JPH0535802U - 剣道用足袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、剣道練習に於いて、踏み込み時に生
ずる右足踵への衝撃を緩和させる剣道用足袋の提供を目
的とする。 【構成】本考案の剣道用足袋は、少なくとも足の踵を覆
う踵部を有する足袋型形状とし、当該踵部を二重底に形
成して、その二重底の間に衝撃吸収部材を封入した構成
である。 【作用】本考案によれば、踏込時に生ずる踵への衝撃
は、踵部に封入された衝撃吸収部材によって緩和され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、剣道用足袋に関するもので、詳しくは、踵部保護のための足袋に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

剣道では、左右の踵を浮かせた状態で構えをとり、身体の移動は摺り足で行わ れる。 このため、剣道用の足袋は、通常一般の足袋と異なり、踵部分がなく、足先から 足裏半ばまでくらいの長さで、足の踝から先を覆う特殊な形態をしている。 この種の足袋が用いられるのは、足先裏に対する外傷予防や摺り足時の滑り防止 のためであった。 他方、剣道では、構えの状態から打ち込む際、右足を素早く前方に振出して、 竹刀の打突と同時に「トン」と床を踏む。この踏込時には、右足踵が床に当たっ て相当の衝撃を受ける。 剣道にも、他の屋内スポーツと同様、剣道に適した床の「堅さ」というものがあ る。剣道専用の道場の床は、勿論、最適の堅さに造られているが、バレーボール やバスケット等と、共用する体育館等の床は、剣道場より遥かに堅い。 学校のクラブ活動等では体育館での練習が多く、このため、右足踵の障害が多く 見られるようになった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はかかる問題に鑑み、右足踵への衝撃を緩和させる剣道用足袋の提供を 目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の剣道用足袋は、少なくとも足の踵を覆う踵部を有する足袋型形状とし 、当該踵部を二重底に形成して、その二重底の間に衝撃吸収部材を封入した構成 としたことを特徴とする。

【０００５】

【考案の作用】

本考案によれば、踏込時に生ずる踵への衝撃は、踵部に封入された衝撃吸収部 材によって緩和される。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２に於いて、１は足の踵部を覆う足袋である。足袋１は踵部のみを 覆うものでなく、足全体を包む通常一般の足袋の形態であっても良い。 ２は足袋の踵裏に相当する外底であり、３は足の踵が乗る内底である。 外底２と内底３とで二重底を形成して、その二重底の間に衝撃吸収部材４を封入 する。 衝撃吸収部材４としては、スポンジ等、周知の有弾性部材でもよいが、最近市 場に提供されているものに最適なものがある。 これは、シリコンを原料にしたゲル状物質を一定量づつ封入した細胞を縦横に適 当間隔で並べた状態で、全体がシート状に整形されているもので、細胞間隔に添 って鋏を入れ、所用スペースに適宜切り取って使うものであり、細胞に封入され たゲル状物質の変位と内部減衰とによって衝撃が吸収されるに構成となっている （以下、本明細書では、これをゲル物質吸収材という。）

【０００７】 外底２や内底３は、在来の足袋生地を使用してもよいが、耐久性を高めるため に皮を用いると最良である。特に、外底２は皮が良い。 このように形成した、外底２と内底３との間に、上記のゲル物質吸収材（衝撃吸 収材４）を封入する際には、当該吸収材４を両者間に挿入した後、その周縁を巡 るよう接着剤で上下の外底２と内底３とを張り合わせた上、両者を縫い合わせて 、強靭な構成としている。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば、踏込時に生ずる踵への衝撃が、踵部に封入された衝撃吸収部 材によって緩和されるため、踵を障害から予防することができる。 また、踵への衝撃を緩和することによって、膝や腰への障害も防ぐことができ、 剣道という特異なスポーツによって生ずるスポーツ障害の解消に著しい効果を発 揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる足袋の断面図である。

【図２】本考案にかかる足袋の底面図である。

【符号の説明】

１ 足袋 ２ 外底 ３ 内底 ４ 衝撃吸収部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも足の踵を覆う踵部を有し、当
   該踵部を二重底に形成し、当該二重底の間に衝撃吸収部
   材を封入した構成としたことを特徴とする剣道用足袋。