JPH05294387A - エネルギーの有効活用のための備蓄とその設備方法 - Google Patents

エネルギーの有効活用のための備蓄とその設備方法

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JPH05294387A
JPH05294387A JP4118195A JP11819592A JPH05294387A JP H05294387 A JPH05294387 A JP H05294387A JP 4118195 A JP4118195 A JP 4118195A JP 11819592 A JP11819592 A JP 11819592A JP H05294387 A JPH05294387 A JP H05294387A
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underground
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JP4118195A
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Hiroshi Sekiya
擴 関谷
Yukinobu Sekiya
幸伸 関谷
Eiji Sekiya
英治 関谷
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 環境汚染の心配なく地中にエネルギーを備蓄
する。 【構成】 地中に垂直状に出入幹路地下部1を設けると
共にその下端に地下部1と連通する備蓄庫2を接続配置
し、備蓄庫2の底部と地上の水源8とを加圧水路6で接
続し、加圧水路6の上端に取水口7を設けて構成され、
地下部1を密閉した状態で取水口7から備蓄庫2内に水
を通水させておき、備蓄庫2内の上昇する水位に応じて
備蓄庫2内の空気を常に圧縮して備蓄するようにし、必
要時には出入幹路地上部11を開放して圧縮空気を放出
して発電を行ない、圧縮空気の減量補充には余剰の電気
エネルギー等を活用し圧縮空気に変換して常時備蓄庫2
内に補給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮空気、原油などの
エネルギー源を地下に設けた大容量の備蓄庫内に常に水
源側からの水圧と備蓄庫内側の圧力が水の出入によって
バランス状態になるようにして備蓄しておき、該エネル
ギー源を必要に応じこの水圧の力で容易に有効備蓄と有
効放出を行なうと共に余剰電力等の外部からのエネルギ
ーの有効活用も行うことが出来るようにしたエネルギー
の有効活用のための備蓄とその設備方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に発電所で電気を起すエネルギー源
としては、例えば原子力、石油、水などが利用されてい
る。更に詳しくは、原子力エネルギーについては、原子
炉を構築して該原子炉内で人工的に制御しつつ核分裂の
連鎖反応を起させ、該反応により生ずる熱を利用してい
る。また、火力エネルギーについては、原油をタンクな
どに貯留しておき、該原油を燃焼させることにより生ず
る熱を利用している。更に、水力エネルギーについては
山間部等にダムを建設し、このダムに水を貯留してお
き、該水の落差を利用している。
【0003】一方、一般に原油は通常地上に円筒形の石
油タンクを一定の間隔を置き配列して設置し、各タンク
内に原油を貯留する所謂地上備蓄方式、又はタンカーを
洋上に停泊させておき、該タンカーに原油を貯留する洋
上備蓄方式、更には洋上に浮島を設けて原油を貯留する
浮島備蓄方式が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、原子炉を用
いた核エネルギーを利用する場合は、多くの需要を賄う
だけの電力の供給能力を有することから実用化が押し進
められているものの、温度制御又は放射能漏れを防ぐ構
造とする必要性から多くの設備並びに安全性の面より広
い敷地を必要とする。ところが、前記放射能漏れの問題
は完全に解決されてはおらず、特に使用済みの排水の処
理又は人里離れた山林を切り開いて立地することも問題
となっており環境汚染,自然破壊の面で多くの批判を浴
びている。
【0005】また、原油を用いた火力エネルギーを利用
する場合は、原油が燃焼する際に発生する一酸化炭素や
窒素酸化物等により大気汚染が生じている。例えば、酸
性雨により森林が枯れたり、地球の温暖化によって各地
で異常現象が起るなど地球規模で悪影響を及ぼしてい
る。しかも、原油は有限の資源でありこのまま続くと近
い将来枯渇するとまで言われ、代替エネルギーの開発が
すでに進められているのが現状である。
【0006】更に、水を用いた水力エネルギーを利用す
る場合は、ダムに水が必要量貯留されていないと発電機
を駆動できず、専ら天候まかせなので、大量の電力を消
費する夏の間や降雨量の少ない渇水期などは安心してお
れず、異常気象が多く発生する今日においてはなお更不
安が大きい。また、原油の備蓄方式に関しては、前記地
上設置方式,洋上設置方式,浮島設置方式などが有る
が、これらはいずれもタンクが外部に露出し、しかも互
いに隣接して設置されているのが常であるから、原油漏
れなどを起し火災が発生すると連鎖的に爆発を起し大事
故につながる危険性が有る。更に、有事の際には空から
の攻撃目標となり、攻撃を受けると一瞬にして大量の原
