JPH05323045A - 降雪量計測装置及びその方法 - Google Patents

降雪量計測装置及びその方法

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Publication number
JPH05323045A
JPH05323045A JP15147492A JP15147492A JPH05323045A JP H05323045 A JPH05323045 A JP H05323045A JP 15147492 A JP15147492 A JP 15147492A JP 15147492 A JP15147492 A JP 15147492A JP H05323045 A JPH05323045 A JP H05323045A
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JP
Japan
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snow
thermistor
correction
heat conduction
heater
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Application number
JP15147492A
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English (en)
Inventor
Masami Koshimura
正己 越村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴミや太陽光による感度の低下と誤動作を生
じることがなく、小型でかつ簡単な構造で高精度に降雪
量を計測する。 【構成】 降る雪を受ける受雪用熱伝導板10に主ヒー
タ20、主サーミスタ16及び第1補正ヒータ15a
が、降る雪を受けない補正用熱伝導板11に副サーミス
タ17及び第2補正ヒータ15bがそれぞれ接触して設
けられる。コントローラ36は主サーミスタの電圧検出
回路33と副サーミスタの電圧検出回路34の各検出出
力から、サーミスタ用電力供給回路31,32とヒータ
用電力供給回路30,40の電力供給を制御する。主ヒ
ータに供給された電力量を電力量計37で計測して降雪
強度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は降雪を検知しかつその降
雪量を計測する装置及びその方法に関する。更に詳しく
は、散水式、電気ヒータ式、温水パイプ埋設式等の融雪
装置を降雪時に自動的に作動させるに適した降雪量計測
装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】降雪を検知し或いは降雪量を計測する方
式として、例えば電極方式、レーザ光線方式、超音波方
式、熱電対を用いた方式等がある。 電極方式では、傾斜した受雪体の裏面にヒータを設
け、表面に両電極を一定の間隔で設け、受雪体上の雪が
融けたときの融雪水による両電極間の電気伝導度により
降雪を検知する。 レーザ光線方式では、特開昭55−129783号
公報に示されるように、上下動可能なレーザ光発光源
と、この発光源からのレーザ光線を受光する上下方向に
延びる受光柱とを間隔をあけて降雪場所にそれぞれ設置
し、レーザ光発光源を上昇させて受光柱がレーザ光線を
受光し始める発光源の高さを積雪深として計測する。 超音波方式では、特開昭55−9181号公報に示
されるように、ホーンから直下の雪面に向けて超音波が
放射され、雪面で反射した超音波がホーンで信号変換さ
れて受波回路に供給され、ここで反射成分による信号を
処理して降雪量を計測する。
【0003】 熱電対方式では、特公昭57−605
85号公報に示されるように、雪を受ける受雪用加熱板
