JPH0566826B2 - - Google Patents

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JPH0566826B2
JPH0566826B2 JP60504645A JP50464585A JPH0566826B2 JP H0566826 B2 JPH0566826 B2 JP H0566826B2 JP 60504645 A JP60504645 A JP 60504645A JP 50464585 A JP50464585 A JP 50464585A JP H0566826 B2 JPH0566826 B2 JP H0566826B2
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wave
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atrial
pulse
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Hans T Thornander
John W Poore
Jason A Sholder
James R Thacker
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Siemens Elema AB
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/362Heart stimulators
    • A61N1/365Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
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    • A61N1/368Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential comprising more than one electrode co-operating with different heart regions

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  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)

Description

請求の範囲 1 心房および心室事象が1回づつ生起する心周
期を定める心拍レートを制御するための適応性ペ
ースメーカにおいて、 心房刺激パルスを発生するための手段と、 心房事象をトリガするため心臓の心房に前記心
房刺激パルスを供給するための手段と、 前記心房刺激パルスと前記トリガされた心房事
象との間の時間を含むA−P間隔を測定するため
の手段と、 測定されたA−P間隔の関数としてペースメー
カにより制御される心拍レートを調節するための
手段と を含んでいることを特徴とする適応性心臓ペース
メーカ。 2 前記心房事象の生起を電気的に検出するため
の手段をも含んでいることを特徴とする請求の範
囲第1項記載の適応性心臓ペースメーカ。 3 A−P間隔を測定するための前記手段が心房
刺激パルスの生起と、前記トリガされた心房事象
を電気的に検出するための手段により検出され
た、前記トリガされた心房事象の生起との間の時
間間隔を測定することを特徴とする請求の範囲第
2項記載の適応性心臓ペースメーカ。 4 自然に生起する心房事象が心周期の間の特定
の心臓事象の生起後の規定された時間間隔の間に
生起する場合に、心房刺激パルスの発生を禁止す
るための手段をも含んでいることを特徴とする請
求の範囲第3項記載の適応性心臓ペースメーカ。 5 心臓ペースメーカにより制御される心拍レー
トを調節するための前記手段が、規定された数の
心房刺激パルスが先行の連続する心周期の間に先
に発生されている時にのみ作動可能であることを
特徴とする請求の範囲第4項記載の適応性心臓ペ
ースメーカ。 6 前記電気的検出手段により検出される前記心
房事象がP波の生起を含んでいることを特徴とす
る請求の範囲第3項記載の適応性心臓ペースメー
カ。 7 測定されるA−P間隔が心房刺激パルスの発
生からP波の後縁までの時間を含んでいることを
特徴とする請求の範囲第6項記載の適応性心臓ペ
ースメーカ。 8 測定されるA−P間隔が心房刺激パルスの発
生からP波のピークまでの時間を含んでいること
を特徴とする請求の範囲第6項記載の適応性心臓
ペースメーカ。 9 測定されるA−P間隔が心房刺激パルスの発
生からP波の前縁までの時間を含んでいることを
特徴とする請求の範囲第6項記載の適応性心臓ペ
ースメーカ。 10 血液が身体を通じて循環するにつれて血液
が通つて流れる心房および心室を含んでいる心臓
への刺激パルスの供給のレートが、少なくとも部
分的に、刺激パルスが心臓に供給されるまでの時
間を定義するペースメーカのAVおよびVA間隔
を調節することにより制御される心臓ペースメー
カにおいて、より速いレートまたはより遅いレー
トで整調されるべき心臓の生理学的ニーズを検出
するための生理学的検出手段を含んでおり、前記
生理学的検出手段が、 前記ペースメーカ内のパルス発生器により発生
されて前記心臓の心房に供給される心房刺激パル
スAに続く心臓事象の生起Xを検出するための検
出手段と、 刺激パルスAの生起と検出された心臓事象Xの
生起との間のA−X時間間隔を測定するためのタ
イミング手段と、 ペースメーカのAVまたはVA間隔の少なくと
も1つを制御可能に調節し、それによつて前記タ
イミング手段により測定されたA−X時間間隔の
関数として、刺激パルスが心臓に供給されるレー
トに影響を与えるための手段と を含んでいることを特徴とする心臓ペースメー
カ。 11 ペースメーカのAVまたはVA間隔の少な
くとも1つを制御可能に調節するための手段が、 VA間隔により続かれる少なくとも1つのAV
間隔の経過を各々含んでいる規定された数の心周
期からの測定されたA−X時間間隔を処理し、前
記測定されたA−X時間間隔の伸長または短縮の
傾向を識別するべく構成されている処理手段と、 参照A−X時間間隔を発生するため前記処理手
段による傾向の識別に応答する選択手段と、 前記参照A−X時間間隔をペースメーカのAV
またはVA間隔の少なくとも1つの値を調節する
のに使用される少なくとも1つの制御パラメータ
に変換するための変換手段と を含んでいることを特徴とする請求の範囲第10
項記載の心臓ペースメーカ。 12 前記検出手段により検出される心臓事象X
がR波の発生を含んでおり、従つて前記タイミン
グ手段により測定される時間間隔がR波が自然に
生起しない場合のほかは、心房刺激パルスの発生
とR波の検出との間の間隔を含んでおり、R波が
自然に生起しない場合には、前記検出手段により
検出される心臓事象XがP波の発生であり、また
前記タイミング手段により測定される時間間隔が
心房刺激パルスの発生とP波の検出との間の間隔
となることを特徴とする請求の範囲第10項記載
の心臓ペースメーカ。 13 前記検出手段により検出される心臓事象X
が心臓の心房のデポラリゼーシヨンを含んでいる
ことを特徴とする請求の範囲第10項記載の心臓
ペースメーカ。 14 前記検出手段により検出される心臓事象X
がP波の発生を含んでおり、従つて前記タイミン
グ手段により測定される時間間隔が心房刺激パル
スの発生とP波の検出との間の時間間隔(A−P
間隔)を含んでいることを特徴とする請求の範囲
第10項記載の心臓ペースメーカ。 15 規定された数の心周期にわたる測定された
A−P間隔の伸長がペースメーカの整調レートを
増大させるために使用されることを特徴とする請
求の範囲第14項記載の心臓ペースメーカ。 16 A−P間隔が測定される規定された数の心
周期が少なくとも3つの最も新しい連続する心周
期を含んでいることを特徴とする請求の範囲第1
5項記載の心臓ペースメーカ。 17 規定された数の心周期にわたる測定された
A−P間隔の伸長がペースメーカの整調レートを
減少させるために使用されることを特徴とする請
求の範囲第14項記載のペースメーカ。 18 A−P間隔が測定される規定された数の心
周期が少なくとも3つの最も新しい連続する心周
期を含んでいることを特徴とする請求の範囲第1
7項記載の心臓ペースメーカ。 19 前記検出手段により検出される心臓事象X
が心臓の心室のデポラリゼーシヨンまたは収縮を
含んでいることを特徴とする請求の範囲第10項
記載の心臓ペースメーカ。 20 前記検出手段により検出される心臓事象X
がR波の発生を含んでおり、従つて前記タイミン
グ手段により測定される時間間隔が心房刺激パル
スの発生とR波の検出との間の時間間隔(A−R
間隔)を含んでいることを特徴とする請求の範囲
第19項記載の心臓ペースメーカ。 21 前記検出手段により検出される心臓事象X
が前記R波の前縁を含んでいることを特徴とする
請求の範囲第20項記載の心臓ペースメーカ。 22 前記検出手段により検出される心臓事象X
がR波の後縁を含んでいることを特徴とする請求
の範囲第20項記載の心臓ペースメーカ。 23 心拍レートに影響を与えるため心臓に供給
される整調パルスを選択的に派生するためのパル
ス発生器と、心臓のチヤンバである心房および心
室の一方、他方または双方への整調パルスの供給
を選択的に制御するための分配手段と、心房また
は心室のデポラリゼーシヨンを検出するための心
臓検出手段とを含んでいるペースメーカに用いら
れ、生理学的ニーズの関数として、整調パルスが
心臓に供給されるレートまたは心臓への供給を禁
止されるレートを調節するためのペースメーカ用
レート調節手段において、栄 与えられた整調パルスはそれに続く前記心臓チ
ヤンバのうちの1つのデポラリゼーシヨンまたは
収縮との間の時間間隔を測定するためのタイミン
グ手段と、 測定された時間間隔の関数として整調パルスが
心臓に供給される、または心臓への供給を禁止さ
れるレートを自動的に調節するための手段と を含んでいることを特徴とする心臓ペースメーカ
用レート調節手段。 24 前記整調パルスレート自動調節手段が、 参照時間間隔値を形成するべく、規定された数
の先行の心周期(相続く相続く心拍の間の時間間
隔として定義されている)からの測定された時間
間隔を処理するための手段と、 参照時間間隔値の関数として、整調パルスが心
臓に供給されるレートを変更するための手段と を含んでいることを特徴とする請求の範囲第23
項記載の心臓ペースメーカ用レート調節手段。 25 前記処理手段が、規定された数の先行の連
続する心周期からの測定された時間間隔を平均化
するための手段を含んでいることを特徴とする請
求の範囲24項記載の心臓ペースメーカ用レート
調節手段。 26 前記処理手段が、規定された数の先行の連
続する心周期からの測定された時間間隔の傾向的
変化を識別するための傾向識別手段を含んでお
り、前記識別された傾向的変化が、測定された時
間間隔が同一方向に変化していることを示すこと
を特徴とする請求の範囲第24記載の心臓ペース
メーカ用レート調節手段。 27 前記タイミング手段が3つの連続的な心周
期に対して前記時間間隔を成功裡に測定し終わ
り、また対応する時間間隔測定のすべての3つが
時間間隔測定の先に処理された群からの参照時間
間隔値よりも大きい、または小さい場合のほか
は、傾向が前記傾向識別手段により識別されない
ことを特徴とする請求の範囲第26項記載の心臓
ペースメーカ用レート調節手段。 28 前記タイミング手段が心房整調パルスによ
り始動されることを特徴とする請求の範囲第23
項記載の心臓ペースメーカ用レート調節手段。 29 前記タイミング手段が心房のデポラリゼー
シヨンにより停止され、それにより前記タイミン
グ手段により測定される時間間隔が心房パルスと
それに続く心房のデポラリゼーシヨンとの間の間
隔を含んでいることを特徴とする請求の範囲第2
8項記載の心臓ペースメーカ用レート調節手段。 30 前記タイミング手段が心室のデポラリゼー
シヨンにより停止され、それにより前記タイミン
グ手段により測定される時間間隔が心房パルスと
それに続く心室のデポラリゼーシヨンとの間の間
隔を含んでいることを特徴とする請求の範囲第2
8項記載の心臓ペースメーカ用レート調節手段。 31 心臓の心室と結合された検出および刺激手
段を有する心臓ペースメーカにおいて、 前記刺激手段を通じて心室に供給される心室刺
激パルスを発生するための手段と、 前記心室刺激パルスの発生とそれに応答する心
臓事象との間の時間を含んでいるV−R時間間隔
を測定するための手段と、 測定されたV−R時間間隔の関数として、前記
心臓が拍動するレートを制御する前記ペースメー
カの整調レートを調節するための手段と を含んでいることを特徴とする心臓ペースメー
カ。 32 V−R時間間隔を測定するための前記手段
が、いくつかの先行の心周期にわたり測定された
V−R時間間隔を処理するため、かつ前記処理の
結果として参照V−R測定を発生するための処理
手段を含んでいることを特徴とする請求の範囲第
31項記載の心臓ペースメーカ。 33 前記処理手段が、前記参照V−R測定が変
化を許されるレートを制御するための平滑化手段
を含んでいることを特徴とする請求の範囲第32
項記載の心臓ペースメーカ。 34 前記処理手段が、規定された数の先行の連
