JPH0568344A - 配電系統分散電源制御システム - Google Patents

配電系統分散電源制御システム

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JPH0568344A
JPH0568344A JP3227049A JP22704991A JPH0568344A JP H0568344 A JPH0568344 A JP H0568344A JP 3227049 A JP3227049 A JP 3227049A JP 22704991 A JP22704991 A JP 22704991A JP H0568344 A JPH0568344 A JP H0568344A
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JP
Japan
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power
distribution system
distributed power
distributed
power supply
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Application number
JP3227049A
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English (en)
Inventor
Minoru Kanai
実 叶井
Kunio Hirasawa
邦夫 平澤
Keizo Inagaki
恵造 稲垣
Yuzuru Imamura
譲 今村
Kiyoji Iwashita
喜代次 岩下
Hiroyuki Kudo
博之 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散電源が配電系統に接続され、配電系統と
の間に電力の授受をもって運用される際に、分散電源に
よる配電系統の電力品質及び信頼性の低下を防止し、か
つ分散電源による配電系統の高効率運用を可能にする。 【構成】 分散電源9が、変電所2の三相母線5に接続
される配電線7bに開閉器8を介して接続されている。
また配電線7bの電圧Vs、分散電源9と配電線7bと
の接続点P近傍の電流Is1、Is2、分散電源9と配電
系統との授受電流Idが、それぞれ電圧センサ12、電
流センサ13、14、15により検出され、これらの検
出出力は制御装置11に入力される。制御装置11は、
これらの入力情報に基づいて分散電源9あるいは分散電
源9と配電線7bとの接続を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電系統分散電源制御
システムに係り、特に配電系統に接続された分散電源を
最適に制御するに好適な配電系統分散電源制御システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の逼迫、地球環境問題に
対する意識の高揚、省エネルギ及び新エネルギ開発の観
点から、コジェネレーションあるいは太陽光発電などの
分散電源が注目されている。これらの分散電源は、電力
会社の大規模集中電源と異なり、配電系統の需要家の近
くに配置されるため、送電コストが小さい、需要の変化
に対応しやすいなど、高効率な電力システムとして運用
できる可能性を持っている。このような分散電源に対す
る現在の運用形態は、分散電源が配電系統から電力を供
給される形態だけに限定されているが、近い将来には前
記の特長を生かし、配電系統に電力を注入する形態でも
運用されるようになるものと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在の配電系
統の電力供給源は、上位系統に連なる一つの変電所のみ
であり、かつ配電系統中には系統に電力を供給する電源
が存在しないことを前提にして樹枝状に構成されてい
る。したがって、分散電源の運用の仕方によっては、電
力品質、供給信頼性あるいは安全性などの面で様々な問
題が生じてくることが予想される。
【0004】例えば、前記配電系統の特殊性のため、電
力潮流の方向は常に電力供給源である変電所から系統の
末端に向かっている。したがって、電圧は変電所から末
端に向かって低下する一方であるため、柱上変圧器のタ
ップ変化あるいは電圧調整器の挿入により供給電圧を適
正範囲に維持するようにしている。
【0005】これに対して、将来、分散電源が配電系統
に接続され、かつ配電系統との間に電力の授受をもって
運用されるようになると、分散電源の運用次第では電力
潮流が複雑に変化するため、前記のような方法では電圧
管理が難しくなり、電圧という面での電力品質悪化が懸
念される。
【0006】また、分散電源から供給される電力は現在
の配電系統の電力に比較して、電圧安定度、周波数安定
度、高調波含有率など電力品質の点で劣る。このため、
分散電源が配電系統に接続され、その電力が多量に配電
