JPH0536636B2 - - Google Patents

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JPH0536636B2
JPH0536636B2 JP2330662A JP33066290A JPH0536636B2 JP H0536636 B2 JPH0536636 B2 JP H0536636B2 JP 2330662 A JP2330662 A JP 2330662A JP 33066290 A JP33066290 A JP 33066290A JP H0536636 B2 JPH0536636 B2 JP H0536636B2
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JP
Japan
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turbine
power generation
pressure
floating body
wave
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Tsunehisa Tsucha
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Publication of JPH0536636B2 publication Critical patent/JPH0536636B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient

Landscapes

  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、海洋の波浪エネルギーを効率的に吸
収、変換して電力を得、無公害、省エネルギー発
電装置として好適な波力発電装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
現在発電装置として主要な位置を占めているも
のとして、火力発電装置、水力発電装置および原
子力発電装置がある。
しかし、火力発電装置は、石油、石炭、天然ガ
スの燃料の燃焼に伴う排気ガス公害の問題があ
り、現在早急な対策が強く叫ばれている地球環境
汚染問題の大きな原因の一つとなつている。ま
た、有限な燃料による制約問題もある。
そして、水力発電装置は、公害問題は伴わない
が、特殊な立地条件やダム建設に伴う建設工期が
長く建設費も嵩むという問題がある。
さらに原子力発電装置は、事故による放射能障
害の危険性が高いという問題がある。
そこで近時において、前記公害問題や燃料の有
限性として制約問題等の影響を受けない種々の発
電装置の開発が提唱され、そのうちの一つとし
て、海洋の波浪エネルギーを利用する波力発電装
置がある。
従来の波力発電装置は、主として、空気タービ
ン方式によるものである。これは、シリンダーを
海上に浮設し、シリンダーの上部を弁を持つた空
気室となし、この空気室に発電機を直結させた空
気タービンを設置した構造のもので、シリンダー
内に導入した波浪による水面の昇降運動によつて
空気室内の空気を圧縮、減圧し、それによつて形
成された空気室内の空気流によりタービンを回転
させるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この従来の波力発電装置においては、
波浪エネルギーをシリンダー内における水柱の昇
降という往復運動に変えて利用するものである
が、波浪状態は同一場所でも季節や天候によつて
変化し一定ではないため、シリンダー内における
水柱の昇降運動の均一性に欠け、その結果出力の
平滑化が得られず発電効率が良好でなく、発電量
にも限界があるという問題も有している。
しかして本願発明は、季節や天候による波浪状
態の変動に左右されず常に波浪エネルギーを効率
的に吸収、変換して、発電効率および発電量の高
揚を図ることができるとともに、無公害であり且
つエネルギーの有限性の制約がなく省エネルギー
にも多大な貢献をなし得る波力発電装置を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、次の手段
をとつている。即ち、本発明の構成は大別して、
海上に浮設定置する浮体と、この浮体に付設する
設備とに分かれる。浮体に付設する設備として
は、波受翼板と、循環ポンプと、高圧水タンク
