JPH05313126A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH05313126A
JPH05313126A JP4344998A JP34499892A JPH05313126A JP H05313126 A JPH05313126 A JP H05313126A JP 4344998 A JP4344998 A JP 4344998A JP 34499892 A JP34499892 A JP 34499892A JP H05313126 A JPH05313126 A JP H05313126A
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angle
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JP4344998A
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Inventor
Takeshi Yamamoto
武志 山本
Yuzo Hisatake
雄三 久武
Yasukatsu Hirai
保功 平井
Hitoshi Hado
仁 羽藤
Yoshihiro Kinoshita
喜宏 木下
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2枚の電極14、15付き基板11、12間
に誘電異方性が正のネマティック液晶層13を挟持し、
2枚の基板表面上での液晶分子配列方向の交差角がθ
(0°≦θ≦90°)であり、2枚の基板上でのチルト
配向によって液晶組成物をユニフォームツイスト配列さ
せるように決まるセルツイスト角がψである液晶表示素
子において、ψを±θとし、液晶層のツイスト角“を±
θ+180°または±θ−180°とする。 【効果】 安定な配向性を有し、急峻な電気光学特性を
持ち、高いコントラストで焼き付き現象が発生しない視
野角の広い液晶表示素子が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子(以下LCDと略
称)はワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、
投影形TV、小型TVなどに広く利用されている。
【0003】これら、LCDの殆どは、捩じれネマティ
ック液晶を用いており、表示方式としては、複屈折モ−
ドと旋光モ−ドの2つの方式に大別できる。
【0004】また、その捩じれ角としては、約90゜の
もの、あるいは、90゜以上270゜以下のものが主流
である。前者は、旋光能が強いことから旋光モ−ドに主
として用いられ、後者は、主として、複屈折モ−ドに用
いられる。
【0005】この捩じれ角が90゜以上270゜以下で
複屈折モードの表示方式は、一般的にスーパーツイスト
(ST)方式と呼ばれ、急峻な電気光学特性を持つた
め、各画素ごとにスイッチング素子(TFTやTFD)
がない単純なマトリクス状の電極構造でも時分割駆動に
より容易に大容量表示が得られる。また、これらST方
式では、複屈折効果を利用しているため、表示色が黄色
と濃紺色のいわゆるイエロ−モ−ド表示や、白色と青色
のいわゆるブル−モ−ド表示となる。このような表示の
色付きを解消する手段として、表示用液晶セルに、光学
補償板(駆動用液晶セルと逆捩じれの配列をした液晶セ
ルや位相差フィルム)を組み合わせることが提案されて
いる。以上のようなST方式は、廉価でありながら白黒
およびカラ−の大容量表示が得られることから、オフィ
ス・オートメーション(OA)機器等に広く用いられて
いる。
【0006】従来のST方式を用いた液晶表示素子は、
電圧無印加時にセル内の液晶分子は、配向層により決め
られるチルト角を維持しながら配列するいわゆるユニフ
ォーム配列になっている。すなわち、基板間に誘電異方
性が正のネマティック液晶組成物が挟持されており、基
板表面上で液晶分子長軸はプレチルト角をもっており、
2枚の基板表面上での液晶分子配列方向の交差角がθ
(0°≦θ≦90°)であり、2枚の基板上でのプレチ
ルト配向によって液晶組成物をユニフォームツイスト配
列させるように決まるセルツイスト角がψであるとする
と、液晶組成物への印加電圧がしきい値電圧より小さい
時に、ψが±θ+180°または±θ−180°(便宜
的にツイスト方向が左回りの時+,右回りの時−とす
る)であって、液晶のツイスト角が±θ+180°また
は±θ−180°である構成をしている。このような従
来のSTセルでは、画面にあるパタ−ンを表示させてお
き、次にその表示パターンを更新したときに前のパター
ンが薄く残ってしまうという「焼き付き」の問題が生じ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
ST方式を用いた液晶表示素子は、あるパタ−ンを長時
間表示したとき、表示パターンを変えても前のパターン
が残って見えるような現象、すなわち、焼き付きが起こ
るという問題があった。また、動作原理上、視野角が狭
いという問題もあった。
【0008】本発明は、上記問題を解決するものであ
り、焼き付きを軽減し、安定な配向性を有した、電気光
学特性が急峻でしかも視野角が広い液晶表示素子を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子
