JPH05289703A - パラメータ同定装置 - Google Patents

パラメータ同定装置

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JPH05289703A
JPH05289703A JP8533892A JP8533892A JPH05289703A JP H05289703 A JPH05289703 A JP H05289703A JP 8533892 A JP8533892 A JP 8533892A JP 8533892 A JP8533892 A JP 8533892A JP H05289703 A JPH05289703 A JP H05289703A
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JP
Japan
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parameter
frequency
state variable
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variable filter
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JP8533892A
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Inventor
Taketoshi Kawabe
武俊 川邊
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最小二乗法を用いたパラメータ同定装置にお
いて、ノイズ影響が少なく特定の周波数域で重みがかけ
られることのない高精度のパラメータ同定を達成するこ
と。 【構成】 予め設定した低ノイズ周波数帯域の入出力デ
ータを強調する周波数重みフィルタ部と、パラメータ演
算にかかわる周波数重みが平坦になるように状態変数フ
ィルタの定数を修正しながらパラメータ同定をやり直し
てゆく状態変数フィルタ部及び制御部を組み合わせて適
用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、最小二乗法を用いたパ
ラメータ同定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、最小二乗法を用いたパラメータ同
定手法としては、例えば、『ロバスト適応制御入門』
(オーム社発行)の49ページ〜50ページに記載のも
のが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
最小二乗法を用いたパラメータ同定手法にあっては、同
定対象の入力と出力とからパラメータ同定の入力データ
となる入力信号と出力信号を演算する時、周波数範囲を
何ら特定することなく、ノイズの多い周波数帯域をも含
めて得るようにしている為、このノイズ成分がパラメー
タ同定の精度を悪化させる。
【0004】また、状態変数フィルタの選び方について
は、特に何らかの指針を与えていない為、状態変数フィ
ルタの選び方によっては、ノイズの多い周波数帯域で重
みのついたパラメータ同定となり、同定精度が悪くな
る。
【0005】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、最小二乗法を用いたパラメータ同定装置
において、ノイズ影響が少なく特定の周波数域で重みが
かけられることのない高精度のパラメータ同定を達成す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のパラメータ同定装置では、予め設定した低ノイ
ズ周波数帯域の入出力データを強調する周波数重みフィ
ルタ部と、パラメータ演算にかかわる周波数重みが平坦
になるように状態変数フィルタの定数を修正しながらパ
ラメータ同定をやり直してゆく状態変数フィルタ部及び
制御部を組み合わせて適用した。
【0007】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、予め設定した低ノイズ周波数帯域においてゲインを
大きくした重みフィルタを有し、この重みフィルタでの
ろ過処理により同定対象の入力と出力とから入力信号と
出力信号を演算する周波数重みフィルタ部aと、同定対
象の線形モデルの特性多項式の次数以上の次数をもち、
その周波数特性は前回に同定された同定対象の線形モデ
ルの特性多項式の周波数特性に応じて周波数特性を設定
した状態変数フィルタを有し、この状態変数フィルタに
より前記入力信号と出力信号から拡張信号を演算する状
態変数フィルタ部bと、前記拡張信号に基づき同定対象
の伝達関数の係数であるパラメータを演算するパラメー