に第1及び第2のヒータと1つの熱電対を設け、雪を受
けない補正用加熱板に1つのヒータと1つの熱電対を設
け、受雪用加熱板の第2のヒータと補正用加熱板のヒー
タを直列に結線する。雨が雪に変わる外気温度が約3℃
以下になった場合に、直列に結線した2つのヒータに電
流が流され、加熱用及び補正用加熱板の温度がそれぞれ
一定に保たれる。ここで、降雪があるときには受雪用加
熱板の温度が下がるため、この温度を受雪用加熱板の第
1のヒータに電流を流して補正用加熱板の温度と等しく
し、受雪用加熱板の温度を一定に保つ。この第1のヒー
タに流れる電力量を計測することにより降雪量を知るこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】の電極方式では、融
雪水が存在しない状態で電極間にごみが連なった場合、
このごみが僅かであっても電極間が導通状態になり誤動
作の原因になる。また電極が直接水分と接触するため、
錆を生じ易く、また電極が銀の場合には電極間全てに融
雪水がなくても融雪水においてイオン移動(ion migrat
ion)が生じて導通状態となり誤動作の原因となる。
のレーザ光線方式では、発光源や受光柱がごみなどによ
って覆われると感度が著しく低下する。また太陽光など
発光源以外の光源の受光により誤動作し易い。の超音
波方式の場合でも同様であり、しかも装置が高価になり
易い。上記の〜のいずれの場合も気温が高い時でも
動作してしまう。の熱電対方式では、ヒータの数が多
く、構造が複雑で、小型化できない。また熱電対は温度
変化に対する感度が比較的低く、これを高感度にして熱
電対の精度を上げるためには、基準温度(ゼロ接点)の
高精度化等を必要とし、システムとして値段が高くな
る。
【0005】本発明の目的は、ごみや太陽光による感度
の低下と誤動作を生じることがなく、小型でしかも簡単
な構造で高精度に降雪量を計測し得る降雪量計測装置及
びその方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成を図1に基づいて説明する。本発明の降
雪量計測装置は、降る雪を受ける受雪用熱伝導板10
と、降る雪を受けない補正用熱伝導板11と、受雪用熱
伝導板10に接触して設けられ前記熱伝導板10の温度
変化により抵抗値が変化する主サーミスタ16と、補正
用熱伝導板11に接触して設けられ熱伝導板11の温度
変化により抵抗値が変化する副サーミスタ17と、主サ
ーミスタ16に印加される電圧を検出する第1電圧検出
回路33と、副サーミスタ17に印加される電圧を検出
する第2電圧検出回路34と、熱伝導板11に接触して
設けられ熱伝導板11の温度を降雪時の所定の外気温に
相応した基準温度になるように加熱可能な第2補正ヒー
タ15bと、熱伝導板10に接触して設けられ熱伝導板
10の温度を上記基準温度になるように加熱可能な第1
補正ヒータ15aと、熱伝導板10に接触して設けられ
降雪により温度低下した熱伝導板10を加熱可能な主ヒ
ータ20と、主サーミスタ16及び副サーミスタ17に
電力を供給するサーミスタ用電力供給回路31,32
と、第1補正ヒータ15a及び第2補正ヒータ15bに
電力を供給する補正ヒータ用電力供給回路40と、主ヒ
ータ20に電力を供給する主ヒータ用電力供給回路30
と、主ヒータ用電力供給回路30が供給した電力量を計
測する電力量計37と、第1及び第2電圧検出回路3
3,34の各検出電圧値からサーミスタ用電力供給回路
31,32、補正ヒータ用電力供給回路40及び主ヒー
タ用電力供給回路30を制御し、かつ電力量計37が計
測した電力量から受雪用熱伝導板10の降雪強度を出力
するコントローラ36とを備えたものである。
【0007】また本発明の降雪量計測方法は、先ず降る
雪を受けない補正用熱伝導板11に接触して設けられた
副サーミスタ17にこのサーミスタ17が自己加熱しな
い程度の微弱電流を流し、微弱電流による副サーミスタ