系統に注入されるようになると、配電系統の電力品質の
悪化が懸念される。
【0007】さらに、現在の配電系統では、配電線に事
故が発生した場合その事故を検出して故障配電線を配電
系統から切り離すとともに、故障配電線に接続されてい
る分散電源が故障配電線から確実に解列されるように保
護装置を構成している。このような場合に、万一その分
散電源が解列されずに配電線の一部の負荷をかかえて単
独運転するようなことがあると、人身や電気設備に害を
およぼす恐れがあるとともに、故障復旧にも支障をきた
すことになる。
【0008】一方、前述したように分散電源は送電コス
トが小さく、需要の変化に対応しやすいなどの特長を持
っており、その特長を生かすように分散電源を高効率運
用する必要がある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、分散電源が配電系統に接続され、配電系
統との間に電力の授受をもって運用される際に、該分散
電源による配電系統の電力品質及び信頼性の低下を防止
し、かつ分散電源による配電系統の高効率運用が可能と
なる配電系統分散電源制御システムを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の配電系
統分散電源制御システムは、上位電力系統から電力が供
給される配電系統と、配電系統中に接続される一つ以上
の分散電源と、分散電源を制御する制御装置とを有し、
制御装置は、分散電源から配電系統に注入される有効電
力を配電系統の通過有効電力の絶対値に対応して調整さ
れた所定値を越えないように制御することを特徴とす
る。
【0011】請求項2に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上記所定値が、通過有効電力に対する比率に
よって定められることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、通過有効電力に対する比率が、その通過有効
電力の大きさによって変化させることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上記所定値が、通過有効電力に対する差分に
よって定められることを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上位電力系統から電力が供給される配電系統
と、配電系統中に接続される一つ以上の分散電源と、分
散電源を制御する制御装置とを有し、制御装置は、配電
系統の通過有効電力が所定値以下の場合に分散電源を配
電系統から解列するように制御することを特徴とする。
【0015】請求項6に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上位電力系統から電力が供給される配電系統
と、配電系統中に接続される一つ以上の分散電源と、分
散電源を制御する制御装置とを有し、制御装置は、配電
系統の通過有効電力の方向が上位電力系統の方向を向い
ている場合に分散電源を配電系統から解列することを特
徴とする。
【0016】請求項7に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上位電力系統から電力が供給される配電系統
と、配電系統中に接続される一つ以上の分散電源と、分
散電源を制御する制御装置と、制御装置に外部から指令
を与える外部制御装置と、制御装置と外部制御装置とを
相互に通信可能に接続する通信手段とを有し、外部制御
装置は、通信手段を介して分散電源の制御装置に分散電
源の配電系統からの解列または配電系統への接続禁止を
指示する指令を送信し、制御装置は、この指令を実行す
ることを特徴とする。
【0017】請求項8に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上位電力系統から電力が供給される配電系統
と、配電系統中に接続される一つ以上の分散電源と、分
散電源を制御する制御装置とを有し、制御装置は、分散
電源から配電系統に注入される有効電力を、配電系統の
通過有効電力量に応じて制御することを特徴とする。
【0018】請求項9に記載の配電系統分散電源制御シ
ステムは、上記制御装置は、分散電源から配電系統に注
入される有効電力を、通過有効電力の比率に応じて制御
することを特徴とする。
【0019】請求項10に記載の配電系統分散電源制御
システムは、上記制御装置は、分散電源から配電系統に
注入される有効電力を、通過有効電力の差分に応じて制
御することを特徴とする。
【0020】請求項11に記載の配電系統分散電源制御
システムは、上記制御装置は、上位電力系統の方向を分
散電源を配電系統に接続する以前の通過有効電力の方向
によって、判定または記憶する機能を有することを特徴
とする。
【0021】
【作用】請求項1の構成の配電系統分散電源制御システ
ムは、分散電源から配電系統に注入される有効電力(以
