JPH05500180A - 組織収縮の刺激のための医用器具 - Google Patents
組織収縮の刺激のための医用器具Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
組織収縮の刺激のための医用器具
この発明は、刺激電位を導(端子と基準電位を導(端子とを有する組織収縮の電
気的刺激装置と、入力側に二つの端子を有し両端子の間の電位差に相応する信号
を形成するようにした刺激による組織収縮検出装置と、生体への基準電圧印加装
置と、刺激しようとする組織に接触する二つの接触部品を有する二極電極とを備
え、その際組織収縮の刺激のために刺激装置の刺激電位を導(端子が電極の両接
触部品のうちの少なくとも一つと接続され、刺激装置の基準電位を導く端子が基
準電位の印加装置と接続され、刺激の行われた後に刺激による組織収縮検出装置
の端子のうちの一つが電極の両接触部品のうちの一つと接続されているようにし
た、生体に植え込み可能な医用器具に関する。
欧州特許出願公開第0236562号公報から知られているこの種の医用器具は
二極電極を備える心臓ベースメーカである。この公知の心臓ベースメーカは、出
力側が刺激電位を導く端子を介して電極の遠位端部の第1の接触部品と接続され
、基!1!電位を導く端子を介して心臓ベースメーカのケースと接続されている
心臓組織の刺激装置を有する。刺激に対する心臓の反応(刺激応答)の検出のた
めに、相応の装置の入力側は一方では基41!位と接続され、また他方では二極
電極の第2のリング形接触部品と接続されている。刺激電位を加えられる第1の
接触部品と刺激応答を検出する第2の接触部品とが望ましくは少なくとも0.5
cmの相互間隔を置いて配置されることにより、検出された刺激応答と組織領域
中で刺激が進行する際に第1の接触部品の周りに引き起こされる分極現象との重
畳が低減される。
この発明によれば前記の種類の医用器具において、刺激の行われた後に刺激によ
る組織収縮検出装置の他方の端子が電極の他方の接触部品と接続される。従って
刺激による組織収縮は二極により電極の両接触部品間で検出される。確かに特に
アメリカ合衆国特許第4532931号、同第4726379号明細書及びフラ
ンス共和国特許出願公開第2524808号公報から、組織収縮が二極で検出さ
れることが知られているが、しかしこれらの従来例では自発的な刺激によらない
組織収縮の検出だけが行われる。この発明に基づく器具の場合には両接触部品が
刺激すべき組織領域と接触しているという状況のゆえに、組織が刺激後にそれに
基づく分極により両接触部品の範囲にほぼ同じ電位を有する。刺激による組織収
縮検出装置がその端子の間の電位に相応する信号を形成し、その端子が刺激に引
き続いて各一つの接触部品と接続されるので、組織の分極が刺激による組織収縮
検出装置の大きい出力信号を招くおそれがなく、このことは刺激による組織収縮
検出装置の過負荷が防止されるということを意味する。刺激が組織収縮を誘発す
ると、組織の刺激による組織収縮に基づく電位変化が有限な速度で伝わると1つ
状況のゆえに、電位変化が一方の接触部品においては他方の接触部品におけるよ
り早(現れるので、電位差が両接触部品の間に従って刺激による組織収縮検出装
置の端子の間に生じ、従ってこの検出装置は刺激による組織収縮の検出に相応す
る信号を供給する。しかし刺激による組織収縮に基づく電位変化が接触部品に現
れるのに要する時間差が検出を可能にするのに十分に大きいということを保証す
るために、接触部品間の間隔は1mmを下回らないようにすべきである。従って
この発明に基づく器具によれば刺激による組織収縮の確実な検出が技術的に簡単
な経済的なかつ省エネルギー的な方法で可能となることが明らかとなる。
この発明の第1の有利な実施態様によれば、組織収縮の刺激のために刺激装置の
刺激電位を導(端子が電極の一つの接触部品だけと接続され、電極の接触部品間
の間隔が最大で5mmである。この手段により、電極の一つの接触部品だけが刺
激電位を導く端子と接続されているにもかかわらず、接触部品の間隔が最大で5
mmであるので、刺激の行われた後に電極の両接触部品の範囲の刺激しようとす
る組織領域がほぼ同じ量だけ分極されるということが保証される。従って刺激に