17の抵抗値RBを計測する。 ここで降雨が雪に変わ
る約3℃以下の外気温になったとき、即ち副サーミスタ
17の抵抗値RBがこの温度に相当する第2抵抗値RB3
以上になったとき、第2補正ヒータ15bに電流を流し
て、このヒータ15bを加熱させてその抵抗値R Bを上
記所定の外気温の基準温度に相応した第2抵抗値RB3
なるように調整維持する。降る雪を受ける受雪用熱伝導
板10に接触して設けられかつ第2補正ヒータ15bに
直列に接続された第1補正ヒータ15aにも電流を流し
て、熱伝導板11を加熱する。これにより主サーミスタ
16の抵抗値RAを上記基準温度に相応した第1抵抗値
A3に調整維持する。更に降雪により受雪用熱伝導板1
0の温度が低下し、主サーミスタ16の抵抗値RAが第
1抵抗値RA3より大きくなるとき、この抵抗値RAを第
1抵抗値RA3になるように主ヒータ20を加熱させる。
続いてこのヒータ20が消費した電力量を計測し、電力
量から受雪用熱伝導板10が受けた雪の融解に要した熱
量を求め、熱量を受雪用熱伝導板10の受雪面積で除算
して降雪強度を求める。
【0008】以下、本発明を詳述する。図1に示すよう
に、本発明の降雪量計測装置は、降る雪を受ける受雪用
熱伝導板10と降る雪を受けない補正用熱伝導板11と
をそれぞれ中空体、例えば筒体12及び13の端部にこ
れらの内部12a及び13aを塞ぐように接着剤やねじ
等により固着される。図2に示すように単一の中空体1
4の上面に受雪用熱伝導板10を設け、中空体14の下
面に補正用熱伝導板11を設けてもよい。この場合に
は、より一層小型になり取付コストが安価で済む。熱伝
導板で中空体を塞ぐことによりサーミスタの取付場所で
ある中空体内部12a〜14aへの雪、雨、水蒸気、ご
み等の侵入を防止できる。熱伝導板10及び11は銀、
銅等のような熱伝導度が大きい材料が感度の上から好ま
しく、錆等が発生しないように表面処理をしておくこと
がより好ましい。また補正用熱伝導板11は受雪用熱伝
導板10と同一の熱放散定数、即ち同一形状で同一材料
を形成し、受雪用熱伝導板10と同一環境に設置するこ
とが補正を容易にし設計が簡単になるため好ましい。両
熱伝導板10及び11の熱放散定数を同一にした場合に
は、これに取付けるサーミスタ16及び17が自己加熱
により生じる熱量は同じである必要があり、主サーミス
タ16と副サーミスタ17の所定温度の第1抵抗値RA3
と第2抵抗値RB3とは同じ値にしておく。しかし、両熱
伝導板10及び11の形状や種類が異なるとき、或いは
ヒータ20自身の熱容量が大きいときにはその分だけ主
サーミスタ16の抵抗値を副サーミスタ17の抵抗値よ
り大きくしておく。ヒータ20の熱容量が極めて大きい
ときには補正用熱伝導板11にもダミーとして無結線の
ヒータを取付けることが好ましい。
【0009】図2に示すように勾配をつけて受雪用熱伝
導板10を設けると、融雪水が熱伝導板10から流れ落
ち好ましい。これは融雪水が受雪用熱伝導板10の表面
に表面張力等により貯まると、受雪用熱伝導板10の雪
の融解に費やされる熱エネルギが融雪水の昇温にも費や
され、正確に融雪のための熱エネルギを計測できなくな
るからである。中空体12、13及び14は計測誤差を
減少しかつ電力消費量を増大させないために熱不導体で
あることが好ましい。この傾斜角度θは10〜40度の
範囲から決められる。θが10度未満では融雪水が流れ
にくく、一方40度を超えると降雪が付着しにくくなり
好ましくない。
【0010】受雪用熱伝導板10には主ヒータ20、主
サーミスタ16及び第1補正ヒータ15aが、また補正
用熱伝導板11には副サーミスタ17と第2補正ヒータ
15bがそれぞれ接触して設けられる。主ヒータ20は
受雪用熱伝導板10を加熱するためのものである。また
第1補正ヒータ15aは受雪用熱伝導板10が降雨が雪
に変わる所定の外気温に相応した基準温度になるように
加熱するためのものであり、第2補正ヒータ15bは補
