JPH0561539A - 移動ロボツト制御装置 - Google Patents

移動ロボツト制御装置

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JPH0561539A
JPH0561539A JP3220392A JP22039291A JPH0561539A JP H0561539 A JPH0561539 A JP H0561539A JP 3220392 A JP3220392 A JP 3220392A JP 22039291 A JP22039291 A JP 22039291A JP H0561539 A JPH0561539 A JP H0561539A
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JP
Japan
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mobile robot
action
unit
robot
mobile
Prior art date
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Application number
JP3220392A
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English (en)
Inventor
Mutsumi Watanabe
辺 睦 渡
In Sou Kuan
イン ソウ クアン
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Priority to US07/904,039 priority patent/US5400244A/en
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 制御システムは、移動に必要な機能が、反射
行動に対応する危険回避部1、夫々、準知的及知的行動
に対応する安全領域進行部2及び関心領域追従部3、に
クラスタ化され、これらが各々ロボットの移動を直接制
御する移動アクチュエータ制御部4に結合し、この移動
アクチュエータ制御部4において融合される。行動指令
は、移動ロボットRの移動方向と移動距離とから構成さ
れる。また、危険回避部1から安全領域進行部2に向か
っても結合があるが、これらの手段同士の結合を介し
て、処理の失敗/終了などの内部状態が伝達される。知
的行動と反射行動の間の干渉は、基本的には移動アクチ
ュエータ制御部4を介して行われる。 【効果】 移動ロボットRの各種行動に関する複数種の
行動指令を融合することにより、移動アクチュエータの
制御量を決定するため、複雑な行動計画を策定する手段
を常時働かせなくとも移動アクチュエータの制御が実現
でき、移動ロボットの実時間走行を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、百貨店、オフ
ィスなど動的に変化する環境を移動するロボットに用い
られる移動ロボット制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘導線やランドマークにより移動
経路を設定し、ロボットが常時これを検知しつつ移動す
る方式が、工場における無人搬送車に用いられて実用と
なっている。しかし、この方式は、移動経路が固定され
ている静止環境では有効であるが、上記の銀行、百貨
店、オフィスのように人間などの移動物が存在し状況が
動的に変化する一般環境では、移動経路もこれに応じて
随時変更する必要があるため、このような環境での移動
制御は最早行えないものである。
【0003】そこで、係る動的環境にも対応できる制御
方式の研究が盛んである。
【0004】この研究レベルでは、観測→環境の記述作
成→行動計画策定、という直列方式が活発に研究されて
いる。この方式は、つまり、移動環境の地図、及び行動
計画を策定する機能を持ち、予め与えられたランドマー
クの位置を検出、地図と照合することにより自己の位置
を求め、最適経路を推定した後にこれを追従するようロ
ボットの移動制御を行うというものである。
【0005】しかし、この直列型制御方式を採った場
合、動的環境における状況の変化に加えて照明など環境
条件の変動が起りやすい場合が多く、観測の信頼性が低
下する。これにより中間処理が失敗すると、ロボットの
