JPH05302527A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関

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JPH05302527A
JPH05302527A JP13415492A JP13415492A JPH05302527A JP H05302527 A JPH05302527 A JP H05302527A JP 13415492 A JP13415492 A JP 13415492A JP 13415492 A JP13415492 A JP 13415492A JP H05302527 A JPH05302527 A JP H05302527A
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JP
Japan
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gas
path
volume
internal combustion
engine
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JP13415492A
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English (en)
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Tore G O Berg
トーレ・グスタフ・オーヴェ・ベリィ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却する必要のない、熱効率を飛躍的に高め
た内燃機関を提供する。 【構成】 経路をその間に有する2つのシリンダーをそ
なえ、各シリンダーが、摺動するピストンを内蔵し、前
記ピストンが同期的に、かつ、反対方向に動くように組
み合わされた、或いは、固定子と回転子、前記固定子と
前記回転子との間に、閉じた円のように形成された経
路、並びに、前記経路内で摺動し、その回転子にとりつ
けられた少なくとも1枚の羽根をそなえた、膨張が実質
的に一定の温度で、並びに、実質的に一定の圧力で行わ
れる、内燃機関。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスの膨張中に燃料
と、空気又は酸素との、或いは、これらの反応生成物と
の噴射注入によって同ガスが一定温度で膨張するとい
う、並びに、先に起こった膨張からのガスが今回の膨張
中に、膨張しているガスの圧力もまた一定になるような
方法によって、膨張室へと返されるという原理に従って
作動する高い効率の内燃機関に、関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばピストン・エンジン、バンケル
・エンジン等の内燃機関が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日使用されている内
燃機関(たとえば、ピストン・エンジンやバンケル・エ
ンジン)は、ガスの断熱膨張を伴なって作動する。この
ことは、ガスが、初期に高い圧力と初期に高い温度とを
持ち、終期に低い圧力と終期に低い温度とを持つことを
意味する。エンジンの効率とエンジンの出力とは、初期
状態と最終状態との間の温度の差の増大と共に増加す
る。最終状態では、ガスは外気中に排気される。最終状
態での圧力及び・又は温度を低下させることはできな
い。従って、より大きな出力と、より高い効率とを目指
す努力は、初期の圧力と温度とを増大させる方向に向け
られてきている。従って、エンジンを冷却することが必
要である。一般的に言って、燃料の燃焼エネルギーの1
/3は、使える出力となり、1/3は冷却によって失わ
れ、1/3は排気と共に失われる。本発明は、冷却する
必要のない、熱損失の小さな、高効率の内燃機関を提供
しようとするものである。
【0004】
【実施例】全ての図において、矢印は、構成エレメント
又は流体の動きの方向を示す。
【0005】図1は本発明の基本的構成の1例を示す。
2つのシリンダー1と2は、お互いの間の壁4と5を通
じる経路3が設けられるように組み立てられている。各
々のシリンダーは摺動するピストン6と7とを、それぞ
