JPH0560560B2 - - Google Patents

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JPH0560560B2
JPH0560560B2 JP61128292A JP12829286A JPH0560560B2 JP H0560560 B2 JPH0560560 B2 JP H0560560B2 JP 61128292 A JP61128292 A JP 61128292A JP 12829286 A JP12829286 A JP 12829286A JP H0560560 B2 JPH0560560 B2 JP H0560560B2
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JP
Japan
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reactor
temperature
pressure vessel
wall
coolant
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JP61128292A
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JPS61283897A (ja
Inventor
Sukotsuto Atsukaason Dei
Josefu Inpinku Junia Arubaato
Reimondo Bookii Kenesu
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CBS Corp
Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
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Publication date
Application filed by Westinghouse Electric Corp filed Critical Westinghouse Electric Corp
Publication of JPS61283897A publication Critical patent/JPS61283897A/ja
Publication of JPH0560560B2 publication Critical patent/JPH0560560B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C17/00Monitoring; Testing ; Maintaining
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、流体を収容している容器、特に原子
炉容器の健全性を、流体温度及び流体圧力の通常
時及び異常時の遷移状態の間、オンライン方式で
監視し解析する装置に関するものである。
更に具体的には、第1の発明は、原子炉容器の
場合、放射脆化(radiation embrittlememt)の
影響を考慮に入れて、破壊力学上の最弱断面個所
である選択された危険個所における圧力容器の全
厚に渡り、割れの発生開始及び停止に要求される
要求参考無延性遷移温度と実際の参考無延性遷移
温度との間におけるマージンに関する可視表示を
プラントのオペレータに提示することに関するも
のである。
また、第2の発明は、流れの停滞状態下で低温
水冷却材を炉心冷却のために注入している間で
も、原子炉圧力容器の破壊力学上の最弱断面個所
である選択された危険個所における原子炉冷却材
の温度を正確に測定するための技術に関するもの
である。
先行技術 原子炉の炉心が収容される圧力容器は、公称40
年の寿命期間に渡り、原子炉冷却材の温度及び圧
力変化により生ずる応力に曝される。正常な運転
中は、この種の応力の大きさ及び変化率は中程度
のものであり、予測される荷重に耐える大きな安
全マージンで設計された圧力容器に対してはそれ
程顕著な悪影響を及ぼすことはない。このような
正常な運転には、応力を予め規定された限界内に
維持する目的で、規制スケジユールが厳格に順守
されるヒートアツプ(加熱起動)及びクールダウ
ン(冷却停止)運転が含まれる。
冷却材喪失事故(LOCA)のような或る種の異
常な運転中には、通常の運転中に生ずる遷移状態
を遥かに越えるような温度及び(又は)圧力の遷
移状態が起こり得る。異常事象の中には、圧力容
器自体にそれ程由大きな応力を生じない事象もあ
り得るが、初期の異常状態を軽減するために、原
子炉内へ冷却水を注入するような補正処置で、圧
力容器の健全性が脅威に曝されるような遷移状態
も起り得る。
原子炉の圧力容器は、縦方向及び円周方向の継
目に沿つて溶接された鋼板から製作された円筒状
の包囲物であり、半球状の端部を有する。上部の
半球状の端部即ち蓋体は、内部構造物に対しアク
セスするために取り外し可能である。加圧水型原
子炉の場合、典型的には2つないし4つ設けられ
ている原子炉冷却材ループの各々に対する入口ノ
ズル及び出口ノズルは圧力容器壁に溶接されてい
る。大きな熱遷移状態により生じる応力が割れに
発展し得る傷が見つけられる可能性が高い個所
は、典型的にはこのような溶接部である。一般
に、圧力容器が曝される中性子照射により金属が
脆化することにより問題は複雑になり、中性子フ
ルエンスが最も大きい炉心のレベルでの溶接部が
最大の関心事となる。
原子力発電プラントのオペレータにとつては、
脆性破壊に関し原子炉容器の状態を常に注意して
いることが必要とされる。現在、この状態を認識
するのにオペレータには2つの手段が利用可能で
ある。即ち、標準ヒートアツプ/クールダウン曲
線と、最近開発された状態樹形化(status tree)
方法である。ヒートアツプ/クールダウン曲線
は、許容し得る圧力及び温度領域を画定するもの
であつて、原子炉の通常の起動及び停止運転中に
使用するように米国原子力規制委員会(NRC=
Nuclear regulatory Commission)により勧告
されている。これ等の曲線は、アメリカ機械学会
ボイラー・圧力容器コード(American Society
of Mechanical Engineers Boiler and
Presseure Vessel Code)の第節付記Gに従つ
て導出される。異常事象中にも、これ等の曲線を
用いて、温度及び圧力の遷移状態がこれ等の曲線
により設定される限界内に留まつているかどうか
を判定することができる。加圧下の熱衝撃事象中
に圧力容器の健全性を評価する目的で開発された
ことが明瞭であるこの状態樹形化方法では、最悪
の事態に到る温度の段階的変化を想定し、オフラ
インで破壊メカニズムの解析を行うことにより特
定のプラントに対する圧力及び温度限界を設定し
て、該限界に接近する際又は該限界が越えられる
際に取るべき処置についての指示が与えられる。
これ等の現在利用可能である圧力容器の健全性
状態の判定方法は双方共に、下記のような点で限
界がある。即ち、(1)これ等の方法は圧力容器の状
態を測定するのに準時間依存性アプローチが採用
されている。実際、破壊メカニズムという問題
は、圧力容器の温度及び圧力双方の関数であるが
極めて時間依存性の高い関数であり、オペレータ