タ決定部cと、前記状態変数フィルタの特性多項式を分
母とし、前記パラメータ決定部cの演算した同定対象の
線形モデルの特性多項式を分子とする判定伝達関数の周
波数特性を演算し、この判定伝達関数の周波数特性が平
坦でないと判断された時は前記状態変数フィルタ部bと
パラメータ決定部cによるパラメータ同定操作を再開
し、平坦であると判断されるとパラメータ同定操作を打
ち切る制御をする制御部dとを備えている。
【0008】
【作用】パラメータ同定時には、まず、予め設定した低
ノイズ周波数帯域においてゲインを大きくした重みフィ
ルタを有する周波数重みフィルタ部aで、この重みフィ
ルタでのろ過処理により同定対象の入力と出力とから入
力信号と出力信号とが演算される。
【0009】そして、同定対象の線形モデルの特性多項
式の次数以上の次数をもち、その周波数特性は前回に同
定された同定対象の線形モデルの特性多項式の周波数特
性に応じて周波数特性を設定した状態変数フィルタを有
するする状態変数フィルタにおいて、この状態変数フィ
ルタにより前記入力信号と出力信号から拡張信号が演算
される。さらに、パラメータ決定部cにおいて、状態変
数フィルタ部bからの拡張信号に基づき同定対象の伝達
関数の係数であるパラメータが演算される。
【0010】そして、制御部dにおいて、状態変数フィ
ルタの特性多項式を分母とし、パラメータ決定部cの演
算した同定対象の線形モデルの特性多項式を分子とする
判定伝達関数の周波数特性が演算され、この判定伝達関
数の周波数特性が平坦でないと判断された時は状態変数
フィルタ部bとパラメータ決定部cによるパラメータ同
定操作を、平坦であると判断されるまで再開して繰り返
し、平坦であると判断されるとパラメータ同定操作を打
ち切り、パラメータ同定値を得る。
【0011】したがって、予め設定した低ノイズ周波数
帯域の入出力データを強調することによるノイズの影響
を少なくしておき、加えて、状態変数フィルタの定数を
修正しながらパラメータ同定をやり直してゆくことによ
りパラメータ演算にかかわる周波数重みを平坦にするこ
とで、ノイズ影響が少なく特定の周波数域で重みがかけ
られることのない高精度のパラメータ同定が達成され
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0014】図2は本発明第1実施例のパラメータ同定
装置を示す図である。
【0015】1は周波数重みフィルタ部で、予め設定し
た低ノイズ周波数帯域においてゲインを大きくした重み
フィルタを有し、この重みフィルタでのろ過処理により
同定対象の入力と出力とから入力信号と出力信号を演算
する。
【0016】2は状態変数フィルタ部で、同定対象の線
形モデルの特性多項式の次数以上の次数をもち、その周
波数特性は前回に同定された同定対象の線形モデルの特
性多項式の周波数特性に応じて周波数特性を設定した状
態変数フィルタを有し、この状態変数フィルタにより前
記入力信号と出力信号から拡張信号を演算する。
【0017】3はパラメータ決定部で、前記拡張信号に
基づき同定対象の伝達関数の係数であるパラメータを演
算する。
【0018】4は制御部で、前記状態変数フィルタの特
性多項式を分母とし、前記パラメータ決定部の演算した
同定対象の線形モデルの特性多項式を分子とする判定伝
達関数の周波数特性を演算し、この判定伝達関数の周波
数特性が平坦でないと判断された時は前記状態変数フィ
ルタ部2とパラメータ決定部3によるパラメータ同定操
作を再開し、平坦であると判断されるとパラメータ同定
操作を打ち切る制御をする。
【0019】次に、作用を説明する。
【0020】(A) パラメータ同定作用 今、同定対象の線形モデルH0 が伝達関数で次のように
与えられるとする。
【0021】
【数1】 zはすすみ演算子、mは分子の次数を表す正の整数、n
は分母の次数を表す正の整数であり、m,nは既知であ
るとする(m≦n)。
【0022】bi (i=0,1,2,…,m)とaj
(j=0,2,…,n)は、未知のパラメータであり、
入力uと出力yとからbi ,aj を求めることを考え
る。
【0023】同定対象の入出力の観測値y(L),u(L) に
は次の関係を仮定する。Lはサンプル回数を表す正の整
数である。
【0024】
【数2】 ここで、e(L) は、ノイズや同定対象の非線形部分によ
り発生する残差信号である。
【0025】まず、周波数重みフィルタ部1では、入出
力の観測値y(L) ,u(L) を周波数重みフィルタW(z)
でろ過し、yF(L),uF(L)を作る。ここで、yF(L),u
F(L)の符号『F』はフィルタ値を表し、yF(L),uF(L)
は請求項の出力信号,入力信号に相当する。
【0026】周波数重みフィルタW(z) のゲイン特性
は、図3に示すように、y(L) とu(L)のS/N比がよ
い周波数帯域でゲインが大きく平坦で、そうでない帯域
