JPH05295091A - ビスフエノールa製造の残留物樹脂と塩素で置換された炭化水素の混合物とから得られる新規なフエノール(性)樹脂、およびその加硫ゴム製品の均質化剤としての使用 - Google Patents

ビスフエノールa製造の残留物樹脂と塩素で置換された炭化水素の混合物とから得られる新規なフエノール(性)樹脂、およびその加硫ゴム製品の均質化剤としての使用

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JPH05295091A
JPH05295091A JP4355473A JP35547392A JPH05295091A JP H05295091 A JPH05295091 A JP H05295091A JP 4355473 A JP4355473 A JP 4355473A JP 35547392 A JP35547392 A JP 35547392A JP H05295091 A JPH05295091 A JP H05295091A
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resin
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Pieter Dipl Chem Dr Ooms
ピーター・オームス
Heinrich Schrage
ハインリヒ・シユラゲ
Hans-Josef Buysch
ハンス−ヨゼフ・ブイシユ
Rene Loix
ルネ・ロワ
Hans-Joachim Graf
ハンス−ヨアヒム・グラフ
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers

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  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビスフエノールA製造の際に得られる残留物
樹脂とクロロプレン製造の際に生じる副生物の有効利用
を目的とする。 【構成】 (A)少なくとも1種のフエノールおよび/
またはビスフエノールA樹脂と、(B)塩素原子とC=
C2重結合の範囲から選ばれた2〜4個の官能基および
4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種の化合物と
を、フリーデルクラフツアルキル化反応させて得られる
フエノール性樹脂およびそれを含有する加硫ゴム製品の
均質化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスフエノールAの製
造から得られる残留物樹脂と少なくとも部分的に塩素で
置換されたC4〜C8の炭化水素(ブタジエン塩素化反応
の副生成物)の混合物とから得られる新規な非硬化性の
ノボラツク型フエノール(性)樹脂、およびそれを含有
する、加硫ゴム製品のための均質化剤(homogenizer)
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】知られ
ているように、ノボラツクは可融かつ一連の有機溶媒に
溶解性を示す非自己硬化性のポリフエノールであり、そ
の芳香族核はアルキリデン基により連結されている。こ
のノボラツクは酸性触媒の存在下にフエノールとカルボ
ニル化合物とから製造することができ、通常カルボニル
化合物のフエノールに対するモル比は、1以下、好まし
くは0.75以下である。“メトーデン・デル・オルガ
ニツシエン・ヘミー”(“Methoden der Organischen C
hemie”)、ホーベン−ワイル(Houben-Weyl)、vo
l. 14/2,Georg Thicme Verlag,Stuttgart)19
63,pp.193ff.参照。
【0003】本発明に言うノボラツク型フエノール
(性)樹脂とは、そのカツプリング結合がアルキリデン
基に限定されず、しかも自己交差結合能力を持つ基を実
質的に有しておらず、それ故とくにヒドロキシメチル基
を有していないフエノール樹脂であると理解されなけれ
ばならない。
【0004】ブタジエンの塩素化によるクロロプレンの
製造中に、クロロプレンの他に望まない副生成物が生成
される。この副生成物は、4〜8個、好ましくは4また
は8個の炭素原子と少なくとも3、好ましくは4個の官
能基を有しており、この官能基は塩素原子とC=C2重
結合からなる範囲の官能基である。この副生成物のうち
典型的なものは、20〜60重量%の1,2,3,4テト
ラクロロブタン、10〜60重量%のジクロロオクダジ
エン、3〜20重量%のトリクロロブテン、2〜8重量
%のテトラクロロオクテンおよび15重量%までのジク