には、プラントがクールダイン遷移状態から回復
し安定化する際に、圧力容器壁における傷発生に
対する実際のマージンに関する正確な知識が与え
られないので、オペレータは遷移状態の情報に関
し、数値化できない過度に控え目な評価を取らざ
るを得ない。(2)2つの方法は共に、現在の原子炉
容器温度の指示情報としてコールドレツグの抵抗
形温度検出器(RTD)の温度を用いているので、
特に冷却材系における流れの停滞状態下での安全
注入による流れの結果として熱的層状化が生じた
場合、測定結果に不確実性が導入され、求められ
た状態は潜在的に不正確なものとなる可能性があ
る。(3)2つの方法は共に、或る状態を認識するた
めにクールダウン履歴のオペレータによる判読を
要求する。この作業は、時として、事故状態下で
行わなければならない時間を消費する主観的な作
業である。
現在の慣行においては、米国原子力規制委員会
(NRC)は、熱的遷移状態中にヒートアツプ/ク
ールダウン曲線の限度が越えられた場合、原子炉
を出力状態に戻す前に解析を行つて、圧力容器に
傷を発生させる可能性のあるような危険状態が生
じたかどうかを判断することを要求している。こ
のような解析は、事後的に行われるものであり、
解析結果から危険状態に達しなかつたことが示さ
れた場合には、プラントを出力状態に戻すのに遅
れが入る。勿論、解析結果から危険状態が存在し
たことが明らかになつた場合には、精密な検査及
び(又は)修理を行わなければならない。
異常なプラント遷移状態の事後解析において
は、異常事象から得られたデータを用いて、選択
された危険個所即ち破壊力学上の最弱断面個所に
おける圧力容器壁を横切る方向の温度分布及びそ
れに伴う応力分布のプロフイールが決定される。
破壊メカニズムの解析手法を適用することによ
り、応力分布プロフイールを用いて、圧力容器が
どの程度脆性破壊に近づいた可能性があるかを計
算する。特に、この手法においては、最弱断面個
所における異なつた深さの複数の傷を仮想し、こ
のような傷毎に、材料の状態及びフルエンスの関
数である実際の参考無延性遷移温度RTndtとク
ラツクの発生に要求される要求無延性遷移温度
RTndtとの間のマージンを計算する。全ての仮
想した傷に対しRTndtマージンの設定限界が越
えられていない場合には、遷移状態により破壊は
発生しなかつたと仮定する。かかる熱衝撃事象の
事後的破壊メカニズム解析手法の適用に関して
は、アメリカ機械学会により1975年に発行された
C.B.ブヒヤレツト(Buchalet)及びW.H.バンフ
オード(Bamford)の論文「苛酷な熱遷移状態
下における原子炉容器の破壊メカニズムの解析方
法(Method for Fracture Mechanics Analysis
of Nuclear Reactor Vessels Under Severe
Thermal Transients)」に論述されている。
発明の概要 本発明の主たる目的は、温度及び圧力状態が変
動する流体を収容している容器、特に原子炉の圧
力容器の状態健全性に関する正確で容易に理解さ
れるオンライン実時間表示を可能にすることにあ
る。
また、第1の発明の目的は、オペレータに対
し、圧力容器の選択された最弱断面個所における
無延性破損(脆性破壊)に対する現在のマージン
の実時間可視表示を発生することにより最初に述
べた目的を達成することである。
更に、第2の発明の目的は、流れが停滞してい
る状態下での安全注入中でも、圧力容器の最弱断
面個所に隣接する原子炉冷却材の温度の測定を改
良された精度で行い最初に述べた目的を達成する
ことである。
上述の目的を達成するため、第1の発明は、原
子炉圧力容器の内壁に沿つて原子炉冷却材が循環
する原子炉ユニツトにおける前記原子炉圧力容器
の健全性をオンラインで監視し解析する装置であ
つて、前記原子炉圧力容器の内壁に沿つて循環す
る前記原子炉冷却材の温度を測定し、該温度を表
す温度信号をオンライン方式で発生するための温
度信号発生手段と、前記原子炉冷却材の圧力を測
定し、該圧力を表す圧力信号をオンライン方式で
発生するための圧力信号発生手段と、前記原子炉
圧力容器が受けた高速中性子フルエンスを表す信
号を発生するためのフルエンス信号発生手段と、
前記原子炉圧力容器の内壁の所定最弱断面個所に
おける全壁厚を横切る方向について、実時間の実
際の参考無延性遷移温度の可視表示を、前記フル
エンス信号の関数として発生するための第1可視
表示発生手段と、前記原子炉圧力容器の内壁の所
定最弱断面個所における全壁厚を横切る方向につ
いて、前記遷移状態により決まる応力の結果とし
て傷の発生が起こるために前記原子炉圧力容器の
内壁に要求される実時間の要求参考無延性遷移温
度の可視表示を、前記温度信号及び圧力信号にお
ける遷移状態の関数として発生するための第2可
視表示発生手段と、実時間の前記実際の参考無延
性遷移温度と、前記原子炉圧力容器の内壁の所定
最弱断面個所における全壁厚を横切る方向の傷の
発生についての実時間の前記要求参考無延性遷移
温度との前記可視表示信号を重ねて、参考無延性
遷移温度マージンを表る前記実際の参考無延性遷
移温度及び前記要求参考無延性遷移温度間の差の
値の可視表示を発生する第3可視表示発生手段と
を備える原子炉圧力容器の健全性のオンライン監
視・解析装置を提供する。
また、第2の発明によると、底部に炉心入口を
有する原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器内の
炉心と、該炉心の頂部近くで前記原子炉圧力容器
に接続されたコールドレツグ導管とを含み、該コ
ールドレツグ導管により原子炉冷却材を前記原子
炉圧力容器内に導入し、該原子炉冷却材が該原子
炉圧力容器の内壁に沿つて下方に流れ、前記炉心
入口を上向きに通つて前記炉心に流入するように
循環する原子炉ユニツトにおける前記原子炉圧力
容器の健全性をオンラインで監視し解析する装置
は、前記原子炉冷却材の温度をオンライン方式で
測定するための温度測定手段と、前記原子炉冷却
材の圧力をオンライン方式で測定するための圧力
測定手段と、前記原子炉冷却材の温度及び圧力測
定量を周期的にサンプリングして、測定された温
度及び圧力における時間的変化の関数として、前
記原子炉圧力容器の壁を横切る方向における全て
の傷深さについて、選択された最弱断面個所での
前記原子炉圧力容器の壁の無延性破壊に対する接
近度を表す容器状態信号をオンライン方式で発生
するためのデイジタル・コンピユータ手段と、可
視表示装置と、全ての傷深さについての前記最弱
断面個所での無延性破壊に対する前記原子炉圧力
容器の壁の接近度のオンライン可視表示を発生す
るために、前記デイジタル・コンピユータ手段に
より発生された前記容器状態信号を前記可視表示
装置に供給する供給手段とを備え、前記温度測定
手段は、前記コールドレツグ導管における原子炉
冷却材の温度を測定するための第1センサと、前
記炉心入口における原子炉冷却材の温度を測定す
るための第2センサとを備え、前記デイジタル・
コンピユータ手段は、前記第1センサ及び前記第
2センサから温度測定値を周期的にサンプリング
して、該第1センサ及び該第2センサからの前記
測定値の差が原子炉冷却材の流れの停滞を表す所
定量以下の時に、前記第1センサ及び前記第2セ
ンサの少なくとも一方からの測定値に内蔵換算係
