JPH0567181A - 入力形状データ作成支援caeシステム - Google Patents

入力形状データ作成支援caeシステム

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JPH0567181A
JPH0567181A JP22686691A JP22686691A JPH0567181A JP H0567181 A JPH0567181 A JP H0567181A JP 22686691 A JP22686691 A JP 22686691A JP 22686691 A JP22686691 A JP 22686691A JP H0567181 A JPH0567181 A JP H0567181A
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JP
Japan
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shell
node
shape data
analysis
dimensional
Prior art date
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Application number
JP22686691A
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English (en)
Inventor
Terunori Maruyama
照法 丸山
Masayuki Muranaka
昌幸 村中
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】三次元問題のCAE解析入力デ−タ作成工数を
短縮できる入力デ−タ作成方法及びCAEシステムを提
供する。 【構成】ソリッド節点発生装置16は、三次元シェル要
素形状データ作成支援装置11で作成した三次元シェル
要素形状データを用い、ソリッド節点を発生する。ソリ
ッド要素作成装置17は、発生したソリッド節点を用い
て、三次元ソリッド要素を作成する。CAE解析用入力
データ自動作成装置18は、発生した三次元ソリッド要
素の形状データに解析条件を付加して、CAE解析用入
力データを作成する。有限要素法数値解析装置19は、
CAE解析用入力データを用い、有限要素法数値解析を
実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業上の研究開発や設
計の分野において利用する応力歪解析、振動解析、温度
解析、流動解析、磁界解析等の有限要素法数値解析機能
をもつCAEシステムの入力形状デ−タ作成支援方法及
び前記有限要素法数値解析用の入力形状デ−タ作成支援
CAEシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年 コンピュ−タの演算能力と有限要
素法や差分法等の数値解析技術の向上に伴い、応力歪解
析、振動解析、温度解析、流動解析、磁界解析等の解析
機能をもつCAE(Computer Aided En
gineering)システムの実用化が進み、研究開
発分野のみならず設計の分野でも、CAEシステムが開
発や設計の支援ツ−ルとして急速に普及しつつある。C
AEとは、ある製品を開発するとき開発の各段階で必要
になる設計評価を、実際の試作実験に先行して、コンピ
ュ−タによる数値シミュレ−ションで行い、設計の最適
化を進めることである。
【0003】CAEシステムが実用化される以前、新製
品の設計案の機能や性能評価は、主に、過去のデ−タを
参考にしたり、かんで行なっていた。設計案が要求性能
に合わない場合、当然、再設計、試作、テストといった
サイクルを繰り返し行う。よりよい製品を開発するため
には、再設計、試作、テストといったサイクルを繰り返
し行う必要がある。限られた製品開発期間中に、より多
くの試作、テストを行うためには、一回の試作、テスト
にかかる時間をいかに短くするかがポイントになる。実
際に、試作、テストを繰り返し行っていたのでは、労
力、時間、費用が非常にかかる。そこで、コンピュ−タ
を用いて試作、テストを行うCAEシステムが用いられ
る。設計案の最適化を進めるのには、当然、CAEシス
テムによる解析が数多くなされる方が有利である。
【0004】CAEシステムで最も広く採用されている
数値解法は有限要素法である。その理由は有限要素法で
は解析対象の形状を数点の節点からなる要素の組合せ集
合で表現するため、原理的にはどのような形状でも扱え
ることによる。
【0005】CAEによる解析手順はデ−タ作成、モデ
リング、コンピュ−タによる計算実行、計算結果の表
示、評価とに分けられる。コンピュ−タの能力の目覚ま
しい進展により、計算実行に要する時間はどんどん短く
なっており、大規模な三次元モデルを解くことが可能に
なっている。しかし、反面、デ−タ作成やモデリングの
部分は人手による作業が多いので三次元問題の解析では
デ−タ作成やモデリングに多大の労力が必要となり、長
時間を要すことが多い。
【0006】このため、入力形状デ−タ作成労力を軽減
するため、有限要素法解析入力形状デ−タ作成支援機能
を主要機能とするCAEシステムが出現している。この
種の、従来の代表的CAEシステムとしてSUPERT
UB、IRIS、HICAD(日経メカニカル、199
0年8月20日号、p130からp163)などがあ
る。これらの、入力形状デ−タ作成支援CAEシステム
では形状データ作成に際し、まず、解析対象の形状を多
数の直線または曲線の組合せでモデル化して表現する必
要がある。そして、このモデルを表す多数の直線または
曲線部分の始点と終点の座標データや直線、面、立方体
などを定義する指標を対話的に入力する。さらに、これ