油が消失し多大のエネルギー損失を招くこととなり、し
かも流出した原油が拡散することにより地表又は海上が
汚染され環境破壊につながる。また、これら地上のタン
ク、特にタンカーなどは取扱かい維持管理などに多大な
労力及び費用が掛かるものである。
【0007】また、前記原子力、火力などの手段により
電力をおこしても、深夜などの余剰電力が発生した場合
は現段階ではそれを活用する手段を持たないため放置し
て消滅させているのが現状であり、せっかく貴重なエネ
ルギーを得ても全く無駄な損失となり極めて不経済であ
るという課題を有している。又環境汚染は地球規模で日
増しに悪化の度を深めつつあり放射能汚染、一酸化炭素
による異状気象問題其の他様々な公害等が増加する一方
にてこれ等を阻止する手段がないため、掛声ばかりにて
実行力に乏しく莫大な費用と労力を必要とし一向に進ん
でいないのが現状である。特に電力を生み出す原子力発
電や火力発電のための汚染が著しくクリーンで資源消費
のない安全で経済的で永続的で気象等にも影響をうけな
い代替エネルギーの開発が急務であり、本備蓄庫は上記
の条件を満すものと考えられ、今後の開発如何では実現
可能であると信じているものである。
【0008】そこで本発明は上記それぞれの課題に鑑み
なされたもので、第一の発明の目的とするところは、地
球を取り巻く空気を水源から備蓄庫底部にかかる水の自
然重力による水圧を掛けつつ常に圧縮させた状態で地中
の備蓄庫に大量に備蓄をして置くと共に、環境汚染等の
ないクリーンなエネルギーとして電気エネルギーに変換
して電力を供給し又、深夜等の余剰電力を活用して圧縮
空気に変換して本備蓄庫へ補給して常時備蓄をし得るよ
うにしたエネルギーの有効活用のための備蓄とその設備
方法を提供する。
【0009】更に第2の発明の目的とするところは、大
量の原油を水源側からの水圧を備蓄庫底部にかけつつ備
蓄庫内側の水プラス原油の重力の合計した圧力と釣り合
った状態で備蓄庫に備蓄して置き、安全性を確保すると
共に水と原油の比重差を利用して動力等を使用すること
なくバルブ操作により開にするだけで備蓄庫内の原油を
簡単に回収出来るようにしたエネルギーの有効活用のた
めの備蓄とその設備方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は地中に垂直状に出入幹路地下部を設けると
共に地上に出入幹路地下部元栓バルブを介して接続され
る出入幹路地上部を立設し、その最上部に通気孔とフロ
ート安全バルブを設けると共にその若干下方に出入幹路
地上部元栓バルブを配備し、該幹路に繋る各要所に枝管
を配し、その部所に必要な各設備を連接配置し、前記出
入幹路地下部の下端に該出入幹路地下部と連通する大容
量の備蓄庫を接続配置し、該備蓄庫の底部と地上の水源
との間を加圧水路で接続し、該加圧水路上部の先端を水
源により常時冠水させてその位置に取水口を設けると共
に、備蓄庫底部の加圧水路先端の圧入口の口径をそれに
繋る加圧水路の口径よりも若干小さく設定して加圧水路
内の水が常に満水充填に成っている様にして常時一定の
圧力を得るように構成し、備蓄庫内の空気を所定のバル
ブにより密閉した状態で水源からの水を加圧水路を通じ
て備蓄庫底部より備蓄庫内に圧入し続けて行き、備蓄庫
内の上昇する水位に応じて備蓄庫内の空気を常に圧縮し
て備蓄しておき、需給時には所定のバルブにより出入幹
路を開放して圧縮空気を放出して発電機を駆動して電気
エネルギーに変換し、又圧縮空気の減量補充には外部か
らの余剰電力等を活用して圧縮空気に変換して備蓄庫内
に常時補給するようにする。
【0011】又、地中に垂直状に出入幹路地下部を設け
ると共に地上に出入幹路地下部元栓バルブを介して接続
される出入幹路地上部を立設し、その最上部に通気孔と
フロート安全バルブを設けると共にその若干下方に出入
幹路地上部元栓バルブを配備し、該幹路に繋る各要所に
枝管を配し、その部所に必要な各設備を連接配置し、前
記出入幹路地下部の下端に該出入幹路地下部と連通する
大容量の備蓄庫を接続配置し、該備蓄庫の底部と地上の
水源との間を加圧水路で接続し、該加圧水路上部の先端
を水源により常時冠水させてその位置に取水口を設ける
と共に、備蓄庫底部の加圧水路先端の圧入口の口径をそ
れに繋る加圧水路の口径よりも若干小さく設定して加圧
水路内の水が常に満水充填に成っている様にして常時一
定の圧力を得るように構成し、出入幹路地上部元栓バル
ブと出入幹路地下部元栓バルブを開けて通気孔からの外
気と連通させた状態で加圧水路からの水を備蓄庫底部よ
り備蓄庫内に圧入し続けて行き、一方出入幹路地上部の
原油給油口から原油を流入させ出入幹路地下部を介して
備蓄庫内に入れて行き、備蓄庫内の水との比重差で常時
上層部に位置した状態で収納され、所定のバルブ操作に
より簡単に取り出す事が出来るようにした。
【0012】
【作用】第一の発明は、備蓄庫内の空気を所定バルブに
より密閉した状態で、水源により常時冠水させた取水口
から加圧水路を通じて備蓄庫底部より該備蓄庫内に水を
圧入させておく。この際、圧入口が若干細くなっている
ために備蓄庫内に浸入する水は遅延水流となり、加圧水
路内の水流は余裕を持って流れ備蓄庫内の圧縮空気の逆
流噴射を未然に防止し、常時満水充填が行われ、水によ
る一定の重力が常時加圧水路底部に確実に加えられるこ
とになり、圧入口より備蓄庫内にはパスカルの原理が作
用して備蓄庫内に浸入する水位の上昇に応じて上層に位
置した空気は圧縮されて行き、その圧力が加圧水路最底