数を適用して、前記容器状態信号を発生する際に
使用するための前記原子炉圧力容器の内壁におけ
る前記原子炉冷却材の温度測定値を発生する。
第1及び第2の発明を具体化した実施態様につ
いて具体的に述べると、変動する温度及び圧力状
態に曝される流体を収容している圧力容器のオン
ラインでの実時間破壊メカニズムの解析は、流体
の温度及び圧力を監視し、それにより、圧力容器
壁を横切る方向における対象となる全ての傷の深
さについて、圧力容器における選択された最弱断
面個所での脆性破壊に対するマージンの実時間表
示を発生することにより達成される。
第1の発明に関連した実施態様について更に具
体的にかつ詳細に述べると、流体の温度及び圧力
における遷移状態の結果として傷発生開始に必要
な要求参考無延性遷移温度RTndtの圧力容器壁
における分布を出して、実際のRTndtの分布と
共に表示し、これ等の2つのパラメータの可視的
比較を可能にする。表示された実際のRTndt及
び要求RTndt分布間の間隔で、各最弱断面個所
での圧力容器壁の横断方向における全ての深度に
渡り、脆性破壊に対するマージンの可視表示が与
えられる。傷発生の要求RTndtが任意の深さに
おいて、実際のRTndtと交差し、傷発生(開始)
状態の存在を示すと、傷伝播停止のための要求
RTndtの分布が出され、傷発生のための要求
RTndt及び実際のRTndtと共に表示され、それ
により、存在する傷の進行(伝播)が終わる深さ
の実時間可視表示が与えられる。要求RTndtは、
流体温度及び流体圧力における遷移状態に起因す
る実時間応力拡大係数を表わす信号及び実時間破
損開始靭性又は場合により傷進行停止靭性を表わ
す信号を発生し、応力拡大係数が、圧力容器壁を
横切る方向における深さに渡り破損開始もしくは
停止靭性に等しくなるRTndtを求めることによ
り発生される。
第1の発明では、連続したオンライン方式で高
速中性子フルエンスをも監視して、放射脆化の影
響をも考慮しRTndtを発生するのに用いる。時
間の関数として容器の実際のRTndtに影響を与
える他の因子をも同様に監視し考慮することがで
きよう。
また、第2の発明は、原子炉圧力容器における
最弱断面個所の冷却材温度をより正確に測定する
ことにも向けられている。この目的で、第2の発
明の実施態様においては、コールドレツグ導管内
及び原子炉炉心入口で、言い換えるならば冷却材
が容器内壁の最弱断面個所を循環する前及び後
で、温度が測定される。このような温度読取り
は、各原子炉冷却材ループについて行われ、流れ
状態を決定するために解析される。予め設定され
た狭い限界内にある読み量は通常の強制流を表わ
し、そして2つの測定値を単に平均化するだけ
で、容器内壁に沿う冷却材の温度が改善の仕方で
求められる。2つの個所における温度読取り量の
差が大きい場合には、これは、関連のループにお
ける流れの停滞を意味する。このような停滞状態
下においては、測定された温度を圧力容器内壁に
おける実際の温度に関係付ける経験的に求められ
た換算係数を、上記の平均化を行う前に測定温度
に加味する。
好適な実施例の説明 第1図は、加圧水型原子炉(PWR)の原子力
蒸気供給系統1に対する本発明の適用を簡略に図
解する図であるが、本発明は、他の原子炉系統に
も適応可能であり、そして変動する温度や圧力状
態に曝される流体を収容している他の容器や導管
にも適応可能であることを理解されたい。第1図
に示した原子力蒸気供給系統1は、熱を発生する
ために、制御された速度で核分裂反応が促進され
る原子炉(ユニツトもしくは原子炉ユニツト)3
を含む3ループの加圧水型原子炉(PWR)シス
テムである。軽水の形態にある原子炉冷却材は、
核分裂反応によつて発生される熱を吸収するため
に原子炉を循環し、3つのループA,B及びCに
おけるホツトレツグ導管5を経て、蒸気発生器7
の形態にある熱変換器へと通され、該蒸気発生器
7において、冷却材により搬送されている熱エネ
ルギは二次ループ(図示せず)に蒸気を発生さ
せ、この蒸気は、電力を発生するタービン・発電
機を駆動するのに用いられる。冷却材は、それぞ
れ原子炉冷却材ポンプ11A,11B及び11C
によりコールドレツグ導管9A,9B及び9Cを
経て蒸気発生器7A,7B及び7Cから原子炉3
に戻される。加圧器13が原子炉の冷却材圧力を
調整する。この冷却材圧力は、典型的には、出力
を発生している原子炉において約2250psiである。
本発明においては、圧力測定手段又は圧力信号発
生手段、即ち圧力変換器(トランスジユーサ)1
5によつて測定される原子炉冷却材圧力と、温度
測定手段又は温度信号発生手段、即ち抵抗形温度
検出器(RTD)17(第1センサ)によつて測
定されるコールドレツグの温度と、検出器19
(フルエンス信号発生手段)によつて測定される
中性子束とが利用される。尚、これ等の変換器及
び検出器は、慣用の原子炉制御、監視及び保護装
置の一部分である。また、本発明の1つの側面に
よれば、炉心入口温度を測定する熱電対(TC)
21(第2センサ)も温度測定手段として用いら
れる。これ等全ての測定の結果は、汎用デイジタ
ル・コンピユータ手段23によつて処理される。
該コンピユータ23は、以下に述べる機能を実行
して、容器状態信号を供給手段25aにより可視
表示装置25に供給し、そこに可視表示を発生す
る働きをする。コンピユータ23は、監視目的で
現在用いられているプラント・コンピユータとし
ても良いし、或は、別個の専用コンピユータとす
ることもできる。
第2図に示してあるように、典型的な加圧水型
原子炉3は、円筒状の中央部分29と、該中央部
分に参照数字33で示すように溶接された半球状
下部蓋体部分31と、中央部分29の上端のフラ
ンジ37にボルト留めされた着脱可能な半球状蓋
体35とを備える鋼製の原子炉圧力容器27を有
している。円筒状の中央部分29は、破壊力学上
の最弱断面個所即ち危険個所である長手方向の溶
接部38及び円周方向の溶接部39に沿つて溶着
された鋼板から製作されている。各ループに対す
る入口ノズル41及び出口ノズル43(各ループ
について1つだけ示す)は、参照数字45で示す
ような圧力容器の中央部分29の上部領域に溶着
されており且つそれぞれ、ループのコールドレツ
グ導管9及びホツトレツグ導管5に接続されてい
る。
原子炉圧力容器27の内部でその内壁49から
半径方向内向きに離間して上部フランジ37から
懸持されている炉心槽47は、環状降水領域51
を画成している。炉心槽47の下端部は、下部炉
心支持構造53に接続されており、一方、該下部
炉心支持構造53は、それに設けられたキー及び
内壁49に設けられたUリングブロツクにより圧
力容器内に位置付けられ、そして上記内壁49
は、降水領域51を圧力容器の半球状の下部蓋体
部分31の内部57に連通させる通路55を画成
している。参照数字59で略示した炉心は、炉心
槽47の内部で上部炉心支持板61と下部炉心支
持板63との間で装着されている。下部炉心支持
構造53は付加的な開口65を有しており、これ
等の開口65を介し、容器の半球状の下部蓋体部
31の内部は、下部炉心板63の下側に存在する
炉心入口領域67(炉心入口)と連通している。
上部炉心板61の上方には、原子炉の制御棒及び
駆動機構(図示せず)が配設されている領域69
が存在する。この領域69は、出口ノズル43と
整列して炉心槽に設けられているノズル部71に
