JPH0567224A - ニユーラルネツトワーク - Google Patents

ニユーラルネツトワーク

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JPH0567224A
JPH0567224A JP3240375A JP24037591A JPH0567224A JP H0567224 A JPH0567224 A JP H0567224A JP 3240375 A JP3240375 A JP 3240375A JP 24037591 A JP24037591 A JP 24037591A JP H0567224 A JPH0567224 A JP H0567224A
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neuron
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neural network
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Shuji Motomura
修二 本村
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
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孝宏 渡邊
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第3のニューロンユニットが他の2つのニュ
ーロンユニット間の信号伝達を直接制御できる機構を作
り、より機能の高いニューラルネットワークを実現す
る。 【構成】 第1のニューロンユニット1と第2のニュー
ロンユニット2との間の信号伝達経路4,5上に、その
経路上を伝わる信号の量を制御する信号伝達制御手段7
を設け、この信号伝達制御手段7が第3のニューロンユ
ニット3の状態に連動して動作して、第1のニューロン
1から第2のニューロン2へ伝達される信号の量を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ニューラルネットワーク、より
詳細には、神経回路網の情報処理機能を人工的に実現す
ることを目指した並列分散型情報処理装置(ニューロコ
ンピュータ)に関し、例えば、文字認識,画像認識,音
声認識,ロボット制御,画像処理,自然言語処理,連想
記憶,最適化問題処理等に応用可能なものである。
【0002】
【従来技術】ニューラルネットワークは、生物の神経回
路網を模倣して考案された情報処理装置である。ニュー
ラルネットワークは、ニューロンユニットと呼ばれる構
成単位を、それらニューロンユニット同士の間に信号を
伝達する手段を設けることにより、ニューロンユニット
同士が互いに信号を授受できるように結合したものであ
る。ニューロンユニットは、生物の神経回路網における
神経細胞に相当する。ニューラルネットワーク内の幾つ
かのニューロンユニットは、ニューラルネットワークの
外部から信号を受け取る。ニューラルネットワーク内の
幾つかのニューロンユニットは、ニューラルネットワー
クの外部へ信号を出力する。ニューラルネットワーク
は、外部から信号を受け取り、その信号をネットワーク
の内部で多数のニューロンユニットで同時平行的に処理
し変換して外部に出力する並列情報処理装置である。あ
る種のニューラルネットワークでは、ニューラルネット
ワークに信号を入力してニューラルネットワークから信
号を出力させる都度、出力信号のあるべき値をニューラ
ルネットワークに与えてやることにより、何回かこの操
作を繰り返していくうちに、出力信号の値をそのあるべ
き値に近づけさせることが出来る。これをニューラルネ
ットワークの学習と呼んでいる。ニューラルネットワー
クに出力信号のあるべき値を与える信号を教師信号と呼
ぶ。このような学習能力があるため、既存のコンピュー
ターで必要なプログラムが不要となり、プログラムの開
発費がかからない上に、使用環境に応じてプログラムに
調整を加える必要も無くなる。
【0003】ニューラルネットワーク内の各ニューロン
ユニットは、ニューラルネットワーク内の他の幾つかの
