JPH0534829U - 砂糖きび収穫機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砂糖きびの引起しが方向付けられて行なわ
れ、搬送ベルトにうまく載せられ搬送されるようにす
る。 【構成】 引起し装置を螺旋帯にて行ない、上下部が逆
回転するるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、砂糖きび、特に畑に倒伏している砂糖きびを引起し、刈取り、そし て収納する砂糖きび収穫機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の砂糖きび収穫機として、砂糖きびの引起し装置、刈取機、搬送装置、お よび収納部とからなるものが存する。

【０００３】 そして従来の砂糖きび引起し装置は、軸の周囲に螺旋帯を有し、この回転によ り上方に砂糖きびを引起すようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の砂糖きび引起し装置であると、引起し装置の両側から立上がってくる倒 伏している砂糖きびは、梢頭部の向きもそれぞれ異なる向きとなって引起される ことになる。

【０００５】 したがって無秩序な状態で砂糖きびの茎が引起され、そのため搬送ベルトにう まく載らない場合が多い。また刈取られた砂糖きびは搬送ベルトにて送られた後 、収納袋内に放り込まれるので、この収納も無秩序であり、かつ嵩ばる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、装置の前方に取付けられて砂糖きびの茎を引起す装置におい て、この装置の回転軸を二重軸とし、この中心軸に下部の螺旋帯を、そして外側 の回転軸に上部の螺旋帯を装備し、この装備された螺旋帯の回転方向が、引起し 装置の下部と上部とで逆回転するようにし、無秩序な状態で下部螺旋帯により引 起された砂糖きびの茎を、根元においてカッターにて切断したのちに、上部の逆 回転する螺旋帯により梢頭部の方向を揃えるようにした。

【０００７】 またこの砂糖きびが搬送される装置後方に、搬送方向に斜行して配置してある スパイク打ちしたスパイクベルトのスパイクにより、砂糖きびを回転刃を有する カッター方向へ移送してカットし、そのカットされた砂糖きびを収納袋へ収納さ せるようにした。

【０００８】

【作用】

装置の前方に砂糖きび引起し装置が存し、この引起し装置の回転軸の周囲に螺 旋帯が形成されている。

【０００９】 この螺旋帯は下部先端と上部とは逆回転をするように、上部軸が二重軸となっ ている。この二重軸は中心軸の周囲に外歯が形成されており、外環の内周には内 歯が形成され、その間に伝動ギヤが間挿された構造となっている。

【００１０】 中心軸は、下部まで延長しており、下部螺旋帯の回転軸となっている。したが って、上部外環に取付けた上部螺旋帯は、中心軸に取付けてある下部螺旋帯に対 し、逆方向に回転する。この引起し装置により、砂糖きびを引起し、かつ本装置 の下部に設置した回転刃を有するカッターにより砂糖きびの根元を切断するとと もに、上部外環の逆回転により、砂糖きびの梢頭部の方向を揃える。

【００１１】 次に、この上方の段付のギャザリング式上昇ベルトにより斜め上方へ搬送し、 さらにその先に後方へ水平に走行する同様のギャザリング式搬送ベルトにて搬送 し、その途中では、この搬送ベルトの上側ベルトを挾着するように配置された脱 葉回転ブラシにて砂糖きびの葉を落とし、搬送ベルトは各凹段部にて砂糖きびの 茎を係合して搬送し、この搬送ベルトの終端折り返し部の後方には、この搬送ベ ルトに対し斜行する送り出しスパイクベルトが連絡し、さらに砂糖きびを横方向 に移送し、カッターにてカットし収納するようになっている。

【００１２】

【実施例】 次に図に示す実施例に従って、本考案装置を、さらに詳しく説明する。

【００１３】 本考案装置の先端には、砂糖きびの引起し装置１が、先端が地面につくように 斜めに取付けられており、この引起し装置１は、先細りのコマ状の胴部２に螺旋 帯３が周囲に形成されている。

【００１４】 この胴部は、上下が分離し、上胴部４は、環状となっており下胴部５の回転駆 動軸６が中心軸となり、この回転駆動軸６は外歯車であり、上胴部４は遊星内歯 車としてあり、この両者間に伝動歯車７が間挿され、上胴部４を下胴部５に対し 逆回転させるようになっている。