より、ホツトレツグ導管5に結合されている。
第2図に矢印で示すように、コールドレツグ導
管9からの原子炉冷却材は、入口ノズル41を介
して圧力容器内に流入し、降水領域51を経て下
向きに流れて圧力容器の内壁49に沿い循環す
る。降水領域から冷却材は通路55を経て領域5
7に流入し、そこから上向きに開口65を通流し
て炉心入口領域67に流入する。次いで、冷却材
は炉心59を経て上向きに循環し、該炉心59
で、核分裂反応により発生する熱を吸収する。か
くして加熱された冷却材は領域69内へと流れ、
該領域69から、出口ノズル43を介して各ルー
プのホツトレツグ導管5に放出される。
原子炉が出力を発生して運転されている場合に
は、コールドレツグ導管9を経て戻つて来る原子
炉冷却材の温度は、典型的に約282℃(550〓)で
ある。定常状態の条件下において、圧力容器の厚
肉の壁は、全体に亘り殆ど一様な温度に達してい
る。しかし原子炉圧力容器の大きな質量が原因
で、冷却材の温度に変動が生ずると厚肉の内壁を
横切る方向における温度分布に、無視し得ない相
当大きな変化が生ずる。この温度勾配により冷却
材温度の値及びその変化率の関数である応力が発
生する。また、この原子炉圧力容器に生ずる応力
は、冷却材の圧力の関数でもある。通常の運転条
件下において、温度及び圧力の遷移状態は、圧力
容器の内壁に、その健全性に対して脅威となるよ
うな応力を発生することはない。起動及び通常の
停止運動中は、温度及び圧力の変化は、NRCに
より規制された限界内に留まるように制御され、
この場合にも圧力容器の健全性に対する脅威は生
じない。
しかし、或る種の異常状態下においては、安全
注入系(図示せず)は、炉心59を冷却するため
に導管73を介して、コールドレツグ導管9内に
高いホウ素添加量の低温冷却材を注入する。その
結果として圧力容器の内壁に沿い循環している冷
却材の温度に変化が生じ、圧力容器の健全性に対
し潜在的脅威となる大きな応力が発生し得る。一
般に、どの型の圧力容器においても、厳しい熱的
又は圧力の遷移状態により発生する応力に起因す
る脆性破壊を最も受け易い同定可能な個所が存在
する。このような問題の危険個所(最弱断面個
所)は、典型的に溶接部45、特に脆化を生ぜし
めるフルエンスが最も大きい炉心59に隣接する
溶接部である。
一般的なPWR(加圧水型原子炉)は、制御、監
視及び保護の目的で原子炉の冷却材温度を測定す
るために、コールドレツグ導管9内に配設された
抵抗形温度検出器(RTD)75のような温度測
定手段を備えている。通常の流れ状態下において
は、これ等のRTDは、圧力容器の内壁49に沿
つて循環する原子炉冷却材の温度を殆ど全ての目
的に対して合理的な範囲内で正確に測定する。し
かし、熱衝撃遷移状態下で圧力容器における脆性
破壊に対するマージンをより正確に決定するのを
可能にすることを企図する本発明によれば、降水
領域51において原子炉の温度をより正確に測定
することが望ましい。
一般に、PWRには、中性子束検出器のような
固定又は可動のセンサに対し、炉心内で接近を可
能にするために、下部から炉心を通り上方に延び
る計装シンブル即ち案内管77が設けられてい
る。本発明の実施例によれば、炉心板63の下方
の炉心入口領域67においてこれ等の計装シンブ
ルの幾つかのものに温度測定手段、即ち熱電対
(TC)21が設置される。この場合、下部炉心板
63は熱電体を炉心59により放出される過度の
放射から保護する。これ等の熱電対は、この領域
における冷却材の温度のより正確な測定を行な
う。
第3図は、典型的な3ループPWRの炉心59
を構成する或る燃料セル79における本発明によ
る熱電対21の適当な配設を図解する平面図であ
る。計装シンブルは、全ての燃料セルに設けられ
るのではなく、代表的な中性子束測定を行なうパ
ターンで炉心を横切つて分布するように設けられ
る。代表的な炉心冷却材温度測定は、関連のルー
プを表わすアルフアベツト付きの参照数字21に
より示される個所でシンブル内に熱電対を配設す
ることにより得られる。黒い点は、各ループに対
する冗長熱電対測定のための場所を例示するもの
であり、他方、白い円は、高信頼性が望まれる場
合に各ループに対する第3の測定点として適した
場所を示す。図面から明らかなように、各ループ
の熱電対は、関連のループに対する入口ノズルと
実質的に垂直方向に整列して設けられる。尚、第
3図において半径方向の矢印は、ループの入口ノ
ズルを表わす。
第4図は、本発明で使用するのに適した炉内複
合計装シンブル77を示す。このシンブルは、外
側の管81と、偏心関係で取り付けられた内側の
管83とを備えており、該内側の管83内には、
移動可能な炉内中性子束検出器(図示せず)が受
け入れられる。冗長数(図示の例では3)の入口
側熱電対のリード線21aが、内側及び外側管間
の空間85内に挿入されており、そして、冷却材
が炉心を去る際の温度を測定するために或る数の
炉心出口側熱電対のリード線87が設けられてい
る。
本発明の教示によれば、降水領域における原子
炉冷却材の温度を一層正確に測定する目的で、炉
心入口領域における熱電対読取り量が、コールド
レツグ導管においてRTDにより行われる温度測
定と関連して用いられる。通常の流れ条件下で
は、冷却材が降水領域を通流する前も後も、これ
等の2つの場所における温度は感知し得る程に異
なることはなく、2つの読取り量を平均して、圧
力容器の内壁49が曝される冷却材の温度を測定
する。このことは、原子炉の冷却材ポンプが作動
しておりループ内を循環する高温冷却材と低温注
入水との混合が行われている限り、コールドレツ
グ導管へ低温ホウ素添加水の安全注入を行なつて
いる間も、事実である。しかし、冷却材ポンプが
トリツプするような或る種の異常事態の進行中
は、1つの又は複数のループ内の原子炉冷却材の
通常の流れは停止するか或は初期の異常事態に応
答してオペレータにより停止せしめられる。この
ような流れの停滞状態下においてコールドレツグ
導管に注入される低温水は層状化する傾向とな
り、その結果、RTDの温度読取り量は必ずしも、
圧力容器の内壁49に沿つて循環する冷却材の温
度を表さなくなり得る。停滞状態下における層状
パターンには、合理的な範囲内で一貫性があり、
従つて、各原子炉設計毎に、経験的に、RTD温
度読取り量及び入口熱電対温度読取り量の双方を
変換するための換算係数を求めておくことができ
る。この方法により圧力容器の内壁に沿つて流れ
る冷却材の温度を一層正確に測定することによ
り、容器の健全性の解析において控え目に評価す
る必要性は軽減され、それにより原子炉の運転マ
ージンが高められる。
そこで本発明によれば、監視の目的で圧力容器
内の1つ又は複数の最弱断面個所が圧力容器の設
計において選択される。既に述べたように、この
ような最弱断面個所は溶接部、特に高速中性子の
フルエンスが最も高い炉心に隣接した溶接部であ
つて溶接材料が最も厳しく脆化する溶接部に最も
多く見られる。典型例においては、監視の目的
で、このような幾つかの最弱断面個所のうちの1
つの個所が選択される。これ等の個所の各々の幾
何学的因子、熱的性質、銅及びニツケル含有量を
含む物理的特性量がコンピユータに供給される。
中性子束を監視し、時間で積分して各最弱断面個
所におけるフルエンスを測定する。各最弱断面個
所に対する原子炉冷却材の温度は、適用可能な場
