JPH05285367A - ダウンフロー式触媒充填塔における触媒保持方法および装置 - Google Patents

ダウンフロー式触媒充填塔における触媒保持方法および装置

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JPH05285367A
JPH05285367A JP11539092A JP11539092A JPH05285367A JP H05285367 A JPH05285367 A JP H05285367A JP 11539092 A JP11539092 A JP 11539092A JP 11539092 A JP11539092 A JP 11539092A JP H05285367 A JPH05285367 A JP H05285367A
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  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒中における流体の均一な流れを促進する
とともに、塔壁等に異常発熱による損傷を与えることな
く、スクリーンの点検、補修が容易なダウンフロー式触
媒充填塔における触媒保持方法および装置を提供する。 【構成】 開口部(2)から搬入、搬出が可能な大きさ
の横断面を有し流体入口側と出口側にスクリーンを設け
た複数の触媒容器(8)を充填塔(1)内に組立てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石油精製における触媒接
触改質反応塔やアンモニア製造プラントにおけるアンモ
ニア合成塔および化学プロセス等に使用されるダウンフ
ロー、アッパーフローおよび水平フロー式触媒充填塔に
おける触媒の保持方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製プラントにおける接触改質反応
塔やアンモニア製造プラントにおけるアンモニア合成塔
において、流体の流れがダウンフロー式またはアッパー
フロー式をとる場合塔内に触媒層を形成するために従来
は次の2つの方法が行われてきた。
【0003】1つの方法は図17に1例を示すように、
第1層の触媒層aおよび第2層の触媒層bを形成するた
めに触媒層直下に触媒保持材cが敷き詰められており、
この触媒保持材cにより触媒が流体と共に流出するのを
防いでいる。さらにこの触媒保持材cの下にさらに粒径
の大きい別の触媒保持材dが敷き詰められていて、第2
層の触媒層bの最下部には触媒層および触媒保持材を支
えるための受け器eが設置されている、各触媒層の上部
には触媒層のレベルを均一に保つために触媒保持材fが
敷き詰められている。
【0004】このようにして2層の触媒層a、bが形成
されている。なお、図中kは触媒取出口、lは中間液入
口である。一般的に流体は上部入口gより入り、ディス
トリビュータhで全面に分配され、第2層目の触媒層b
内で一定の触媒反応が行われた後、第1層目の触媒層a
に入り触媒反応が行われた後下部の出口iより塔外へ導
かれる。
【0005】もう1つの方法は図18に示すように、各
層a、bの触媒を各々の触媒保持グリッドjで直接支持
するものである。触媒保持グリッドjの構造は一般に触
媒が製品と共に流出しないようにグリッドの上に、目の
細い金網が敷き並べられ、金網と金網の接合部および塔
壁への立ち上げ部は特に入念にワイヤー止め等が施され
ている。またこのような目の細い金網は強度的に弱いの
で、これを補うため、この金網とグリッドの間に別の目
の粗い丈夫な金網が敷き並べられるのが一般的な構造で
ある。
【0006】なお、図18中図17と同一の構成部分は
同一符号で示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ダウンフロー式触媒充
填塔において、高性能の接触反応を得るには流体と触媒
の反応時間すなわち流体の触媒層内通過距離が絶えず一
定でなければならない。一般に、ダウンフロー式触媒充