は、2枚の電極付き基板間に誘電異方性が正のネマティ
ック液晶組成物を挟持し、前記基板表面上で液晶分子長
軸を一方向に配列させるプレチルト配向を誘起する手段
を有しており、2枚の基板表面上での液晶分子配列方向
の交差角がθ(0°≦θ≦90°)であり、2枚の基板
上でのプレチルト配向によって液晶組成物をユニフォー
ムツイスト配列させるように決まるセルツイスト角がψ
である液晶表示素子において、液晶組成物への印加電圧
がしきい値電圧より小さい時に、ψが±θ(便宜的にツ
イスト方向が左回りの時+,右回りの時−とする)であ
って、液晶のツイスト角ωが±θ+180°または±θ
−180°(以上複号同順)である液晶表示素子であ
る。
【0010】また、液晶層厚をd、液晶組成物の螺旋ピ
ッチがPで螺旋方向が左の時Pは正、右の時は負とした
とき、ψが±θで、液晶のツイスト角ωが±θ+180
°であるときは、d/Pが ±θ+180°−90° <d/P×360°<±θ+
180°+90°で、液晶のツイスト角ωが±θ−18
0°である時は、d/Pが ±θ−180°−90° <d/P×360°<±θ−
180°+90°である(以上複号同順)ことを特徴と
する液晶表示素子を提供するものである。
【0011】さらに、前記2枚の基板上における液晶分
子のプレチルト角の大きさが互いに異なり、前記液晶組
成物への印加電圧−透過光特性に実質的にヒステリシス
をなくすようにしたものである。
【0012】さらにまた、1画素を形成する液晶分子配
列領域が、液晶分子配列状態が互いに異なる2種以上の
液晶分子配列領域からなる液晶表示素子である。
【0013】
【作用】本発明は、上記目的を達成するものであり、以
下その達成原理及び手法について説明する。
【0014】ネマティック液晶の分子は細長い棒状をな
している。液晶分子が基板上のラビングした配向膜に接
すると、その棒状分子の長軸が配向膜表面の性質に依存
し、一定方向に配向する。例えば配向膜がポリイミド配
向膜の場合は、ラビングした方向に沿って液晶分子長軸
が並んで配向される。また、ポリスチレン配向膜の場合
は、膜平面方向においてラビング方向に直角な方向に液
晶分子長軸が並ぶ。
【0015】また、別の配向処理の方法として配向膜を
基板に蒸着する方法がある。基板面に対して酸化珪素を
例えば入射角85゜で斜めから蒸着すると、蒸着源の方
向に液晶分子の長軸が向く。
【0016】しかし、実際はこれらの配向処理において
液晶分子Mは配向膜面Sに平行に配向されるのではな
く、図2(a)のように配向膜面すなわち基板面Sに対
してある所定の角度α0 で起き上って配向している。こ
の角度α0 はボリイミド配向膜で約1〜15゜である。
この、基板面上において基板面と接する液晶分子の長軸
LAとのなす角α0 をプレチルト角という。
【0017】このとき、図2(a)に示される様に、液
晶分子長軸LAの基板から起き上がった端部をリーディ
ング部分L、基板側に接近する端部をトレーリング部分
Tとすると、配列された液晶分子Mを説明上、図2
(b)のように、例えば配向膜平面上にTからL方向へ
の矢印Rで表すこととする。
【0018】図3(b)のように、それぞれ配向膜を有
する2枚のガラス基板1、2を向い合わせてこれら間に
間隙をつくり、この間隙に液晶3を充填すると、配向膜
の配向処理に応じて液晶分子の配列は種々の配列をと
る。
【0019】図3の例では(a)に示すように、フロン
ト基板すなわち上基板1の分子配列をF(実線の矢印)
となるようにして、リア基板すなわち下基板2の分子配
列をR(破線の矢印)となるように配向処理をした場合
であり、各配列は基板平面上で逆方向すなわち180°
異なる方向に向いている。
【0020】この構成において、液晶分子が捩じれを有
さないようなネマティック液晶(例えばカイラル剤未混
入)を充填すると、液晶分子Mは図3(b)のように、
上基板1から下基板2にかけて、液晶層3の厚さ全長に
わたって、一定かつ一様な角度で配列する。一般にこの
ような分子配列をユニフォーム配列といい、従来の液晶
表示素子の基本的な構成である。
【0021】この構成の液晶表示素子では、液晶層にし
きい値電圧以上の電圧すなわち駆動電圧が印加される
と、両基板表面近傍の液晶分子の傾く方向に準じて液晶
分子Mが図4のように基板に対して垂直な方向に一様に
配列する。
【0022】図6は図3(a)の状態から、上基板1を
基準にして、下基板2を角θ(≦90°)ねじった状態
の場合を想定した図である。このときの分子配列がユニ
フォーム配列を維持するには、両基板間で液晶が角ψだ
け左まわり(図中矢印の回転方向)に捩じれた配列をと
る必要があり、これを実現するには角ψ捩じれるように
液晶材料を選定すればよい。このようにして得た分子配
列は捩じれたユニフォ−ム配列と呼ぶことができ、この
場合この角ψをユニフォーム配列のツイスト角という。
ちなみに従来技術であるST−LCDはこのψを90゜
〜270゜とした捩じれたユニフォ−ム配列をしてい
る。
【0023】図5はψが180゜のST−LCDにおけ
る印加電圧に対するLCDの透過度の関係を示したもの
である。この図から、ST−LCDはある電圧、つまり
しきい値電圧Vth以上で状態を急峻に変化することとな
る。このことから、ST型のLCDはしきい電圧以下の
印加電圧下では、電圧無印加の状態に近い分子配列をな