ニューロンユニットまたはニューラルネットワークの外
部から信号を受け取り、ニューラルネットワーク内の他
の幾つかのニューロンユニットまたはニューラルネット
ワークの外部へ信号を出力する。ニューロンユニットは
そのニューロンユニットに結合しているニューロンユニ
ットから信号を受け取るとき、結合ごとに異なる受容効
率を持って信号を受け取る。例えば、ニューロンユニッ
ト1から結合1を通して信号を受け取り、ニューロンユ
ニット2から結合2を通して信号を受け取るニューロン
ユニットにおいて、結合1の受容効率が0.8で結合2
の受容効率が0.5である場合、結合1と結合2にそれ
ぞれ1.0の強さの入力信号が入ってきたとき、ニュー
ロンユニットが結合1を通してニューロンユニット1か
ら受け取る入力信号の値は0.8であり、結合2を通し
てニューロンユニット2から受け取る入力信号の値は
0.5である。こうして受け取った入力信号に基づい
て、ニューロンユニットは信号を出力する。以後、この
結合の受容効率を結合係数と呼ぶことにする。ニューロ
ンユニットが入力信号に基づいて信号を出力するやり方
は、色々な方式があるが、そのうちで広く採用されてい
るものの1つをつぎに紹介する。
【0004】図7は、ニューロンユニットの動作説明を
するための図で、図示のように、k個のニューロンユニ
ットから信号を受け取るニューロンユニットjを考え
る。k個のうちのi番目のニューロンユニットから入っ
てくる入力信号をyiと書く。また、i番目のニューロ
ンユニットとニューロンユニットjとの間の結合係数を
jiと書く。最初に、ニューロンユニットjに結合係数
jiで重み付けられて入ってくる入力信号yi(i=1,
2,…,k)の総和をとる。その総和をnetjという記号
で表すと、
【0005】
【数1】
【0006】である。つぎに、このnetjを単調増加飽和
関数(fと書く)により変換してニューロンユニットj
の出力yjとすると、
【0007】
【数2】
【0008】である。関数fとしては、ロジスティック
関数あるいはシグモイド関数と呼ばれる次の関数がよく
用いられる。
【0009】
【数3】
【0010】この関数を図8に示す。
【0011】ニューラルネットワークを作るには、いろ
いろな方法がある。最も簡単には、通常のコンピュータ
ーで動くソフトウェアとして作ることができる。この場
合、いろいろな構成のニューラルネットワークを、条件
をいろいろ変えて動かすことが比較的容易に出来る。し
かし、動作速度が遅く、また、小さく出来ないため他の
機器に組み込んで使うことが難しいという欠点がある。
そのため、ニューラルネットワークの研究に使うのには
適しているが、実用に使うのには適さない場合が多い。
このようなコンピューター上のソフトウェアとしてのニ
ューラルネットワークの欠点を克服するものとして、ニ
ューラルネットワークをハードフェアで作る方法が多数
提案されている。
【0012】それらの中で、本出願人によるディジタル
回路を使って作ったニューラルネットワーク「パルス密
度論理演算型ニューラルネットワーク」(特願平1−1
79629)について次に説明する。ただし、本発明に
関係している部分、すなわち、ニューロンユニットの入
出力処理機能についてのみ説明する。図9は、パルス密
度論理演算型ニューラルネットワーク内の各ニューロン
ユニットにおける入力信号の処理方法を示したもので、
パルス密度論理演算型ニューラルネットワークにおいて
は、入力信号(図9の21)および出力信号(図9の2
2)はすべて同期化されたビット列より成る。ビット列
中の各ビットは0または1のいずれかの値をとるが、信
号の値は、ビット列のパルス密度で表現し、例えば、あ
る一定特間内にある1の数で表す。i番目の入力信号を
iとすると、
【0013】
【数4】
【0014】となる。これは値が4/6である信号を示
し、同期パルス6個中、入力信号yiは、1が4個、0
が2個である。このとき1と0の並び方は、ランダムで
あることが望ましい。一方、ニューロンユニットとニュ
ーロンユニットの間の結合の度合いを示す結合係数Tji
(図9の23)も、0と1のビット列として、あらかじ
めメモリ上に用意しておく。また、結合係数の値も、入
