JPH05317846A - 水の放散処理方法 - Google Patents
水の放散処理方法Info
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- JPH05317846A JPH05317846A JP4128739A JP12873992A JPH05317846A JP H05317846 A JPH05317846 A JP H05317846A JP 4128739 A JP4128739 A JP 4128739A JP 12873992 A JP12873992 A JP 12873992A JP H05317846 A JPH05317846 A JP H05317846A
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- Physical Water Treatments (AREA)
- Removal Of Specific Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含
む水を放散塔で処理することにより、含有される炭酸ガ
ス及び揮発性有機ハロゲン化合物を同時に除去すること
を可能とする。 【構成】 炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含
む水を、酸性状態として、放散塔で処理する。好ましい
放散条件は、通水速度を50m/時間以下、通気速度を
20Nm3 /m2 /分以上とすると共に、放散塔の充填
材充填高さを3m以上である。 【効果】 放散塔にて炭酸ガスと共に揮発性有機ハロゲ
ン化合物を効率的に処理して高水質の処理水を得ること
ができる。PWR発電用水、半導体製造用水等の処理装
置に有効である。
む水を放散塔で処理することにより、含有される炭酸ガ
ス及び揮発性有機ハロゲン化合物を同時に除去すること
を可能とする。 【構成】 炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含
む水を、酸性状態として、放散塔で処理する。好ましい
放散条件は、通水速度を50m/時間以下、通気速度を
20Nm3 /m2 /分以上とすると共に、放散塔の充填
材充填高さを3m以上である。 【効果】 放散塔にて炭酸ガスと共に揮発性有機ハロゲ
ン化合物を効率的に処理して高水質の処理水を得ること
ができる。PWR発電用水、半導体製造用水等の処理装
置に有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水の放散処理方法に係
り、特に、PWR(加圧水型原子炉)発電用水、半導体
製造用水といった高純度を要求される純水製造システム
に好適な、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を含
む水から、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を放
散塔にて同時にかつ効率的に放散除去する方法に関す
る。
り、特に、PWR(加圧水型原子炉)発電用水、半導体
製造用水といった高純度を要求される純水製造システム
に好適な、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を含
む水から、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を放
散塔にて同時にかつ効率的に放散除去する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、河川水、井水の汚染が進み、PW
R発電用水、半導体製造用水といった高い純度を要求さ
れる純水製造用の原水にも、トリハロメタン類などの揮
発性有機ハロゲン化合物或いはその前駆体が含まれるこ
とが多くなってきた。
R発電用水、半導体製造用水といった高い純度を要求さ
れる純水製造用の原水にも、トリハロメタン類などの揮
発性有機ハロゲン化合物或いはその前駆体が含まれるこ
とが多くなってきた。
【0003】これに対して、従来のPWR発電用水の処
理装置は、凝集濾過槽、2床3塔式(又は2床式)純水
装置、及び混床式純水装置で構成されており、原水中の
揮発性有機ハロゲン化合物は殆ど除去することはできな
い。
理装置は、凝集濾過槽、2床3塔式(又は2床式)純水
装置、及び混床式純水装置で構成されており、原水中の
揮発性有機ハロゲン化合物は殆ど除去することはできな
い。
【0004】従って、このようなPWR発電用水の処理
装置の原水として、揮発性有機ハロゲン化合物を含む原
水が流入すると、揮発性有機ハロゲン化合物がそのまま
復水系に供給され、蒸気発生器に取り込まれ、高温高圧
下で当該揮発性有機ハロゲン化合物が分解することによ
りハロゲンイオンが生成し、これにより蒸気発生器の腐
食を増進させるという問題があった。
装置の原水として、揮発性有機ハロゲン化合物を含む原
水が流入すると、揮発性有機ハロゲン化合物がそのまま
復水系に供給され、蒸気発生器に取り込まれ、高温高圧
下で当該揮発性有機ハロゲン化合物が分解することによ