ロロブテン、ジクロロブタンおよびヘキサクロロブタン
の混合物からなる。これらの混合物から各構成成分を蒸
留によつてきれいに分離することは、各成分が互に近接
した沸点を有しているために、不可能である。この理由
から、この副生成物はこれまで使用されないで焼却され
ていた。
【0005】アセトンとフエノールからビスフエノール
Aを製造する場合、p,p−ビスフエノールAに加え
て、1〜4、好ましくは1〜3個のフエノール性水酸基
を有する望まない副生成物が生成される。p,p−ビス
フエノールAを単離したのち得られる残留物樹脂のうち
典型的なものは、5〜20重量%のフエノール、1〜3
7重量%のビスフエノール、5〜40重量%のクロマ
ン、1〜25重量%のインダン、1〜20重量%のトリ
スフエノールおよび小さな割合の他の生成物10重量%
までを含む混合物からなる。この混合物から結晶化によ
つてそれぞれの成分をきれいに分離することは、不可能
である。この理由から、これらの副生成物をさらに利用
することは困難である。
【0006】この発明の課題はそれ故、経済的にも生態
学的にも好ましくない焼却処理を避け、副生成物の混合
物の全ての構成成分を有用な製品に転換することにあつ
た。驚くべきことに次の事実が今日に至つて見出され
た。すなわち、クロロプレン製造時の特定の副生成物
は、適当な触媒を用いると、ビスフエノールAの製造で
得られる特定の樹脂残留物と反応することができ、その
結果、得られたフエノール性樹脂は高価な精製工程を省
きながら異質な構成の成分を考慮することなく、揮発性
成分及び存在する場合には溶媒をも除去することによつ
て単離できること、である。また、そのようなノボラツ
ク型のフエノール性樹脂は加硫ゴム製品の均質化剤とし
てすこぶる有用で、改良された附着力とより優れた粘着
力を有する製品を提供することが見出された。
【0007】不飽和炭化水素がフエノールと反応してフ
エノール性樹脂となる反応は米国特許3644537か
ら知られる。しかし、これには異なる成分の混合物を反
応させるという問題もなければ、鉄触媒についての言及
もない。
【0008】フエノールと塩素置換炭化水素の混合物と
を用いるフエノール性樹脂の製造(EP444274)
と同樹脂の加硫ゴム製品における剛化樹脂(stiffening
resins)としての使用については、既に記述されてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の主題はそれ故、
フリーデルクラフツアルキル化反応に適した触媒の存在
下に、ビスフエノールAの残留物樹脂と少なくとも部分
的に塩素で置換されたC4〜C8炭化水素の混合物との反
応によつて得られる新規なノボラツク型フエノール性樹
脂である。
【0010】本発明のもう一つの主題は、(A)少なく
とも1種のフエノールまたはビスフエノールA樹脂と、
(B)塩素原子およびC=C2重結合の範囲から選ばれ
る2〜4個、好ましくは3または4個の官能基と4〜8
個の炭素原子とを有する少なくとも1種の化合物との、
フリーデルクラフツアルキル化反応によつて得られるフ
エノール性樹脂を含有することを特徴とする加硫ゴム製
品の均質化剤である。好ましいフエノール(A)は、フ
エノール性水酸基を除いて他の置換基を持たない一価お
よび二価の単核フエノール、たとえば置換されていない
フエノールそのもの、カテコール、レゾルシノール、ハ
イドロキノン;一価のC1〜C6アルキルフエノール、た
とえばクレゾール、キシレノール、エチルフエノール、
プロピルフエノール、ヘキシルフエノールなど;一価フ
エニルフエノール、たとえばヒドロキシビフエニル;単
核および二核(mono-and binuclear)C6〜C18ビスフ
エノール、たとえばジヒドロキシビフエニル、ビス(4
−ヒドロキシフエニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフエニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)スルフイド、およびこれらフエノールを含む混
合物を含んで成る。
【0011】特に好ましいのは、一種または数種のフエ
ノールと、アセトンおよびフエノールから通常の方法で
ビスフエノールAを製造する際に得られる残留物樹脂と
の混合物であり、この残留物樹脂は5〜20重量%のフ
エノール、1〜37重量%のビスフエノール、5〜40
重量%のクロマン、1〜25重量%のインダン、1〜2
0重量%のトリスフエノール、小比率の他の成分10重
量%までを含む(各成分の割合を合計すると、どの場合
も100重量%)。
【0012】ブタジエンの塩素化によるクロロプレンの
製造で得られるクロロプレン以外の副生成物は、塩素原
子およびC=C2重結合からなる範囲からの少なくとも