填塔においては触媒層の厚みは大きい。流体は触媒層に
入る前にディストリビュータによって塔の横断面の全体
に均一に分配され、触媒層の全表面に入る。ところが厚
みの大きい触媒層を通る時流体は触媒層の閉塞部又は目
詰り部を避けて流れてしまう。一旦このような偏流が起
ると閉塞部又は目詰り部は自然には回復しないのでその
部分ではコーキングすなわち異常発熱現象が起る。この
異常発熱現象は接触反応の性能を低下させるばかりでな
く、塔壁や触媒保持用金網やグリッドの近辺で起ると、
この装置では触媒が直接塔壁に接触しているため金属製
の塔壁や金網、グリッドにまで損傷を与えてしまう。す
なわち、高温の触媒に接触した塔壁や金網、グリッドは
劣化しその寿命が短くなる。
【0008】また、ダウンフロー式触媒充填塔において
は、一定期間の操作後触媒、触媒支持用金網、およびグ
リッドの点検、補修が必要となる。従来の触媒充填方法
は単一層であるために触媒全体を塔外へ抜き出さねばな
らない。また金網やグリッドの部分点検、補修後再び抜
き出した全触媒を再度充填し直すことが必要となる。補
修作業も原則的には塔内で行わねばならない不便さがあ
る上に、プラントの場合、このような定期点検は全プラ
ントを同時にシャットダウンして行われるが、通常再稼
動までに短期間の工期しか許されないから多くの人手を
要する。
【0009】上記のように全触媒を抜き出した後、再充
填するということは期間、人手がぼう大となり費用がか
さむばかりではなく、高価な触媒そのものを痛め、触媒
の品質を劣化させることになり、反応の性能に悪影響を
及ぼすという根本的な欠点がある。
【0010】本発明は上記従来のダウンフロー式触媒充
填塔における触媒保持方法の問題点にかんがみなされた
ものであって、流体の均一な流れを促進させることがで
きるとともに、万一触媒中に異常発熱現象が発生しても
塔壁等の金属部分に損傷を与えるおそれがなく、また触
媒やスクリーン部分の点検、補修を短期間、低コストで
行うことができ、触媒の劣化を生じるおそれがないダウ
ンフロー式触媒充填塔における触媒保持方法および装置
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決する手段および作用】上記目的を達成する
本発明のダウンフロー式触媒保持装置は、ダウンフロー
式触媒充填塔の開口部から搬入、搬出が可能な大きさの
横断面を有し、流体入口側と流体出口側にそれぞれスク
リーンを設けた複数の触媒容器に触媒等の充填材を充填
し、該複数の触媒容器をダウンフロー式触媒充填塔内に
組立てたことを特徴とする。
【0012】本発明の装置によれば、触媒充填塔の上部
から注入された流体は各触媒容器の流体入口側のスクリ
ーンから触媒容器内に入り触媒反応が行われた後流体出
口側のスクリーンから出て次の工程に移る。触媒等の充
填材を各触媒容器中に収容されており、直接塔壁や受け
器等の金属部分に接することがないので、触媒の高温の
反応熱が塔壁等の金属部分に伝わることはない。
【0013】また上記目的を達成する本発明のダウンフ
ロー式触媒充填塔における触媒充填方法は、ダウンフロ
ー式触媒充填塔の開口部から搬入、搬出が可能な大きさ
の横断面を有し、流体入口側と流体出口側にそれぞれス
クリーンを設けた複数の触媒容器に触媒を充填し、該複
数の触媒容器をダウンフロー式触媒充填塔内に搬入して
組立てることによって円筒状の触媒層を形成し、スクリ
ーンを点検または補修する際は、点検または補修が必要
な触媒容器のみを該開口部から搬出し、点検または補修
することを特徴とする。
【0014】本発明の方法によれば、予め触媒充填塔の
外で触媒を充填しておいた各触媒容器を触媒充填塔の開
口部から搬入して塔内で組立てる。運転中触媒充填塔の
上部から注入された流体は各触媒容器の流体入口側のス
クリーンから触媒容器内に入り触媒層を通過して流体出
口側のスクリーンから出て次の工程に移る。スクリーン
を点検または補修する際は、点検または補修が必要な触
媒容器のみを塔外へ搬出し点検、補修を行い、他の触媒