下、注入電力と呼ぶ)が、配電系統の通過有効電力(以
下、系統電力潮流と呼ぶ)に対して定められる所定値を
越えないように制御される。
【0022】また請求項2の構成の配電系統分散電源制
御システムでは、上記所定値が、通過有効電力の比率に
より定められる。
【0023】請求項3の構成の配電系統分散電源制御シ
ステムでは通過有効電力に対する比率がその通過有効電
力の大きさによって変化させられる。
【0024】更に請求項4の構成の配電系統分散電源制
御システムでは上記所定値は、通過有効電力に対する差
分によって定められる。
【0025】したがって変電所からの供給電力に対する
分散電源からの注入電力の割合を一定値以下に抑制でき
るようになる。そして、前記所定値を系統電力潮流値に
比較して十分低く設定すれば、分散電源の導入による電
力品質の低下を防ぐことが可能になる。
【0026】請求項5の構成の配電系統分散電源制御シ
ステムでは、系統電力潮流が別な所定値以下のときに、
分散電源が配電系統から解列される。
【0027】請求項6の構成の配電系統分散電源制御シ
ステムでは、系統電力潮流の方向が変電所の方向に向っ
ている場合に、分散電源が配電系統から解列される。こ
の結果、配電線故障時における分散電源の単独運転を確
実に防止できるため、安全面や故障復旧に悪影響をおよ
ぼすことがなくなる。
【0028】また請求項7の構成の配電系統分散電源制
御システムでは、分散電源の解列あるいは接続禁止を指
示する指令が外部制御装置から、分散電源の制御装置に
通信手段を介して送信され、その制御装置により指令が
実行される。これにより電力品質の低下、故障復旧時の
障害発生を防止できる。
【0029】更に請求項8の構成の配電系統分散電源制
御システムでは、分散電源から配電系統への注入電力
が、配電系統の通過有効電力量(系統電力潮流値)に応
じて制御される。
【0030】請求項9の構成の配電系統分散電源制御シ
ステムでは、分散電源から配電系統への注入電力が系統
電力潮流値の比率に応じて制御される。
【0031】また請求項10の構成の配電系統分散電源
制御システムでは、分散電源から配電系統への注入電力
が系統電力潮流値の差分に応じて制御される。この結
果、負荷変化に対してその負荷変化点に近い分散電源ほ
ど注入電力が大きく変化して負荷変化に対応するような
作用が自律的に働くため、配電系統における電圧降下及
び送電損失を低減でき、分散電源による配電系統の高効
率運用が可能になる。
【0032】これは、逆に分散電源から配電系統への注
入電力を、配電線の負荷を制御することによって調整で
きることを意味する。
【0033】したがって、注入電力予備量が比較的大き
い分散電源付近の負荷を制御して増大させれば、予備量
が大きくかつ距離的に近い分散電源からより多くの電力
を供給できるようになるため、配電系統の高効率運用及
び分散電源余剰電力の有効活用が可能になる。
【0034】請求項11の構成の配電系統分散電源制御
システムでは、既存の配電系統では電力潮流の方向が常
に変電所から末端に向かっているという性質を利用する
ことによって、前記分散電源を前記配電系統に接続する
前の系統電力潮流の方向から上位電力系統の方向を判定
または記憶することができ、システムの高機能化が図れ
る。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には本発明に係る配電系統分散電源制御シス
テムの基本的構成が示されている。
【0036】同図において配電系統は、上位電力系統1
からの供給電力を、変電所2内に設置された変圧器3
と、変圧器3に接続される開閉器4と、開閉器4に接続
された三相母線5と、三相母線5に開閉器6a,6bを
介して接続された複数の配電線7a,7bを含んで構成
されている。
【0037】配電線7bには開閉器8を介して分散電源
9が接続されている。ここでは、一例として分散電源9
が配電線7bに接続されている場合について示したが、
分散電源9は複数個、接続されてもよい。分散電源9に
は負荷10が接続されている。
【0038】本発明に係る配電系統分散電源制御システ
ムは、配電線7bの電圧Vsを検出する電圧センサ12
と、分散電源9と配電線7bとの接続点P近傍の電流I
1、Is2を検出する電流センサ13、14と、配電線
7bと分散電源9との間で授受される電流Idを検出す
る電流センサ15と、電圧センサ12及び電流センサ1
3、14、15の検出出力を取り込み分散電源9及び開
閉器8を制御する制御装置11とを有している。
【0039】次に、制御装置11の構成を図2を参照し
て説明する。同図において、制御装置11は、電圧セン
サ12及び電流センサ13、14、15の検出出力を取
り込み、所定の電圧信号に変換する入力部16a,16
b,16c,16dと、入力部16b,16cの出力信
号のいずれか一方を選択するスイッチ17と、乗算器1
8a,18bと、分散電源9に制御指令を送出する分散
電源制御指令装置19と、開閉器8を制御するトリップ
指令装置20とを有している。