3個、好ましくは少なくとも4個の官能基と、4〜8、
好ましくは4または8個の炭素原子とを含む。この副生
成物のうち典型的なものは、20〜60重量%の1,2,
3,4−テトラクロロブタン、10〜60重量%のジク
ロロオクタジエン、3〜20重量%のトリクロロブデ
ン、2〜8重量%のテトラクロロオクテン、15重量%
までのジクロロブテン、ジクロロブタンおよびヘキサク
ロロブタンの混合物からなる。このような混合物中の塩
素の割合は混合物をベースにして通常40〜70重量
%、好ましくは45〜60重量%である。これら特定の
副生成物混合物は、本発明に言う化合物(B)として著
しく好適である。個々の構成成分、─その生成の起源に
かかわりなく─並びにこれら成分の混合物及び蒸留で濃
縮された副生成物の混合物も本発明の目的に明らかに好
適である。
【0013】本発明に従つて用いられるフエノール性樹
脂を製造するためには、出発原料は通常、フエノールお
よび/またはビスフエノールA樹脂Aのフエノール性水
酸基対化合物(B)の官能基(塩素またはC=C2重結
合)の下記当量比、即ち、1:10〜10:1、好まし
くは1:4〜8:1、特に1:2〜5:1に従つて仕込
まれる。
【0014】本発明に従つて用いられるフエノール性樹
脂の製造に適した触媒は、フリーデルクラフツアルキル
化反応を促進する全ての化学物質、それ故プロトン酸お
よびルイス酸、たとえば硫酸、塩酸、燐酸、塩化アルミ
ニウム、金属鉄及び鉄の化合物、好ましくは2価および
3価の鉄の化合物、たとえば臭化物、硝酸塩、硫酸塩、
蓚酸塩、特に塩化物、塩化錫、三弗化硼素、四塩化チタ
ン、塩化亜鉛及び硫酸亜鉛を含んで成る。亜鉛塩および
鉄塩が好ましい。三塩化鉄が特に好ましい。反応は触媒
を添加しないで行なうこともできる。というのは、反応
中に生成される塩化水素もまた、触媒効果を有するから
である。
【0015】塩に対する通常の触媒量は、化合物(B)
をベースにして一般に約0.05〜10重量%、好まし
くは0.1〜3重量%であり、酸に対するそれは一般に
約0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%で
ある。
【0016】この発明に従つて使用に供されるフエノー
ル性樹脂の製造のための方法は、好ましくは溶媒の非存
在下に行なわれる。しかし、さらに反応条件下に不活性
な有機溶媒、好ましくは120℃以上の沸点を有する溶
媒、特に180℃以上の沸点を有する溶媒、たとえばニ
トロベンゼン、ジクロロベンゼン、ベンゾニトリル及び
クロロナフタレンを容易に用いることができる。溶液中
にて本方法を行ないたい場合には、有機溶媒はフエノー
ル(A)と化合物(B)との合計量をベースにして5〜
100重量%仕込まれる。
【0017】本方法は発熱反応であり、それ故それが始
まると直ちに外部からの熱の供給を断つて反応を続行す
ることができる。出来るだけ完全な反応を達成するため
には、従つて最終製品中の塩素含有量をできるだけ低く
するためには、各成分を完全に添加したのちに反応混合
物をさらに2〜20時間、40〜280℃の温度に、好
ましくは80〜250℃、特に好ましくは120〜22
0℃の温度に維持するのが有効であると考えられる。塩
化水素の発生が止まることは、反応が終わつたことを示
す。
【0018】実際には、本方法は、融解したフエノール
および/またはビスフエノールA樹脂Aと触媒を仕込み
そして場合により有機溶媒に溶解させた混合物Bを計量
して仕込むことにより行なうことができる。各成分の良
好な相互混合物を得るために、混合物は撹拌することが
できる。反応が完結したら、溶媒(存在する場合)と過
剰量のフエノールと他の揮発性成分を、好ましくは蒸留
によつて場合により減圧下で除去することができる。こ
のようにして得られた蒸留物はさらに反応のために再使
用することができる。
【0019】残留物樹脂中の塩素含有率をできるだけ低
くするためには、反応が完結したのちに水による抽出を
行なうか、または塩化物放出性化合物、たとえば燐酸、
亜燐酸、ポリ燐酸、ホスホン酸、亜燐酸塩、ポリカルボ
ン酸、フタル酸、カルボン酸または硫酸を加えて、その
後でのみ蒸留を行なうことが有効である。
【0020】この発明に従つて用いられるフエノール性
樹脂は、フエノールおよび/またはビスフエノールA樹
脂Aに由来する単位の1モルにつき、0.2〜1モル。
好ましくは0.4〜0.8モルの成分(B)に由来する単
位を含有する。
【0021】この発明に従つて用いられるフエノール性
樹脂は、一般に50〜200℃の軟化点(DIN 53
244による)と100〜550のOH価と250〜2
00 定され、より低い方の値が正しいものとみなされる)と
を有する。
【0022】記述したフエノール性樹脂は、この発明に