よる組織収縮検出装置の過負荷が防止される。
この発明の別の有利な実施態様によれば、組織収縮の刺激のために刺激装置の刺
激電位を導く端子を電極の両接触部品と接続する切り換え装置が設けられる。
この手段により刺激の後に両接触部品の範囲には正確に同じ組織分極が生じる。
なぜならば両接触部品の範囲の刺激しようとする組織領域が刺激エネルギーを供
給されるからである。従って接触部品は相互に5mmを超える間隔を有すること
もできる。特に本来刺激されるべきでない組織領域までも刺激を受けることを防
止するために、両接触部品がなお刺激すべき組織領域と接触していることを保証
しなければならない。
刺激による組織収縮の確実な検出は、刺激による組織収縮検出装置がしきい値検
出器を後置された帯域フィルタを備えることにより有利に達成される。その際帯
域フィルタの伝達関数は、周波数又は傾斜に関して刺激による組織収縮に対して
典型的な信号だけが帯域フィルタを通過できるように選ばれている。この発明の
有利な実施態様によれば、更に自発的な組織収縮検出装置が設けられて制御ロジ
ックと接続され、自発的な組織収縮検出装置により所定の期間の経過前に自発的
な組織収縮を検出できないときは、そのつど制御ロジックが刺激装置を作動させ
る。組織収縮が起こらないと刺激が実際上必要である。
自発的な組織収縮の別個の検出装置を設けることは必ずしも必要でない。なぜな
らば自発的な組織収縮検出装置はこの発明の有利な実施態様によれば、刺激によ
る組織収縮検出装置により構成できるからであり、その際更に刺激による又は自
発的な組織収縮検出装置の異なる感度の設定装置が設けられる。自発的な組織収
縮の単極の検出を可能にするためにこの場合には、自発的な組織収縮の検出のた
めに刺激による組織収縮検出装置の一つの端子を基準電位印加装置と接続できる
切り換え装置が設けられるのが合目的的である。
しかしながら刺激による及び自発的な組織収縮検出装置の入力側が強固に両接触
部品と接続されるのが有利である。このことは切り換え装置が必要でなく、刺激
による及び自発的な組織収縮の検出が同一の装置により二極で行われることを意
味する。この方法によればたまたま起こる干渉信号を検出し消去するのが比較的
容易である。なぜならば刺激による及び自発的な組織収縮の検出が連続的に同一
の装置により行われるからである。これに関連して一層確実な検出は、組織収縮
の電気的刺激装置が基準電位に比べて負の刺激電位を発生させ、刺激の行われた
後に刺激による組織収縮の検出のために異なる検出感度設定装置が、帯域ろ過さ
れた信号を第1のしきい値より上回ることについて監視するしきい値検出器に第
1のしきい値を設定し、次の第2の期間中に自発的な組織収縮の検出のために異
なる検出感度の設定装置が、帯域ろ過された信号を第2のしきい値より下回るこ
とについて監視するしきい値検出器に第2のしきい値を設定することにより達成
される。その際刺激による組織収縮に相応する信号の場合には正の側縁が、また
本来の組織収縮の場合には負の信号側縁がそれぞれ最も急傾斜であり、従って確
実な検出のために最も適しているという状況が利用される。
次にこの発明の説明のために図面を引用する。詳細には、第1図は、心臓ベース
メーカとして構成されたこの発明に基づ(器具の第1の実施例を示し、
第2図は、心臓ベースメーカの電極の心臓中への固定のために用いられる端部を
拡大図で示し、
第3図は、心臓ベースメーカのための第2の実施例を示し、第4図は、心臓ベー
スメーカのための第3の実施例を示し、第5図は、刺激パルス発生器と刺激によ
る心筋収縮の検出のための検出器装置とのブロック線図を示し、
第6図は、刺激パルス発生器により発生させられた刺激パルスと第5図に示され
た切り換え部品のための制御信号との時間線図を示し、第7図は、帯域ろ退部後
の刺激による及び自発的な心筋収縮の曲線を示す。
第1図に示された実施例の場合には、符号1は植え込み可能な心臓ベースメーカ
を示し、その構成部品は導電性材料例えばチタンから成り略示された気密な植え
込み可能なケース2中に収容されている。VVIモードで働(心臓ベースメーカ
1から二極電極3が生体の略示された心臓4へ通じ、心臓で心室望ましくは右心