していると考えられ、このST−LCDのように液晶の
捩じれ角が90゜以上270゜以下のLCDの分子配列
を定義するときは、このしきい値電圧以下の印加電圧状
態下で定義することとなる。また、こうした透過率−印
加電圧特性(図5の曲線)において、その特性の急峻性
を一般的には、透過率90%と10%となる印加電圧値
の差を透過率90%の印加電圧の値で割った値γで表
す。
【0024】この構成の液晶表示素子では、前述した捩
じれのないユニフォ−ム配列の場合と同様に液晶層にし
きい値電圧以上の電圧が印加されると、両基板表面近傍
の液晶分子の傾く方向に準じて液晶分子が図4の配列を
捩じったように基板に対して垂直な方向に配列する。
【0025】図6からわかるように、ユニフォーム配列
のツイスト角ψは上基板の配向Fの液晶分子のトレーリ
ング部分TF を基準にして、下基板の配向Rの液晶分子
のリーディング部分LR までの角度を表している。
【0026】ψは、図6のように左回りを+θと、図7
のように右回りを−θと2通りに定義できる。
【0027】一方、図8(b)のような液晶分子の配列
も可能である。このような配列は、前述した図3(b)
の配列同様、捩じれを生じさせないネマティック液晶組
成物を図8(a)の構成下に維持すれば達成できる。
【0028】こうした分子配列は、上下基板の分子配列
F、Rが同方向にあり、図8(b)のように、分子配列
は液晶分子のチルト角が上基板11のプレチルト角α0
から徐々に角度が減少し、液晶層厚dの中点d/2で基
板11と平行になった後、下基板12のプレチルト角α
0 に至るまで逆の角度に傾いていくようになっているも
のである。すなわち、リーディング部分LF 、LR が互
いに近接し、トレーリング部分TF 、TR が互いに離れ
て配列する。このような配列をスプレイ配列という。
【0029】次に、このスプレイ配列に前述したユニフ
ォ−ム配列同様、捩じれを加えた構造を得ることを考え
る。図9のように、図6のユニフォーム配列と同じく上
基板11の配向Fに対して下基板12の配向Rをθだけ
交差した状態でスプレイ配列とすることを考えると、図
9に示すように、上基板11の配向Fのトレーリング部
分TF から下基板の配向Rのトレーリング部分TR との
なす角度で液晶分子が捩じれていなければならないこと
となる。スプレイ配列におけるこのツイスト角をωとす
ると、図9の左回りにωをとると、ωは正であるから、
スプレイ配列ツイスト角ωLは(θ+180°)とな
り、右回りにωをとると、ωは負であるから、スプレイ
配列ツイスト角ωRはその補角である(θ−180°)
となる。
【0030】また、図10のような構成を考えると、右
回りにωをとると、ωは負であるから、スプレイ配列ツ
イスト角ωRは(−θ−180°)となり、左回りにω
をとると、ωは正であるから、スプレイ配列ツイスト角
ωLはその補角である(−θ+180°)となる。
【0031】このように図9、10の構成では、スプレ
イ配列ツイスト角ωは(±θ+180°)と(±θ−1
80°)の4通りのツイスト状態のいずれかを取ること
ができる。以上のようにスプレイ配列においても、ユニ
フォ−ム配列時のツイスト角ψの+θ、−θに対応し
て、それぞれ捩じれ配列が実現できる。
【0032】図9、図10で説明した各ωはユニフォー
ムツイスト配列をさせた場合のツイスト角ψを考える
と、それぞれψ=+θ、−θとなり、角θが0≦θ≦9
0°の範囲では、ψが±θのとき捩じれたスプレイ配列
を実現するには、そのツイスト角ωがそれぞれ(±θ+
180°)、(±θ−180°)でなければ成立しない
ことを意味する。この場合にωの取り得る値の範囲は、
ω=|θ±180゜|=90゜〜270゜となり、この
ツイスト角は従来のST−LCDの実用解と一致する。
つまり、捩じれたスプレイ配列であって、従来のST−
LCDのツイスト角に等しいツイスト角を得ることを考
えると、ユニフォ−ム配列のツイスト角ψが±θであっ
て液晶のツイスト角ωが(±θ+180°)または(±
θ−180°)となり、この構成が本発明の液晶表示素
子の第一の特徴となる。こうした本発明の液晶表示素子
の分子配列を概念的に示すと図11のようになる。
【0033】液晶組成物の層厚方向に配列をらせん状に
捩じれさせる能力は一般的に捩じれが1回転するのに要
する距離(厚み)で表される。この距離をP(このPは
ピッチという。)とし、液晶層厚dとするとd/Pは液
晶組成物の液晶配列の回転能力を示すこととなる。
【0034】したがってこれを角度で表すと、d/P×
360°になる。液晶の捩じれ角は、前述した上下基板
表面の分子配列方向及びこのd/Pの値により制御され
る。θに対し、液晶の捩じれ角ψやωの取り得る値はθ
+180゜×n(n=0,1,2……)であり、これを
前述した本発明の液晶分子の捩じれ角ω=±θ+180
°、±θ−180°にするには、捩じれ能力d/P×3
60゜をこのωの値の±90゜の範囲にすれば達成され
る。これにより、セルツイスト角ψが±θで、液晶のツ
イスト角ηが±θ+180°であるときは、d/Pが
±θ+180°−90°<d/P×360°<±θ+1
80°+90°であり、液晶のツイスト角ηが±θ−1
80°であるときは、d/Pが±θ−180°−90°
<d/P×360°<±θ−180°+90°であるよ
うにすることが本発明のセル構成を実現する解となる。