容器は塔内に設置したまま残される。
【0015】なお、本発明はダウンフロー(下向流)式
触媒充填塔のみならず、アッパーフロー(上向流)式触
媒充填塔およびホリゾンタルフロー(水平流)式触媒充
填塔にも適用することができる。したがって、特許請求
の範囲における「ダウンフロー式触媒充填塔」の語は通
常の意味の「ダウンフロー式触媒充填塔」ばかりでなく
「アッパーフロー式触媒充填塔」および「ホリゾンタル
フロー式触媒充填塔」をも包含する広い概念を代表的に
表す特別な用語として使用するものである。
【0016】なお、特許請求の範囲に記載された「充填
材」とは狭義の触媒のみでなく、活性炭、イオン交換樹
脂、濾材等化学プロセスにおいて使用する各種充填材を
含む。
【0017】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1〜図3は本発明にかかるダウンフロ
ー式触媒充填塔における触媒保持装置の1実施例を示
す。図1は触媒容器を装填した状態のダウンフロー式触
媒充填塔の内部を模式的に示す縦断面図、図2は図1に
おけるA−A矢視図、図3は個々の触媒容器を示す斜視
図である。
【0018】触媒充填塔1は接触反応を行うべき流体
(原料)および触媒容器装入口2と接触反応を終了した
流体(製品)出口3を備え、また上部および下部ディス
トリビュータ4、5を備えている。6はディストリビュ
ータ5へ供給される流体の入口である。
【0019】充填塔1内には上下2段の触媒容器受け
6、7の上に複数の触媒容器8からなる上部触媒層9と
下部触媒層10が形成されている。
【0020】触媒容器8は、触媒層を、触媒充填塔1の
入口2から搬入、搬出が可能な大きさの横断面を有する
複数のセグメント部分に該円筒の軸方向面に沿ってさい
の目状に分割した形状を有する筒状の容器で、図2およ
び図3(a)に示す断面正方形の中心部触媒容器8と、
図2および図3(b)に示す触媒充填塔1の内周に沿う
円弧状の側面8′aを有する周辺部触媒容器8′からな
る。流体入口側の面(頂面)には上部スクリーン11
が、また流体出口側の面(底面)には下部スクリーン1
2がそれぞれ張られている。またスクリーン11、12
を連結する各側部には側板13が設けられている。各ス
クリーン11、12としてはサポートロットにウェッジ
ワイヤを溶接してなるもの等公知のスクリーンを使用す
ることができる。
【0021】触媒容器としては、図3(c)に示すよう
に、中間で触媒を支持するための中間スクリーン14を
設けた触媒容器8″を使用することもできる。各触媒容
器8、8′、8″において、上部スクリーン11は蓋を
兼ねており、自由に取外しができるようになっている。
触媒を触媒容器中に充填する場合は上部スクリーン11
を取外して行う。
【0022】この触媒容器を使用して触媒層を形成する
には、まず、予め塔の外で各触媒容器8、8′内に触媒
を充填し、上部スクリーン11を閉じた後、各触媒容器
8、8′を塔の入口2から塔内にクレーンで吊下げる等
の方法により搬入し、容器受け6、7上の所定の位置に
載置する。容器受け6、7と触媒容器8、8′の側板1
3の下端縁のいずれか一方に凸起を他方に凹部を設けて
おいて嵌合させるようにするとよい。また隣接する各触
媒容器8、8′は側板13どうしが相接するように隙間
なく配置する。またはパキングを使用して隙間がなくな
るように配置する。このようにして組立後の形状が全体
として一つの触媒層になるように複数の触媒容器8、
8′を塔内で組立てることによって各触媒層9、10が
形成される。
【0023】運転中は、触媒充填塔1の入口2から注入
された流体は、ディストリビュータ4を介して全体とし
て円筒状に配置された上部触媒層9の各触媒容器8、
8′の流体入口側のスクリーン11から矢印の方向に触
媒容器8、8′内に入り、均一な厚みに形成された触媒
層9を通過して触媒との接触反応が行われた後、流体出
口側のスクリーン12を通って流出し、受け器6、ディ
ストリビュータ5を介して下部触媒層10の各触媒容器