続する心周期からの測定されたV−R時間間隔を
平均化するための手段を含んでいることを特徴と
する請求の範囲第32項記載の心臓ペースメー
カ。 35 前記処理手段が、規定された数の先行の連
続する心周期からの測定されたV−R時間間隔の
なかで、V−R時間間隔が同一方向に変化してい
ることを示す傾向的変化を識別するための傾向識
別手段を含んでいることを特徴とする請求の範囲
第32項記載の心臓ペースメーカ。 36 少なくとも先行の3つの連続する心周期か
らの測定されたV−R時間間隔がすべて最近に発
生された参照V−R測定量よりも大きい、または
小さい場合のほかは、傾向が前記傾向識別手段に
より識別されないことを特徴とする請求の範囲第
35項記載の心臓ペースメーカ。 背 景 心臓は身体を通じて血液を循環させるボンプで
ある。心臓ペースメーカは、心臓がポンプ作用ま
たは拍動するレートを制御し、それにより血液が
身体を通じて循環される流量率を制御するため、
心臓に刺激パルスを与えるのに以前から使用され
ている。身体を通じて血液を循環させる主目的
は、もちろん、身体細胞に酸素および他の栄養素
を供給することであり、酸素を供給されなければ
身体細胞は間もなく死滅してしまう。身体細胞が
ますます仕事をするように要求されるにつれて、
酸素を供給された血液が細胞に供給される流量率
は増大されなければならない。この流量率の増大
は、心臓が拍動またはポンプ作用するレート(心
拍レート)を増大させることにより達成され得
る。心臓ペースメーカにより制御されていない正
常な健康な心臓では、心拍レートは、酸素を供給
された血液を身体細胞に一層多く供給するニーズ
に対応して自動的に増大する。しかし、心臓ペー
スメーカにより制御されている心臓は、心臓ペー
スメーカが酸素供給増大のニーズを検出し得ない
かぎり、心拍レートを自動的に増大し得ない。 最近のペースメーカは心臓の心房、心室、また
は心房および心室の双方のなかで整調または検出
し得る複雑な刺激パルス発生器および心臓事象セ
ンサを含んでいる。さらに、このようなペースメ
ーカは、心臓およびペースメーカの働きが担当医
師または心臓学者に伝達され得るようにテレメト
リ能力を有している。このようなペースメーカ
が、ペースメーカの作動と関連付けられる制御パ
ラメータを調節するために同一のテレメトリ能力
が担当医師または心臓学者により使用され得るよ
うにプログラム可能であることは長所である。こ
のようなパラメータは、ペースメーカの刺激パル
スが発生されるレートに影響するだけでなく、ペ
ースメーカの基本作動モード、すなわち整調され
る心臓チヤンバおよび検出される心臓チヤンバ、
を制御する。こうして、最近のペースメーカは多
面的な利用が可能である。多くの最近のペースメ
ーカが、ペースメーカの外部に或る種の生理学的
センサが使用されていないかぎり、身体の生理学
的ニーズの関数として洞房P波(洞戻P波は後で
説明される)が存在しない場合に整調レートまた
は整調間隔を自動的に調節する能力をまだ有して
いないことは短所である。ここで使用される“生
理学的ニーズ”という用語は、酸素を供給された
血液が身体の細胞に供給される流量率を変更する
ニーズおよび心拍レートに影響する他の身体ニー
ズを含んでいる。 本発明は、身体内の検出された生理学的ニーズ
の関数として、整調される心拍レートを自動的に
調節する能力を含んでいる改良されたペースメー
カを指向している。ペースメーカと心臓との間に
接続されている通常の刺激リード以外にペースメ
ーカの外部に電子センサが使用される必要がない
ことは長所である。後で一層完全に説明されるよ
うに、本発明は、心臓のリズムと関連付けられた
選択された時間間隔内の変化に注目することによ
り生理学的ニーズを検出する。 本願が一部継続出願を成している先に参照され
た先願に、P波捕獲を決定するためのシステムお
よび方法が開示されている。先願の開示の多くが
ここに繰り返されているが、この先願の開示に
は、心房刺激パルスに起因するP波を検出するた
めの信頼性に富む方法またはシステムが含まれて
いる。当業者に知られているように、P波は心臓
の心房によりそのデポラリゼーシヨン(脱分極)
の際に発生される。デポラリゼーシヨンのすぐ後
に、心房が収縮し、この収縮により心房のポンプ
機能が実現される。当業者はデポラリゼーシヨン
および収縮が必ずしも同時に生起しない別々の事
象であることを認めるであろうが、“収縮”とい
う用語は以後においてはデポラリゼーシヨンまた
はデポラリゼーシヨンと同期して常に生起する事
象を意味する。いつ心房がデポラリゼーシヨンお
よび収縮をするか、またこのデポラリゼーシヨン
がペースメーカの刺激パルスの結果であるか心臓
と関連付けられる自然の(ペースメーカにより整
調されない)リズムの結果であるかを知ることは
医師、心臓学者または他の診断者にとつて役に立
つので、ペースメーカのリード線を通じて検出さ
れる信号を使用するP波、特にペースメーカから
の刺激パルスに応答して生起するP波の信頼性に
富む検出にこれまで極めて多くのチヤレンジが行
われてきた。さらに、P波の生起(その生起は心
房のデポラリゼーシヨンを表す)は、本発明の少
なくとも1つの実施例と関係付けられて測定され
るべき時間間隔の定義を助ける鍵となる心臓事象
であるので、先願に記載されているシステムおよ
び方法またはそれらと等価なシステムおよび方法
は、ここに説明される本発明を実施する上での重
要な教示を含んでいる。さらに、先願に記載され
ているP波捕獲のシステムおよび方法はP波の検
出に限らず、必室に与えられる整調パルスに起因
するP波の検出にも使用され得るので、またR波
の生起は同様に本発明の少なくとも1つの他の実
施例と関連付けられて測定されるべき鍵となる心
臓事象であるので、先願の教示は本発明にとつて
二重の意味で重要である。 概 要 本発明の目的は、心臓が位置する身体内の生理
学的ニーズの関数として心拍レートの増大または
減少が必要とされる時点を検出し得る生理学的セ
ンサを提供することである。 本発明の他の目的は、生理学的ニーズの関数と
してペースメーカにより制御される整調レートを
自動的に調節するための手段を提供することであ
る。 本発明のさらに他の関連する目的は、デマンド
形式ペースメーカと関連付けられる逸走間隔を自
動的に調節するための手段を提供することであ
る。逸走間隔は、(心房または心室のデポラリゼ
ーシヨンのような)自然の心臓事象が心臓への刺
激パルスの供給を禁止するために生起しなければ
ならない時間間隔を定義するものであり、心臓が
生理学的ニーズに従つて拍動するレートを増大ま
たは減少させるように本発明の調節手段により調
節される。 本発明のさらに他の目的は、心臓の心房または
心室に与えられる刺激パルスとそれに応答する心
房または心室のデポラリゼーシヨンまたは収縮の
ような心臓事象との間の時間間隔を選択的に測定
するための手段と、ペースメーカの整調レートを
調節する制御パラメータとして上記の測定された
時間間隔を使用するための手段とを含んでいるペ
ースメーカを提供することである。 本発明の別の目的は、平滑かつ安全に整調レー
トを変化させる参照制御パラメータを発生するた
め(過去のいくつかの心周期から)先に測定され
た時間間隔を処理するための手段をも含んでいる
ペースメーカを提供することである。 本発明のさらに別の目的は、心臓内の整調され
たP波の生起を正確に検出するため、すなわち心
房整調刺激の供給の直後に心房のデポラリゼーシ
ヨンを検出するため、または心室整調刺激の供給
の直後に整調されたR波の生起を正確に検出する
ためのシステムおよび方法を提供することであ
る。 本発明の生理学的センサは、心臓の心房または
心室への刺激パルスの供給と、その結果としての
心房のデポラリゼーシヨンもしくは心室のデポラ
リゼーシヨン(この心室のデポラリゼーシヨンは
心房のデポラリゼーシヨンに続くデポラリゼーシ
ヨンまたは心室刺激パルスに起因するデポラリゼ
ーシヨンに関連付けられ得る)であつてよい心臓
事象との間の時間間隔が心臓が位置する身体内の
生理学的ニーズの関数として変化するという事実
の発見に基づいている。従つて、1つの実施例で
は、本発明のセンサは心房刺激パルスまたは“A
パルス”の供給とそれに応答する心房のデポラリ
ゼーシヨンまたは“P波”の生起(P波の生起は
心房のデポラリゼーシヨンを示す)との間の時間
間隔を測定する。この実施例では、測定された時
間間隔はA−P間隔またはAPIと呼ばれる。心臓
のAV伝導が遮断されていない時に利用可能な第
2の実施例では、本発明のセンサはAパルスの供
給とそれに続く心室のデポラリゼーシヨンまたは
“R波”(R波の生起は心室のデポラリゼーシヨン
を示す)との間の時間間隔を測定する。第2の実
施例では、測定された時間間隔はA−R間隔また
はARIと呼ばれる。主に心室内で検出かつ整調す
る単一チヤンバペースメーカ(または単一チヤン
バ作動モードでのみ作動するようにプログラムさ
れた二重チヤンバペースメーカ)と共に使用する
ための第3の実施例では、センサは心室刺激パル
スまたは“Vパルス”とそれに応答する心室デポ
ラリゼーシヨンまたはR波の生起との間の時間間
隔を測定する。この実施例では、測定された時間
間隔はV−R間隔またはVRIと呼ばれる。本発明
の上記および他の実施例はAパルスまたはVパル
スの供給に対して相対的に測定された他の時間間
隔を測定してもよい。 従つて、本発明の生理学的センサはA−P、A
−R、V−Rまたは他の間隔を測定するための時
間間隔手段を含んでいる。これらの間隔測定が、
過去のいくつかの心周期の組み合わされた間隔測
定から導き出される参照間隔測定を生ずるべく適
当な処理手段を通じて平滑化、平均化または他の
処理をされることは好ましい。こうして、この参
照間隔測定は突然の変化がなく、その伸長または
短縮の確立された傾向が身体の生理学的ニーズの
変化として安全に解釈され得る。 本発明のペースメーカは、パルス発生器と組み
合わされた前記のような生理学的センサと、選択
された心臓チヤンバに規定されたレートで刺激パ
ルスを供給するための手段と、P事象またはR事
象のような心臓事象を検出するための手段と、生
理学的センサからの被導出または参照間隔測定の
関数として刺激パルスのレートを調節するための
手段とを含んでいる。規定された逸走時間間隔内
に自然の心臓事象が生起し損なう時にのみ刺激パ
ルスがペースメーカにより与えられるデマンド形
式のペースメーカでは、本発明により、参照時間
間隔の関数として逸走時間間隔が調節され、その
結果として生理学的ニーズの関数による場合と同
一の所望の調節可能な整調レートが得られる。こ
れらの逸走時間間隔は典型的に、より長いA−V
間隔およびV−A間隔(それらの和がペースメー
カにより制御される整調間隔を定義する)の部分
集合である。従つて、参照間隔測定は、ペースメ
ーカにより制御されるA−V間隔、V−A間隔、
またはA−V間隔およびV−A間隔の双方を調節
し、それにより整調レートを制御するのに使用さ
れ得る。本発明により発生される参照間隔測定
は、生理学的ニーズへのペースメーカの応答性を
一層良好にするため、ペースメーカの作動と関連
付けられる他のパラメータを制御するのにも使用
され得る。 デマンド形式のペースメーカと共に使用される
本発明の生理学的センサの1つの実施例によれ
ば、A−PまたはA−R間隔測定は下記のように
処理される。 少なくとも3つの先行の心周期がモニタされ
る。もしAパルスが先行の連続する3つの心周期
の間に1回よりも多く禁止されたならば、整調レ
ートは変化しない。しかし、もし少なくとも3つ
のAパルスが発生され、かつ少なくとも3つの
APIまたはARI測定が成功裡に行われたならば、
これらの先行の3つの心周期にわたるAPIまたは
ARI測定が、すべてが参照間隔測定(参照間隔測
定は現在の整調レートを表す)よりも小さいか大
きいかを判定するべく検査される。もし増大また
は減少の傾向が認められれば、すなわち、もしす
べての3つの先行の連続する間隔測定が同一方向
に動いていれば、参照間隔測定に最も近い間隔測
定が新しい参照間隔測定として使用される。 生理学的センサの他の実施例では、時間間隔測
定は以前の心周期からの適当な数の測定を平均化
することにより平滑化され得る。 上記の説明から明らかなように、A−P間隔を
測定する本発明の実施例に対する必要条件は、整
調されたP波または刺激された心房のリポラリゼ
ーシヨン(再分極)を検出する能力である。双極
リード線を使用するP波の通常の検出は、同一の
双極リード線を心房の刺激にも使用する場合に
は、検出増幅器がP波の生起時間に飽和状態に留
まるので、可能でない。従つて、通常でないP波
検出手段が使用されなければならない。種々の技
術がこのようなP波を検出するのに使用され得る
が、本発明の好ましい実施例では、心房に置かれ
る通常の双極リード線の単極使用が行われる。こ
の技術によれば、心房刺激は通常の双極リード線
の遠位先端を通じての心房の単極刺激を通じて行
われる。P波検出は、デポラリゼーシヨンが生起
するにつれて心房により発生されるP波の単極検
出(リング−ツー−ケース)を通じて行われる。
通常の双極リード線の間隔をおいた遠位先端およ
びリングを単極作動モードで利用することによ
り、Aパルスの発生後の比較的短い時間の間に生
起するP事象を正確に検出することが可能にな
