JPH056901U - アンテナの偏波可変構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 開閉による装置内の故障を防止するととも
に、装置内部から偏波可変構造を除去して、装置の小型
化，低価格化を実現することを目的とする。 【構成】 屋外で使用する防雨構造を有し、装置の導波
管２１と、パラボラアンテナやホーンアンテナ等のアン
テナ３と、該アンテナ３と前記導波管２１の間に配置し
た導波部とを有し、垂直偏波と水平偏波の２通りの偏波
に対応するアンテナの偏波可変構造において、前記導波
部として、導波穴４４，ガイドピン穴４５，ガイドピン
４６，合わせ溝４７を有する独立した複数のステップ４
１，４２，４３の組み合わせにより構成するステップツ
イスト３２を配置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、可搬，簡易多重無線装置等のアンテナの送信，受信電波の垂直偏波 ，水平偏波の設定を可能とするアンテナの偏波可変構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は、簡易多重無線装置等の装置の設置図である。 図において、１は簡易多重無線装置で構成として、筐体２，パラボラアンテナ ３，アンテナホーン４，アンテナフランジ５，および日よけ６等により、組立さ れ、下部等に接続ケーブル７を接続し、装置取り付け雲台８を付け、ポール９等 に設置を行い、対向で電波を送受信し使用されるが、設置場所，電波の反射等に より、アンテナよりの電波を送受信する時、垂直偏波または水平偏波に設定が必 要となる。

【０００３】 装置の設計にあたり、導波管の向きをどちらかに設定し、構造設計を行うため 、導波管の向きを可変するには、装置を設置する時、図５の状態か、９０度回転 して設置すれば可変は可能であるが、装置の操作，設置外観上不具合である。し かるに、以下に示すような偏波可変構造が考案されている。

【０００４】 図６はこの種の偏波可変構造の従来例を示す側面図、図７は図６のＡ矢視図、 図８は図６のＢ矢視図であり、それぞれ（ａ）は水平偏波、（ｂ）は垂直偏波設 定時の状態を示している。

【０００５】 同図に示す如く、筐体２内の導波管より、パラボラアンテナ３のアンテナホー ンへ電波を送受信及び筐体２にパラボラアンテナ３を接続するため、アンテナフ ランジ５を筐体に取り付けネジ４個で固定し、アンテナフランジ５には導波部１ １が設けてある。

【０００６】 そして、垂直偏波１２で行う時は、垂直導波管をアンテナフランジ５と導波管 との間に接続組み立てを行う。水平偏波１３で行う時は、パラボラアンテナ３と アンテナホーン４を取り付ける首細ネジ１５を緩めて外し、９０度回転し取り付 け、直線導波管１４の変わりに９０度ひねり導波管１６と交換し取り付け、アン テナホーン４をガイドピン１７で合わせ、首細ネジ１５を締め付け取り付けるこ とにより偏波の可変を行っていた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した構成の従来技術によれば、アンテナの偏波可変構造で は、可変の際、筐体を開閉し、アンテナフランジを外し９０度回転し、さらに直 線導波管と９０度ひねり導波管を設けて交換を行うため、開閉による装置内の故 障の発生要因となっていた。

【０００８】 さらに、交換を容易に行うスペースを確保しなければならず、装置寸法が大き くなり、さらに価格上昇するという問題があった。

【０００９】 本考案は、以上の問題点に鑑み、装置外部で偏波の可変操作をする構成を得て 、開閉による装置内の故障を防止するとともに、装置内部から偏波可変構造を除 去して、装置の小型化，低価格化を実現することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、導波部とアンテナの組み換えにより導波 管に至る導波路を９０度ひねったり直線にしたりするようにする。

【００１１】 すなわち、本考案は、屋外で使用する防雨構造を有し、装置の導波管と、パラ ボラアンテナやホーンアンテナ等のアンテナと、該アンテナと前記導波管の間に 配置した導波部とを有し、垂直偏波と水平偏波の２通りの偏波に対応するアンテ ナの偏波可変構造において、前記導波部として、導波穴，ガイドピン穴，ガイド ピンおよび合わせ溝を有する独立した複数のステップの組み合わせにより構成す るステップツイストを配置したことを特徴とする。

【００１２】

【作用】

以上の構成により本考案は、必要に応じて、複数のステップを回転させて導波 穴の向きを組み換え、さらにアンテナの向きを変え、導波管に至る導波路を９０ 度ひねったり直線にしたりすることで、垂直偏波と水平偏波の２通りの偏波に可 変することができる。

【００１３】

【実施例】

以下図面に従って実施例を説明する。 図１は本考案の一実施例を示す要部分解斜視図、図２は同実施例の要部側断面 図、図３は図２のＡ矢視図である。 なお、本実施例は上記した図５の簡易多重無線装置１に設置したものである。