行動計画が策定不能となり、移動ロボットに最も重要な
要素である保全性が大幅に失われてしまう。また、ラン
ドマーク抽出、照合コストの増大、環境地図作成コスト
の大幅な増加、などにより、観測結果に基づく最適経路
策定は非常に困難な問題となり、実時間走行の実現は難
しい。
【0006】一方、近年では、障害物回避、徘徊、ラン
ドマーク探索などの行動段階を階層化して並列に動作さ
せておき、階層の上位側において失敗を生じた場合、順
次行動レベルを下位に移行させるようになっている階層
型制御方式(Subsumption Architecture)が提案され、
これも活発に研究されている。この方式によれば、予め
移動行動単位に階層化されていることから、観測から行
動決定までが一つの階層内で行われ、上記のような高性
能な行動計画策定機能が無くても安全な移動制御を行う
ことができる利点を有する。
【0007】しかし、階層が固定化、かつ独立化されて
いるため、ある行動の失敗を積極的に解決するメカニズ
ムがない。すると、上位レベルの行動を誘起させるのが
困難になり、移動ロボットの任務の達成が難しくなる。
例えば、ある地点に移動ロボットを移動させることを最
終目標とする場合を考えると、一般に障害物回避のよう
な反射行動は下位レベルに置かれ、目標地への進行のよ
うな知的レベルの行動が上位レベルにランクされる。そ
こで、移動ロボットが目標を見失う等して、上位レベル
の中間処理が失敗した場合、下位行動である障害物回避
行動に移ることとなる。動的環境では目標が遮られる等
して目標を見失う可能性が高く、この場合、障害物回避
のような下位(反射レベル)の行動のみが選択される可
能性が高く、上位(知的レベル)の行動を誘起させるの
が困難になるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来、
動的環境で障害物回避などの反射行動のみならず目標地
点の探索、追跡などの知的行動を有効に行うことができ
るシステムは未だ実現されていない。
【0009】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、動的環境においても
障害物回避などの反射行動のみならず目標地点の探索、
追跡などの知的行動をも有効に行うことができる移動制
御を実現する移動ロボット制御装置を提供することにあ
る。
【0010】〔発明の構成〕
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の移動ロボット制
御装置は、移動ロボットの各種の行動に必要とされる情
報処理を実行し、その結果に従ってそれぞれ特定行動に
関する複数種の行動指令を出力する行動指令手段と、上
記複数種の行動指令を並列的に受けて融合処理すること
により、前記移動ロボットの移動アクチュエータに対す
る制御量を決定する移動アクチュエータ制御手段とを備
えていることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の移動ロボット制御装置は、
移動アクチュエータ制御手段が、複数種の行動指令の重
付け和により移動アクチュエータの制御量を決定する制
御量決定手段と、移動アクチュエータの行動履歴を解析
しその結果に従って制御量決定手段の重みを調整する行
動解析手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の移動ロボット制御装置は、
移動ロボットの特定行動に関する情を不可能とする結果
を失敗として検知し、その失敗通知を行う失敗通知手段
と、上記失敗通知に応答して移動ロボットの上記特定行
動を可能にする結果が得られる状態に移動ロボットを移
動させるための行動指令を誘起させる補助機能手段とを
行動指令手段において備えていることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の移動ロボット制御装置は、
行動指令手段が、移動ロボットに設けられたセンサ出力
に基づいて危険物の存在を検知し移動ロボットを該危険
物による危険から回避させる機能を有する危険回避部
と、センサ出力に基づき移動ロボットにとって最も安全
な領域を求め安全領域へ向けて移動ロボットを進行させ
る安全領域進行部と、センサ出力に基づき移動ロボット
を関心領域に向けて移動させる関心領域追従部とにグル