合冷却材停滞に対する適当な換算係数を用いて、
RTD及び入口熱電対(TC)から連続的に測定す
る。斯くして測定された温度は、原子炉冷却材圧
力のオンライン測定及びフルエンス測定と共に、
破壊解析により最弱断面個所における圧力容器の
健全性の実時間オンライン解析を行うのに用いら
れる。この種の解析は、温度及び圧力の変化率が
異常状態を表示する時には自動的に行われる。ヒ
ートアツプ及びクールダウン中、先に述べたアメ
リカ機械学会コードの第節付記Gの基準が順守
されているかどうかを監視し、それが守られなく
なる危険性がある場合には、圧力容器が脆性破壊
にどの程度接近しているかを判断するために直ち
に解析が行われる。
次に、プラントからデータを捕集して圧力容器
の健全性に関する実時間オンライン解析を行うデ
イジタル・コンピータ23により実行されるプロ
グラムを示す第5図〜第8図のフローチヤートを
参照して、本発明による動作をより詳細に説明す
る。最初に、第5図のブロツク89に示してあるよ
うに、圧力容器の健全性に関する解析を必要とす
る程に十分な大きさの圧力及び(又は)温度遷移
状態が進行中であるかどうかを指示するフラグを
「偽」にセツトする。そこでプログラムは、ブロ
ツク91に示す次の走査時間だけ待機する。走査時
間は、起こり得る異状事象の過酷さ及び適切な応
答に要求される時間を考慮して選択される。適当
な走査時間は、約1〜2分である。ブロツク93で
走査が開始されると、トランスジユーサ(変換
器)15により測定される現在の原子炉冷却材圧
力P(t)が読み出されて、ブロツク95で工業単位に
変換され較正される。ブロツク97において、この
現在の圧力信号即ち圧力読み量が、先行の走査で
記録された読み量を、潜在的に厳しい圧力遷移状
態を表す量epだけ越えていると判断されると、
ブロツク99で解析フラグは「真」にセツトされ
る。例として、圧力遷移状態に基づく解析のため
のトリガ点として、約75psiの変化を選択するこ
とができよう。
圧力をチエツクした後に、各原子炉冷却材ルー
プにおける冷却材の温度を、ブロツク101で入る
プログラム・ループで逐次求める。第6図に示し
てあるこのプログラム・ループにおいては、抵抗
形温度検出器RTDによつて測定されるコールド
レツグ導管内の原子炉冷却材の温度が読み取られ
て、ブロツク103で工学単位に換算され較正され
る。典型的には、各コールドレツグには冗長
RTDが設けられており、そして他の目的でこの
ような温度測定を既に採用しているプラントの他
の部分で、個々の信号が有効性に関しチエツクさ
れ、当該ループに対し合成読み量が発生される。
コールドレツグのこの温度値は、ブロツク105に
おいて先行の走査で記憶されている値と比較さ
れ、予め選択された値e RTD、例えば5〓だけ異な
つており解析を要求する相当な遷移状態を示した
場合には、ブロツク107で解析フラグは「真」に
セツトされる。次に、当該ループに対する冗長入
口熱電対信号がそれぞれ、ブロツク109で読み取
られ、工学単位に換算され、較正されて互いに比
較される。ブロツク111においてこの相互比較か
ら、読み量が有効であると判定された場合には、
平均化する等によりブロツク113で当該ループに
対する合成熱電対信号が発生され、そしてこの合
成値は、ブロツク115において先行の走査におけ
る対応の値と比較される。現在値が、先行の値か
ら、予め選択された大きさe TC、例えば1〜2分
の走査期間に対して約5〓を越える大きさだけ異
なつている場合には、ブロツク117で解析フラグ
は「真」にセツトされる。次いでプログラムはブ
ロツク101に戻り、次の原子炉冷却材ループNに
対する温度読取り量をチエツクする。熱電対読取
りが有効でない場合には、この事実は、次の原子
炉冷却材ループの解析前に、ブロツク119でオペ
レータに報知される。
全ての原子炉冷却材ループ温度が処理されたな
らば、プログラムは、タグBにより第5図のフロ
ーチヤートに戻り、解析フラグがブロツク121で
チエツクされる。圧力及び全てのループ温度が限
界内にある場合には、プログラムはブロツク91に
戻つて次の走査を待機する。しかし解析が要求さ
れる場合には、最初の走査で事象タイマが起動さ
れ、ブロツク123及び125で遷移現象が検出され、
そこでプログラムはタグCで示すように第7図の
フローチヤートへと進む。
解析機能の実施に当たつては、「オンライン」
状態にあるプラントの特定の圧力容器及び材料特
性を表す信号が、第7図に参照数子127で総括的
に示すように発生され且つ(又は)記憶される。
この記憶にはブロツク129における圧力容器の各
最弱断面個所jに対する圧力容器の幾何学的因子
及び熱的性質の記憶が含まれる。更に、ブロツク
131(フルエンス信号発生手段)で示すように各最
弱断面個所jにおける高速中性子のフルエンスを
表わす信号も発生される。このフルエンスは、例
えば、プラントコンピユータから得られる実効全
出力時間信号に各最弱断面個所jに対し記憶され
ている中性子束密度信号を乗ずることにより算出
することができる。別法として、最弱断面個所j
における局所中性子束を求めることができる場合
には、この局所中性子束を時間で積分して現在の
高速中性子フルエンスを決定することができよ
う。記憶されるプラントの特定の値には、各最弱
断面個所j毎に、初期参考脆性遷移温度RTndt
並びに鋼の銅及びニツケルのパーセント含有量も
含まれる。これ頷度のパラメータから、各最弱断
面個所jにおいて内壁を横切る実時間の実際の
RTndt分布を表わす信号が高速中性子フルエン
スから生ずる脆化を考慮して該RTndt分布を連
続的に更新することによりブロツク135で集収さ
れる。
また、「オンライン」のプラントの特定の圧力
容器及び材料特性信号は、所要のRTndt信号の
発生にも用いられる。最初に、ブロツク137にお
いて、原子炉の冷却材の圧力及び温度状態が、ヒ
ートアツプ及びクールダウンに対するアメリカ機
械学会コード第節の付記Gにより定められてい
る限界内にあるかどうかの判定が行われる。限界
内になく異常な遷移状態が表示されると、各原子
炉冷却材ループに対して、ブロツク139及び141
で、冷却材が原子炉冷却材ポンプにより循環され
ているのか、或いは自然循環により循環している
のか、或は流れが停滞しているのかに関して判定
が行われる。所要のループに対する合成熱電対信
号及び関連のRTD信号(抵抗形温度検出器信号)
が予め選択された大きさよりも小さい大きさだけ
異なつている場合には、強制流れ状態が存在する
ものと見做されて、熱電対信号及びRTD信号は
ブロツク143で平均化され、それにより、原子炉
容器の内壁に沿つて循環する原子炉冷却材の温度
表示を発生し、そしてこの温度は、ブロツク145
で示すようにオペレータに対し表示される。更
に、ブロツク147で、強制対流に対する熱伝達係
数h(t)が設定される。
ブロツク141において所要のループについて停
滞状態が検出された場合には、RTD温度及び経
験的に確定されているRTD相関係数を用いて、
降水領域における原子炉冷却材の温度を推定す
る。別法として或はそれに加えて、ブロツク151
に示すように、合成入口熱電対温度及び経験的に
確定されている熱電対相関係数から降水領域温度
の推定値を導出することができよう。上記2つの
相関が用いられる場合には、ブロツク153におい
て降水領域における原子炉冷却材温度の「最良推