【0040】上記構成において、制御装置11ではま
ず,電圧センサ12及び電流センサ13、14、15の
それぞれの出力Vs、Is1、Is2、Idが、入力部1
6a,16b,16c,16dで適切な電圧信号に変換
される。ここで、接続点P近傍の電流としては接続点P
を基準にして変電所側の電流であるIs1がスイッチ1
7により選択され、入力部6bの出力信号が入力部16
a,16dからの出力信号と共に、それぞれ乗算器18
a,18bに入力される。
【0041】この場合、変電所側の電流Is1を直接検
出しているが、これに対して電流Is2、Idの検出値
からキルヒホッフの電流則により計算で求めても良い。
乗算器18a,18bでは接続点P近傍の電力潮流Ps
(以下、接続点電力潮流と呼ぶ)及び注入電力Pdが計
算される。乗算器18a,18bのそれぞれの出力信号
である接続点電力潮流Ps、注入電力Pdは分散電源制
御指令装置19に入力される。
【0042】分散電源制御指令装置19では接続点電力
潮流Ps及び注入電力Pdに基づいて分散電源9の出力
制御指令が作成され、その指令が分散電源9に出力され
る。また、トリップ指令装置20には予め設定された所
定値Pmin及び乗算器18aより接続点電力潮流Psが
入力される。トリップ指令装置20からの信号は開閉器
8に出力される。
【0043】分散電源制御指令装置19の動作を図3を
参照して説明する。図3において、縦軸は分散電源9の
出力抑制指令であり、その値が1のときに分散電源制御
指令装置19から分散電源9に出力抑制指令が出力され
ることを意味する。また、横軸の注入電力Pdは分散電
源9から配電線7bの方向に向かうものを正とする。図
3に示すように、分散電源制御指令装置19には注入電
力Pdが所定値Ps’以上になったときのみ、分散電源
9に対する出力抑制指令が出力されるようにロジックが
組まれている。ここで、所定値Ps’は分散電源9が接
続される前の接続点電力潮流Psを大きく乱さないよう
な範囲でn×Ps(ここで、n<1)として設定され
る。
【0044】なお、ここで述べる所定値Ps’は、トリ
ップ指令装置20に入力される所定値Pminとはまった
く別な値である。注入電力Pdが所定値Ps’を越える
と、前述したロジックに基づいて分散電源制御指令装置
19から分散電源9に出力抑制指令が伝達され、注入電
力Pdがこの所定値Ps’以下になるまで分散電源9の
出力が減少する。したがって、配電線への注入電力Pd
が常に所定値Ps’以下に制御されるため、全体として
も系統電力潮流に対する分散電源の注入電力の割合が抑
制されることになり、配電系統の電力品質及び信頼性の
低下防止が可能になる。
【0045】本実施例で述べた比率nは、一定値でも良
いし、接続点電力潮流Psによって変化させても良い。
変化させる場合、例えばある接続点電力潮流以上で比率
nを十分に大きくすることにより、注入電力予備量いっ
ぱいまでの電力注入を認めるようにすると、分散電源の
能力を十分に活用することが可能になる。さらに、前記
一実施例では所定値Ps’を接続点電力潮流Psに対す
る比率nで設定するようにしたが、所定値Ps’を接続
点電力潮流Psに対する差分で設定してもよい。この場
合は比率で設定する場合に比較して、一般に系統電力潮
流に対する注入電力の割合が増大する傾向を示すため、
配電系統の電力品質及び信頼性に対する分散電源の影響
は大きくなる。
【0046】次に、トリップ指令装置20の動作を図4
を参照して説明する。図4において、縦軸は開閉器8に
対するトリップ指令であり、その値が1のときにトリッ
プ指令がトリップ指令装置20から開閉器8に伝達され
ることを意味する。また、横軸が正のときは接続点電力
潮流Psが変電所から末端に向かっていること、負のと
きは逆に末端から変電所に向かっていることを示す。
【0047】図4に示すように、トリップ指令装置20
では接続点電力潮流Psが予め設定された所定値Pmin
と比較され、符号も考慮してPs<Pminであるとき、
トリップ指令が出力され、開閉器8に伝達される。ここ
で、所定値Pminは零あるいはその付近の値に設定され
る。したがって、分散電源が接続された後も系統全体の
電力潮流が変電所から末端に向かう方向であることを前
提にすれば、接続点電力潮流Psが所定値Pmin以下で
ある場合には、分散電源9の単独運転が発生したとみな
すことができる。そこで、そのような条件が発生した場
合には、開閉器8を開いて分散電源9を配電系統から解
列することにすれば、人身や電気設備に対する害を防止
できるとともに系統の速やかな故障復旧が可能になる。
【0048】次に図1における制御装置11の定常運転
時における動作を図5に示す実施例を参照して説明す
る。図5は配電線7bの3個所に分散電源9a,9b,
9c及び配電線の負荷Pla,Plb,Plcが接続された例
であり、図1と同一部分には同一符号をつけて説明を省
略する。また、制御装置11、開閉器8、電圧センサ1
2、電流センサ13、14、15については、分散電源