出力信号の値と同様にパルス密度で下記のごとく表現す
る。
【0015】
【数5】
【0016】これは、「101010」=3/6を表
し、このときも1と0の並び方は、ランダムであること
が望ましい。各ニューロンユニットは、まず、この結合
係数のビット列を同期クロックに応じてメモリ上より順
次読み出し、AND回路(図9の24)により入力信号
のビット列とのANDをとる。いままでの例を用いて説
明すると、入力信号が「101101」と入力したと
き、これと同期してメモリ上よりビット列を呼び出し、
順次ANDをとることによって、
【0017】
【数6】
【0018】に示すような「101000」が得られ、
これは入力yiがTjiにより重み付けられてパルス密度
が2/6になったことを示している。AND回路24の
出力のパルス密度は、近似的には入力信号21のパルス
密度と結合係数23のパルス密度との積になり、アナロ
グ方式の結合係数と同様の機能を有する。これは、信号
の列が長いほど、また、1と0の並び方がランダムであ
るほど、積に近い機能になる。なお、入力ビット列に較
べて、結合係数のビット列が短く、読みだすべきデータ
が無くなってしまったら、再びデータの先頭に戻って、
読み出しを繰り返せばよい。1つのニューロンユニット
は多入力であるので、前述の入力信号と結合係数のAN
Dをとった結果も多数ある。次にそれらの多数の結果の
ORをとる(図9の25)。入力は同期化されているの
で、たとえば、1番目のデータが「101000」、2
番目のデータが「010000」の場合、両者のORは
「111000」となる。L個の入力についてこの操作
を行うと、
【0019】
【数7】
【0020】となる。パルス密度が低いとき、このOR
をとったもののパルス密度は、それぞれのパルス密度の
和に近似的に一致する。また、ORをとったもののパル
ス密度は、パルス密度の和の単調増加関数である。パル
ス密度は、1より大きくなることがないので、パルス密
度が高くなるにつれて、ORの出力はパルス密度の和と
は一致せず、だんだん飽和してくる。したがって、この
ORをとる操作は、前述した入力信号の総和を単調増加
飽和関数fで変換する操作に対応している。
【0021】ところで、ここまでは結合係数が正の場合
について説明してきたが、ニューラルネットワークの機
能を実用的なものにするためには、結合係数を、正値の
みでなく負値もとれるようにして、負の入力により出力
を抑制できるようにすることが望ましい。結合係数が正
である結合を興奮性結合、負である結合を抑制性結合と
呼ぶ。アナログ回路では、抑制性結合の場合、増幅器を
用いて出力を反転させ、結合係数に相当する抵抗値で他
のニューロンユニットへ結合させている。一方、パルス
密度は常に正であるが、次の(1)〜(3)の3種類の
いずれかの方法によりニューロンユニットの出力信号を
生成するようにすれば、結合係数の値をパルス密度で表
している場合でも結合の興奮性と抑制性への対応が可能
である。
【0022】(1):図10参照 各結合に対して、興奮性か抑制性かをあらかじめ設定し
ておき、興奮性の結合のグループ(図10の30)と抑
制性の結合のグループ(図10の31)とで別々に、上
述の入力信号と結合係数のANDをとって得られるパル
ス列のORをとる(このORは、図10において、グル
ープ30のORを25にて、グループ31のORを26
にて示してある)。あるいは、各入力に対して、あらか
じめ興奮性か抑制性かを設定しておき、興奮性の入力の
グループ30と抑制性の入力のグループ31とで別々に
上述のORをとる。次に、抑制性グループ31のOR2
6の結果のNOT(否定)をNOT回路27でとり、そ
の結果と興奮性グループ30のOR25の結果とのAN
DをAND回路28でとり、その結果をニューロンから
の出力信号22とする。
【0023】(2): 図11参照 この例は、結合毎にその結合が興奮性であるか抑制性で
あるかを表すメモリ(図11の32)を持ち、その内容
によって、結合の興奮性、抑制性を任意に設定できるよ
うにする(図11の33)。このメモリの内容によって
決まる興奮性の結合のグループと抑制性の結合グループ
とで別々に上述のORをとる(図11の25,26)。