室中に植え付けられている。二極電極3は二つの導体3a、3bを有する。
第2図に示すように、二極電極3は同軸ケーブル52がら成り、その内側導体は
導体3aに相応しそのシールドは導体3bに相応する。導体3a、3bは二つの
接触部品51a、51bへ通じ、これらの接触部品は心筋組織に電気的に接触す
るために用いられる。接触部品51aは先端として構成され、また接触部品51
bはリングとして構成されている。両接触部品51aと51bの間には5mmの
程度の大きさの間隔が存在する。
心臓ベースメーカ1は特にROM6及びRAM7が付設されたマイクロプロセッ
サ5を備え、ROM6及びRAM7はデータ線8.9及びアドレス線1o、11
を介してマイクロプロセッサ5と接続されている。更にRAM7を書き込み動作
から読み出し動作へ及びその逆へ切り換えるために用いられる導線13が、マイ
クロプロセッサ5からRAM7へ通じている。ROMB中には心臓ペースメーカ
1の全機能を制御するプログラムが記憶されている。従って以下でマイクロプロ
セッサ5が所定の機能を実施することが問題となるときは、RAMT中に存在す
るデータ及びRAM7へ他の方法で例えば入力回路を経て供給されたデータを利
用しながら、ROMB中に記憶されたプログラムを実施することにより、マイク
ロプロセッサ5がそれぞれの機能の実施のために働くという意味に解すべきであ
る。マイクロプロセッサ5がパラメータに対して所定の値を設定することが問題
となるときは、このことは特に断らない限り、所定の値に相応するデータがマイ
クロプロセッサ5によりアクセス可能なRAMT中に記憶されていることを意味
する。
マイクロプロセッサ5には水晶14が接続され、この水晶はマイクロプロセッサ
5の作動のために必要なりロック信号を発生させるために用いられ、更に心臓ペ
ースメーカの作動のための時間基準を示す。マイクロプロセッサ5は、全体を符
号15で示された複数のチャネル16.17.18を有する入力/出力回路を有
する。
チャネル16は必要な場合に、刺激による心筋収縮を誘発する電気的刺激パルス
を心臓4に供給するために用いられる。従ってチャネル16は、出力導線21に
より電極3の導体3aと接続され、刺激電位を導く端子及び基準電位を導(端子
を有する刺激パルス発生器20を備える。基準電位を導く端子はケース2と導電
接続されている。このことは刺激パルス発生器20の基準電位を導(端子ばかり
でな(ケース2も接地記号を備えることにより示されている。従って二極電極3
が設けられているにもかかわらず刺激は単極で行われる。すなわち刺激電位は電
極3の先端51aを経て心筋組織に印加され、基準電位は心臓の外部で心臓ペー
スメーカ1のケース2を囲む組織に印加される。刺激パルス発生器20はマイク
ロプロセッサ5の相応の出力端と接続された導線22を経て、刺激パルスを放出
するために作動させられる。刺激パルスの持続時間及び振幅従ってエネルギー含
有量に関するディジタルデータが、マイクロプロセッサ5から導線23を経てD
−A変換器24へ達し、このD−A変換器は刺激パルス発生器2oに制御線25
を介してディジタルデータに相応するアナログ制御信号を供給する。この制御信
号は必要な場合に所定のエネルギー含有量の刺激パルスを発生させ、それにより
心臓4を所定の刺激強さにより刺激するように、刺激パルス発生器2oを調節す
る。
チャネル17は専ら自発的な心筋収縮従って本来の心拍を検出するために用いら
れる第1の検出器装置27を有する。第1の検出器装置27は入力線28を経て
電極3の導体3aと接続された信号入力端及び基準電位を導く端子を有する。
その際基準電位は基準電位を導く端子に付けられた接地記号により示されるよう
に、刺激パルス発生器20の相応の端子及びケース2が導くのと同じ基準電位で
ある。従って二極電極3が設けられているにもかかわらず第1図に示す実施例の
場合には、自発的な心筋収縮の検出が第1の検出器装置27により単極で行われ
る。従って心臓4の電気的活動に相応する信号は電極3の先端51aにより検出
され、第1の検出器装置27の基準電位を導く端子は心臓ペースメーカ1のケー
ス2を囲む組織の電位に置かれている。第2の検出器装置27が電極3の導体3
aを経てこれに供給され心臓4の電気的活動に相応する信号中に自発的な心筋収