9と同様にそれぞれa,b,cの添字を付加して示す。
また、各分散電源の負荷は省略して示す。ここで、各分
散電源9a,9b,9cに出力制御指令を出力する制御
装置11a〜11c内の分散電源制御指令装置19に
は、接続点電力潮流Psに対する注入電力Pdの割合が
常に一定になるように制御するロジックが組まれてい
る。
【0049】このようなロジックによる動作について、
説明する。 図5における各接続点P1,P2,P3におけ
る接続点電力潮流をそれぞれPsa,Psb,Psc、各注入
電力をそれぞれPda,Pdb,Pdc、各接続点電力潮流に
対する各注入電力の割合をmで表すと次式のようにな
る。
【0050】尚、Psa,Psb,Pscはそれぞれ、変電所
側電流センサ13a,13b,13c及び電圧センサ1
2a,12b,12cから計算される各接続点P1
2,P3における接続点電力潮流の値である。
【0051】
【数1】
【0052】ここで、m<1である。
【0053】m<1という条件から、電力潮流は現在の
系統と同様に変電所から末端に向かうことになり次式が
成立する。
【0054】
【数2】
【0055】式(1)を式(2)に代入すると次式のよ
うになる。
【0056】
【数3】
【0057】式(3)をマトリクスで表わすと次式のよ
うになる。
【0058】
【数4】
【0059】式(4)をPsa,Psb,Pscについて解く
と次式のようになる。
【0060】
【数5】
【0061】また、Pda,Pdb,Pdcについては式
(1)の関係から次のようになる。
【0062】
【数6】
【0063】ここで、各分散電源の注入電力感度解析の
例として、負荷Plcが変化する場合を考える。負荷変化
△Plcに関する各分散電源の注入電力変化割合を調べる
ため式(6)をPlcで微分すると次式のようになる。
【0064】
【数7】
【0065】式(7)に示すように、負荷変化△Plcに
対する各分散電源の注入電力の変化割合は負荷変化点に
近い分散電源ほど大きくなっている。例えばm=0.
2、すなわち各接続点電力潮流に対する各注入電力の割
合が常に20%であるように制御した場合、負荷変化△
Plcに対する各分散電源からの注入電力の変化割合は、
式(7)にm=0.2を代入することにより求められ、
分散電源9a,9b,9cそれぞれについて、11.6
%、13.9%、16.7%となり、負荷変化点に近い
分散電源ほど、注入電力の変化割合が大きくなっている
ことが判かる。ただし、このことは負荷変化点より変電
所側に対して成り立つものであって、例えば式(6)を
PlbあるいはPlaで微分すればわかるように、負荷変化
点より末端側の各分散電源の負荷変化に対する感度は零
である。
【0066】以上述べたように、接続点電力潮流Psに
対する注入電力Pdの割合が常に一定になるように制御
するロジックを組んでおくことにより、例えば負荷が増
大した場合、その増大した負荷点に近い分散電源ほど注
入電力が大きく増大し、負荷変化に対応するようにな
る。したがって、負荷変化に応じた電力をすべて変電所
から供給する場合に比較して、電圧降下及び送電損失を
低減でき、分散電源による配電系統の高効率運用が可能
になる。
【0067】前記実施例では、接続点電力潮流Psに対
する注入電力Pdの割合が、常に一定になるように制御
するロジックを組んだ場合について述べたが、接続点電
力潮流Psと注入電力Pdの差分が、一定になるように
制御するロジックを組んでも良い。この場合には、比率
で制御した場合に比較して負荷変化に対する各分散電源
の注入電力割合が負荷変化点に近い分散電源ほどより大
きくなる。
【0068】さらに前記実施例では、分散電源を直接、
制御して注入電力を調整する場合について述べたが、前
記実施例の作用を積極的に利用することも考えられる。
このような実施例を図6に示す。図6では前記実施例の
構成の他に、分散電源9の出力を検出する出力検出器2
1、該出力検出器21の出力及び分散電源9の定格出力
値が入力される負荷制御指令装置22、該負荷制御指令
装置22の出力が伝達され配電線7bに連なる負荷23
のスイッチ24の入り切りを行う負荷制御器25が付加
される。
【0069】次に、本実施例の動作について説明する。
まず、負荷制御指令装置22では出力検出器21により
検出される分散電源9の出力Poutと分散電源9の定格
出力値Prが比較される。ここで、もし出力Poutが定
格出力値Pr以下である場合には、負荷制御指令装置2
2から負荷制御器25に対してスイッチ24を入りにす
る指令が伝達される。その結果、配電線7bの負荷の増
大により接続点電力潮流Psが増大し、前記実施例の作
用が働くことになる。すなわち、接続点電力潮流Psが
増大すれば、分散電源9の出力Poutが、前記実施例で
述べた注入電力Pdの範囲内で定格出力値Prに達する
まで増大し、負荷の変化に対応することになる。そし
て、前述したように負荷変化点に近い分散電源9ほど注
入電力Pdが大きくなるため、配電系統の電圧降下及び