【0035】この液晶分子の捩じれ方向、捩じれ度合い
は、液晶に混ぜるカイラル液晶剤の種類、混合量により
制御することができる。具体的な材料としては、左回り
カイラル剤にオクチル−2−オキシ−4−(4´−n−
ヘキシロキシ)−ベンゾール例えばS−811(メルク
社製)、右回りカイラル剤に4−シアノ−4´−(2−
メチルブチル)−ビフェニール例えばCB−15(メル
ク・リミテッド社製)を挙げることができる。
【0036】先に述べた電荷は、用いる液晶材料や配向
膜材料などから発生すると考えられる。
【0037】本発明の液晶表示素子は、液晶の配列がス
プレイ配向でツイスト角ωが90°以上270°の構成
を持っており、電圧印加状態の電荷の密度の偏りが発生
しない。液晶セルに電圧を印加したとき、液晶層内に電
荷の移動が発生すると考えると、こうした電荷が移動す
る方向は、液晶の分子配列方向に沿って移動すると考え
るのが妥当である。よって、電荷の移動方向を図示する
と図12や図13のようになる。ここで、本発明の液晶
表示素子の分子配列を大まかに捕らえることにする。ス
プレイ配列で180゜前後(±90゜の範囲)の捩じれ
を有している場合について、平面的に表記すると図12
の分子配列となる。図12の場合、電荷の移動方向は図
中の矢印e方向に発生すると考えられる。基板11、1
2表面上の液晶分子Mの配列方向が対称なため、電荷の
移動の方向は、左右いずれの方向にも発生し、その動き
易さも左右で等しい。ここで、電荷の移動方向は電荷の
種類などに応じて、図中の矢印と逆の方向に移動するこ
とも有り得る。しかしながらこの電荷の移動方向がいず
れの方向であっても、電荷の移動の方向は、左右いずれ
の方向にも発生し、その動き易さも左右で等しい。よっ
て、電源16から電極14、15に電圧を印加した時の
電荷の密度の偏りが発生せず、したがって焼き付きが原
理的に発生しない。
【0038】この構成に比べて従来のユニフォーム配列
STセルは図12同様に表記すると図13(a)、
(b)のようになる。前述したように、セルの電圧印加
状態の電荷の移動方向は電荷の種類などに応じて、図1
3(a)のように右から左への場合だけでなく、図13
(b)に示すように、逆の方向をとることもあり得る。
いずれにせよ、このSTセルの構成では、図4のように
電荷の移動方向に偏りが生じる。
【0039】焼き付き現象についてさらに詳しく述べ
る。
【0040】従来のSTセルの構成において、電荷の移
動方向が図13(b)に示されるように左から右への場
合であった時を考察する。電荷の移動方向は、図15に
示すように従来のSTセルの捩じれ量が240゜の場合
は0≦z≦d/2では大略z0の方向で、d/2≦z≦
dでは大略zd の方向となる。したがって、図16のよ
うに液晶セルの表示画面に例えば□ABCDのパタ−ン
を表示するように電圧を印加し続けると電圧印加部分と
電圧無印加部分とで特にその境界部分で、前述した電荷
の移動方向に応じた相対的な電荷密度の偏り(図4)が
発生してしまう。その結果、外部から印加される電圧の
液晶層への実効値が異なり、結果として、焼き付きを起
こす。
【0041】すなわち図16から明らかなように境界部
分での電荷密度の変化はy−y´に平行なA−D境界部
よりもA−B境界部のほうが大きい。同様のことがB−
C境界部、D−C境界部に対しても言え、事実上焼き付
きとして問題となる電荷密度の変化はA−B境界部及
び、D−C境界部に生ずるものである。このA−B境界
部及び、D−C境界部に生ずる電荷密度の変化の度合い
は、それら境界部における2つの電荷の移動方向の双方
のなす角度に応じる。この角度が0゜の場合(液晶の捩
じれ角が180゜の場合)は電荷の移動方向が双方で完
全に一致している場合であって、電荷密度の変化の度合
いは最も強くなり、逆に180゜の場合(液晶の捩じれ
角が360゜の場合)は、電荷の移動方向が双方で完全
に相殺され、電荷密度の変化の度合いは最も弱くなる。
したがって、焼き付きの強度は、この2つの電荷の移動
方向の双方のなす角度に応じるわけであるから、説明の
便宜上、この角度を焼き付き依存角Xと定義する。この
焼き付き依存角Xが小さいほど焼き付きの強度は大きく
なるわけである。以上説明したように従来のST方式で
は、ツイスト角が90゜以上乃至270°以下の範囲
で、この焼き付き依存角Xは図17の点線で示すように
90°以下の値しか得ることができないために、焼き付
きの強度は実用上大きな問題となっていた。
【0042】本発明においては、2枚の電極付き基板間
に誘電異方性が正のネマティック液晶組成物を挟持し、
前記基板表面上で液晶分子長軸を一方向に配列させるプ
レチルト配向を誘起する手段を有しており、2枚の基板
表面上での液晶分子の配列方向が、各々の基板表面上で
一様な方向に配列されている。上下基板表面における液
晶分子の長軸の基板表面に向かった方向ベクトルのなす
角をX(この角度は前述した焼き付き依存角Xとなる)
としたとき、この焼き付き依存角Xはツイスト角が90
°以上270°以下の範囲で、90°≦X≦180°と
なる。
【0043】このように焼き付き依存角Xを考えると、
例えばツイスト角240°の場合、従来のST方式(ユ
ニフォーム配列)では、θが60°であるのに対して、
本発明のスプレイ配列ではその補角であるη=180°
−θ=180°−60°=120°となる。したがっ
