JPH05400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、記念写真を転写した自然石に関する
ものである。さらに詳しく説明すると、いつでも
見たい記念写真を例えば石英のような自然石に転
写し、記念写真が転写されていない部分は写真の
背景に似合う絵を書き入れてなる自然石に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来の記念写真は、これをアルバムに入れてな
いで、いつでも見られるように小型の額縁に入れ
て机や家具の上に置いて見るのが一般的である。
このように額縁に記念写真を入れて見るのもそれ
なりの装飾的効果があるが、観光地での記念写真
を自然石に転写し、写真が転写されていない石面
には記念写真の背景に似合う絵を人為的に書き入
れて表面処理するものがあれば、屋内の装飾品と
して装飾的効果が助長されるのは言うまでもない
が、従来この種の記念写真による装飾品が存在し
なかつた。

本考案は前記の欠点を改良したもので、机や家
具の上に装飾品として置けば、デイスプレイ効果
もあり、記念写真をより楽しく見られるようにし
た自然石に関するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、記念写真の大きさより大きい自然石
の側面に、写真の印画層のみを分離させて接着す
ることにより転写部を形成し、この転写部の外部
の石面上に写真の背景に似合う絵を人為的に書き
入れることにより背景絵部を形成し、背景絵部の
表面に光沢表層を塗着させたうえ、この自然石を
座台に固定させてなることを特徴とするものであ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を添付されている図面に
よつて詳しく説明すると次の通りである。

１は自然石であり、この自然石１はその側面２
に添付する記念写真よりも大きい自然石を使用
し、この自然石１の側面２に記念写真から印画層
のみを分離して、自然石の側面２に接着させ転写
部３を形成する。

さらに詳しく説明すると、まず自然石１の側面
２へ石膏粉末を塗布し、これにより、凹凸のある
自然石の側面２を平滑面とする。つぎに、記念写
真から剥離した印画層（つまり、プラスチツクの
薄膜層）の裏面と自然石の側面２に接着剤を塗布
したうえ、印画層を前記側面２に接着し、転写部
３を形成する。

つぎに、側面２に形式した転写部３の周縁部を
グラインダーにより研磨する。それにより、印画
層と自然石側面との境界がぼかされて転写部３と
自然石１とが一体のものの如く見える。その後、
前記グラインダーにより研磨した部分に透明の接
着剤（例えば商品名セメダイン）を塗布し、乾燥
させる。つぎに再び前記接着剤を塗布した部分を
グラインダーで研磨し、平滑面とする。

その後、プラスチツク絵の具で転写部３の外部
の石面上に、転写した写真の背景が連続的に表れ
る絵を人為的に書き入れて、背景絵部４を形成し
た後、これを乾燥させる。その後、自然石１２を
接着剤を用いて座台５に固定し、自然石１と座台
５の表面に塗料（例えばラツカー）を塗布して光
沢表層を形成するものである。このように構成さ
れた本考案の実施例では、記念写真を自然石に転
写させた写真部の外部に写真の背景に似合う絵の
部分を形成することによつて、自然石の全体が一
杯になるようにするものである。

〔考案の効果〕

以上、説明したように、本考案によると記念写
真を自然石の側面に接着するとともに、この記念
写真の背景に似合う絵の部分を自然石の石面に形
成したものであるから、自然石の全体が記念写真
によつて形成されているごとく見え、これによつ
て記念写真をいつでも見ることができるという効
果がある。また、自然石そのものの装飾的効果と
相俟つて記念写真が写つている室内の装飾品とし
ての価値があり、さらに自然石そのものの不変性
によつてこの記念写真の原型保存が可能なところ
にその長所があるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る記念写真を転写
した自然石の全体斜視図、第２図は自然石の縦の
断面図、第３図は記念写真を転写した自然石の製
造工程を示すフローチヤートである。 １……自然石、２……自然石側面、３……転写
部、４……絵の部分、５……座台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 記念写真の大きさより大きい自然石１の側面２
   に、写真の印画層のみを分離させて接着すること
   により転写部３を形成し、この転写部３の外部の
   石面上に記念写真の背景に似合う絵を人為的に書
   き入れることにより、背景絵部４を形成し、背景
   絵部４の表面に光沢表層を塗着させたうえ、この
   自然石１を座台５に固定させてなることを特徴と
   する記念写真を転写した自然石。