れそなえている。2つのピストン6と7は、それらが同
期的に、かつ、反対方向に動くように、ロッド8と9を
介して、組み合わされている。従って、2つのピストン
の間の体積は一定である。従って、1つのシリンダー、
すなわち、「圧縮器」内の体積が減少するときには、も
う1つのシリンダー、すなわち、「モーター」内の体積
は同じ量だけ増大する。ピストン間の体積が、体積V,
圧力P,及び、温度Tのガスで満たされたときには、ガ
スは、体積が減りつつあるシリンダーから、体積が増大
しつつあるシリンダーへと、V,P,及び、Tの変化無
しで流れる。
【0006】「圧縮器」がその接続を外され、経路3が
閉ざされると、「モーター」内のガスは膨張して、例え
ば公知のエンジンにおけるクランクシャフトに対して仕
事をする。ガスの温度が一定に保たれるように熱がガス
に供給される場合には、その膨張は等温線的である。供
給された熱は全て、次には仕事に変換されるが、圧力は
減少する。モーター内のガスの初期体積がVm であれ
ば、ガスについて下記の式が法則として成立する。 PVm =NRT (1) ここで、Nは体積Vm におけるガスのモル数であり、R
はガス定数である。
【0007】TとNが一定であるときには、下記の式が
派生する。 PdVm +Vm dP=0 (2) 斯くして、dp<0であり、Pは減少する。 P=NRT/V (3)
【0008】「圧縮器」が接続され、経路3が開いた状
態でこの操作が繰り返されると、体積dVm が「圧縮
器」から「モーター」へと移送されることになる。この
移送では、ガスにおけるエネルギーの変化はない。「モ
ーター」は単にガスの量dNを受け入れる。
【0009】(1)により、 PdVm =RTdN (4)
【0010】これは、(2)の代わりに下記の方程式を
与える。 PdVm +Vm dP=RTdN=PdVm (5)
【0011】それ故に、この場合には、 Vm dP=0 (6)
【0012】すなわち、Pは一定である。斯くして、供
給された全ての熱は仕事に変換され、初期状態P,V,
Tは膨張の間、維持される。この行程が完了した時、ピ
ストンは向きを反転し、ガスは「モーター」から「圧縮
器」へと移送される。「モーター」は今や「圧縮器」と
なり、「圧縮器」は「モーター」となる。回帰点で「モ
ーター」への熱の供給は中断され、今や「モーター」と
なった「圧縮器」へと熱が供給される。
【0013】このようにして、ガスは変化無しに2つの
シリンダーの間を前に後にと流れ、このシステムに供給
された全ての熱は仕事に変換されることになる。このエ
ンジンの熱効率は100%である。各々のピストンの1
回毎の行程で生じる仕事はPV、又は、NRTであり、
両方のピストンは、1サイクル当たり、あわせて2P
V、又は、2NRTの仕事を生み出す。
【0014】微分による、連続体の数学的記述には、間
欠的ステップと交代的ステップによる物理学的記述が対
応する。
【0015】斯くして、図1における2つのシリンダー
間の経路3は交互に開閉され、熱の供給は交互に断続さ
れる。経路が閉じられた時には、「モーター」内のガス
は微量ΔVだけ等温膨張し、その膨張の仕事は次の式で
与えられる。 等温での仕事=PV ln[(V+ΔV)/V] =PV ln(1+ΔV/V) =P ΔV (7)
【0016】この仕事は、供給された熱の量に等しい。
同時に、「圧縮器」内のガスは、断熱状態で前記の量Δ
Vだけ圧縮される。経路は今や開かれ、熱供給は断たれ
る。「圧縮器」内のガスは、「モーター」内に向い、初
期状態P,V,Tへと、前記の量ΔVだけ断熱的に膨張
する。ガスは、それにより、前に受け取った断熱圧縮の
仕事に等しい仕事を生み出す。斯くして、ガスは全てそ
の初期状態に戻される。
【0017】正味の結果は、熱からの仕事PΔVと、モ
ーター内のガスの量の増大分ΔNとである。このサイク
ルは何回でも繰り返すことができる。行程の終点では、
ガスの状態は変っておらず、モーターは、モーター内の
ガスに供給された熱量に等しい仕事を公知のエンジンの
クランクシャフトに与え終る。
【0018】すなわち、(7)により、 全仕事量=Σ PΔV=P Σ ΔV=P(V2 −V1 ) (8) ここで、Pは初期と終期とにおける圧力であり、V2
1 は当該行程の体積である。1サイクル当たりの仕事
量は前記仕事量の2倍である。
【0019】実際の運転では、燃料と、空気又は酸素