りハロゲンイオンが生成し、これにより蒸気発生器の腐
食を増進させるという問題があった。
【0005】また、原水中に揮発性有機ハロゲン化合物
の前駆体が含有される場合にあっては、凝集濾過時の次
亜塩素酸ソーダ注入により、揮発性有機ハロゲン化合物
が生じ、上記と同様の問題を引き起こす。ここで、次亜
塩素酸ソーダの注入を止めると、濾過水質が悪化した
り、濾過処理量が大幅に低下するため、次亜塩素酸ソー
ダの注入は必須である。
の前駆体が含有される場合にあっては、凝集濾過時の次
亜塩素酸ソーダ注入により、揮発性有機ハロゲン化合物
が生じ、上記と同様の問題を引き起こす。ここで、次亜
塩素酸ソーダの注入を止めると、濾過水質が悪化した
り、濾過処理量が大幅に低下するため、次亜塩素酸ソー
ダの注入は必須である。
【0006】一方、従来の半導体製造用水の処理装置
は、凝集濾過槽、逆浸透膜装置、純水装置、紫外線(U
V)(殺菌)酸化装置、イオン交換樹脂塔及び限外濾過
膜装置などで構成されており、揮発性有機ハロゲン化合
物はわずかにUV酸化装置で除去されるものの、その大
部分は処理水中に残留するものとなる。
は、凝集濾過槽、逆浸透膜装置、純水装置、紫外線(U
V)(殺菌)酸化装置、イオン交換樹脂塔及び限外濾過
膜装置などで構成されており、揮発性有機ハロゲン化合
物はわずかにUV酸化装置で除去されるものの、その大
部分は処理水中に残留するものとなる。
【0007】従って、このような半導体製造用水の処理
装置の原水に揮発性有機ハロゲン化合物が存在すると、
処理水、即ち超純水のTOC(全有機物濃度)が低くな
らず、このため、得られる半導体製品の歩留りが低下す
る恐れがある。また、UV酸化装置で揮発性有機ハロゲ
ン化合物が分解して生成するハロゲンイオンのために、
後続のイオン交換樹脂塔のイオン負荷が増大し、イオン
交換能の減少が促進されてその寿命が短くなるなどの問
題もある。
装置の原水に揮発性有機ハロゲン化合物が存在すると、
処理水、即ち超純水のTOC(全有機物濃度)が低くな
らず、このため、得られる半導体製品の歩留りが低下す
る恐れがある。また、UV酸化装置で揮発性有機ハロゲ
ン化合物が分解して生成するハロゲンイオンのために、
後続のイオン交換樹脂塔のイオン負荷が増大し、イオン
交換能の減少が促進されてその寿命が短くなるなどの問
題もある。
【0008】ところで、揮発性有機ハロゲン化合物は非
常に揮発し易く、揮発性有機ハロゲン化合物の中でも特
にトリクロロエチレンなどは中性付近で曝気処理や放散
塔処理により除去される場合がある。
常に揮発し易く、揮発性有機ハロゲン化合物の中でも特
にトリクロロエチレンなどは中性付近で曝気処理や放散
塔処理により除去される場合がある。
【0009】一方、純水装置においては、アニオン交換
樹脂再生のための苛性ソーダの使用量低減のために、カ
チオン交換樹脂塔とアニオン交換樹脂塔との間に脱炭酸
塔を設ける場合が多い。また、逆浸透膜装置において
も、炭酸ガスの除去率が低いことから、処理水質向上の
ために、その前処理として酸注入及び脱炭酸を行なう例
がある。
樹脂再生のための苛性ソーダの使用量低減のために、カ
チオン交換樹脂塔とアニオン交換樹脂塔との間に脱炭酸
塔を設ける場合が多い。また、逆浸透膜装置において
も、炭酸ガスの除去率が低いことから、処理水質向上の
ために、その前処理として酸注入及び脱炭酸を行なう例
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】脱炭酸塔は、揮発性有
機ハロゲン化合物の処理のための放散塔と同様の構造な
いし原理を採用するものの、その気・液比は大幅に異な
り、脱炭酸塔において、揮発性有機ハロゲン化合物は、
それ自体非常に揮発し易いものであるにもかかわらず、
殆ど除去されずに残留する。一方、揮発性有機ハロゲン
化合物の除去を目的とする放散塔においては、水中の炭
酸ガスの大半が重炭酸イオンや炭酸イオンとして存在し
ているため、中性付近で運転しても炭酸ガスを除去する
ことはできない。
機ハロゲン化合物の処理のための放散塔と同様の構造な
いし原理を採用するものの、その気・液比は大幅に異な
り、脱炭酸塔において、揮発性有機ハロゲン化合物は、
それ自体非常に揮発し易いものであるにもかかわらず、
殆ど除去されずに残留する。一方、揮発性有機ハロゲン
化合物の除去を目的とする放散塔においては、水中の炭
酸ガスの大半が重炭酸イオンや炭酸イオンとして存在し
ているため、中性付近で運転しても炭酸ガスを除去する
ことはできない。
【0011】本発明は上記従来の実情に鑑み、炭酸ガス
と揮発性有機ハロゲン化合物とを含む水を放散塔で処理
することにより、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハ
ロゲン化合物を同時に除去することを可能とする水の放
散処理方法を提供することを目的とする。
と揮発性有機ハロゲン化合物とを含む水を放散塔で処理
することにより、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハ
ロゲン化合物を同時に除去することを可能とする水の放