送電損失を低減でき、分散電源による配電系統の高効率
運用が可能になる。ここで、負荷23としてエネルギを
貯える装置、例えば蓄熱装置などを備えることにより、
分散電源による配電系統の高効率運用を図りつつ、電力
負荷の平準化ひいてはエネルギ有効利用に大きく寄与で
きることになる。
【0070】以上の実施例では、分散電源と配電系統の
接続点より上位系統側、すなわち変電所側電流がIs1
である場合について示したが、系統再構成時にはIs2
が変電所側電流になる場合もある。この場合は、図2に
おいて開閉器8を開いた状態での電力潮流Psの方向か
ら、変電所側の方向を判定または記憶する機能を制御装
置11に付加し、その判定結果にもとづいて変電所側電
流Is1またはIs2をスイッチ17により選択すること
により前記実施例と同様な効果を得ることができる。
【0071】さらに、以上の実施例では制御に使用する
値が、接続点電力潮流である場合について述べたが、必
ずしも接続点電力潮流である必要はなく、接続点から変
電所側における電力潮流を検出できる点であればどこの
点でも良い。この場合は、接続点電力潮流より大きな電
力潮流を基準にすることになるため、分散電源に対する
制限は緩くなり、分散電源と配電系統との接続点近傍で
は変電所側に向かう電力潮流が発生することもある。し
たがって、電力品質及び信頼性の低下は免れないが、分
散電源を十分に活用できるという効果が期待できる。
【0072】次に本発明に係る配電系統分散電源制御シ
ステムの他の実施例を図7に示す。同図において図1に
示した要素と同一の要素には同一符号を付して重複する
説明を省略する。図7では、図1に示した実施例の他に
制御装置11に外部から指令を与える外部制御装置26
と、制御装置11と外部制御装置26とを相互に接続す
る通信手段27とを設けている。通信手段27を設ける
ことにより、配電系統の電力品質及び信頼性に悪影響を
及ぼす恐れがある場合には、制御装置11に対して、分
散電源の配電系統に対する解列または接続禁止を指示す
るための指令を外部制御装置26から送信し、制御装置
11が前記指令を実行することが可能になるため、配電
系統の電力品質及び信頼性を低下させないように分散電
源9を制御することが可能になる。
【0073】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の配電系
統分散電源制御システムによれば、分散電源から配電系
統に注入される有効電力を、配電系統の系統電力潮流の
絶対値に対応して調整された所定値を越えないように制
御するように構成したので、配電系統の電力品質及び信
頼性の低下を防止できる。
【0074】また本発明の配電系統分散電源制御システ
ムでは分散電源から配電系統へ注入される有効電力を、
系統電力潮流の比率又は差分に応じて制御するように構
成したので分散電源による配電系統の高効率運用が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配電系統分散電源制御システムの
基本的構成を示す図である。
【図2】図1における制御装置の具体的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図2における分散電源制御指令装置の動作状態
を示す説明図である。
【図4】図2に置けるトリップ指令装置の動作状態を示
す説明図である。
【図5】本発明に係る配電系統分散電源制御システムの
一実施例を示す構成図である。
【図6】本発明に係る配電系統分散電源制御システムの
他の実施例を示す構成図である。
【図7】本発明に係る配電系統分散電源制御システムの
更に他の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 上位電力系統 2 変電所 3 変圧器 4 開閉器 5 三相母線 6a,6b 開閉器 7a,7b 配電線 8 開閉器 9 分散電源 10 負荷 11 制御装置 12 電圧センサ 13〜15 電流センサ 16a〜16d 入力部 17 スイッチ 18a,18b 乗算器 19 分散電源制御指令装置 20 トリップ指令装置 21 出力検出器 22 負荷制御指令装置 23 負荷 24 スイッチ 25 負荷制御器 26 外部制御装置 27 通信手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 譲 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 岩下 喜代次 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 工藤 博之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上位電力系統から電力が供給される配電
    系統と、該配電系統中に接続される一つ以上の分散電源
    と、該分散電源を制御する制御装置とを有し、 該制御
    装置は、前記分散電源から前記配電系統に注入される有