ープ化されていることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の移動ロボット制御装置は、
危険回避部が、危険物を検知したとき移動ロボットを停
止させる手段を有し、移動アクチュエータ制御手段が、
その移動ロボットの停止時間が一定時間になると安全領
域進行部からの行動指令を誘起する手段を備えているこ
とを特徴とする。
【0016】請求項6記載の移動ロボット制御装置は、
安全領域進行部が、障害物の周囲をなぞるように移動ロ
ボットを移動させるための行動指令を出力する障害物周
囲追従部と、開放空間の存在する方向に前記移動ロボッ
トを移動させるための行動指令を出力する開放領域検出
部とを備え、障害物周囲追従部及び開放領域検出部が互
いに失敗通知手段及び補助機能手段として作働するよう
になっていることを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明によれば、移動ロボットの各種の行動に
関する複数種の行動指令を融合することにより、移動ア
クチュエータの制御量を決定するようになっているた
め、複雑な行動計画を策定する手段を常時働かせなくと
も移動アクチュエータの制御が実現でき、移動ロボット
の実時間走行を可能とする。また、融合処理が複数種の
行動指令の重付け和による場合、その重付けを調節する
ことで、任意の行動指令手段を活性化させることができ
る。
【0018】次に、本発明では、動的環境において起こ
り得る様々な処理の失敗に対し、これを補助する機能手
段の行動指令を誘起するようにしているため、積極的に
失敗の状態から抜け出すことができる。例えば、知的行
動レベルの機能手段の失敗に対しては、これを解析し失
敗の状態から抜け出すための機能手段を活性化する手段
を設けることにより反射行動レベルの行動のみを繰返し
行うという状態から抜出すことができる。しかも、従来
の直列型制御方式と異なり、この手段は常時行動制御を
行う手段と結合しこれを支配しているわけではないた
め、この失敗により移動アクチュエータの制御が不能に
なってしまうことはない。また、危険回避を行う機能手
段が発現しロボットが一定期間以上停止した場合は、安
全領域への進行の行動指令を誘起することにより、デッ
ドロックの状態から抜出すことができ、長期的な最適化
行動が実現される。
【0019】総じて、移動ロボットの最も重要な要素で
ある保全性を確保しつつ、柔軟、かつ合目的な移動制御
が実現できるものである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しつつ説明する。図1は本発明全体の構成を示すブロッ
ク図である。この図において、本実施例の制御システム
は、移動に必要な機能が、危険回避部1、安全領域進行
部2、関心領域追従部3、にクラスタ化され、これらが
各々ロボットの移動を直接制御する移動アクチュエータ
制御部4に結合している。移動ロボットRは、超音波セ
ンサ、赤外線センサ、タッチセンサをそれぞれ複数装備
し、また1台のテレビカメラを具備している。危険回避
部1は移動ロボットRに設けられたセンサ出力に基づい
て危険物の存在を検知し、この移動ロボットRを危険物
による危険から回避させる役割を果たすものである。安
全領域進行部2はセンサ出力に基づき移動ロボットRに
とって最も安全な領域を求め、この安全領域へ向けて移
動ロボットRを進行させるものである。関心領域追従部
3はセンサ出力に基づき移動ロボットを関心領域に向け
て移動させるものである。移動アクチュエータ制御部4
には、これらが同時に結合され、この結合を通じて、各
機能手段が出力する行動指令が移動アクチュエータ制御
部4に伝達され、この移動アクチュエータ制御部4にお
いて融合される。行動指令は、移動ロボットRの移動方
向と移動距離とから構成される。また、危険回避部1か
ら安全領域進行部2に向かっても結合があるが、これら
の手段同士の結合を介して、処理の失敗/終了などの内
部状態が伝達される。上記のクラスタで、危険回避部1
は反射行動、安全領域進行部2及び関心領域追従部3は
知的行動(安全領域進行部2は準知的行動)にそれぞれ
対応している。知的行動と反射行動の間の干渉は、基本
的には移動アクチュエータ制御部4を介して行われる。
【0021】図2は各行動指令部1,2,3を構成する
後述する個々の機能手段の基本構成の一例を示すもので
ある。各機能手段は、処理の失敗、終了などの内部状態
を他の機能手段、又は失敗解析手段に通信する。また各