らのデータを移動、複写、回転、合成、分割する等の計
算処理を実行する命令を対話的に入力する。このように
して、有限要素法解析に用いるメッシュ分割した入力形
状を発生している。これらの入力形状デ−タ作成支援C
AEシステムはこのシステムの支援無しに、入力形状デ
−タ作成を手作業で行う場合に比べれば、入力形状デ−
タ作成労力を大いに軽減しているが、三次元複雑形状の
問題を解析しようとする場合、デ−タ入力や計算処理を
実行する命令の入力が非常に多くなるため、入力形状デ
−タ作成工数軽減の立場からみると不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の入力形
状デ−タ作成支援CAEシステムは、形状デ−タ作成支
援に際し、解析に用いるモデル形状の特徴を表現する基
本点の座標や複数一組の基本点で定まる直線、曲線、面
や立方体等の定義のための入力データを多数必要とす
る。そして、入力データを移動、複写、回転、合成、分
割する等の単純な計算処理の組合せでモデル形状を形成
している。このため、計算処理を実行する命令を多数入
力する必要がある。また、自動計算機能が単純で、モデ
ル形状上の直線または曲線の部分の始点と終点間の分割
点の座標や節点番号等を生成するメッシュ分割作業が自
動化されているにすぎない。このため、複雑形状、特
に、三次元複雑形状を三次元ソリッド要素形状で表して
解く場合、デ−タ入力や計算処理を実行する命令の入力
が非常に多く、入力形状デ−タ作成工数が非常に多くな
る問題がある。
【0008】図2に三次元の有限要素法解析の場合に形
状データ表現に用いられるソリッド要素とシェル要素の
一例を示す。図に示すM1からM4の四節点(黒丸)一
組からなる四角形シェル要素はN1からN8の八節点
(白丸)一組からなる六面体ソリッド要素の中立面とし
て定義され、シェル要素は形状の属性としては二次元的
面情報を持つのみで、厚さは物性上の属性として扱われ
る。
【0009】三次元の応力歪解析、振動解析、温度解
析、流体解析、磁界解析等の問題を有限要素法で解析す
る場合、通常、ソリッド要素の組合せ集合で表現した三
次元ソリッド要素形状データが用いられることのほうが
多い。ただし、形状が薄板平面もしくは曲面の組合せで
表現でき、中立面の応力や歪が意味をもつ薄板の応力歪
解析や厚さ方向の平均流速や平均圧力が意味をもつプラ
スチック流動解析の場合には、シェル要素の組合せ集合
で表現した三次元シェル要素形状データも用いられる。
【0010】本発明の目的は、三次元問題のCAE解析
に際し、入力データとして必要な三次元ソリッド要素形
状データ作成工数を軽減するものである。このため、本
発明は、三次元シェル要素形状データを入力データとし
て用いて、コンピュータシステムによる計算処理で三次
元シェル要素形状データから三次元ソリッド要素形状デ
ータを自動生成する。三次元ソリッド要素形状データの
自動生成により、三次元ソリッド要素形状データ作成工
数を軽減する。
【0011】本発明の目的は、このようにCAE解析に
用いる三次元ソリッド要素形状データ作成工数を軽減す
ることができる入力形状データ作成支援方法及び入力形
状データ作成支援CAEシステムを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】三次元シェル要素形状デ
−タを入力デ−タとして用い三次元ソリッド要素形状デ
−タを自動作成する本発明の目的を達成するため、図2
に示すM1からM4の四節点一組からなる四角形シェル
要素の組合せ集合で三次元シェル要素形状デ−タを表現
する場合は、四角形シェル要素を図2に示すN1からN
8の八節点一組からなる六面体ソリッド要素発生の元の
形状とし、六面体ソリッド要素の組合せ集合で三次元ソ
リッド要素形状データを表現する。このように、本発明
では、シェル要素をソリッド要素発生の元の形状とし、
三次元シェル要素形状データから三次元ソリッド要素形
状データを自動生成する。
【0013】三次元ソリッド要素形状デ−タを自動作成
することは次のように行う。まず、三次元シェル要素形
状データを従来と同様な方法で作成する。その後、この
三次元シェル要素形状データを入力データとして用い
て、以下の処理をコンピュータシステムにすべて自動的
に行わせることで三次元ソリッド要素形状デ−タを自動
生成する。
【0014】第一に、三次元シェル要素形状の各部に関
し、ある節点を共有する複数もしくは単数のシェル要素
からできる組合せ形状のタイプを表1に示すように、そ
のシェル要素の組合せがもつ面の法線方向の数で判別す
る。
【0015】この理由については、後述する。
【0016】
【表1】
【0017】次いで、表1のAに示す平面や、表1のG
に示す曲面の場合は、前記シェル要素の面の法線方向を
求め、前記シェル要素の面を前記法線方向の+,−両方
向に移動してできる二面と前記シェル要素の節点を通る
前記法線等の直線との交点を算出し、この交点を形状の
表面に位置するソリッド要素節点とする。
【0018】表1のB〜Fのタイプでは、シェル要素の
ある節点を共有する複数もしくは単数の隣合うシェル要
素の面各々を法線方向の+,−両方向に移動してできる
面がなす交差点と、前記隣合うシェル要素面の共有され
ていない辺からできる面との交点を算出する。この交点
を三次元ソリッド要素節点とすることで、三次元ソリッ
ド要素形状データを自動作成する。
【0019】さらに、自動生成した三次元ソリッド要素
形状デ−タに初期条件、境界条件、拘束条件、時間ステ
ップ、物性デ−タ等の解析条件を付加して、応力歪解
析、温度解析、流体解析、磁界解析等の有限要素法数値
解析用入力デ−タを自動生成することで、三次元ソリッ
ド要素形状データを用いるCAE解析に必要な入力デ−
タ作成工数を一層短縮する。
【0020】
【作用】三次元ソリッド要素形状デ−タを作成するに