る。代替的に、別の単極リード線が同一の機能を
するため互いに間隔をおいて心房内に選択的に置
かれ得る。さらに、心室にのみ接続されている単
一チヤンバペースメーカに対して、これらの同一
の技術が、供給されたVパルスに応答して生起す
るR波を検出するのに使用され得る。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点
は以下の図面による一層詳細な説明のなかで一層
明らかになろう。 第1図は人間の心臓の主な構成要素およびそれ
らを通る血液の流れを示す概要図である。 第2図はSAおよびAV結節の位置を示す心臓
の簡略図である。 第3図は通常の皮膚BCG電極またはそれと等
価なセンサを通じて検出される、第2図の心臓の
正常な、心臓ペースメーカにより整調されない作
動を示すタイミングダイアグラムである。 第4図は右心房および左心室の双方への双極リ
ード線の挿入を通じてペースメーカが心臓に接続
されている仕方を示す心臓の簡略図である。 第5図はペースメーカから心臓に供給される整
調パルスとこれらの整調パルスへの心臓の応答と
の間の関係を示すタイミングダイアグラムであ
る。 第6図は心房刺激パルスに応答して生起するP
波とそれに続く自然の(ペースメーカにより整調
されない)心室R事象とを示し、また連続する整
調間隔にわつたて生起する連続するA−Pおよび
A−R時間間隔を示す、第5図と類似のタイミン
グダイアグラムである。 第7図および第7B図は、第5図および第6図
と類似しているが心臓事象のいくつかの異なる可
能なシーケンスを示し、また二重チヤンバ・デマ
ンド形式のペースメーカの作動に使用されている
種々の時間間隔を定義するタイミングダイアグラ
ムである。 第8図は本発明の一部として利用され得るA−
P/A−R間隔時間測定の変形例を示す、拡大さ
れた時間軸を有するタイミングダイアグラムであ
る。 第9A図は第4図に示されている双極リード線
の代替として本発明で使用するための心臓の心房
内に複数個の単極リード線がどのように置かれ得
るかを示す簡略図である。 第9B図は第9A図の単極リード線を使用して
検出されるP波のシーケンスを示すタイミングダ
イアグラムである。 第10図は本発明のペースメーカシステムのブ
ロツク図である。 第11図は第10図の生理学的検出器のブロツ
ク図である。 第12A図は、時間間隔測定をパルス発生器論
理回路への供給のための制御パラメータに変換す
るのに第11図の制御論理回路により使用される
プロセスを示すフローダイアグラムである。 第12B図は本発明の1つの実施例に対する第
12A図の延長である。 第13A図および第13B図はA−PおよびA
−R間隔とAVDおよびVAD(A−V遅延および
V−A遅延)制御パラメータとの間の本発明によ
り確立され得る関係を示すグラフである。 第14A図〜第14C図は第10図のパルス発
生器論理回路と関連付けられる可能な作動状態を
示す状態図である。 第15A図〜第15E図は第14A図〜第14
C図に示されているような別の状態図である。 第16A図はP波検出電極として心房刺激電極
を利用するP波検出の問題を示す波形図である。 第16B図は心房および心室電極の位置を示
す、使用者の心臓の概要図である。 第17A図および第17B図は心臓間エレクト
ログラム(EGM)信号の波形図であり、第17
A図はP波捕獲を示すEGM信号を示し、また第
17B図はP波捕獲の不存在時のEGM信号を示
す。 第18図は第10図中に示されているP波増幅
器のブロツク図である。 第19図はP波検出/整調増幅器およびP波検
出EGM増幅器に対する周波数応答曲線を示す。 第20図は第10図の実施例に利用される形式
の心房電極を部分的に切欠いて示す図である。 以下の追加的な図面は付録Aに関する図面であ
る。 第A−1図は付録Aに説明される本発明の代替
的な実施例のブロツク図である。 第A−2図は第A−1図のプログラムド・タイ
マー404の状態の論理図である。第A−3図は
第A−1図のデマルチプレクサ414の好ましい
実現を示す。 第A−4図および第A−5図は第A−1図の状
態信号発生器406の論理図を示す。 第A−6図は第A−1図のマイクロプロセツサ
408を制御するのに使用される代表的なプログ
ラムのフローダイアグラムである。
【発明の詳細な説明】
以下の説明は本発明を実施するために現在最良
と考えられる形態に関するものである。この説明
は本発明の範囲を制限するものではなく、単に本
発明の一般的な原理の説明を目的とするものであ
る。本発明の範囲は請求の範囲を参照して決定さ
れるべきである。 本発明を詳細に説明する前に、ペースメーカ、
特に二重チヤンバのデマンド形式のペースメーカ
と関連付けられるいくつかの基本的な作動原理を
簡単に展望することは本発明の理解に資するであ
ろう。このようなペースメーカの作動を最良に理
解するためには、先ず心臓の解剖学的構造を基本
的に理解することが役立つ。従つて、先ず心臓お
よびそれを通る血液の流れの概要を示す第1図を
参照する。心臓は主として4つのチヤンバ、すな
わち右心房11、右心室13、左心房15および
左心室17から成つている。心房は主に、到来す
る血液を受け入れる貯蔵室として機能し、または
心室は主に、血液を心臓から特定の目的部位へ送
り込むポンピングチヤンバとして機能する。身体
細胞から排出される二酸化炭素を運ぶ血液は上大
静脈19または下大静脈21を経て右心房に入
る。適当な時点で、右心房11が収縮し、血液を
尖弁23を通じて右心室13のなかへ押す。短時
間の後に、右心室13が収縮し、血液を肺動脈2
7に通じている肺動脈弁25を通して送り出す。
肺動脈27は2つの枝に分岐しており、一方の枝
は右肺に通じており、また他方の枝は左肺に通じ
ている。肺では、血液のなかの二酸化炭素が除か
れ、新鮮な酸素で置換される。酸素を供給された
血液は肺から2つの枝(各肺に対しそれぞれ1つ
の枝)に分かれている肺動脈29へ戻り、また左
心房15のなかに保管される。右心房11が収縮
している時点とほぼ同一の時点で、左心房15も
収縮し、また血液を僧帽弁31を通じて左心室1
7のなかへ送り込む。左心室17は右心室が収縮
する時点とほぼ同一の時点で収縮し、また血液を
大動脈弁33を通じて大動脈のなかへ送り込む。
大動脈は身体中に血液を供給する主要な動脈であ
る。こうして心臓の自然なリズムは心房の収縮と
それに続く短時間後の心室の収縮とを含んでい
る。心室は、右心室13および左心室17の双方
を囲む心筋37の厚みから明らかなように心臓の
仕事の大部分を実行する。 次に第2図を参照すると、心臓の4つのチヤン
バが簡略図で示されている。図面を見易くするた
め、心臓と関連付けられる要素の幾つかは図示を
省略されている。右心房11のなかにS−A結節
39が位置している。S−A結節はしばしば心臓
の自然のペースメーカと呼ばれる。それは、S−
A結節39が、波頭41として第2図中に示され
ているように、右心房11および左心房15の双
方を刺激するべく波状に広がる電気パルスを発す
るからである。この電気パルス41が、心房の壁
を形成する筋肉組織のデポラリゼーシヨンを生じ
させ、それにより心房の収縮を生起させる。また
右心房のなかにA−V結節43が含まれている。
A−V結節43はS−A結節39から伝えられた
電気パルス41により刺激される。刺激と同時
に、また短い休止時間(たとえば約0.1s)の後
に、A−V結節がA−V束45を下方に向かつて
伝わり始める電気パルスを発する。短い距離の後
にA−V束45は右束枝47および左束枝49に
分かれる。これらの左および右束枝は心筋37の
全体にわたり電気パルスを分配し、それにより心
室のデポラリゼーシヨンおよび収縮を生ぜしめ
る。 第3図には、上記の働きに応答して、胸廓廊上
に置かれた検出用皮膚電極により発生される種々
の波形が示されている。P波は両心房のデポラリ
ゼーシヨンを示す。QRS群と一般に呼ばれる
QRS波はA−V結節から発せられる電気パルス
を示し、この電気パルスは、心筋細胞内へ分配さ
れるにつれて、左束枝47および右束枝49から
分岐する種々の繊維へ伝わり、それにより心室の
デポラリゼーシヨンを生じさせる。T波は心室が
再び刺激され得るようになる心室のリポラリゼー
シヨンを示す。(心房のリポラリゼーシヨンは通
常検出されない。なぜならば、QRS群とほぼ同
時に生起し、従つて心房のリポラリゼーシヨンを
示す信号はQRS群によりマスクアウトされてい
るからである。)1つの心周期がP波、QRS群お
よびT波により示されている。この周期は、心臓
が第1図で説明したように血液を循環させるにつ
れて、連続的に繰り返される。要約すると、P波
は心房のデポラリゼーシヨンを示す。しばしば単
にR波とも呼ばれるQRS群は心室のデポラリゼ
ーシヨンを示す。心房のデポラリゼーシヨン/収
縮とその後の短時間の後に続く心室のデポラリゼ
ーシヨン/収縮とは、もし心臓が血液を身体全体
にわたり分配するポンプとしての機能を有効に遂
行するならば生起しなければならない心臓事象で
ある。 次に第4図には、植え込まれたペースメーカ5
1が心臓と電気的に接触する仕方が簡略図で示さ
れている。第4図には、2つの双極リード線53
および55を使用し、各々が右心臓の別々のチヤ
ンバ内へ向けられている場合が示されている。双
極リード線は、2つの電気的に絶縁された導体を
含む単一のフアイラーを含んでいる。たとえば、
リード線55はリード線の遠位の先端57に電気
的に接続されている第1の導体56を含んでい
る。この遠位先端は一般に、心房付属物と呼ばれ
る右心房のキヤビテイのなかに置かれている。遠
位先端57からの既知の距離にわたり電極リング
61が双極リード線55の第2の導体60に電気
的に接続されている。同様に、遠位先端63およ
び導電性リング65が、右心室13の頂のなかに
置かれている双極リード線53と関連付けられて
いる。リード線55および53を心臓内へ挿入す
る仕方およびペースメーカ51を患者の身体内へ
植え込む仕方は当業者によく知られている。 第5図には、第4図中に示されているペースメ
ーカ51のような植え込まれたペースメーカによ
り発生される刺激パルスへの心臓の応答がタイミ
ングダイアグラムで示されている。リード線55
(第4図)の遠位先端57を通じて右心房11に
供給される心房刺激パルスまたはAパルスに応答
して、両心房が収縮し、またP波が発生される。
刺激するAパルスは右心房内で正常な刺激パルス
が出発するS−A結節39(第2図)とは異なる
点から出発するので、このAパルスに応答して発
生されるP波は自然に生起するP波と同一には見
えない。本願の目的のために、Aパルスに応答す
るP波とS−A結節からの自然生起パルスに応答
するP波との間のこの差は反対極性のP波として
示されている。さらに第5図の波形は、整調され
たP波または整調信号に応答するP波をPp波と
呼ぶことにより区別されている。同様に、右心室
に与えられる刺激パルスに応答して、第5図中に
反転されたRp波として示されているR波が発生
される。第5図中のR波は第3図中のR波から反
転されて示されている。なぜならば、刺激パルス
は、左および右束枝を通じて伝わる自然刺激パル
スとは異なる方向に心室を通じて伝わるからであ
る。従つて、本願の目的のために、心臓の自然応
答または自然デポラリゼーシヨンは図面中に正の
P波(上方に向かう波形)および正のR波として
示されている。外部からたとえばペースメーカに
より発生された刺激パルスに応答する心房および
心室のデポラリゼーシヨンは負に向かうPp波ま
たはRp波として示されている。 第6図には、心房刺激パルスAへの1つの可能
な応答が示されている。第6図に示されているよ
うに、パルスA1に応答して、短時間の後にPp
形が発生され、その時間間隔はAPI1(第1のA−
P間隔を参照)として示されている。Pp波によ
り示される心房デポラリゼーシヨンに応答して、
またA−V遮断の不存在時に、心室は刺激パルス
の必要なしにデポラリゼーシヨンおよび収縮をす
る。このようなデポラリゼーシヨンは時間ARI1
の後に生起する(第6図中に示されているシーケ
ンスの第1のA−R間隔を参照)。第1の心房刺
激パルスA1の発生に続く適当な時点で、第2の
心房刺激パルスA2がペースメーカにより発生さ
れる。A2刺激に応答して、第2のPp波がA2パル
スの発生後の時間API2の後に発生される。再び、
自然に生起するR波がA2パルスの発生に続く時
間ARI2の後に生起する。APIiおよびARIiとして
第6図中に示されているAP/AR間隔は、ここ
に説明する本発明の好ましい実施例と結び付いて
鍵となる役割をする。一層詳細には、複数個の心
周期にわたり個々の時間間隔をモニタした後に検
出されるこれらの時間間隔の変化は、心臓が位置
する身体の生理学的ニーズの変化を示す。従つ
て、本発明のこの特定の実施例はAP/AR間隔
を測定し、これらの測定された間隔を処理し、処
理された結果を、健康な(ペースメーカにより整
調されない)心臓が生理学的ニーズの同一の変化
に応答して生起するであろう変化を整調レートが
近似するように整調レートを変更するためペース
メーカの制御パラメータを調節するのに使用す
る。 次に第7A図および第7B図には、二重チヤン
バ・デマンド形式のペースメーカを制御するのに
一般に使用されている種々の時間間隔を定義する