従つて加硫ゴム製品の均質化剤として用いられる。この
加硫ゴム製品は、天然ゴム及び合成ゴム及び好ましくは
天然ゴムと合成ゴムとのブレンド物をベースとすること
ができる。
【0023】好ましい合成ゴムはたとえばダブリユ・ホ
フマン、カウトシユクーテクノロジー(W.Hofmann,Kau
tschuk-Technologie)、Gentner verlag,Stuttgart 1
980に記載されている。これらの合成ゴムは、なかん
づく以下に述べるようなゴムを指す。
【0024】BR−ポリブタジエン ABR−ブタジエン/アクリル酸C1〜C4アルキルエス
テル共重合体であつて5〜60重量%、好ましくは15
〜50重量%のアクリルエステルを含有するもの。 CR−ポリクロロプレン IR−ポリイソプレン IIR−イソブチレン/イソプレン共重合体 SBR−スチレン/ブタジエン共重合体であつて1〜6
0重量%、好ましくは20〜50重量%のスチレンを含
有するもの。 NBR−ブタジエン/アクリロニトリル共重合体であつ
て5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%のアク
リロニトリルを含有するもの及び対応する部分的または
完全に水素化した共重合体(HNBR)。
【0025】EPDM−エチレン/プロピレン/ジエン
共重合体及び以上のゴムの混合物。
【0026】この発明に従つて用いられるフエノール性
樹脂は、相互に混和しないあるいは混和し難い性質を持
つている、タイヤおよび工業製品の製造に用いられるゴ
ムの混合物の均質化剤として、特に好適である。
【0027】ゴムは、DIN 53 445に従つてねじ
れ振動試験を行なうと、20℃以下、好ましくは0℃以
下のガラス転移温度を有する。フエノール性樹脂の配合
量はゴムに対して約1〜50重量%、好ましくは3〜1
5重量%である。
【0028】加硫は通常の加硫剤の存在下に行なうこと
ができる。これらの加硫剤の例としては、硫黄元素、硫
黄供与体、エチレンチオ尿素、環状チウラムジスルフイ
ド、過酸化物、架橋樹脂、キノン誘導体、ジイソシアネ
ート、ジチオナイト、2官能性ブンテ塩(bifunctional
Bunte salts)。ジアゾ化合物、ジニトロソ化合物、ニ
トレン、ジチオール、ビスニトリルイミン、ビスヒドロ
シランなどがある。
【0029】加硫剤とは別に、加硫促進剤が通常使用さ
れる。たとえばチウラム誘導体、グアニジン促進剤、メ
ルカプト促進剤、スルフエンアミド促進剤(チアゾール
誘導体)、その他に促進活性剤たとえば酸化亜鉛、酸化
マグネシウム及び酸化カルシウム並びにたとえばステア
リン酸などの脂肪酸が用いられる。
【0030】その上、通常の方法にて充填剤が用いられ
る。好ましい充填剤はカーボンブラツクである。可塑
剤、たとえば鉱油なども用いられる。充填剤と可塑剤の
性質と添加量は、加硫ゴム製品の硬さ並びに、他の望ま
れる性質、たとえば摩耗、滑り抵抗、ヒステリシスなど
が実際の要求に応えるように選択される。熱や酸化に対
する安定剤は加硫ゴム製品を老化から保護することがで
きる。好ましい安定剤は、立体障害されたフエノール誘
導体やフエニレンジアミン誘導体並びにアニリンとケト
ンの縮合生成物などである。
【0031】本発明に従つてフエノール性樹脂を用いる
と、加硫ゴム製品のいくつかの重要な機械的性質、たと
えば引裂き強さ(tear propagation strength)や10
0%モジユラスなどを改善することができる。
【0032】均質化剤としてのフエノール性樹脂は、ゴ
ム混合物の製造に用いられる通常の機械、たとえば密閉
式ニーダ(internal kneaders)やロールミルを備えた
機械で混ぜることができる。
【0033】次の実施例において%はどれも重量%であ
る。部は重量部である。
【0034】
【実施例】用いられた塩素化炭化水素はブタジエンの塩
素化により得られた副生成物の混合物で、この副生成物
は塩素含有量が55%で、製品100gにつき0.57
5モルのC=C2重結合を含有する。
【0035】上記混合物はおよそ35%のテトラクロロ
ブタン、40%のジクロロオクタジエン、7%のトリク
ロロブテン、8%のテトラクロロオクテン、より小さな
割合の他の成分10%からなる。
【0036】ビスフエノールAの製造から得られる残留
物樹脂として約11重量%のフエノール、37重量%の
ビスフエノール、26重量%のクロマン、16重量%の
インダン、5重量%のトリスフエノール、より小さな割
合の他の成分5重量%からなる混合物が用いられた。
【0037】実施例1 ビスフエノールAの製造から得られた360gの残留物
樹脂の融解物に対し、225gのフエノール、45gの
イソプロピルフエノール(前の仕込からの蒸留物)、
3.6gの無水塩化第二鉄が加えられた。125℃で内