縮を検出すると、第2の検出器装置27は導線29を経てこれを示す信号をマイ
クロプロセッサ5の相応の入力端に与える。心臓の電気的活動に相応する信号中
に本来の心拍にとって典型的な傾斜及び/又は振幅を有する現象が生じるときに
、第1の検出器装置27がこの信号を出す。マイクロプロセッサ5は導線30を
経てD−A変換器31と接続され、マイクロプロセッサ5からD−A変換器31
へ供給されるディジタルデータが相応のアナログ信号として制御線32を経て第
1の検出器装置27へ転送される。ディジタルデータ又は相応のアナログ信号は
、第1の検出器装置27の感度を、従って心臓4の電気的活動に相応する信号中
の現象が本来の心拍として検出されるために少なくとも有しなければならない傾
斜及び/又は振幅を設定するために用いられる。制御線33を経てマイクロプロ
セッサ5は更に第1の検出器装置27へこれを完全に抑止する信号を供給するこ
とができ、そのときは本来の心拍の検出を示す信号はマイクロプロセッサ5マイ
クロプロセツサ5が導線29を経て第1の検出器装置27による本来の心拍の検
出を示す信号を受け取るか、又はマイクロプロセッサ5が導線22を経て刺激パ
ルスの放出のために刺激パルス発生器20を作動させると、マイクロプロセッサ
5はカウンタとして働き始め、水晶14の振動から導出されるクロックパルス数
を数え始め、この数は基本期間に相応する。基本期間は本来の心拍の停止の際に
心臓4が刺激さ□れる刺激周波数を決定する。基本期間中にチャネル17を経て
すなわち導線29を経て本来の心拍の検出を示す信号がマイクロプロセッサ5に
到達しないと、マイクロプロセッサ5は基本期間の経過の際に導線22を経て刺
激パルス発生器20を作動させる。刺激パルスの放出に続いてマイクロプロセッ
サ5は刺激周波数を決定する基本期間に相応するクロックパルス数を改めて数え
始める。これに反してマイクロプロセッサ5が基本期間の経過中に本来の心拍の
検出を示す信号を第1の検出器装置27から受け取ると、別の期間いわゆる不応
期が経過する間はマイクロプロセッサ5は前記計数過程を中止し、刺激パルスの
放出は行われないで基本期間の測定のための前記計数過程を改めて開始する。従
って第1の検出器装置27による本来の心拍の検出は不応期の経過後に刺激パル
スの放出を阻止する。例えば400〜2000m5の値にプログラム可能な基本
期間より基本的に短い不応期は約250〜450m5(プログラム可能)の間続
く。不応期は絶対不応期とこれに続く相対不応期とに分割され、その際絶対不応
期中は第1の検出器装置27が完全に抑止される。
マイクロプロセッサ5は送信/受信コイル36が接続されている遠隔測定回路3
5と導線34を経て結合されている。従って心臓ペースメーカ1はキーボード3
8及びモニタ39が接続された外部のプログラミング装置37とデータを交換す
ることができる。なぜならばプログラミング装置37はここでも送信/受信コイ
ル42が接続された第2の遠隔測定回路41と導線40を経て接続されているか
らである。心臓ペースメーカ1とプログラミング装置37との間のデータ交換の
ために、プログラミング装置37に従属する遠隔測定回路41の送信/受信コイ
ル42は、このコイルが心臓ペースメーカ1の送信/受信コイル36と誘導結合
されるように、心臓ペースメーカ1を植え込まれた生体の身体表面上に位置決め
される。そのときプログラミング装置27へROM6及びRAM7に記憶された
データをチェックのために供給することができる。更に心臓ペースメーカ1の作
動特性従って刺激しようとする心臓4との協力に影響を与えこれを変更するよう
な、変更された又は追加のデータをプログラミング装置37から心臓ペースメー
カ1のRAM’7に供給することができる。この過程は通常プログラミングと呼
ばれる。
マイクロプロセッサ5の入力/出力回路のチャネル18は、刺激パルスが実際上
心筋収縮従って刺激による心拍を誘発するように、刺激強度従って刺激パルス発
生器20により発生させられる刺激パルスのエネルギー含有量を調節することを
、ROM5中に記憶されたプログラムによりマイクロプロセッサ5が実施できる
ように、必要なデータをマイクロプロセッサ5に提供するために用いられる。