と、或いは、これらの反応生成物とを、ガスの膨張中に
「モーター」のシリンダー内に噴射することにより熱を
そのガスに供給する必要があり、それは入り口21,2
1′を通じて為される。
【0020】従って、燃料と、空気又は酸素と、或い
は、これらの反応生成物とが「モーター」内の圧力にま
で圧縮されなければならない。この追加体積分のガス
は、行程の終了前にシステムから、望ましくは、「圧縮
器」から、取り除かれなければならず、それは出口2
2′を通じて為される。そのガスが単に大気中に放出さ
れることは、摩擦の無いシステムにおいては、エネルギ
ーの唯一の損失である損失を構成する。
【0021】燃焼プロセスにおける燃料と空気や酸素と
の噴射の制御は、いわゆる当業者にはよく知られてい
る。市場に出ているシステムの例としては、ボッシュ社
(Bosch GmbH)によって製造された、いろい
ろのものがある。
【0022】本発明の基本的構成において、燃料がエン
ジン外の別の燃焼室内で燃やされるとき、高温の燃焼生
成物は、図において矢印で示されるように、かつ、それ
らが生成される早さで、膨張室内に噴射される。
【0023】この燃焼モードは新規ではない。それは、
燃料H2 へのバンケル・エンジン(Wankel en
gine)の適用において、マツダ株式会社によって使
用されている。それは、H2 のような爆発しやすい燃料
の場合、並びに、COのような完全燃焼が難しい燃料の
場合、並びに、一般的には、燃焼プロセスの制御が要求
される時には必要である。一つの大きな利点は、それが
燃焼プロセスに触媒の使用を許すことである。
【0024】エンジン内の圧力が10kg/cm2 であ
り、燃料と空気との混合物(以下「燃料+空気」のよう
に記す)の初期圧力が1kg/cm2 であり、更に、そ
の温度が0℃である場合には、このガスの圧縮には下記
の仕事量を要する。 W={(P1 1 )/(k−1)}×{(T2 /T1 )−1} (9)
【0025】10kg/cm2 への圧縮は、k=1.4
の場合、下記の係数により温度を上昇させる。 10(k-1)/k =100.286 =1.931
【0026】従って、T2 =1.931×273°K=
527°K=254℃.この温度は、エンジン内のガス
温度として、簡略化のために選ばれている。
【0027】式(9)に代入したT2 のこの値は、1モ
ルの燃料+空気の場合、下記の通りとなる。 W={(1×22.4×103 )/0.4}×(254/273) =52.1×103 kgcm=521kgm =1.22kcal (10)
【0028】燃料がCO+H2 の場合には、その燃焼
は、CO2 +H2 O、及び、67+57=124kca
lの燃焼熱を生じる。必要とされる空気の量がO2 +4
2 なので、合計で7モルである。従って、W=7×
1.22=8.54kcal、すなわち、8.54/1
24=6.9%である。エンジンの熱効率は100−
6.9=93.1%である。役に立つエネルギーは12
4−8.5=116kcal=50×103 kgmであ
る。
【0029】P=10kg/cm2 の場合、これは下記
に相当する。 (50×103 )/(10×10-2)=5×105 cm
3 =500リットル。
【0030】0℃で1kg/cm2 の場合には、 体積500×5.188=2594リットル 7モルの燃料+空気の体積は 7×22.4=156.8リットル 或いは 157/2594=6.1%
【0031】斯くして、ガスの93.9%が再循環させ
られる。
【0032】燃料がエタノール、すなわち、C2 5
Hの場合には、燃焼生成物は、328kcalの燃焼熱
及び2CO2 +3H2 Oであり、これは3O2 と又は3
(O2 +4N2 )=15モルの空気との反応による。燃
焼後には、モル数は5+12=17となる。
【0033】圧縮の仕事は、(10)を使って、17×
1.22=20.7kcal、又は、20.7/328
=6.3%の燃焼熱である。
【0034】熱効率は100−6.3=93.7%であ
る。
【0035】役に立つエネルギーは328−20.7=
307kcal=131×103 kgmである。
【0036】P=10kg/cm2 の場合、これは13
1×103 /10×10-2=13.1×105 cm3
1310リットルに、並びに、0℃で1kg/cm2
場合には、1310×5.188=6796リットルの
