JPH05282596A - 道路情報送受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パソコンを備える車両において、パソコン画
面上の道路地図に交通情報を表示することのできる安価
な道路情報送受信装置を提供する。 【構成】 各パソコン２からの要請に応じて、特定地域
の交通情報とその交通情報の該当地点とを示すリアルタ
イムデータをパソコン通信回線３に出力する交通管制セ
ンタ１の通信手段と、この道路情報データをパソコン通
信回線３を介して受信して、受信した道路情報データを
画面上の道路地図の表示するパソコン２の通信手段とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、交通管制センタと車
両に搭載したコンピュータとの間でデータ伝送を行う装
置に関し、特に、パソコン通信を利用して安価に交通情
報を伝送し、車両に搭載されたコンピュータではその交
通情報を画像情報として表示することのできる道路情報
送受信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、道路の渋滞状況などの交通情報
を画像情報として各車両に伝送する安価な送受信装置が
存在せず、ドライバーは、専らラジオ放送局からの交通
情報をカーラジオで受信して走行予定の道路の渋滞状況
などを把握していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、道路の渋滞
状況が道路地図などと共に表示されれば便利であるの
で、例えば、道路地図などの画像情報と道路渋滞状況な
どの交通情報とを交通管制センタの側から送信し、各車
両に備える受信装置によって、この画像情報と交通情報
とを受信することが考えられる。

【０００４】しかし、交通状況はリアルタイムに変化す
るものであるから、膨大なデータ量となる画像情報を、
例えば５分毎に変更して各車両に送信するのは通信速度
や送受信機のコスト等の点で適当でない。また、交通情
報の伝送の為に専用の通信回線を構築するのも費用など
の点で妥当でなく、パソコン通信を利用するのが最も望
ましい。

【０００５】この発明は、これらの諸点に着目してなさ
れたものであって、パソコン通信機能を有するパーソナ
ルコンピュータを備える車両において、パソコン画面上
の道路地図に交通情報を表示することのできる安価な道
路情報送受信装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する
為、この発明に係る道路情報送受信装置は、各道路所定
地点の交通情報や路線変更に関する情報を常時把握して
いる交通管制センタ（１）と、道路地図に関する画像デ
ータを記憶して各車両に搭載されるパーソナルコンピュ
ータ（２）と、このパーソナルコンピュータと前記交通
管制センタとを接続するパソコン通信回線（３）とで構
築される装置であって、前記各パーソナルコンピュー
タ側からの要請に応じて、少なくとも、特定地域の交通
情報とその交通情報の該当地点とを示すリアルタイムデ
ータを、パソコン通信回線に出力する交通管制センタ側
の通信手段と、このリアルタイムデータやその他のデ
ータをパソコン通信回線を介して受信して、受信した各
データに基づいて自らの記憶データを変更するパーソナ
ルコンピュータ側の通信手段とを特徴的に備えている。

【０００７】

【作用】この発明は、交通管制センタ側の通信手段と、
パソコン通信回線と、車両に搭載したパソコン側の通信
手段とで構成されており、各パーソナルコンピュータに
は、道路地図に関する画像データが予め記憶されてい
る。そして、パソコン画面に道路地図を表示したとき
に、その地図上に道路情報が反映されるようにした発明
である。

【０００８】交通管制センタは、各道路の所定地点毎
の交通情報と路線（道路地図）変更に関する情報とを常
時把握していて、交通管制センタ側の通信手段は、前記
各パーソナルコンピュータ側からの要請に応じて、少な
くとも、特定地域の交通情報とその交通情報の該当地点
とを示すリアルタイムデータをパソコン通信回線に対し
て出力する。

【０００９】出力されるデータは、上記のリアルタイム
データに限らず、例えば、道路の延長工事などにより道
路地図の変更の必要が生じ場合には、変更された道路地
図に関する画像データも各パーソナルコンピュータに向
かって送信される。また、パソコン通信においては、各
端末毎にパスワードが付与されているが、必要があれ
ば、このパスワードを一定期間毎に変更して、変更後の
パスワードを各端末たるパーソナルコンピュータに送信
する。

【００１０】パーソナルコンピュータ側の通信手段
は、交通管制センタ側より送信されてくる種々のデータ
をパソコン通信回線を介して受信して、受信した各デー
タに基づいて自らの記憶データを変更する。具体的に説
明すると、例えば、交通情報とその交通情報の該当地点
とを示すリアルタイムデータを受信して、このデータに
基づいて道路地図に関する画像データを変更する。道路
地図に関する画像データは、例えば、外部記憶装置に記
憶されているが、この場合には、例えば主記憶装置上で
画像データを変更して、変更後のデータに基づいてパソ
コン画面を構築すればよい。