チャネル18はこの目的のために専ら刺激による心筋収縮の検出のために用いら
れる第2の検出器装置43を備える。第2の検出器装置は二つの端子を有し、こ
れらの端子のうち一方の端子は導線44を経て電極3の導体3a従って先端51
aと接続され、他方の端子は導線45を経て電極3の導体3b従ってリング51
bと接続されている。従って第2の検出器装置43は前記第1の検出器装置27
と対照的に、刺激パルス発生器20により放出された刺激パルスに応じて生じる
心筋収縮を検出する。第2の検出器装置43が刺激による心筋収縮を検出すると
、相応の信号が導線46を経て第2の検出器装置43の出力端からマイクロプロ
セッサ5の相応の入力端へ達する。マイクロプロセッサ5は制御線47を経て相
応の信号により第2の検出器装置43の入力又は出力を抑止することができる。
マイクロプロセッサ5が導線48を経てD−A変換器49にディジタルデータを
供給し、D−A変換器49がこれらのデータを相応のアナログ信号へ変換し、こ
のアナログ信号が第2の検出器装置43に信号線50を経て供給されることによ
り、第2の検出器装置43の感度をマイクロプロセッサ5により後述する方法で
設定することができる。
マイクロプロセッサ5により絶対不応期の経過後にだけ出力が解放される第1の
検出器装置27の場合とは異なって、刺激による心筋収縮の検出を特に可能にす
るために、第2の検出器装置43の場合には検出を刺激の直後に行うことができ
なければならない。従ってマイクロプロセッサ5は刺激パルスの放出の数ms後
に、短い期間例えばLoomsの間、刺激による心筋収縮の検出のために第2の
検出器装置43を作動する。しかしながらその際第2の検出器装置43を介して
の刺激による心筋収縮の検出が、刺激パルス発生器20による刺激パルスの放出
を阻止できないことが重要である。阻止は前記前提のもとに第1の検出器装置2
7による本来の心拍の検出によってしか行うことができない。
第3図にはこの発明に基づくベースメーカのための第2の実施例が示され、この
実施例は前記の実施例とは二、三の点だけで異なり、それゆえに同じ要素はそれ
ぞれ同じ符号を有する。第3図に示す心臓ベースメーカはまず検出器装置27を
備えるチャネル17が欠けていることにより前記の心臓ベースメーカと異なって
いる。その結果チャネル18の検出器装置43は、刺激による心筋収縮の検出の
ためばかりでなく自発的な心筋収縮の検出のためにも用いられる。従ってマイク
ロプロセッサ5は検出器装置43の入力又は出力を導線47を介して前記のよう
に刺激パルスの放出に続いて解放するばかりでなく、更に各基本期間中にも絶対
不応期に続いて解放し、このことは検出器装置43による自発的な心筋収縮の検
出を可能にするために必要である。その際マイクロプロセッサ5は刺激による又
は自発的な心筋収縮の検出のために、検出器装置43の異なる感度をD−A変換
器49を介して設定するようにすることができる。第3図に示すように、電極3
のリング51bと接続された導体3bから検出器装置43へ通じる導!45中に
、マイクロプロセッサ5により制御線58を介して操作可能な電子式切り換えス
イッチ57が設けられている。その際切り換えスイッチ57は刺激による心筋収
縮の検出のために第3図に示された切り換え位置を取り、この切り換え位置では
検出器装置43の入力端が第1図に関連して述べたように電極3の先端51a又
はリング51bと接続されている。自発的な心筋収縮の検出のためにマイクロプ
ロセッサ5が切り換えスイッチ57を図示されていない切り換え位置へ切り換え
、この位置では導線45が基準電位従って心臓ベースメーカ1のケース2と接続
され、従って自発的な心筋収縮の検出は単極で行われる。
別の差異は、第3図に示す心臓ベースメーカがマイクロプロセッサ5による制御
線60を経て操作される別の電子式切り換えスイッチ59を備えるということに
ある。電子式切り換えスイッチ59が第3図に示された切り換え位置を取ると、
刺激による及び自発的な心筋収縮の検出のために必要であるように電極3の導体
3bが導線45に接続される。しかしながら刺激パルスの放出のために、切り換
えスイッチ59が第3図に示されていない切り換え位置を取るようにマイクロプ
