JPH054262Y2 - - Google Patents
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- JPH054262Y2 JPH054262Y2 JP3636586U JP3636586U JPH054262Y2 JP H054262 Y2 JPH054262 Y2 JP H054262Y2 JP 3636586 U JP3636586 U JP 3636586U JP 3636586 U JP3636586 U JP 3636586U JP H054262 Y2 JPH054262 Y2 JP H054262Y2
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- superconducting
- winding frame
- electromagnet
- winding
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Landscapes
- Particle Accelerators (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この考案は、荷電粒子(電子やイオン)の偏向
に用いる超電導電磁石に関する。
に用いる超電導電磁石に関する。
荷電粒子偏向用の電磁石には、常電導タイプと
超電導タイプの2種類があるが、常電導電磁石
は、出力(磁場強度)比の寸法、重量が非常に大
きくなり、また、ランニングコストも高くつくこ
とから、大エネルギー荷電粒子の偏向が必要な装
置、例えば、一部のイオン注入装置やSOR(シン
クロトロン軌道放射)装置等には、超電導電磁石
が望まれている。
超電導タイプの2種類があるが、常電導電磁石
は、出力(磁場強度)比の寸法、重量が非常に大
きくなり、また、ランニングコストも高くつくこ
とから、大エネルギー荷電粒子の偏向が必要な装
置、例えば、一部のイオン注入装置やSOR(シン
クロトロン軌道放射)装置等には、超電導電磁石
が望まれている。
ところで、従来の超電導偏向用電磁石は直線状
のダイポールコイルやレーストラツク形コイルを
クライオスタツト内に収納した構造であり、
SORリングや円形加速器等を構成する場合には、
第5図に示すような直線状の電磁石1を、第6図
に示すように、円上に数台並べて偏向リングを形
成している。
のダイポールコイルやレーストラツク形コイルを
クライオスタツト内に収納した構造であり、
SORリングや円形加速器等を構成する場合には、
第5図に示すような直線状の電磁石1を、第6図
に示すように、円上に数台並べて偏向リングを形
成している。
ところが、この方法には、次の問題がある。即
ち、直線状の電磁石によつて荷電粒子を大角度に
変更する場合、第5図に示すように、荷電粒子A
を通過させる電磁石1の均一磁場領域(鎖線で示
すボア部2の領域)を大きくする必要があり、電
磁石の外径が大きくなる。また、ボア部2が大径
化すれば、電磁石の出力アツプも必要になる。
ち、直線状の電磁石によつて荷電粒子を大角度に
変更する場合、第5図に示すように、荷電粒子A
を通過させる電磁石1の均一磁場領域(鎖線で示
すボア部2の領域)を大きくする必要があり、電
磁石の外径が大きくなる。また、ボア部2が大径
化すれば、電磁石の出力アツプも必要になる。
一方、ボア部2の径を小さくすれば、1台の電
磁石による変更角度が小さくなるので、SORリ
ング等ではリング径が非常に大きくなる。
磁石による変更角度が小さくなるので、SORリ
ング等ではリング径が非常に大きくなる。
なお、直線状に形成したコイルに、機械的な外
力を加えて僅かな曲率を与えることは可能であ
る。そこで、この方法により、コイルに荷電粒子
の偏向方向に曲率を与え、1台の電磁石による偏
向角度を大きくすることが考えられる。しかし、
これで増大させ得る偏向角度は非常に小さく、ま
た、この場合、次の問題も生じてくる。即ち、一
般的な超電導線は、数乃至数十μ径のNbTiや
Nb3Snなどの細線(フイラメント)を、数百〜数
千本銅やアルミの安定化材中に埋めた構造であ
り、内部フイラメントの破断強度は非常に小さ
い。これに対し、巻線後にコイルに曲率を与える
と、曲率半径の差によつて曲率の中心点に近い側
の線材には座屈を生じさせる圧縮力が、遠い側の
線材には引張力が作用し、このために、フイラメ
ントが切れて線材の臨界電流値が低下し、電磁石
の性能低下を招くのである。
力を加えて僅かな曲率を与えることは可能であ
る。そこで、この方法により、コイルに荷電粒子
の偏向方向に曲率を与え、1台の電磁石による偏
向角度を大きくすることが考えられる。しかし、
これで増大させ得る偏向角度は非常に小さく、ま
た、この場合、次の問題も生じてくる。即ち、一
般的な超電導線は、数乃至数十μ径のNbTiや
Nb3Snなどの細線(フイラメント)を、数百〜数
千本銅やアルミの安定化材中に埋めた構造であ
り、内部フイラメントの破断強度は非常に小さ
い。これに対し、巻線後にコイルに曲率を与える
と、曲率半径の差によつて曲率の中心点に近い側
の線材には座屈を生じさせる圧縮力が、遠い側の
線材には引張力が作用し、このために、フイラメ
ントが切れて線材の臨界電流値が低下し、電磁石
の性能低下を招くのである。
この考案は、荷電粒子偏向用超電導電磁石にお
ける上述の諸問題を無くすることを目的としてい