て、本発明の液晶表示素子は、電圧無印加時の光学的効
果が従来のST方式にほぼ等しく、なおかつ、焼き付き
依存角Xが大きいことから、焼き付き現象が軽減される
効果が生じる。
【0044】さて、このようにして得た液晶表示素子の
液晶厚み方向に対するチルト角αの変化の一例を図18
に示す。この図は上下の基板上のプレチルト角α0 が同
じ場合を示している。液晶層の厚み方向をzとし、その
厚みをdとすると、セルの中央部分d/2の位置におい
てチルト角αの値が正負逆になっている。これは、セル
内のd/2の位置において、液晶分子の傾きが逆になる
ことを示している。このようなセルに電圧を印加した場
合のセル中央付近の液晶分子は正負どちらの方向(図中
の2つ矢印の方向)へも同じ確率で起き上がると考えら
れるので、電圧印加時に場所によって起き上がる方向が
異なり配向不良が発生し、表示品位が低下することがあ
る。この問題を解決するためには、図19に示すように
2枚の基板11、12上のプレチルト角α0 をα01>α
02のように大きさを異ならせることが効果的である。つ
まり、2枚の基板上のプレチルト角α0 の大きさを異な
らせれば、液晶層内で液晶分子の傾きが逆になる位置Z
p がプレチルト角の小さいα02の基板側に移動し、図2
0のように電圧印加状態における液晶層厚方向の液晶分
子の垂直に起き上がる方向を支配するので、電圧印加時
の配向不良が発生しない。また、従来のST方式同様、
双方に基板におけるプレチルト角を最適化(一般的には
高いほうがいいとされている。)することによって、液
晶印加電圧を増加していく時と減少していく時とで電圧
に対する光透過度の履歴曲線が図5に示すような同一の
曲線となり、いわゆるヒステリシスが生じない。
【0045】また、本発明の液晶表示素子のようにツイ
ストしたスプレイ配列はZp を堺に実効的に傾く方向が
逆の2つのツイストしたユニフォーム配列から構成され
るのと等価と考えることができる。双方の液晶層のツイ
スト角や液晶層厚は、全層厚がツイストしたユニフォー
ム配列からなる従来の構成の液晶表示素子より小さくな
る。したがって本発明の液晶表示素子は従来の構成の液
晶表示素子よりも応答速度が早くなる。ここで、プレチ
ルト角α01とα02の比を大きくすると一方の基板のチル
ト方向の支配度が増すため、前述した2つの液晶層の層
厚の比も大きくなり、実効的に応答速度も全層厚がツイ
ストしたユニフォーム配列からなる従来の構成の液晶表
示素子に近い値となる。よって、応答速度の観点から考
えるとα01とα02の差は小さいほうがよい。
【0046】このように、電圧印加時の配向不良防止の
観点に立てば、α01とα02の差は大きい方が望ましい。
しかしながら、応答速度の観点に立てば、逆にα01とα
02の差は小さいほうがよい。
【0047】以上のようにに本発明の液晶表示素子は、
液晶はいわゆるスプレイ配列をとるため、焼き付き不良
が防止でき、応答速度も速い。
【0048】また、液晶層が電圧無印加状態では、観測
点から見た液晶分子配列のチルト角が一様でなく生じる
複屈折の大きさがどの方向から見ても均一化されるので
従来のユニフォーム配列に比べ視野角をも拡大できる。
【0049】
【実施例】以下本発明の液晶表示素子の実施例を詳細に
説明する。
【0050】(実施例1)図1(a)における走査電極
14側の上基板11上(z=0)にオプトマーAL−1
051(日本合成ゴム社製、プレチルト角約2°)から
なる配向膜17を被着し、信号電極15側の下基板12
上(z=d)にPSI−2301(チッソ社製、プレチ
ルト角約7゜)からなる配向膜18を形成し、図1
(b)に示すようにツイスト角が240゜であって、且
つ、出射光側の液晶分子のダイレクタ(フロント基板ラ
ビング方向に等しい)から、60゜の方位に入射光側の
液晶分子のダイレクタ(リア基板ラビング方向に等し
い)を配置するようラビング処理を施して、これら基板
間にΔnが0.134の正の誘電異方性を持つネマティ
ック液晶(メルク社製ZLI−2293)を液晶層13
として封入し液晶表示素子10を作製した。なお、液晶
分子の捩じれ状態を図9を用いて見るならば、上下基板
11、12間の液晶のツイスト角は、走査電極側の基板
11のラビング方向F、信号電極側の基板12のラビン
グ方向Rとしたとき、液晶分子のツイスト角ωLで示さ
れる。
【0051】前記の液晶材料は捩じれピッチPが8.5
7μmとなるように左捩じれカイラル剤(メルク社製、
S−811)を適量添加してあり、また、液晶層厚は
6.0μmに設定した。したがって、液晶組成物のd/
P×360°は、約252°である。
【0052】さて、この液晶表示素子に電源16をつな
ぎ、電極14、15間に電圧を印加し、印加電圧−透過
度特性を測定したところ、図5に示すようなST方式同
様の急峻な特性が得られ、また、ヒステリシスもなく配
向不良、メモリー現象は発生しなかった。
【0053】こうして得られたドット数640×480
の液晶表示素子を1/240デューティ駆動し、液晶表
示素子の一部分に、ブロック状のパターンを表示して、
選択電圧印加領域領域と非選択電圧印加領域領域をつく
り、約1時間点灯後、素子全体を選択電圧印加領域とし
て焼き付き現象の発生度合いを調べたが、素子全体が均
一な濃度の表示であり、焼き付きの現象は見受けられ
ず、メモリーの発生も皆無であった(表1参照)。
【0054】