次に、抑制性グループのOR26の結果のNOT(否
定)27をとり(図11の27)、その結果と興奮性グ
ループのOR25の結果とのANDをとり(図11の2
8)、その結果をニューロンからの出力信号(図11の
22)とする。
【0024】(3): 図12参照 結合毎に興奮性の結合係数と、抑制性の結合係数との両
方を持たせ、両者をメモリ上に置く(図12の23a,
23b)。これは、結合係数を正の量と負の量との和の
形に分解して表したことに相当する。そして、入力信号
21と興奮性の結合係数23aとのAND24aをとっ
た結果同士のOR25をとる。また、入力信号21と抑
制性の結合係数23bとのAND24bをとった結果同
士のOR26をとる。次に、抑制性グループのOR26
の結果のNOT(否定)27をとり、その結果と興奮性
グループのOR25の結果とのAND28をとり、その
結果をニューロンからの出力信号22とする。
【0025】これらの方式は、入力信号の値が0のとき
出力信号の値が0になってしまうこと、興奮性グループ
からの入力信号よりも抑制性グループからの入力信号の
方が出力信号に強い影響をもつこと等の特徴がある。こ
れらの方式に対して、出力レベルを調節できるようにす
ることによってニューロンユニットの能力を高めるとい
う出願が、本出願人によりなされている。その方式で
は、上記結合の興奮性と抑制性への対応(1),(2),
(3)は、それぞれ次の(4),(5),(6)になる。
【0026】(4): 図13参照 各結合に対して、興奮性か抑制性かをあらかじめ設定し
ておき、興奮性の結合のグループと抑制性の結合のグル
ープとで別々に上述のORをとる(図13の25と2
6)。あるいは、各入力に対して、あらかじめ興奮性か
抑制性かを設定しておき、興奮性の入力グループ(図1
3の30)と抑制性の入力のグループ(図13の31)
とで別々に上述のORをとる。次に、このようにして得
た興奮性グループのOR25の結果と抑制性グループの
OR26の結果を以下のように組合せる(図13の3
4)ことにより、ニューロンユニットからの出力値22
を算出する。まず、両者のORの結果が不一致であれ
ば、興奮性グループのOR25の結果をニューロンから
の出力ビットの値(図13の22)とする。すなわち、
興奮性グループのOR25の結果が0で、抑制性グルー
プのOR26の結果が1であれば、0を出力22し、興
奮性グループのOR25の結果が1で、抑制性グループ
のOR26の結果が0であれば、1を出力22する。ま
た、興奮性グループのOR25の結果と抑制性グループ
のOR26の結果が一致したときは、別に用意した入力
信号(以後、この信号を出力シフト用入力信号と呼ぶ)
(図13の35)をそのまま出力する。
【0027】(5): 図14参照 結合毎にその結合が興奮性であるか抑制性であるかを表
すメモリ(図14の32)を持ち、その内容によって、
結合の興奮性、抑制性を任意に設定できるようにする
(図14の33)。このメモリの内容によって決まる興
奮性の結合のグループと抑制性の結合のグループとで別
々に上述のORをとる(図14の25,26)。次に、
このようにして得た興奮性グループのOR25の結果と
抑制性グループのOR26の結果を上記(4)の場合と
同様に組合せる(図14の34)ことにより、ニューロ
ンユニットからの出力値22を算出する。
【0028】(6): 図15参照 結合毎に興奮性の結合係数と、抑制性の結合係数とを持
たせ、両者をメモリ上に置く(図15の23a,23
b)。これは、結合係数を正の量と負の量と和の形に分
解して表したことに相当する。そして、入力信号21と
興奮性の結合係数23aとのAND24aをとった結果
同士のOR25をとる。また、入力信号21と抑制性の
結合係数23bとのAND24bをとった結果同士のO
R26をとる。次に、このようにして得た興奮性グルー
プのOR25の結果と抑制性グループのOR26の結果
を上記(4)の場合と同様に組合せる(図15の34)
ことにより、ニューロンユニットからの出力値22を算
出する。
【0029】上記(4),(5),(6)において、興奮
性グループのOR25の結果と抑制性グループのOR2
6の結果が一致したとき出力する出力シフト用入力信号