    効電力を、該配電系統の通過有効電力の絶対値に対応し
    て調整された所定値を越えないように制御することを特
    徴とする配電系統分散電源制御システム。
  2. 【請求項2】 前記所定値が、前記通過有効電力に対す
    る比率によって定められることを特徴とする請求項1に
    記載の配電系統分散電源制御システム。
  3. 【請求項3】 前記通過有効電力に対する比率が、前記
    通過有効電力の大きさによって変化させることを特徴と
    する請求項2に記載の配電系統分散電源制御システム。
  4. 【請求項4】 前記所定値が、前記通過有効電力に対す
    る差分によって定められることを特徴とする請求項1に
    記載の配電系統分散電源制御システム。
  5. 【請求項5】 上位電力系統から電力が供給される配電
    系統と、該配電系統中に接続される一つ以上の分散電源
    と、該分散電源を制御する制御装置とを有し、 該制御
    装置は、前記配電系統の通過有効電力が所定値以下の場
    合に前記分散電源を前記配電系統から解列するように制
    御することを特徴とする配電系統分散電源制御システ
    ム。
  6. 【請求項6】 上位電力系統から電力が供給される配電
    系統と、該配電系統中に接続される一つ以上の分散電源
    と、該分散電源を制御する制御装置とを有し、 該制御
    装置は、前記配電系統の通過有効電力の方向が前記上位
    電力系統の方向を向いている場合に前記分散電源を前記
    配電系統から解列することを特徴とする配電系統分散電
    源制御システム。
  7. 【請求項7】 上位電力系統から電力が供給される配電
    系統と、該配電系統中に接続される一つ以上の分散電源
    と、該分散電源を制御する制御装置と、該制御装置に外
    部から指令を与える外部制御装置と、前記制御装置と外
    部制御装置とを相互に通信可能に接続する通信手段とを
    有し、前記外部制御装置は、通信手段を介して前記分散
    電源の制御装置に該分散電源の前記配電系統からの解列
    または該配電系統への接続禁止を指示する指令を送信
    し、前記制御装置は、該指令を実行することを特徴とす
    る配電系統分散電源制御システム。
  8. 【請求項8】 上位電力系統から電力が供給される配電
    系統と、該配電系統中に接続される一つ以上の分散電源
    と、該分散電源を制御する制御装置とを有し、 該制御
    装置は、前記分散電源から前記配電系統に注入される有
    効電力を、該配電系統の通過有効電力量に応じて制御す
    ることを特徴とする配電系統分散電源制御システム。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、前記分散電源から前記
    配電系統に注入される有効電力を、前記通過有効電力の
    比率に応じて制御することを特徴とする請求項8に記載
    の配電系統分散電源制御システム。
  10. 【請求項10】 前記制御装置は、前記分散電源から前
    記配電系統に注入される有効電力を、前記通過有効電力
    の差分に応じて制御することを特徴とする請求項8に記
    載の配電系統分散電源制御システム。
  11. 【請求項11】 前記制御装置は、上位電力系統の方向
    を前記分散電源を前記配電系統に接続する以前の通過有
    効電力の方向によって、判定または記憶する機能を有す
    ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載
    の配電系統分散電源制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101038274B1 (ko) * 2010-04-09 2011-06-01 그리드온(주) 마이크로그리드를 위한 마이크로전원 및 그 제어방법
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US9745547B2 (en) 2011-10-10 2017-08-29 Dasgip Information And Technology Gmbh Method for controlled operation of a biotechnological apparatus and bioreactor system
US10934516B2 (en) 2011-10-10 2021-03-02 Dasgip Information And Technology Gmbh Method for controlled operation of a biotechnological apparatus and bioreactor system

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