と、タービン装置と、発電機と、制御装置等があ
る。
前記浮体は、長手方向前面を開口させた函形構
造のもので、長手方向前面を波の進行方向と直角
に配置し、ロープと錨等の係留手段により係留す
る。
波受翼板は、浮体の長手方向前面に沿つて複数
個隣接配置し、その回転軸を浮体の喫水線下に位
置させて波の進行方向に対し回動可能に配設す
る。
循環ポンプは、複数の波受翼板に対応してその
後方位置に複数個配設し、各循環ポンプのピスト
ンをリンク機構を介して波受翼板の回転軸に固定
した鉤形アームに連結する。したがつて、各循環
ポンプのピストンは、各波受翼板が波を受けて往
復回転することに伴い、リンク機構を介してシリ
ンダー内を往復昇降する。
各循環ポンプの吐出口は、送水パイプを介して
高圧水タンクに配管接続しており、ピストンの作
動により各循環ポンプのシリンダー内の水が加圧
されて高圧水タンク内に圧送され、高圧水タンク
内に所定圧力の水が所定水位に貯留される。
高圧水タンクは、タービン装置に給水パイプを
介して配管接続しており、タービン装置に所定の
圧力水を給水しタービンが回転する。タービンに
は発電機が直結されているので、タービンの回転
により発電機が回転し、電力が発生する。
タービン装置は又吸水パイプを介して各循環ポ
ンプの吸入口に接続しており、タービン装置に給
水されタービンを回転させた水は吸水パイプを通
つて各循環ポンプに戻る。
高圧水タンク内の圧力が所定圧力に満たない場
合には、タービン装置への給水および循環ポンプ
から高圧水タンクへの送水を停止し、高圧水タン
クに配管接続して隣接する空気圧縮シリンダー内
に循環ポンプより加圧水を注水し、空気圧縮シリ
ンダー内で得られた高圧空気を高圧水タンク内に
送入して圧力調整を行うこともある。
各波受翼板の形状と波受翼板を配設する浮体の
長手方向前面の形状および浮体の底面の形状は、
波受翼板が受ける波圧を増巾し波浪エネルギーの
吸収率を高めるために、後記特殊な形状ないし構
造となす場合もある。
タービン装置のタービンは、タービンの高速回
転化と発電機の回転の合理化を図り波浪状態の変
動にかかわらず常に安定して所期の発電出力を得
るために、後記特殊な多重構造となす場合もあ
る。
高圧水タンクからタービン装置への給水と停
止、高圧水タンク内の圧力調整等装置の運転操作
は、制御装置により遠隔制御する。
〔作用〕
上記のとおり、浮体前面に打ち寄せる波の波浪
エネルギーは、複数の波受翼板の回転とリンク機
構による伝動を介して合理的に増巾されて複数の
循環ポンプのピストンの往復昇降運動による機械
的エネルギーに変換され、各循環ポンプ内の水が
加圧されて高圧水タンク内に圧送される。
循環ポンプと高圧水タンクとタービン装置とは
夫々配管接続されていて循環経路が形成されてお
り、循環ポンプの作動に伴い水は循環経路を循環
し、高圧水タンク内には常に所定圧力の水が所定
水位に貯留されて所定の圧力が維持されるように
なつている。
したがつて、波浪状態の変動にかかわらず、タ
ービン装置への給水を開始すると、高圧水タンク
からタービン装置へ所定圧力の圧力水が連続して
供給され、各タービンが回転して発電機が駆動さ
れる。
〔実施例〕
次に、別紙図面について本発明の一実施例を説
明する。第1図は装置の概略構造を示した平面図
で、第2図は同装置を海上の沖合方向から見た正
面図であり、第3図は第1図のA−A断面図であ
る。
1は、前面を開口させた適宜長さ適宜巾の函形
形状を有する浮体で、比較的波の高い灘や海峡又
は外洋に面した沿岸線等の海上に長手方向前面開
口部を波の進行方向と直角に(波と対面させて)
配置し、ロープと錨等の係留手段2により浮設定
置する。この浮体1には、波浪エネルギーを利用
して発電をするための諸設備が付設されている。
その諸設備としては、波受翼板3、循環ポンプ
4、高圧水タンク19、タービン装置T、発電機
6、制御装置S等がある。
浮体1の長手方向前面には、多数の波受翼板3
を配設するためのブロツクBが多数隣接して形成
されている。このブロツクBは、第1図示の如く
浮体の前面から後面方向に向かつてV字形に切り
込まれた切込凹部となつており、さらにその両側
の傾斜面には、上、中、下段と階段状に切込段差
を設けて相互に傾斜面を介して接続する切込段部
7が形成されている。この上、中、下段に分かれ
る各切込段部7に夫々波受翼板3を配設する。浮
体1の底面のうち前面壁は第3図示の如く、浮体
の前面開口部から後面に向かつて上方に傾斜する