タイミングダイアグラムが示されている。以下の
説明は若干簡単化されているが、二重チヤンバ・
ペースメーカの作動を理解するのには役立つ。好
ましいペースメーカの追加的な詳細は後で第14
図および第15図に結び付けて、また付録Bで説
明する。デマンド形式のペースメーカでは、逸走
間隔を定義し、その間に心臓内の働きが検出され
るのが通常である。もし自然の心臓事象がこの逸
走間隔の間に生起すれば、すなわちもし自然のP
波またはR波が検出されれば、対応する刺激パル
スが発生される必要はない。この作動モードは心
臓が、自然の状態で機能し得るならば、自然の状
態で機能することを許すだけでなく、ペースメー
カの電池内に蓄えられている限られた電力の保存
をも助ける。第7A図には、AP間隔およびAR
間隔の双方が第6図と同様に示されている。しか
し、第7A図にはAVIまたはAV間隔も示されて
いる。これは、もし心室刺激パルスVの発生に先
立つて自然にRパルスが生起するならば、その自
然に生起するRパルスが生起しなければならない
時間として規定された、ペースメーカにより設定
される時間である。第7A図中に示されているよ
うに、AV間隔は図示されている第1の心周期に
対してタイムアウトしており、それによりVパル
スを発生させる。しかし、第2の心周期の間は
AV間隔は、自然に生起するR波が現れる時点で
まだタイムアウトしていない。従つて、ペースメ
ーカは第2の心周期の間に刺激パルスVを発生す
る必要がある。第7A図には心房不応期(ARP)
も示されている。この不応期の間、心房内に使用
されている通常の検出機構は応答し得ない。この
不応期はデポラリゼーシヨンにすぐ続く心筋組織
の自然の不応期と類似しており、またペースメー
カがタイミング誤差に起因するデポラリゼーシヨ
ン信号またはノイズを検出するのを防止する。不
応期は2つの構成部分、すなわちすべての信号の
検出が阻止されている絶対不応期(破線で示され
ている)と、検出された信号が繰り返しレートに
関して評価されるノイズサンプリングまたは相対
的不応期(実線で示されている)とから成つてい
る。下記の説明から明らかなように、心房不応期
(ARP)はPp波の検出を阻止しない。なぜなら
ば、前記のように、このパルスは通常の心房検出
プローブとは異なる検出手段を使用して検出され
るからである。 第7A図にはAV間隔またはVAIも示されてい
る。この間隔の開始はV刺激パルスの発生または
自然のR波の検出により開始される。ARPより
も短いこのVA間隔は、もしA刺激パルスが禁止
されるべきであれば、自然の(ペースメーカによ
り整調されない)P波が検出されなければならな
い時間を定義する。第7A図から明らかなよう
に、ペースメーカにより設定される整調間隔また
はレートはVA間隔(VAI)とAV間隔(AVI)
との和に等しい。従つて、これらの2つの時間を
変更または調節することにより、ペースメーカの
整調間隔が制御され、それにより心拍レートを制
御し得る。 次に第7B図を参照すると、種々の心臓事象シ
ーケンスが示されている。この図には、Aパルス
または心房刺激が先ず発生され、Pp波(または
心房デポラリゼーシヨン)を生起させることが示
されている。AV間隔はAパルスの発生により開
始される。AV間隔の終了時に、この時点以前に
自然に生起するR波が検出されなかつたので、V
パルスまたは心室刺激パルスが発生される。Vパ
ルスの発生に応答して、Rp波により示されてい
るように心室がデポラリゼーシヨンを行い、また
次のVA間隔が開始される。しかし、VA間隔ま
たはVAIが終了する以前に、自然のP波(参照
符号Psを付けされており、またしばしば洞房P波
と呼ばれる)が生起する。従つて、ペースメーカ
が心房刺激パルスを発生する必要はない。P波の
検出はAV間隔を再開させる。この間隔の間、心
室内のセンサは、自然に生起するR波が存在する
か否かを判定するべく心室の働きをモニタしてい
る。第7B図に示されている状況では、自然に生
起するR波がAVIの終了以前に生起しないので、
Vパルスが発生され、それにより心室の収縮を示
す整調されたRp波を生起させる。 第7A図および第7A図は、生起し得る非常に
多数の心臓事象シーケンスのうちの唯2つを示し
ていることは理解されよう。生起し得る種々の心
臓リズムおよびそれらに関連付けられる異常を説
明する多くの文献が当業者により書かれている。
大抵の最近のペースメーカはこれらの異常の多く
を認識しかつ取り扱うように設計されているが、
それらをここで説明することは本発明の理解にあ
まり役に立たない。実際、心臓リズムおよびそそ
れらに関連付けられる異常のすべてを詳細に説明
することは、本発明の理解を妨げ得る。従つて、
本発明の完全な理解のために必要と信ぜられる範
囲を越える詳細な説明はここでは行わない。 しかし、ここで、令用可能でありかつ本発明が
適用され得るペースメーカの種々の形式を展望す
ることは有意義であろう。一般に、ペースメーカ
は3つの文字コードにより分類されている。第1
の文字は、整調される心臓のチヤンバを表す。こ
の文字は心室に対してはV、心房に対してはA、
また二重(心室および心房の双方が整調されるこ
とを意味する)に対してはDであつてよい。第2
の文字は検出されるチヤンバを示す。同様に使用
され得る文字は心室に対してはV、心房に対して
はA、二重に対してはDであり、また検出が行わ
れないものに対しては数字“0”である。第3の
文字はペースメーカの応答のモードを示す。“T”
はトリガ・モードを示し、この場合、ペースメー
カは定期的に刺激パルスを心臓に送る。“I”は
禁止モードを示し、この場合、自然に生起する心
臓事象が予め定められた時間間隔の間に生起する
ことにより禁止されないかぎり、刺激パルスが心
臓に供給される。“D”は二重モードを示し、こ
の場合、ペースメーカはトリガ・モードもしくは
禁止モードで作動し得る。第3の文字はペースメ
ーカへの本発明の生理学的センサの追加を示すの
にも使用され得る。たとえば、もし第3の文字が
“生理学的センサ”に対する“P”であつたなら
ば、生理学的ニーズの検出された変化に応答して
の自動的整調間隔調節を含む多モード応答のペー
スメーカとして使用され得る。従つて、VVPペ
ースメーカは、心室が整調され、心室が検出さ
れ、またV−R間隔が測定されて本発明の開示に
従つて整調間隔を自動的に調節するための制御パ
ラメータとして使用され得るものである。DDP
ペースメーカは、この表示法によれば、すべての
最近のペースメーカのなかで最も多面的に使用可
能なものである。なぜならば、このようなペース
メーカは特定の患者に最も適した任意のモードで
作動するようにプログラムされ得るだけでなく、
整調または検出されている心臓のチヤンバにかか
わりなく患者の検出された生理学的ニーズに従つ
て整調間隔を自動的に調節するからである。カリ
フオルニア州シルマーのペースセツター・システ
ムズ・インコーポレイシヨンにより製造されてい
るAFPI1283のようないくつかのDDPペースメー
カが現在市場で入手可能であるが、本発明の検出
および調節能力を含むものはまだ入手可能でな
い。しかし、本発明−−ペースメーカにより供給
または制御される整調レートを自動的に調節する
のに使用され得る生理学的センサ−−は既存のペ
ースメーカまたはやがて設計されるであろうペー
スメーカのいずれと共に使用するためにも適応可
能であることは理解されよう。 本発明の生理学的センサと共に使用することが
現在想定される3つの作動モードのペースメーカ
がある。これらは 1 単一チヤンバ心房ペースメーカ 2 単一チヤンバ心室ペースメーカ 3 二重チヤンバペースメーカ である。 単一チヤンバ心房ペースメーカはA−P間隔を
測定し、またこの測定を適当な方向に整調間隔を
調節するのに使用する。単一チヤンバ心室ペース
メーカはV−R間隔を測定し、またこの測定を適
当な方向に整調間隔を調節するのに使用する。二
重チヤンバペースメーカはその作動モードに関係
してA−P間隔、V−R間隔もしくはA−R間隔
を測定し、またこれらの測定を適当な方向に整調
間隔を調節するのに使用し得る。二重チヤンバペ
ースメーカは最も多面的であるので、また単一チ
ヤンバペースメーカは(少なくとも本発明の理解
に関するかぎり)確かに二重チヤンバペースメー
カの部分集合であるので、以下の説明は二重チヤ
ンバペースメーカに向けられている。しかし、本
発明がそれに限定されないことは強調されるべき
である。さらに、A−P間隔の測定に関して以下
に説明する技術はV−R間隔の測定にも応用され
得ることは理解されよう。 次に第8図には、本発明で利用され得るA−P
およびA−R時間間隔のいくつかの変形例が、拡
大された時間軸を有するタイミングダイアグラム
で示されている。整調されたP波はAパルスのよ
うな刺激パルスのように鋭くないので、A−P間
隔をPp波上の種々の点で終端させることは有利
であり得る。たとえば、第8図中に示されている
ように、APIは整調されたP波の開始点、整調さ
れたP波のピーク点もしくは整調されたP波の終
了点で終端し得る。実際問題として、もしP波の
ピークが検出点として使用されるならば、検出回
路は最も簡単かつ経済的である。さらに、検出回
路内に変動が存在するので、P波のピークは安定
に検出され得ないが、P波上のしきいは有意義な
API測定を行うために十分な安定性をもつて検出
される。同様に、ARI測定は一般に、第8図中に
ARI2として示されているR波のピークで行われ
る。なぜならば、これが検出するのに最も容易な
信号であるからである。しかし、適当な検出回路
が得られると仮定して、ARI1として示されてい
る前縁またはARI3として示されている後縁もピ
ークARI測定の代わりに使用され得る。同様に、
R波の最大スリユーレートを検出する検出回路も
利用され得る。 次に、第9A図には、本発明と共に使用され得
る心臓内のリード線配置の代替的な実施例が示さ
れている。この実施例によれば、リード線A,B
およびCとして示されている複数個の単極リード
線が心臓の心房11のなかに選択的に置かれ得
る。リード線Dとして示されている通常の双極リ
ード線は心臓の心室13のなかへ挿入されている
ものとして示されている。第9A図に示されてい
る実施例によれば、心房刺激パルスまたはAパル
スはリード線Aを通じて心臓に供給される。リー
ド線Aから固定された間隔をおいているリード線
Bの先端は第9B図中にT1として示されている
特定の時間の後にP波の発生を検出する。時間
T1は、この刺激パルスが第9A図中の距離d1
移動する際の刺激パルスの伝播速度の関数であ
る。第9A図中のリード線Bの先端が第4図中の
双極リード線55のリング電極61と同一の機能
をすることは理解されよう。第3のリード線C
も、その先端とリード線Bの先端との間に距離d2
をおいて、利用され得る。こうして、第9B図中
に示されているように、リード線Cにより検出さ
れるPp波は、刺激パルスが心房を通じて距離d2
移動する際の刺激パルスの伝播遅延時間と等価な
時間だけ遅延させられる。本発明に従つて生理学
的ニーズの変化を判定するため測定される時間間
隔として時間T1,T2,T1−T2もしくはT1+T2
が使用され得ることは本発明の範囲内にある。ま
た、整調されたPパルスの幅Pwの変化も生理学
的ニーズを示すのに使用され得る。さらに、第9
A図には、心房内に置かれた単極リード線と心室
内に置かれた双極リード線とが示されているが、
単極/双極リード線の他の組み合わせを利用する
ことも、すべて単極リード線を利用することも、
すべて双極リード線を利用すること(第4図)も
可能であることは理解されよう。さらに、遠位の
先端電極に追加して少なくとも2つの間隔をおい
たリング電極を有する三極リード線も前記の機能
を実現するのに使用され得る。 さて第10図には、本発明による植え込まれた
ペースメーカのブロツク図が示されている。ペー
スメーカ16は使用者の心臓18に接続されてい
る。適当な時点でペースメーカ16は使用者の外
部のテレメトリ送・受信器20と電磁的に結合し
得る。遠位端における第1または先端電極24と
それから間隔をおいている典型的な双極リードリ
ング電極の形態の第2の電極26とを有する通常
の双極心房リード線22が設けられている。第2
のリング電極および組み合わされている増幅器
が、心房内の電気的働きを検出するのに、より大
きい信号強度に対して使用され得ることは理解さ
れよう。先端電極24は心房11の心房組織と接
触して置かれている。双極心室リード線30は心
室13のなかに置かれており、また心室コネクタ
34を通じてペースメーカ16に取り付けられて
いる。もちろん、単極リード線も使用され得る。
心房リード線22は心房コネクタ36を通じてペ
ースメーカ16に接続されている。ペースメーカ
16は、データおよびパラメータ値を外部のテレ
メトリ送・受信器20へ送信するため、かつデー
タ命令などを外部のテレメトリ送・受信器20か
ら受信するため、テレメトリサブシステム40を
含んでいる。ペースメーカ16は、心房刺激パル
スおよび心室刺激パルスの双方を与えるためパル
ス出力ドライバ回路44を制御するパルス発生器
論理回路42をも含んでいる。パルス出力ドライ
バ回路44の心房出力端は心房コネクタ36を通
じて心房の刺激のための心房先端電極24に接続
されている。パルス出力ドライバ回路44の心室
