JPH055698U - シユノーケル - Google Patents

シユノーケル

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JPH055698U
JPH055698U JP6069291U JP6069291U JPH055698U JP H055698 U JPH055698 U JP H055698U JP 6069291 U JP6069291 U JP 6069291U JP 6069291 U JP6069291 U JP 6069291U JP H055698 U JPH055698 U JP H055698U
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pipe
water
snorkel
shaped body
air
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JP6069291U
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浩一 坂口
Original Assignee
浩一 坂口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間、水中遊泳をすることができるよう
に、シュノーケル内への水の侵入を防止して水中で安全
に呼吸が行えるようにする。 【構成】 本考案のシュノーケル10は一端に浮揚体1
6を備えて、空気の取り入れ口であるシュノーケル10
の一端を常に水面26よりも上に出させるとともに、そ
の一端に防水手段17を備えて波や雨により水がシュノ
ーケル10内へ侵入するのを防止し、更にマウスピース
14の近傍部に弁手段18を備え、肺から吐き出す呼気
は外部に排出するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、水中を泳ぎながら呼吸をするためのシュノーケルに関する。
【0002】
【従来の技術】
図15に示すように、従来のシュノーケル1は一端を水面2より上に出して空 気を吸引又は排出するためのパイプ3と、そのパイプ3の他端に設けられ、人が 口にくわえて呼吸するためのマウスピース4より構成されている。このシュノー ケル1は貝や海草の採取等を行う潜水夫が泳ぎながら目標物を探す際や、遊泳者 が泳ぎながら水中を観覧する際に、口や鼻を水中に入れたまま呼吸するために使 用されている。
【0003】 このようなシュノーケル1は図16に示すように、ダイバー5は水中メガネ6 で目及び鼻を覆うとともにその一端を水面上に出るように止めゴム8により水中 メガネ6のベルト9に固定し、またシュノーケル1のマウスピース4を口にくわ えて水面上に出るべき一端を介して呼吸する。かかる状態でダイバー5はシュノ ーケル1の一端を常に水面上に出すようにして水中に顔を漬け、水中メガネ6を 通して水中を観察してアワビやサザエ等の目標物を探し、目標物を発見すると息 を止めて潜水し、目標物を採取するのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
この従来のシュノーケル1においては、波が水面2より突き出ているパイプ3 の一端に被ったり、ダイバー5が顔を深く水中に漬けるとパイプ3全体が水中に 入ってしまい、パイプ3に水が侵入してくることがあった。水が急激にシュノー ケル1内に入ってくると、その水が気管支に入って窒息し溺死する恐れさえあっ た。また、雨が水面2より上に突き出ているパイプ3からシュノーケル1内へ侵 入して呼吸ができなくなることもあり、雨天時に使用するのは危険であった。
【0005】 さらに、従来のシュノーケル1のパイプ3はダイバー5が水面2に浮かんだ状 態で呼吸できる程度の長さしかないため、潜水しながらシュノーケル1により呼 吸することはできなかった。このため、ダイバー5は呼吸を止めて潜水しなけれ ばならないため、長くても数分程度しか潜水することができず、長時間継続して 貝の採取作業等を行うことができなかった。ここで長時間継続して潜水する方法 として、背中に圧搾空気をつめたスキューバタンクを背負い水中でスキューバタ ンクの空気を吸うことができるアクアラングにより潜水する方法もあるが、大変 大がかりでありコストがかかった。