部の重力と等しくなった時点で力のバランス状態が行な
われ水流は停止する。
【0013】その時点での圧縮空気の圧力をEとし、水
源から備蓄庫内の最底部迄の高さの重力をGとし、備蓄
庫内の最底部より備蓄庫内に上昇した水位の高さの重力
をHとればE=G−H(単位はすべてkg/cm2とす
る。)で表され、備蓄庫内には上記の関係を持って力の
バランスが行われ圧縮空気が備蓄される。又、Gは定数
でありほとんどはHの変化でEが決まる。次に出入幹路
を所定バルブにより開放して発電機を駆動するため圧縮
空気を放出して行けば、備蓄庫内の圧縮空気の減少に応
じて加圧水路側の重力が優位を占めて水が即座に追従し
て空気の後押しをするように浸水をして行き、前記の数
式の如く所定の圧力を保持して行くことになる。更に放
出をして備蓄庫内上部と出入幹路の接続点に達する迄水
が浸水して来た地点を実効空気圧の限界点とし、そこか
ら上方は管状に細くなっており急速にテンポを速めて水
位が上昇し、前記計算式の如く空気圧も急速に圧力を弱
めて発電機を駆動する力もなくなるからである。
【0014】次に、備蓄庫内に圧縮空気を補充するので
あるが、それには外部よりのエネルギー即ち電力会社等
の余剰電力,ゴミ焼却時の熱エネルギー、自然界に存在
する太陽光,波力,風力,地熱等其のまま放置しておけ
ばすべて自然消滅してしまうこれらのエネルギーを保存
の出来る圧縮空気に変換し、所定のバルブにより空気圧
入口を通じ備蓄庫内に圧入して行けば、それに応じて備
蓄庫内の水は前記計算式の如く水位を下げて行き、その
水は加圧水路を逆流して水源に戻される。この場合スム
ーズに圧入出来るように自動加圧入力の出来る倍圧器を
使用する。以上の如く、備蓄庫内に流入流出を繰り返す
水が媒体となってバランスを行う作用が常時働いてお
り、この原理作用を利用して放出,補充を繰り返して活
かされた備蓄庫としての機能を果すと共にエネルギーを
も含めた有効活用として運営される。
【0015】第二の発明は、出入幹路地上部の最上位置
に設けた通気孔と連通する備蓄庫を所定バルブを開放し
て備蓄庫内全体の空間に大気を通じておき、水源より加
圧水路を通じて備蓄庫内底部に水を圧入し続けて行き、
サイフォンの原理により備蓄庫内から上昇して来た水位
と水源側の水位が同水位になって自然に水流が停止する
状態にして置き、一方出入幹路地上部の原油給油口より
原油を入れて行き、内部水面と接触した原油は水より比
重が軽いため水面上に位置を占めて浮上しながら量を増
して行き、上層部は水源側の水位よりも比重差の分だけ
上に位置しつつ備蓄庫内に入った油位の高さの油圧が備
蓄庫内の水位の水圧と加算されて、加圧水路底部の所定
圧力に打勝った分の水が加圧水路を通じて水源側に押し
戻されて行き、備蓄庫内側の水圧+油圧=水源側から備
蓄庫最下部にかかる圧力となり、上記の如くになった時
水流が停止してバランス状態となる。その時点での原油
の上層部は水との比重差の分だけの高さの位置を占めて
バランスするので水源側の水位よりもかなり上部に位置
を占めて常時出入幹路地上部に上昇して来ており、原油
放出口のバルブを開放して原油を簡単に取出すことが出
来る。又放出された原油の量と同量の水がその時点で加
圧水路底部の水圧入口より自然に流入し常に自動的に圧
力バランスの作用が行われる。以上の如くして原油は投
入,放出を繰り返して備蓄される。
【0016】
【実施例1】以下に第一発明に係るエネルギーの有効活
用のための備蓄とその設備方法の一実施例を図面と共に
説明する。まず、第1発明である圧縮空気エネルギーの
有効活用のための備蓄とその設備方法であるが、図1は
地中に埋設される施設を主として示す断面図であり、図
2は図1に示す地上の施設の拡大断面図である。図1に
おいて1は地中に垂直状に設けられる出入幹路地下部で
あり上端を地面Lから若干下方に位置させている。該出
入幹路地下部1の下端に出入幹路地下部1と連通させて
大容量の備蓄庫2を設ける。
【0017】これら出入幹路地下部1と備蓄庫2は一体
的な構造をなし、地中に埋設した状態で必要十分な耐圧
性を有する材料で形成すると共に、所要の肉厚に配慮を
して構成される。また、その全内壁面には内容物に適し
た絶縁材で形成され地震等により生ずる亀裂漏れ防止用
の絶縁層3を設けている。そして、備蓄庫2の底部中央
には上方に向って突出させた加圧水路の圧入口4を設け
て、その周囲に沈澱物等が堆積して圧入口4が詰るのを
防止する堆留部5を形成している。尚、圧入口4は底部
中央に設けなくても備蓄庫2内底部の隅に設けても良
い。
【0018】6は上端が取水口7を介して地上の水源8
と連通されると共に、その下端が前記圧入口4に連通し
て備蓄庫2内に通水させる加圧水路である。取水口7は
例えば水源8が海の場合満潮時でも干潮時でも冠水して
いるように大きく形成され、水門9が設けられる。該水
門9は常に開いており、緊急時にのみ閉じるようにして
いる。また、水源8は例えば海でも湖でも良く、これら
水は瀘過槽10で瀘過され、加圧水路6内にゴミや砂利
等が混入することのないようにしている。更に加圧水路
6の下端部には凹み部6aを設けることにより、長年使
用している間にゴミや砂利等が堆積しても水流のさまた
げにならないためのゆとり空間Vを形成している。
【0019】11は前記出入幹路地下部1の上端に出入
幹路地下部元栓バルブ12を介して立設される出入幹路
地上部である。該元栓バルブ12は図3,図5に示す如
