JPH05280572A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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Publication number
JPH05280572A
JPH05280572A JP10892392A JP10892392A JPH05280572A JP H05280572 A JPH05280572 A JP H05280572A JP 10892392 A JP10892392 A JP 10892392A JP 10892392 A JP10892392 A JP 10892392A JP H05280572 A JPH05280572 A JP H05280572A
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JP
Japan
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vibration
fluid
electrostrictive element
electrostrictive
vibration plate
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Application number
JP10892392A
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English (en)
Inventor
Atsushi Muramatsu
篤 村松
Yumi Sekiguchi
由美 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体室の壁部の一部を構成する振動板を、充
分な変位ストロークをもって加振駆動することのできる
流体封入式マウント装置の提供。 【構成】 第一の支持金具10と第二の支持金具12を
ゴム弾性体14にて連結すると共に、壁部の一部が振動
板34にて構成された流体室42を設けてなる流体封入
式マウント装置において、前記振動板34の背面側にお
いて、振動板34と第二の支持金具12との何れか一方
の側から他方の側に向って、該振動板34の加振方向に
突出するガイド部材56を立設する一方、電圧の印加に
よる変形によりガイド部材56に対して位置決めおよび
離脱せしめられる第一の電歪素子62,64の複数個
を、それらの間に介装された第二の電歪素子66によっ
て一体的に連結せしめてなる可動体60を、振動板34
と前記第二の支持金具12との何れか他方の側に設け
て、ガイド部材56に対して装着せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車のエンジンマウント等に
用いられる流体封入式のマウント装置に係り、特に電歪
素子による駆動力を利用して流体室の内圧を制御するこ
とにより、防振特性を外部から切り換えるようにした流
体封入式マウント装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振装置として、それぞれ防振連結乃至は支
持される部材の各一方に取り付けられる第一の取付金具
と第二の取付金具とを、それら両金具間に介装されたゴ
ム弾性体にて、弾性的に連結せしめてなる防振装置が知
られており、例えば、自動車用エンジンマウント等とし
て用いられてきている。
【0003】また、近年では、より高度な防振特性を実
現するための一つの手法として、壁部の一部がゴム弾性
体にて構成された、内部に所定の非圧縮性流体が封入さ
れてなる流体室を設けると共に、かかる流体室の壁部の
一部を変位可能な振動板にて構成し、この振動板を加振
せしめて、振動入力時に惹起される流体室の内圧を制御
することにより、防振特性を入力振動等に応じて切り換
えるようにした流体封入式のマウント装置が、提案され
ている。
【0004】ところで、そのような流体封入式のマウン
ト装置における振動板の駆動手段としては、特開昭60
−8540号公報等に開示の如く、電磁力を利用したも
のもあるが、ソレノイドコイル等による電磁力では十分
な駆動力を安定して得ることが難しい。そこで、特開平
2−42228号公報等において、電歪素子を用いて、
振動板を駆動するようにしたものが、提案されている。
【0005】しかしながら、電歪素子は、大きな出力を
優れた応答性をもって得ることができるものの、その変
位量が極めて小さいために、振動板の変位ストロークが
充分に得られず、有効な流体室の内圧変化が生ぜしめら
れないという問題があった。そして、そのために、充分
な防振特性の切換効果が得られず、特に、振幅が比較的
大きい低周波数域〜中周波数域の振動入力時には、実用
上、有効な防振特性を得ることが極めて困難であるとい
う問題があったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、流体室の壁部の一部を構成する振動板を、
充分な変位ストロークをもって加振駆動することのでき
る電歪素子を用いた駆動機構を備えた流体封入式マウン
ト装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔てて配
された第一の支持金具と第二の支持金具とを、それらの
間に介装されたゴム弾性体にて連結すると共に、内部に
所定の非圧縮性流体が封入された流体室を、該ゴム弾性
体にて壁部の一部を構成して形成する一方、かかる流体
室の壁部の一部を、前記第二の支持金具に対して変位可
能に支持された振動板にて構成し、該振動板を加振制御
するようにした流体封入式マウント装置であって、前記
振動板の背面側において、該振動板と前記第二の支持金