容物を撹拌しながら、ブタジエンの塩素化より得られる
180gの塩素化炭化水素の混合物が滴加され、塩化水
素が発生された。それから混合物はさらに8時間、22
0℃に加熱され、次に100℃に冷却され、水酸化ナト
リウムで中和された。揮発成分(330g)を蒸留する
と、軟化点が108℃、OH価が236、酸価が3、塩
素含有量が1.30%のフエノール性樹脂385gが残
留物として得られた。
【0038】実施例2 本実施例は中和を行なわなかつたこと以外は、実施例1
と同様にして行なつた。344gの蒸留物を除去する
と、軟化点が116℃、OH価が236、酸価が10、
塩素含有量が0.76%のフエノール性樹脂358gが
残留物として得られた。
【0039】実施例3 本実施例は中和に替えて水による抽出を行なつたこと以
外は実施例1と同様に行なつた。揮発成分(355g)
を蒸留で除くと、軟化点が105℃、OH価が224、
酸価が3.5、塩素含有量が0.47%のフエノール性樹
脂378gが残留物として得られた。
【0040】実施例4 本実施例は中和に替えて2.7gの燐酸を添加したこと
以外は実施例1と同様にして行なつた。320gの蒸留
物が得られ、また軟化点が104℃、OH価が242、
酸価が1.5、塩素含有量が0.40%のフエノール性樹
脂が残留物として得られた。
【0041】実施例5 本実施例は触媒として1.8gの無水塩化第二鉄と1.8
gの無水塩化亜鉛を添加したこと以外は実施例1と同様
にして行なつた。308の蒸留物が得られ、また軟化点
が90℃、OH価が245、酸価が1未満、塩素含有量
が1.20%のフエノール性樹脂399gが残留物とし
て得られた。
【0042】応用 次の試験は、本発明に従つてフエノール性樹脂をゴム混
合物またはその加硫ゴム製品の均質化剤として用いた例
を説明するものである。
【0043】この目的のため、2段階で製造された下記
の試験用混合物が使用された。まず、混合物の製造の第
1段階は密閉式混合機(ニーダ)中にて行なわれた。こ
のミキサーの内部では次の成分が混合され、用いられた
均質化剤は市販のビチユメン樹脂(ラインヘミー・レイ
ノー(Rheinchemie Rheinau)のレノシンRRhenosin)1
45かまたは実施例1(配合量は部)より得られたフエ
ノール性樹脂である。 ニトリルゴム(RPerbunan 3307)・・・・・・・・・・・・・・ 70.0 エチレンプロピレンターポリマー(RBuna AP 451)・・・・・・ 30.0 酸化亜鉛 WS・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5.0 ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0 カーボンブラツク N660・・・・・・・・・・・・・・・・・40.0 ジオクチルフタレート・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・10.0 2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert.− ブチルフエノール)(RVulcanox BKF of Bayer AG)・・・・・・・ 1.0 均質化剤樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.0 5分間のミキシングののち、密閉式ニーダーは空にされ
た。そして完成品の混合物が、直列に連結されたロール
ミルにより第1段階の混合物から次の処方に従つて製造
された(配合量は部)。
【0044】 第1段階の混合物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・162 不溶性硫黄(RRhenocure IS 90/G)・・・・・・・・・・・・・・1.55 シクロヘキシルベンズチアゾールスルフエンアミド (RRhenogran CBS-80)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.25 テトラメチルチウラムジスルフイド (RRhenogran TMTD-80)・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.25 この完成品の混合物の加硫は15分間、160℃にて行
なわれ、次の性質を有する製品が製造された。
【0045】
【表1】
【0046】加硫ゴム製品は循環エアオーブン中にて1
00℃で7時間、老化処理された。次の表はその老化試
験の結果を示すものである。
【0047】
【表2】
【0048】加硫ゴム製品の試験結果を比較すると、老
化処理の前も後も、本発明に従つてフエノール性樹脂を
用いた場合は架橋密度(引き裂き強さと100%モジユ