く、出入幹路地下部1の上端のフランジ1aと出入幹路
地上部11の下端のフランジ11a間に設置される。
【0020】すなわち、前記元栓バルブ12は主として
回動枠13と押圧枠14とより構成され、回動枠13は
中央の円盤状の大径部鍔15を中央にして上下に出入幹
路地上部11と出入幹路地下部1に嵌入し得る円柱状の
上胴部16aと下胴部16bを一体に突設してなり、該
各上,下胴部16a,16bには上下方向に3個の透孔
17,17,17を貫設し、またその外周面にはそれぞ
れ2本のシール目的のOリング18,18を嵌着してな
る。更に、前記大径部鍔15の外周にはリブ19…を介
して丸ハンドル20が取着されると共に上下面にも上,
下胴部16a,16bと同心円上にシール目的のOリン
グ21が嵌着される。一方、押圧枠14は出入幹路地下
部1に嵌入し得る短円柱状からなり、前記回動枠13の
各透孔17,17,17と合致する透孔22,22,2
2を上下方向に貫設してなり、また外周面に縦溝23,
23,23を設けている。
【0021】24は前記出入幹路地上部11のフランジ
11a下面に貼着される同形状のガスケットであり、フ
ランジ11aと共にその周縁に複数の切欠部25,25
…が設けられる。26は出入幹路地上部11内に嵌入す
る円筒状の胴部27の下端外周に下部フランジ28を周
設した上部スリーブであり、内周面には前記回動枠13
の上胴部16aに嵌着された2本のOリング18,18
が嵌り込むリング溝29,29が刻設されており、また
下部フランジ28の下面には同じくOリング21が嵌り
込むリング溝30が刻設され、上面外周縁には前記ガス
ケット24を介し出入幹路地上部11のフランジ11a
外周縁に設けた各切欠部25,25…に嵌り込む突起3
1,31…を設けてなる。
【0022】出入幹路地下部1の上端に設けたフランジ
1a上面にも前記と同様に大きさの等しい円盤状からな
るガスケット24を貼着する。また、フランジ1aと共
にその周縁には複数の切欠部25,25…が設けられ
る。32は出入幹路地下部1内に嵌入する円筒状の胴部
33の上端外周に上部フランジ34を周設した下部スリ
ーブであって、内周面には前記回動枠13の下胴部16
bのOリング18,18が嵌り込む2本のリング溝2
9,29が刻設され、上部フランジ34の上面には回動
枠13下面のOリング21が嵌り込むリング溝30が刻
設され、また下面の外周縁には前記ガスケット24を介
し出入幹路地下部1のフランジ1a外周縁に設けた各切
欠部25,25…に嵌り込む突起31,31…を設けて
なる。
【0023】更に、前記下部スリーブ32の胴部33の
内面下端縁に止片35が周設されると共にその上方内面
に前記押圧枠14の外周面に設けた複数の縦溝23,2
3…に嵌り込む突条36,36…が縦方向に突設してい
る。37はコイルスプリング、38は押圧枠14の上面
と下面と3個の透孔22を連着して装着される合成樹脂
等の弾力性のあるシール部材で、回動枠13の透孔17
面を圧着して圧縮空気の洩れを完封するためのものであ
り、押圧枠14の透孔22,22,22の内面に嵌入す
る内被覆層40,40,40に連着して押圧枠14の上
面と下面に添着する外被覆層39,39からなる一体構
造となって居り、回動枠13の擦動にも充分の耐久性を
保持させている。
【0024】そして、回動枠13の上胴部16aに上部
スリーブ26を嵌入し、シール目的のOリング18,1
8をリング溝29,29に、また大径部鍔15上面のシ
ール目的のOリング21を下部フランジ28のリング溝
30にそれぞれ嵌め込む。また、下部スリーブ32内に
コイルスプリング37を入れ、更にシール部材38で装
着された押圧枠14を入れる。この際、コイルスプリン
グ37は下部スリーブ32の内面下端縁に設けた止片3
5上に乗り、更に押圧枠14はワッシャー85を介して
該コイルスプリング37上に乗り、しかも各縦溝23,
23…が胴部33内面に設けた各突条36,36に嵌り
込んで水平方向の回動が阻止され、下部に設けたコイル
スプリングにより縦方向のみに圧動する。次に、出入幹
路地上部11の下端に設けたフランジ11a下面に各切
欠部25,25…を一致させてガスケット24を貼着
し、同様に出入幹路地下部1の上端に設けたフランジ1
a上面にも各切欠部25,25…を一致させてガスケッ
ト24を貼着する。
【0025】更に、前記回動枠13を嵌入した上部スリ
ーブ26を出入幹路地上部11内に挿入して下部フラン
ジ28上面外周縁の各突起31,31…をフランジ11
aの外周縁に設けた各切欠部25,25…に合致させ
る。同様に、出入幹路地下部1内に前記下部スリーブ3
2を挿入して上部フランジ34下面外周縁の各突起3
1,31…をフランジ1aの外周縁に設けた各切欠部2
5,25…に合致させる。次に下胴部16bを下部スリ
ーブ32内に挿入する。これにより、回動枠13はその
下胴部16b下端面がシール部材38を介してコイルス
プリング37により上方へ押動される押圧枠14上面の
シール部材39と密着することとなり、丸ハンドル20
を回動させて、水平面内で一定角度(60度)回動する
ことにより上,下胴部16a,16bの各透孔17,1
7,17と押圧枠14の各透孔22,22,22を離合
させて圧縮空気の流量を制御するようにしている。ま
た、各Oリング18,21、ガスケット24並びにシー
ル部材38により外周面は完全にシールされ圧縮空気が
外部に漏れる恐れは全くない。
【0026】出入幹路地上部11のフランジ11aより