る。
ける上述の諸問題を無くすることを目的としてい
る。
この考案は、上記の目的を達成するため、電磁
石のコイルを、予め、磁場の方向と垂直な平面に
対して所定の曲率を与えた巻枠に、超電導線材を
鞍状に巻付けて形成し、このコイルをクライオス
タツト内に収納したのである。
石のコイルを、予め、磁場の方向と垂直な平面に
対して所定の曲率を与えた巻枠に、超電導線材を
鞍状に巻付けて形成し、このコイルをクライオス
タツト内に収納したのである。
上記の巻枠には、荷電粒子の偏向方向に任意の
曲率を与えることができ、その曲率を大きくして
おけば、表面上に巻かれるコイルも同一方向に同
一曲率が与えられて荷電粒子の偏向方向に大角度
に彎曲し、そのために、偏向角度は大きく、外径
はコンパクトな電磁石を実現できる。
曲率を与えることができ、その曲率を大きくして
おけば、表面上に巻かれるコイルも同一方向に同
一曲率が与えられて荷電粒子の偏向方向に大角度
に彎曲し、そのために、偏向角度は大きく、外径
はコンパクトな電磁石を実現できる。
また、コイルは、超電導線材に1ターン毎に所
定の曲率を与えながら巻線されているので、巻線
後に外力を加える必要がなく、線材中のフイラメ
ントの切断も防止される。
定の曲率を与えながら巻線されているので、巻線
後に外力を加える必要がなく、線材中のフイラメ
ントの切断も防止される。
第1図乃至第4図にこの考案の実施例を示す。
第1図に示すように、例示の偏向用超電導電磁石
10は、鞍形コイル11の2組を組合せたマグネ
ツトコイル12と、これを収納するクライオスタ
ツト13及びコイル12の定置用押え金具14か
ら成り、クライオスタツトを含めて全体が荷電粒
子の偏向方向に大きく(図の場合約90°)屈曲せ
しめられている。
第1図に示すように、例示の偏向用超電導電磁石
10は、鞍形コイル11の2組を組合せたマグネ
ツトコイル12と、これを収納するクライオスタ
ツト13及びコイル12の定置用押え金具14か
ら成り、クライオスタツトを含めて全体が荷電粒
子の偏向方向に大きく(図の場合約90°)屈曲せ
しめられている。
鞍形コイル11は、第3図に示すように、磁場
B(第4図参照)の方向と垂直な平面に対して偏
向方向及びそれと直角方向に所定の曲率の与えら
れた巻枠パイプ(丸棒でもよい)15を用意し、
この表面上に、予め、巻枠パイプと同じ曲率をも
つた巻芯スペーサ16を取付けた後、パイプ15
の表面に沿つてスペーサ16の外周に、パイプ1
5の約半周を跨ぐところ迄超電導線材17を巻付
け、さらに、そのようにして巻付けたコイルを数
層(図は2層)積み重ねて形成されており、マグ
ネツトコイル12は、その鞍形コイルの2組が、
第4図に示すように、巻枠パイプ15上に対向し
て跨がつた構造になつている。
B(第4図参照)の方向と垂直な平面に対して偏
向方向及びそれと直角方向に所定の曲率の与えら
れた巻枠パイプ(丸棒でもよい)15を用意し、
この表面上に、予め、巻枠パイプと同じ曲率をも
つた巻芯スペーサ16を取付けた後、パイプ15
の表面に沿つてスペーサ16の外周に、パイプ1
5の約半周を跨ぐところ迄超電導線材17を巻付
け、さらに、そのようにして巻付けたコイルを数
層(図は2層)積み重ねて形成されており、マグ
ネツトコイル12は、その鞍形コイルの2組が、
第4図に示すように、巻枠パイプ15上に対向し
て跨がつた構造になつている。
一方、クライオスタツト13は、巻枠パイプ1
5を粒子軌道側の壁材とした中空環状の内容器1
8と、断熱層19を間にして内容器を包囲した外
容器20とで構成されており、熱シールド板21
は必要に応じて設けられる。外容器20には、コ
イル冷却用寒剤(一般には液体ヘリウム)22の
供給ポート等がつけられるが図はこれを省略して
いる。
5を粒子軌道側の壁材とした中空環状の内容器1
8と、断熱層19を間にして内容器を包囲した外
容器20とで構成されており、熱シールド板21
は必要に応じて設けられる。外容器20には、コ
イル冷却用寒剤(一般には液体ヘリウム)22の
供給ポート等がつけられるが図はこれを省略して
いる。
押え金具14は、電磁力によるコイルの移動・
変形を無くすため、内容器18内に周囲を拘束し
て組込まれるているが、全長に亘つてコイルの表
面がこの金具に覆われると、寒剤22によるコイ
ルの冷却性が悪化するので、複数個に分割してパ
イプ15の長手方向に適当な間隔をあけて取付け
るか、又は、コイルへの密着面に寒剤の流入する
通路溝を設けておくのが望ましい。
変形を無くすため、内容器18内に周囲を拘束し
て組込まれるているが、全長に亘つてコイルの表
面がこの金具に覆われると、寒剤22によるコイ
ルの冷却性が悪化するので、複数個に分割してパ
イプ15の長手方向に適当な間隔をあけて取付け
るか、又は、コイルへの密着面に寒剤の流入する
通路溝を設けておくのが望ましい。
なお、巻芯スペーサ16は、一般に、巻線後の
コイルは、超電導線材上の絶縁テープ上に塗布さ
れたエポキシ樹脂を加熱して成形するので、この
とき、樹脂を介してコイルと一体化し、そのまゝ
残しておいてもよい。マグネツトコイル12も、
成形後、巻枠パイプから外して巻枠パイプとは別
の壁材で形成された内容器18のペース壁上に定
置することができる。
コイルは、超電導線材上の絶縁テープ上に塗布さ
れたエポキシ樹脂を加熱して成形するので、この
とき、樹脂を介してコイルと一体化し、そのまゝ
残しておいてもよい。マグネツトコイル12も、