機能手段は、処理が成功している間は、行動指令を移動
アクチュエータ制御部4に通信し続ける。
【0022】図3は機能手段の基本構成の別の例を示す
ものである。内部状態は、図2に示すもののように必ず
しも他の機能手段に通信されるだけでなく、図3に示す
ように、自己にフィードバックして行動指令の種類を変
更することも可能である。例えば、目標地点の追従を行
う機能手段では、目標まで進行している途中はここへ向
かって動く行動指令を出力するが、目標地点へ到達し処
理が終了すると停止指令に変更される。
【0023】次に、図1の各部の詳細な構成を説明す
る。図4に危険回避部1の構成例を示す。危険回避部1
は、接触検知部5、近接物体検知部6、静止物体回避部
7の3つの機能手段から構成される。接触検知部5は、
例えばタッチセンサを用いることにより実現されるもの
で、移動ロボットRが他の物体に接触したかどうかを検
知し、接触したと判断した場合、停止命令を移動アクチ
ュエータ制御部4に送信する。近接物体検知部6は、例
えば赤外線センサを用いて実現されるもので、物体がロ
ボットの近接領域に侵入した場合に停止命令(つまり、
移動距離“0”の行動指令)を移動アクチュエータ制御
部4に送信する。接触検知部5及び近接物体検知部6は
反射レベルのうち最も低レベルかつ安定な機能手段であ
る(近接物体検知部6のほうがやや接触検知部5よりレ
ベルが高い)ため、移動アクチュエータ制御部4におい
ては、この停止指令が最も優先される。両検知部5,6
の内部では処理の失敗の検知は行わない。
【0024】静止物体回避部7は行動指令として停止指
令ではなく回避行動指令を移動アクチュエータ制御部4
に送信する。これは、例えば超音波センサを用いて移動
ロボットRの周囲の物体までの距離情報を得た後、各方
向の値を回避可能しきい値と比較し、障害物の方向情報
を求めることにより実現できる。静止物体回避部7の内
部においては、上記超音波センサによる距離情報を解析
することにより失敗検知処理を行う。例えば、回避行動
中、突然、超音波の反射波が失われた(観測の失敗)、
または移動ロボットRの周囲で回避可能しきい値以上の
空間領域が無い(回避行動の失敗)とされた場合、失敗
と判断する。失敗を検知した場合は、次に述べる障害物
周囲追従を行う機能手段としての障害物周囲追従部9を
活性化することにより、衝突の危険状態から移動ロボッ
トRを積極的に脱出させる。
【0025】危険回避部1では、これら複数の機能部5
〜7が常時並列に危険回避処理を行い、それらの行動指
令が並列的に移動アクチュエータ制御部4に与えられ
る。これにより、移動ロボットRにとって最も重要な要
素である危険回避が安定に実現することができる。
【0026】ここにおいて、接触検知部5が働き、物体
に接触して移動ロボットRが静止した状態が一定期間継
続した場合(つまり、静止物体に接触した状態)は、移
動アクチュエータ制御部4は次に述べる自由領域検出部
8の行動指令を発現することにより、このデッドロック
状態から脱出する。この詳細については、移動アクチュ
エータ制御部4の実施例の項において説明する。
【0027】図5は、安全領域進行部2の構成例であ
る。この群は、準知的行動、つまり反射行動と知的行動
の中間に存在する。まず、自由空間検出部8は、ロボッ
トの周囲の物体までの距離情報を取得し、最も大きい
(最大自由空間の存在する)方向に進行する行動指令を
出力する。これは、例えば超音波センサをロボット体の
周囲に複数個配置し、各々の出力を比較し、最大距離情
報をもって最大自由空間を検出し、その検出を行ったセ
ンサの方向を移動ロボットRの移動方向として決定する
ことにより実現できる。図10に示すように、各センサ
Sは移動ロボットRの周回り方向に等間隔に配置され、
観測された距離(図中「●−●」で示す)を各々の視野
の代表値とし、図中、矢印で示すように、移動ロボット
Rの位置から最も大きい距離が観測された方向を最大自
由空間とする。この自由空間検出部8は、その内部にお
いて観測処理の失敗の検知、及び補助処理を行う。例え
ば、移動ロボットRが通過可能な角度範囲を確保できな
い場合、センサの配置間隔の中間に物体が存在する等の
理由により安定な自由空間が得られない可能性があるた
め、移動ロボットRは、密なセンサデータを取得するた
めその場で回転を行う行動指令に切り替え出力する。こ
れは、図3に示した例の一つである。
【0028】障害物周囲追従部9は、障害物が近接する