では、ゲインが小さくなるように設定する。具体的に
は、例えば、高次(8次〜20次)のバタワースフィル
タを使えばよい。また、S/N比のよい周波数帯域と
は、例えば、(2) 式におけるe(L) のパワースペクトラ
ムが小さい帯域である。
【0027】yF(L),uF(L)は次式で与えられる。
【0028】 yF(L)=W(z)・y(L) …(3) uF(L)=W(z)・u(L) …(4) 次に、状態変数フィルタ部2は、yF(L),uF(L)により
拡張信号Y,Xを次の様に作る。
【数3】
【数4】 ここで、Ak-1(z)は後述する前回のパラメータ同定結果
であり、kはパラメータ同定のやり直し回数を表す非負
の整数である。但し、初期値A0(z)は、例えば、 A0(z)=Zn …(8) のように同定対象の分母多項式と同次で、安定な多項式
を選べばよい。
【0029】YK とXK との間には、(2) 式により、
【数5】 の関係がある。但し、(10)式で符号『 ’』は転置を表
す。
【0030】パラメータ決定部3は、パラメータθ(=
j,bi )のk回目の推定値θPkを求める。θPkは、最
小二乗法を用いて次の様に求めることが出来る。ここ
で、θPkの符号『P』は推定値を表す。
【0031】 θPk=(Xk'・Xk-1・Xk'・Yk …(12) ここで、 θPk=[−aPkn,−aPkn-1,…,−aPk0,bPkm,bPkm-1,…,bPko ]’ であり、aPkj ,bPki はそれぞれaj,bi のk回目の
推定値である。
【0032】Ak(z)はaPkj を用いて(k≠0)、 Ak(z)=zn +aPk,n-1n-1 +…+aPk,0 …(13) の様に定義される。
【0033】次に、制御部4は、判定伝達関数X(z) の
周波数−ゲイン特性を演算する。
【0034】
【数6】 を所定のWL <W<WH に対して計算する。
【0035】ここで、G(w) はゲイン、eは自然対数の
底、Wは角周波数、WL はゲインを計算する最低周波
数、WH はゲインを計算する最高周波数、jは虚数単位
である。ゲインG(w) に対しその最大値Gmax(w1) と最
小値Gmin(w2) の比が所定値以上であれば、制御部は、
再び状態変数フィルタ部及びパラメータ決定部を動か
し、k→k+1としてパラメータ推定値θPk+1を求め直
す。
【0036】最大値Gmax(w1) と最小値Gmin(w2) の比
が所定値以下であれば、その時のパラメータ推定値を最
終同定値として出力する。
【0037】以上、フローチャートとしてまとめると、
図4に示す様になる。また、u(L),y(L) は予めメモリ
しておき、必要な時に呼び出して使うことも出来る。
【0038】(B) アルゴリズムの意味 従来例のアルゴリズムは、W(z) =1とおき、(5) →
(6) 及び(7) →(12)式の演算処理を、A0(z)=zn とし
て、1回の演算で、 θP1=(X1'・X1-1・X1'・Y1 …(16) を求め、パラメータの推定値とする。
【0039】(16)式{(12)式}は、評価関数 J=|Y1 −X1・θP12 (但し、||2 は2乗ノルム) …(17) を最小化するθP1を求めることに対応している。
【0040】Jの意味を考える。
【0041】今、推定されたパラメータθPkを、 θPk=[−aP1,n-1, −aP1,n-2, …,−aP1,0, bP1,m, bP1,m-1, …, bP1,o]’ とすると、同定対象の伝達関数(H1 とおく)は、 B1(z)=ΣbP1,ii1(z)=zn +ΣaP1,jj1 =B1 /A1 …(18) のように推定されたことになる。
【0042】入力値uに対するH1 の出力サンプル値y
S を考えると(符号『S』はサンプル値を表す)、 yS(L)=H1・u(L) …(19) 出力値yと出力サンプル値yS との差vを考えると、 v(L) =y(L) −yS(L)=y(L) −H1・u(L) …(20) 両辺に、A1・A0 -1 をかけると、 A1・A0 -1・v(L) =A1・A0 -1{y(L) −H1・u(L)} =(A1/A0)y(L) −(B1/A0)u(L) …(21) よって、A1・A0 -1・v(L) をL=1,2,3…Nの順に
上から並べると、
【数7】 となり、(17) 式の右辺に一致する。すなわち、(17)式
は、
【数8】 と表すことができ、A1(z)/A0(z)が周波数重みとして
働いていることが分かる。A1 とA0 の次数が異なれ
ば、A1 /A0 は周波数依存性を持つ。
【0043】A1(z)は、事前には未知であることを考慮
する。
【0044】例えば、n=1,m=0で、 A0(z)=z …(24) A1(z)=z+a10 …(25) で、a10<0かつa10≒−1であると、A1(z)/A0(z)
のゲイン特性は、図5に示すように、高周波数域で大き
なゲインのピークを持つ。