ロセッサ5が切り換えスイッチ59を操作すると、この位置では電極3の導体3
bは刺激パルス発生器20の刺激電位を導(端子から電極3の導体3aへ通じる
導線21と接続される。その際マイクロプロセッサ5が切り換えスイッチ59の
切り換え位置を刺激パルスの期間だけ上記のように変更することが重要である。
従って心筋組織には刺激パルスが電極3の先端51a及びリング51bを経て供
給されることが明らかである。従って心筋組織は刺激パルスの放出後に、電極3
の先端51aの範囲にばかりでなくリング51bの範囲にもそれぞれ同じ分極を
有する。従って検出器装置43の過負荷の危険が存在せずに、電極3の先端51
aとリング51bとの間に存在する間隔を5mmより太き(することができる。
間隔が5mmより小さい限りは別の切り換えスイッチ59を省略することもでき
、また同様に接触部品51aと51bとの間の間隔が5mmより大きいときには
、第1図に示す実施例の場合に別の切り換えスイッチ59を設けることもできる
。
第4図にはこの発明に基づく心臓ベースメーカのための第3の実施例が示され、
この実施例の場合には第3図に示す実施例の場合と同様に、検出器装置43が自
発的な心筋収縮の検出のためばかりでなく刺激による心筋収縮の検出のためにも
用いられる。しかしながら前記実施例と異なって検出器装置43の入力側端子は
強固に電極3の接触部品51a、51bと接続されているので、自発的な心筋収
縮の検出も刺激による心筋収縮の検出も二極で行われる。検出器装置43は各刺
激パルスの後に所定の期間の間、起こり得る刺激による心筋収縮の検出のために
作動し、続いて不応期の経過後に本来の心拍の検出のために作動する。その際マ
イクロプロセッサ5はD−A変換器49を介して検出器装置の異なる感度を、刺
激による又は自発的な心筋収縮の検出のために設定することができる。
第5図には、種々の実施例で述べた刺激パルス発生器20及び検出器装置43が
第4図に示す回路に相応して詳細に示されている。刺激パルス発生器20は電池
から給電される充電回路53を備え、この充電回路により第1のスイッチ対Aを
経て充電回路53の出力端に接続された充電コンデンサ54が、マイクロプロセ
ッサ5によりD−A変換器24を介して設定された電圧値に充電される。充電コ
ンデンサ54の正の基準電位を導く端子は第2のスイッチ対Bを介して心臓ベー
スメーカ1のケース2と接続され、負の刺激電位を導(端子は出力コンデンサ5
5を介して電極3の先端の接触部品51aと接続される。更に高抵抗の並列抵抗
56を備えるスイッチCが設けられ、スイッチC及び抵抗56は接触部品51a
を出力コンデンサ55を介して心臓ベースメーカのケース2と接続する。
検出器装置43は入力側に帯域フィルタ61を有し、この帯域フィルタは第3の
スイッチ対り及び入力コンデンサ62を介して電極3の両接触部品51a、51
bと接続されている。帯域フィルタ61の入力端は別のスイッチEにより短絡で
きる。別のスイッチEはスイッチC及びスイッチ対A、B、Dと同様に、従属す
る制御線22.50を経てマイクロプロセッサ5により制御される。帯域フィル
タ61はフィルタ作用のほかに信号増幅のための増幅機能をも備えることができ
る。帯域フィルタ61の伝達関数は、周波数又は傾斜に関して刺激による心筋収
縮に対し典型的な信号成分だけが帯域フィルタ61を通過できるように選ばれて
いる。帯域フィルタ61の出力信号は比較器63の非反転入力端(+)に達し、
この比較器はこの信号の振幅を制御線50を経て反転入力端(−)に供給される
しきい値信号と比較する。しきい値信号はD−A変換器49の出力信号である。
帯域フィルタ61の出力信号の振幅がしきい値信号のレベルを上回るか又は下回
ると、比較器63の出力信号が一方の極値から他方の極値へ急変する。
第6図は時間線図で、刺激パルス発生器20により発生させられた負の刺激パル
ス64とこれに続く急速放電パルス65、並びに刺激パルス発生器20及び検出
器装置43の制御のためにマイクロプロセッサ5によりスイッチ対A、B、D及
びスイッチC,Hに与えられ第6図に同一符号で示された制御信号のための一例
を示す、その際ゼロと異なる信号状態は従属するスイッチが閉じられていること
を示す。スイッチ対Aが閉じられている間は、充電コンデンサ54が充電回路5