散処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の水の放散処理方
法は、炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含む水
を、酸性条件下にて、充填材を充填した放散塔に導入し
て炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を放散させる
ことを特徴とする方法であって、好ましくは、放散条件
としては、該充填材の充填高さを3m以上、通水速度5
0m/時間以下、通気速度20Nm3 /m2 /分以上で
処理する。
法は、炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含む水
を、酸性条件下にて、充填材を充填した放散塔に導入し
て炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を放散させる
ことを特徴とする方法であって、好ましくは、放散条件
としては、該充填材の充填高さを3m以上、通水速度5
0m/時間以下、通気速度20Nm3 /m2 /分以上で
処理する。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
水の放散方法においては、炭酸ガス及び揮発性有機ハロ
ゲン化合物を含む水を酸性状態としてから特定の放散塔
にて処理する。
水の放散方法においては、炭酸ガス及び揮発性有機ハロ
ゲン化合物を含む水を酸性状態としてから特定の放散塔
にて処理する。
【0014】炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を
含む水を酸性状態とするには、酸を添加しても良いし、
また、カチオン交換樹脂塔に通水してイオン交換処理し
ても良く、その酸性の程度としてはpH4.8以下が好
ましい。pH4.8以下では、炭酸ガスは重炭酸イオン
などに解離しない。
含む水を酸性状態とするには、酸を添加しても良いし、
また、カチオン交換樹脂塔に通水してイオン交換処理し
ても良く、その酸性の程度としてはpH4.8以下が好
ましい。pH4.8以下では、炭酸ガスは重炭酸イオン
などに解離しない。
【0015】本発明において、放散塔の充填材の充填高
さが3m以下では、揮発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガ
スと共に除去する効率が低下する。この充填材の充填高
さは特に3〜7m程度とするのが好ましく、また、この
ような充填高さとするために、放散塔の高さは5〜10
mとするのが好ましい。なお、充填材としてはネットリ
ング、ラシヒリング等を用いることができる。
さが3m以下では、揮発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガ
スと共に除去する効率が低下する。この充填材の充填高
さは特に3〜7m程度とするのが好ましく、また、この
ような充填高さとするために、放散塔の高さは5〜10
mとするのが好ましい。なお、充填材としてはネットリ
ング、ラシヒリング等を用いることができる。
【0016】本発明においては、このような放散塔に、 通水速度:50m/時間以下 通気速度:20Nm3 /m2 /分以上 で酸性状態の水を通水することが好ましい。
【0017】ここで、通水速度が50m/時間を超えた
り、通気速度が20Nm3 /m2 /分未満であると、揮
発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガスと共に除去する効率
が悪くなる。なお、より好ましい通水、通気条件は、 通水速度:20〜50m/時間 通気速度:20〜40Nm3 /m2 /分 である。
り、通気速度が20Nm3 /m2 /分未満であると、揮
発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガスと共に除去する効率
が悪くなる。なお、より好ましい通水、通気条件は、 通水速度:20〜50m/時間 通気速度:20〜40Nm3 /m2 /分 である。
【0018】
【作用】炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物とを含む
水を、酸性状態にしてから、好ましくは充填材充填高さ
3m以上の放散塔に導入し、 通水速度:50m/時間以下 通気速度:20Nm3 /m2 /分以上 で処理することにより、含有される炭酸ガス及び揮発性
有機ハロゲン化合物を共に極めて効率的に放散除去する
ことが可能となる。
水を、酸性状態にしてから、好ましくは充填材充填高さ
3m以上の放散塔に導入し、 通水速度:50m/時間以下 通気速度:20Nm3 /m2 /分以上 で処理することにより、含有される炭酸ガス及び揮発性
有機ハロゲン化合物を共に極めて効率的に放散除去する
ことが可能となる。
【0019】因みに、従来PWR発電用水の処理装置や
半導体製造用水の処理装置に組み込まれている脱炭酸塔