正用熱伝導板11が上記基準温度になるように加熱する
ためのものである。副サーミスタ17のサーミスタ特
性、即ち上記基準温度における抵抗値及び温度係数は、
主サーミスタ16のサーミスタ特性と同一であることが
補正を容易にし好ましい。具体的にはこれらのサーミス
タ16及び17はそれぞれNTCサーミスタであって、
図示するように表面を外気に接する面とするとき、受雪
用熱伝導板10及び補正用熱伝導板11の各裏面に設け
られる。補正用熱伝導板11が防雪又は防雨カバー18
で覆われるとき(図1)には、図示しないが、副サーミ
スタ17及びヒータ15bは補正用熱伝導板11の表面
に設けてもよい。カバー18に通気孔18aを設けてお
くと、補正精度が向上し好ましい。また中空体14に設
けられる受雪用熱伝導板10の中空体内部14aを臨む
内面にはヒータ20,15a及び主サーミスタ16が、
また補正用熱伝導板11の中空体内部14aを臨む内面
にはヒータ15b及び副サーミスタ17がそれぞれ接着
される。中空体12,13及びカバー18はねじ19に
より基板21に、中空体14は中空アーム22を介して
壁23の内面にそれぞれ取付けられる。基板21及び壁
23は降雪場所に設置される。基板21には配線孔19
a,19bが、壁23には配線孔23aがそれぞれ設け
られる。中空アーム22の先端は中空体14を貫通して
中空体14に固着され、中空アーム22の基端は配線孔
23aを覆って壁23に接着される。壁23を筒壁にし
て、中空体14を筒壁の内部に設けると、吹雪のときに
も降る雪を安定して高精度に計測できる。
【0011】図1に示すように、主ヒータ20の配線2
0aは配線孔19aを通って主ヒータ用電力供給回路3
0に接続される。主サーミスタ16の配線16a及び副
サーミスタ17の配線17aは主サーミスタ用電力供給
回路31及び副サーミスタ用電力供給回路32にそれぞ
れ接続される。第1補正ヒータ15a及び第2補正ヒー
タ15bは直列に結線し、その配線15Cが補正ヒータ
用電力供給回路40に接続される。配線16aには主サ
ーミスタ16に印加される電圧を検出する第1電圧検出
回路33が、また配線17aには副サーミスタ17に印
加される電圧を検出する第2電圧検出回路34がそれぞ
れ接続される。35は電源端子である。電圧検出回路3
3及び34の検出出力はマイクロコンピュータからなる
コントローラ36に接続される。コントローラ36の制
御出力は電力供給回路31、32、30及び40に接続
される。コントローラ36は電力供給回路31及び32
によりサーミスタ16及び17にそれぞれ供給する電力
量(電流iA及びiB)を制御し、また補正ヒータ用電力
供給回路40により補正用ヒータ15a及び15bに供
給する電力量(電流iT)を制御し、更に電力供給回路
31により主ヒータ20に供給する電力量(電流iH
を制御する。電力供給回路30にはこの電力供給回路3
0が主ヒータ20に供給した電力量を計測する電力量計
37が接続される。この電力量計37の出力はコントロ
ーラ36に接続される。またコントローラ36の制御出
力はプリンタ39及び融雪装置45に接続される。図2
に示すサーミスタ16,17の配線16a,17a、主
ヒータ20の配線20a及び補正ヒータ15a,15c
の配線15cは束ねられワイヤハーネス41の形態で中
空アーム22及び配線孔23aを通って壁23外のサー
ミスタ用電力供給回路31,32及びヒータ用電力供給
回路30,40に接続される。図2では他の図1に示し
た電気回路は省略している。
【0012】次にこのような構成の降雪量計測装置の使
用方法について説明する。 <計測準備>先ず、副サーミスタ17に自己加熱しない
程度の微弱な電流を流し、電圧検出回路34が検出する
電圧より抵抗値RBを求め、この抵抗値から計測場所の
外気温を測定する。外気温が3℃以下のときに雨降りで
なく降雪状態になることが経験的に知られているため、