は、三次元立体情報を認識する必要性があるため、形状
認識作業が大変である。また、三次元立体情報を入力す
る必要性があるため、デ−タ入力数が多く、デ−タ入力
作業が大変である。他方、シェル要素形状はソリッド要
素形状の中立面として定義されるため、三次元シェル要
素形状デ−タの作成は、二次元的中立面情報の組合せに
厚さを付加するとできる。このため、三次元シェル要素
形状デ−タの作成は三次元ソリッド要素形状デ−タの作
成に比し、形状認識作業が容易で、デ−タ入力数が少な
く、デ−タ作成作業がはるかに容易である。このことは
形状が複雑な場合ほど、容易である。
【0021】従って、三次元ソリッド要素形状デ−タの
作成が三次元シェル要素形状デ−タの作成作業で可能に
することができるならば、三次元ソリッド要素形状デ−
タの作成作業は大幅に軽減される。
【0022】本発明は、これを可能にするため、シェル
要素をソリッド要素発生の元の形状とし、例えば、図2
に示すM1からM4の四節点一組からなる四角形シェル
要素の組合せ集合で三次元シェル要素形状データを表現
する場合は、前記四角形シェル要素を図2に示すN1か
らN8の八節点一組からなる六角形ソリッド要素発生の
元の形状とし、前記六面体ソリッド要素の組合せ集合で
三次元ソリッド要素形状データを表現する。
【0023】また、本発明では、シェル要素のある節点
を共有する複数もしくは単数の、シェル要素からできる
組合せ形状のタイプを、シェル要素がもつ面の法線方向
の数NVFと前記の要素に共有されている節点の数CO
PNに注目し、表1に示すように分類する。表1に一つ
の節点を共有する複数の隣合うシェル要素からできる組
合せ形状の代表的なタイプの例を示す。一つの節点を共
有するシェル要素からできる組合せ形状のタイプを判別
すると、形状のタイプごとに適当に定めた手順で、形状
のタイプごとに適当に定めた位置に三次元ソリッド要素
接点を発生することが可能になる。これらが本発明の主
要な原理である。
【0024】本発明においては、三次元シェル要素形状
デ−タを作成した後、三次元シェル要素形状データを入
力データとして用い、以下の処理をコンピュ−タシステ
ムにすべて自動的に行わせることで三次元ソリッド要素
形状デ−タを自動生成する。
【0025】まず、シェル要素の全節点に関し、一つの
節点を共有する複数もしくは単数の隣合うシェル要素か
らできる組合せ形状のタイプをシェル要素の組合せがも
つ面の法線方向の数NVFと前述の要素に共有されてい
る節点の数COPNに注目して表1に示すように判別す
る。
【0026】以下に、表1に示す代表的な形状のタイプ
の例に関し、三次元ソリッド要素節点を発生する手順の
例を説明する。
【0027】(1)表1のAに示す面の交差がない平面
の場合 この場合、図2に示す様に、一個のシェル要素節点(黒
丸印)から発生するソリッド要素節点(白丸印)を二個と
する。この二個のソリッド要素節点は形状の表面と裏面
を表す。このため、まず、一つの節点を共有しているシ
ェル要素面の法線方向を求め、その+、−両方向にその
シェル要素面を1/2厚さ分移動する。これによってで
きる二面とシェル要素節点(黒丸印)を通る法線との二
つの交点をソリッド要素節点とする。このようにする
と、図2に示す様に、M1からM4の四節点一組からな
る四角形シェル要素の一面に対応させて、N1からN8
の八節点一組からなる六面体ソリッド要素一個を発生す
ることができる。
【0028】表1のGに示すように、複数のシェル要素
平面が多面体をなして曲面形状の一部を多面体で近似的
に表現する場合、一つの節点を共有している複数のシェ
ル要素の平面の法線方向の差は小さいので、一つの節点
を共有する複数のシェル要素がもつ面の法線方向の異な
る数NVFは、略NVF=1と見なすことができる。表
1のGの場合、ソリッド要素節点を発生する際、シェル
要素節点(黒丸印)を通る法線方向としては、一個のシ
ェル要素節点(黒丸印)を共有している複数のシェル要
素面の平均的な法線方向を用いる。他は、表1のAと同
じ手順でソリッド要素節点を発生する。
【0029】次に、図3にシェル要素二面が交差する個
所におけるシェル節点とシェル節点から発生するソリッ
ド節点の関係を示す。図において、白丸印はソリッド要
素節点、黒丸印はシェル要素接点、NAは注目している
シェル要素節点、A1,A2B1,B2はシェル要素節
点NAを共有しているシェル要素、N1からN4の四節
点はNAから発生するソリッド要素接点、+A1,−A
1,+A2,−A2,+B1,−B1,+B2,−B2
はシェル要素A1,A2,B1,B2を各々の面の法線
方向の+、−両方向に1/2厚さ移動することでできる
面、R1はシェル要素A1,B1の共有されていない辺
イ、ロからできる面、R2はシェル要素A2,B1の共
有されていない辺ハ、ロからできる面、L1はシェル要
素B2,A1の共有されていない辺ニ、イからできる
面、L2はシェル要素A2,B2の共有されていない辺
ハ、ニからできる面、点線は+A1,−A1,+A2,
−A2,+B1,−B1,+B2,−B2が交差するこ
とで生じる交差線である。
【0030】(2)表1のBに示す二面が交差する場合 この場合、まず、図3に示す様に、四角形シェル要素の
面A1,A2,B1,B2各々の法線方向を求める。次い
で、A1,A2,B1,B2各々の面を各々の面の法線
方向の+、−両方向に1/2厚さ移動する。これによ
り、面+A1,−A1,+A2,−A2,+B1,−B
1,+B2,−B2ができる。次いで、+A1,−A
1,+A2,−A2と+B1,−B1,+B2,−B2
中の各二面すなわち+B1と+A1,−A1と+B2,
−B2と−A2,+A2と−B1が交差してできる交差
線(図中の点線)を求める。さらに、シェル要素の共有
されない上記の辺イ、ロ、ハ、ニからできる面R1,R
2,L1,L2を求める。そして、上記の交差線(図中
