JPH0537308U - フイルターエレメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力損失が低く、寿命の長いフィルターエレ
メントを提供する。 【構成】 外筒と内筒の間にモノフィラメントネットを
挿入することにより、空間層を有するフィルターエレメ
ント。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、フィルターエレメントの圧力損失低減、寿命延長に係わるもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来のフィルターは、金属の網、金属の焼結体、樹脂焼結体、樹脂発泡体、紙 、不織布、繊維織布、繊維を樹脂で接着した物、繊維を自己接着した物等で構成 されていた。フィルターエレメントは、流体中の粒子を濾過するわけであるが、 粒子の大きさは、非常に巾が広い。フィルターエレメントの上流側の面が、早期 に目詰りを起こすとその表面だけで内側が有効にフィルターエレメントの機能を 果せないので、寿命延長を図る為、大きい粒子は、初期層で補足し、それから順 々に次の層で次の大きさの粒子を補足するという様に、厚み濾過させるべく、多 重構造を採り、密度勾配を付ける方法が採られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

従来は、厚み濾過させるべく密度勾配を付ける方法として、２種又は、多種の 材料を積層する方法が採られているが、精度を向上させる為、厚みを厚くすれば 、圧力損失が増加する。

【０００４】 又、濾過すべき粒子が補足されてくると、どうしても上流側の濾過層のメッシ ュに補足され、下流層が充分機能しないで圧力損失が高くなり、流量が少なり、 寿命となってしまう。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、モノフィラメントネットを挿入することにより、外筒層を通過し た流体は、モノフィラメントネットの空間層で、減速、拡散され、ついで内筒層 を通過することになり、アウトインタイプの場合、外筒層のメッシュを、内筒層 のメッシュより大きめに設定しておけば、フィルターエレメントの圧力損失が改 善され、寿命が著しく向上する。

【０００６】 又、インアウトタイプの場合は逆に、内筒層のメッシュを、外筒層のメッシュ より大きめに設定しておけば、同様に圧力損失が改善され、寿命が著しく向上す る。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、外筒と内筒の間に中間筒を数段設けることも可能となり、各 々のメッシュを次の層になるほど、細かくなる様に設定し、各層の間にモノフィ ラメントネットを挿入することにより、その空間層で、流体は減速、拡散され、 次の層を通過することになり、濾過すべき粒子の補足が、順次、各層の表面から 均一に行なわれ、圧力損失が低く押える事ができ、著しく寿命を延長することが できる。

【０００８】

【実施例】

芯鞘構造を持つ熱融着複合繊維からなる不織布を、熱圧着を加えながら、巻き 込み融着し、内筒層を形成し、その次に熱融着複合モノフィラメントネットを連 続して、巻き込み融着し、次に内筒層より粗い熱融着複合織維からなる不織布を 、熱圧着を加えながら、巻き込み融着し、外筒層を形成し、当該の円筒フィルタ ーエレメントを得た。

【０００９】 同様に、偏芯構造を持つ熱融着複合繊維からなる不織布を、熱圧着を加えなが ら、巻き込み融着し、内筒層を形成し、その次に熱融着複合モノフィラメントネ ットを連続して、巻き込み融着し、次に内筒層より粗い熱融着複合繊維からなる 不織布を、熱圧着を加えながら、巻き込み融着し、外筒層を形成し、当該の円筒 フィルターエレメントを得た。

【００１０】

【考案の効果】 一個のフィルターエレメントで、各層の間に空間部を設けることにより、低圧 力損失で、結果的にフィルターエレメントの寿命が著しく向上した。

【図面の簡単な説明】

【図１】フィルターエレメントの横断面図である。

【図２】フィルターエレメントの一部縦断面図である。

【符号の説明】

１ 内筒層 ２ モノフィラメントネット層 ３ 外筒層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 濾過性能の異なる円筒フィルター
   エレメントの外筒と内筒からなり、外筒と内筒の間に一
   本のモノフィラメントの芯部と鞘部の融点が異なる（鞘
   部が芯部より低融点）モノフィラメントからなるネット
   を挿入したフィルターエレメント。