【表1】 また、等コントラスト曲線を図21に示す。非常に広い
視野角が得られた。
【0055】(実施例2)実施例1の液晶表示素子にお
いて、ラビング方向を図22のように変え、また、左捩
じれカイラル剤の代わりに右捩じれカイラル剤としてエ
ステル系R−811(メルク社製)を添加し、液晶表示
素子を作製した。
【0056】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過度特性を測定したところ、急峻な特性が得られ、
また、実施例1と同様の点灯試験を行ったところ、焼き
付きは全く発生せず、良好な視認性が保たれた。
【0057】また、点灯評価時に配向不良とメモリーの
発生は皆無であった(表1参照)。 (実施例3)実施例1の液晶表示素子において、ラビン
グ方向を図23のように変え、走査電極側基板上(z=
0)にAL−1051の代わりとしてSE−150(日
産化学社製、プレチルト角約4°)を、信号電極側基板
上(z=d)に前述のPSI−2301を配向膜として
形成し、ツイスト角を180°とした。また、液晶組成
物のd/P×360゜は198゜と、180°より大き
く設定した。
【0058】こうして得られた液晶表示素子に実施例1
と同様の点灯試験を行ったところ、焼き付きは全く発生
せず、良好な視認性が保たれた。
【0059】また、点灯評価時に配向不良とメモリーの
発生は皆無であった(表1参照)。 (実施例4)実施例3において、信号電極側基板上にP
SI−2301の代わりとしてPSI−2401(チッ
ソ社製、プレチルト角約12°)を配向膜として形成
し、液晶表示素子を作製した。
【0060】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過度特性を測定したところ、実施例3よりもさらに
急峻な特性が得られた。
【0061】また、実施例1と同様の点灯試験を行った
ところ、焼き付きは全く発生せず、良好な視認性が保た
れた。
【0062】また、点灯評価時に配向不良とメモリーの
発生は皆無であった(表1参照)。 (実施例5)実施例3において、信号電極側基板上にP
SI−2301の代わりとしてSiOを斜方蒸着し、信
号電極側基板上の液晶分子のプレチルト角を〜35°と
して、液晶表示素子を作製した。
【0063】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過度特性を測定したところ、実施例4よりもさらに
急峻な特性が得られた。
【0064】また、実施例1と同様の点灯試験を行った
ところ、焼き付きは全く発生せず、良好な視認性が保た
れた。
【0065】また、点灯評価時に配向不良とメモリーの
発生は皆無であった(表1参照)。 (実施例6)実施例4において、左捩じれカイラル剤の
代わりに右捩じれカイラル剤(メルク社製、R−81
1)を添加し、液晶表示素子を作製した。
【0066】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過度特性を測定したところ、急峻な特性が得られ、
また、実施例1と同様の点灯試験を行ったところ、焼き
付きは全く発生せず、良好な視認性が保たれた。
【0067】また、点灯評価時に配向不良とメモリーの
発生は皆無であった(表1参照)。 (実施例7)実施例1において、両基板上にPSI−2
301を配向膜として形成し、液晶表示素子を作製し
た。
【0068】こうして得られた液晶表示素子は、点灯評
価時に部分的に配向不良があるセルもあったものの、印
加電圧−透過度特性は急峻で、また、実施例1と同様の
点灯試験を行ったところ、焼き付きは全く発生せず、良
好な視認性が保たれた(表1参照)。
【0069】(実施例8)実施例2において、両基板上
にPSI−2301を配向膜として形成し、上下基板で
ラビング強度を変えることにより、双方の基板表面のプ
レチルト角を、7゜、6゜として、左捩じれカイラル剤
の代わりに右捩じれカイラル剤(メルク社製、R−81
1)を添加し、液晶表示素子を作製した。
【0070】こうして得られた液晶表示素子は、ごくま
れ(100セル中1〜2セル)に点灯評価時にわずかに
配向不良があるセルもあったものの、印加電圧−透過率
特性は急峻で、また、実施例1と同様の点灯試験を行っ
たところ、焼き付きは全く発生せず、良好な視認性が保
たれ(表1参照)、なおかつ、応答速度も、立ち上が
り、立ち下がりの合計で240msと、従来の構成のも
の(一般的には合計で400msくらい)よりも著しく
速くなった。
【0071】(実施例9)実施例3において、両基板上
にPSI−2301を配向膜として形成し、液晶表示素
子を作製した。
【0072】こうして得られた液晶表示素子は、点灯評
価時に非常に微小な面積の部分的なに配向不良があるセ
ルもあったものの、印加電圧−透過度特性は急峻で、ま
た、実施例1と同様の点灯試験を行ったところ、焼き付
きは全く発生せず、良好な視認性が保たれた(表1参
照)。
【0073】(実施例10)実施例5において、両基板
上にPSI−2401を配向膜として形成し、液晶表示
素子を作製した。
【0074】こうして得られた液晶表示素子は、点灯評
価時に非常に微小な面積の部分的なに配向不良があるセ
ルもあったものの、印加電圧−透過度特性は急峻で、ま
た、実施例1と同様の点灯試験を行ったところ、焼き付
きは全く発生せず、良好な視認性が保たれた(表1参