体積に対応する。
【0037】燃焼生成物17モルの体積は、0℃で1k
g/cm2 の場合、17×22.4=381リットル、
或いは、381/6796=5.6%である。斯くし
て、94.4%のガスが再循環させられる。
【0038】圧縮の仕事の、並びに、排気量の比較的大
きな部分がN2 の故であることがこれらの例から判る。
空気の代わりに酸素を使用するだけで、かなりの改良が
得られる。燃料の選択がこれらの点でエンジンの性能に
大きくは影響しないことも判る。
【0039】図1に示したエンジンは、従来式ピストン
・エンジンにおける本発明の実施例である。循環するガ
スが充分な圧力を持っているので、圧縮行程は必要とさ
れない。1つのシリンダーから排気することは他のシリ
ンダーに吸気することであるので、排気行程も吸気行程
も必要とされない。
【0040】同様に、バンケル・エンジンを、本発明を
回転式に構成したものに変えることができる。バンケル
・エンジンの回転子は3枚の羽根を備えているが、エン
ジンの機能を説明するには、120°離れた1対の羽根
について説明すれば充分である。羽根は固定子の表面に
ぴったりと適合する。
【0041】回転中には、回転子と羽根と固定子との間
の容積は、回転子と固定子の間の距離が変化するので変
化する。
【0042】回転の最初の部分においては、この空間は
大気に対して解放状態にあり、燃料と前述のガスとがエ
ンジン内に吸入される間、その容積は一定である。
【0043】回転の第2の部分では、その容積が減少す
るので、ガスは圧縮される。
【0044】第3の部分では、燃料に点火され、容積は
次第に増大し、その結果、ガスは大いに膨張する。
【0045】回転の最後の部分では、その空間は大気に
対して解放状態となり、ガスは排気される。
【0046】バンケル・エンジンの基本原理は、力学上
の1基本原理である。システムはポテンシャルエネルギ
ーが減少する方向に変化する。概念として、力は、ポテ
ンシャルの勾配(potential gradien
t)、すなわちベクトルとして定義される。バンケル・
エンジンは膨張の方向に、すなわちポテンシャルエネル
ギーが減少する方向に回転する。測定可能な量が用いら
れている、この例の場合、ポテンシャルは圧力と温度に
よって示される。
【0047】図1において、膨張すなわちエンジンのピ
ストン運動が行われるので、圧力は力に変換される。一
定の、Nの値において、熱の供給は一定温度を維持で
き、その熱の全ては仕事に変換される。しかし、一定圧
力を維持するに充分な熱が供給されたとしても、そのほ
んの数分の一程度、すなわち、 (k−1)/k=0.4/1.4=1/3.5 が仕事に変換される。
【0048】温度が一定に保持される時に、圧力が図1
に示されるエンジンで一定に維持される理由は、圧縮器
からの、同じ温度と圧力のガスの供給によってNが増大
するからである。
【0049】1つのエンジンの出口が他のエンジンの入
り口になるようにバンケル・エンジンを他のバンケル・
エンジンに接続することにより、バンケル・エンジンを
本発明の原理に適合させることができる。
【0050】ガスは、図1に示されると同様に、2つの
エンジンの間で行ったり戻ったりの循環をする。システ
ム内に噴射された燃料からの生成物が除かれていない時
は、所望のトルクを得るに充分な圧力が生じ、圧縮は必
要でない。このエンジンは、斯くして、通常のエンジン
の膨張作用部分に帰せられる。しかし、圧力はシステム
全体で同じであるので、羽根が1つだけあればよい。
【0051】燃料は、図1におけるがごとく、この羽根
の回転方向背後に噴射されて、燃焼させられる。これは
圧縮と同じ効果をもたらし、ガスは、図1におけるがご
とく一定の温度と一定の圧力で膨張し、供給された全て
の熱は仕事に変換される。
【0052】図2に示されるエンジンも、同様に説明で
きる。それは、図1における直線往復動エンジンの回転
式構成化である。このエンジンは固定子10と回転子1
1で構成されている。固定子における経路13にはまり
込んで、その中で摺動する羽根12を回転子は備えてい
る。モーターと圧縮器とは羽根によって分離され、モー
ター内のガスは加熱され、圧縮器内のガスは加熱されな
い。
【0053】図2に示したエンジンの作用は次の通りで
ある。羽根の運動の結果として、羽根の上流のガスは圧
縮され、羽根の下流のガスは膨張する。膨張しつつある