の点線)と面R1,R2,L1,L2との交点(白丸
印)を算出する。そして、この交点(白丸印)を表1の
Bに示す交差する箇所におけるソリッド要素形状の表面
と裏面を表すソリッド要素節点とする。
【0031】図3に示す様に、NAから発生するのはN
1からN4、NCから発生するのはN5からN8と、一
個のシェル要素節点(黒丸印のNAやNC)から発生す
るソリッド要素節点(白丸印)を四個とする。このよう
にすることで、二面が交差する場合、二節点一組(NA
とNC)からなる四角形シェル要素の一辺に対応して、
N1からN8の八節点一組からなる六面体ソリッド要素
の一個を生じさせることができる。
【0032】(3)表1のCからFに示す複数の面が交
差する場合 この場合のソリッド要素節点発生手順も、原理的には、
上記した(2)のソリッド要素節点発生手順と同じである
ので、要点のみを説明する。まず、ある一つの節点を共
有する隣合う複数のシェル要素各々を法線方向の+、−
両方向に1/2厚さ分移動する。次いで、この移動でで
きる複数の面がなす交差線を求める。さらに、隣り合う
シェル要素の共有されていない辺からできる面を求め
る。そして、交差線と前記隣合うシェル要素の共有され
ていない辺からできる面との交点を求める。このとき、
この交点の数が八節点一組になり、ソリッド要素を表す
ようにする必要性がある。このため、CからFに示す形
状のタイプごとに適当に定めた位置に八節点一組の交点
が発生するようにする。このため、CからFに示す形状
のタイプごとに適当に定めた手順で前記交差線と、前記
隣合うシェル要素の共有されていない辺からできる面を
選択する。そして、前記交差線と前記隣合うシェル要素
の共有されていない辺からできる面との交点を算出す
る。このように、算出した交点を三次元ソリッド要素節
点とする。
【0033】予め作成された三次元シェル要素形状デー
タの全ての節点に関し、(1)から(3)記した手順で
算出した交点を三次元ソリッド要素節点とする。
【0034】前記したように、面の交差がない平面(表
1のA、図2)や曲面形状を近似的に表現している場合
(表1のG)には、四角形シェル要素の一面に対応して
八節点一組からなる六面体ソリッド要素一個ができる。
また、二面が交差する場合(表1のB、図3)には、シ
ェル要素の一辺に対応して八節点一組からなる六面体ソ
リッド要素の一個ができる。表1のCからFに示す複数
の面が交差する場合も、前記の交点の数が八節点一組に
なるようにするので、表1のDではシェル要素の一辺に
対応して八節点一組からなる六面体ソリッド要素の一個
ができる。また、表1のC,E,Fではシェル要素の一
点に対応して八節点一組からなる六面体ソリッド要素の
一個ができる。これらの関係を用いると、発生した全て
の三次元ソリッド要素節点を八節点1組づつに分けて摘
出できる。
【0035】さらに、要素を構成する節点番号の配列を
有限要素法の規則に従って決定するため、摘出した八節
点一組づつのソリッド要素節点の幾何学的配置が反時計
方向なるように八節点一組の節点番号を配列する。この
配列処理を発生した全ての三次元ソリッド要素節点に関
して行なう。
【0036】上記の手順で、八節点一組からなる六面体
ソリッド要素の集合で形状を表現する節点番号、節点座
標、要素番号、要素構成節点番号配列からなる三次元ソ
リッド要素形状デ−タを作成する。このようにして発生
させたソリッド要素節点はすべて形状の表面側と裏面側
を表す位置にある。それゆえ、必要な場合には、この各
々のソリッド要素をさらに、所定の分割数で縦横方向に
分割し、分割後の節点番号、節点座標、要素番号、要素
構成節点番号配列からなる三次元ソリッド要素形状デー
タを作成する。以上のようにして、三次元ソリッド要素
形状データを完成する。
【0037】さらに、自動生成した三次元ソリッド要素
形状データに初期条件、境界条件、拘束条件、時間ステ
ップ、物性データ等の解析条件を付加して、応力歪解
析、振動解析、温度解析、流動解析、磁界解析等の有限
要素法数値解析用入力データを自動生成することで、C
AE解析に必要な入力データ作成工数を一層短縮するこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明の一実施例を挙げ、図面を用い
てさらに詳細に説明する。
【0039】図1は本発明の一実施例に係る入力形状デ
ータ作成支援CAEシステムの構成例を示すブロック図
である。
【0040】図1において、11は三次元シェル要素形
状データ作成支援装置であり、解析対象モデルに関する
基本点の座標、基本点間の分割数等を従来技術と同様に
対話的に入力して、節点番号、節点座標、要素番号、要
素構成節点番号配列、要素の厚さ等からなるメッシュ分
割後の三次元シェル要素形状データを作成する。
【0041】12は一つの節点を共有するシェル要素の
組合せ探索装置であり、シェル要素のある一つの接点
(その節点番号をNAで表す)に注目し、節点番号NA
を共有するシェル要素NSE(NA)(そのシェル要素
番号をNSE(NA)で表す)の組合せを11で作成さ
れた要素構成節点番号配列データから探す。シェル要素
NSE(NA)は複数の場合と単数の場合がある。注目
した節点NAが形状の端に位置する場合、シェル要素N
SE(NA)は単数になる。注目した節点NAの位置が
形状の端でない場合、シェル要素NSE(NA)は複数
になる。節点番号NAを共有するシェル要素は要素を構
成する要素構成節点番号配列中に、必ず節点番号NAを
有している。
【0042】13は節点番号NAを共有するシェル要素
番号NSEの幾何情報計算装置であり、11で作成され
た節点座標や要素構成節点番号配列と12で探索された
複数のシェル要素番号NSE(NA)を用い、節点番号
NAを共有するシェル要素の面の関数と、面の法線方向
ベクトルを計算する。なお、シェル要素の面の関数はシ