8、8′に入る。ここで触媒との接触反応が行われた後
流体は受け器7を介して塔の流体出口3から塔外へ導か
れる。
【0024】触媒容器8、8′のスクリーン11、12
を点検または補修する際は、点検または補修が必要な1
または複数の触媒容器8、8′のみをクレーン等により
吊上げて塔外に搬出し、必要な点検、補修を行った後塔
内の元の位置に戻す。他の触媒容器8、8′は塔内に設
置したまま残される。
【0025】図4および図5は本発明の装置の他の実施
例を示す。本実施例および以下に述べるその他の実施例
において図2の実施例と同一の構成要素は同一符号で示
し詳細な説明を省略する。図4は充填塔1の横断面を示
す図2と同様の図であり、図5は触媒容器を示す斜視図
である。
【0026】この実施例においては、中心部触媒容器2
0は図5(a)に示すように正三角形の断面を有し、周
辺部触媒容器20′は、図5(b)に示すように、触媒
充填塔1の内周に沿う円弧状の側面20′aを有する断
面形状を有している。その他の構成は、図2、3の触媒
容器と同一である。
【0027】図6〜図8は本発明の装置の他の実施例を
示す。図6は充填塔1の横断面を示す図2と同様の図、
図7は触媒容器を示す斜視図、図8はバッフル板の平面
図である。
【0028】この実施例においては、図7に示す円筒形
の触媒容器30を相互に隣接するようにして図6に示す
ように配置する。この場合各触媒容器30の間には隙間
31が生じるので、この状態で流体をディストリビュー
タ4、5から流下させると、流体の一部は触媒容器30
の中を通らず隙間31から落下してしまう。そこでこれ
を防止するために、図8に示す円板状のバッフル板32
を使用する。バッフル板32は複数の触媒容器30を組
立てて一つの触媒層とした後該触媒層の上方に配置され
るもので、各触媒容器30の流体入口側のスクリーン1
1に対向する部分には円形の開口33が形成されてい
る。したがって、触媒層を組立てた後バッフル板32を
設置すると、バッフル板32はスクリーン11に対向す
る部分を除いて各触媒容器30の上方空間を覆うことに
なり、ディストリビュータ4、5から流下する流体はバ
ッフル板32の開口33を介して各触媒容器30のスク
リーン11から各触媒容器30に流入し、隙間31への
流体の流下を防止することができる。
【0029】図1〜8においては各々の筒状触媒容器を
密着させるように設置したが、これとは逆に各々の触媒
容器と触媒容器の間に一定の間隔を保持するように設置
し、各々の触媒容器の上部と下部に、流体の入口側と出
口側のスクリーンに対向する部分を除いてバッフル板を
設けて、これら各々の触媒容器の側板の外側の空間を閉
塞空間に形づくるようにしてもよい。元来触媒充填塔は
上部から入った流体は触媒容器内の触媒と接触反応を行
わせることが主目的であるが流体が触媒層内を流下する
に従い反応温度がだんだんに高くなりついには反応に望
ましくなり高温や充填塔そのものに危険を与えるほどの
高温に達することがあるため、充填塔内の高温を冷却す
る必要がある。
【0030】上記の如く作られた閉塞空間は冷却のため
に冷却用流体の封入又は閉塞空間に設けた外部とのパイ
プ接続による冷却流体の循環により充填塔内の理想的温
度調整を行うことが可能になる。
【0031】図9〜図11は本発明の他の実施例を示
す。図9は触媒充填塔1内に触媒容器を組立てた状態を
示す縦断面図、図10は図9のB−B矢視図、図11は
触媒容器の斜視図である。この実施例においては、触媒
容器40は触媒層を軸方向の面に沿って放射状にかつ軸
方向と直交する方向の面に沿って分割した形状を有す
る。図11(b)の触媒容器40′は上部スクリーン1
1、下部スクリーン12の他中間スクリーン14を備え
ている。
【0032】図12〜図14は本発明の装置の他の実施
例を示す。図12は充填塔1の横断面を示す図2と同様
の図、図13は触媒容器を示す斜視図、図14は本実施
例の装置における流体の流れを示す断面図である。
【0033】この実施例においては、触媒容器50は四