傾斜面8となつており、その後端部は浮体1上面
の甲板部に至つている。
各切込段部7に配設する波受翼板3は、第2−
3図等で示す如く多数枚を連結させた集合体であ
り、各波受翼板3は第3図示の如く、弓形に湾曲
して形状を有し、その湾曲面を波の進行方向と対
面させて回転軸9にて回転可能に取り付けられ
る。回転軸9は、第2−3図示のように多数枚を
集合連結させた波受翼板3の両下側端部に固定さ
れており、ベアリング10を介して切込段部の両
側壁に回動自在に支持されている。また、同図お
よび第3図示の如く回転軸9したがつて波受翼板
3の下側部は、浮体1の喫水線Kの下方に位置し
ている。
循環ポンプ4は第3図示の如く、シリンダー4
aとピストン4bとからなるもので、多数の循環
ポンプ4を集合させてポンプ群Pとなし、このポ
ンプ群Pを第1図示の如く夫々切込段部7に配設
した波受翼板3と対応させてその後方位置に配置
している。第1−2図の+印は、個々の循環ポン
プ4を省略図示したものである。各循環ポンプ4
のピストン4bは第3図示の如く、ロツド11a
と回転アーム11bとからなるリンク11を介し
て、波受翼板の回転軸9に固定されている下方に
鉤形に屈曲した鉤形アーム12に連結されてい
る。その詳細な連結構造は第1−2図示の如く、
波受翼板両側の一対の回転軸9に固定されている
一対の鉤形アーム12に夫々ロツド11aを介し
て一対の回転アーム11bが連結し、この一対の
回転アーム11bは共通の連動回転軸11cを有
しており、この連動回転軸11cに循環ポンプ4
の個数に応じて回転アーム11bが固定され、こ
の夫々の回転アーム11bがロツド11aおよび
ピストン4b側の回転アーム11bを介して各ピ
ストン4bに連結している。
第3図中、13,14は夫々鉤形アーム12と
波受翼板3の回動ストツパー、15は元位置復帰
用スプリングである。ストツパー14は弾性部材
であり、スプリング15とともにその弾性力によ
り波受翼板3の元位置復帰の作用を促進する機能
も有している。
各波受翼板3は沖合から寄せてくる波を受ける
と、第3図矢印方向に回転軸9を中心として往復
回転運動をなし、それに伴いリンク11を介して
各循環ポンプ4のピストン4bがシリンダー4a
内を昇降しシリンダー内の水を加圧して吐出す
る。
各循環ポンプ4の吐出口は送水パイプ16に接
続されており、送水パイプ16は、高圧水タンク
用送水パイプ17と空気圧縮シリンダー用送水パ
イプ18を分岐接続しており、この送水パイプ1
7,18を介して夫々高圧水タンク19と空気圧
縮シリンダー20に接続している。
空気圧縮シリンダー20と高圧水タンク19と
は、配管21,22で接続されている。23は吸
気管である。空気圧縮シリンダー20は、高圧水
タンク19内の圧力を補充し圧力調整をなすもの
である。送水パイプ17,18には切替弁が設け
られている。
各循環ポンプ4の吸入口は、後記のタービン装
置Tと給水予備タンク24に接続する吸水パイプ
25に夫々配管接続されている。
高圧水タンク19内には、各循環ポンプ4から
吐出された加圧水が送水パイプ16,17を介し
て圧送され、水位が第3図の所定上限水位Hに達
すると内部の圧力が所定圧力に維持されるように
なつている。そして高圧水タンク19の内部空間
容積は、上限水位Hの水容積に比し、タービン装
置Tへの給水時における水位変動に伴う圧力変動
を最小限に抑えるに充分な容積に設定されてい
る。高圧水タンク19は、給水パイプ26を介し
てタービン装置Tの上部タンク28に接続してお
り、高圧水タンク19から上部タンク28に所定
圧力の圧力水が連続して供給される。
タービン装置Tは、円筒27内に、高圧水タン
ク19と配管接続する上部タンク28と、タービ
ンTBを配設する中部タンク29と、循環ポンプ
4の吸入口に配管接続する下部タンク30とを有
している。また下部タンク30は、排水管31を
介して高圧水タンク19の下側部と接続してお
り、高圧水タンク19内の水位が所定水位以上に
上昇したとき高圧水タンク19より排水を受け
る。
タービンTBは、ケーシング内に上段よりウオ
ーターチヤンバー32、ノズルプレート33、羽
根車34を配設している。ノズルプレート33
は、プレート上にノズル孔を内、中、外周と同心
円状に3重に配列した構造となつており、多数の
回転羽根を有する羽根車34もこれに対応して同
心円状に3重に配列されている。タービンTBは
第3−3図示の如く、中部タンク29内に3個配
設されている。35はタービンTBの取付用ブラ