ェル要素の節点中の三点の座標が与えると求まり、面の
法線方向は面の関数に直行する方向を計算すると求ま
る。
【0043】さらに、節点番号NAを共有する複数の隣
合うシェル要素が有する面の法線方向の異なる数(その
面の法線方向の異なる数をNVF(NA)で表す)をカ
ウントする。また、節点番号NAを共有する複数のシェ
ル要素間で共有されている節点番号の数(その数をCO
PN(NA)で表す)をカウントする。
【0044】14は節点番号NAを共有する複数のシェ
ル要素NSE(NA)のグループ分け装置であり、13
で計算された面の法線方向ベクトルを用い、法線方向ベ
クトルの順にシェル要素NSE(NA)をグループ分け
する。表1に示すように、NVF=3かつCOPN>2
とNVF>4の場合、法線方向ベクトルが最も近い二つ
のグループのシェル要素を探す。法線方向ベクトルが最
も近い二つのグループ以外のグループのシェル要素を表
1に示す中央面として用いる。後に、中央面とされたグ
ループのシェル要素の扱いかたを説明する。
【0045】15は節点番号NAを共有するシェル要素
面の+側面関数PFと−側面関数MFを計算する装置で
あり、11で作成されたシェル要素の厚さ情報と13で
計算されたシェル要素の面の関数を用いてシェル要素面
を+、−両方向に1/2厚さ分移動してできる+側面関
数PFと−側面関数MFを計算する。
【0046】16はソリッド要素節点発生装置であり、
13でカウントされたシェル要素の面の法線方向の異な
る数NVF(NA)とシェル要素間で共有されている節
点番号の数COPN(NA)に注目して、節点番号NA
を共有する複数のシェル要素の組合せが成す形状のタイ
プを表1に示すように判定し、形状のタイプに応じて節
点番号NAからソリッド節点を発生する。以下(1)か
ら(3)までにNVF(NA)とCOPN(NA)に応
じたソリッド節点発生手順を説明する。
【0047】(1)表1のAに示す面の交差がない平面
の箇所 本実施例では、最小の節点数で三次元ソリッド要素を表
すため、図2に示す様に、一個のシェル要素節点(黒丸
印)から発生するソリッド要素節点(白丸印)を二個と
した。このため、一つのシェル要素節点を共有している
シェル要素面の法線方向を求め、その+、−両方向にそ
のシェル要素面を1/2厚さ移動する。これによってで
きる二面と上記シェル要素節点(黒丸印)を通る法線と
の二つの交点を形状の表面側と裏面側を表す位置のソリ
ッド要素節点とした。
【0048】従って、面の交差がない平面の箇所の場
合、図2に示す様に、M1からM4の四節点一組からな
る四角形シェル要素の一面とN1からN8の八節点一組
からなる六角形ソリッド要素の一個が対応関係をもつこ
とになる。
【0049】表1のGに示すように、複数のシェル要素
平面が多面体をなして、曲面形状の一部を多面体で近似
的に表現している場合、一つの節点を共有している複数
のシェル要素の平面の法線方向の差は小さいので、一つ
の節点を共有する複数のシェル要素がある面の法線方向
の異なる数NVFは、略NVF=1と見なす。
【0050】表1のGに示すように、複数のシェル要素
平面が多面体をなして、曲面形状の一部を多面体で近似
的に表現している場合、シェル要素節点(黒丸印)を通
る法線方向としては、一個のシェル要素節点(黒丸印)
を共有している複数のシェル要素面の法線方向の平均的
な方向を用いて、形状の表面側と裏面側を表す位置のソ
リッド要素節点を発生する。この点だけが表1のAの場
合と異なる。他は、表1のAの場合と同じ要領でソリッ
ド要素節点を発生する。
【0051】(2)表1のBに示す二面が交差する箇所 まず、四角形シェル要素の面(図3に示すA1,A2,
B1,B2に相当する面)の法線方向を求める。次い
で、各々の面を各々の面の法線方向の+、−両方向に1
/2厚さ移動する。これにより、図3に示す+A1,−
A1,+A2,−A2,+B1,−B1,+B2,−B
2に相当する面ができる。この面とシェル要素の共有さ
れない二辺が成す面(R1,R2,L1,L2)をソリ
ッド要素の面とする。このようにするため、+A1,−
A1,+A2,−A2と+B1,−B1,+B2,−B
2中の交差する二面+B1と+A1,−A1と+B2,
−B2と−A2,+A2と−B1からできる交差線(図
3中の破線)を求める。さらに、この交差線とシェル要
素の共有されない辺が成す面、シェル要素A1,B1の
共有されていない辺イ、ロからできるR1面、シェル要
素A2,B1の共有されていない辺ハ、ロからできるR
2面、シェル要素B2,A1の共有されていない辺ニ、
イからできるL1面、シェル要素A2,B2の共有され
ていない辺ハ、ニからできるL2面との交点(白丸印)
を算出し、この交点を形状の表面側と裏面側を表す位置
のソリッド要素節点とする。
【0052】この場合、図3に示す様に、一個のシェル
要素節点(黒丸印のNAやNC)から発生するソリッド
要素節点(白丸印)は四個(NAから発生するのはN1
からN4、NCから発生するのはN5からN8)とな
る。従って、二面が交差する場合、二節点一組(NAと
NC)からなる四角形シェル要素の一辺とN1からN8
の八節点一組からなる六面体ソリッド要素の一個が対応
関係をもつことになる。この対応関係を利用すること
で、シェル要素の一辺に対応して発生するソリッド要素
節点を摘出できる。
【0053】図4に一個のシェル節点が交差する三面に
共有されている個所におけるシェル要素節点とシェル要
素節点から発生するソリッド要素節点の関係を示す。図
6に一個のシェル節点が交差する四面に共有されている
個所におけるシェル節点とシェル節点から発生するソリ
ッド節点の関係を示す。一個のシェル節点(x−a)が
交差する三面に共有されている場合(表1のC、図4)
や一個のシェル節点が交差する四面に共有されている場
合(表1のE,F、図6)、交差点における一個のシェ