やや上方にはその外周面に一対のリブ片41,41を等
間隔に4組突設し、各リブ片41,41間に上端部を軸
42で揺動自在に軸支される保持杆43を設ける。該各
保持杆43は断面が十文字状を成し、その下端部に貫通
孔44が縦方向に貫設される。また、出入幹路地下部1
のフランジ1aよりやや下方にはその外周面に同じく一
対のリブ片45,45を前記各リブ片41,41と同位
置に4組突設し、各リブ片45,45には下端部を軸4
6で揺動自在に軸支される引留軸47を設ける。該各引
留軸47は外周面に螺子溝48を刻設してなり、前記各
保持杆43の下端部の貫通孔44に挿通されその上面か
ら締付ナット49を螺合する。各締付ナット49を螺締
すると各保持杆43が下方に引かれ、同時に出入幹路地
上部11が下方に引かれて回動枠13を出入幹路地下部
1のフランジ1aと出入幹路地上部11のフランジ11
a間でしっかりと挟着固定することになる。このように
して、回動枠13の挟着力を調節し得るようにしてい
る。50は前記各引留軸47のやや上方に張設される床
で、各引留軸47に対向する位置に各締付ナット49を
緩めたり締めたりするための操作穴51が開設され、そ
の外周に前記各保持杆43が介入する隙間52が形成さ
れる。尚、前記各操作穴51は不使用時には蓋53が嵌
着される。
【0027】図2において54は元栓バルブ12を覆う
トンネルであり、前記出入幹路地上部11は該トンネル
54の中央から上方へ突出しており、その一側には前記
水源8の水面Wと略同一地上高の位置にバルブ55を設
け、該バルブ55に放油管56が接続されることとなる
が、この実施例の場合は必要ないので接続されない。5
7はバルブ55の端部に設けた自動ロック弁である。出
入幹路地上部11はトンネル54の上面で相互に先端に
フランジ58,59を周設すると共に、ガスケット60
を介在させて、ボルト締めして連結される。また、出入
幹路地上部11の上端側には前記出入幹路地下部元栓バ
ルブ12と同構造の出入幹路地上部元栓バルブ12´を
設け、該地上部元栓バルブ12´を開けることにより出
入幹路地上部11の上端の通気孔61を通じて外気と連
通するようにしている。
【0028】また、出入幹路地上部11の上方周囲に発
電施設62を建造し、前記地上部元栓バルブ12´の下
方で出入幹路地上部11からバルブ63を介在して発電
部送風管64を分岐させて設け、タービン65並びに該
タービン65の回転により駆動する発電機66が設けら
れる。前記出入幹路地上部11には更に、トンネル54
よりやや上方に圧入管67を分岐して設けており、該圧
入管67と連結された倍圧器68には逆流防止弁(図示
せず。)が内蔵される。それに連結してエアコンプレッ
サー69が接続される。該エアコンプレッサー69は専
ら深夜電力等の余剰電力を利用して駆動され電気エネル
ギーを圧縮空気に変換するためのものである。圧縮空気
は倍圧器68によって増圧され出入幹路地上部11を通
じて備蓄庫2内に供給される。
【0029】第一発明は上記構成よりなり、次に作用を
説明する。ここで、水源上面の位置を仮りにA点とし、
最初の手順として圧縮空気に関係のあるバルブは全て完
封して置き備蓄庫内の空気を密封した状態で、備蓄庫2
と水源8を連通させ加圧水路6を介し圧入口4を通じて
備蓄庫2の底部へ水を圧入する。圧入口4の口径は加圧
水路6内の他の部位よりも若干細くしてあり、加圧水路
6内には常時満水充填がされており、その底部には常時
一定の圧力が掛かるようになっている。備蓄庫2内の空
気圧は最初は大気圧と同じであるが、圧入してくる水に
より圧縮され体積が減少しつつ空気圧は増大する。加圧
水路6底部から圧入される水の圧力は高さに比例して水
の重力による水圧として備蓄庫2内全域に亘りパスカル
の原理により一様に圧力が掛かる。
【0030】空気を押し上げる水はその水位を徐々に上
昇させるが、双方の圧力のバランスが均衝を保ち得た時
その水流は停止する。この時の備蓄庫2内の圧縮空気と
接触する水面の深度をC点とすれば、その水圧はA・C
間の高さの水圧エネルギーとなり、備蓄庫2内の圧縮空
気もこれと同一の圧縮空気エネルギーとして備蓄される
こととなる。
【0031】なお、水の圧入に際し、万一浸入した異物
は加圧水路6の凹み部6a又は備蓄庫2の底に設けた堆
留部5上面に堆積するようになって居り、管詰まりを防
ぎ長期間に亘っての使用を可能としている。また、この
際バルブ55と出力管64に設けたバルブ63と出入幹
路地上部元栓バルブ12´は閉じられている。そして、
電力を得る場合には、出入幹路地上部元栓バルブ12を
閉じると共に地下部元栓バルブ12と発電部送風管64
のバルブ63を開け、備蓄庫2内の圧縮空気を発電部送
風管64を介して発電施設62のタービン65内に流入
させ、タービン65を回転させる。そして発電機66を
駆動して電力を得る。停止する場合はバルブ63を閉じ
て行なう。
【0032】この際、備蓄庫2内のバランス状態は自然
界の法則に従い少しでも圧力の強い方から弱い方へ向っ
て流れる自然現象が生じ、圧縮空気の放出と同じに加圧
水路6底部の水は備蓄庫2内へと圧入を開始し、備蓄庫
2内の空気減量分を埋めつくさんと上方へ向って徐々に
増水をして行き、空気を圧縮させたまま減量して行く空
気の容積分の水が入ってくることになる。これにより空
気の圧力降下を防ぐことができ備蓄庫2内の空気圧の実
効値を保つことができる。出入幹路地下部1の最下端の
急に細くなった位置即ち備蓄庫2内と幹路の分岐点をD