ケツトである。図示の実施例においては、3個の
タービンTBを配設したタービン装置Tは2基配
置されている。各タービンTBのウオーターチヤ
ンバー32は夫々配管36を介して上部タンク2
8と接続している。したがつて、高圧水タンク1
9から連続して上部タンク28へ供給される圧力
水は、配管36を介して各タービンTBのウオー
ターチヤンバー32内に圧送されてノズルプレー
ト33の多数のノズル孔より羽根車34に向かつ
て高圧噴射され、羽根車34が高速回転する。
各羽根車34の回転シヤフト37の自由端部に
は夫々ギア38が固定されており、各ギア38は
センターギア39に噛み合つている。センターギ
ア39の回転シヤフトにはミツトギア40が固定
されていて、ミツトギア40には出力軸41に固
定されているドライブギア42が噛み合つてい
る。2基のタービン装置Tから出された一対の出
力軸41,41は第1−3図示の如く、夫々の自
由端部に固定されているギア43,43にアイド
ルギア44が噛み合つており、これによつて連動
回転する。
6は発電機で、その回転軸のプーリー46は一
方のタービン装置Tの出力軸に取り付けられてい
るプーリー45とベルト47により連結されてお
り、したがつて発電機6は連動する2基のタービ
ン装置Tの出力軸41の回転により駆動される。
第3−4図は、制御室に備えられている制御装
置Sの概略構造を示す説明図で、同図aは正面
図、同bは側面図である。SWは発電機6のメイ
ンスイツチ、S1は各配管に介在されている弁の
開閉を遠隔操作し、高圧水タンク19、空気圧縮
シリンダー20への送水やタービン装置Tへの給
水を制御する操作レバー、S2は発電機や変圧器
用の電流計、電圧計、発電機の回転計、高圧水タ
ンクの圧力計等のメータ類、S3は空気圧縮シリ
ンダーの上限水位指示ランプ、S4は高圧水タン
クの水位計である。各操作レバーS1はフレキシ
ブルワイヤーWやリンク等を介して配管内の弁と
接続している。第3−5図中の49は高圧水タン
ク19内の水面上に配置された浮き蓋で、振動に
よる水面の揺動を抑制するためのものである。
第2図中、50は制御装置Sを配備し装置の運
転を遠隔監視制御する制御室、51はキヤビン、
管理室、事務室、居室、倉庫等の建物、52は1
階に設けた通路兼甲板上の波の流通路である。
しかして、もし運転開始当初において高圧水タ
ンク19内の圧力が所定圧力に満たない場合に
は、循環ポンプ4から高圧水タンク19への送水
を空気圧縮シリンダー20への送水に切り替え、
空気圧縮シリンダー20への加圧水の送水により
空気圧縮シリンダー20内の空気を圧縮して高圧
空気となし、この高圧空気を配管21より高圧水
タンク19内に送入して圧力補充をなした後、タ
ービン装置Tへの給水を行う。空気圧縮シリンダ
ー内の圧力が所定圧力以上に達した場合には安全
弁が開き、配管22を介して高圧水タンク19の
下側部内に空気圧縮シリンダー内の水が排出され
てその圧力調整がなされ、それに伴い吸気管23
から空気が吸入される。
また、高圧水タンク19からタービン装置Tへ
の給水の連続供給により同タンク内の水位が第3
図Lの下限水位に至り圧力が低下した場合には、
タービン装置Tの給水が自動的に停止され、循環
ポンプ4からの加圧水の送水によつて同タンク内
の水位が上昇し所定圧力に達すると自動的に開弁
されてタービン装置Tへの給水が再開される。
〔発明の効果〕
本発明は上記構成となしたので、上述の従来技
術の諸問題を解消し次の効果を奏する。
(1) 石油や石炭等の有限な化石燃料を大量に必要
とする火力発電装置と異なり、無限に存在する
といつても過言ではない豊富な海洋の波浪エネ
ルギーを利用するものであるから、地球環境破
壊の元凶である排気ガス公害を伴うことがなく
無公害であるとともに、省エネルギーにも多大
な貢献をなし得る。
(2) 水力発電装置と異なり、特殊な立地条件によ
る制約がなく、ダム等の建設を必要とする等膨
大な建設費を要せず、建設工期に長期日数がか
かるということもない。沿岸線等の海上に設置
するものであるから、送配電設備上においても
好適である。
(3) 従来の波力発電装置に比して、波浪エネルギ
ーの吸収と機械的エネルギーへの変換効率に優
れ、循環ポンプと高圧水タンクとタービン装置
間を配管にて接続して循環経路を形成し、この
循環経路内に循環ポンプの作動により常に水を
循環させて装置を稼動させるものであるから、
波浪状態の変動にかかわらず常に安定した高出
力の発電量を得ることができる。