【0006】 そこで、パイプ3を長くして潜水しながら呼吸できるシュノーケルが考えられ るが、パイプ3を長くするとパイプ3の一端を安定して水面上に出しておくこと ができないため、パイプ3が倒れてシュノーケル内に水が入ってくる危険があっ た。また、ダイバー5は鼻に水が侵入するのを防止するために目だけでなく鼻ま でも水中メガネ6で覆って呼吸は口のみで行うため、パイプ3内に口から吐いた 二酸化炭素である呼気が溜まる。ここで従来のシュノーケル1のパイプ3内の容 積は100〜150mlであるのに対して、一回の呼吸時の換気量は大人の男子 で500〜600ml程度であり、パイプ3内に二酸化炭素が溜まっていても呼 吸には差し支えない。しかし、パイプ3の長さを余り長くするとパイプ3の容積 が大きくなるため、パイプ3内に溜まった二酸化炭素のみを吸うことになり、し だいに窒息状態になり危険であった。
【0007】 そこで、本考案者は水中で安全に長時間、呼吸のできるシュノーケルを提供す べく鋭意研究を重ねた結果、本考案に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るシュノーケルの要旨とするところは、パイプ状体の一端を口にく わえ該他端を水面より上に出して水中で呼吸をするためのシュノーケルにおいて 、該パイプ状体の他端の近傍部に該他端を水面上へ突出させる浮揚体を設けたこ とにある。
【0009】 また、かかるシュノーケルにおいて、前記浮揚体の下部に錘を備え、前記パイ プ状体の他端が常に水面上に突出させられるようにしたことにある。
【0010】 更に、かかるシュノーケルにおいて、前記水面上に突出させられたパイプ状体 の他端に、空気の流通を許容しつつ水の侵入を防ぐ防水手段を備えたことにある 。
【0011】 また、かかるシュノーケルにおいて、前記パイプ状体の口にくわえる一端の近 傍部に、該水面上の他端から吸い込まれた吸気を流し、一方、呼気によるパイプ 状体内の逆流を防止する弁手段を備えたことにある。
【0012】 更に、本考案に係るシュノーケルの他の要旨とするところは、パイプ状体の一 端を口にくわえ該他端を水面より上に出して水中で呼吸をするためのシュノーケ ルにおいて、該水面上の他端から吸い込まれた吸気を流し、一方、呼気によるパ イプ状体内の逆流を防止する弁手段を備えたことにある。
【0013】 また、かかるシュノーケルにおいて、前記パイプ状体の中間部に、空気の流通 を許容しつつ、水の流通を阻止し且つ流入した水を貯留する貯水部を設けたこと にある。
【0014】
【作用】
本考案のシュノーケルによれば、水面より上に出させるパイプ状体の他端の近 傍部に水より比重の小さい浮揚体が設けられており、浮揚体が水に浮かぶことに より、その浮揚体に固定されたパイプ状体の他端は常に安定して水面よりも上に 突き出させられる。したがって、空気の取り入れ口となるパイプ状体の他端は常 に水面上に突出させられることになる。
【0015】 また、浮揚体の下部に錘を備えることにより浮揚体は安定して水面に浮き、こ の浮揚体に固定されたパイプ状体の他端部は水面に対して垂直方向に立つ。した がって、シュノーケルの空気の取り入れ口となる他端部は安定して水面よりも上 に突き出させられ、その他端が倒れて水中に没することはない。
【0016】 更に、浮揚体により水面上に突き出させられるパイプ状体の他端に防水手段を 備えることにより、波がそのパイプ状体の他端部の上に被ったり、あるいは雨が 降っていても、その防水手段により水が空気の取り入れ口である他端からシュノ ーケル内へ侵入するのを防ぐことができる。
【0017】 また、水面上の他端から吸い込まれた吸気のみを流し、肺から吐き出す呼気に よるパイプ状体内の逆流を防止する弁手段を備えることにより、二酸化炭素を多 く含む呼気が弁手段によりパイプ状体の外へ排出されてその中に溜まることはな い。
【0018】 更に、パイプ状体の中間部、たとえば浮揚体の部分や弁手段の近傍部などに貯 水部を設けることにより、パイプ状体内に侵入してきた水や、空気中の水分が結 露した水などをその貯水部に貯留させ、空気とともに水を飲み込むのを防止する ことができる。
【0019】
【実施例】
