JPH0542769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は携帯用のイーゼルケースに関する。

（従来の技術） 従来、野外用イーゼルはキヤンバスを立て掛け
る際に使用されるものであり、持運びに便利なよ
うに折畳み出来る構造のものが多い。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、従来の野外用イーゼルは単にキヤンバ
スを立て掛ける機能を有するだけで他の機能は無
く、また持運ぶ際には脚部を収縮させたり、折畳
んで小さく出来るが、外観が丸出しであり、一見
して画家という感じが生じ、特に初心者にとつて
は一般向きの感覚でなく、気兼ねしながら持ち歩
くのでスマートさがなかつた。更に、このイーゼ
ルは重量がかなりあるため持運びが大変であると
共にイーゼル自体は木製で作られているため割れ
たり折れたりし易く、耐久性に乏しい等の問題点
があつた。しかも絵具、筆、油等はそれを収納す
る容器が必要であり、絵を画くために出かける場
合には手に種々と持たなければならず、気軽に絵
を画くために出かけることが面倒であつた。

このため絵の愛好者を始め画家からも気軽に絵
を画くために便利で、且つ誰が持つてもスマート
な新製品の開発が要望されていた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記要望に応えるために成されたもの
であり、つまりイ）アタツシユケースの蓋側に設
けられた２個の鍵フツクには、適宜間隔に逆Ｔ字
状の掛着穴を複数穿設した２本の支持杆を、前記
掛着穴で掛着し垂下させたこと。ロ）前記支持杆
の両下端にかけて、受板を取付けたこと。ハ）前
記受板には、その上面に突起する２本の尖鋭状の
突子を適宜離して設けたこと。ニ）前記両支持杆
の中間で前記蓋には転倒防止用主杆を上下移動可
能に取付けたこと。ホ）前記転倒防止用主杆の上
端には、転倒防止用のＬ形フツクを前後移動可能
に蝶ネジにて取付けたこと。ヘ）前記アタツシユ
ケースの本体側裏面には、伸縮自在な複数本の脚
体を着脱可能に設けたこと。以上の構成となす。

（作用） 次に本考案の使用方法について説明する。予め
アタツシユケース１の蓋１ｂを開いて中から必要
なものを取出すと共に伸縮自在な３本の脚体９も
取出し、その脚体９を本体１ａ裏面のナツト１０
に螺合させて取付けておく。その後、脚体９を伸
長させて本体１ａの位置を先ず決める［第１図参
照］。次に蓋１ｂ側の２個の鍵フツク１ｃに、キ
ヤンバス１１の大きさを考慮して適宜位置の掛着
穴２ａが掛着されて支持杆２，２′を垂下する。
この時、蓋１ｂはほぼ垂直或は幾分反り気味に立
てると共に前記支持杆２，２′には予めその両下
端にかけて受板３を取付けておく。その後、蓋１
ｂに設けた支持板７に転倒防止用主杆４を挿入し
て取付けることにより下準備を終了する。

次にキヤンバス１１を立て掛ける場合の使用方
法について説明すると、先ず転倒防止用主杆４を
キヤンバス１１の大きさを考慮して上方に移動さ
せる［第３図ａ参照］。その後キヤンバス１１を
受板３の上に載せると共にキヤンバス１１の下面
に２本の尖鋭状な突子３ａを突き刺してガタつき
が無いように位置を決める［第３図ｂ参照］。次
に転倒防止用主杆４上端に取付けた転倒防止用の
Ｌ形フツク５をキヤンバス１１上面に当接させる
と共に前後移動してキヤンバス１１を押える。そ
して蝶ネジ６を締付けてキヤンバス１１の上部を
固定する［第３図ｃ参照］。その後、予め本体１
ａ内部に入れた絵具やパレツト等必要なものを使
用し、絵を描く。