照)。
【0075】(実施例11)実施例1において、図24
のように両基板11、12上にプレチルト角が7°およ
び2°である配向膜20、21を各々形成し、各画素に
おいて一画素内に各々の基板上でプレチルト角が7°で
ある領域と2°である領域を形成し、かつ、下基板12
のプレチルト角が7°である領域に対応する上基板11
の領域をプレチルト角を2°とし、下基板のプレチルト
角が2°の領域に対応する上基板の領域のプレチルト角
を7°とする。これにより、一画素を形成する液晶分子
配列領域が、液晶分子配列状態が異なる2種の状態にな
る。
【0076】こうして得られた液晶表示素子は電圧印加
時は実施例1と同様の光学特性を示し、また、基板正面
観察方向における電気光学特性もほぼ同様の効果をもた
らした上に、等コントラスト特性を測定したところ、図
27に示すように、実施例1同様に非常に広くしかも実
施例1以上に視角依存性が対称形である良好な特性が得
られた。
【0077】(比較例1)実施例7において、ラビング
方向を図25のように変え、ツイスト角を240°のS
T形液晶表示素子を作製した。この際、液晶組成物のd
/P×360゜は205゜とした。
【0078】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過度特性を測定したところ、実施例1と同様の急峻
な特性が得られたが、実施例1と同様の点灯試験を行っ
たところ、ブロックパターンの端部に焼き付きが発生
し、視認性が損なわれた(表1参照)。
【0079】また、視野角は図26に示す等コントラス
ト曲線のように狭く、反転のない視野角は+35°、−
42°と狭く、応答速度も立ち上がり、立ち下がりの合
計で400msと遅かった。
【0080】(比較例2)比較例1において、走査電極
側基板上(z=0)に前述のSE−150を、信号電極
側基板上(z=d)に前述のPSI−2301を配向膜
として形成し、ツイスト角を240°のST形液晶表示
素子を作製した。
【0081】こうして得られた液晶表示素子の印加電圧
−透過率特性を測定したところ、実施例1と同様の急峻
な特性が得られたが、実施例1と同様の点灯試験を行っ
たところ、ブロックパターンの端部に焼き付きが発生
し、視認性が損なわれた(表1参照)。
【0082】(比較例3)実施例3において、ラビング
方向を図8(a)のように変え、ツイスト角を180°
のST形液晶表示素子を作製した。この際、d/Pは〜
0.43とした。こうして得られた液晶表示素子に実施
例1と同様の点灯試験を行ったところ、ブロックパター
ンの端部に焼き付きが発生し、視認性が損なわれた(表
1参照)。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、安定な配向性を有し、
急峻な電気光学特性を持ち、高いコントラストで焼き付
き現象が発生しない視野角の広い液晶表示素子が得られ
る。
【0084】なお、実施例においては、ST方式の単純
マトリクス駆動についてのみ触れたが、ECB方式やG
H方式をはじめとするその他の手法と組み合わせた各種
単純マトリクス駆動はもちろんのこと、TFTやMIM
といった能動素子を用いたアクティブマトリクス駆動に
用いても同様の効果を得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例の液晶表示素子を示
す拡大断面図、(b)は上下基板のラビング方向の相関
関係を示す平面図、
【図2】(a)は液晶分子のプレチルト角を説明する略
図、(b)は液晶分子の配向方向を説明する略平面図、
【図3】(a)は2枚の基板間に液晶層を配置したとき
のユニフォーム配列の液晶の配向方向を示す略平面図、
(b)は(a)における液晶分子の配列を説明する略断
面図、
【図4】図3(b)のユニフォーム配列において、電極
間に電圧を印加したときの液晶分子の配列の変化を示す
略断面図、
【図5】液晶層に印加する電圧(V)と液晶層の透過率
の関係を示す曲線図、
【図6】ユニフォーム配列における液晶のツイスト角を
説明するもので、2枚の基板の液晶分子の配列方向を交
差した場合を示す略平面図、
【図7】ユニフォーム配列における液晶のツイスト角を
説明するもので、2枚の基板の液晶分子の配列方向を図
6の場合と逆方向に交差した場合を示す略平面図、
【図8】(a)は配向処理を施した2枚の基板間に液晶
層を配置したときの、スプレイ配列された液晶の配向方
向を説明する略平面図、(b)は(a)における液晶分
子の配列を説明する略平面図、
【図9】本発明の構成を説明するもので、2枚の基板間
の配向方向とツイスト角を示す略平面図、
【図10】本発明の構成を説明するもので、2枚の基板
間の配向方向とツイスト角を示す略平面図、
【図11】液晶層厚dとツイストされた液晶分子のらせ
んピッチPの関係を示す斜視図、
【図12】本発明の液晶表示素子の作用を説明する略
図、
【図13】(a)は従来装置の液晶表示素子の作用を説
明する略図、(b)は従来装置の液晶表示素子の作用を
説明する略図、
【図14】図13(a)における従来装置の電荷密度分
布を説明する略図、
【図15】電荷の移動方向と焼き付き依存角を説明する
図、
【図16】表示面上の四角形表示パターンによる焼き付
きを説明する図、
【図17】本発明と従来装置のツイスト角度と焼き付き
依存角の関係を示すグラフ、