次に、本考案に係るシュノーケルの実施例について図面に基づいて詳しく説明 する。 図1において、シュノーケル10は一端を水面上に突き出して空気を吸入する ためのパイプ状体12と、そのパイプ状体12の他端に設けられ、口にくわえて 呼吸を行うためのマウスピース14と、パイプ状体12の上記一端を常に水面上 に突き出させるようにこの一端の近傍部に固定された浮揚体16と、空気の取り 入れ口であるパイプ状体12の一端から海水や雨が内へ侵入するのを防止する防 水手段17と、パイプ状体12により水面上から吸入した空気をマウスピース1 4へ吸気として流すとともに、口からの呼気は水中に排出する弁手段18と、パ イプ状体12の空気取り入れ口である一端を水面に対して垂設させるために浮揚 体16の下部に設けられた錘19とを備えて構成されている。
【0020】 パイプ状体12はビニールなどの樹脂やその樹脂にリング状の補強部材が内設 されて成る円筒管20と、ゴム等の弾性部材より成る弾性円筒管22とから構成 されている。円筒管20は1〜5m程度の長さに形成されるのが好ましく、ダイ バーが水面と海底方向との間を上下し得るように可撓性があり、また、水圧によ って押し潰されないように構成されている。また、弾性円筒管22はダイバーの 顔の微妙な動きを許容し得るように構成されている。更に、パイプ状体12の他 端に設けられたマウスピース14は口に違和感なく含めるようにゴムなどの弾性 部材から成り、歯で噛んでマウスピース14を口に固定するための突起物24が 設けられている。
【0021】 一方、パイプ状体12の水面上に突出させられる一端は浮揚体16のほぼ中央 部を貫いて固定されていて、この浮揚体16の浮力によりパイプ状体12の一端 は水中に引き込まれることなく、常に水面26より上に突き出させられて空気を パイプ状体12へ吸入することができるようにされている。また、浮揚体16の 浮力は充分大きく設定されていて、たとえ波があったとしても、浮揚体16が波 の下に引き込まれて沈むことがないようにされている。更に、この浮揚体16の 下部には錘19が設けられていて、浮揚体16が安定して浮かぶように設定され ている。特に、水中にあるパイプ状体12の浮力などによって浮揚体16が横転 させられ、空気取り入れ口であるパイプ状体12の一端が水中に没しないように されている。ここで、浮揚体16は水に浮かぶものであれば特に限定されるもの ではなく、例えば発泡樹脂成形品や、ビニールなどからなる浮袋などで構成され ていても良い。
【0022】 次に、浮揚体16によって固定されたパイプ状体12の空気取り入れ口である 一端には図1及び図2に示すように、防水手段17が設けられていて、防水手段 17はパイプ状体12の上部を覆い、浮揚体16の上部に固定されている。かか る防水手段17は外壁21と内壁23とを有し、外壁21には図1に実線で示す ような上部換気穴25及び下部換気穴27が設けられ、また内壁23にも図1に 破線で示すような上部換気穴29及び下部換気穴31が設けられている。この外 壁21の上部換気穴25と内壁23の上部換気穴29、又は外壁21の下部換気 穴27と内壁23の下部換気穴31とはそれぞれ重ならないように設けられてい る。
【0023】 したがって、マウスピース14を介して吸い込まれた空気は図2(b)に二点 鎖線で示すように、まず外壁21の上部換気穴25及び下部換気穴27から吸入 され、一旦内壁23にぶつかって方向を変えて内壁23の上部換気穴29及び下 部換気穴31から内部へ吸入され、更に図2(a)に二点鎖線で示すように、パ イプ状体12の上端部のパイプ換気穴33からパイプ状体12内へ吸入される。 ここで、波により海水が外壁21にぶつかり外壁21の下部換気穴27から海水 が侵入したとしても、内壁23にぶつかって外壁21から外へ押し戻されるか、 あるいは内壁23にぶつかることにより波の勢いは緩和されて、決してパイプ換 気穴33より海水がパイプ状体12内へ侵入することはない。また海水が外壁2 1の下部換気穴27から侵入した際にマウスピース14を介して空気が吸い込ま れたとしても、上部換気穴25から空気を吸入することができるため、下部換気 穴27へ侵入した海水を吸い込んでしまうこともない。さらに、仮に外壁21の 上部換気穴25へ海水が侵入したとしても、内壁23にぶつかって下へ落ちて下 部換気穴27から排水され、決してパイプ換気穴33からパイプ状体12内へ海 水が侵入することはない。
【0024】 一方、パイプ状体12の他端に取り付けられたマウスピース14の近傍部には 弁手段18が設けられている。弁手段18は図3に示すように、パイプ状体12 の弾性円筒管22とマウスピース14との間に連結され、この弁手段18はパイ プ状体12から空気を吸入する吸気室28と、空気を外部へ排出する排気室30 と、肺の吸引力により吸気室28から空気をマウスピース14へ送るとともに肺 の吐出力によりマウスピース14からの空気を排気室30へ送る空気室32とか ら構成されている。そして、これらの吸気室28と空気室32との間には空気が 吸気室28から空気室32の方向へのみ流れるように吸気弁34が設けられ、ま た排気室30と空気室32との間には空気が空気室32から排気室30の方向へ のみ流れるとともに水が空気室32内へ侵入しないように排気弁36が設けられ ている。