場合にこの周囲をなぞって動く行動指令を出力する。こ
れに対し、開放領域検出部10は、例えば袋小路の出口
のように自由空間が大きく広がっている方向を検出し、
この方向に向かう行動指令を出力する。障害物周囲追従
部9及び開放領域検出部10は、共に自由空間検出部8
と同じく複数の超音波センサの出力を処理することによ
り実現される。障害物周囲追従部9は、図11に示すよ
うに隣接するセンサS間でほぼ直線的な距離データ列が
得られた場合に、この方向を障害物に沿う方向として検
出する。開放領域検出部10は、図12に示すように隣
接するセンサS間で大きく距離が変化し、センサSの測
距可能な最大距離となった場合に、この方向を開放領域
として検出する。図12は移動ロボットRの両側に障害
物が存在し、前方に開放領域が存在する例を示してい
る。この最大距離方向は移動ロボットRの進行方向とそ
の反対方向(後退方向)との2通り得られる可能性があ
るが、進行方向の方を選択する。
【0029】これら障害物周囲追従部9及び開放領域検
出部10では、過去の時点における観測結果と大きく異
なる情報が得られた場合に失敗と判定する。例えば、障
害物周囲追従部9では前時点での観測によりほぼ直線的
な距離データが得られていたセンサ方向からもはやこの
情報が得られなくなった場合に失敗と判定する。開放領
域検出部10では、これまで開放領域と判定し進行して
きた方向にセンサの最大検出距離を与える距離情報が得
られなくなった場合に失敗と判定する。
【0030】図11,12に示すように、障害物周囲追
従部9と開放領域検出部10は互いに相補的な関係にあ
るため、片方が失敗した場合に他方の行動指令を誘発す
ることにより、デッドロックの状況から移動ロボットR
を脱出させることができる。一例として、図13に障害
物周囲追従部9が失敗する状況を示す。この相補的関係
は、つまり、Xで示す位置では、移動ロボットRの右側
の壁がとぎれ、障害壁の接線方向の距離データが最早得
られないため、障害物周囲追従部9は失敗するが、開放
領域検出部10が成功し移動ロボットRを誘導すること
ができる、というものである。
【0031】図6は関心領域追従部3の構成例である。
この関心領域追従部3は、例えば、目標地点までの到達
という目的の実現を考えた場合、これを絶えずテレビカ
メラの視野内にとらえて方向、距離を算出する追従機能
手段としての目標地点追従部11と、視野から外れた場
合にこれを探索する機能手段としての目標地点探索部1
2と、探索しても発見できない場合などに中間地点(本
例では、交差点)まで移動ロボット4を誘導するためこ
れを追従する手段としての交差点追従部13と、この交
差点を探索する手段としての交差点探索部14とを備
え、各々追従、探索、などの行動指令を移動アクチュエ
ータ制御部4に送信する。また、視野内部に移動する物
体が入った場合に、これを追跡する機能を持つ動物体追
跡部15も備わっている。これら目標地点機能手段11
〜15は、例えばTVカメラ画像を用いて、追跡対象の
抽出、相関などの照合指標を用いた近傍領域の探索、動
画像処理手法を用いた移動パラメータ計算、などを用い
ることにより実現できる。
【0032】しかし、これらの機能手段は、反射行動に
属するものに比べて失敗を起こし易く、かつ失敗の原因
が多様であるため、失敗を補助する機能手段が必ずしも
一意ではない。このため、関心領域追従部3には失敗を
解析する機能手段となる失敗解析部16が設けられ、こ
れが各機能手段11〜15からの失敗状態を受取り、こ
れを解決するためどの機能手段を活性化するかを判断
し、これを活性化すべく移動アクチュエータ制御部4に
活性化指令を与える構成とする。この選択の対象となる
機能手段は、関心領域追従部3内のものだけではなく、
他のグループ1,2における機能手段も対象となる。
【0033】失敗の検知は、各機能手段11〜15の内
部で行う。例えば、目標地点を追従し、移動していると
きに目標検出を失敗した場合、照明照度の変動による瞬
時的な失敗と、移動制御の失敗により見失った場合との
2通りの可能性が考えられる。失敗解析部16ではまず
前者を仮定し、前記自由空間検出部8により進行方向の
自由空間が確保されている場合は移動ロボット4がこの
まま暫く進行を続けるようにする。このように進行して
も目標が発見できない場合や進行方向の自由空間が得ら
れない場合は、瞬時的な失敗ではなく見失ったと判断