定値」が2つの推定温度の平均値として算出され
る。停滞状態に対する原子炉冷却材温度は、ブロ
ツク145に示すようにオペレータに対して表示さ
れ、そしてブロツク155で自由対流に対する熱伝
達係数h(t)が設定される。
次に、関連の原子炉冷却材ループ温度及び現在
の流れ状態を用いて、最弱断面個所jにおける原
子炉冷却材の温度をブロツク157で決定する。次
いで、この温度及び測定した原子炉冷却材圧力を
用いて、各最弱断面個所における圧力容器の実時
間破壊解析を行う。先ず、ブロツク159において、
最弱断面個所jにおける原子炉冷却材温度及び熱
伝達係数h(t)及び容器の特性量を用いて、最弱断
面個所jにおいて圧力容器の壁を横切る実時間温
度分布を発生する。更に、ブロツク159において、
最弱断面個所jにおける内壁を横切る同様の圧力
分布を発生する。次にブロツク161で、温度及び
圧力分布を用いて、最弱断面個所jにおける内壁
を横切る方向の実時間応力分布及び圧力応力分布
を発生する。
次に、ブロツク163において、ブロツク161で発
生された熱応力及び圧力応力の分布から最弱断面
個所jにおける実時間応力拡大係数KI(t)の分布
を導出し、そしてブロツク165で、最弱断面個所
jにおいて圧力容器壁の内面から異なつた深さに
延びる傷のシーケンスiを仮定する。例えば、最
弱断面個所jにおいて圧力容器壁を横切り順次大
きくなる深さの25の傷(i=1〜25)からなるシ
ーケンスを仮定することができる。この応力拡大
係数KI(t)は、原子炉冷却材の温度及び(又は)
圧力の変化により発生される応力が圧力容器壁内
の仮定傷に加える攻撃の力の尺度となる。これ等
の仮定傷に対するKI(t)の分布は、圧力容器内壁
を横切るあらゆる深さの傷に対する応力拡大を実
時間で表わす。
ブロツク159で発生される圧力容器内壁を横切
る方向における温度分布を、ブロツク135で発生
される「実際の」参考脆性遷移温度RTndtと共
に用いて、ブロツク167で、最弱断面個所jにお
ける圧力容器内壁を横切る方向における破壊開始
靭性KI(t)の分布もしくはプロフイールを発生す
る。この破壊開始靭性は傷発生に対する圧力容器
内壁の抵抗を表わす尺度である。尚、圧力容器内
壁を横切る方向における圧力分布及び温度分布並
びにその結果得られる熱応力及び圧力応力分布を
発生する方法や、応力拡大係数分布及び破壊靭性
分布を求める方法は、当該技術分野で公知であ
る。例えば、アメリカ機械学会発行(1975年)の
シー・ビー・ブハレツト(C.B.Buchalet)及び
ダブリユ・エイチ・バンフオード(W.H.
Bamford)共著の論文「苛酷な熱過渡状態下に
おける原子炉容器の破壊メカニズムの解析方法
(Method for Fracture Mechaics Analysis of
Nuclear Reactor Vessels Under Sever
Thermal Transients)」を参照されたい。
次に、ブロツク169で、応力拡大係数分布及び
破壊開始靭性分布を用いて、最弱断面個所jに対
し「所要の」RTndt分布を発生する。これは、
各仮定傷深さに対し、応力拡大係数KI(t)に等し
い破壊靭性KIC(t)を実現するのに要求される要求
RTndtの値を決定することにより達成される。
応力拡大係数は、原子炉冷却材の温度及び圧力の
現在値及び最近値の関数として決定される実時間
パラメータであるので、要求RTndtは、現在の
状態で傷が伝播するのに最弱断面個所jの材料に
対しRTndtが取り得る値を表す。
要求RTndtを先に計算した実際のRTndtと比
較することにより、遷移状態が、傷が伝播し得る
状態を発生したか否かに関する判定を行うことが
できる。この比較を行う好適な方法は、第7図の
ブロツク171(第1、第2可視表示発生手段)に示
すように、要求RTndt及び実際のRTndtの可視
表示を発生することである。このようにして発生
される典型的な表示が第9図及び第10図に示し
てある。曲線Aは最弱断面個所jにおける圧力容
器内壁を横切る方向の材料の実際のRTndtを表
す。実際的な目的のための実際のRTndtは、遷
移状態中一定に留まる。この実際のRTndtは放
射脆化で、典型的には40年の圧力容器寿命を越え
る部分に渡つて上向きに立上がる。第9図の曲線
Bは、傷発生に対し要求RTndtを表す。例えば、
第9図で示されている遷移期間中、要求RTndt
と実際のRTndtとの間にはマージンCが存在す
る。
第10図は、要求RTndtの傷開始曲線Bの実
際のRTndtの曲線Aの一部分より下側に突出す
る遷移期間中における時点を示す図である。要求
RTndtは、例示した状態の場合、壁を横切る方
向の小数点距離約0.15の点dにおいて実際の
RTndtに等しく、壁を横切る方向の小数点距離
約0.25の点eまで、実際のRTndtよりも小さい値
に留まる。このような状態は、圧力容器壁の内面
から、点d,e間の深さにある傷が遷移現象によ
り生じる応力の結果として伝播することを示して
いる。それより小さい深さ或は大きい深さの傷
は、表示した時点に存在する応力下では伝播しな
い。
上に掲げたアメリカ機械学会の論文には次のよ
うな理論が論述されている。即ち、応力場に曝さ
れる材料における割れの進行は、応力拡大係数
が、停止破壊靭性KIa(t)で表される特性よりも小
さくなると停止する。従つて、第10図に示すよ
うに、要求RTndtが実際のRTndtのプロフイー
ルの一部分よりも小さくなると、ブロツク167に
おいて、傷開始破壊靭性分布に加えて、最弱断面
個所jにおける停止破壊靭性分布が発生される。
次いで、ブロツク169において、応力拡大係数分
布及び上記停止破壊靭性分布を用いて、傷開始の
要求RTndt分布が発生されるのと同じ仕方で、
傷停止に対する要求RTndt分布が発生される。
次いで、傷停止に対する要求RTndtは、第10
図に示すように曲線Fとしてオペレータに対しデ
イスプレイ上に表示される。この例に見られるよ
うに、傷進行停止のための要求RTndtは、圧力
容器内壁を横切る方向における距離の約0.28の位
置にある点gにおいて実際のRTndtを越えて立
上がつている。従つて、点d,e間の深さにまで
達する傷が存在するとすれば、この傷は、その進
行が停止する以前に点gで表わした深さまで伝播
することになる。何故なら、傷開始に対する要求
RTndtは、点eにおいて実際のRTndtを越えて
上昇するからである。
この可視表示は、オペレータに対し、原子炉圧
力容器の健全性に対し影響を与える状態を監視し
たり、必要ならば制御するための非常に力強い手
段となる。例えば、第9図に示した状態下で表示
を監視することにより、オペレータは、傷発生ま
でのマージンがどの程度かを観察することができ
る。高速再生の目的で記憶することができる相続
く表示を観察することにより、オペレータは、マ
ージンが変化している速さを知り、傷発生状態が
生ずる可能性があるか否かに関し推定することが
できる。傷発生もしくは開始状態が生じた場合に
は、第10図に示した表示から、傷の伝播を引き
起こす傷の深さ及び伝播が止まるまでに伝播が達
し得る深さに関する情報が与えられる。
また、この表示を用いて、圧力容器の健全性に
関する付加的な情報を与えることができる。例え
ば、要求RTndt曲線から明らかなように、熱衝
撃事象により惹起される応力は、圧力容器壁の内