【0025】 したがって、マウスピース14を口にくわえたダイバーが吸気呼吸を行うと、 吸気弁34が図3に実線で示すように開くとともに排気弁36が実線で示すよう に空気室32内の負圧と排気室30内の水圧により閉じて、空気がパイプ状体1 2から吸気室28及び空気室32を通ってマウスピース14の方向へ送られる。 逆に、ダイバーが呼気呼吸を行うと空気室32内が正圧になり吸気弁34が二点 鎖線で示すように閉じるとともに、空気室32内の圧力が水圧に打ち勝って排気 弁36が二点鎖線で示すように開いて、呼気が空気室32から排気室30へ送ら れ排気口38から外へ排気される。このような弁手段18を設けることにより、 口から吐き出される二酸化炭素が多く含まれた呼気がシュノーケル10内に溜ま ることなく排気室30から排出され、パイプ状体12から送られてきた新鮮な空 気のみを吸うことができる。
【0026】 以上のような構成からなるシュノーケル10は図4に示すように、パイプ状体 12の円筒管20を長くして使用したとしても、浮揚体16によりパイプ状体1 2の一端は常に水面26より上に突出させられており、常に空気を吸入すること ができるとともに、防水手段17によりシュノーケル10内へ水が侵入する恐れ もなく、また弁手段18により呼気は水中へ排出されるため、ダイバー42は水 中でも呼吸困難になったり、溺れることはない。したがって、本考案のシュノー ケル10によれば、ダイバー42は長時間継続して潜水して呼吸をしながら貝の 採取作業等を行うことができる。また、遊泳者は、長時間継続して潜水しながら 海中の珊瑚礁や魚を観賞することができる。
【0027】 ここで、上述の防水手段17によれば、波による海水の侵入を防止できるとと もに、多少瞬間的に防水手段17までも海中に沈んだとしてもシュノーケル10 内へ海水が侵入することはなく、また雨天時であっても雨が侵入することもなく 、水中で安全に呼吸ができる。なお、波のない湖や川で、または晴天の日にシュ ノーケル10を使用する場合は、防水手段17を備えないシュノーケル10であ っても良い。更に、本考案のシュノーケル10をパイプ状体12の円筒管20を 長くしないで使用するならば、パイプ状体12の容積が小さくなるため、吸気呼 吸のとき新鮮な空気をも吸うことができ、弁手段18を備えないシュノーケル1 0で構成することも可能である。たとえばパイプ状体12内の容積が200〜3 00ml程度であるならば、大人の男子の呼吸における換気量は500〜600 ml程度はあるため、パイプ状体12内に二酸化炭素が多く含まれる呼気が溜ま ったとしても、吸気呼吸の際に十分に大気中の空気も吸入することができ、適切 な呼吸ができる。
【0028】 以上、本考案に係るシュノーケルの一実施例について説明したが、本考案はそ の他の態様でも実施できるものである。 たとえば図5に示すように、浮揚体は一体的に構成されている必要はなく、複 数に分割された浮袋48によって構成された浮揚体50であってもよい。浮袋4 8は空気を充満させたものであるが、たとえ一個の浮袋48が割れたとしても他 の浮袋48によりパイプ状体54の先端部56を水面26よりも上へ突き出させ ることができるため、パイプ状体54内に水が侵入する恐れがなく安全である。 また、浮揚体を浮袋によって構成すれば、シュノーケルを使用しないとき、浮袋 の空気を抜いてコンパクトに収納できる。
【0029】 次に、防水手段は上述の実施例に限定されるものではなく、たとえば図6に示 すような防水手段62であってもよい。この防水手段62はパイプ状体12の上 部開口部64を閉ざすとともに、そのパイプ状体12の側面に数個の穴66を設 けて、空気の吸入はその穴66からなされるように構成されている。このような 簡易な防水手段62によっても、波や雨により水がパイプ状体12内へ侵入する のを防ぐことができる。