外気温が3℃以下のときは計測を続け、第2補正ヒータ
15bに電流を流してこのヒータ15bを加熱させて副
サーミスタ17の抵抗値RBを所定温度の3℃に相応し
た抵抗値RB3に調整維持する。このとき第2補正ヒータ
15bと直列に接続された第1補正ヒータ15aにも電
流が流れ、このヒータ15aに加熱されて主サーミスタ
16の抵抗値RAは所定温度の3℃に相応した抵抗値R
A3に調整維持される。具体的には、コントローラ36は
サーミスタ用電圧供給回路31及び32により主サーミ
スタ16及び副サーミスタ17にそれぞれ自己加熱しな
い程度の電流を流し、かつ補正ヒータ用電力供給回路4
0により補正ヒータ15a及び15bに電流を流し、電
圧検出回路34が検出する電圧から求めた抵抗値RB
B=R B 3となるように制御する。降雪のない状態では
主サーミスタ16の抵抗値RAはRA=RA3になる。
【0013】<降雪量の計測>この状態で雪C(図1)
が降り始め、受雪用熱伝導板10が雪Cを受けると、熱
伝導板10は雪で冷却され、サーミスタ16の抵抗値R
AはRA3より大きくなろうとする。コントローラ36は
サーミスタ16の抵抗値RAがRA3より大きくなり始め
ると、主ヒータ用電力供給回路30により主ヒータ20
に電流iHを流し、主ヒータ20を加熱する。主ヒータ
20の発熱によって、熱伝導板10の温度が上昇する。
コントローラ36は雪による熱伝導板10の温度降下を
主ヒータ20の加熱により補い、常に主サーミスタ16
の抵抗値RAがRA3になるように維持する。この主ヒー
タ20に流れる電流iHがゼロでなくなるとき、即ち配
線20aに電流iHが流れ始めると降雪状態になったこ
とを検知できる。またこの電流値iH或いはヒータ20
に供給された電力量Pよりサーミスタ16をサーミスタ
17と同じ温度に保つに必要な電力量が分るため、降雪
強度V(g/cm2・分)を求めることができる。
【0014】即ち、降る雪を受ける受雪用熱伝導板10
の受雪面積S(cm2)に降る降雪量は1分当りS・V
(g/分)であり、これが主ヒータ20、主サーミスタ
16及び第1補正ヒータ15aにより3℃に維持された
熱伝導板10の熱により融解されるため、雪の融解熱を
80cal/gとすれば、その熱量は80・S・V(c
al/分)となる。一方、電力P(watt・秒)は、
1分間当り60・P/4.2(cal/分)であるか
ら、 60・P/4.2=80・S・V V=P/5.6・S (1) となる。主ヒータ20が消費した電力量を電力量計37
で計測し、コントローラ36はその電力量Pと、予め分
っている受雪用熱伝導板10の受雪面積Sとにより、上
記式(1)から降雪強度Vを求める。このコントローラ
36で求めた降雪強度はプリンタ39に印刷され、その
降雪強度が所定値を超えるときには融雪装置40を作動
させる。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。本発明はこ
の実施例に限られるものではない。図1に示すように、
塩化ビニルのパイプからなる中空体12及び13の各上
面に銅板からなる受雪用熱伝導板10及び補正用熱伝導
板11をエポキシ系接着剤により取付ける。中空体12
及び13の各サイズはともに外径21mm、内径14m
m、高さ15mmである。また熱伝導板10及び11の
各サイズはともに直径20mm、厚さ0.3mmであ
る。外径2.0mm、内径1.1mm、長さ3.8mm
のガラス管にサーミスタ素子を挿入し、サーミスタ素子
の両端にジュメット線(dumet wire)を押当てた状態で
ガラス管内にサーミスタ素子を封入して作られたサーミ
スタを2つ用意する。これらのサーミスタはともに3℃
の抵抗値R3が6.0kΩであって、3℃と25℃の間
のB定数が3370Kである線径0.3mmのリード付
きのDHT(double heat-sink diode thermister)型
サーミスタである。一方のサーミスタを主サーミスタ1