【００１４】 まず、筐体２０内に、パラボラアンテナ３へ接続する装置内の電波を送受信す る導波管２１が有り、その筐体２０にアンテナフランジ２２を取り付けるため、 取り付けネジ用穴２３と導波管２１を通すための丸穴２４を明け、アンテナフラ ンジ２２には、ネジ穴２５，取り付けネジ穴２６，導波穴２７，Ｏリング溝Ｂ２ ９，首細ネジ穴３０，ガイドピン穴３１およびステップツイストＳ／Ｔ３２が挿 入される挿入部３２が設けられ、アンテナフランジ２２は防雨構造を有するため 、ＯリングＡ３３をＯリング溝Ａ２８に、ＯリングＢ３４をＯリング溝Ｂ２９に 挿入し、筐体２に取り付けネジにより取り付けられる。

【００１５】 パラボラアンテナ３には、導波管２１よりの電波を空中に送受信するためアン テナホーン３６が取り付けられている。さらに、アンテナホーン３６には、ステ ップ変換部３７，ガイドピン３８，アンテナフランジ２２へ取り付けるため、首 細ネジ３９及び防雨構造とするため防雨膜４０が貼付してある。

【００１６】 ステップツイストＳ／Ｔ３２はステップＡ４１，ステップＢ４２，ステップＣ ４３の３枚のステップにより構成され、これら３枚のステップにはそれぞれ導波 穴４４，ガイドピン穴４５，ガイドピン４６および合わせ溝４７が設けてある。

【００１７】 したがって、ステップＡ４１，ステップＢ４２，ステップＣ４３の導波穴４４ と、アンテナフランジ２２の導波穴２７の組み合わせによりパラボラアンテナ３ と装置の導波管２１間の導波部１１′を形成する。

【００１８】 以上の構成の本実施例の作用を以下に説明する。 図４は本実施例の作用を示す分解組み立て図であり、（ａ）は垂直偏波、（ｂ ）は水平偏波に設定した状態を示している。

【００１９】 まず、垂直偏波４８で行う時は、３枚のステップをステップツイストＳ４９の ようにガイドピンで組み合わせ、導波穴４４を合わせ、挿入部３２へ挿入する。 水平偏波５０で行う時は、その同じ３枚のステップをステップツイストＴ５１ のようにガイドピンで組み合わせ、合わせ溝４７を合わせて挿入部３２へ挿入す る。

【００２０】 そして、パラボラアンテナ３とアンテナホーン３６をガイドピン３８とステッ プＡ４１のガイドピン穴４５に合わせて、首細ネジ３９を締め付け取り付けるこ とによりアンテナの偏波可変を実施していた。

【００２１】

【考案の効果】

以上詳細に説明した如く本考案によれば、屋外で使用する防雨構造を有し、装 置の導波管と、パラボラアンテナやホーンアンテナ等のアンテナと、該アンテナ と前記導波管の間に配置した導波部とを有し、垂直偏波と水平偏波の２通りの偏 波に対応するアンテナの偏波可変構造において、前記導波部として、導波穴，ガ イドピン穴，ガイドピンおよび合わせ溝を有する独立した複数のステップの組み 合わせにより構成するステップツイストを配置したので、導波部とアンテナの組 み換えにより導波管に至る導波路を９０度ひねったり直線にしたりすることがで きる。

【００２２】 これにより、装置外部で偏波の可変操作をすることが可能となり、開閉による 装置内の故障を防止するとともに、装置内部から偏波可変構造を除去して、装置 の小型化，低価格化を実現するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部分解斜視図であ
る。

【図２】同実施例の要部側断面図である。

【図３】図２のＡ矢視図である。

【図４】本実施例の作用を示す分解組み立て図である。

【図５】簡易多重無線装置等の装置の設置図である。

【図６】従来例を示す要部側断面図である。

【図７】図６のＡ矢視図である。

【図８】図６のＢ矢視図である。

【符号の説明】

３ パラボラアンテナ ２０ 筐体 ２１ 導波管 ２７ 導波穴 ２２ アンテナフランジ ３２ ステップツイストＳ／Ｔ ３６ アンテナホーン ４１ ステップＡ ４２ ステップＢ ４３ ステップＣ ４４ 導波穴 ４５ ガイドピン穴 ４６ ガイドピン ４７ 合わせ溝

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 屋外で使用する防雨構造を有し、装置の
   導波管と、パラボラアンテナやホーンアンテナ等のアン
   テナと、該アンテナと前記導波管の間に配置した導波部
   とを有し、垂直偏波と水平偏波の２通りの偏波に対応す
   るアンテナの偏波可変構造において、 前記導波部として、導波穴，ガイドピン穴，ガイドピン
   および合わせ溝を有する独立した複数のステップの組み
   合わせにより構成するステップツイストを配置したこと
   を特徴とするアンテナの偏波可変構造。