【0030】 また、図7に示すように、パイプ状体12の上部を覆うパイプカバー68と、 パイプ状体12に固定された受け皿70と、パイプカバー68と受け皿70との 間に張られたネット72とから構成された防水手段74であってもよい。この防 水手段74によれば、波が防水手段74に被ったとしても、波の勢いがネット7 2により緩和されてパイプ状体12の上部開口部64まで達しないで受け皿70 に落下し、受け皿70の排水穴76から流れ出るため、波により海水が上部開口 部64からパイプ状体12内へ侵入することはない。また、パイプカバー68に より雨がパイプ状体12内へ侵入することもない。なお、空気はネット72や排 水穴76を通して上部開口部64から取り入れることができる。
【0031】 更に、図8に示すように、パイプ状体12の内壁に吸水性の布78を配設して 構成された防水手段80であってもよい。布78は吸水性の突起部82を有し、 波や雨により水が上部開口部64へ侵入したとしても水は突起部82に接触して 吸収されてしまう。なお、この防水手段80は他の防水手段と併用するのが好ま しい。
【0032】 次に、本考案のシュノーケルにおいて、吸気呼吸をパイプ状体によって導かれ た空気のみにより行い、二酸化炭素を多く含む呼気をパイプ状体の外へ排出する ための弁手段についても、前述の実施例に限定されるものではない。たとえば図 9に示すように、マウスピース14の呼吸孔46を覆う弾性部材から成る開閉弁 (弁手段)37であってもよい。この開閉弁37を有するマウスピース14を口 にくわえ吸気呼吸を行うと、図9の二点鎖線で示すように開閉弁37が開きパイ プ状体12から空気を吸入することができる。そして呼気呼吸を行うと図9の実 線で示すように開閉弁37が呼気により押されて閉じるため、パイプ状体12内 には呼気は逆流せず、唇とマウスピース14との隙間から呼気が水中へ排出され る。このような開閉弁37を有するシュノーケル10であっても、呼気に含まれ る二酸化炭素がシュノーケル10内に溜まることはなく、パイプ状体12から送 られてきた新鮮な空気のみを吸うことができる。
【0033】 また、図10に示すように、肺による吸気圧及び呼気圧により作動するレバー 114と、呼気の排気時のみ開く排気弁116とから構成される弁手段118で あってもよい。この弁手段118によれば、マウスピース14を口にくわえて吸 気呼吸を行うと、負圧である吸気圧と水圧により隔膜120が図10に実線で示 すように内側に引っ張られてレバー114を押し上げ、レバー114により閉じ られていた吸気孔122が開かれ、空気がパイプ状体12から吸入されてマウス ピース14の方向へ送られる。また、呼気呼吸を行うと図10に二点鎖線で示す ように排気弁116が開いて二酸化炭素が多く含まれる呼気が排気孔124から 外へ排出されるとともに、正圧である呼気圧により隔膜120が外側へ膨らみレ バー114が押し戻されて、レバー114により吸気孔122が閉じるため呼気 がパイプ状体12へ逆流することはない。このような弁手段118を有するシュ ノーケル10であっても、口からの呼気に含まれる二酸化炭素がシュノーケル1 0内に溜まることがなく、パイプ状体12から送られてきた新鮮な空気のみを吸 うことができる。
【0034】 次に、図11に示すように、本考案のシュノーケル90は複数の枝管91を有 するパイプ状体92と、それぞれの枝管91に先端部に設けられたマウスピース 14と、シュノーケル90を水に浮かべる浮揚体16と、それぞれのマウスピー ス14に対応して設けられた複数個の弁手段18と、及びパイプ状体92の最下 部に設けられた錘100とから構成しても良い。このシュノーケル90のパイプ 状体92はほぼ一定間隔で枝管91が設けられ、その枝管91の先端には弁手段 18を介してマウスピース14が設けられ、そのマウスピース14には水の侵入 を防ぐ防水弁106が設けられている。
【0035】 ここで、この防水弁106はゴム等の弾性部材により構成され、図12に示す ように、マウスピース14の呼吸孔46を覆うように設けられている。マウスピ ース14を口にくわえ突起物24とともにこの防水弁106を歯で噛むことによ り図12(a) の二点鎖線で示すように割れ目107から開き、歯で噛んでいない 時は閉じている。このような防水弁106を設けたものであれば、水中でマウス ピース14を口から離しても呼吸孔46からシュノーケル90内へ水が侵入する ことがなく、マウスピース14を口から離して水中を泳ぎ、呼吸を行う時のみマ ウスピース14を口にくわえて呼吸することができる。