面にスクリーンが張られた角筒状の内側スクリーン筒5
0aとそれよりも大径の四面にスクリーンが張られた角
筒状の外側スクリーン筒50bからなる。
【0034】両スクリーン筒50a、50bは底板50
cにより相互に連結されている。内側スクリーン筒50
aと外側スクリーン筒50bとの間には四角形の間隙5
0dが形成されており、この間隙dに触媒が充填されて
いる。またこの間隙dを覆う蓋板50eが設けられてい
る。また内側スクリーン筒50aの内側には中央空間5
0fが形成されている。
【0035】上記構成の触媒容器50を複数個図12に
示すように相互に間隔をおいて配置し、その上にバッフ
ル板51(図14)を配置する。バッフル板51は円板
状で各触媒容器の中央空間50fに対向する部分に開口
51aが形成されている。
【0036】この状態でディストリビュータ4、5から
流体を流下させると、流体はバッフル板51の開口51
aを介して触媒容器50の中央空間50f内に流下す
る。触媒容器50の下部は底板50cによって閉じられ
ているので、流体は中央空間50f内に充満し、図14
中矢印で示すように内側スクリーン筒50aから間隙5
0dに入り触媒反応を行った後外側スクリーン筒50b
から流出する。触媒容器50をこのように構成すること
により流体の触媒層への流入面積が拡大し、触媒反応の
効率が増大する。
【0037】図15、図16は本発明のさらに他の実施
例を示す。図15は充填塔1は横断面を示す図2と同様
の図、図16は触媒容器を示す斜視図である。
【0038】この実施例は図12〜図14の実施例の変
更例で、触媒容器60は円筒状の内側スクリーン筒60
aと、外側スクリーン筒60bからなるものである以外
は図12〜図14の実施例と同様の構成のものである。
【0039】図19および図20は図9〜図11の実施
例の上下多段の触媒容器の各段の間に空間70を設けこ
の空間内の触媒容器40の上方にデイストリビュータパ
イプ72等のデイストリビュータを配置した実施例を示
す。
【0040】各々の触媒容器の上部にデイストリビュー
タを設置したものを充填塔に設置すると充填塔内に多段
触媒層が形成され各触媒層はその上部にデイストリビュ
ータが設置されていることにより各層毎に均一に流体の
供給又は収集が可能になる。
【0041】このような触媒充填塔においては上部より
供給された流体は任意の段で接触反応が行われる製品流
体を作り出すことができる。
【0042】又必要に応じて中間段よりの原料流体の供
給も可能となる。デイストリビュータとしては、デイス
トリビュータパイプ72のみならず、流体の流入、流出
をより均一にかつ円滑に行うためのバッフルプレート等
の付属構造を含むこともある。
【0043】なお、上記各実施例において使用するスク
リーンのワイヤはウェッジワイヤに限らず四角形、円形
等他の断面形状のものでもよい。またスクリーンとして
はワイヤを用いるものに限らず、金網、多孔板等他のタ
イプのスクリーンを用いてもよい。また触媒充填塔は円
筒のみでなく角筒(多角筒)も含むものである。また使
用する充填材は1種類に限らず、2種類以上の充填材を
同時に使用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、特
許請求の範囲記載の触媒保持装置および方法の構成によ
り次の効果を生じる。 (1)隣り合う触媒容器は側板により完全にシールされ
ているか、あるいは側板が設けられていなくても隣り合
う触媒容器の側面のスクリーンどうしが障壁となって1
つの触媒容器から他の触媒容器への流体の移動が制限さ
れるので、流体の偏流またはバイパスは生じない。流体
の流れは側板等で規制された触媒容器内を規則正しい流
れとなって流れ、高性能の接触反応を実現する。
【0045】(2)万一触媒容器内に触媒の目詰り部が
あったためこの部分を流体が通過せず異常発熱現象が生
じたとしても、触媒は直接塔壁や受け器等の金属部分に
接することがないので、触媒の高温の反応熱により塔壁
等が損傷を受けることがない。したがって、この場合は