は充填材充填高さ1m程度で、 通水速度:60〜70m/時間 通気速度:10〜15Nm3 /m2 /分 であり、炭酸ガスの除去は可能であるが、揮発性有機ハ
ロゲン化合物の除去は困難であった。
半導体製造用水の処理装置に組み込まれている脱炭酸塔
は充填材充填高さ1m程度で、 通水速度:60〜70m/時間 通気速度:10〜15Nm3 /m2 /分 であり、炭酸ガスの除去は可能であるが、揮発性有機ハ
ロゲン化合物の除去は困難であった。
【0020】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
て具体的に説明する。図1、2は本発明の水の放散処理
方法を適用した装置の一例を示す系統図であり、図1は
PWR発電用水処理装置を、図2は半導体製造用水処理
装置をそれぞれ示す。
て具体的に説明する。図1、2は本発明の水の放散処理
方法を適用した装置の一例を示す系統図であり、図1は
PWR発電用水処理装置を、図2は半導体製造用水処理
装置をそれぞれ示す。
【0021】図1に示す装置は、カチオン交換樹脂塔
1、放散塔2、アニオン交換樹脂塔3及び混床式イオン
交換樹脂塔4を備え、河川水又は井水、或いは、河川水
等を凝集濾過処理して得られた原水は、配管11よりカ
チオン交換樹脂塔1に導入され、カチオン交換処理され
て酸性状態とされた後、配管12より放散塔2に導入さ
れる。放散塔2においては、前記本発明の条件にて処理
され、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物が共に放散除去される。放散塔2の処理水はポンプP
を備える配管13よりアニオン交換樹脂塔3に導入さ
れ、更に、配管14より混床式イオン交換樹脂塔4に導
入されてそれぞれ処理され、処理水は配管15より排出
される。
1、放散塔2、アニオン交換樹脂塔3及び混床式イオン
交換樹脂塔4を備え、河川水又は井水、或いは、河川水
等を凝集濾過処理して得られた原水は、配管11よりカ
チオン交換樹脂塔1に導入され、カチオン交換処理され
て酸性状態とされた後、配管12より放散塔2に導入さ
れる。放散塔2においては、前記本発明の条件にて処理
され、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物が共に放散除去される。放散塔2の処理水はポンプP
を備える配管13よりアニオン交換樹脂塔3に導入さ
れ、更に、配管14より混床式イオン交換樹脂塔4に導
入されてそれぞれ処理され、処理水は配管15より排出
される。
【0022】このような処理装置において、イオン交換
処理では除去し得ない原水中の揮発性有機ハロゲン化合
物は、放散塔2にて除去されるため、揮発性有機ハロゲ
ン化合物含有量が著しく低減された、高水質の処理水が
得られる。また、放散塔2で揮発性有機ハロゲン化合物
と共に炭酸ガスも除去されるため、後工程のアニオン交
換樹脂塔3のアニオン交換樹脂再生のための苛性ソーダ
使用量を低減することができる。
処理では除去し得ない原水中の揮発性有機ハロゲン化合
物は、放散塔2にて除去されるため、揮発性有機ハロゲ
ン化合物含有量が著しく低減された、高水質の処理水が
得られる。また、放散塔2で揮発性有機ハロゲン化合物
と共に炭酸ガスも除去されるため、後工程のアニオン交
換樹脂塔3のアニオン交換樹脂再生のための苛性ソーダ
使用量を低減することができる。
【0023】図2に示す装置は、放散塔5、逆浸透膜装
置6、混床式イオン交換樹脂塔7、UV酸化装置8、イ
オン交換樹脂塔9、及び、限外濾過膜装置10を備え、
原水は配管21よりH2 SO4 等の酸が注入されて酸性
状態とされた後、配管21より放散塔5に導入される。
放散塔5においては、前記本発明の条件にて処理され、
含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物が共
に除去される。放散塔5の処理水は、ポンプPを備える
配管23、逆浸透膜装置6、配管24、混床式イオン交
換樹脂塔7、配管25、UV酸化装置8、配管26、イ
オン交換樹脂塔9、配管27及び限外濾過膜装置10を
経てそれぞれ処理され、処理水は配管28より排出され
る。
置6、混床式イオン交換樹脂塔7、UV酸化装置8、イ
オン交換樹脂塔9、及び、限外濾過膜装置10を備え、
原水は配管21よりH2 SO4 等の酸が注入されて酸性
状態とされた後、配管21より放散塔5に導入される。
放散塔5においては、前記本発明の条件にて処理され、
含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物が共
に除去される。放散塔5の処理水は、ポンプPを備える
配管23、逆浸透膜装置6、配管24、混床式イオン交
換樹脂塔7、配管25、UV酸化装置8、配管26、イ
オン交換樹脂塔9、配管27及び限外濾過膜装置10を
経てそれぞれ処理され、処理水は配管28より排出され
る。
【0024】このような処理装置において、原水中の揮
発性有機ハロゲン化合物は炭酸ガスと共に放散塔5にて
除去されるため、逆浸透膜装置6の前処理としての脱炭
酸と、イオン交換樹脂塔9のイオン負荷軽減、即ち、U
V酸化装置8でのハロゲンイオンの生成量低減のための
