JPH0542567Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は防浸形蛍光灯に関し、さらに詳述する
と、天井等に設置された防浸形蛍光灯のランプ交
換作業を容易にするためのランプ保持装置に関す
る。

〈従来の技術〉 例えば実公昭50−10704号公報には、シリンダ
ー内に収納されたランプ交換作業を容易にし且つ
接触不良を防ぐため、スライドソケツトを用いる
方法が開示されている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、この従来技術によれば、ランプ交換の
際、ランプにスライドソケツトが接続されたまま
取り出されるので、そのスライドソケツトを古い
ランプから取り外して新しいランプに接続しなけ
ればならない。

工場や倉庫の天井等、高所でのランプ交換作業
は可及的に簡素化されることが強く要望されてい
る。

そこで、本考案は、ランプ交換作業を片手を行
うことが可能なランプ保持装置の提供を所期の目
的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案の防浸形蛍光灯のランプ保持装置を、図
面を参照しながら説明する。

本考案の構成は、ランプ保護筒１内に直管形螢
光ランプ２とその両端のソケツト３，４を収納
し、保護筒両端部５，６を防浸形構造により封止
してなる装置の、ランプ交換のために開閉可能な
一端部６の構造であつて、上記ランプ保護筒１の
筒内に挿入保持された摺動部材７と、その摺動部
材７の外側でランプのソケツト４を保持するた
め、ランプ軸方向と垂直な面上に設けられたピン
８により上記摺動部材７と回動自在に連結された
ソケツト保持部材９と、上記摺動部材７に形成さ
れたランプ貫通用並びにソケツト係止用の開口部
１０と、ソケツト４の側方の両側に位置し、それ
ぞれが当該ソケツトの軸方向と平行に延びて、そ
の各先端部がソケツト前方位置にまで臨み、か
つ、後端部がソケツト保持部材９に固着された弾
性片１１ａ，１１ｂと、その２枚の弾性片１１
ａ，１１ｂのそれぞれの先端部に一体形成された
係止部を有し、その各係止部は、ソケツト４の上
部側を凸とする山型形状で、かつ、ソケツト４を
螢光ランプ２に接続した状態では、上記ソケツト
係止用の開口部の前方側に臨み、その開口部１０
ａ，１０ｂの上部縁に引つ掛かるように構成され
ていることによつて特徴づけられる。

〈作用〉 ランプを外すときには、２枚の弾性片１１ａ，
１１ｂに、例えば人指し指と中指を当てて下方に
押し下げつつ、手前に引くといつた操作を行うだ
けで、その各弾性片１１ａ，１１ｂの係止部が、
開口部１０ａ，１０ｂの上部縁から外れるととも
に、ソケツト保持部材９及びソケツト４がピン８
を中心に回動してランプを引き出せる状態になる
（第４図）。

一方、ランプを接続するときにはソケツト保持
部材９の背面を指で押し込むだけでよい。

すなわち、ソケツト保持部材９の背面を押し込
んでゆくと、各弾性片１１ａ，１１ｂの先端部の
係止部の山型の前方側の斜面が開口部１０の上部
縁に接触し、次いで各弾性片１１ａ，１１ｂが下
方へと撓み、そして、各係止部の山型の頂部が開
口部１０ａ，１０ｂの上部縁を越えた時点で、各
弾性片１１ａ，１１ｂが復帰して、第２図に示す
ような接続状態となる。

〈実施例〉 第１図に本考案実施例の全体の正面図を示し、
第２図にその要部Ａの拡大断面図、第３図に端面
封止部材２７を取り外した状態の側面図を示す。

保護板１３の下に、ランプ室固定金具１４が、
その一端１５を回動自在に、他端１６を着脱自在
に支持され、この固定金具１４の両端に防浸構造
のランプ室１７が固着されている。他端１６の固
定点と可動点の間にはチエーン１８が接続されて
おり、第１図の二点鎖線で示すように、ランプ室
１７を傾斜させたときの傾斜の限界を規定してい
る。

ランプ室１７は、透明な保護筒１、両端の樹脂
製支持部材２２，２３、封止部材２４，２５、端
面封止部材２６，２７、並びに４個のパツキンに
より防浸構造になつている。このランプ室１７内
の下部に螢光ランプ２が内蔵されており、端面封
止部材２７を取り外すと螢光ランプ２を交換する
ことができるようになつている。