6としてこれを受雪用熱伝導板10の裏面に、他方のサ
ーミスタを副サーミスタ17としてこれを補正用熱伝導
板11の裏面にそれぞれエポキシ系接着剤で樹脂モール
ドして固定する。また、受雪用熱伝導板10の裏面には
主サーミスタ16の両端の近傍に並べて、100Ω(1
/4W)の抵抗値で外径2.2mm、長さ6mm、リー
ド線径が0.6mmである抵抗体2つを主ヒータ20及
び第1補正ヒータ15aとして上記と同様にエポキシ系
接着剤で樹脂モールドしてそれぞれ固定する。更に、補
正用熱伝導板11の裏面には副サーミスタ17の近傍
に、上記と同じ抵抗体を第2補正ヒータ15bとして上
記と同様にエポキシ系接着剤で樹脂モールドして固定す
る。
【0016】サーミスタ及び熱伝導板を有する中空体1
2及び13を基板21にねじ19により両者を約7cm
離してそれぞれ取付ける。配線15c,16a,17a
及び20aを図1に示す電気回路に接続する。中空体1
3には上面に孔がなく側面に直径1.5mmの多数の通
気孔18aの開いた直径70mm、高さ70mmの筒状
のカバー18を被せ、その中心に中空体13が位置する
ようにねじ19で固定する。降雪のない状態で、計測の
準備をした。即ち補正用熱伝導板11のサーミスタ17
に自己加熱が生じない程度の微弱な1μAの電流を流
し、その抵抗値を測定した結果、6.74kΩで、温度
に換算すると約0℃であった。補正用熱伝導板11のサ
ーミスタ17の抵抗値が6kΩ以上となっていたため、
Tの電流を増加させ6kΩ、即ち3℃に保つこととし
た。これに要した電流値は9.3mAであった。この時
の受雪用熱伝導板10のサーミスタ16にも電流が流れ
るため、抵抗値は同様に6.0kΩとなった。
【0017】次に、計測を開始した。雪が降り始める
と、受雪用熱伝導板10の抵抗値RAは6kΩから増加
し始めたため、主ヒータ20に電流iHを流し、この抵
抗値RAを6.0kΩの抵抗値RA3とするようにした。
電流iHが流れ始めることから、雪が降り始めたことを
検知できた。続いて、降雪強度がほぼ一定とみなされる
時間内で、ビーカーに雪を一定時間受け、一定面積に降
る雪の量を算出した。この時の重量より算出した降雪強
度は1.6mg/分・cm2であった。一方、この際の
受雪用熱伝導板10の主ヒータ20に流した電流は平均
17mAであった。この時の主ヒータ20で消費した電
力Pは P=i2・R=(17×10-32×100=2.89×
10-2(W)、 面積Sは3.14cm2であるから、前述した式(1)
より V=P/5.6・S=1.64mg/分・cm2 となり、ビーカーで採取した量より算出した値とほぼ一
致していることを確かめた。更に、雪が雨に変った状態
では、ヒータ電流iHがゼロとなると同時に、電流iT
1μAまで低下させても抵抗値は6KΩ以下、即ち3℃
以上となり雪と雨の区別ができることが判った。
【0018】
【発明の効果】本発明は、熱伝導板にサーミスタとヒー
タを接触して設けたものであり、ヒータの加熱により受
雪用熱伝導板を一定の温度に維持することができるた
め、降雪検知システムが極めて簡単となる。このため、
ごみ等による誤動作がなく、小型で、しかも低価格な降
雪検知システムを得ることができ、かつサーミスタ自身
が温度センサであるため、気温が高い状態では動作しな
いように設計されているので、省電力化が可能である。
また、降る雪を受ける受雪用熱伝導板と降る雪を受けな
い補正用熱伝導板に接触して設けられた主サーミスタと
副サーミスタのサーミスタ特性と抵抗値を同一にするこ
とにより、降雪後にサーミスタに流れる電流の増加量を
精度良く測定することができる。また、サーミスタは温
度変化に対し、極めて大きな感度を有し、かつサーミス
タは熱電対のような基準点(ゼロ接点)を要しないか
ら、高精度化も容易である。更にサーミスタに流す電流
はごくわずかであるから、たとえセンサ内部に融雪水の
侵入があってもサーミスタ素子の電極間のイオン移動(i