成形後、巻枠パイプから外して巻枠パイプとは別
の壁材で形成された内容器18のペース壁上に定
置することができる。
このようにして形成された電磁石は、均一磁場
領域(第2図の斜視部)が小さくても、コイルを
含めた全体が荷電粒子Aの偏向方向に大きな角度
彎曲しているので、偏向角度が大きくなる。
領域(第2図の斜視部)が小さくても、コイルを
含めた全体が荷電粒子Aの偏向方向に大きな角度
彎曲しているので、偏向角度が大きくなる。
以上の通り、この考案の電磁石は、巻線時に1
ターン毎に所定の曲率の与えられたマグネツトコ
イルをクライオスタツト内に収納してあり、巻枠
の曲率を変えておくことによつて、コイルの曲率
を任意に調整できるため、外径寸法を小さくして
荷電粒子の偏向角度を大きくすることができる。
ターン毎に所定の曲率の与えられたマグネツトコ
イルをクライオスタツト内に収納してあり、巻枠
の曲率を変えておくことによつて、コイルの曲率
を任意に調整できるため、外径寸法を小さくして
荷電粒子の偏向角度を大きくすることができる。
また、巻線後のコイルに、線材に対して引張り
力と圧縮力の作用する外力を加えずに済むので、
コイル線材中のフイラメント切れが起こらず、臨
界電界電流値の低下の無い安定した性能を発揮で
きる。
力と圧縮力の作用する外力を加えずに済むので、
コイル線材中のフイラメント切れが起こらず、臨
界電界電流値の低下の無い安定した性能を発揮で
きる。
第1図はこの考案の電磁石の一例を示す断面
図、第2図はその外観の斜視図、第3図及び第4
図はマグネツトコイルの製作手順を示す斜視図、
第5図は従来の直線状超電導電磁石の外観図、第
6図はそれを用いた円形偏向リングの平面線図で
ある。 10……超電導電磁石、11……鞍形コイル、
12……マグネツトコイル、13……クライオス
タツト、14……押え金具、15……巻枠パイ
プ、16……巻芯スペーサ、17……超電導線
材。
図、第2図はその外観の斜視図、第3図及び第4
図はマグネツトコイルの製作手順を示す斜視図、
第5図は従来の直線状超電導電磁石の外観図、第
6図はそれを用いた円形偏向リングの平面線図で
ある。 10……超電導電磁石、11……鞍形コイル、
12……マグネツトコイル、13……クライオス
タツト、14……押え金具、15……巻枠パイ
プ、16……巻芯スペーサ、17……超電導線
材。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 磁場の方向と垂直な平面に対して曲率をもつ
た巻枠に、超電導線材を鞍状に巻きつけて形成
されたマグネツトコイルが、クライオスタツト
内に収納されて成る荷電粒子偏向用超電導電磁
石。 (2) 上記巻枠が断面円形又は半円形をなし、鞍状
のマグネツトコイルはその表面に密着して跨が
つていることを特徴とする実用新案登録請求の
範囲第(1)項記載の荷電粒子偏向用超電導電磁
石。 (3) 上記マグネツトコイルが、巻線時の超電導線
材に対して1ターン毎に所定の曲率の与えられ
たコイルであることを特徴とする実用新案登録
請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載の荷電粒子偏
向用超電導電磁石。 (4) 上記マグネツトコイルが、巻枠の表面に密着
して沿わせた巻枠と同一曲率の巻芯スペーサを
含み、その巻芯スペーサの周囲に超電導線材の
巻線されたコイルであることを特徴とする実用
新案登録請求の範囲第(1)項乃至第(3)項のいずれ
かに記載の荷電粒子偏向用超電導電磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3636586U JPH054262Y2 (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3636586U JPH054262Y2 (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62147312U JPS62147312U (ja) | 1987-09-17 |
JPH054262Y2 true JPH054262Y2 (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=30846700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3636586U Expired - Lifetime JPH054262Y2 (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH054262Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010118457A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導コイルおよび該超電導コイルの製造方法 |
-
1986
- 1986-03-11 JP JP3636586U patent/JPH054262Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62147312U (ja) | 1987-09-17 |
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