ル節点(x−c)に対応して八節点一組からなる六面体
ソリッド要素の一個ができる。
【0054】図5に二個のシェル節点(×印)が交差す
る三面に共有されている個所におけるシェル節点とシェ
ル節点から発生するソリッド節点の関係を示す。二個も
しくは三個のシェル節点が交差する三面に共有されてい
る場合(表1のD、図5)、四角形シェル要素の一辺に
対応して八節点一組(図5の白丸)からなる六面体ソリ
ッド要素の一個ができる。
【0055】(3)表1のCからFに示す複数の面が交
差する場合 この場合のソリッド要素節点発生手順も、原理的には、
上記した(2)のソリッド要素節点発生手順と同じであ
るので、要点のみを説明する。まず、一つの節点を共有
するシェル要素の組合せを求め、その組合せ形状のタイ
プを、そのシェル要素の組合せがもつ面の法線方向の数
に注目して判別する。さらに、上記した二面が交差する
場合のソリッド要素節点発生手順と同様に、ある一つの
節点を共有する隣合う複数のシェル要素各々を法線方向
の+、−両方向に1/2厚さ分移動する。次いで、この
移動でできる複数の面がなす交差線を求める。さらに、
隣合うシェル要素の共有されていない辺からできる面を
求める。そして、前記交差線と隣合うシェル要素の共有
されていない辺からできる面との交点を求める。このと
き、この交点の数が八節点一組になり、ソリッド要素を
表すようにする必要性がある。このため、CからFに示
す形状のタイプごとに適当に定めた手順で、交差線と前
記シェル要素の共有されていない辺からできる面を選択
し、CからFに示す形状のタイプごとに適当に定めた位
置に交点が発生するようにする。そして、交差線とシェ
ル要素の共有されていない辺からできる面との交点を算
出する。なお、この際発生させる交点の位置は、解析対
象の形状を三次元ソリッド要素で表現するためのもので
あるから、解析対象の形状が必要に応じた精度で適正に
表現できさえする位置であるとよいことはいうまでもな
い。
【0056】表1のCに示すよう、一個のシェル節点が
交差する三面に共有されている箇所では、図4に示すよ
うに、一個のシェル節点(図のa)から発生させるソリ
ッド節点は八個(図の白丸)とする。この八個は交差個
所の表面と裏面に位置する。この場合、一個のシェル節
点に対応して八節点一組からなる一個の六面体ソリッド
要素ができる。この対応関係を利用することで、シェル
要素節点の一個に対応して発生するソリッド要素節点を
摘出できる。
【0057】図5に二個のシェル節点が交差する三面に
共有されている個所におけるシェル節点とシェル節点か
ら発生するソリッド節点の関係を示す。
【0058】表1のDに示すよう、二個もしくは三個の
シェル節点が交差する三面に共有されている場合は、図
5に示すように、一個のシェル節点(図のb)から発生
させるソリッド節点は図の中央面の+側の面と−側の面
に二個づつ四個とする。この場合、シェル要素の一辺に
対応して六面体ソリッド要素一個(図の八個の白丸節点
からなる)ができる。
【0059】図6に一個のシェル節点が交差する四面に
共有されている個所におけるシェル節点とシェル節点か
ら発生するソリッド節点の関係を示す。
【0060】表1のE,Fに示すよう、一個のシェル節
点が交差する四面以上の面に共有されている個所では、
図6に示すように、一個のシェル節点(図のc)から発生
させる形状の表面側と裏面側の位置のソリッド節点は図
の第四面の+側の面と−側の面に四個づづ八個とする。
この八個はこの交差個所の表面と裏面に位置させる。こ
の場合、一個のシェル節点(図のc)に対応して一個の
ソリッド要素(図の八個の白丸節点からなる)ができ
る。この対応関係を利用することで、シェル要素の一辺
に対応して発生するソリッド要素節点を摘出できる。
【0061】シェル要素の全節点に関し、形状の表面側
と裏面側を表す位置にこのようにして発生した交点を三
次元ソリッド要素節点とすることで、全ての三次元ソリ
ッド要素節点を発生する。
【0062】17はソリッド要素作成装置であり、16
で発生した節点番号と節点座標から成る三次元ソリッド
要素節点を用いて、要素番号と要素構成節点番号配列か
ら成る三次元ソリッド要素を作成する。
【0063】このとき、前述のように、面の交差がない
平面(表1のA、図2)や曲面形状を近似的に表現して
いる場合(表1のG)には、四角形シェル要素の一面に
対応して八節点1組からなる六面体ソリッド要素の一個
ができる。また、二面が交差する場合(表1のB、図
3)や共有する節点が二もしくは三個で三面が交差する
場合(表1のD、図5)、四角形シェル要素の一辺に対
応して八節点一組からなる六面体ソリッド要素の一個が
できる。また、共有する節点が一個で三面が交差する場
合、(表1のC、図4)や四面以上が交差する場合(表1
のE、F、図6)、交差点における一個のシェル節点に
対応して八節点一組からなる六面体ソリッド要素の一個
ができる。これらの関係を用いると、発生した全ての三
次元ソリッド要素節点を八節点一組づつに分けて摘出で
きる。
【0064】さらに、要素を構成する節点番号の配列位
置を有限要素法の規則に従って決定するため、摘出した
八節点一組づつのソリッド要素節点の幾何学的配置が反
時計方向なるように節点番号を配列する。この処理を発
生した全ての三次元ソリッド要素節点に関して行なう。
【0065】上記の手順で、シェル要素の全節点に関
し、八節点一組からなる六面体ソリッド要素の集合で形
状を表現する節点番号、節点座標、要素番号、要素構成
節点番号配列からなる三次元ソリッド要素形状データを
作成する。なお、このようにして発生させた全てのソリ
ッド要素節点は形状の表面側と裏面側を表す位置にあ
る。従って、必要な場合には、上記各々のソリッド要素
をさらに、縦横方向に所定の分割数で、要素分割し、分
割後の節点番号、節点座標、要素番号、要素構成節点番