(図13,14,15の35)の値が常に0である場
合、すなわち、出力シフト用入力信号のパルス密度が0
である場合は、(4)における出力は(1)における出
力に、(5)における出力は(2)における出力に、
(6)における出力は(3)における出力に等しくな
る。上記(4),(5),(6)において、出力シフト用
入力信号35が値1をとる確率が0.5(従って、0を
とる確率も0.5)である場合、すなわち、出力シフト
用入力信号35のパルス密度が0.5である場合は、興
奮性グループからの入力信号と、抑制性グループからの
入力信号の、出力信号に対する影響度が等しくなり、ニ
ューロンユニットの出力関数が興奮性と抑制性とでバラ
ンスのとれたものになり、しかも、出力関数の形が、通
常の階層型ニューラルネットワークで広く使われている
出力関数であるシグモイド関数(数3)式の形に近くな
るため、好ましい。
【0030】上述のように、ニューロンユニットからの
出力信号は、他のニューロンユニットに送られ、そこで
結合係数により重み付けられてそのニューロンユニット
に取り込まれ、そのニューロンユニットからの信号出力
量を決めるのに使われる。このように、ニューロンユニ
ットは、他のニューロンユニットに信号を送ることによ
って、他のニューロンユニットからの信号出力に影響を
及ぼすことができる。しかし、ニューロンユニットは、
他のニューロンユニット間で伝達されている信号の伝達
効率を直接制御することによって、他のニューロンユニ
ット間の信号伝達に影響を及ぼすということはできな
い。従来技術には、そのような機能はなかった。そこ
で、信号の伝達効率を制御する働きを持つ信号伝達制御
子をニューロンユニット間の信号伝達経路上に介在さ
せ、その信号伝達制御子を別のニューロンユニットの状
態に連動して働かすようにすれば、ニューロンユニット
が他のニューロンユニット間の信号伝達を直接制御する
ことが可能となり、そのような機構がない場合に比べ
て、より複雑な信号伝播パターンをニューラルネットワ
ークに持たせることができ、ニューラルネットワークの
応用範囲を広げることができる。
【0031】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされた
もので、特に、より機能の高いニューラルネットワーク
を実現するために、ニューロンユニットが他のニューロ
ンユニット間の信号伝達を直接制御できる機構を作るこ
とを目的としてなされたものである。
【0032】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、複数の
ニューロンユニットと、それらのニューロンユニット間
の信号伝達手段とから成るニューラルネットワークであ
って、第1のニューロンユニットと第2のニューロンユ
ニットとの間の信号伝達経路上に、その経路上を伝わる
信号の量を制御する信号伝達制御手段を有し、該信号伝
達制御手段が第3のニューロンユニットの状態に連動し
て動作することを特徴としたものである。以下、本発明
の実施例に基いて説明する。
【0033】以下に、前述のパルス密度論理演算型ニュ
ーラルネットワークのように、ニューロンユニット間の
信号が0または1のいずれかの値を取るビットの列から
なるニューラルネットワークに本発明を適用した場合の
例を説明する。値1のビットをパルスとみなし、信号の
強さはパルスの密度、すなわち、一定時間内の値1のビ
ットの個数で表現するものとする。
【0034】図1は、信号を伝達している2つのニュー
ロンユニット1,2、それらのニューロンユニット間の
信号の通り路である信号線4,5、その信号線上に介在
している信号伝達制御手段7、その信号伝達制御手段を
制御するニューロンユニット3、および、そのニューロ
ンユニット3から信号伝達制御手段7へ信号を送るため
の信号線6を示したものである。信号伝達制御手段7
は、NOT回路9とAND回路8から成り、信号線6か
ら入ってくるビットの論理否定を取った結果と信号線4
から入ってくるビットとの論理積を取って信号線5上に
送り出す。もし、ニューロンユニット3が休止状態にあ
る場合、すなわち、ニューロンユニット3から値0のビ
ットしか出ていない場合には、NOT回路9の出力ビッ