出力端は心室コネクタ34を通じて心室の刺激の
ための心室先端電極46に接続されている。後で
説明されるように帯域通過特性を有するP波検
出/整調増幅器48も心房コネクタ36を通じて
心房先端電極24に存在する電気信号を受信する
ため心房先端電極24に接続されている。P波検
出/整調増幅器48の出力端はパルス発生器論理
回路42およびスイツチ50に接続されている。
その目的は後で説明する。“デマンド”形式ペー
スメーカとして作動する植え込まれたペースメー
カは、増幅器48がその出力端に、内因性または
洞房P波の検出を示す信号を生ずる時、心房に刺
激を与えない。第2の増幅器、後で説明されるよ
うに帯域通過特性を有するP波検出EGM増幅器
54は、心房コネクタ36を通じて第2の心房先
端電極26に接続されている入力端を有する。P
波検出EGM増幅器の出力端もスイツチ50に接
続されている。またR波検出/整調増幅器56が
設けられており、その入力端はパルス出力ドライ
バ回路44、心室先端電極46および心室リング
電極46aに接続されており、最後の2つの接続
は心室コネクタ34を通じて行われている。R波
検出/整調増幅器56の出力端は、自発性の心室
の働きの存在時に(すなわち自然に生起する、整
調されないR波の存在時に)心室刺激パルスを禁
止するためのパルス発生器論理回路42とスイツ
チ50とに接続されている。増幅器56は、実質
的にすべての内因性の心室の働きの電気的信号を
通過させるのに十分に広い帯域通過特性を有す
る。スイツチ50の出力端は、P波検出/整調増
幅器48、P波検出EGM増幅器54もしくはR
波検出/整調増幅器56の出力を実時間で送信す
るために、導線58を経てテレメトリサブシステ
ム40に接続されている。送信されるべき特定の
増幅器出力は、外部テレメトリ送・受信器20に
より送信されかつ植え込まれたテレメトリサブシ
ステム40によ受信される命令を介して、医師に
より選択される。これらの命令はデコーダおよび
エンコーダ60′によりデコードされる。デコー
ダおよびエンコーダ60′の出力は、どの増幅器
出力48,54もしくは56が外部テレメトリ
送・受信器20への送信のためにテレメトリサブ
システム40に接続されているべきかを確立する
のに利用されている。スイツチ50はスイツチと
して図示されているが、任意の種類の選択可能な
接続手段が増幅器48,54および56のうちの
1つと導線58との間の接続を形成するのに利用
され得ることは容易に明らかであろう。さらに、
もし適当な装置がテレメトリサブシステム40内
に設けられているならば、増幅器出力のうちの2
つまたは3つが同時に送信され得る。加えて、デ
コーダおよびエンコーダ60′からパラメータ情
報を受けるメモリ62が設けられている。このパ
ラメータ情報はパルス発生器論理回路42を制御
するのに利用される。心房を刺激するための先端
電極24および心室を刺激するための先端電極4
6は、パルス発生器ドライバ回路44に接続され
ているパルス発生器ケース64の導電性部分を通
じての戻り経路を有するものとして、単極形態で
利用され得る。代替的に、戻り経路がリング電極
に接続されている導体を通じて形成されている双
極作動が利用され得る。ただし、このような双極
作動では、後で説明されるように、Pp波の検出
を行うのが困難である。電池66も、植え込まれ
たペースメーカ16に電力を供給するために組み
込まれている。植え込まれたペースメーカが説明
の目的で示されているが、本発明が植え込まれた
ペースメーカに限定されるものではないことは理
解されよう。外部ペースメーカが本発明の開示に
従つて設けられていてもよい。さらに、双極の心
房および心室リード線が説明の目的で選ばれた
が、単極の心室リード線も、適当なコネクタがペ
ースメーカ上に用いられるならば、利用され得
る。また、複数個の単極リード線も、第9図中に
示されているように、心房内に利用され得る。同
様に、第10図中に示されているように、双極心
房リード線を形成する2つの導体とP波検出
ECG増幅器54に接続されている第3の導体と
を有する多重導体心房リード線も利用され得る。 ペースメーカ16のなかには間隔測定回路71
および生理学的検出器73も含まれている。間隔
測定回路71は適当な時間間隔測定回路を含んで
いる。測定される時間間隔は、パルス出力ドライ
バ回路44により発生される心房刺激パルスの発
生により始動され、またP波検出ECG増幅器5
4の出力(この出力はPp波の検出を示す)もし
くはR波検出/整調増幅器の出力(この出力は内
因性R波の検出を示す)により停止される。従つ
て、間隔測定回路は、テレメトリサブシステムを
通じて受信された制御信号により選択されたARI
またはAPIを測定する。さらに、1つの作動モー
ドとして、もしARIが存在するならば、常にARI
測定を行い、もしたとえば心臓ブロツクが存在す
る状況下でもARIが存在しないならば、自動的に
API測定に戻る作動モードも考えられる。 間隔測定回路71により測定された時間間隔は
生理学的検出器73に通され、この検出器73
は、後で一層完全に説明されるように、測定され
た間隔を処理し、またこの処理の結果として、パ
ルス発生器論理回路42に供給される適当な制御
パラメータを発生する。 植え込まれたペースメーカ16の作動の仕方を
次に説明する。この説明は2つの部分に分けて行
われる。第1の部分はペースメーカの検出機能に
関し、また第2の部分はペースメーカの生理学的
検出機能と、整調レートがこの生理学的検出の結
果として変更または制御される仕方とに関する。
テレメトリ機能およびパルス発生/パルス供給機
能は当業者に知られている通常の機能であり、こ
れらの機能のこれ以上の説明はここでは行わな
い。 検出機能 先ず、ペースメーカの検出機能については、第
10図中に示されているペースメーカ16の作動
は第16A図、第16B図、第17A図および第
17B図を参照することにより最もよく理解され
得る。心房整調と関連付けられる問題の1つは、
心房またはP波捕獲が心房刺激パルスにより実行
されたか否かを判定することである。これは整調
されたPp波の生起の検出を含む。従来のシステ
ムでは、第10図中のP波検出/整調増幅器48
に相当する検出回路がリード線の遠位先端におけ
る電極(第10図中の先端電極24に相当する)
に存在する信号を検出した。いま第16A図を参
照すると、心房刺激パルスの存在時にP波検出/
整調増幅器48の出力端に現れる電圧は一般に参
照符号70の付されている波形に相当する。従つ
て、P波検出/整調増幅器48の出力は第16A
図中に示されている周期“S”の間は飽和されて
いる。第16A図中に参照符号72を付されてい
る整調されたPp波の電圧はA刺激パルスにより
惹起される飽和電圧にくらべて小さいので、Pp
波が矢印74により示されている時点で生起する
刺激パルスAに対して相対的に生起する時点を取
り出すことは、不可能ではないとしても、困難で
ある。Pp波72が矢印74により示されている
刺激パルスの生起に対して相対的に実際に生起し
た時点を判定することは困難であるので、医師に
とつて、刺激パルスがP波捕獲を実行したか否か
を判定することは困難である。本発明により必要
とされるようなAPIを測定することも、不可能で
はないとしても、困難である。 いま第16B図には、心臓の簡略図中に本発明
によるペースメーカ76が示されている。ペース
メーカは通常の心房リード線78を有し、またそ
の遠位端における刺激および検出電圧80とそれ
から間隔をおいた第2の電極またはPp波検出電
極82とを有する。例として、刺激電極80が心
房付属器(図示せず)内に置かれ得るように、心
房リード線78はその遠位端においてJ字形に構
成されている。心臓洞房結節84も、心室の頂に
置かれた心室刺激電極88を有する心室リード線
86も示されている。刺激電極80からの検出電
極82の間隔が大きいほど、刺激パルスが検出電
極82によるPp波検出と干渉する度合は小さい
ことが認められ得る。なぜならば、電気刺激信号
は検出電極82へ伝播する途中でPp波検出との
干渉を防ぐのに十分な程度に振幅を減少している
からである。しかし、検出電極82がもはや心房
内に位置しなくなるほどに刺激電極80から遠く
に離され得ないことは明らかである。示されてい
る実施例では、すべての電極80,82および8
8は戻り電極としてペースメーカ76のケースを
使用しており、このケースは両電極80および8
8に現れる負極性のパルスに対して正極性であ
る。Pp波検出のために間隔をおいた検出電極8
2を利用することの他の利点は、検出電極82に
より検出されるP波の電気的特性が伝播方向の相
違のために相違することである。これは矢印90
および92により示されており、矢印90は刺激
電極80からの伝播方向を示し、また矢印92は
洞房結節84からの伝播方向を示している。前記
のように、この伝播方向は2つの信号の極性を相
違させる。さらに、これはP波捕獲の判定の際
に、P波が自発性の心房の働きの結果として生起
したか、もしくは刺激された心房の働きの結果と
して生起したかを医師が判定することを可能にす
る。さらに、検出電極82、洞房結節84および
刺激電極80の間の距離が異なるので、たとえ洞
房結節84が刺激パルスと同期して作動している
としても、刺激パルスとP波発生との間の知られ
た伝播時間が、P波発生が自発性の心房の働きに
よるものであつたか、もしくは刺激された心房の
働きによるものであつたかを判定するのに使用さ
れ得ることは理解され得る。さらに、典型的な双
極心房電極78が利用されているけれども、すべ
ての3つの電極80,82および88は、共通の
戻り電極としてペースメーカ76のケースを使用
して単極で作動することは理解され得る。代替的
に、心室リード線86は単極リード線であつてよ
く、また心室内の検出/整調は、心房内のP波検
出と干渉することなしに、双極で作動せしめられ
てよい。 心房捕獲の検出は、さらに、第17A図および
第17B図を参照して理解され得る。これらの図
面には、植え込まれたペースメーカにより検出さ
れて適当なデイスプレイ装置に伝達された実際の
心臓間エレクトログラムが示されている。第17
A図には、心房刺激パルス100が示されてい
る。さらに、P波104およびR波106も示さ
れている。相続く周期内の心房刺激とP波生起と
の間の時間差Dは一定であることがわかる。従つ
て、医師は、心房刺激パルスの結果としてのP波
捕獲が生起したとみなし得る。第16B図で説明
したように、距離Dは刺激電極80と検出電極8
2との間の距離に起因する伝播遅れにほぼ相当す
る。いま第17B図を参照すると、心房刺激パル
ス100とP波生起102との間の時間差D′お
よびD″は異なることが明らかである。従つて、
医師は、心房刺激信号によるP波捕獲は生起して
いないが、P波は自発性または“自然性”または
“内因性”のものであると結論し得る。第17B
図に関する正常な環境のもとで、医師は、刺激パ
ルスの大きさが特定の患者の心房の刺激しきいよ
りも小さいとみなし、またP波捕獲が生起するま
で、すなわち第17A図に示されているものと類
似のEGM信号が観察されるまで、刺激パルスの
大きさを増大させる。同様に公知のシステムで
は、心房刺激パルスに起因するP波検出/整調増
幅器の飽和(第16A図参照)のゆえに検出電極
として刺激電極80(第16B図)を利用してP
波の存在を観察することは不可能である。 第18図には、第10図中にブロツク48,5
4および56として示されているような典型的な
P波またはR波増幅器109の簡単化されたブロ
ツク図が示されている。増幅器109は増幅部分
110および入力フイルタ112を含んでいる。
P波検出/整調増幅器48とP波検出EGM増幅
器54との間の相違は増幅部分およびフイルタ1
12の組み合わせの帯域通過特性にある。P波検
出/整調増幅器48の振幅および帯域通過特性
は、心房刺激パルスの不存在時のP波生起の正の
指示をパルス発生器論理回路42に与えるよう
に、また同時に遠場R波信号および筋肉電気ノイ
ズのような非P波信号を排除するように選定され
ている。これは、心房が自発的に作動している
か、もしくは心房刺激パルスが必要とされるかを
パルス発生器論理回路42が判定し得るようにす
るためである。先に説明した心房不応期に従わせ
られるのは、この増幅器48の出力である。 P波検出EGM増幅器54(第10図)の目的
は、心房刺激パルスの存在時のPp波生起の指示
を含むすべての、またはほとんどすべての心房の
電気的働きのエレクトログラムを得ることであ
る。従つて、AP間隔を測定するため、またP波
が自発的に生起しているか、もしくは心房刺激パ
ルスの結果として生起しているかを判定するた
め、Pp波の精密な特性およびその心房刺激パル
スに対する位置が判定可能でなければならない。 これらの種々の必要条件を満足するため、第1
0図に示されているP波検出/整調増幅器48の
増幅器110およびフイルタ112の組み合わせ
は60Hzの中心周波数とほぼ10Hzおよび100Hzにお
ける3db減衰点とを有するように選定され得る。
このU字形の周波数応答の目的は、60Hz付近に最
大周波数成分を有する内因性P波の検出を最大化
すること、また心房に到達する時点でより低い周
波数成分を有する信号R波およびたいていより高
い周波数成分を有する筋肉電気的ノイズのような