ラスを参照)の向上した製品が得られ、それ故すぐれた
均質化剤としての働きを示すことが明らかである。
【0049】本発明の主なる特徴及び態様は以下のとお
りである。
【0050】1.(A)少なくとも1種のフエノールお
よび/またはビスフエノールA樹脂と、(B)塩素原子
とC=C2重結合の範囲から選ばれる2〜4個の官能基
および4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種の化
合物とを、フリーデルクラフツアルキル化反応させて得
られるフエノール性樹脂を含有することを特徴とする加
硫ゴム製品の均質化剤。
【0051】2.ゴムに対して1〜50重量%の上記1
に記載のフエノール性樹脂を含有して成る均質化剤を含
有する組成物。
【0052】3.ゴムに対して3〜15重量%の上記1
に記載のフエノール性樹脂を含有して成る均質化剤を含
有する上記2に記載の組成物。
【0053】4.フリーデルクラフツアルキル化反応に
適した触媒の存在下に、ビスフエノールAの残留物樹脂
を少なくとも部分的に塩素で置換されたC4〜C8炭化水
素(ブタジエン塩素化で得られる副生成物)の混合物と
反応させて得られる新規なノボラツクタイプのフエノー
ル性樹脂。
【0054】5.ビスフエノールA残留物樹脂として、
5〜20重量%のフエノール、1〜37重量%のビスフ
エノール、5〜40重量%のクロマン、1〜25重量%
のインダン、1〜20重量%のトリスフエノール、およ
び小さな割合の他の成分10重量%以下からなる混合物
を用いることを特徴とする上記4に記載の新規なフエノ
ール性樹脂。
【0055】6.触媒として塩化第2鉄を用いることを
特徴とする上記4および5に記載の新規なフエノール性
樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス−ヨゼフ・ブイシユ ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・ブランデンブルガーシユトラーセ28 (72)発明者 ルネ・ロワ ドイツ連邦共和国デー6906ライメン・ベル フエルベーク8 (72)発明者 ハンス−ヨアヒム・グラフ ドイツ連邦共和国デー6800マンハイム81・ ビリングシユトラーセ14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)少なくとも1種のフエノールおよ
    び/またはビスフエノールA樹脂と、(B)塩素原子と
    C=C2重結合の範囲から選ばれる2〜4個の官能基お
    よび4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種の化合
    物とを、フリーデルクラフツアルキル化反応させて得ら
    れるフエノール性樹脂を含有することを特徴とする加硫
    ゴム製品の均質化剤。
  2. 【請求項2】 ゴムに対して1−50重量%の請求項1
    に記載のフエノール性樹脂を含んで成る均質化剤を含有
    する組成物。
  3. 【請求項3】 フリーデルクラフツアルキル化反応に適
    した触媒の存在下に、ビスフエノールAの残留物樹脂を
    少なくとも部分的に塩素で置換されたC4〜C8の炭化水
    素(ブタジエンの塩素化で得られる副生成物)の混合物
    と反応させて得られる新規なノボラツクタイプのフエノ
    ール性樹脂。
JP4355473A 1991-12-23 1992-12-21 ビスフエノールa製造の残留物樹脂と塩素で置換された炭化水素の混合物とから得られる新規なフエノール(性)樹脂、およびその加硫ゴム製品の均質化剤としての使用 Pending JPH05295091A (ja)

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DE4142763A DE4142763A1 (de) 1991-12-23 1991-12-23 Neue phenolharze aus bisphenol-a-rueckstandsharzen und gemischen chlorsubstituierter kohlenwasserstoffe sowie die verwendung bestimmter phenolharze als homogenisatoren fuer kautschukvulkanisate

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CA2085839A1 (en) 1993-06-24
DE4142763A1 (de) 1993-06-24
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