(4) 複数の波受翼板を配設する浮体前面のブロツ
クとして、V字形に切込凹部を形成しその両側
傾斜面に多段数の切込段部を設け各切込段部に
波受翼板を配設することにより、浮体前面に寄
せてきた波を各ブロツクにおいてその両側傾斜
面のガイドによつてブロツク内中央部に次第に
収れんすることができ、そのため波浪状態の変
動にかかわらず波の圧力を漸次増巾して各段の
波受翼板に送ることができ、波浪エネルギーの
吸収効率が良好である。この波の圧力の増巾
は、浮体底面の前面壁を後方に向かつて上方に
傾斜する傾斜面となすことによつて一層増強さ
れる。
(5) 波受翼板の形状として、前方に弓形に湾曲す
るアーチ形状となし且つその回転軸を浮体の喫
水線下に位置せしめることによつて、比較的低
い波でも波受翼板を効率的に押圧回転せしめる
ことができるとともに、波が湾曲面に沿つて反
転回動しその反転力が波受翼板に作用すること
となるので波受翼板に対する圧力が増強され
る。
(6) 複数の各波受翼板に対応して複数の各循環ポ
ンプブロツク(1ブロツウに複数の循環ポンプ
配列可能)を配列しているので、各波受翼板の
作動に伴い各循環ポンプが夫々独立して作動
し、そのため浮体前面に一様でなく部分的に波
を受けた場合でも確実に循環ポンプが作動し循
環経路における水の循環の確実性を期すること
ができる。
(7) 波の進行方向に回動する波受翼板の回転軸に
は鉤形アームが固定されており、この鉤形アー
ムと各循環ポンプのピストンとをリンク機構に
より連結しているので、波受翼板の海面からの
突出高さと鉤形アームの長さを適当に設定する
ことにより、リンク機構を介したピストンへの
押圧力をテコの原理にて大巾に増大することが
でき、波浪エネルギーの機械的変換率がきわめ
て良好である。
(8) 鉤形アームを有する波受翼板と循環ポンプの
ピストンとのリンク機構を介した連結による波
浪エネルギーの吸収と変換効率が良好であるこ
とと、循環ポンプと、高圧水タンクおよびター
ビン装置間にエンドレスの循環経路が形成され
ていることにより、タービン装置に圧力水を供
給する高圧水タンク内の圧力を常に所定の設定
値に維持することができ、その結果装置の運転
の安定性と発電能力の安定性を期することがで
きる。
(9) タービン装置として、ノズルプレートにおけ
るノズル孔とは羽根車とを同心円状に多層に配
列した構造となし、且つ斯かるタービンをケー
シング内に複数数個配列し相互をギアを介して
連結することにより、タービン径を大径とせず
小型であつても高速回転となすことができ、出
力回転の安定性を期することができる。
(10) 高圧水タンク内の空間容積を所定圧力時の水
容積に比し充分なものに設定することができる
ため、タービン装置への給水時における圧力変
動を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図
は全体の平面図、第1−2図は波受翼板と循環ポ
ンプとの連結構造および一部の配管系統を示す平
面図、第1−3図はタービン装置と発電機との連
結構造を示す平面図、第2図は沖合方向から見た
全体の正面図、第2−2図は同上の中央部分の拡
大正面図、第2−3図は波受翼板の正面図、第3
図は第1図のA−A縦断側面図、第3−2図はタ
ービン装置の要部の縦断正面図、第3−3図はタ
ービンの横断平面図、第3−4図aは制御装置の
概略構造を示す正面図、第3−4図bは同上の側
面図、第3−5図は高圧水タンクの縦断面図であ
る。 1……浮体、2……係留手段、3……波受翼
板、4……循環ポンプ、19……高圧水タンク、
T……タービン装置、6……発電機、S……制御
装置、B……波受翼板配設ブロツク、7……切込
段部、9……回転軸、10……ベアリング、K…
…浮体の喫水線、4a……シリンダー、4b……
ピストン、P……ポンプ群、11……リンク機
構、11a……ロツド、11b……回転アーム、
12……鉤形アーム、16……送水パイプ、1
7,18……送水パイプ、20……空気圧縮シリ
ンダー、21,22……配管、25……吸水パイ
プ、26……給水パイプ、27……円筒、28…
…上部タンク、29……中部タンク、30……下
部タンク、31……排水管、TB……タービン、
32……ウオーターチヤンバー、33……ノズル
プレート、34……羽根車、35……ブラケツ
ト、36……配管、37……回転シヤフト、38
……ギア、39……センターギア、40……ミツ
トギア、41……出力軸、42……ドライブギ