単に異常発熱が生じた触媒容器のみを取替えればよく、
反応塔や受け器の寿命を長くすることができる。
【0046】(3)定期点検時に於いては、スクリーン
部分を点検するために全触媒を塔外へ抜き出す作業は全
く必要とせず、点検が必要と思われる個々の触媒容器の
みを塔外に取り出し、点検自体も従来とことなり、触媒
容器から触媒を抜出すことなく行うことができる。そし
て触媒容器のスクリーン部分に補修が必要な時はその触
媒容器のみ触媒を抜き去り、補修を行い、再度触媒を再
充填するという簡単な作業と日数で行うことがででき
る。
【0047】更に定期点検前にスペアーの触媒容器を用
意しておき、点検が必要な触媒容器と交換すれば、プラ
ントの再操業は極めて早く行うことができる。
【0048】(4)操業前の初期の触媒充填作業は、本
発明の方法による場合、触媒容器ごとの少量の触媒充填
作業となり、触媒を痛めず、しかもその充填密度の調整
も容易に行える長所を有する。従来の方法では操業前の
触媒充填時にその作業が大がかりになるため一部の触媒
はすでに痛められた状態で充填される。
【0049】定期点検時では前述の如く従来の方法と本
発明とでは触媒の取扱い方法に著るしい差があり、本発
明によれば点検時に触媒を痛めることは極めて少い。
【0050】従って、本発明によれば従来法に比べて、
均一な触媒層を形成しうるだけでなく、触媒の品質の劣
化を防止し、触媒による接触反応の性能自体も大巾に改
善されるという画期的な効果をもたらす。
【0051】(5)また本発明によれば、従来の方法で
は不可能だった充填塔の横向設置やダウンフローやアッ
パーフローを水平フローに置き換えることが可能になる
等プロセス上巾の広い摘要が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる装置の1実施例を示すもので、
触媒容器を装入した状態のダウンフロー式触媒充填塔の
内部を模式的に示す縦断面図である。
【図2】図1におけるA−A矢視図である
【図3】個々の触媒容器を示す斜視図である。
【図4】本発明にかかる装置の他の実施例を示すもの
で、充填塔の横断面図である。
【図5】本実施例で使用される触媒容器を示す斜視図で
ある。
【図6】本発明にかかる装置の他の実施例を示すもの
で、充填塔の横断面図である。
【図7】本実施例で使用される触媒容器を示す斜視図で
ある。
【図8】本実施例で使用されるバッフル板の平面図であ
る。
【図9】本発明にかかる装置の他の実施例を示すもの
で、触媒充填塔内に触媒容器を組立てた状態を示す縦断
面図である。
【図10】図9におけるB−B矢視図である。
【図11】本実施例で使用される触媒容器の斜視図であ
る。
【図12】本発明にかかる装置の他の実施例を示すもの
で、充填塔の横断面図である。
【図13】本実施例で使用される触媒容器の斜視図であ
る。
【図14】同実施例における流体の流れの状態を示す断
面図である
【図15】本発明にかかる装置のさらに他の実施例を示
すもので、充填塔の横断面図である。
【図16】本実施例で使用される触媒容器の斜視図であ
る。
【図17】従来のダウンフロー式触媒充填塔の1例を示
す縦断面図である。
【図18】従来のダウンフロー式触媒充填塔の他の例を
示す縦断面図である。
【図19】本発明の他の実施例を示すもので、充填塔の
縦断面図である。
【図20】同実施例で使用される触媒容器の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 触媒充填塔 2,3 開口部 8 触媒容器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダウンフロー式触媒充填塔の開口部から
    搬入、搬出が可能な大きさの横断面を有し、流体入口側
    と流体出口側にそれぞれスクリーンを設けた複数の触媒
    容器に触媒等の充填材を充填し、該複数の触媒容器をダ
    ウンフロー式触媒充填塔内に組立てたことを特徴とする
    ダウンフロー式触媒充填塔における触媒保持装置。
