JPH0531320U - 車輛用警告灯一体型平面アンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】生産性が良く、小スペース、かつ、美感に優れ
たアンテナ及び警告灯の機能を達成する。 【構成】横断面がほぼ三角形状のケース９内に、放射素
子２を上に向けて、一の面に放射素子２と反対面に接地
導体４が形成された誘電体基板１からなるマイクロスト
リップアンテナを収納し、ケース９内のＬＥＤ７の光を
光反射層１０により反射させ、光出射部１１から外部へ
出射させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はＵＨＦ帯域用に適したマイクロストリップアンテナを構成する平面ア ンテナとハイマウントストップランプとが一体となった車輛用警告灯一体型平面 アンテナに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ＵＨＦ帯域で用いられる自動車等の各種車輛・航空機用電話、衛星通信 分野等の中で各種アンテナが検討されている。特に自動車の位置検出でＧＰＳ衛 星の信号を利用したシステムに用いられるアンテナとして、樹脂やセラミックス から成る基板の一の面にアンテナ導体を他方の面に接地導体をそれぞれ形成させ た平面アンテナが提案されている。また自動車等の車輛において、追突防止等の 安全を図るために車室内のリヤパーセルシェルフやリヤガラス付近にＬＥＤ等の 光源から成る発光体を設置するハイマウントストップランプが提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、これまでに提案されてきた平面アンテナやハイマウントストップラン プは車室内や車室外の自動車ボディー上にそれぞれ別々に設置されるため、取付 けの生産性が悪く、また車室内の空間を専有したり、デザイン上も問題であった 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前述の課題を解決すべくなされたものであり、少なくとも一部に光出 射部と背面部とを有しており、背面部には光反射層が形成され、また光出射部は 透明性を有しており、光出射部と背面部とは光反射層により反射した光が光出射 部を通して外部へ出射するような角度に構成され、かつ、少なくとも一部が電波 透過性を有するケースと、ケースの光反射層に向けて光を発光させる光源とを有 しており、かつ、ケースの底面部、または底面部に相当する部分に、誘電体基板 の一面に放射素子が、また他面に接地導体がそれぞれ形成されることよりなるマ イクロストリップアンテナを、放射素子がケースの上方に向くように収納したこ とを特徴とする車輛用警告灯一体型平面アンテナを提供するものである。

【０００５】

【実施例】

図１は実施例の断面図である。１はソーダライムガラスからなる誘電体基板で ある。その一面にはアンテナの放射素子２が、また他面には接地導体４がＡｇ系 厚膜導体で印刷焼成によって形成されており、これによりマイクロストリップア ンテナを構成している。誘電体基板１の所定位置には孔３を開け、半田を充填し て、放射素子２からの給電をおこない、接地導体４面側に取り付けられている増 幅器５に接続されている。

【０００６】 増幅器５からは同軸ケーブル６によって受信機（不図示）へ受信信号を電送し ている。ここで誘電体基板１の厚みを５ｍｍ、搬送周波数が１５７５．４２ＭＨ ｚとした場合、放射素子２の寸法は３３．４×３２．３ｍｍの長方形が実用的で あり、また接地導体４は放射素子２を十分覆う面積（例えば５０×５０ｍｍ）以 上であることが好ましい。

【０００７】 また、誘電体基板１の放射素子２が形成されている面には光源として赤色ＬＥ Ｄ７を３０個直列に設け、誘電体基板１の接地導体４が形成されている面側にＬ ＥＤ７の給電端子８を設け、次に誘電体基板１の放射素子２が形成されている面 側を覆うように、誘電体基板１をケース９に収納した。

【０００８】 ケース９は、少なくとも一部に出射部１１及び背面部１２を有し、光出射部１ １は透明性を有しており、背面部１２の内面には光反射層１０が設けられている 。また、光出射部１１と背面部１２とは、ＬＥＤ７の光の光反射層１０での反射 光が光出射部１１を通して外部へ出射するような角度に構成されている。 このようにして光反射層１０によってＬＥＤ７の光を効率良く車輛後方へ向け ることができた。

【０００９】 ここで、Ａｇ系厚膜によって形成した放射素子２の表面の酸化膜（白濁色）を削 ることによっても光を良く反射し効果的である。また誘電体基板１とケース９で 覆われた中の空間を脱気、または除湿することによって放射素子２の表面の酸化 防止やケース９内面の結露を防ぐことができる。

【００１０】 ところで、本実施例の警告灯一体型平面アンテナを自動車室内のリヤパーセル シェルフ上に設置しても良いが、室内の空間を拡大するため、更に生産性を良く するためにケース９の一面を自動車のリヤガラス車室内面に光硬化型接着剤等で 接合することが望ましい。この場合、誘電体基板１とケース９との成す角度（θ ）をリヤガラスの傾斜角に合わせた傾きに設定することで、アンテナ面の法線方 向が鉛直を成し、更にＬＥＤ７の発光方向が自動車後方を水平方向に進むことが できる。ここで放射素子２の法線方向は鉛直に対して±３０度以内であれば、３ 基以上のＧＰＳ衛星の受信が可能となる。また光源としてはＬＥＤ７以外のハロ ゲンランプ等でもよく、光出射部１１にあらかじめ赤色の着色を施せば一層効果 的である。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、マイクロストリップアンテナとハイマウントストップランプが一体 となっているために、取り付けの生産性が良く、コンパクトであるために、車輛 室内を圧迫することが少なく、さらには美感も優れているという効果も認められ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の断面図

【符号の説明】

１ 誘電体基板 ２ 放射素子 ４ 接地導体 ９ ケース １１ 光出射部 １２ 背面部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 竹内 彰一 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも一部に光出射部と背面部とを有
   しており、背面部には光反射層が形成され、また光出射
   部は透明性を有しており、光出射部と背面部とは光反射
   層により反射した光が光出射部を通して外部へ出射する
   ような角度に構成され、かつ、少なくとも一部が電波透
   過性を有するケースと、ケースの光反射層に向けて光を
   発光させる光源とを有しており、かつ、ケースの底面
   部、または底面部に相当する部分に、誘電体基板の一面
   に放射素子が、また他面に接地導体がそれぞれ形成され
   ることよりなるマイクロストリップアンテナを、放射素
   子がケースの上方に向くように収納したことを特徴とす
   る車輛用警告灯一体型平面アンテナ。