トは常に値1であるから、信号線4を通って信号伝達制
御手段7へ入ってきた信号は、そのまま信号伝達制御手
段7を通過して信号線5へ入る。一方、ニューロンユニ
ット3が出力信号を出している場合は、以下に示すよう
に、その信号の強さに応じて信号線4から信号伝達制御
手段7へ入るパルスが間引かれて信号線5へ送られる。
いま、信号線4上を送られるビット列のうちの6クロッ
ク分を見ることにする。ニューロンユニット1から信号
線4に送り出されたビット列が、次のように4/6のパ
ルス密度であったとする。
【0035】
【数8】
【0036】また、ニューロンユニット3から信号線6
に送り出されたビット列が、次のように3/6のパルス
密度であったとする。
【0037】
【数9】
【0038】この信号の論理否定を取って、上記信号線
4上の信号との論理積を取ると、容易に分かるように、
その結果は次のようなパルス密度2/6のビット列にな
る。
【0039】
【数10】
【0040】ニューロンユニット1から出力される信号
のパルス密度をa、ニューロンユニット3から出力され
る信号のパルス密度をbとすると、両者の信号のパルス
位置が統計的に独立であれば、信号伝達制御手段7から
出力される信号のパルス密度は、平均としてa×(1−
b)となる。すなわち、信号伝達制御手段によって、ニ
ューロンユニット2へ伝わる信号の強さが(1−b)倍
される。したがって、ニューロンユニット3から出力さ
れる信号が強ければ強いほど、信号伝達制御手段7によ
ってニューロンユニット1からニューロンユニット2へ
伝わる信号の伝達が抑制され、図4に示すように(ただ
し、cはニューロンユニット1からニューロンユニット
2へ伝わる信号の強さを示す)、b=0のときのもとも
との信号の強さaが、b=1のときには強さ0にまで変
化する。
【0041】図2は、信号伝達制御手段7の別の例を示
したものである。この例は、図1に示した信号伝達制御
手段7と異なって、1個のOR回路10のみで構成され
ている。この場合は、信号伝達制御手段7は、信号線4
を通って信号伝達制御手段7へ入ってきたビット列と、
信号線6を通って信号伝達制御手段7へ入ってきたビッ
ト列との論理和をとり、その結果を信号線5へ送り出
す。この場合、ニューロンユニット1から出力される信
号のパルス密度をa、ニューロンユニット3から出力さ
れる信号のパルス密度をbとすると、両者の信号のパル
ス位置が統計的に独立であれば、信号伝達制御手段7か
ら出力される信号のパルス密度は、平均としてa+b×
(1−a)となる。したがって、ニューロンユニット3
から出力される信号が強ければ強いほど、信号伝達制御
手段によって、ニューロンユニット1からニューロンユ
ニット2へ伝わる信号の強さが増し、図5に示すよう
に、b=0のときのもともとの信号の強さaが、b=1
のときには強さ1にまで変化する。
【0042】図3は、信号伝達制御手段7のさらに別の
例を示したものである。この場合は、信号伝達制御手段
7は、シフトレジスタ11、AND回路12、OR回路
13から構成されている。シフトレジスタ11は、信号
線4から入ってきたビットを保管し、1クロック後にA
ND回路12に送り出す。AND回路12は、シフトレ
ジスタ11から取り出したビットとニューロンユニット
3が信号線6に送り出したビットとの論理積をとって、
その結果をOR回路13へ送る。したがって、ニューロ
ンユニット3が出力したビットとそれより1クロック前
にニューロンユニット1が出力したビットがともに値1
のビットであれば、AND回路12からは値1のビット
が出力される。OR回路13は、ニューロンユニット1
が出力したビットとAND回路12が出力したビットと
の論理和をとって信号線5へ送り出す。この場合、ニュ
ーロンユニット1から出力される信号のパルス密度を
a、ニューロンユニット3から出力される信号のパルス
密度をbとすると、両者の信号のパルス位置が統計的に
独立であれば、AND回路12から出力される信号のパ
ルス密度は、平均としてa×bになる。したがって、O
R回路13から出力される信号のパルス密度は、平均と
して1−(1−a)×(1−a×b)=a×{1+(1
−a)×b}となる。したがって、ニューロンユニット