【００１１】また、道路地図に関する画像データが送信
されてきた場合には、例えば、外部記憶装置に記憶され
ている道路地図用の画像データそのものを書き換える
（ダウンロード）。更に、パスワードが送信されてきた
場合には、自らのパスワードを自動的に書き換える。従
って、書き換え前のパスワードが漏洩していたとして
も、正規の利用者以外がこのシステムを利用することは
できなくなる。尚、交通管制センタ（ホスト側）では、
運用形態に合わせたパスワードの書き換えの周期を任意
に設定できるので、この道路情報送受信装置の不正利用
をほぼ完全に防止できる。

【００１２】

【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。図１は、この発明の一実施例である道路
情報送受信装置を用いたシステム構成図を図示したもの
であり、図２は、各車両に搭載されるパーソナルコンピ
ュータ（以下、パソコンと略すことがある）のブロック
図を図示したものである。この装置は、交通管制センタ
１の側の通信手段（特別には図示せず）と、各車両４に
搭載されるパソコン２と、交通管制センタ１からの交通
情報を各車両４の車内電話５に伝送するパソコン通信回
線３などで構成されている。尚、交通管制センタ１は、
道路上の一定区間毎に設けられている車両検知器６……
６などを利用して各道路の交通状態を常に把握してい
る。

【００１３】各車両４には車内電話５と、車内電話５と
接続されてパソコン通信を可能にするパソコン２とが搭
載されている（図２参照）。パソコン２は汎用のパーソ
ナルコンピュータであり、車内電話５とパソコン２を接
続するインタフェイス部７と、道路地図に関する画像デ
ータなどを予め記憶している外部記憶装置８と、必要に
応じて道路地図などを表示するＣＲＴ９と、パソコン２
の動作全体を制御するＣＰＵ１０とで構成されている。

【００１４】かかる構成からなる道路情報送受信装置の
動作を説明する為に、先ず、交通管制センタ１の動作か
ら説明する。交通管制センタ１は、道路上の一定区間毎
に設けられている車両検知器６……６の出力信号をサン
プリングすることにより、各道路の車両検知器６設置点
の交通量を常に把握している。ここで交通量とは、単位
時間当たりの大型車・小型車ごとの通過量や、車両の平
均速度や、当該道路上の車両の占有時間率などをいい、
この交通量によって各道路、各地点ごとの交通渋滞状況
などをリアルタイムに把握している。

【００１５】次に、各車両のパソコン２において、ＣＲ
Ｔ９の画面上に道路情報が表示されるまでの手順を説明
する。ドライバーが道路情報を知りたい場合には、パソ
コン２を適宜に操作してパソコン通信回線を立ち上げ、
交通管制センタ１側からの道路情報の送信を求める。こ
の操作を受けて交通管制センタ側の通信手段は動作し、
送信を要求されている特定路線の車両検知器６……６の
場所ごとの道路情報を送信する。送信される道路情報
は、ドライバーが必要とするものなら何でもよいが、例
えば道路の渋滞状況を送信すればよい。そして、道路の
渋滞状況を送信する場合には、道路上の位置を特定する
「図形番号」と、その道路位置における車両渋滞状況を
示す「色彩の識別コード」とを、パソコン通信回線３を
介して送信する。尚、交通管制センタ１では、５分ごと
に交通情報を更新して最新の交通情報を持っている。

【００１６】以上のようにして、「図形番号」と「色彩
の識別コード」が車両４に搭載されているパソコン２に
伝送されてくる。パソコン２では、ＣＲＴ９に道路地図
を表示するに当たって、いま伝送されてきた「図形番
号」と「色彩の識別コード」のデータ内容を反映させ
る。図３は、各パソコン２が受信するリアルタイムデー
タのデータ構造と、そのリアルタイムデータに基づいて
第３と第４の箇所の色彩が変わることを模式的に示した
ものである。更に具体化するならば、例えば、道路地図
上の「図形番号」で特定される箇所を「色彩の識別コー
ド」で特定される色彩で表現する等の処理をすればよ
い。従って、ドライバーは、必要な時には何時でも、道
路地図と道路各地点での交通渋滞状況をパソコン画面上
で目視することができ、走行道路の選択や目的地への到
着時間の予測などに有益な情報を得ることができる。ま
た、車両に搭載する機器は、車内電話５と、汎用のパソ
コン２のみで足り、しかもパソコン２は必要な時にだけ
車両に搭載すればよいのであるから、安価な費用によっ
て前記のサービスを得ることが可能となる。