ガスは圧力の減少と温度の減少を蒙る。温度は熱の供給
によって回復される。圧力の損失は、より多くのガスの
供給によって補われる。この新しいガスは膨張して温度
を失い、熱を吸収して仕事をする。
【0054】膨張の方向、すなわち、羽根の方に向いた
力がこの仕事に対応する。この力の大きさは、羽根の面
積に、膨張するガスの圧力を掛けたものである。圧縮さ
れたガスが膨張する時に、それは圧縮の仕事を、膨張の
仕事として放出する。熱が仕事に変換され、ガスは変化
しないと言うのが正味の効果である。
【0055】エンジンのこの働きに必要な条件は、流れ
の速度がガス中の拡散の速度より大きいことである。圧
力差が小さいので、拡散の速度もまた小さい。もう1つ
の必要条件は、流れの速度が熱伝導速度よりも大きいこ
とである。この条件は、小さな流速においてさえ満たさ
れるのである。勿論、もしもこれらの条件が満たされな
い場合には、すなわち、極めて小さい流速においては、
ガスは内部的平衡状態にあり、熱の供給は単にガスを加
熱するにすぎない。
【0056】勿論、(1)ないし(6)の方程式をガス
の漸増的移送の場合に適用することによって、同じ結果
が得られる。
【0057】ガスの再循環に必要な条件は、P,V,及
びTで示されるガスの状態が一定期間に亙って一定に留
まることである。PとTは、1サイクル中の極めて小さ
な範囲の「それぞれにおいて一定に留まる」必要はな
い。但し、幾つかのサイクルを通じて、容認し得る領域
内に変動が存在する。
【0058】条件(4)は当該エンジンの設計により与
えられ、常に、かつ、自動的に満足される。しかし、下
記の条件、すなわち VdP=NRdT=0 (11) は、熱の供給速度に、それゆえに、バーナーと、その制
御との信頼性に依存する。
【0059】dPがdTに比例することは注目に値す
る。従って、P及びTの偏りは同じ対策によって、すな
わち、熱の供給速度の調整によって修正される。
【0060】熱が、加熱されたガスの流れの形で供給さ
れる時には、このガスの速度はピストン、或いは、羽根
の速度に等しくなければならない。羽根は行程を通じて
一定の速度で動き、加熱されたガスの流れは、負荷によ
り与えられる、単位体積当たり或る一定量の熱をその中
に含むべきである。
【0061】ピストンは、回帰点でゼロになる、変化す
る速度で動く。理想的には、加熱されたガスの流れの早
さは、これと同じように変化すべきである。実際には、
膨張するガスの状態が両方の回帰点で同じになるよう
に、その理想的速度に近似化することで充分であろう。
【0062】1行程における(11)からの偏りは、再
循環するガスを使って後の行程で補正することができ
る。ガスの再循環の無いエンジンでは、ガスが排気され
るので、1行程における理想的な運転状態からの偏り
は、次の行程で補正することができない。
【0063】本発明によるエンジンでは、熱は1行程の
全範囲に亙って供給される。断熱膨張が行われる従来の
エンジンでは、熱は行程のほんの一部分で供給される。
断熱膨張の場合には、燃料の急速な燃焼は、より過酷な
問題を提起する。
【0064】図1におけるピストンの運動方向の反転時
には、圧力の傾きはゼロである。2つのシリンダーの間
の経路をくびれとして形成すること、或いは、ピストン
の運動が進行中となるまでその経路を閉じて置くことが
望ましい。さもないと、熱が圧縮器の中に流れ込むこと
があり得る。
【0065】この用心は、図2における回転式構成にお
いてはそれほど必要とされない。図3のくびれ14、又
は、図4のくびれ15を伴う2つの場合に、それがどの
ように為され得るかを図3と図4は示している。このく
びれ15を設けるために、羽根12′は、図示されるよ
うに、回転子11における底部穴17に配設された圧縮
スプリング16に助けられて、或いは、他の適当な方法
で、回転子11に弾性的に取り付けられている。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、排気ガスは膨張室に返
され、そのエネルギーは、エネルギー損失が無くされる
ように、次の膨張のときに使われる。
【0067】加えて、本発明によれば、圧力と温度と
は、ガスの膨張中に実質的に一定に、かつ、原則的に
は、従来のエンジンのそれらの平均値程度に保持され、
その結果、特に温度はそのエンジンが作られている材料