3により発生させられた出力電圧に充電される。負の刺激パルス64の発生のた
めにいまやスイッチ対Aが開かれると、スイッチ対Bが約1msの間開じられる
。続く短い休止の後にスイッチCが約4msの間開じられ、それにより出力コン
デンサ55が急速放電される。刺激パルス複合体64.65の持続時間中は帯域
フィルタ61の入力端がスイッチ対りにより電極3の接触部品51a、51bか
ら切り離され、更に別のスイッチEを介してもう少し長い間短絡される。
検出器装置43による心筋収縮の検出を説明するために、第7図の上側には接触
部品51aと51bの間で従って二極により測定された刺激による心筋収縮の曲
線66と、自発的な本来の心筋収縮の曲線67とが示されている。下側には帯域
フィルタ61によるろ過後の相応の信号曲線68.69が示されている。第7図
に示すように、刺激による心筋収縮に対する信号曲線66は刺激の約50m5後
に急な正の側縁を有し、この側縁は刺激に対する心臓の応答としての信号曲線6
6の確実な同定を可能にする。同定はしきい値比較器63が帯域ろ過された信号
68を第1の正のしきい値70より上回ることについて監視するようにして行わ
れる。刺激パルス64に対する正の信号側縁の遅延は、信号側縁の発生時点で刺
激により心臓組織中に引き起こされた分極現象が大部分数に消えているというこ
とを伴う。更に測定された信号に及ぼす分極現象の影響は、両接触部品51a、
51bが両者相互の僅かな間隔に基づき分極させられた組織の範囲内にあるので
、両接触部品51aと51bとの間に分極に基づく大きい信号が発生しないとい
うことにより低減される。最後に帯域フィルタ63は比較的緩やかに消える分極
現象を阻止するように働く。本来の心拍の信号曲線69の場合には負の側縁が最
も急速であり、従ってしきい値比較器63が帯域ろ過された信号69を第2の負
のしきい値71より下回ることについて監視することにより、信号曲線69の同
定のために最も適している。
刺激パルス発生器2oにより発生させられた刺激パルスのエネルギー含有量の前
記の自動的な調節は、前記のすべての三つの実施例においてマイクロプロセッサ
5が刺激パルスの放出後に毎回、刺激による心筋収縮の検出を示す信号が検出器
装置43の出力端から導線46を経て到達するかどうかをチェックするようにし
て行われる。もし到達しないならば、マイクロプロセッサ5がD−A変換器24
にディジタルデータを供給し、D−A変換器24がこのデータをアナログ信号に
変換し、刺激パルス発生器20が前に放出したエネルギー含有量に比べて所定の
段階だけ高いエネルギー含有量を有する刺激パルスを放出するように、アナログ
信号が刺激パルス発生器20を調節することにより、マイクロプロセッサ5が次
の刺激パルスのエネルギー含有量を高める。このことは、検出器装置43が各刺
激パルスの後に刺激による心筋収縮を検出するような、刺激パルスのエネルギー
含有量に対する設定が見いだされるまで行われる。その際発生させられた刺激パ
ルスのエネルギー含有量は、検出器装置43が刺激パルスの放出後にかろうじて
刺激による心筋収縮を検出するような最小エネルギー含有量と、例えばこの最小
エネルギー含有量の50%の安全余裕との合計に等しいように、マイクロプロセ
ッサ5がD−A変換器24を介して刺激パルス発生器20を調節する。その際最
小エネルギー含有量は、刺激パルスのエネルギー含有量が刺激による心筋収縮を
誘発できるために少なくとも到達しなければならないいわゆる刺激いきに相応す
る。最小エネルギー含有量をめるために、検出器装、!43が一連の刺激パルス
の各刺激パルス後に刺激による心筋収縮を検出するような値を出発点として、少
なくとも個々の刺激パルス後に検出器装置43により刺激による心筋収縮がもは
や検出できな(なるまで、マイクロプロセッサ5がときどき刺激パルスのエネル
ギー含有量を低減する。刺激パルスのこのエネルギー含有量を出発点として、か
ろうじて検出器装置43が各刺激パルスの後に再び刺激による心筋収縮を検出す
るまで、マイクロプロセッサ5がエネルギー含有量を再び段階的に徐々に高める
。そのようにして見いだされた値は刺激パルスの最小エネルギー含有量又は刺激
いきである。