【0036】 このような防水弁106をマウスピース14に設けたシュノーケル90を図1 1に示すように水中に立てておけば、ダイバーが一定の深さだけ潜って呼吸をす るときのみマウスピース14を口にくわえて呼吸をすることができ、息継ぎをし ながら深く潜ることができるとともに深い位置からでも息継ぎをしながら浮上す ることができる。また、ダイバーが深い位置まで潜る際は、一度に潜るのではな く約3〜4m潜る毎に水面と平行に泳ぎながらあるいは静止して耳の中の気圧を 調整するのが普通であるので、マウスピース14を3〜4mの間隔で設けておけ ば、耳の中の気圧を調整する際に息継ぎをすることができて非常に便利である。 また、図11に示すようなシュノーケル90を立てておけば、複数のダイバーが 同時に息継ぎをすることもできる。
【0037】 また、図13に示すように、パイプ状体126の中間部、たとえば浮揚体12 8の内部を中空で形成するとともに、その浮揚体128の内部でパイプ状体12 6の空気を取り入れる空気導入管130と、空気を水中のマウスピース14に導 く空気導出管132とを不連続に形成して構成しても良い。このようにすれば、 空気導入管130内に不測の事態で海水などが入ってきた場合、その海水は浮揚 体128の内部に貯留して、空気導出管132に流れることはない。すなわち、 浮揚体128の内部が貯水部134として構成されている。このように、空気の 流通を許容しつつ、水の流通を阻止するとともに流入した水を貯留する貯水部1 34を設ければ、より一層安全なシュノーケルを提供できることになる。
【0038】 更に、図14に示すように、貯水部136はマウスピース14や弁手段18の 近傍部に設けるのも好ましい。本例においても、空気導入管130と空気導出管 132とを不連続に密閉ケース138内で接続し、空気導入管130を伝わって 入ってきた海水を貯水部136に溜めるように構成されている。貯水部136を マウスピース14などの近傍部に設ければ、パイプ状体内で空気中の水分が結露 した水をも効果的に除去でき、不快感なく且つ安全に水中遊泳を楽しむことがで きる。
【0039】 以上、本考案に係るシュノーケルの実施例を図面に基づいて種々説明したが、 本考案に係るシュノーケルは図示した構造のものに限定されるものではない。た とえば、パイプ状体はパイプ内に輪状の金属が一定間隔で設けられ水圧から保護 できるものであってもよく、また伸縮可能に形成したパイプを用い、深く潜水す るときパイプ状体の長さが長くなるように構成しても良い。更に、上述の実施例 を種々組み合わせて使用することも可能であり、また、浮揚体のパイプ状体への 固定位置は一定でなく、水面の波の高さなどに応じて調整できるようにしても良 いなど、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々なる 改良、修正、変形を加えた態様で実施できるものである。
【0040】
【考案の効果】
本考案のシュノーケルによれば、浮揚体によりシュノーケルの一端が常に安定 して水面よりも上に突き出させられるため、波があってもまたは顔を深く水中に 漬けてもシュノーケル内に水が侵入することがなく、ダイバーや遊泳者は水中で も安全に呼吸することができる。また、浮揚体の下部に錘を備えることにより、 シュノーケルの一端部が常に安定して水面に対して垂直に立つため、波や風によ ってシュノーケルが倒れて水が侵入する恐れがなくなる。
【0041】 また、パイプ状体の水面上に出る一端に防水手段を設けることにより、空気の 取り入れ口であるその一端が波を被ったり、雨が当たったとしても、防水手段に より波や雨による水の侵入を防ぐことができ、水中で安全に呼吸ができるととも に雨天時でも使用できる。
【0042】 更に、マウスピースの近傍部に弁手段を備えることにより、パイプ状体を長く して使用しても二酸化炭素が多く含まれる呼気が弁手段によって外部へ排出され パイプ状体内に溜まることがないため、パイプ状体を長くして使用することがで き、アクアラングによらなくとも水中で呼吸をしながら長時間潜水することがで きる。
【0043】 また、パイプ状体の中間部に貯水部を設けることにより、空気中の水分が結露 した水や侵入してきた水などを分離して空気だけ流すことができ、より一層安全 なシュノーケルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るシュノーケルを示す要部正面図で
ある。
【図2】図1に示すシュノーケルの防水手段の要部断面
図であり、同図(a)は図1に示すA−A断面図であ