他の信号を除去することである。従つて、P波検
出/整調増幅器48の帯域通過特性は、内因性P
波の最も特性的な周波数以外の心房内のすべての
電気的信号を減衰させるように選定されなければ
ならない。もちろん上記の帯域通過特性は1つの
実施例の典型的な特性に過ぎず、他の応答特性も
選定され得る。たとえば、40Hzと80Hzとの間のピ
ークと0.1Hzおよび500Hzにおける3db減衰点とを
有する応答曲線も選定され得る。本発明の教示は
単に、P波検出/整調増幅器48が内因性P波の
特性を有する信号を通過させ、かつ内因性または
洞房P波の特性を有していない信号を除去するよ
うに選定されるべきであるということである。こ
うしてパルス発生器論理回路42(第10図)内
のピーク検出回路は、心房内の他の電気的働きに
起因する誤検出の危険なしに、P波検出/整調増
幅器48の出力によりトリガされ得る。 P波検出EGM増幅器54は約3.5Hzと200Hzと
の間で本質的に平らな応答を有するように選定さ
れている。これは、Pp波が検出されることを許
し、また存在する任意のT波心室信号および任意
の遠場R波信号を含む心房の電気的環境の完全な
理解のために医師がすべての電気的な心房の働き
を見ることを許す。しかし、本発明は、平らな応
答を有するPp波検出EGM増幅器54に限定され
るものではなく、P波検出/整調増幅器48の周
波数応答のような周波数応答を有するものも利用
され得る。詳細には、必要なAP間隔測定を行う
能力を改善するこのような周波数応答の使用が望
ましい。 上記のことは第19図を参照することにより一
層よく理解され得る。第19図にはP波検出/整
調増幅器の応答曲線113およびP波検出EGM
増幅器の応答曲線114が示されている。応答曲
線113はP波周波数を通過させるように、ま
た、R波およびP波事象にのみ対応する比較的高
い振幅の出力を生じさせるため、参照符号115
および116を付して示されているような他の生
理学的事象と関連付けられる周波数を減衰させる
ように選定されている。応答曲線114は、正確
なオーバーオールなEGM信号を医師に与えるた
め、すべての周波数を通過させるように選定され
ている。図示されているように、検出増幅器の応
答曲線114はT波心室周波数および遠場信号を
含んでいる。もしこれらの信号を含んでいること
がAP間隔の正確な測定を困難にするならば、破
線の応答曲線115′により示されているような
より狭い応答が利用され得る。 さて第20図には、第10図に参照符号22を
付して示されているリード線22の形式のリード
線22′が示されている。直線シヤンクリード線
が説明の目的で示されているが、典型的な心房J
リード線が第10図中に示されている応用に利用
され得ること、従つてまたリード線の遠位先端の
部分はJ字形であつてよいことは理解されよう。
リード線22′はスパイラル状に巻かれた導体1
17を通じて第1の端子118に接続されている
先端電極24′を含んでいる。リング電極26′が
スパイラル状に巻かれた導体122を通じて第1
の端子120に取り付けられており、この導体1
22は先端電極24′に取り付けられている導体
117から電気的に絶縁されている。端子118
および120はペースメーカ内の適当なコネクタ
に接続されるべく構成されている。全体として参
照符号124を付して示されているコネクタまた
は端子配置はインライン形式のコネクタである
が、Y字形のコネクタを形成するべくリードの近
位置から出る各端子を有するような他のコネクタ
配置も利用され得る。リング電極26′は先端電
極24′から、先端電極24′が心房付属器内に置
かれる時にリング電極26′も心房内に置かれる
ような距離だけ、先端電極24′から離されてい
る。先に説明したように、第20図は単に、第1
0図の実施例に利用されている典型的な双極心房
リード線を示しているが、その先端電極およびリ
ング電極は単極で作動する。従つて、第10図中
に示されている実施例に従つて構成された植え込
み可能なペースメーカは、特殊目的のリード線が
利用される必要なしに、通常の双極心房リード線
と共に利用され得る。 生理学的検出機能 次に、植え込まれたペースメーカ16(第10
図)の作動の仕方の第2の部分を説明する。この
部分はペースメーカの生理学的検出機能に関し、
またこの生理学的検出の結果としていかに整調レ
ートが変更または制御されるかに関する。再び第
10図を参照すると、間隔測定回路71は先に説
明した仕方で始動・停止される任意の適当な形式
の計数回路を使用して実現され得る。この計数回
路は、パルス発生器論理回路42内に使用されて
いるシステムクロツクから導き出される適当な高
周波信号(図示せず)によりクロツクされていて
よい。いつたん間隔測定が行われると、この測定
の結果は生理学的検出器73に与えられる。 次に第11図には、第10図の生理学的検出器
73をハードウエアにより実現した例がブロツク
図で示されている。代替的に、第10図に示され
ている検出器73により実行される機能は、
ROM(リードオンリメモリ)内またはRAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)内に記憶されたプログラ
ムにより制御されているマイクロプロセツサを使
用して実現され得る。RAMの使用により得られ
る利点は、特定の患者に対するプログラム最適化
が第10図中のテレメトリサブシステム40を介
してのデータの遠隔伝送を使用して可能であるこ
とである。先に説明したように、第10図の間隔
測定回路71はA−P間隔、A−R間隔または
(単一チヤンバ心室整調のために)V−R間隔を
測定する。第11図および第12図に関する以下
の説明の目的で、この間隔測定は一般的のA−X
間隔測定と呼ばれ、ここでXはP(A−P間隔測
定に対して)もしくはR(A−R間隔測定に対し
て)を示し、またここでV−R測定はA−X測定
の処理と類似に処理されると理解され、またここ
でV−R測定は以下の説明の目的で“A−X”と
いう呼称のなかに含まれていると理解される。 A−X間隔測定は先入れ先出しまたはFIFOレ
ジスタ201のなかへロードされている。FIFO
201を通じてのA−X値のシーケンシングは、
パルス発生器論理回路42(第10図)から得ら
れる整調間隔に相当するクロツクのようなクロツ
ク信号により制御されている。A−V遅延または
AVD信号のような各心周期の間に生起する任意
の信号がこの目的のために使用され得る。FIFO
201は少なくとも3つのA−X間隔測定を保持
する能力を含んでいる。こうして保持されている
各測定はマルチプレクサ203を通じてアクセス
可能であり、その出力は保持レジスタ205に与
えられている。保持レジスタ205の内容は比較
回路207へ、または選択論理回路209を通じ
てA−X参照レジスタ211へ与えられ得る。比
較回路207は保持レジスタ205の内容をA−
X参照レジスタ211の内容と比較し、これらの
2つのレジスタのなかに記憶されている値の間の
差を差レジスタ213へ送る。差レジスタ213
の内容は、A−X参照レジスタ211の内容と同
じく、制御論理回路215へ与えられ得る。また
生理学的検出器73の部分としてメモリ表217
も含まれている。メモリ表217は第11図中に
は実際に生理学的検出器73の内側にあるものと
して示されているが、このメモリ表は第10図中
に示されているメモリ回路62のなかに置かれて
いてもよいことは理解されよう。メモリ表のなか
にはA−X間隔の値の範囲が記憶されている。こ
れらの記憶されている値の各々に、V−A遅延ま
たはVADおよびA−V遅延またはAVDの値が対
応している。下記のように、VADおよびAVD
は、整調間隔を定義するAVおよびVA間隔の主
タイミング要素を含んでいる。従つて、VADお
よびAVDの値を調節することにより、ペースメ
ーカにより心臓に供給される整調間隔が制御され
得る。制御論理回路215は、メモリ表217の
なかに記憶されているA−X値の走査を可能にす
るポインター制御回路を含んでいる。メモリ表2
17のなかの任意の所与の点または位置に記憶さ
れているA−Xの値は選択論理回路209を通じ
てA−X参照レジスタ211へ転送され得る。同
様に、制御論理回路215のポインター制御を通
じてアドレス指定されているA−X値に対応する
VADおよびAVDが適当なゲーテイング論理回路
219を通じてパルス発生器論理回路42へ供給
され得る。 第11図に示されている検出器73の作動の仕
方は第12A図のフローダイアグラムを参照する
ことにより最もよく理解され得る。このフローダ
イアグラムは制御論理回路215により実行され
る機能を定義する。第12A図を参照すると、制
御論理回路215により実行される第1のステツ
プの1つは、A−X間隔測定作動モードがイネー
ブルされているか否かを判定することである。こ
れは決定ブロツク231で行われる。後で説明す
るように、他の作動モードも本発明が利用されて
いるペースメーカで行われ得る。従つて、もしA
−X間隔測定がイネーブルされていなければ、ペ
ースメーカは、第12A図のブロツク233に示
されているように、他の選択されているモードで
作動を継続する。もしA−X間隔がイネーブルさ
れていれば、本発明の作動のために行われなけれ
ばならない次のステツプは、第12A図のフロー
ダイアグラムの処理ブロツク235に示されてい
るように、R波またはVパルスの検出である。
(VおよびR入力が生理学的検出器73に入るも
のとして示されている第10図を参照。これらの
入力はそれぞれパルス出力ドライバ回路44およ
びR波検出/整調増幅器56から到来する。)い
つたんR波またはVパルスが検出されると、3つ
の連続するA−X間隔がFIFO201(第11図)
内に存在しているか否かについて判定が行われ
る。この決定は第12A図のフローダイアグラム
の決定ブロツク237で示されている。3つの連
続するA−X間隔が存在しないと判定されると、
次のR波またはVパルスが検出されるまで、これ
以上のアクシヨンは行われない。しかし、もし
FIFO201がその内部に3つの連続するA−X
間隔を含んでいなければ、A−Xiと呼称されるA
−X間隔がA−X参照レジスタ211内に記憶さ
れているA−X参照値と比較される。このA−X
参照値は第12A図中でA−XREFと呼称されてお
り、またこの比較は第12図のフローダイアグラ
ムのブロツク239で行われる。もしこの比較
が、A−Xi値のすべてがA−X参照値よりも大き
いことを示すならば、またはもしこの比較が、A
−Xi値のすべてがA−X参照値よりも小さいこと
を示すならば、第12A図に示されているプロセ
スの目的のためにA−Xi傾向が確立されている。
この傾向の判定は、もし存在するならば、第12
A図のフローダイアグラムのブロツク241で示
される。もしこの傾向が存在しなければ、ブロツ
ク235で示されているように、次のR波または
Vパルスが検出されるまで、これ以上のアクシヨ
ンは行われない。しかし、もし傾向が決定ブロツ
ク241で確立されていれば、すなわちA−Xi
値のすべてがA−XREFの値よりも大きい、もしく
は小さいならば、次いで、第12A図のブロツク
243で示されているように、どのA−Xi値がA
−X参照レジスタ211(第11図)内に保持さ
れているA−XREF値に最も近いかについての判定
がなされる。いつたんA−XREF値に最も近いA−
Xi値が判定されると、この値が保持レジスタ20
5内に保持され、制御論理回路215のポインタ
ー制御はメモリ表217を走査し始める。先に示
したように、もしメモリ表217内に記憶されて
いるA−X値が制御論理回路215のポインター
制御によりアドレス指定されていれば、この値が
選択論理回路209を通じて転送され、A−X参
照レジスタ211内に保持され得る。いまの場合
にはA−X参照レジスタ211内に置かれている
メモリ表217からの記憶されたA−X値と保持
レジスタ205内に保持されているA−Xi値とに
より、比較回路207が再び、2つの値の間の差
を判定するのに使用され得る。もしこれらの値が
相互間の規定された差のなかになければ、保持レ
ジスタ205内に保持されている選択されたA値
により近いA−Xの他の値を探すためポインター
制御が表ポインターを動かす。上記のようにメモ
リ表の走査を開始しかつ表ポインターを動かすス
テツプは第12A図のフローダイアグラムのブロ
ツク245および247にそれぞれ示されてい
る。 第12A図の決定ブロツク249に示されてい
るように、記憶されたA−X値および選択された
A−Xi値の比較が“マツチ”(ここで“マツチ”
は1つの値と他の値との間の差が規定された値、
たとえば2%以内であることを示す)を示すなら
ば、A−X参照レジスタ211のなかに保持され
ている記憶されたA−X参照値はそのなかに保持
された状態に留まり(第12A図のブロツク25
3)、また現在のポインターアドレスにおける対
応するAVDおよびVAD値はパルス発生器論理回
路42に転送される(ブロツク255)。 ペースメーカにより制御される整調レートは過
度に急速に変化しないことが望ましいので、レー
ト平滑化機能も本発明と結び付けて利用される。
このレート平滑化の目的のために、メモリ表21
7内に記憶されているA−X値は昇順または降順
に記憶されている。こうして、ポインター制御が