点とすれば、その位置まで水位が来た時点ではA・D間
の高さの水圧エネルギーとなり、その点を有効発電能力
の限界点としている。
【0033】一方、備蓄庫2内に圧縮空気を補給するに
は、例えば電力会社等での深夜電力等の余剰電力を利用
してエアコンプレッサー69を駆動させ、倍圧器68を
介して圧縮空気を備蓄庫2内へ圧入する。この補給は前
記電力を得る時に限らずいつでも行なわれる。これに応
じて備蓄庫2内の水の水位は下方へ徐々に押し下げら
れ、下がった分量はすべて加圧水路6を逆に上方へ昇り
水源8へ押し戻される。備蓄庫2内に圧入される圧縮空
気はその時点での水圧に打ち勝って水を押し出すので、
備蓄庫2内に入った圧縮空気は有効発電能力圏のエネル
ギーを持っており、たとえ圧縮空気の残量が僅少となり
備蓄庫2の上方附近にあるのみにて使用時間が少ないと
しても発電機を駆動する事が充分できるだけの空気圧を
保持しているのである。
【0034】もしも、備蓄庫2内に水がなく唯の空間の
容器のみで、そこへ圧縮空気を圧入したとすれば、有効
発電能力圏になるまでの圧入時間が非常に長びき実用効
果が得られず、又放出した場合も備蓄庫2内の圧縮空気
は急速に圧力を弱め、備蓄庫2内に拡散してしまい実用
効果は極めて悪くなる。かかる理由からしても、この水
圧バランス方式である備蓄庫が如何に効率よくなってい
るかが理解出来る。備蓄庫2内に補給する圧縮空気は前
記余剰電力の外に、ゴミ焼却時等に発生する熱エネルギ
ー又は自然界で発生する太陽光,地熱,波力,風力等の
エネルギーを活用して将来は總合的に補給量を増強して
短時間で補充するようにすれば備蓄庫は発電時間を延長
して運営を続行出来、それなりの眞価を発揮出来て代替
エネルギーとしての実用価値を上げることになる。
【0035】第二発明は特に第一発明と同じ地下構造を
原油の備蓄として利用するためのものである。この実施
例では図1に示す地中に埋設する施設はそのまま変更が
ない。地上に設ける施設は図7に示すものを使用する。
即ち、図7のように出入幹路地上部11の上端部即ち出
入幹路地上部元栓バルブ12´の上部に給油管70を分
岐して設け、該給油管70に原油瀘過槽71が接続して
ある。また、該原油瀘過槽71へは地上から車輛等によ
りスロープ通路72を昇って原油を後記する原油瀘過槽
71の原油投入口73に供給するようにする。
【0036】原油瀘過槽71は図8に示すように内部が
複数の遮蔽板74,74…により仕切られ、一枚置きの
遮蔽板74aの下端は底面から離れて設けられている。
また、片側上部に原油投入口73がまた他側上部に前記
給油管70が接続される。各遮蔽板74a,74a…の
上部には通油孔75が開設され、また原油瀘過槽71の
底部には複数の開閉バルブ76,76…が設けられる。
77…は原油瀘過槽71の上方に配置され該原油瀘過槽
71に給水するため給水管78に複数設けられた送水口
である。また79は原油瀘過槽71内部を視認できるの
ぞき窓である。
【0037】そして、原油瀘過槽71内にはあらかじめ
各送水口77,77…からの水が貯留され、この状態で
原油投入口73から原油が投入される。すると、水との
比重差によりその分離作用で原油に混入している水より
重い沈澱物は底に溜り、水より軽い油分のみが遮蔽板7
4aの通油孔75を通り給油管70から前記出入幹路地
上部11内に流入する。一方、原油瀘過槽71の底部に
堆積した沈澱物等はのぞき窓79から視認して、適宜溜
ったと確認した時点で開閉バルブ76,76…を開放す
ることにより外部に排出される。さらに、図9に示す如
く前記出入幹路地上部11の頂部にはガス抜き用の通気
孔61が開設されている。この通気孔61はフロート安
全バルブ80の外周隙間を通って外部と通じ、出入幹路
地上部11内は常に大気圧と同圧を保つようになってお
り原油から気化した蒸発ガスを外部へ排出させるように
している。なお、81はフロート安全バルブ80の落下
を防止する網棚である。
【0038】第二発明は上記構成よりなり、次に作用を
説明する。ここで、水源8側の水面位置をA点とし、出
入幹路地下部1の放油管56を接続する放油口84の位
置を仮にE点とし、また出入幹路地上部11の給油管7
0を接続する給油口83の位置を仮にF点とする。そこ
で、出入幹路地上部元栓バルブ12´,出入幹路地下部
元栓バルブ12は開けておき、放油口のバルブ55は閉
じておく。また、圧縮空気専用の出入口は必要がないの
で全て完封をしておく。そして、出入幹路最上部の通気
孔61と連通させた状態で、A点である水源から備蓄庫
2内に前記実施例と同様に水を流入し続けて備蓄庫2内
に充満させる。水は上昇してA点と同じ高さにあるE点
に達するとサイフォンの原理により水流を停止し、A
点,E点のバランス状態を保ち同一水位になる。
【0039】そこで、F点である給油口から原油を出入
幹路地上部11内へ流入させると、最初に地上部元栓バ
ルブ12´と地下部元栓バルブ12の透孔17,22を
通って備蓄庫2内に入るのであるが、水がE点まで来て
いるので、原油は水より比重が軽いために水に浮かんで
いるものの、上から大量に入ってくれば備蓄庫2内側の
重力が加圧水路6側の重力よりも優位を占め浮かぶと同
時に備蓄庫2内の水は加圧水路6を逆流して水源に戻る
こととなる。
【0040】更に原油を入れ続けると、備蓄庫2内はほ
とんど原油で埋めつくされ、水は備蓄庫2内底部に小量
となる。この状態では、水源A点とつながる加圧水路6
底部の水圧と備蓄庫2内の水面G点からA点迄の水圧が