号配列からなる三次元ソリッド要素形状デ−タを作成す
る。以上のようにして、三次元ソリッド要素形状データ
を完成する。
【0066】18は有限要素法解析用入力デ−タ作成装
置であり、17で発生した節点番号、節点座標、要素番
号、要素構成節点番号配列からなる三次元ソリッド要素
形状デ−タに初期条件、境界条件、拘束条件、時間ステ
ップ、物性デ−タ等の解析条件を付加して、19で行う
有限要素法解析用の入力デ−タを作成する。
【0067】19は応力歪解析、温度解析、流体解析、
磁界解析等の有限要素法解析装置であり、18で作成し
た有限要素法解析用の入力デ−タを用い、応力歪解析、
温度解析、流体解析、磁界解析等の有限要素法解析を実
行する。
【0068】また、本実施例では、ソリッド要素節点発
生のためのシェル要素節点やシェル要素面の移動方向や
移動量はシェル要素面の法線方向の+、−両方向にその
節点を1/2厚さ移動することから求めているが、本発
明は、これに限ることなく、+方向にその節点を厚さ分
移動し、−方向にその節点をゼロ厚さ分移動することな
どから求めてもよい。また、形状の表面座標を厳密に表
現するため、形状表面に位置する三次元ソリッド要素節
点の座標を平面、球面、非球面、自由曲面等の関数から
算出して与えてもよい。要は、解析対象の形状を三次元
ソリッド要素で表現する際、解析対象の形状が必要に応
じた精度で適正に表現できさえするとよいことはいうま
でもない。
【0069】また、本実施例では、シェル要素の面を法
線方向に移動してできる複数の面がなす交差線とシェル
要素に共有されない辺からできる面との交点を算出し、
この交点をソリッド要素節点とすることでソリッド要素
節点の発生を行なっている。本発明はこれに限ることな
く、三次元シェル要素形状の節点座標に、縮小や拡大の
ための関数を掛けたり、節点座標を移動、複写、回転、
射影すること等により三次元ソリッド要素の節点座標を
発生してよいことはいうまでもない。
【0070】また、本実施例では、シェル要素として
は、四節点一組からなる四角形シェル要素を用いている
が本発明は、これに限ることなく、三節点一組からなる
三角形シェル要素、辺の中間にも一節点を有す六節点一
組からなる三角形シェル要素や八節点一組からなる四角
形シェル要素、辺の中間に二節点をもつ十二節点一組か
らなる四角形シェル要素などやこれらが混合した要素を
用いてよいことはいうまでもない。
【0071】また、本実施例では、ソリッド要素として
は、八節点一組からなる六面体ソリッド要素を用いてい
るが本発明は、これに限ることなく、六節点一組からな
る三角柱五面体ソリッド要素、辺の中間にも一節点をも
つ二十節点一組からなる六面体ソリッド要素、辺の中間
に二節点をもつ三十二節点一組からなる六面体ソリッド
要素などやこれらが混合した要素を用いてもよいことは
当然である。
【0072】また、本実施例においては、一つの節点を
共有するシェル要素からできる組合せ形状のタイプを判
別する際、シェル要素の組合せが有す面の法線方向の数
と要素に共有されている節点の数に注目して判別してい
る。しかし、予め、三次元シェル要素形状データ全体の
形状タイプが単一な単純形状で形状タイプが判っている
問題を扱う場合は、この判別処理は不要でもよいことは
言うまでもない。
【0073】また、本実施例では、上記シェル要素から
できる組合せ形状のタイプを判別する際、シェル要素の
組合せが有す面の法線方向の数に注目して行っている
が、本発明は、これに限ることなく、シェル要素の組合
せが有す面の方向の数など他の幾何学的情報に注目して
形状のタイプを判別してよいことはいうまでもない。
【0074】また、本実施例では、シェル要素からでき
る組合せ形状のタイプが表1のAからFに示す代表的タ
イプからなる形状に関して実施したが、本発明は、これ
に限ることなく、シェル要素の組合せから生じる他の形
状タイプにも適用できることはいうまでもない。
【0075】なお、本実施例は、自動生成した三次元ソ
リッド要素形状データを熱応力歪解析に用いているが、
本発明は、これに限ることなく、応力歪解析、振動解
析、温度解析、流動解析、磁界解析等の有限要素法CA
E解析に用いてよいことはいうまでもない。
【0076】つぎに、図1に示した本発明実施による形
状デ−タ作成支援CAEシステムの効果について説明す
る。図7は本発明実施による形状デ−タ作成支援CAE
システムを用いて作成したCAE解析入力形状データの
例である。図8はプラスチックレンズの射出成形条件を
検討する樹脂流動解析用三次元シェル要素形状データで
ある。図7は図8の三次元シェル要素形状デ−タを用い
て自動発生したプラスチックレンズの熱応力歪解析用三
次元ソリッド要素形状デ−タである。図7の三次元ソリ
ッド要素形状データは、図8三次元シェル要素形状デー
タを入力データとして用いて自動発生しているため、プ
ラスチックレンズの形状精度を検討する熱応力歪解析の
際、従来必要であった三次元ソリッド要素形状データの
作成作業を全く不要にし、三次元ソリッド要素形状デー
タの作成を三次元シェル要素形状データの作成作業のみ
で実現している。
【0077】また、自動作成した三次元ソリッド要素形
状デ−タに初期条件、境界条件、拘束条件、時間ステッ
プ、物性デ−タ等の解析条件を付加して、CAE解析用
入力デ−タを自動作成しているため、三次元ソリッド要
素形状デ−タを用いるCAE解析作業全体に要する入力
デ−タ作成工数を従来に比し、75%の大幅低減(従来
六日間要したものを二日間に低減)できることを確認し
た。このため、短期間にCAE解析を多数回行うことが
容易になり、開発期間を短縮するとともに、開発製品の
形状精度、強度、耐久性等の品質とコストの最適化を図
り、高性能の製品開発を図ることが容易になつた。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、三次元ソリッド要素形