揮発性有機ハロゲン化合物除去が放散塔5にて同時にな
される。
発性有機ハロゲン化合物は炭酸ガスと共に放散塔5にて
除去されるため、逆浸透膜装置6の前処理としての脱炭
酸と、イオン交換樹脂塔9のイオン負荷軽減、即ち、U
V酸化装置8でのハロゲンイオンの生成量低減のための
揮発性有機ハロゲン化合物除去が放散塔5にて同時にな
される。
【0025】以下に具体的な比較例及び実施例を挙げて
本発明をより詳細に説明する。
本発明をより詳細に説明する。
【0026】比較例1 河川水(揮発性有機ハロゲン化合物含有量は表1に示す
通り)に次亜塩素酸ソーダ1.5ppm及びPAC(ポ
リ塩化アルミニウム)10ppmを注入して凝集濾過し
たところ、凝集濾過水中の揮発性有機ハロゲン化合物は
表1に示す通りであった。なお、CO2 含有量(重炭酸
イオン、炭酸イオンを含む)は8〜10ppmであっ
た。
通り)に次亜塩素酸ソーダ1.5ppm及びPAC(ポ
リ塩化アルミニウム)10ppmを注入して凝集濾過し
たところ、凝集濾過水中の揮発性有機ハロゲン化合物は
表1に示す通りであった。なお、CO2 含有量(重炭酸
イオン、炭酸イオンを含む)は8〜10ppmであっ
た。
【0027】
【表1】
【0028】この凝集濾過水を原水として、2床3塔式
純水装置及び混床式純水装置に通水して処理した。通水
条件及び装置仕様は表2に示す通りとした。得られた処
理水の揮発性有機ハロゲン化合物及びCO2 含有量を表
3に示す。
純水装置及び混床式純水装置に通水して処理した。通水
条件及び装置仕様は表2に示す通りとした。得られた処
理水の揮発性有機ハロゲン化合物及びCO2 含有量を表
3に示す。
【0029】実施例1 比較例1の方法において、2床3塔式純水装置のうち、
脱炭酸塔を放散塔に変更し、通水条件及び装置仕様を表
2に示す通りとしたこと以外は同様にして処理を行なっ
た。得られた処理水の揮発性有機ハロゲン化合物及びC
O2 含有量を表3に示す。なお、カチオン交換樹脂塔の
流出水は、カチオン交換処理により、pH3.5の酸性
条件となっていた。
脱炭酸塔を放散塔に変更し、通水条件及び装置仕様を表
2に示す通りとしたこと以外は同様にして処理を行なっ
た。得られた処理水の揮発性有機ハロゲン化合物及びC
O2 含有量を表3に示す。なお、カチオン交換樹脂塔の
流出水は、カチオン交換処理により、pH3.5の酸性
条件となっていた。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】表3より、本発明の方法によれば、原水中
のCO2 及び揮発性有機ハロゲン化合物を同時に効率的
に放散させて除去できることが明らかである。なお、比
較例1及び実施例1で得られた処理水を各々オートクレ
ーブで275℃に1時間加熱処理した後、イオンクロマ
トグラフィー装置で分析したところ、比較例1で得られ
た処理水の方からは、塩素イオンが10ppb、臭素イ
オンが5ppb検出されたのに対し、実施例1で得られ
た処理水は、塩素イオン、臭素イオン共に1ppb以下
であり、極めて高純度であることが確認された。
のCO2 及び揮発性有機ハロゲン化合物を同時に効率的
に放散させて除去できることが明らかである。なお、比
較例1及び実施例1で得られた処理水を各々オートクレ
ーブで275℃に1時間加熱処理した後、イオンクロマ
トグラフィー装置で分析したところ、比較例1で得られ
た処理水の方からは、塩素イオンが10ppb、臭素イ
オンが5ppb検出されたのに対し、実施例1で得られ
た処理水は、塩素イオン、臭素イオン共に1ppb以下
であり、極めて高純度であることが確認された。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の水の放散処
理方法によれば、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物を含む水から、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハ
ロゲン化合物を、放散塔にて同時に、効率的に放散除去
することができ、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物含有量が著しく低減された高水質の処理水が得られ
る。
理方法によれば、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物を含む水から、含有される炭酸ガス及び揮発性有機ハ
ロゲン化合物を、放散塔にて同時に、効率的に放散除去
することができ、炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合
物含有量が著しく低減された高水質の処理水が得られ
る。
【0034】このような本発明の方法は、河川水や井水
等を原水とするPWR発電用水又は半導体製造用水の処
理装置に適用することにより、揮発性有機ハロゲン化合
物で汚染された原水やその凝集濾過水(原水に揮発性有
機ハロゲン化合物の前駆体を含み、凝集濾過時に注入さ
れた次亜塩素酸ソーダで揮発性有機ハロゲン化合物を生