かなり接近した状態でバランスして備蓄されることにな
りこのあたりが原油の備蓄量の限界点となり、それを感
知して通報するセンサー(図示せず。)を取り付けてお
くと良い。また、原油は備蓄庫2内に深く入れる程それ
に比例して出入幹路地上部11内を上昇することとなる
が、上昇して来た原油はF点を更に上昇するとF点と同
じ位置すなわち給油管70の逆流防止弁82が作動し
て、原油の供給をストップさせる。なお、仮に逆流防止
弁82が故障等により作動しない時は、原油瀘過槽71
にセンサー(図示せず。)を付けておき、充満した時点
で給油オーバーの事態を知らせるようにし、直ちに給油
を停止するよう2段構えで安全装置を設けるとよい。
【0041】また、地震等により備蓄庫2が揺れた時
は、瞬間的に出入管路地上部11の最上部につき上げる
ように原油が上昇するが、原油がフロート安全バルブ8
0を押し上げるので、それに応じてフロート安全バルブ
80が上昇して通気孔61を塞ぎ原油の噴出を防止す
る。又このフロート安全バルブ80は上昇する時に内部
の空気や気化ガス等を備蓄庫外に排除してから閉じるよ
うに設計してあり、閉じた後に内部で圧力が掛かっても
爆発等は起らない。又備蓄庫2内に原油を入れすぎた場
合も同様である。
【0042】備蓄した原油は備蓄庫2内での水との比重
差による浮力と加圧水路6からの水バランスで放油口8
4の位置より上方に来ているのでバルブ55を開ければ
原油が自然と外部に取り出される。また、バルブ55は
自動ロック弁57が壊れた場合の用心のためでも有る。
この部位のバルブ55は特に重要で破損洩れを放置して
おけば備蓄庫2内の原油全量が放出してしまう。取り出
した原油は精製装置(図示せず。)へ送って精製したり
分溜して各種の製品に仕上げられる。また、備蓄される
原油は地熱により温められ内部より蒸発ガスが盛んに発
生するが、これら蒸発ガスは出入管路地上部11を上昇
して、通気孔61から採集して精製等をし製品化され
る。
【0043】更に有事等により攻撃を受ける危険が突発
した場合等に於ける安全対策を未然に短時間で行なう事
が出来るのも本備蓄方式の特徴とする所であり、その方
法は水源の取水口7に設けられた水門9を閉じて、まず
備蓄庫2内に入る水を停止して置き、加圧水路6内の水
をポンプにより水源8に強制排出をして備蓄庫内の水を
減少して行けば自動的に出入幹路地上部11に上昇して
来ている原油を地下部に下降する事が出来、このように
して緊急避難をさせて置けば攻撃を受けて直撃されたと
しても、地上部の破損は被っても地下に避難されている
大量の原油は難を逃れる事が出来て損害を最小限にくい
止める事が出来る。出入幹路地上部11は細くなってお
り比較的短時間に速く原油を下降させる事が出来る。又
主要部の修理等をする場合も同様の手段で原油を降下し
て部品の取替や配管の油洩れ等の作業を施工する事が出
来る。
【0044】ここで、第一・二発明に使用する設計上の
能力諸元の目安を示す。地下部構造体(出入幹路地下部
1と備蓄庫2)は鉄筋コンクリート構造とし、内面は絶
縁層保持の構造とする。備蓄庫2内に設けられ建造中使
用した梁・桁・支柱等は補強材として適宜使用する場合
もある。 出入幹路地上部の高さ 55m 出入幹路地下部の高さ(元栓バルブより備蓄庫内頸部までの長さ)450m 加圧水路の実効高さ 550m 備蓄庫の実効高さ 100m 備蓄庫の実効直径 250m 備蓄庫内の実効容積 400万m3 備蓄庫内空気圧 中心気圧50気圧(±5気圧 ) 発電時圧縮空気放出量(バルブ全開時) 1m3(50気圧)/秒 連続発電時間 (バルブ全開時) 1100時間 加圧水路の通水能力 2m3/秒 原油備蓄量 (上限) 415万/m3 尚、本第一・二発明についてはこれら数値に限定される
ものではないこと勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上に述べたように本発明は、特に地下
部全体に亘って設備構造が全く同じであり地上部も主要
箇所に多くの共通性があり、第一発明と第二発明の用途
変更を実施するために大部分の設備を活用することが出
来、抜群の有利性と経済性を発揮出来ることを特徴と
し、備蓄庫2内には圧縮空気又は原油のいづれも備蓄で
きて互換性が有り、永続的活用が可能となる。また、原
油が枯渇期に入って原油を備蓄した後に同じ備蓄庫2を
用いて圧縮空気を備蓄する場合は、原油の付着した備蓄
庫2の内壁面などを洗浄するため、放油口84から備蓄
庫2内の水を放出するようにすれば良い。備蓄庫2内の
水は地熱により絶えず温められ上昇するので、その対流
を利用して自然に水を流し続けることができ、備蓄庫2
内の洗浄が自動的にできる。
【0046】また、第一の発明として地下に設けた大容
量の備蓄庫2底部に加圧水路6からの水を圧入してその
水圧で備蓄庫2内に圧縮空気を備蓄し、圧縮空気のエネ
ルギーとして利用するものであるから、環境汚染の必配
は全くなく、その圧縮空気を水圧により押上げて取出す
ようにし、例えば、地上に発電施設を連設して前記圧縮
空気をエネルギー源にして発電でき、また深夜等の余剰
電力等はすべて回収でき、これを圧縮空気に変換して備
蓄庫2内に補給して備蓄させるように活用することで、
エネルギー資源を無駄に消費することなく有効活用する
ことができる。また、地中は温度が高いので有効に作用
し空気の体積が若干増量し効率が良くなる。
【0047】また、第二発明は前記地中に埋設した施設
はそのまま活用出来、原油を地下の大容量の備蓄庫2に