onmigration)も最小限に抑えることができ、信頼性が高
い。
【0019】更に、降った雪の融解熱を利用して降雪量
を求めるので、降る雪を検知する受雪用熱伝導板を3℃
に保持するに必要な単位面積当りの電力量が容易に分
る。また、容易にその時点の雪の降雪強度に応じた1c
2当りの電力量がヒータに流れる電流からわかり、か
つサーミスタに流れる電流量から降雪状態でないときの
3℃に保持するに必要な電力量がわかる。この2つの電
力量の合計が雪を融雪するために必要なその時点での電
力量であるから、これにより融雪装置と組合わせれば、
その積雪状態及び気温、気流、湿度等の外気の状態に応
じて融雪装置の電力を調節できるため、融雪装置の省電
力化が可能である。なお、サーミスタは熱電対と比べる
と温度に対する感度が高く、しかも抵抗値を種々選べる
から容易に感度を上げることができる。例えば、比較的
起電力が大きいクロメル−アルメル熱電対の場合でも1
℃当り0.04mVに対し、サーミスタは1℃当り約4
%抵抗値が変化するから、抵抗値5kΩ、電流値1mA
では200mV、1μAでも0.2mVと検出感度が極
めて高く、検出回路が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の降雪量計測装置の構成図。
【図2】本発明の別の実施例の降雪量計測装置の構成
図。
【符号の説明】
10 受雪用熱伝導板 11 補正用熱伝導板 12,13,14 中空体 14a 中空体内部 15a 第1補正ヒータ 15b 第2補正ヒータ 16 主サーミスタ 17 副サーミスタ 20 主ヒータ 30 主ヒータ用電力供給回路 31 主サーミスタ用電力供給回路 32 副サーミスタ用電力供給回路 33 第1電圧検出回路 34 第2電圧検出回路 36 コントローラ 37 電力量計

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 降る雪を受ける受雪用熱伝導板(10)と、 降る雪を受けない補正用熱伝導板(11)と、 前記受雪用熱伝導板(10)に接触して設けられ前記熱伝導
    板(10)の温度変化により抵抗値が変化する主サーミスタ
    (16)と、 前記補正用熱伝導板(11)に接触して設けられ前記熱伝導
    板(11)の温度変化により抵抗値が変化する副サーミスタ
    (17)と、 前記主サーミスタ(16)に印加される電圧を検出する第1
    電圧検出回路(33)と、 前記副サーミスタ(17)に印加される電圧を検出する第2
    電圧検出回路(34)と、 前記熱伝導板(11)に接触して設けられ前記熱伝導板(11)
    の温度を降雪時の所定の外気温に相応した基準温度にな
    るように加熱可能な第2補正ヒータ(15b)と、 前記熱伝導板(10)に接触して設けられ前記熱伝導板(10)
    の温度を前記基準温度になるように加熱可能な第1補正
    ヒータ(15a)と、 前記熱伝導板(10)に接触して設けられ降雪により温度低
    下した前記熱伝導板(10)を加熱可能な主ヒータ(20)と、 前記主サーミスタ(16)及び前記副サーミスタ(17)に電力
    を供給するサーミスタ用電力供給回路(31,32)と、 前記第1補正ヒータ(15a)及び第2補正ヒータ(15b)に電
    力を供給する補正ヒータ用電力供給回路(40)と、 前記主ヒータ(20)に電力を供給する主ヒータ用電力供給
    回路(30)と、 前記主ヒータ用電力供給回路(30)が供給した電力量を計
    測する電力量計(37)と、 前記第1及び第2電圧検出回路(33,34)の各検出電圧値
    から前記サーミスタ用電力供給回路(31,32)、補正ヒー
    タ用電力供給回路(40)及び主ヒータ用電力供給回路(30)
    を制御し、かつ前記電力量計(37)が計測した電力量から
    受雪用熱伝導板(10)が受けた雪の融解に要した熱量を求
