JPH052922Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、撮影済みの歯科用Ｘ線フイルムを任
意のシートに貼着して保管する場合に用いられる
歯科用Ｘ線フイルム貼着テープに関する。

〔従来の技術〕

歯の診断、治療を行う場合、Ｘ線写真が広く用
いられている。Ｘ線撮影が終了し現像処理された
歯科用Ｘ線フイルムは、歯科医師によつて種々の
方法で保管されている。この保管のため多く用い
られる方法は、撮影済みの歯科用Ｘ線フイルムを
台紙等に接着テープで貼着する方法である。

第３図は従来の歯科用Ｘ線フイルムの保管方法
を示す平面図である。図で、１は表面が白色の台
紙、２は撮影済みの歯科用Ｘ線フイルム、３は貼
着テープである。撮影済みの歯科用Ｘ線フイルム
２を保管する場合、歯科医師は、その歯科用Ｘ線
フイルム２の一部（例えば上部）を台紙１上に貼
着テープ３で貼着固定する。図示の場合、６つの
歯科用Ｘ線フイルム２が貼着されている。これら
の歯科用Ｘ線フイルムのそれぞれを他と識別する
ため、歯科医師は、通常、台紙１の空白個所を利
用して各歯科用Ｘ線フイルム２毎にそれに関連す
るデータを書き込む。なお、歯科用Ｘ線フイルム
は台紙１以外にも種々のものに貼着される。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のように、歯科用Ｘ線フイルム２を貼着テ
ープ３で貼着して保管する場合、その歯科用Ｘ線
フイルム２を他と識別するため、それに関するデ
ータを付さなければならない。しかしながら、貼
着個所近辺に常にデータ書き込みに充分な空白個
所があるとは限らず、また、空白個所があつて
も、その表面が平滑で書き込むことが困難な場合
がある。これらの場合には、当該データを用紙に
記載し、この用紙を貼着テープで適宜個所に貼着
する等の手段がとられ、そのため、余分の手間と
時間を要していた。

本考案の目的は、上記従来技術における課題を
解決し、歯科用Ｘ線フイルムの貼着個所近辺がど
の様な状態であつても、確実にそのデータを付す
ことができる歯科用Ｘ線フイルム貼着テープを提
供するにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本考案は、裏面に
接着剤が塗布され、歯科用Ｘ線フイルムの一辺を
任意のシートに貼着固定するための歯科用Ｘ線フ
イルム貼着テープにおいて、このテープの表面
に、歯科用Ｘ線フイルムに対するデータ項目を印
刷した項目印刷部と、前記データ項目にしたがつ
てデータを記入するデータ記入部とを設けたこと
を特徴とする。

〔作用〕

貼着テープで歯科用Ｘ線フイルムを任意のシー
トに貼着する前、または後に、その歯科用Ｘ線フ
イルムに関するデータを、データ項目にしたがつ
てデータ記入部に記入する。

〔実施例〕

以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

第１図は本考案の実施例に係る歯科用Ｘ線フイ
ルム貼着テープの斜視図である。図で、６は長尺
のテープ、７はテープ６の裏面に塗布された接着
剤層である。このように接着剤層７を有する長尺
のテープ６は、収納や取扱に便利なように巻回さ
れている。８はそのようにして巻回された巻回体
を示す。

テープ６の表面には、所定の長さごとに設けら
れた線分６ａ、及び各線分６ａで区分された領域
６ｂの左端に設けられたデータ項目６ｃが印刷さ
れている。６ｄはデータ項目６ｃに対応したデー
タを記入するためのデータ記入部である。データ
項目６ｃは、「氏名」、および歯科用Ｘ線フイルム
上に撮影されている歯の「撮影個所」より成る。

なお、線分６ａはミシン目等の切取り線であつ
てもよい。また、テープ６の材質によつては、接
着剤層７に剥離紙を付着してもよい。

次に、本実施例の使用方法を第２図を参照しな
がら説明する。第２図は本実施例の歯科用Ｘ線フ
イルムを使用した貼着状態の平面図である。図で
第１図に示す部分と同一部分には同一符号が付し
てある。２は歯科用Ｘ線フイルムである。撮影済
みの歯科用Ｘ線フイルム２を貼着保管する場合、
歯科医師は、テープ６を線分６ａに沿つて切断
し、データ記入部６ｄにその歯科用Ｘ線フイルム
２の被撮影者氏名（図示の例では「山田太郎」）、
及びその撮影個所（図示の例では「左上顎臼歯」）
を記入する。この記入後、歯科医師は、歯科用Ｘ
線フイルム２の上部を台紙等の貼着個所にテープ
６で貼着する。これにより、歯科用Ｘ線フイルム
２の貼着個所がどのような状態であつても、デー
タ記入のための処置を取る必要はなく、当該歯科
用Ｘ線フイルム２に、確実にデータを付すことが
できる。

なお、上記実施例の説明では、貼着テープを長
尺のテープとして説明したが、これに限ることは
なく、線分６ａで切断された状態のものを多数保
管していてもよい。また、データの項目として、
「氏名」及び「撮影個所」を例示したが、どのよ
うな項目であつても自由に選択できる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案では、貼着テープの
表面に項目印刷部を設け、データ記入部に項目に
応じたデータを記入するようにしたので、歯科用
Ｘ線フイルムを任意のシートに貼着保管する場
合、その貼着個所がどのような状態であつても、
別途データ記入のための処置を取る必要はなく、
確実にデータを付すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る歯科用Ｘ線フイ
ルム貼着テープの斜視図、第２図は本実施例の貼
着テープを使用した貼着状態の平面図、第３図は
従来の歯科用Ｘ線フイルムの保管方法を示す平面
図である。 ２……歯科用Ｘ線フイルム、６……貼着テー
プ、６ａ……線分、６ｂ……領域、６ｃ……デー
タ項目、６ｄ……データ記入部、７……接着剤
層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 裏面に接着剤が塗布され、歯科用Ｘ線フイル
   ムの一辺を任意のシートに貼着固定するための
   歯科用Ｘ線フイルム貼着テープにおいて、この
   テープの表面に、歯科用Ｘ線フイルムに対する
   データ項目を印刷した項目印刷部と、前記デー
   タ項目にしたがつてデータを記入するデータ記
   入部とを設けたことを特徴とする歯科用Ｘ線フ
   イルム貼着テープ。 (2) 実用新案登録請求の範囲第（１）項におい
   て、前記項目印刷部とデータ記入部とが設けら
   れたテープは、多数連続して長尺に形成され、
   かつ、各テープの境界には切断部が形成されて
   いることを特徴とする歯科用Ｘ線フイルム貼着
   テープ。