面から極く短い距離だけしか内部に延びていない
傷が伝播を開始するためには、非常に高くなけれ
ばならない。従つて、表面における小さい傷は許
容することができる。また、この検査方法では、
或る最小深さを越えて侵入している傷だけを高い
信頼性で検出することができる。従つて、最小傷
開始受容基準を設定し、第10図に示すように表
示もしくはデイスプレイ上に曲線Hとして表示す
ることができる。第10図において、表示上に
は、現在の状態下で傷が生起したであろうところ
の最小深さdと最小受容基準との間にマージンl
を観察することができる。従つて、傷発生の要求
RTndtが実際のRTndtより小さい場合でも、傷
発生に対する最小基準を越えている傷が存在しな
い限り、そしてマージンlが十分に大きい限りに
おいては、信頼性を以て、圧力容器に損傷は生じ
ていないものと結論することができる。
更に、安全上の理由から、破局的な事故を回避
するために傷の進行を停止しなければならない最
大深さをも設定することができ、そして第10図
に示すようにこの点における曲線Mをデイスプレ
イ上に表示しうる。その場合、デイスプレイもし
くは表示は、点gに対応する最大傷停止深さと、
曲線Mで示した圧力容器事故に対する受容基準と
の間のマージンpの可視表示を与える。従つて、
傷が伝播した場合でも、最大傷停止深さに対する
マージンが十分に大きい限りにおいて、信頼性を
以て、破局的事故もしくは破壊の恐れはないと判
定することができる。
本発明の別の特徴によれば、圧力容器の健全性
に対する脅威もしくは差し迫つた脅威が存在する
ような状況を緩和するためにオペレータがとるべ
き処置に対する勧告を自動的に提示することもで
きる。この特徴の一部分として、脅威の重大性に
関する表示と関連して、例えば、カラー符号化、
特殊指標、点滅像、可聴信号又はこれ等の或は他
の表示の任意の組み合わせからなる指示を与える
ことができる。例えば、要求RTndt曲線Bは、
差し迫つた脅威が存在しない場合には緑色に符号
化された領域に発生し、マージンCが予め設定さ
れた値より小さくなつた場合にはオレンジ色に符
号化した領域内にあるようにし、そしてマージン
Cが実際のRTndt曲線Aを横切つた時には赤色
に符号化された領域に存在するようにしうる。こ
のカラー符号化は圧力容器の健全性に対する脅威
を軽減するために状況を変更すべくオペレータが
取るべきステツプを指示するように定められた命
令の集合と組み合わせることができる。原子炉の
ような複雑なシステムには非常に多数の相互作用
する変数が存在するので、命令は他の臨界的に重
要な機能が悪影響を受けないことを確保するため
に、各補正対策の動的効果を考慮するように設計
することができる状態樹形化の形態で提示するの
が最善であろう。第7図のブロツク173及び175に
示すように、状態樹形化基準及び勧告命令がオペ
レータに対し提示される。
原子炉に異常事象が生じた時の目標は、原子炉
を通常運転に戻すか又は原子炉を安全運転停止モ
ードにする、一連の明確に定められた臨界的安全
機能を満たすことである。例えば、冷却材喪失事
故の場合、原子炉を安全温度で安定化することが
目標である。従つて、第7図に示した状態樹形化
基準のチエツクに続いて、ブロツク177で、生じ
た特定の事象に対する臨界的安全機能状態に達し
ているか否かを判定する。達していない場合に
は、プログラムは、タグEで示すように第5図の
ブロツク91に戻つて次の走査を待つ。臨界的安全
機能が満たされている場合には、プログラムは終
わり、別の事象が生じるとプログラムは第5図の
ブロツク89で再起動される。
また、本発明は、通常のプラントのヒートアツ
プ及びクールダウン中における監視及び解析にも
適用することができよう。これ等の状態は、第7
図のブロツク137で、温度及び出力の遷移状態が
付記Gの基準内にあるという判定で検出される。
ブロツク145で、オペレータには、実際の原子炉
の冷却材温度及び圧力の読取り量が、異常な熱衝
撃事象の場合と同様に表示される。タグDで示す
ように、次いで第8図のブロツク179におい
て、ヒートアツプ又はクールダウンの遷移期間
中、監視及び解析をするように選択された最弱断
面個所xに対する原子炉の冷却材温度が求められ
る。この温度を表す信号の発生は、完全に流動し
ている状態については前に述べたのと同じ仕方で
行なわれる。次に、ブロツク183に示すように最
弱断面個所xにおいて圧力容器壁を横切る方向に
おける圧力分布及び温度分布の発生に用いられる
熱伝達係数hを、ブロツク181で、強制対流に対
して設定する。米国機械学会コード第節の付記
Gが要求するように、ブロツク187で最弱断面個
所xにおける温度及び圧力の応力分布が発生され
る前に、ブロツク185で「2」の安全係数医が圧
力荷重に加味される。
ブロツク189においてヒートアツプ状態が存在
すると判定された場合には、ブロツク191に示
すように、圧力容器の外表面上に、6:1の縦横
比(深さ対長さ比)を有し壁厚の0.25の部分深さ
に達する縦方向の基準傷を仮想する。他方、クー
ルダウン状態の場合には、ブロツク193において
圧力容器の内部表面上に類似の傷を仮定する。ブ
ロツク195で温度及び圧力応力と共に関連の傷を
用いて、仮定された傷に対する応力拡大係数KI
(t)を発生する。第7図のブロツク135から実際の
RTndtをタグFを介して、ブロツク183からの温
度と共にブロツク197に導き、第2の安全係数を
含む基準破壊靭性KIR(t)を発生する。次いで、KI
(t)をKIR(t)に等しくする要求RTndtをブロツク
199で求める。この要求RTndtを、やはりブロツ
ク201に示すようにタグFを介して受け取つた実
際のRTndtと共に表示する。第11図には、ク
ールダウン事象の場合の表示が例示してある。上
に述べた仮定から、0.25の深さにある傷だけがこ
の表示を発生するものと想定されているので、要
求RTndtとして単一の点qが現れる。ヒートア
ツプ及びクールダウン中の目標は、最適な状態を
実現するために、要求RTndt即ち点qを実際の
RTndt(曲線A)上に保つことである。要求
RTndtが0.25の深さにおける実際値に等しいとい
う事実は、当該深さの傷が伝播することを意味す
るのではない。と言うのは、安全係数が圧力荷重
に加味され破壊靭性KIR(t)の計算に含まれている
からである。事実、実際のマージンは第9図に示
したマージンに類似するものとなる。ヒートアツ
プ又はクールダウン中に点qが曲線Aより低くな
つた場合には、オペレータは、解析モードに切換
えて、第9図のものに類似の表示を発生し、実際
のマージンを観察することができる。
異常熱衝撃事象の場合のように、付記Gの基準
をブロツク203でチエツクし、必要な命令をブロ
ツク205でオペレータに対し提示することができ
る。例えば、ヒートアツプ又はクールダウン事象
が注意状態に入りつつあることが諸状態から判明
した場合には、オペレータに対し、異常熱衝撃事
情の解析に切換えるように勧告することができ
る。この場合には、強制処置を取りつつ、事象を
より綿密に監視することができる。
以上の説明から本発明は、熱衝撃事象中におけ
る温度及び圧力を監視するばかりでなく、圧力容
器の健全性に対するこれ等の遷移現象の作用をオ
ンライン解析して、該作用を緩和するためのステ
ツプをオペレータに対し勧告提示するものであ