【0045】パラメータ同定を行なう場合、高周波数域
では、ノイズが大きくS/N比が悪くなることが多い。
S/N比の悪い周波数帯に重みのかかった状態でパラメ
ータ同定を行なうと、当然ながら、同定結果は不正確に
なる。以上が従来例の問題点である。
【0046】そこで、本実施例では、A1(z)/A0(z)の
ゲイン特性を調べ、ゲイン特性が平坦でない時は、A
1(z)を次の状態変数フィルタとして用い、次の推定値A
2(z),B2(z)を求めるというようにして、Ak(z)/A
k-1(z)が十分平坦なゲイン特性になるまでAk-1(z)を次
回k回目の推定の状態変数フィルタの分母多項式として
用いて推定を繰り返す。kの回数が増えるにつれてA
k(z)/Ak-1(z)のゲイン特性は1に近づき、平坦にな
る。
【0047】Ak(z)/Ak-1(z)がほとんど1になったと
すると、k回目の推定された伝達関数HK は、(5) 〜(1
2)式の操作において、特別な周波数域で重みをかけられ
ていないことになり、同定対象の入力u(L) と出力y
(L) にかけられる周波数重みW(z) だけが周波数重みと
なる。
【0048】これに対し、周波数重みフィルタ部1によ
り予めS/N比の悪い周波数帯域を減衰している為、ノ
イズの影響が少ない高精度な同定が出来る。
【0049】(第2実施例)第1実施例では、離散系伝
達関数のパラメータ同定を説明してきたが、ここでは、
連続系伝達関数のパラメータ同定装置を考える。尚、装
置の構成は第1実施例と同様である。以下、第1実施例
で示した離散系パラメータ(例えば、a,b…)と区別
する為に、第2実施例で記す連続系パラメータには
* 』を付して示す(例えば、a* ,b* …)。
【0050】次に、作用を説明する。
【0051】(A) パラメータ同定作用 今、同定対象の線形モデルH0 が伝達関数で(1) 式に対
応して次のように与えられ、入出力の関係は(2) 式に対
応して次のように与えられるとする。
【0052】
【数9】 ここで、e(t) は、ノイズや同定対象の非線形部分によ
り発生する残差信号である。連続系の周波数重みフィル
タW(s) を用いると、yF(t),uF(t)は、 yF(t)=W(s)・y(t) …(3)' uF(t)=W(s)・u(t) …(4)' 次に、状態変数フィルタ部2は、yF(t),uF(t)により
拡張信号Y,Xを次の様に作る。
【数10】
【数11】 ここで、ηk,i(L),ξk,j(L)は、ηk,i(t),ξk,j(t)を
サンプル周期Tでサンプルした信号であり、Lはサンプ
ル回数を表す(i=0,1,2…n,j=0,1,2…
m,L=1,2…N)。
【0053】k=0の時の初期値A0(s)は、 A0(s)=sn +Σαjj …(8)' のようにn次の安定多項式に選ぶ。
【0054】YK とXK との関係は、 YK =XK・θ* +Ek …(9)' θ* =[−a* n, −a* n-1, …−a* 0, b* m, b* m-1, …,b* o]’…(10)’ Ek =[ε(1) ,ε(2) ,…,ε(L) ,…,ε(N) ]’ ε(t) =e(t) /{Ak-1(s)} …(11)’ となる。
【0055】パラメータ推定値θP* k は、 θP* k =(Xk'・Xk-1・Xk'・Yk …(12)’ =[−aP* kn, −aP* kn-1, …,−aP* k0, bP* km, bP* km-1, …,bP* ko]’ であり、aP* kj,bP* kiはそれぞれa* j, b* iのk回目
の推定値である。
【0056】 Ak(s)はaP* kjを用いて(k≠0)、 Ak(s)=sn +aP* k,n-1n-1 +…+aP* k,0 …(13)’ の様に定義される。
【0057】判定伝達関数X(s) は、 X(s) =Ak(s)/Ak-1(s) …(14)’ G(w) =|Ak(jw) /Ak-1(jw) | …(15)’ と計算される。
【0058】範囲WL <W<WH に対してG(w) を計算
し、その最大値Gmax(w1) と最小値Gmin(w2) の比が所
定値以上であれば、k→k+1として(5)'から(15)’ま
での計算をやり直す。
【0059】また、kの回数は、例えば、k=k0 で判
定伝達関数X(s) のゲイン特性が十分平坦になると予想
される場合は、制御部ではX(s) のゲイン特性を調べる
ことを省略し、k=k0 の時点でパラメータ演算を中止
する様にしてもよい。
【0060】(B) アルゴリズムの意味 第2実施例は、第1実施例を連続系のパラメータ同定装
置に応用した例になっている。
【0061】1回の演算でパラメータ推定値θP* 1 を、 θP* 1 =(X1'・X1-1・X1'・Y1 …(16)’ (ここで、X1 ・Y1 は(6)',(7)'式から求める)のよ
うに求めることは、 J=|Y1 −X1・θP* 12 …(17)’ を最小にするθP* 1 を求めることに相当しており、Jは