【図18】液晶層の厚み方向の位置と液晶分子の傾き角
αの関係を示すグラフ、
【図19】本発明の構成における電圧無印加時の液晶分
子の配列を示す略断面図、
【図20】図19において、電極間に電圧を印加したと
きの液晶分子の配列を示す略断面図、
【図21】本発明の実施例の等コントラスト曲線を示す
分布図、
【図22】本発明の他の実施例の2枚の基板の配向方向
の交差角と液晶のツイスト角を示す略平面図、
【図23】本発明の他の実施例の2枚の基板の配向方向
の交差角と液晶のツイスト角を示す略平面図、
【図24】本発明の他の実施例の構成を示す略断面図、
【図25】本発明の他の実施例の2枚の基板の配向方向
の交差角と液晶のツイスト角を示す略平面図、
【図26】従来のST型LCDの等コントラスト曲線を
示す分布図、
【図27】本発明の一実施例の等コントラスト曲線を示
す分布図、
【符号の説明】
10…液晶表示素子、 11、12…基板、 13…液晶層、 14、15…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 木下 喜宏 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の電極付き基板間に誘電異方性が正
    のネマティック液晶層を挟持し、前記基板表面上で液晶
    分子長軸を一方向に配列させるプレチルト配向を誘起す
    る手段を有しており、2枚の基板表面上での液晶分子配
    列方向の交差角がθ(0°≦θ≦90°)であり、2枚
    の基板上でのチルト配向によって液晶層をユニフォーム
    ツイスト配列させるように決まるセルツイスト角がψで
    ある液晶表示素子において、 液晶層への印加電圧がしきい値電圧より小さい状態で、 ψが±θ(ツイスト方向が左回りの時+,右回りの時−
    とする)であって、液晶のツイスト角ωが±θ+180
    °または±θ−180°(以上複号同順)であることを
    特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 2枚の電極付き基板間に誘電異方性が正
    のネマティック液晶層を挟持し、前記基板表面上で液晶
    分子長軸を一方向に配列させるプレチルト配向を誘起す
    る手段を有しており、2枚の基板表面上での液晶分子配
    列方向の交差角がθ(0°≦θ≦90°)であり、2枚
    の基板上でのチルト配向によって液晶層をユニフォーム
    ツイスト配列させるように決まるセルツイスト角がψで
    ある液晶表示素子において、 液晶層厚をd、液晶組成物の螺旋ピッチがPで螺旋方向
    が左の時Pは正、右の時は負としたとき、 ψが±θで、液晶のツイスト角ωが±θ+180°であ
    るときは、d/Pが ±θ+180°−90° <d/P×360°<±θ+
    180°+90°で、 液晶のツイスト角ωが±θ−180°である時は、d/
    Pが ±θ−180°−90° <d/P×360°<±θ−
    180°+90°(以上複号同順)であることを特徴と
    する液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記2枚の基板上における液晶分子のプ
    レチルト角の大きさが互いに異なることを特徴とする請
    求項1記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 1画素を形成する液晶分子配列領域が、
    液晶分子配列状態が互いに異なる2種以上の液晶分子配
    列領域からなる請求項1記載の液晶表示素子。
JP4344998A 1991-12-26 1992-12-25 液晶表示素子 Pending JPH05313126A (ja)

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JP3-344592 1991-12-26
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7283191B2 (en) 2003-11-19 2007-10-16 Seiko Epson Corporation Liquid crystal display device and electronic apparatus wherein liquid crystal molecules having particular pre-tilt angle
JP2010186045A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Stanley Electric Co Ltd 液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7283191B2 (en) 2003-11-19 2007-10-16 Seiko Epson Corporation Liquid crystal display device and electronic apparatus wherein liquid crystal molecules having particular pre-tilt angle
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