が耐えることのできるレベルにまで低められる。
【0068】従って、冷却は必要とされず、冷却による
エネルギーの損失もまた解消される。結果として、燃焼
エネルギーの利用効率は、動力の所定の出力において、
並びに、動力の更に大きな出力においてさえも、大幅に
増大される。
【0069】この発明による内燃機関は、実質的に一定
な温度で、並びに、実質的に一定な圧力で作動する。こ
のことは、冷却が一切必要とされず、熱損失が最小化さ
れると言う利点をもたらす。排気に含まれる熱の、実質
的に完全な利用が行われるので、エンジンの効率が、か
なり増大する。
【0070】エンジンの出力は、積PV、1分間の回転
数、並びに、同じクランクシャフト上で作動している、
或いは、同じシャフトに取り付けられているエンジンの
数に比例する。
【0071】1つのエンジンへの熱の供給を断つか、又
は、幾つかのエンジンへの熱の供給を一緒に断つか、或
いは、1つのエンジンの第2、第3、第4などの各サイ
クルについて熱の供給を断つかによって出力を減らすこ
とができる。
【0072】Pを減少させるためには、より多くのガス
を放出させることができる。
【0073】負荷が増大し、より少ないガスを放出させ
てPを増大させた時には、エネルギー損失は償われる。
勿論、熱入力は、変化した圧力に適合するように変えら
れなければならない。
【0074】図1と図2は、エンジンの2つの基本設計
を示す。すなわち、1つは直線運動の、並びに、もう1
つは回転運動の場合の設計を示し、これらは負荷の性質
に応じて選択される。
【0075】本発明は、従来のエンジンに比べて様々な
方法で、負荷に適応できると言う利点を持つ。
【0076】そのような利点の1つは、本発明のエンジ
ンを多数組み合わせてエンジンの集合体にすることがで
きることである。
【0077】このことにより、出力の広い範囲内で、エ
ンジンの標準ユニット化、並びに、これら多数のユニッ
トを組み立てて1台の機械にすることが可能になる。
【0078】このシステムは、負荷の種類又は変化に合
わせての、エンジンの集合体の調整を容易にする。その
ような利点のもう1つは、ピストン・エンジンのストロ
ークの長さに殆ど制限の無いことである。このことによ
り、大きなトルクの、かつ、小さな速度の負荷に合わせ
てエンジンを調整することができる。
【0079】本発明の、このような柔軟性を示す、基本
設計に関するバリエーションの1つが図5に示されてい
る。この場合には、エンジンの、外側のリムが回転子2
3である。それは、例えば、発電機の回転子の巻線を備
えることができる。
【0080】回転子23は、固定シャフト25上に取り
付けられた固定子24の周りを回転する。羽根26はリ
ム23内に取り付けられ、図2と図4による実施例で説
明されたのと同じ機能を持っている。ガスと羽根とは、
経路27内で、矢印で示されるように動いている。エン
ジンが低温で作動し、冷却を必要としないので、この用
途が可能である。
【0081】再循環ガスが低圧の場合には、プレスした
金属板を使ってエンジンを製造することが充分可能であ
る。エンジンの運転温度が低い場合には、合成プラスチ
ックを使うことすら可能である。
【0082】この多様な適用、適合、並びに、部分的変
更に鑑みて、本発明のエンジンの1つの設計、或いは、
1つの構造、或いは、1つの好ましい実施例を指定する
ことは不可能である。それらは全て、図1と図2に示さ
れた基本設計に関するバリエーションである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの2つのシリンダーの配
置状況を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明に係るエンジンの要部の回転式構造を概
略的に示す断面図である。
【図3】図1における構造の部分的変更を示す断面図で
ある。
【図4】図2における構造の部分的変更を示す断面図で
ある。
【図5】回転式構造の代替的実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
3 経路 4 壁 5 壁 6 ピストン 7 ピストン 11 回転子 12′羽根 13 経路 14 くびれ 15 くびれ 16 圧縮スプリング 21 入り口 21′入り口 22′出口 23 回転子 24 固定子 25 固定シャフト 26 羽根 27 経路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの経路(3)によって連通された2