絵を描き終えてキヤンバス１１を片付ける場合
には、先ず蝶ネジ６を緩めてキヤンバス１１上部
の固定を解除すると共にキヤンバス１１の下面を
突き刺していた突子３ａも解除される。次に支持
板７から転倒防止用主杆４を抜き、鍵フツク１ｃ
から支持杆２，２′と受板３とを外し、またの本
体１ａ側裏面に取付けた脚体９も外す。それら外
されたものを、本体１ａ内部或は図示しない蓋１
ｂ側の収納部に入れると共に絵具やパレツト等を
始めイーゼルに関する部品も収納させる。従つ
て、絵を描く際に必要な部品が全てアタツシユケ
ース１内に収納出来るのである。尚、室内で絵を
描く際、アタツシユケース１をテーブルの上に載
置した場合には脚体９は使用しなくとも良い。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。１は少なくとも本体１ａと、２個の鍵フツク
１ｃを有する蓋１ｂとから成るアタツシユケース
である。２，２′は蓋１ｂ側に設けられた２個の
鍵フツク１ｃに掛着し垂下させる支持杆であり、
該支持杆２，２′には適宜間隔に逆Ｔ字状の掛着
穴２ａが複数穿設している。３は支持杆２，２′
の両下端にかけて取付けた断面Ｌ形の受板であ
り、その上面には突起する２本の尖鋭状の突子３
ａが適宜に離して設けられている。また受板３の
下部は支持杆２，２′下端とボルト等の締結具８
で固定されている。尚、受板３は支持杆２，２′
に熔接等で分解不能に固着させても良い。４は支
持杆２，２′の中間で前記蓋１ｂに上下移動可能
に取付ける転倒防止用主杆であり、該転倒防止用
主杆４の上部はＬ形に折曲されると共にそこには
蝶ネジ６と螺合するネジ穴が設けられている。５
は転倒防止用主杆４の上端に蝶ネジ６を介して取
付けた転倒防止用のＬ形フツクであり、該Ｌ形フ
ツク５の上面には長穴５ａが穿設されている。７
は蓋１ｂ上部中央に固着した支持板である。９は
本体１ａの裏面に着脱可能に設けた伸縮自在な複
数本の脚体である。１０は本体１ａ裏面に埋設し
たナツトであり、該ナツト１０は脚体９と螺合す
る。尚、支持杆２，２′、受板３、転倒防止用主
杆４、Ｌ形フツク５、脚体９の材質としてはアル
ミニウム等の軽金属を用いる。

（考案の効果） 本考案は、以上説明したように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。

本考案品を持運ぶ際には脚部９を外すと共に
それをアタツシユケース１内に収納し、また支
持杆２，２′と受板３及び転倒防止用主杆４も
外すと共にそれらも収納させることができ、外
からそれらの部品は全く見えず、単にアタツシ
ユケース１としか見えない。従つて初心者は気
兼ねせず、気楽に持ち歩けるので、スマートで
ある。

本体１ａ及び蓋１ｂ内には収納場所があるの
で、イーゼル関係部品以外に絵具、筆、油等も
収納でき、絵を画くために必要な道具が全てア
タツシユケース１内に収納でき、気軽に出かけ
ることが可能となる。このため絵の愛好者を始
め画家からも気軽に利用されるものとなるので
ある。

イーゼル関係部品の材質にアルミニウム等の
軽金属を用いれば軽量化され、持運びが簡単に
なると共に強度も向上するので、従来の如きイ
ーゼルの割れや折れが殆ど無くなり耐久性が極
めて良好となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る実施例を示す斜視図、第
２図はアタツシユケースを閉じた状態を示す斜視
図、第３図ａ〜ｃは作用を説明する説明図であ
る。 １……アタツシユケース、１ａ……本体、２，
２′……支持杆、１ｂ……蓋、３……受板、１ｃ
……鍵フツク、４……転倒防止用主杆、２ａ……
掛着穴、５……Ｌ形フツク、３ａ……突子、６…
…蝶ネジ、９……脚体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 イ） アタツシユケース１の蓋１ｂ側に設けられ
   た２個の鍵フツク１ｃには、適宜間隔に逆Ｔ字
   状の掛着穴２ａを複数穿設した２本の支持杆
   ２，２′を、前記掛着穴２ａで掛着し垂下させ
   たこと。 ロ） 前記支持杆２，２′の両下端にかけて、受
   板３を取付けたこと。 ハ） 前記受板３には、その上面に突起する２本
   の尖鋭状の突子３ａを適宜離して設けたこと。 ニ） 前記両支持杆２，２′の中間で前記蓋１ｂ
   には転倒防止用主杆４を上下移動可能に取付け
   たこと。 ホ） 前記転倒防止用主杆４の上端には、転倒防
   止用のＬ形フツク５を前後移動可能に蝶ネジ６
   にて取付けたこと。 ヘ） 前記アタツシユケース１の本体１ａ側裏面
   には、伸縮自在な複数本の脚体９を着脱可能に
   設けたこと。 以上の構成によるイーゼルケース。