メモリ表217内の種々のアドレスにアクセスす
るにつれて、次第に増大するA−X値または次第
に減少するA−X値が探される。レート平滑化機
能を実行するべく、制御ポインターが1回に動き
得るインクレメントの数に制限が課せられてい
る。この作用は、VADおよびAVD値が変化し得
るレートの大きさを制限する。従つて、第12A
図中の決定ブロツク251において、ポインター
制御が最大の大きさを動いたか否かについての判
定が行われる。もしこの判定の結果が否定であれ
ば、ポインターはメモリ表217内に記憶されて
いるA−Xの次の値を探すべくもう1つのアドレ
スを動かされ得る。しかし、もしこの判定の結果
が肯定であれば、メモリ表の走査は終了され、ま
たその時現在のポインターアドレスに記憶されて
いるA−X値がA−X参照レジスタ内に保持され
るべき更新されたA−XREF値として使用され、ま
たVADおよびAVDの対応する値がパルス発生器
論理回路に転送される。こうして、(VADおよび
AVDにより設定される)整調間隔が変化し得る
最大レートが制御され得る。このレートが増大し
ていても減少していても制御され得ることは有利
である。さらに、ポインター制御が動き得る最大
の大きさとしての差制限を、レートが増大してい
るか減少しているかの関数として規定することに
より、ヒステリシス効果が達成され得る。 次に第13A図および第13B図には、API/
ARI測定と、メモリ表217内へプログラムされ
得る対応するAVD+VAD制御パラメータとの間
のいくつかの関係を説明的に示すグラフが示され
ている。第13A図には、測定かつ処理された
API値に対応する公称のAVD+VAD値が線26
0により示されている。この値は、もちろん、矢
印262により示されているように、特定の患者
の関数として垂直に上方または下方に動くように
プログラムされていてよい。線260の左端26
4および右端266は、矢印268および270
により示されているように、上方または下方に曲
がるようにプログラムされていてよい。こうし
て、所望の任意の特定の関係がAPIとAVD+
VADとの間に存在するようにプログラムされ得
る。第13B図には、AR間隔と対応するAVD+
VAD整調間隔との間のいくつかの可能な関係が
示されている。典型的な関係は線275により示
されているものであつてよい。しかし、AVD値
およびVAD値の双方がメモリ表217内に記憶
されているので、一方が測定されたARI間隔に対
して反比例的関係を有し、また他方が正比例的関
係を有するようにし、その結果として鎖線277
により示されているような整調間隔関係を得るこ
とも可能である。先に示したように、予備的な実
験により、API測定は患者への仕事負荷の増大と
共に増大する(より長くなる)ことが示されてい
る。すなわち、心拍レートが増大を必要とするに
つれて、測定されるA−P間隔は増大する。これ
らの実験は予備的な性格のものであり、また利用
されたサンプルの数が少ないので、その後の研究
が進められている。本発明が測定された間隔と患
者の生理学的ニーズとの間の特定の関係(増大ま
たは減少)に限定されないことは強調されるべき
である。むしろ、本発明は、生理学的ニーズが変
化するにつれて、測定されるAPIまたはARIに変
化があることを認識するものである。 本発明の生理学的センサの好ましい実施例は上
記の仕方で測定されたA−X間隔を処理するが、
他の処理技術または方法も利用され得ることは理
解されるべきである。たとえば、規定された数の
先行の最も新しい連続する心周期にわたるA−X
間隔の単純移動平均が、平滑化された参照A−X
値を発生するために利用され得る。代替的に、
APおよびAR間隔の同時測定がPR間隔(P波と
R波との間の時間間隔)に比較され得るし、また
これらの種々の間隔測定が互いに比較され得る。
次いで、これらの測定の間は適当な比または相対
的変化が生理学的ニーズの変化を示すのに使用さ
れ得る。 本発明の少なくとも1つの実施例は、整調レー
トの変化の結果として人工的に誘発されるA−X
間隔の変化を考慮に入れるための補償手段を含ん
でいる。すなわち、Aパルスが心房に与えられる
レートまたはVパルスが心室に与えられるレート
の増大または減少は、生理学的ニーズの変化にか
かわりなく、結果として生ずるA−P、A−Rま
たはV−R間隔に或る影響を与える。これらの時
間間隔に整調により誘発されるこの変化は所与の
患者に対して測定され得るし、またそれによつて
患者の特定の生理学的プロフイルとして行われる
補償がメモリ表217のなかにプログラムされて
いる。たとえば、植え込まれたペースメーカを有
する患者が、その患者が安静にしている間に、
50msの測定されたAP間隔を有し、また患者の心
拍レートが70ppm(パルス毎分)であるとする。
ペースメーカレートは、患者がなお安静にしてい
る間に患者の心拍レートが100ppmに増大するま
で、担当医師によりプログラムに従つて増大され
得る。“安静中の”100ppmにおいて、AP間隔が
再び測定され得る。このAP間隔が60msに増大し
ているとする。次に、患者が適当な程度の運動を
し、またAP間隔が再び測定され、また“運動中
の”100ppmにおいてAP間隔が再び測定され、こ
のAP間隔が70msに増大しているとする。70ppm
の“安静中の”心拍レートから100ppmの“運動
中の”心拍レートまでのAP間隔の総変化(すな
わち20ms)ではなく、“安静中の”100ppmにお
けるAP間隔と“運動中の”100ppmにおけるAP
間隔と間の正味の差(すなわち10ms)が生理学
的ニーズに適正に寄与する間隔変化である。本発
明の1つの実施例に従つて、真の生理学的ニーズ
を判定するため処理回路により作用されるのは、
各患者に対して個人化されたこの正味の差であ
る。一般に、心周期内のペーサにより誘発される
変化の補償は、ペーサ間隔(すなわち心周期)の
関数として、測定された間隔に、上記のようない
くつかの簡単なテストおよび測定を通じて医師に
より各患者ごとに計算され得る予め定められた数
を減算または加算することにより生起し得る。 第12Bには、いかにして上記の補償技術が第
12A図のフローダイアグラム中に含められ得る
かが示されている。第12B図中の接続円A1は
第12A図の底における接続円256との接続を
示し、また第12B図中の接続円A2は第12A
図の頂付近における接続円257との接続を示
す。第12B図に示されている拡大されたプロセ
スは、(ペーサ電極を通じてPおよびR波の生起
を検出することにより測定された)心拍レートの
変化を追跡するためのプロセスステツプ258
と、(メモリ表の分離した部分に記憶されていて
よい)適当な大きさにより記憶されているAVD
およびVAD値を補償するためのプロセスステツ
プ259とを含んでいる。代替的に、AVDおよ
びVADの補償はAVDおよびVAD値をメモリ表
のなかに記憶するに先立つて外部で行われ得る。
このような予めプログラムされた補償は、十分な
データが最初に患者から得られる場合に好まし
い。 次に、パルス発生器論理回路42(第10図)
の作動と関連付けられる状態図を示す第14A
図、第14B図および第14C図を参照する。第
14A図〜第14C図には、DDIもしくはDDD
モードで作動し得るペースメーカが描かれてい
る。先に述べたように、本発明は、DDIまたは
DDDモードでのみ作動し得るペースメーカに限
定されていないことは理解されるべきである。第
14A図〜第14C図に示されている状態図は、
パルス発生器論理回路と関連付けられている種々
のタイミングシーケンスを理解するのに役立つ。
このような状態図の助けにより当業者は、適当な
制御論理を構成するのに必要な論理回路を容易に
実現し得よう。複雑な多モードペースメーカのパ
ルス発生器および他の論理回路を実現するのに利
用され得る代表的な回路は、本願の譲受人と同一
の譲受人に譲渡された1984年1月27日付提出米国
特許出願第574707号明細書に一層詳細に説明され
ている。上記明細書には、最近のプログラム可能
なペースメーカの作動に関する有用な背景情報が
含まれている。しかし、上記明細書に含まれてい
る詳細な関示は本発明の理解および使用にとつて
必須とは思われない。 以下の説明のために、記号の説明を第1表に示
しておく。
【表】 さて第14A図を参照すると、パルス発生器論
理回路42(第10図)の作動と関連付けられる
状態図が示されている。第14A図中で(太線
で)強調されているのは、AパルスおよびVパル
スの双方が発生される場合にパルス発生器論理回
路がたどる経路である。この場合について先ず説
明する。V−A遅延(プログラム可能な遅延)が
タイムアウトのプロセスにあることを示すVAD
状態300で開始して、シーケンスが開始され
る。VADがタイムアウトしており、かつIPWお
よびSAVEPが存在しない時、302で示されて
いるようにAパルスが発生される。304におけ
る約11msのブランキング期とそれに続く306
における約2msのブロツキング期との後に、AV
遅延またはAVDが308で開始される。AV遅
延は約125msと約175msとの間でプログラム可能
である。この遅延がタイムアウトしかつIRWが
存在しない時、Vパルスが310において発生さ
れる。これが完了すると、別の11msのブランキ
ング期が312において開始され、それに314
において別の2msのブロツキング期が続き、さら
にそれに316において絶対的不応期が続く。絶
対的不応期がタイムアウトする時、318に示さ
れているようにAパルスの相対的不応期が開始す
る。これがタイムアウトする時、先行の間隔と組
み合わさつて最大追跡レートを定義する間隔(こ
の間隔は最大追跡間隔を定義する)が、320に
示されているように、開始される。この間隔がタ
イムアウトしかつSAVEPもしくはDDDが存在し
ない時、VA遅延が再び300において開始され
る。こうして、パルス発生器論理回路がこれらの
種々の状態を通つて動くにつれて、タイミングサ
イクルまたは整調間隔が定義されている。これら
の種々の整調間隔事象を示すタイミング線も第1
4A図中に含まれている。整調間隔がVA間隔お
よびAV間隔を含んでおり、各々の間隔が固定さ
れた時間間隔および可変の時間間隔を含んでいる
ことは理解されよう。固定された時間間隔は適当
なテレメトリ制御を通じて、または(本発明によ
る場合のように)生理学的検出器からの新しい
VADまたはAVDの受信を通じてプログラム可能
である。 第14B図は、洞房P波が検出されていること
を示すIPW(禁止P波が存在しているのでAパル
スが発生されないことを除いて、第14A図に類
似している。第14B図は、たとえSAVEPの存
在により示されているように洞房P波が検出され
ていてもV−A遅延がA−V遅延の開始以前にタ
イムアウトすることを許されていることを意味す
るDDIモードがイネーブルされていることを前提
としている。いつたんA−V遅延が開始すると、
状態は第14A図で説明した仕方と同一の仕方で
変化する。 第14C図も、Aパルスのみが発生され、Vパ
ルスが発生されないことを除いて、第14A図お
よび第14B図に類似している。この図では、3
08におけるA−V遅延の間に、自然に生起する
R波が検出されていることを示すIRWが発生さ
れる。従つて、心室を刺激するためにVパルスを
発生する必要はない。 第14A図〜第14C図から、種々の可能な形
式のタイミングサイクルのうちの少数のタイミン
グサイクルのみが示されていることは明らかであ
ろう。しかし、当業者により認識されるように、
これらの図の状態図はこのような可能な組み合わ
せの多数を含んでいる。また、第14A図〜第1
4C図の状態図が、プログラム可能なペースメー
カと共に利用され得る状態図の形式のうちの代表
的なものに過ぎないことは強調されるべきであ
る。本発明は、利用される状態図の形式に直接に
係るものではなく、検出された生理学的ニーズの
関数として心拍レートが調節され得るように整調
間隔を調節することを目標としてVADおよび
AVDを調節するための手段に係るものであるこ
とを再び強調しておく。このように、整調間隔、
従つてまた心拍レートを調節するために、第14
A図〜第14C図に示されているサイクル内に含
まれている他の(VADおよびAVDのほかの)タ
イミング間隔がAPI、ARIまたはVRI測定の関数
として調節され得ることは明らかである。 第15図には、第14A図〜第14C図に係る
いくつかの状態図が描かれている。第15図の状
態図に使用されている記号は同じく第1表に示さ
れている。第15A図は、たとえば、SAVEP状
態がIPW信号(この信号はP波が検出される時
には常に発生される)の発生により入れられるこ
とを示す。同様に、この状態は絶対的不応期
(ABS REF)の終了時にデイスエーブルされる。 第15B図および第15C図はR波ノイズ不応
期延長状態(RNRE)およびP波ノイズ不応期
延長状態(PNRE)を示す。これらの状態のイネ
ーブリングは、第1表に示されているIPWおよ
びIRW信号が発生されているか否かを判定する。 第15D図および第15E図には、本発明の1
つの実施例と結び付けて使用される2つの追加的
な状態が示されている。API状態は、A−P間隔
測定がイネーブルされている状態である。この状
態は第15D図に示されている。同様に、ARI状