    つのシリンダー(1,2)を備え、前記各々のシリンダ
    ー(1,2)が摺動ピストン(6,7)を収容し、これ
    ら2つのピストン(6,7)の間の容積が常に一定にな
    るように前記2つのピストン(6,7)が同時に、か
    つ、反対方向に移動するように組み合わされ、周囲大気
    より高い圧力と高い温度のガスが前記容積の中に含ま
    れ、前記ガスが前記2つのシリンダー(1,2)の間を
    継続的に、或いは、断続的に、行き戻りして移送される
    間、容積が増大しつつあるシリンダーの内部のガスの温
    度が燃料と酸素又は空気、或いは、これらの高温のガス
    状燃焼生成物の噴射注入によって実質的に一定に維持さ
    れ、容積が増大しつつある前記シリンダーの内部のガス
    の圧力が、容積が減少しつつある前記シリンダーからの
    ガスの供給によって実質的に一定に維持される間、加熱
    用ガスの噴射注入量に等しい量のガスが、容積が減少し
    つつある前記シリンダーから排出され、前記各々のシリ
    ンダーが加熱用ガスの噴射注入用の入り口(21,2
    1′)と、加えられたガスを排気するための出口(2
    2,22′)とを、それぞれ備えていることを特徴とす
    る内燃機関。
  2. 【請求項2】 2つのシリンダーの間の経路(3)が永
    続的な、又は、断続的なくびれ(14)を備えているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 【請求項3】 固定子(10)と回転子(11)とを備
    え、同固定子(10)は閉じた円形状の経路として形作
    られ、少なくとも1つの羽根(12,12′)が回転子
    (11)にとりつけられて前記経路(13)内で摺動
    し、同経路(13)が周囲大気より高い圧力と高い温度
    のガスで満たされ、前記ガスが、動いている前記羽根
    (単数、又は、複数)(12,12′)の方向に前記経
    路(13)内を流れ、前記動いている羽根(単数、又
    は、複数)(12,12′)の背後のガスが、前記動い
    ている羽根(12,12′)の背後への、燃料と酸素又
    は空気、或いは、これらの高温のガス状生成物の噴射注
    入によって実質的に一定の温度に維持され、前記動いて
    いる羽根(単数、又は、複数)(12,12′)の背後
    のガスが、前記動いている羽根(単数、又は、複数)
    (12,12′)の前からのガスの供給によって実質的
    に一定の圧力に維持され、一方、加熱用ガスが噴射注入
    された量に等しい量のガスが、前記動いている羽根(1
    2,12′)の前から排気され、加熱用ガスの噴射注入
    のための入り口(21)と、加えられたガスを排気する
    ための出口(22)とを、それぞれ備えたことを特徴と
    する内燃機関。
  4. 【請求項4】 経路(13)内で摺動する少なくとも1
    つの羽根(12,12′)が、前記経路(13)によっ
    てほぼ形成された円の中心軸の周りに回転し、かつ、回
    転子(11)として作用する軸にとりつけられ、円形状
    の前記経路(13)或いは部品は静止していることを特
    徴とする請求項3に記載の内燃機関。
  5. 【請求項5】 経路(27)によってほぼ形成された円
    の中心軸の周りに回転し、かつ回転子(23)として作
    用する円形状リムに、前記経路(27)内で摺動する少
    なくとも1つの羽根(26)がとりつけられ、円形状の
    前記経路(27)或いは部品は静止していることを特徴
    とする請求項3に記載の内燃機関。
  6. 【請求項6】 2つ以上の羽根(12,12′)が経路
    (13)内で摺動することを特徴とする請求項3に記載
    の内燃機関。
  7. 【請求項7】 入り口(21)と出口(22)の間に経
    路(13)のくびれ(15)をそなえたことを特徴とす
    る請求項3に記載の内燃機関。
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