し、その場に停止させ目標地点を探索させるべく目標地
点探索部12を活性化する。目標地点探索部12が成功
すれば再び目標地点追従部11を活性化し、目標地点追
従を続けるが、これが失敗した場合は、交差点探索部1
4を活性化することにより目標物が見通せる可能性の高
い中間地点(本例では、交差点)を探索し、これが発見
できれば交差点追従部13によりこの地点までロボット
を誘導する行動を発現する。この期間、目標地点探索部
12は常時活性化されており、もしこれが成功すれば交
差点への進行を止めて目標地点追従に切り替えを行う。
交差点も発見できなかった場合は、開放領域検出部10
の出力によりロボットを見通しのよい領域へ誘導する。
【0034】図7に、移動アクチュエータ制御部4の構
成例を示す。この移動アクチュエータ制御部4に送信さ
れる行動指令は、前述したように各々方向情報と距離情
報とからなるため、これを分離し、方向情報をステアリ
ング角決定回路17、距離情報をスピード決定回路18
に入力し、次の時点における車体方向、及び進行距離を
決定し図示しない走行コントローラに伝達する。回路1
7,18では、各々複数の情報を融合することにより制
御量を決定する。この融合は例えば各行動指令出力の重
み付き和で実現することができる。図8にステアリング
角決定回路17の構成例を示す。上記各方向情報に重み
メモリ22に格納された重み値を乗算器23,24,2
5,…で乗算し、これらを加算器26で加え合わせるこ
とによりステアリング角制御量を得る。重みメモリ22
は行動解析回路21により制御されている。これは、ロ
ボットの行動履歴を解析し、局所最適状態に陥った場合
にこれを回避する行動指令の重みを相対的に上げること
によりデッドロック状態から脱却し、長期的最適行動を
実現するものである。例えば、危険回避部1において接
触センサによる接触検知部5が発現した場合、通常は停
止指令の重みを最も大きく設定しているため、他の行動
指令に関係なく移動ロボットRは停止する。もし対象が
静止障害物の場合、この停止状態が局所最適状態とな
り、移動ロボットRは移動を開始できない。この場合、
行動解析回路21において停止時間がある一定時間経過
したと判定した場合に、自由空間検出部8の行動指令の
重みを相対的に大きくすることにより、このデッドロッ
ク状態から抜け出す制御を行う。移動ロボットRが安全
領域方向に移動を開始したら、再び停止行動の重みを高
めておく。
【0035】以上述べた構成をとることにより、複雑な
行動計画策定手段が常時働かなくとも、各機能手段が出
力する行動指令を融合することにより行動決定が実現で
きる。また、動的環境において起こり得る様々な失敗に
有効に対処できる。
【0036】尚、本発明はここで述べた実施例に限定さ
れるものではない。例えば、図9に示すように、移動ロ
ボットRの環境地図情報を管理する地図管理部19と、
環境地図情報及び移動ロボットRの行動履歴に基づいて
移動ロボットRの位置を検出する自己位置検出部20と
を付加すれば、失敗が発生した場合の環境内での位置を
知ることができるため、目標を見失った場合に進行すべ
き交差点の選択を効果的に行うことができる。開放領域
検出部10は例えばジャイロセンサを用いることにより
実現することができる。その他、本発明はその要旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することが可能であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動ロボットの各種の行動に関する複数種の行動指令を融
合することにより、移動アクチュエータの制御量を決定
するようになっているため、複雑な行動計画を策定する
手段を常時働かせなくとも移動アクチュエータの制御が
実現でき、移動ロボットの実時間走行を可能とする。ま
た、融合処理が複数種の行動指令の重付け和による場
合、その重付けを調節することで、任意の行動指令手段
を活性化させることができる。
【0038】次に、本発明では、動的環境において起こ
り得る様々な処理の失敗に対し、これを補助する機能手
段の行動指令を誘起するようにしているため、積極的に
失敗の状態から抜け出すことができる。例えば、知的行
動レベルの機能手段の失敗に対しては、これを解析し失
敗の状態から抜け出すための機能手段を活性化する手段
を設けることにより反射行動レベルの行動のみを繰返し
行うという状態から抜出すことができる。しかも、従来