状デ−タを用いる応力歪解析、振動解析、温度解析、流
動解析、電磁解析等の有限要素法CAE解析が三次元シ
ェル要素形状デ−タの作成作業で可能になる。このた
め、形状データ作成工数を大幅に低減でき、短期間にC
AE解析を多数回行うことが容易になり、開発期間を短
縮するとともに、開発製品の形状精度、強度、耐久性等
の品質とコストの最適化を図り、高性能の製品開発を図
ることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施を示す入力デ−タ作成支援CAE
システムを示す説明図、
【図2】シェル要素とソリッド要素の関係を示す説明
図、
【図3】二面が交差する個所におけるシェル節点とシェ
ル節点から発生するソリッド節点の関係を示す説明図、
【図4】三面が交差し、一個のシェル節点が共有されて
いる個所におけるシェル節点とシェル節点から発生する
ソリッド節点の関係を示す説明図、
【図5】三面が交差し、二個のシェル節点が共有されて
いる個所におけるシェル節点とシェル節点から発生する
ソリッド節点の関係を示す説明図、
【図6】四面が交差する個所におけるシェル節点とシェ
ル節点から発生するソリッド節点の関係を示す説明図、
【図7】本発明実施適用結果の三次元ソリッド要素入力
形状データ例、斜視図(a)、側面図(b)
【図8】三次元シェル要素入力形状データの平面図
(a)、側面図(b)。
【符号の説明】
11…三次元シェル要素形状デ−タ作成支援装置、12
…節点を共有するシェル要素の組合せ探索装置、13…
シェル要素番号NSEの幾何情報を計算する装置、14
…シェル要素番号NSEをグル−プ分けする装置、15
…シェル要素NSE面の+側面関数PFと−側面関数M
Fを計算する装置、16…ソリッド要素節点発生装置、
17…ソリッド要素作成装置、18…有限要素法解析用
の入力デ−タ作成装置、19…有限要素法解析装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】応力歪解析、振動解析、温度解析、流動解
    析、磁界解析等の有限要素法数値解析機能をもつCAE
    システムにおいて、前記解析に用いる三次元ソリッド要
    素形状デ−タを三次元シェル要素形状デ−タを用いて自
    動生成することを特徴とする形状デ−タ作成支援CAE
    システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記三次元ソリッド要
    素形状デ−タに初期条件、境界条件、拘束条件、時間ス
    テップ、物性デ−タ等の解析条件を付加して、解析用入
    力デ−タを自動生成する入力デ−タ作成支援CAEシス
    テム。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、平面、球面、
    非球面、自由曲面等の関数を用いて形状の表面座標を与
    えることを特徴とするCAEシステム。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、前記三次元シ
    ェル要素形状デ−タ中の節点座標に係数を掛けたり、前
    記節点座標を移動、複写、回転、射影すること等により
    三次元ソリッド要素の節点座標を自動生成するCAEシ
    ステム。
  5. 【請求項5】三次元シェル要素形状デ−タを用い、シェ
    ル要素のある節点を共有する複数もしくは単数のシェル
    要素の組合せ形状のタイプを、前記シェル要素面の法線
    方向の数で判別して、三次元ソリッド要素形状デ−タを
    自動生成することを特徴とするCAEシステム用入力形
    状デ−タ作成支援方法
  6. 【請求項6】三次元シェル要素形状データを用い、シェ
    ル要素の面の法線方向を求め、前記シェル要素の面を前
    記法線方向の+、−両方向に移動してできる二面と前記
    シェル要素の節点を通る前記法線等の直線との交点を算
    出し、この交点を形状の表面に位置するソリッド要素節
    点とすることで、三次元ソリッド要素形状データを自動
    生成するCAEシステム用入力形状データ作成支援方
    法。
  7. 【請求項7】三次元シェル要素形状データを用い、前記
    シェル要素のある節点を共有する複数もしくは単数のシ
    ェル要素の面を法線方向に移動してできる複数の面がな
    す交差線と前記シェル要素に共有されない辺からできる
    面との交点を算出し、この交点を形状の表面に位置する
    ソリッド要素節点とすることで、三次元ソリッド要素形
    状データを自動生成するCAEシステム用入力形状デー
    タ作成支援方法。
  8. 【請求項8】請求項5,6または7において、前記形状
    データ作成方法をいずれか二以上共有するCAEシステ
    ム用入力形状データ作成支援方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100902692B1 (ko) * 2001-05-15 2009-06-15 제너럴 일렉트릭 캄파니 동기식 기계용 로터
JP2016038842A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 トヨタ車体株式会社 ソリッド要素モデル作成システム及びソリッド要素モデル作成方法

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KR100902692B1 (ko) * 2001-05-15 2009-06-15 제너럴 일렉트릭 캄파니 동기식 기계용 로터
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