態は、A−R間隔測定がイネーブルされているこ
とを示す状態である。これは第15E図に示され
ている。第15D図から、、いつたんイネーブル
されたAPI信号は、もしタイムアウトが生起する
ならば、またはもし洞房P波が検出されているこ
とを示すIPW信号が発生されるならば、デイス
エーブルされることが示されている。タイムアウ
ト周期は、整調されたP波がAパルスに応答して
生起し得ない(すなわちP波捕獲が生起しない)
可能性、またはなんらかの理由でP波の検出に失
敗している場合を考慮に入れるため、API状態に
割り当てられている。さらに、患者によつては、
P波が生起しないいくつかの心周期が存在し得
る。 付録Bには、本発明の教示をプログラム可能な
多モードのペースメーカに組み入れることに関す
る追加的な情報が示されている。 本発明の上記の説明に基づいて、当業者は本発
明を実施するための適当な回路を容易に設計かつ
実現し得る。ペースメーカと関連付けられる実際
の回路の詳細は本発明の理解または使用にとつて
臨界的でないことは強調されるべきである。むし
ろ、A−P、A−RまたはV−R測定が行われる
ことを許し、また次いで整調レートを制御する
種々のタイミング間隔の調節のためにこれらの測
定を処理する任意の適当な設計または回路が利用
され得る。これらは請求の範囲に記載されている
本発明の範囲内に属する。先に示したように、本
発明と関連付けられる追加的な背景および詳細
は、本明細書の一部分をなす付録AおよびBに見
出され得る。 付録A マイクロプロセツサにより制御される実施例 ここに説明されるのは、マイクロプロセツサお
よび関連回路を使用して実現される明細書に開示
されている本発明の代替的な実施例である。 明細書の第10図のブロツク図を参照すると、
この付録Aで説明される実施例は、パルス発生器
論理回路42、間隔測定回路71および生理学的
検出部73の関連回路を含んでいる。 第A−1図はこの代替的な実施例の全体ブロツ
ク図である。1msクロツク源402が1msクロツ
ク信号を状態タイマー404に供給する。状態タ
イマー404は状態信号発生器406からの状態
信号およびマイクロプロセツサ408からの制御
信号を受ける。マイクロプロセツサ408は
ROM410内に記憶されているプログラムによ
り制御されている。1msクロツク源402に接続
されている1msカウンタ412が適当なタイミン
グ信号をマイクロプロセツサ408に与えるのに
使用されている。状態タイマー404は、デマル
チプレクサ回路414に与えられるストローブ信
号を発生する。このストローブ信号は、種々のタ
イミング信号が状態信号発生器406に与えられ
る時点を制御する。状態信号発生器406は、受
信したタイミング信号に応答して、ペースメーカ
の特定の作動状態を定義する状態信号の集合を発
生する。可能な作動状態は第14図および第15
図に結び付けて明細書中に説明されている。パル
ス発生器416は、デマルチプレクサ回路414
から受信した信号に応答して、心臓に供給される
適当な刺激信号を発生する。検出増幅器418は
心臓内で生起する心臓事象を検出し、またこの情
報をマイクロプロセツサ408に与える。 第A−2図は状態タイマー404の論理図であ
る。任意の適当な論理回路が利用され得るが、消
費電力が小さい点でCMOS論理回路が好ましい。
第A−2図(および他の図面)中に記入されてい
るデバイス番号は、RCA、Motorolaなどのよう
な多くの供給者から購入され得る商業的に入手可
能な構成部品を示している。 第A−3図にはデマルチプレクサ回路414の
好ましい具体例が示されている。この図に見られ
るように、2つの商業的に入手可能なデマルチプ
レクサ回路が使用されており、いずれも状態信号
発生器406から発生される状態信号により制御
される。しかし、両デマルチプレクサ回路のうち
の一方のみが、状態タイマー404により発生さ
れるストローブ信号でストローブされる。当業者
により認識されるように、デマルチプレクサ回路
は、データ入力(状態)信号により選択されたも
のとして、また与えられ得る任意のストローブ信
号と同期して、複数個の可能な出力信号のうちの
1つを選択する。ストローブ信号の不存在時には
(またストローブ信号が正しい論理レベルを帯び
ていると仮定して)、選択された出力信号が、特
定の出力信号を選択するデータ入力が不変に留ま
る間はイネーブルされている。 第A−4図および第A−5図は状態信号発生器
406の論理図である。これらの図面に示されて
いるように、この回路は商業的に入手可能な論理
ゲートおよびフリツプフロツプを使用して実現さ
れている。第A−1図ないし第A−4図と結び付
けて使用されている信号名は(明細書中の)第1
表に定義されており、またはそこに与えられてい
る定義の当然の延長である。 下記の第A−1表は、状態タイマー404(第
A−1図)と関連付けられる種々の状態および各
状態と関連付けられる作動パラメータを示す。 マイクロプロセツサ408(第A−1図)は任
意の適当なマイクロプロセツサを使用して実現さ
れ得る。好ましい実施例では、Motorola社によ
り製造されている8ビツトの商業的に入手可能な
MC146805低電力CMOSマイクロプロセツサが使
用されている。当業者に知られている技術を越え
る特別な技術はマイクロプロセツサの使用に含ま
れていない。マイクロプロセツサを制御するプロ
グラムは第A−6図のフローダイアグラムに示さ
れている。代表的なプログラムリストは、説明と
共に、第A−2表に示されている。注記すべきこ
ととして、第A−2表に使用されているプログラ
ム言語は、理解を簡単にするため、当業者により
MC146805を制御するのに必要とされるアセンブ
リ言語およびその対応する16進目的コードに容易
に変換され得る“ベーシツク”プログラム言語の
変形された状態である。
【表】
【表】
【表】
【表】 付録B DDD、DDI、DVIおよびVVI作動モードを有す
る多モードペースメーカへの本発明の集積 以下の説明は、DDD、DDI、DVIおよびVVI
作動モードを有する4モードのペースメーカに本
発明がいかに集積されるかに関する追加的な詳細
な説明である。好ましい形態では、心房内の整調
は単極(ケースに関して先端)または双極であ
り、心室内の整調および検出は双極であり、また
心房内の検出は使用される検出形態に関係して双
極または単極である。すなわち、通常のDDD、
DDI、DVIおよびVVI作動モード(APIおよび
ARIがイネーブルされていない)では、検出およ
び整調の双方が双極である。しかし、APIがイネ
ーブルされている二重チヤンバモードでは常に、
洞房P波検出は双極であり、心房整調はケースに
対して単極の先端であり、AP間隔検出はケース
に対して単極のリングであり、また心室チヤネル
は完全に双極である。A−R間隔測定がイネーブ
ルされているDDDまたはDDIモードでは、両チ
ヤンバ内の整調および検出は双極である。VVI
モードでは、整調は単極先端であり、検出は単極
リングである。 1 DDDモード 心房事象 DDD作動モードについて先ず説明する。もし
P波がP感応時間(任意の非不応期)の間に検出
されるならば、AV遅延(たとえば125msから
175msまでプログラム可能)が開始される。もし
P波がP感応時間の間に検出されず、またVA時
間が終了しており、それがAパルスに対する時間
であることを示せば、Aパルスが発生され、それ
にVおよA検出増幅器入力端がリード線から絶縁
されている11msのブランキング期が続き、さら
にそれにすべてのPおよびR検出事象が無視され
る2msのブロツキング期が続く。これらのブロツ
キングおよびブロツキング期に続いて、(ブラン
キングおよびブロツキング期を考慮に入れるべ
く)13msよりも短いAV遅延が開始される。 A−V遅延 もしA−P間隔測定がAV遅延の間にイネーブ
ルされていれば、心室検出チヤネルは通常の
DDDタイミングの検出に感応性であり、また心
房チヤネルは不応性である。すなわち、もしP波
がAV遅延を開始したならば、心房チヤネルは不
応性である。もしAV遅延がAパルスに起因して
発生されていれば、ブロツキング期の後に、たと
えば50ないし100ms(AV遅延の間)のA−P間隔
測定が開始される。もし、この期間の間に、P波
が検出されれば(リング−ケース測定)、測定さ
れた期間が記憶され、また、以下に示唆されるよ
うに、または先に第11図および第12図(明細
書参照)に結び付けて説明したように、または付
録Aで説明したように、処理される。もしA−P
間隔測定がイネーブルされていなければ、心房チ
ヤネルは不応性であり、また心室チヤネルは感応
性である。 A−P間隔に基づくレート平均化のアルゴリズム 次に、A−P間隔に基づいてレートを制御する
ためのアルゴリズムの例を説明する。A−P間隔
の関数としてレートを制御するためには、この関
数がイネーブルされていなければならず、Aパル
スが先行の4つの整調サイクルに対して禁止され
ていてはならず、また4つの連続するA−P間隔
測定のうちの3つが行われていなければならな
い。もし禁止P波が生起すれば、または4つのポ
ストAパルスのうちの1つよりも多いポストAパ
ルスが逸せられていれば、整調レートはプログラ
ムされた値に復帰する。レートは最終の4つの整
調サイクルの間に行われた最終の3つまたは4つ
のA−P間隔測定の関数として制御される。整調
レートを選択するべく、測定されたA−P間隔は
平均化されてレート制御表に与えられる。A−P
間隔のクランプされた線形関数のように簡単であ
つてよいこの表から整調レートが決定される。代
替的に、明細書中の第11図および第12図また
は付録Aに結び付けて説明したプロセスが使用さ
れ得る。 A−R間隔に基づくレート平均化のアルゴリズム 次に、A−R間隔に基づいてレートを制御する
ためのアルゴリズムの例を説明する。A−R間隔
の関数としてレートを制御するためには、この関
数がイネーブルされていなければならず、Aパル
スが先行の4つの整調サイクルに対して禁止され
ていてはならず、また4つの連続するA−R間隔
測定のうちの3つが行われていなければならな
い。もし禁止P波が生起すれば、または1つより
も多いRパルスが逸せられていれば、整調レート
はプログラムされた値に復帰する。レートは最終
の4つの整調サイクルの間に行われた最終の3つ
または4つのA−R間隔測定の関数として制御さ
れる。整調レートを選択するべく、測定されたA
−R間隔は平均化されてレート制御表に与えられ
る。A−R間隔のクランプされた線形関数のよう
に簡単であつてよいこの表から整調レートが決定
される。代替的に、明細書中の第11図および第
12図または付録Aに結び付けて説明したプロセ
スが使用され得る。 V−R間隔に基づくレート平均化のアルゴリズム このアルゴリズムは、すべてのパルスまたは波
の参照符号中のAがVになりかつPがRになるこ
とを除けば、A−P間隔に基づくレート平均化の
アルゴリズムと類似している。 心室事象 自発性R波が検出される時、Vパルスは禁止さ
れ、またAおよびV絶対的不応期が開始する。こ
れらの不応期の一例も100msであつてよい。 V−A間隔 AおよびV絶対的不応期の間、PおよびR波は
無視される。AおよびV絶対的不応期が終了する
時、相対的不応期が開始する。相対的不応期の間
に検出された任意のPまたはR波はその期間の延
長を開始する。もしこの延長された期間の間に他
のPまたはR波が検出されれば、さらに期間の延
長が行われる。これはノイズバーストまたは連続
的ノイズの追跡を排除する。すなわち、もし不応
期がV−A間隔の終端まで延長されていれば、A
パルスが、あたかもPまたはR波が検出されない
かのように、発生される。 不応期の後に、最大追跡レート間隔(MTR)
が開始される。MTRの間は、PおよびR波検出
論理回路はイネーブルされているが、検出された
PまたはR波は記憶され、MTRがタイムアウト
するまで作用されない。MTRの後、PおよびR
波検出論理回路もイネーブルされており、また、
もしP波が検出されれば、タイマーがAパルスま
たは禁止P波に続く先に説明した状態にセツトさ
れる。もしMTRの間に検出され記憶されたPま
たはR波があれば、それらは、それらがあたかも
両者が生起した場合に先行する最後に記憶された
事象と共にMTRの直後に生起したかのように、
作用される。 2 DDIモード DDI作動モードは、もしP波がP波感応期の間
に検出される時にタイマーが上記のようにセツト
されず、あたかもP波が生起しなかつたかのよう
に継続することを除いて、上記のDDDモードと
類似している。検出されたP波の唯一の効果は、
次にスケジユールされたAパルスが発生されない
ようにすることである。 3 DVIモード DVIモードは、P波が常にブロツクされてお
り、またA−RまたはV−R測定のみが利用可能
であることを除いて、DDIモードと類似してい
る。 4 VVIモード VVIモードは、心房整調が生起し得ず、また
V−R測定のみが利用可能であることを除いて、
DVIモードと類似している。
JP60504645A 1985-03-27 1985-10-11 心臓ペースメーカの整調間隔自動調節用生理学的センサ Granted JPS63500845A (ja)

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