3から出力される信号が強ければ強いほど、信号伝達制
御手段によってニューロンユニット1からニューロンユ
ニット2ヘ伝わる信号が強化され、図6に示すように、
b=0のときのもともとの強さaが、b=1のときには
強さa×(2−a)にまで変化する。この場合、図2の
回路の場合と異なって、信号の増加量は、図2の回路の
場合の信号の増加量(1−a)×bにさらにaが掛った
形、すなわち、a×(1−a)×bになっている。すな
わち、この場合、図2の回路の場合の信号の増加量がさ
らにもともとの信号の強さaに比例した形で増加するよ
うに、信号を増加させることを特徴としている。
【0043】なお、以上に第1のニューロンユニットか
ら第2のニューロンユニットに至る信号伝達経路上に、
単一の、つまり、第3のニューロンユニットの状態に連
動して動作する信号伝達制御手段を介在させた場合の例
について説明したが、本発明は、上記実施例に限定され
るものではなく、更に、第4のニューロンユニットの状
態に連動して動作する第2の信号伝達制御手段を前記信
号伝達経路に直列又は並列に介在させる等、必要に応じ
て各々のニューロンユニットの状態に連動して動作する
複数個の信号の伝達制御手段を介在させ、第1のニュー
ロンユニットから第2のニューロンユニットへ伝送され
る信号を所望の関数で変換して伝達させるようにしても
よいことは容易に考えられよう。
【0044】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、ニューラルネットワーク中で、ニューロンユニット
が、他のニューロンユニット間の信号伝達経路上の信号
伝達を、直接制御することが可能となる。特に、信号伝
達経路を個別に制御することが可能となる。(従来技術
では、ニューロンユニットの出力を制御することを通じ
て、1つのニューロンユニットから出ている全部の信号
伝達経路をひとまとめにしてしか制御できなかった。)
このため、そのような機構がない場合に比べて、より複
雑な信号伝播パターンをニューラルネットワークに持た
せることができ、ニューラルネットワークの適用範囲を
広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を説明するための構成図で
ある。
【図2】 本発明の他の実施例を説明するための構成図
である。
【図3】 本発明の他の実施例を説明するための構成図
である。
【図4】 図1の回路の伝達特性を示す図である。
【図5】 図2の回路の伝達特性を示す図である。
【図6】 図3の回路の伝達特性を示す図である。
【図7】 ニューロンユニットの概略を説明するための
図である。
【図8】 シグモイド関数を示す図である。
【図9】 パルス密度論理演算型ニューラルネットワー
クの一例を説明するための図である。
【図10】 従来のニューラルネットワークの一例を説
明するための図である。
【図11】 従来のニューラルネットワークの他の例を
説明するための図である。
【図12】 従来のニューラルネットワークの他の例を
説明するための図である。
【図13】 従来のニューラルネットワークの他の例を
説明するための図である。
【図14】 従来のニューラルネットワークの他の例を
説明するための図である。
【図15】 従来のニューラルネットワークの他の例を
説明するための図である。
【符号の説明】
1…第1のニューロンユニット、2…第2のニューロン
ユニット、3…第3のニューロンユニット、4,5…信
号伝達経路、6…信号線、7…信号伝達制御手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のニューロンユニットと、それらの
    ニューロンユニット間の信号伝達手段とから成るニュー
    ラルネットワークであって、第1のニューロンユニット
    と第2のニューロンユニットとの間の信号伝達経路上
    に、その経路上を伝わる信号の量を制御する信号伝達制
    御手段を有し、該信号伝達制御手段が第3のニューロン
    ユニットの状態に連動して動作することを特徴とするニ
    ューラルネットワーク。
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