第1実施例と同様、
【数12】 と変形でき、A1 /A0 が周波数重みとして働いてい
る。
【0062】A1(s)がA0(s)が、例えば、n=1,m=
0で、 A0(s)=s+a0 …(24)’ A1(s)=s+a* 10 …(25)’ で、a0 >0,a* 10 >0,a0 ≫a* 10 になってしま
ったとすると、A1(z)/A0(z)は高周波数域でa* 10/a
0 という大きなゲインのピークを持つ。
【0063】高周波数域でS/N比が悪化するデータに
対し重みのかかった状態でパラメータ同定を行なうと、
当然ながら、同定結果は不正確になるのは、第1実施例
での説明と同様である。
【0064】それを避けるために、状態変数フィルタの
特性多項式をAk-1(s)とおき、Ak(s)/Ak-1(s)の平坦
化を図る手順は第1実施例と同じである。
【0065】したがって、Ak(s)/Ak-1(s)が平坦化さ
れた後、同定対象の入力u(L) と出力y(L) にかけられ
る周波数重みW(s) だけが周波数重みとなる。
【0066】これに対し、周波数重みフィルタにより予
めS/N比の悪い周波数帯域を減衰している為、ノイズ
の影響が少ない高精度な同定が出来る。
【0067】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成や内容は実施例に限られるものではな
い。
【0068】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、最小二乗法を用いたパラメータ同定装置において、
予め設定した低ノイズ周波数帯域の入出力データを強調
する周波数重みフィルタ部と、パラメータ演算にかかわ
る周波数重みが平坦になるように状態変数フィルタの定
数を修正しながらパラメータ同定をやり直してゆく状態
変数フィルタ部及び制御部を組み合わせて適用した為、
ノイズ影響が少なく特定の周波数域で重みがかけられる
ことのない高精度のパラメータ同定を達成することがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパラメータ同定装置を示すクレーム対
応図である。
【図2】第1実施例のパラメータ同定装置を示すブロッ
ク図である。
【図3】第1実施例のパラメータ同定装置での周波数重
みフィルタの特性をS/N比と対応して表した図であ
る。
【図4】第1実施例のパラメータ同定処理作動の流を示
すフローチャートである。
【図5】A1 /A0 ゲインの周波数特性図である。
【符号の説明】
a 周波数重みフィルタ部 b 状態変数フィルタ部 c パラメータ決定部 d 制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定した低ノイズ周波数帯域におい
    てゲインを大きくした重みフィルタを有し、この重みフ
    ィルタでのろ過処理により同定対象の入力と出力とから
    入力信号と出力信号を演算する周波数重みフィルタ部
    と、 同定対象の線形モデルの特性多項式の次数以上の次数を
    もち、その周波数特性は前回に同定された同定対象の線
    形モデルの特性多項式の周波数特性に応じて周波数特性
    を設定した状態変数フィルタを有し、この状態変数フィ
    ルタにより前記入力信号と出力信号から拡張信号を演算
    する状態変数フィルタ部と、 前記拡張信号に基づき同定対象の伝達関数の係数である
    パラメータを演算するパラメータ決定部と、 前記状態変数フィルタの特性多項式を分母とし、前記パ
    ラメータ決定部の演算した同定対象の線形モデルの特性
    多項式を分子とする判定伝達関数の周波数特性を演算
    し、この判定伝達関数の周波数特性が所定値以上と判断
    された時は前記状態変数フィルタ部とパラメータ決定部
    によるパラメータ同定操作を再開し、所定値未満と判断
    されるとパラメータ同定操作を打ち切る制御をする制御
    部と、を備えていることを特徴とするパラメータ同定装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005219929A (ja) * 2004-02-02 2005-08-18 Inventio Ag エレベータケージにおける振動減衰用調整器の設計の方法
US6985809B2 (en) 2001-12-28 2006-01-10 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control apparatus, control method, and engine control unit

Cited By (2)

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