る。また、ヒートアツプ及びクールダウン中最適
なプロフイールを維持するのに本発明を適用する
こともできるし、所望ならば米国機械学会コード
の付記Gに規定されているような慣用のヒートア
ツプ及びクールダウン曲線を発生するのに適用す
ることさへも可能である。また本発明は、異常事
象に続き、原子炉容器が通常の運転に完全に戻る
ことができるかどうかを適当な権威者に決定して
もらうことができるように評価する目的で、直ち
に、詳細な破壊メカニズムの測定結果を提供する
ことができる。
以上本発明の特定の実施例について詳細に説明
したが、当業者には明らかなように、ここに開示
した本発明の全体的教示に照らして種々の変更及
び変形が可能である。従つて、ここに開示した特
定の構成は単なる例に過ぎず、本発明の範囲を制
限する意味に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した原子炉冷却系の概略
図、第2図は第1図に示した原子炉システムの一
部を形成する原子炉の垂直断面図、第3図は第2
図の原子炉における入口熱電対の分布例を図解す
る略図、第4図は第2図の原子炉の一部を形成す
る複合計装シンブルの水平断面図、第5図、第6
図、第7図及び第8図は、オンライン監視、解析
及びオペレータの作用をプロンプチングする機能
を実行する上での本発明の動作を図解するフロー
チヤートを示す図、第9図は本発明によつて発生
される表示の一例を示すダイヤグラム、第10図
は第9図に類似するか異なつた運転状態下におけ
る表示を図解するダイヤグラム、第11図は第9
図及び第10図に図解したものとは異なつたモー
ドで本発明により発生される表示を図解するダイ
ヤグラムである。 3……原子炉(ユニツトもしくは原子炉ユニツ
ト)、9,9A,9B,9C……コールドレツグ
導管、15……圧力変換器(圧力測定手段、圧力
信号発生手段)、17……抵抗型温度検出器(温
度測定手段の第1センサ、温度信号発生手段)、
19……検出器(フルエンス信号発生手段)、2
1,21A,21B,21C……熱電対(温度測
定手段の第2センサ)、23……デイジタル・コ
ンピユータ手段、25……可視表示装置(第1〜
第3可視表示発生手段)、27……原子炉圧力容
器、38,39,45……溶接部(最弱断面個
所)、49……原子炉圧力容器の内壁、P(t)……
原子炉冷却材圧力、25a……容器状態信号の供
給手段、59……炉心、67……炉心入口領域
(炉心入口)、75……抵抗型温度検出器(温度測
定手段の第1センサ、温度信号発生手段)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子炉圧力容器の内壁に沿つて原子炉冷却材
    が循環する原子炉ユニツトにおける前記原子炉圧
    力容器の健全性をオンラインで監視し解析する装
    置であつて、 前記原子炉圧力容器の内壁に沿つて循環する前
    記原子炉冷却材の温度を測定し、該温度を表す温
    度信号をオンライン方式で発生するための温度信
    号発生手段と、 前記原子炉冷却材の圧力を測定し、該圧力を表
    す圧力信号をオンライン方式で発生するための圧
    力信号発生手段と、 前記原子炉圧力容器が受けた高速中性子フルエ
    ンスを表す信号を発生するためのフルエンス信号
    発生手段と、 前記原子炉圧力容器の内壁の所定最弱断面個所
    における全壁厚を横切る方向について、実時間の
    実際の参考無延性遷移温度の可視表示を、前記フ
    ルエンス信号の関数として発生するための第1可
    視表示発生手段と、 前記原子炉圧力容器の内壁の所定最弱断面個所
    における全壁厚を横切る方向について、前記遷移
    状態により決まる応力の結果として傷の発生が起
    こるために前記原子炉圧力容器の内壁に要求され
    る実時間の要求参考無延性遷移温度の可視表示
    を、前記温度信号及び圧力信号における遷移状態
    の関数として発生するための第2可視表示発生手
    段と、 実時間の前記実際の参考無延性遷移温度と、前
    記原子炉圧力容器の内壁の所定最弱断面個所にお
    ける全壁厚を横切る方向の傷の発生についての実
    時間の前記要求参考無延性遷移温度との前記可視
    表示信号を重ねて、参考無延性遷移温度マージン
    を表る前記実際の参考無延性遷移温度及び前記要
    求参考無延性遷移温度間の差の値の可視表示を発
    生する第3可視表示発生手段と、 を備える原子炉圧力容器の健全性のオンライン監
    視・解析装置。 2 底部に炉心入口を有する原子炉圧力容器と、
    該原子炉圧力容器内の炉心と、該炉心の頂部近く
    で前記原子炉圧力容器に接続されたコールドレツ
    グ導管とを含み、該コールドレツグ導管により原
    子炉冷却材を前記原子炉圧力容器内に導入し、該
    原子炉冷却材が該原子炉圧力容器の内壁に沿つて
    下方に流れ、前記炉心入口を上向きに通つて前記
    炉心に流入するように循環する原子炉ユニツトに
    おける前記原子炉圧力容器の健全性をオンライン
    で監視し解析する装置であつて、 前記原子炉冷却材の温度をオンライン方式で測
    定するための温度測定手段と、 前記原子炉冷却材の圧力をオンライン方式で測
    定するための圧力測定手段と、 前記原子炉冷却材の温度及び圧力測定量を周期
    的にサンプリングして、測定された温度及び圧力
    における時間的変化の関数として、前記原子炉圧
    力容器の壁を横切る方向における全ての傷深さに
    ついて、選択された最弱断面個所での前記原子炉
    圧力容器の壁の無延性破壊に対する接近度を表す
    容器状態信号をオンライン方式で発生するための
    デイジタル・コンピユータ手段と、 可視表示装置と、 全ての傷深さについての前記最弱断面個所での
    無延性破壊に対する前記原子炉圧力容器の壁の接
    近度のオンライン可視表示を発生するために、前
    記デイジタル・コンピユータ手段により発生され
    た前記容器状態信号を前記可視表示装置に供給す
    る供給手段とを備え、 前記温度測定手段は、前記コールドレツグ導管
    における原子炉冷却材の温度を測定するための第
    1センサと、前記炉心入口における原子炉冷却材
    の温度を測定するための第2センサとを備え、前
    記デイジタル・コンピユータ手段は、前記第1セ
    ンサ及び前記第2センサから温度測定値を周期的
    にサンプリングして、該第1センサ及び該第2セ
    ンサからの前記測定値の差が原子炉冷却材の停滞
    流を表す所定量以下の時に、前記第1センサ及び
    前記第2センサの少なくとも一方からの測定値に
    内蔵換算係数を適用して、前記容器状態信号を発
    生する際に使用するための前記原子炉圧力容器の
    内壁における前記原子炉冷却材の温度測定値を発
    生する、原子炉圧力容器の健全性のオンライン監
    視・解析装置。
JP61128292A 1985-06-04 1986-06-04 原子炉圧力容器の健全性のオンライン監視・解析装置 Granted JPS61283897A (ja)

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