刺激パルスのエネルギー含有量の前記調節により、一方では患者の安全が保証さ
れるということが達成される。なぜならば刺激は常にエネルギー含有量が最小エ
ネルギー含有量を安全余裕だけ超える刺激パルスにより行われるからである。
他方では刺激パルスの放出による器具のエネルギー消費量が必要以上に高くなら
ないということが保証される。なぜならばパルスのエネルギー含有量が常に必要
な最小エネルギー含有量に目標を置いているからである。
IG 2
FIG S
E FIG 6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.刺激電位を導く端子と基準電位を導く端子とを有する組織収縮の電気的刺激 装置(20)と、入力側に二つの端子を有し両端子間の電位差に相応する信号を 形成するようにした刺激による組織収縮検出装置(43)と、生体に基準電位を 印加する装置(2)と、刺激すべき組織に接触する二つの接触部品(51a、5 1b)を有する二極電極(3)とを備え、その際組織収縮の刺激のために刺激装 置(20)の刺激電位を導く端子が電極(3)の両接触部品(51a、51b) の少なくとも一つと接続され、刺激装置(20)の基準電位を導く端子が基準電 位印加装置(2)と接続され、刺激の行われた後に刺激による組織収縮検出装置 (43)の端子のうちの一方が電極(3)の両接触部品(51a、51b)のう ちの一方と接続されているようにした、生体に植え込み可能な医用器具(1)に おいて、刺激の行われた後に刺激による組織収縮検出装置(43)の他方の端子 が電極(3)の他方の接触部品(51)と接続されていることを特徴とする生体 に植え込み可能な医用器具。 2.組織収縮の刺激のために刺激装置(20)の刺激電位を導く端子が電極(3 )の一方の接触部品(51a)だけと接続され、電極(3)の接触部品(51a 、51b)間の間隔が最大で5mmであることを特徴とする請求の範囲1記載の 器具。 3.組織収縮の刺激のために刺激装置(20)の刺激電位を導く端子を電極(3 )の両接触部品(51a、51b)と接続する切り換え装置(59)が設けられ ることを特徴とする請求の範囲1記載の器具。 4.刺激による組織収縮の検出装置(43)がしきい値検出器(63)を後置さ れた帯域フィルタ(61)を備えることを特徴とする請求の範囲1ないし3の一 つに記載の器具。 5.自発的な組織収縮検出装置(27、43)が設けられて制御ロジック(5) と接続され、自発的な組織収縮検出装置(27、43)により所定の期間の経過 前に自発的な組織収縮が検出できないときは、そのつど制御ロジック(5)が刺 激装置(20)を作動させることを特徴とする請求の範囲1ないし4の一つに記 載の器具。 6.自発的な組織収縮検出装置が刺激による組織収縮検出装置(43)により形 成され、刺激による又は自発的な組織収縮検出装置(43)の異なる感度を設定 する装置(49)が設けられることを特徴とする請求の範囲5記載の器具。 7.自発的な組織収縮の検出のために刺激による組織収縮検出装置(43)の一 つの端子を基準電位印加装置(2)と接続できる切り換え装置(57)が設けら れることを特徴とする請求の範囲6記載の器具。 8.刺激による及び自発的な組織収縮の検出装置(43)の入力側が電極(3) の両接触部品(51a、51b)と強固に接続されていることを特徴とする請求 の範囲6記載の器具。 9.組織収縮の電気的刺激装置(20)が基準電位に比べて負の刺激電位を発生 させ、刺激の行われた後に刺激による組織収縮(66)の検出のための第1の期 間中は、異なる検出感度の設定装置(49)が第1のしきい値(70)をしきい 値検出器(63)に設定し、しきい値検出器(63)が帯域ろ過された信号(6 8)を第1のしきい値(70)より上回ることについて監視し、自発的な組織収 縮(67)の検出のための、続く第2の期間中は異なる検出感度の設定装置(4 9)が第2のしきい値(71)をしきい値検出器(63)に設定し、しきい値検 出器(63)が帯域ろ過された信号(69)を第2のしきい値(71)より下回 ることについて監視することを特徴とする請求の範囲8記載の器具。
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