    め前記熱量を前記受雪用熱伝導板(10)の受雪面積で除算
    して降雪強度を出力するコントローラ(36)とを備えた降
    雪量計測装置。
  2. 【請求項2】 受雪用熱伝導板(10)がその表面に降る雪
    を受けるように設けられ、 主サーミスタ(16)、第1補正ヒータ(15a)及び主ヒータ
    (20)が前記受雪用熱伝導板(10)の裏面に接触して設けら
    れ、 副サーミスタ(17)及び第2補正ヒータ(15b)が補正用熱
    伝導板(11)の表面又は裏面に接触して設けられた請求項
    1記載の降雪量計測装置。
  3. 【請求項3】 補正用熱伝導板(11)は受雪用熱伝導板(1
    0)と同一形状でかつ同一材料である請求項1記載の降雪
    量計測装置。
  4. 【請求項4】 副サーミスタ(17)のサーミスタ特性が主
    サーミスタ(16)のサーミスタ特性と同一である請求項1
    記載の降雪量計測装置。
  5. 【請求項5】 中空体(14)の上面に受雪用熱伝導板(10)
    が設けられ、前記中空体(14)の下面に補正用熱伝導板(1
    1)が設けられ、前記中空体内部(14a)を臨む前記受雪用
    熱伝導板(10)の内面に主サーミスタ(16)、第1補正ヒー
    タ(15a)及び主ヒータ(20)が設けられ、前記中空体内部
    (14a)を臨む前記補正用熱伝導板(11)の内面に副サーミ
    スタ(17)及び第2補正ヒータ(15b)が設けられた請求項
    1記載の降雪量計測装置。
  6. 【請求項6】 受雪用熱伝導板(10)が勾配をつけて設け
    られた請求項1又は請求項2記載の降雪量計測装置。
  7. 【請求項7】 降る雪を受けない補正用熱伝導板(11)に
    接触して設けられた副サーミスタ(17)に前記副サーミス
    タ(17)が自己加熱しない程度の微弱電流を流し、 前記微弱電流による前記副サーミスタ(17)の抵抗値(RB)
    を計測し、 降雨が雪に変わる所定の外気温になったとき、前記補正
    用熱伝導板(11)に接触して設けられた第2補正ヒータ(1
    5b)と降る雪を受ける受雪用熱伝導板(10)に接触して設
    けられかつ前記第2補正ヒータ(15b)に直列に接続され
    た第1補正ヒータ(15a)にそれぞれ電流を流して、前記
    熱伝導板(11)を加熱することにより前記抵抗値(RB)を前
    記所定の外気温の基準温度に相応した第2抵抗値(RB3)
    になるように調整維持し、同時に前記熱伝導板(10)を加
    熱することにより主サーミスタ(16)の抵抗値(RA)を前記
    基準温度に相応した第1抵抗値(RA3)に調整維持し、 降雪により前記受雪用熱伝導板(10)の温度が低下し前記
    主サーミスタ(16)の抵抗値(RA)が前記第1抵抗値(RA3)
    より大きくなるとき、前記抵抗値(RA)を前記第1抵抗値
    (RA3)になるように主ヒータ(20)を加熱させ、 前記主ヒータ(20)が消費した電力量を計測し、 この電力量から前記受雪用熱伝導板(10)が受けた雪の融
    解に要した熱量を求め、 前記熱量を前記受雪用熱伝導板(10)の受雪面積で除算し
    て降雪強度を求める降雪量計測方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008191056A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Sumai Kankyo Planning:Kk 降雪センサ
CN115047544A (zh) * 2022-08-16 2022-09-13 成都信息工程大学 一种覆冰预警方法及系统

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