備蓄させるようにしたので、長期に亘り大容量の原油を
備蓄でき石油パニック等の問題も解決される。しかも、
備蓄した原油は地上の水源から大深度の備蓄庫2内底部
に加わる圧力とのバランスによって保たれており、サイ
フォンの原理として常に同水位になるように作用し、更
に原油と水との比重差が生じて浮力が働き常に上層部に
位置を占めてバランスをする状態にあるから、簡単に取
り出すことができる。また水源8の水門9を閉じて水の
流入を遮断し、ポンプ等により水を取水口7外へ強制排
出すれば、出入幹路地上部11内に昇っている原油を地
下の方へ沈降させることがてき、有事の時などに地上部
が破壊されても原油は飛散せず安全性を保つことができ
る。
【0048】更に、両発明においては、大容量の備蓄庫
2を地中に構築するものであるから、その地上を自由に
使用でき土地の有効活用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明を示す施設の全体図。
【図2】第一の発明を実施するための地上施設の断面
図。
【図3】出入幹路地下部元栓バルブ部の拡大断面図。
【図4】図3におけるX−X線断面図。
【図5】出入幹路地下部元栓バルブ部の分解斜視図。
【図6】第二発明を示す施設の全体図。
【図7】第二発明を実施するための地上施設の断面図。
【図8】原油瀘過槽の拡大断面図。
【図9】通気孔とフロート安全バルブの拡大断面図。
【符号の説明】
1 出入幹路地下部 2 備蓄庫 4 圧入口 6 加圧水路 7 取水口 8 水源 11 出入幹路地上部 12 出入幹路地下部元栓バルブ 12´ 出入幹路地上部元栓バルブ 55 バルブ 61 通気孔 63 バルブ 66 発電機 80 フロート安全バルブ 83 原油給油口 84 原油放油口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関谷 擴 愛知県春日井市藤山台1丁目4番地の2 114号棟304号室 (72)発明者 関谷 幸伸 三重県四日市市日永東一丁目1番地の27 (72)発明者 関谷 英治 愛知県一宮市今伊勢町宮後字壱丁野13の1 ハウスオブイマイセ101号室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に垂直状に出入幹路地下部を設ける
    と共に地上に出入幹路地下部元栓バルブを介して接続さ
    れる出入幹路地上部を立設し、その最上部に通気孔とフ
    ロート安全バルブを設けると共にその若干下方に出入幹
    路地上部元栓バルブを配備し、該幹路に繋る各要所に枝
    管を配し、その部所に必要な各設備を連接配置し、前記
    出入幹路地下部の下端に該出入幹路地下部と連通する大
    容量の備蓄庫を接続配置し、該備蓄庫の底部と地上の水
    源との間を加圧水路で接続し、該加圧水路上部の先端を
    水源により常時冠水させてその位置に取水口を設けると
    共に、備蓄庫底部の加圧水路先端の圧入口の口径をそれ
    に繋る加圧水路の口径よりも若干小さく設定して加圧水
    路内の水が常に満水充填に成っている様にして常時一定
    の圧力を得るように構成し、備蓄庫内の空気を所定のバ
    ルブにより密閉した状態で水源からの水を加圧水路を通
    じて備蓄庫底部より備蓄庫内に圧入し続けて行き、備蓄
    庫内の上昇する水位に応じて備蓄庫内の空気を常に圧縮
    して備蓄しておき、需給時には所定のバルブにより出入
    幹路を開放して圧縮空気を放出して発電機を駆動して電
    気エネルギーに変換し、又圧縮空気の減量補充には外部
    からの余剰電力等を活用して圧縮空気に変換して備蓄庫
    内に常時補給するようにしたことを特徴とするエネルギ
    ーの有効活用のための備蓄とその設備方法。
  2. 【請求項2】 地中に垂直状に出入幹路地下部を設ける
    と共に地上に出入幹路地下部元栓バルブを介して接続さ
    れる出入幹路地上部を立設し、その最上部に通気孔とフ
    ロート安全バルブを設けると共にその若干下方に出入幹
    路地上部元栓バルブを配備し、該幹路に繋る各要所に枝
    管を配し、その部所に必要な各設備を連接配置し、前記
    出入幹路地下部の下端に該出入幹路地下部と連通する大
    容量の備蓄庫を接続配置し、該備蓄庫の底部と地上の水
    源との間を加圧水路で接続し、該加圧水路上部の先端を
    水源により常時冠水させてその位置に取水口を設けると
    共に、備蓄庫底部の加圧水路先端の圧入口の口径をそれ
    に繋る加圧水路の口径よりも若干小さく設定して加圧水
    路内の水が常に満水充填に成っている様にして常時一定
    の圧力を得るように構成し、出入幹路地上部元栓バルブ
    と出入幹路地下部元栓バルブを開けて通気孔からの外気
    と連通させた状態で加圧水路からの水を備蓄庫底部より
    備蓄庫内に圧入し続けて行き、一方出入幹路地上部の原
    油給油口から原油を流入させ出入幹路地下部を介して備
    蓄庫内に入れて行き、備蓄庫内の水との比重差で常時上
    層部に位置した状態で収納され、所定のバルブ操作によ
    り簡単に取り出す事が出来るようにした事を特徴とする
    エネルギーの有効活用のための備蓄とその設備方法。
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