の直列型制御方式と異なり、この手段は常時行動制御を
行う手段と結合しこれを支配しているわけではないた
め、この失敗により移動アクチュエータの制御が不能に
なってしまうことはない。また、危険回避を行う機能手
段が発現しロボットが一定期間以上停止した場合は、安
全領域への進行の行動指令を誘起することにより、デッ
ドロックの状態から抜出すことができ、長期的な最適化
行動が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動ロボットシステム
全体のブロック図。
【図2】各クラスタを構成する単位機能部の基本構成の
一つを示すブロック図。
【図3】各クラスタを構成する単位機能部の基本構成の
一つを示すブロック図。
【図4】危険回避部の詳細図。
【図5】安全領域進行部の詳細図。
【図6】関心領域追従部の詳細図。
【図7】移動アクチュエータ制御部の詳細図。
【図8】ステアリング角決定回路の詳細図。
【図9】本発明の他の実施例に係る関心領域追従部内の
要部ブロック図。
【図10】自由空間検出部の機能解説図。
【図11】障害物追従部の機能解説図。
【図12】開放領域検出部の機能解説図。
【図13】開放領域検出部の処理失敗例解説図。
【符号の説明】
1 危険回避部 2 安全領域進行部 3 関心領域追従部 4 移動アクチュエータ制御部 R 移動ロボット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動ロボットの各種の行動に必要とされる
    情報処理を実行し、その結果に従ってそれぞれ特定行動
    に関する複数種の行動指令を出力する行動指令手段と、 前記複数種の行動指令を並列的に受けて融合処理するこ
    とにより、前記移動ロボットの移動アクチュエータに対
    する制御量を決定する移動アクチュエータ制御手段と、
    を備えている移動ロボット制御装置。
  2. 【請求項2】移動アクチュエータ制御手段は、 複数種の行動指令の重付け和により移動アクチュエータ
    の制御量を決定する制御量決定手段と、 前記移動アクチュエータの行動履歴を解析しその結果に
    従って前記制御量決定手段の重みを調整する行動解析手
    段と、を備えている請求項1記載の移動ロボット制御装
    置。
  3. 【請求項3】行動指令手段は、 移動ロボットの特定行動を不可能とする結果を失敗とし
    て検知し、その失敗通知を行う失敗通知手段と、 該失敗通知に応答して前記移動ロボットの前記特定行動
    を可能にする結果が得られる状態に前記移動ロボットを
    移動させるための行動指令を誘起させる補助機能手段
    と、を備えている請求項1,2のうちいずれか1項記載
    の移動ロボット制御装置。
  4. 【請求項4】行動指令手段は、 移動ロボットに設けられたセンサ出力に基づいて危険物
    の存在を検知し該移動ロボットを該危険物による危険か
    ら回避させる機能を有する危険回避部と、 前記センサ出力に基づき該移動ロボットにとって最も安
    全な領域を求め該安全領域へ向けて前記移動ロボットを
    進行させる安全領域進行部と、 前記センサ出力に基づき前記移動ロボットを関心領域に
    向けて移動させる関心領域追従部と、にグループ化され
    ている請求項3記載の移動ロボット制御装置。
  5. 【請求項5】危険回避部は危険物を検知したとき移動ロ
    ボットを停止させる手段を有し、 移動アクチュエータ制御手段はその移動ロボットの停止
    時間が一定時間になると安全領域進行部からの行動指令
    を誘起する手段を備えている、請求項4項記載の移動ロ
    ボット制御装置。
  6. 【請求項6】安全領域進行部は、 障害物の周囲をなぞるように移動ロボットを移動させる
    ための行動指令を出力する障害物周囲追従部と、 開放空間の存在する方向に前記移動ロボットを移動させ
    るための行動指令を出力する開放領域検出部と、を備
    え、前記障害物周囲追従部及び開放領域検出部は互いに
    失敗通知手段及び補助機能手段として作働するようにな
    っている請求項4のうちいずれか1項記載の移動ロボッ
    ト制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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