操作制御する車両用自動
    操縦制御装置において、 予め定められた誘導路を運転者が運転して教示した目標
    コース及びこの目標コースを運転する時の各アクチュエ
    ータの操作量を記憶する教示データ記憶手段と、 この教示データ記憶手段の教示内容及び車両の走行状態
    に従って車両が現在位置から所定距離先まで走行する場
    合の予測位置誤差を演算する予測位置誤差演算手段と、 前記教示データ記憶手段の教示内容及び車両の走行状態
    に従って車両が現在位置から所定距離先まで走行する場
    合の車両の予測方位誤差を演算する予測方位誤差演算手
    段と、 前記予測位置誤差及び予測方位誤差に応じて前記教示内
    容を補正しアクチュエータの操作量を演算するアクチュ
    エータ操作量演算手段と、 を備えることを特徴とする車両用自動操縦制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用自動操縦制御装置
    において、 前記アクチュエータ操作量演算手段は前記予測位置誤差
    及び予測方位誤差に応じて前記教示内容を補正するため
    のゲインを車速に応じて算出するゲイン演算手段を含む
    ことを特徴とする車両用自動操縦制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用自動操縦制御装置
    において、 前記アクチュエータ操作量演算手段は前記ゲイン演算手
    段にて算出されたゲインで前記教示内容を補正した場合
    に生じる操舵量の変動及び目標コースからの位置誤差に
    応じて算出されたゲインを修正するゲイン調整手段を含
    むことを特徴とする車両用自動操縦制御装置。
JP3232015A 1991-09-11 1991-09-11 車両用自動操縦制御装置 Pending JPH0573141A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5466453A (en) * 1992-04-02 1995-11-14 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Method for improving the taste of pine extract, and orally administrable product obtained thereby
WO2019193811A1 (ja) * 2018-04-03 2019-10-10 ソニー株式会社 制御装置、制御方法、および、プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5466453A (en) * 1992-04-02 1995-11-14 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo Method for improving the taste of pine extract, and orally administrable product obtained thereby
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