じたものなど)中の揮発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガ
スと共に除去して、 PWR発電用水処理装置において、より一層高水質
の処理水を得ると共に、後工程の蒸気発生器内のハロゲ
ンイオン増加を防止し、蒸気発生器の腐食を抑制するこ
とができる。 半導体製造用水処理装置において、よりTOC濃度
の低い処理水を得ると共に、UV酸化装置の後のイオン
交換樹脂塔のイオン負荷を低減して、その寿命を延長す
ることができる。 といった効果が奏され、工業的に極めて有利である。
等を原水とするPWR発電用水又は半導体製造用水の処
理装置に適用することにより、揮発性有機ハロゲン化合
物で汚染された原水やその凝集濾過水(原水に揮発性有
機ハロゲン化合物の前駆体を含み、凝集濾過時に注入さ
れた次亜塩素酸ソーダで揮発性有機ハロゲン化合物を生
じたものなど)中の揮発性有機ハロゲン化合物を炭酸ガ
スと共に除去して、 PWR発電用水処理装置において、より一層高水質
の処理水を得ると共に、後工程の蒸気発生器内のハロゲ
ンイオン増加を防止し、蒸気発生器の腐食を抑制するこ
とができる。 半導体製造用水処理装置において、よりTOC濃度
の低い処理水を得ると共に、UV酸化装置の後のイオン
交換樹脂塔のイオン負荷を低減して、その寿命を延長す
ることができる。 といった効果が奏され、工業的に極めて有利である。
【図1】本発明の水の放散処理方法を適用したPWR発
電用水処理装置を示す系統図である。
電用水処理装置を示す系統図である。
【図2】本発明の水の放散処理方法を適用した半導体製
造用水処理装置を示す系統図である。
造用水処理装置を示す系統図である。
1 カチオン交換樹脂塔 2,5 放散塔 3 アニオン交換樹脂塔 4,7 混床式イオン交換樹脂塔 6 逆浸透膜装置 8 UV酸化装置 9 イオン交換樹脂塔 10 限外濾過膜装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/58 H A 9/00 Z 7446−4D
Claims (1)
- 【請求項1】 炭酸ガスと揮発性有機ハロゲン化合物と
を含む水を、酸性条件下にて充填材を充填した放散塔に
導入して炭酸ガス及び揮発性有機ハロゲン化合物を放散
させることを特徴とする水の放散処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4128739A JPH05317846A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 水の放散処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4128739A JPH05317846A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 水の放散処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05317846A true JPH05317846A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=14992264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4128739A Pending JPH05317846A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 水の放散処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05317846A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4840165A (en) * | 1986-11-26 | 1989-06-20 | Chengdu Aircraft Corporation | Continuous spark electronic igniter |
JP2017202465A (ja) * | 2016-05-12 | 2017-11-16 | 栗田工業株式会社 | Cod含有水の処理方法及び処理装置 |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP4128739A patent/JPH05317846A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4840165A (en) * | 1986-11-26 | 1989-06-20 | Chengdu Aircraft Corporation | Continuous spark electronic igniter |
JP2017202465A (ja) * | 2016-05-12 | 2017-11-16 | 栗田工業株式会社 | Cod含有水の処理方法及び処理装置 |
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