【００１７】ところで、道路地図を表す画像データは、
例えばフレキシブルディスク中に記憶してユーザに予め
配付しておき、各パソコンに装置されている必要があ
る。そして、道路の延長工事などの為に道路地図用の画
像データの変更が生じた場合には、交通管制センタ１か
ら変更後の画像データを送信して、パソコン２は、その
データを受けて外部記憶装置８内の画像データの書き直
し処理を行う（ダウンロード）。従って、この装置によ
れば、道路地図（路線）に変更が生じても、一々、フレ
キシブルディスクを取り替えなくても自動的に最新の地
図情報を持つことができる。

【００１８】また、この装置においては、必要に応じて
交通管制センタ１側で各端末ごとのパスワードを書き換
える処理も行うことができる。図４は、パスワード書き
換え処理の手順を示す図面である。以下、図４を参照し
つつ説明する。交通管制センタ１（以下、パソコン通信
センタ１という）では、定期的にパスワード作成処理
（ＳＴ１）が起動される。そして、利用者分の新たなパ
スワードが作成されたらメール作成処理（ＳＴ２）が起
動され、新たなパスワードが利用者ごとのメールボック
スに入れられる。

【００１９】メールが作成された後で、利用者（ドライ
バー）がパソコン通信回線を立ち上げると、メール送信
処理（ＳＴ３）が起動されてパスワードの入ったメール
が当該端末に向かって送信される。パスワードが届く
と、パソコン端末側ではパスワード書き換え処理（ＳＴ
４）が起動され、当該端末のパスワードが自動的に更新
される。そして、パスワード書き換え処理（ＳＴ４）が
完了したら、パスワード変更完了通知送信処理（ＳＴ
５）が起動され、パソコン通信センタ１に対してパスワ
ード変更処理が完了されたことが通知される。

【００２０】パソコン通信センタ１では、端末からの前
記完了通知を受信すると、パスワード登録変更処理（Ｓ
Ｔ６）が起動されて、パソコン通信センタ１で登録して
いるパスワードを変更して、端末との整合が図られる。
以上のようにして、定期的にパスワードを強制的に変更
すれば、パスワード漏洩時にも機密が守られ、このシス
テムの不正利用者を確実に排除することができる。ま
た、パスワード登録変更処理（ＳＴ６）を無条件で起動
するのではなく、必要があれば起動を禁止して料金滞納
者などとの接続を不可能とすることも可能となる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る道
路情報送受信装置では、パソコン通信回線を利用して、
何時でも最新の道路情報を得ることができ、しかも、そ
の道路情報はパソコン画面上に道路地図とともに表示さ
れる。また、送信されてくる道路情報は、場所を示すデ
ータと、当該場所の道路情報を示すデータに圧縮されて
おり、短時間で通信が完了する。

【００２２】また、道路が延長などされた場合において
も、地図情報のうち変更された部分の画像情報が各パソ
コンに送信されてくるので、各パソコンでは常に最新の
地図情報を持つことができる。更に、パソコン通信の利
用者のパスワードを強制的かつ定期的に書き換えること
も可能であるので、パスワードが漏洩した場合でも第３
者によるシステムの利用の防止や機密の保護も可能とな
る。尚、このパスワードの書き換え周期は、任意に設定
できるので、運用形態に合わせた書き換え周期とするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例である道路情報送受信装置
を説明する為の情報送受信システムの構成図である。

【図２】各車両に搭載されるパーソナルコンピュータの
ブロック図を図示したものである。

【図３】交通情報を画像情報として提供する為の方法を
説明する為の図面である。

【図４】パスワードを書き換える処理を説明する為のフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１ 交通管制センタ ２ パーソナルコンピュータ ３ パソコン通信回線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各道路所定地点の交通情報や路線変更に関
   する情報を常時把握している交通管制センタと、道路地
   図に関する画像データを記憶して各車両に搭載されるパ
   ーソナルコンピュータと、このパーソナルコンピュータ
   と前記交通管制センタとを接続するパソコン通信回線と
   で構築される道路情報送受信装置であって、 前記各パーソナルコンピュータ側からの要請に応じて、
   少なくとも、特定地域の交通情報とその交通情報の該当
   地点とを示すリアルタイムデータを、パソコン通信回線
   に出力する交通管制センタ側の通信手段と、 このリアルタイムデータやその他のデータをパソコン通
   信回線を介して受信して、受信した各データに基づいて
   自らの記憶データを変更するパーソナルコンピュータ側
   の通信手段とを備えることを特徴とする道路情報送受信
   装置