【００１５】 したがって、上胴部４に形成した螺旋帯は、下胴部５に形成した螺旋帯に対し て逆方向に回転する。

【００１６】 この引起し装置１の下方には、回転刃を有するカッター８が取付けられている 。

【００１７】 そしてこの引起し装置１の上部に近接して上方に傾斜する段付のギャザリンク 式上昇ベルト９が取付けられており、この上昇ベルト９の上面に沿ってパイプ１ ６が添設してあり、そしてこの上昇ベルトの上端に近接して、水平に同じく段付 のギャザリンク式搬送ベルト１０が配置されている。この搬送ベルト１０に近接 して搬送ベルト１０に載せられた砂糖きびの梢頭部を切り落とすための紐状の切 断刃となったカッターが存しており、さらにこの搬送ベルト１０の上側ベルトの 上下面に、このベルトを挾着するように、脱葉のための回転ブラシ１１が設置さ れている。

【００１８】 そしてさらにこの搬送ベルト１０の後方に近接して、このベルト１０に対し斜 行するスパイクベルト１２が位置し、このスパイクベルト１２は、ベルトの表面 に多数のビスが突設された形状となっている。

【００１９】 このスパイクベルト１２の終端側に回転刃を有するカッター１４が装備され、 前記スパイクベルトが移送してきた砂糖きびをカットし、この下方に配置してあ る収納袋１５に落下させて収納する。

【００２０】 したがって本考案収穫機は、先端の引起し装置１にて、きび畑に倒伏している 砂糖きびを両側から立上がらせて引起し、この際、砂糖きびの茎が無秩序な方向 となっているのを、その根元をカッター８で刈取るとともともに、上胴部４の逆 回転により、砂糖きびの梢頭部を整然と方向付けて、この引起し装置の上部に近 接して連絡している段付のギャザリンク式上昇ベルト９の各凹段部に係合させて 砂糖きびを上昇させる。この際、上昇ベルト９に添設したパイプ１６により、砂 糖きびの上昇中の落下を防止しており、ついで水平な同様の段付ベルト１０にて 後方へ搬送する。この際、まずカッターにて砂糖きびの梢頭部を切り落とし、そ の後このベルト１０を上下より挾着するように設置してある回転ブラシ１１にて 砂糖きびの葉をくず状に粉砕して脱葉する。

【００２１】 そして砂糖きびは、後方に搬送された後、斜行するスパイクベルト１２により 斜め横方向に移送され、装備されたカッター１４によりカットされ、収納袋１５ に収納される。

【００２２】

【考案の効果】

本考案収穫機は、引起し装置の螺旋帯が上下胴で逆回転することで、無秩序な 方向に引起された砂糖きびの梢頭部を方向付けし、次の上昇ベルトの凹段部に各 砂糖きびの茎が係合して送り出せるので、上昇ベルトの入口で凹段部に係合でき ずに落下するといったことが解消される。

【００２３】 また搬送ベルトを挾着するように回転ブラシを設置したことで茎がくず状に粉 砕され下方の地面に落下するので、細片等が飛散し、他の砂糖きびの搬送の障害 等になることが無くなる。

【００２４】 さらにまた、機械後方にてスパイクベルトによる砂糖きびの移送を行ない、カ ッターにて簡単にカットできるようにしたことにより収納が嵩ばらず有利となっ ている。

【図面の簡単な説明】

【図１】側面図

【図２】平面図

【図３】引起し装置の回転軸部断面図

【図４】ギャザリンク式ベルトの部分拡大図。

【符号の説明】

１ 引起し装置 ３ 螺旋帯 ４ 上胴部 ６ 回転駆動軸 ７ 伝動歯車 ８ カッター ９ 上昇ベルト １０ 搬送ベルト １１ 回転ブラシ １２ スパイクベルト １４ カッター １５ 収納袋 １６ パイプ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 砂糖きび引起し装置およびこれに続く搬
   送装置とを有する収穫機において、引起し装置が回転軸
   の周囲に螺旋帯を有し、この螺旋帯の回転方向が、引起
   し装置の上下部において相互に逆回転するようになって
   いることを特徴とする砂糖きび収穫機。
2. 【請求項２】 砂糖きび引起し装置およびこれに続く搬
   送装置とを有する収穫機において、搬送装置がギャザリ
   ンク式ベルトであり、このベルトを挾着するように上下
   に回転ブラシが設置された脱葉部を有する砂糖きび収穫
   機。
3. 【請求項３】 砂糖きび引起し装置およびこれに続く搬
   送装置とを有する収穫機において、搬送装置の終端に、
   さらにスパイクベルトが連絡し、カッターへ砂糖きびを
   移送するようになっている砂糖きび収穫機。