  2. 【請求項2】 触媒層をダウンフロー式触媒充填塔の開
    口部から搬入、搬出が可能な大きさの横断面を有する複
    数のセグメント部分に該触媒層の軸方向面に沿って分割
    した形状を有し、流体入口側と流体出口側にそれぞれス
    クリーンを設けた触媒容器に触媒等の充填材を充填し、
    該複数の該触媒容器を組立後の形状が全体として一つの
    触媒層になるようにダウンフロー式触媒充填塔内に組立
    てたことを特徴とするダウンフロー式触媒充填塔におけ
    る触媒保持装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒容器は前記各スクリーンを連結
    する両側面にそれぞれ側板が設けられている請求項1ま
    たは2記載の触媒保持装置。
  4. 【請求項4】 前記触媒容器は、触媒層をさらに触媒層
    の軸方向とおおむね直交する方向の面に沿って分割した
    形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の触媒保持装置。
  5. 【請求項5】 該複数の触媒容器を組立てて一つの触媒
    層とした時各触媒容器の前記流体入口側の前記スクリー
    ンに対向する部分を除いて該複数の触媒容器の上方空間
    を覆うバッフル板を設けたことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の触媒保持装置。
  6. 【請求項6】 前記触媒容器を内側スクリーン筒と外側
    スクリーン筒からなる2重筒として形成し、該内側スク
    リーン筒の周面は前記流体入口側のスクリーンを構成
    し、該外側スクリーン筒の周面は前記流体出口側のスク
    リーンを構成し、該内側スクリーン筒と該外側スクリー
    ン筒を底板によって相互に連結するとともに、該複数の
    触媒容器を組立てて一つの触媒層とした時各触媒容器の
    該内側スクリーン筒の内側中央空間に対向する部分を除
    いて該複数の触媒容器の上方空間を覆うバッフル板を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の触媒保持装置。
  7. 【請求項7】 該触媒容器は前記流体入口側スクリーン
    と前記流体出口側スクリーンとの間に設けられた中間ス
    クリーンを有することを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の触媒保持装置。
  8. 【請求項8】 ダウンフロー式触媒充填塔の開口部から
    搬入、搬出が可能な大きさの横断面を有し、流体入口側
    と流体出口側にそれぞれスクリーンを設けた複数の触媒
    容器に触媒等の充填材を充填し、該複数の触媒容器をダ
    ウンフロー式触媒充填塔内に搬入して組立てることによ
    って円筒状の触媒層を形成し、スクリーンを点検または
    補修する際は、点検または補修が必要な触媒容器のみを
    該開口部から搬出し、点検または補修することを特徴と
    するダウンフロー式触媒充填塔内における触媒保持方
    法。
  9. 【請求項9】 各触媒容器と隣り合う触媒容器との間に
    所定の間隔を保持し、これら触媒容器間に形成される空
    間を閉塞空間とし、この閉塞空間に冷却水等触媒容器内
    の充填材とは機能の異る物質を充填することを特徴とす
    る請求項1〜5および請求項7〜8のいずれかに記載の
    触媒保持装置。
  10. 【請求項10】 一つの触媒容器と他の触媒容器との間
    に所定の間隔を保持し、これら触媒容器間に形成される
    空間内にデイストリビュータを配置したことを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載の触媒保持装置。
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