ア、43……ギア、44……アイドルギア、4
5,46……プーリー、47……ベルト、SW…
…発電機のメインスイツチ、S1……操作レバ
ー、S2……メータ類、S3……指示ランプ、S
4……水位計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 長手方向を開口させた函形の浮体と、この浮
    体に夫々配設された複数の波受翼板と、これに対
    応する複数の循環ポンプと、高圧水タンクと、タ
    ービン装置と、発電機と、制御装置とを具備して
    なり、前記浮体はその長手方向前面を波の進行方
    向に対面させて海上に浮設定置し、波受翼板は浮
    体の長手方向前面に回転軸を浮体の喫水線下に位
    置させて波の進行方向に対し回動可能に配設し、
    複数の波受翼板の回転軸に固定した鉤形アームと
    複数の循環ポンプの各ピストンとをリンク機構を
    介して連結し、複数の循環ポンプの各吐出口を送
    水パイプを介して高圧水タンクに配管接続し、高
    圧水タンクはタービン装置に給水パイプを介して
    配管接続し、タービン装置は複数の循環ポンプの
    各吸入口に吸水パイプを介して配管接続するとと
    もに、タービン装置の出力回転軸を発電機の回転
    軸に連結せしめたことを特徴とする波力発電装
    置。 2 浮体の長手方向前面に複数の波受翼板を配置
    せしめる構造として、浮体の長手方向前面に浮体
    の奥側から前方両側に向かつて拡開傾斜するV字
    形ブロツクを複数連続して形成し、さらに各V字
    形ブロツクの両側傾斜面を中央奥部に向かつて階
    段状に切込段差を設けた切込段部となし、各切込
    段部に波受翼板を配置せしめたことを特徴とする
    請求項1記載の波力発電装置。 3 浮体の底面部が、前面から後面に向かつて上
    方に傾斜する傾斜面となつていることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の波力発電装置。 4 浮体の長手方向前面に回動可能に配設された
    各波受翼板が、波の進行方向に向かつて弓形に湾
    曲していることを特徴とする請求項1、請求項2
    又は請求項3記載の波力発電装置。 5 タービン装置として、円筒内を上、中、下部
    タンクに区分し、上部タンクは給水パイプを介し
    て高圧水タンクの給水口に接続し、中部タンクに
    はタービンを配設し、そのタービンのウオーター
    チヤンバーと上部タンクとを配管接続し、下部タ
    ンクは高圧水タンク下部の排水口に配管接続する
    とともに吸水パイプを介して各循環ポンプの吸入
    口に接続せしめたことを特徴とする請求項1、請
    求項2、請求項3又は請求項4記載の波力発電装
    置。 6 タービン装置におけるタービンとして、ノズ
    ルおよび羽根車を、外、中、内周部に区別しこれ
    を同心円状に配列した多重構造となしたことを特
    徴とする請求項5記載の波力発電装置。 7 ノズルと羽根車が多重構造であるタービン複
    数個を円筒の中部タンク内に配設し、各タービン
    の回転シヤフトをギアを介して同一の出力回転軸
    に連結せしめたことを特徴とする請求項6記載の
    波力発電装置。 8 複数個のタービンを円筒の中部タンク内に配
    設したタービン装置一対を用意し、その各出力回
    転軸をギアを介して連動せしめるとともに発電機
    の回転軸に連結せしめたことを特徴とする請求項
    7記載の波力発電装置。 9 高圧水タンクの内部空間の容積が、高圧水タ
    ンク内の圧力が所定圧力である上限水位時の水容
    積に比し、高圧水タンクのタービン装置への給水
    時における圧力変動を最小限に抑えるに充分な容
    積であることを特徴とする請求項1、請求項2、
    請求項3、請求項4又は請求項5記載の波力発電
    装置。 10 請求項1記載の波力発電装置において、高
    圧水タンク内の圧力が所定圧力に満たない場合に
    これを補充するべく、各循環ポンプの吐出口に配
    管接続した空気圧縮シリンダーを配設し、空気圧
    縮シリンダーを高圧水タンクに配管接続せしめた
    ことを特徴とする波力発電装置。
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