ここで、本考案の特徴部分であるランプ室１７
の他端部Ａの構造を説明する。

摺動部材７は、ランプ保護筒１の下部に内接す
る円弧部と、その円弧の弦から立上がつている左
右一対の垂直部７１，７２、及び、その弦の近傍
から内側へ突出する棚部７３等が一体形成され、
棚部７３は反射板１２の一端に固着されている。
従つて、組立後は実質的に摺動変位することはな
い。この円弧部の内縁を結ぶ平面に沿つて壁７４
が一体形成されており、この壁７４には第５図に
示すように、ランプ貫通用並びにソケツト係止用
の開口部１０が形成されている。この開口部１０
の左右の耳部の上縁１０ａ，１０ｂが係止部とな
る。

摺動部材７の垂直部７１，７２にはピン８が設
けられており、このピン８にソケツト保持部材９
が回動自在に支持されている。このソケツト保持
部材９の内面にソケツト４が固着されている。ま
た、ソケツト保持部材９の、上記開口部１０の耳
部と対応する位置に耳部９ａ，９ｂが一体形成さ
れ、この耳部９ａ，９ｂからソケツト４の側方を
通り抜けて前方へ伸びる弾性片１１ａ，１１ｂが
溶接により取付けられている。この弾性片１１
ａ，１１ｂの先端部には係止部が形成されてい
る。

ランプ保持状態においては、第２図及び第３図
に示すように、弾性片１１ａ，１１ｂが摺動部材
７の開口部１０に掛り、その状態のときソケツト
４は確実に螢光ランプ２に接続されてランプを保
持している。

ランプ交換するときは、まず、ランプ室の端面
封止部材２７を取り外し、第３図に×印で示す空
間に２本の指を入れて弾性片１１ａ，１１ｂを押
し下げながら手前に引けば、ソケツト保持部材９
とそれに付随する部材がピン８を中心に回動して
第４図及び第５図に示すように変位するから、ラ
ンプ２のみを容易に引き抜くことができる。

ランプを装着するときは、これと逆に、第４図
及び第５図の状態でランプ２を奥のソケツトに接
続したのち、ソケツト保持部材９をランプの手前
に当てて指で押せば第２図及び第３図の状態に装
着され、最後に端面封止部材２７を取付ければよ
い。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、ランプ
交換時の作業を、ドライバ等の工具を用いること
なく片手で簡単にかつ迅速に行うことができる。
特にランプ装着時の操作は、ソケツト保持部材の
背面を押すだけのワンタツチ操作で済むといつた
利点がある。さらに、本考案によると、ランプ装
着状態においてソケツトが、その側方の両側に位
置する２枚の弾性片で保持されるので、ソケツト
がランプに対して傾いた状態で装着されることが
なく、常に安定した接続状態を維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の全体を示す正面図、第
２図はその要部Ａの拡大断面図、第３図は要部Ａ
の端面封止部材２７を取り外した状態の側面図、
第４図は要部Ａの作用説明図、第５図は第４図の
側面図である。 １……ランプ保護筒、２……螢光ランプ、３，
４……ソケツト、７……摺動部材、８……ピン、
９……ソケツト保持部材、１０……開口部、１０
ａ，１０ｂ……開口部の係止部、１１ａ，１１ｂ
……弾性片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプ保護筒内に直管形螢光ランプとその両端
   のソケツトを収納し、保護筒両端部の防浸形構造
   により封止してなる装置の、ランプ交換のために
   開閉可能な一端部の構造であつて、上記ランプ保
   護筒の筒内に挿入保持された摺動部材と、その摺
   動部材の外側でランプのソケツトを保持するた
   め、ランプ軸方向と垂直な面上に設けられたピン
   により上記摺動部材と回動自在に連結されたソケ
   ツト保持部材と、上記摺動部材に形成されたラン
   プ貫通用並びにソケツト係止用の開口部と、上記
   ソケツトの側方の両側に位置し、それぞれが、当
   該ソケツトの軸方向と平行に延びて、その各先端
   部がソケツト前方位置にまで臨み、かつ、後端部
   が上記ソケツト保持部材に固着された弾性片と、
   その２枚の弾性片のそれぞれの先端部に一体形成
   された係止部を有し、その各係止部は、上記ソケ
   ツトの上部側を凸とする山型形状で、かつ、上記
   ソケツトを上記蛍光ランプに接続した状態では、
   上記ソケツト係止用の開口部の前方側に臨み、そ
   の開口部の上部縁に引つ掛かるよう構成された防
   浸形蛍光灯のランプ保持装置。