り、同図(b)は図1に示すB−B断面図である。
【図3】図1に示すシュノーケルの弁手段を説明するた
めの断面正面図である。
【図4】図1に示すシュノーケルの使用方法を説明する
ための説明図である。
【図5】本考案に係るシュノーケルの浮揚体の他の実施
例を説明するための要部正面図である。
【図6】本考案に係るシュノーケルの防水手段の他の実
施例を説明するための要部断面図である。
【図7】本考案に係るシュノーケルの防水手段の更に他
の実施例を説明するための要部断面図である。
【図8】本考案に係るシュノーケルの防水手段の更に他
の実施例を説明するための要部断面図である。
【図9】本考案に係るシュノーケルの弁手段の他の実施
例を説明するための要部断面図である。
【図10】本考案に係るシュノーケルの弁手段の更に他
の実施例を説明するための要部断面図である。
【図11】本考案に係るシュノーケルの他の実施例を説
明するための要部正面図である。
【図12】図11に示すシュノーケルのマウスピースに
設けた防水弁を説明するための図面であり、同図(a)
は平面図であり、同図(b)は断面正面図である。
【図13】本考案に係るシュノーケルの貯水部の実施例
を説明するための断面正面図である。
【図14】本考案に係るシュノーケルの貯水部の他の実
施例を説明するための断面正面図である。
【図15】従来のシュノーケルを示す要部正面図であ
る。
【図16】従来のシュノーケルの使用方法を説明するた
めの説明図である。
【符号の説明】
10,90;シュノーケル 12,54,92;パイプ状体 14;マウスピース 16,50;浮揚体 17,62,74,80;防水手段 18,118;弁手段 19,100;錘 37;開閉弁(弁手段) 134,136;貯水部

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプ状体の一端を口にくわえ該他端を
    水面より上に出して水中で呼吸をするためのシュノーケ
    ルにおいて、該パイプ状体の他端の近傍部に該他端を水
    面上へ突出させる浮揚体を設けたことを特徴とするシュ
    ノーケル。
  2. 【請求項2】 前記浮揚体の下部に錘を備え、前記パイ
    プ状体の他端が常に水面上に突出させられるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載するシュノーケル。
  3. 【請求項3】 前記水面上に突出させられたパイプ状体
    の他端に、空気の流通を許容しつつ水の侵入を防ぐ防水
    手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載するシュノーケル。
  4. 【請求項4】 前記パイプ状体の口にくわえる一端の近
    傍部に、該水面上の他端から吸い込まれた吸気を流し、
    一方、呼気によるパイプ状体内の逆流を防止する弁手段
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載するシュノーケル。
  5. 【請求項5】 パイプ状体の一端を口にくわえ該他端を
    水面より上に出して水中で呼吸をするためのシュノーケ
    ルにおいて、該水面上の他端から吸い込まれた吸気を流
    し、一方、呼気によるパイプ状体内の逆流を防止する弁
    手段を備えたことを特徴とするシュノーケル。
  6. 【請求項6】 前記パイプ状体の中間部に、空気の流通
    を許容しつつ、水の流通を阻止し且つ流入した水を貯留
    する貯水部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれかに記載するシュノーケル。
JP6069291U 1991-07-05 1991-07-05 シユノーケル Withdrawn JPH055698U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10226477A (ja) * 1997-02-17 1998-08-25 Toshiba Corp エレベータかご内の気圧調整装置
JP2006171476A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Yamaha Corp 簡易吹奏楽器及び簡易吹奏楽器セット

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