具との何れか一方の側から他方の側に向って、該振動板
の加振方向に突出するガイド部材を立設せしめる一方、
電圧の印加による変形により前記ガイド部材に対して位
置決めおよび離脱せしめられる第一の電歪素子の複数個
を、それらの間に介装された第二の電歪素子によって一
体的に連結せしめてなる可動体を、前記振動板と前記第
二の支持金具との何れか他方の側に設けて、前記ガイド
部材に対して装着せしめてなる流体封入式マウント装置
にある。
【0008】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0009】先ず、図1には、本発明に従って製作され
た自動車用エンジンマウントの具体例が示されている。
かかる図において、10は第一の支持金具、12は第二
の支持金具であり、互いに所定距離を隔てて対向配置さ
れていると共に、それらの間に介装されたゴム弾性体1
4にて、互いに弾性的に連結されている。そして、かか
るエンジンマウントにあっては、第一の支持金具10お
よび第二の支持金具12の各一方が、パワーユニット側
またはボデー側に取り付けられることにより、パワーユ
ニットをボデーに対して防振支持せしめることとなる。
【0010】より詳細には、第一の支持金具10は、そ
れぞれ開口周縁部に外フランジ部20,22が設けられ
た略有底円筒形状を呈する上金具16と下金具18と
が、開口側において互いに重ね合わされて、外フランジ
部20,22においてボルト連結されることにより構成
されている。なお、上金具16の底壁部には、取付ボル
ト24が、外方に突出して立設されており、この取付ボ
ルト24により、かかる第一の支持金具10が、パワー
ユニット側またはボデー側に取り付けられるようになっ
ている。
【0011】また、この第一の支持金具10の内部に
は、上下金具16,18間において、それら上下金具1
6,18の凹部26,28により、空所が形成されてい
る。そして、この空所内に、略薄肉の円板形状を呈する
可撓性膜30が収容配置されており、外周縁部を、上下
金具16,18の外フランジ部20,22間で挟持され
ることにより装着されている。即ち、この可撓性膜30
により、かかる空所が、上金具16の凹部26側と下金
具18の凹部28側とに流体密に二分されているのであ
る。
【0012】一方、第二の支持金具12は、開口周縁部
に外フランジ部29が一体的に設けられた有底円筒形状
の底金具31と、略大径の円環ブロック形状を呈する環
状金具33とによって構成されている。そして、底金具
31の外フランジ部29上に、環状金具33が載置され
て、ボルト35にて固定されている。
【0013】そうして、この第二の支持金具12を構成
する環状金具33が、前記第一の支持金具10を構成す
る下金具18に対して、軸方向に所定距離を隔てて対向
位置せしめられており、それら下金具18と環状金具3
3との間に介装されたゴム弾性体14によって、両金具
18,33が、弾性的に連結されている。また、かかる
ゴム弾性体14は、テーパが付された円筒形状を呈して
おり、その小径側の開口端面に対して下金具18の筒壁
部外周面が固着されている一方、大径側の開口端面に対
して環状金具33の軸方向端面が固着されている。即
ち、このゴム弾性体14は、下金具18と環状金具33
とを有する一体加硫成形品として形成されているのであ
る。
【0014】さらに、第二の支持金具12の内部には、
環状金具33の内部に位置して、振動板34が配設され
ている。また、この振動板34の外周縁部には、径方向
外方に広がる円環板状の連結ゴム36を介して、取付リ
ング38が取り付けられており、この取付リング38が
環状金具33に対して、複数本のボルト40にて固定さ
れることにより、かかる振動板34が、第二の支持金具
12に装着されている。即ち、この振動板34は、第二
の支持金具12に対し、連結ゴム36の弾性変形に基づ
いて変位可能に、取り付けられているのである。
【0015】また、かかる振動板34の第二の支持金具
12への装着により、ゴム弾性体14の内部に形成され
た凹所32の開口部が流体密に覆蓋されている。そし
て、そこに所定の非圧縮性流体が封入された受圧室42
が形成されている。なお、かかる封入流体としては、例
えば水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコ
ール、シリコーン油等が、好適に用いられる。
【0016】すなわち、この受圧室42にあっては、壁
部の一部がゴム弾性体14にて構成されており、第一の
支持金具10と第二の支持金具12との間への振動入力
時に、かかるゴム弾性体14の弾性変形に基づいて、内
圧変動が惹起されるようになっているのである。なお、
このことから明らかなように、本実施例では、かかる受
圧室42にて流体室が構成されている。
【0017】また一方、前記第一の支持金具10の内部
に形成された空所のうち、下金具18の凹部28側に
も、受圧室42と同一の非圧縮性流体が封入されてい
る。それによって、かかる下金具18の凹部28によ
り、可撓性膜30の変形に基づいて容易に容積変化が許
容される平衡室44が形成されている。なお、可撓性膜
30を挟んで、平衡室44と反対側に位置する、上金具
16の凹部26側の空所は、かかる可撓性膜30の変形
を許容する空気室46とされている。
【0018】更にまた、それら受圧室42と平衡室44
とを仕切る隔壁を構成する下金具18の底壁部には、円
板金具48が重ね合わされて、ボルト固定されている。
この円板金具48には、下金具18に対する重ね合わせ
面上に、周方向に延びる周溝50が設けられている。そ
れによって、下金具18に重ね合わされた際、それら円
板金具48と下金具18との重ね合わせ面間において、
周方向に所定長さで延び、その周方向両端部が、下金具
18および円板金具48に設けられた連通孔を通じて、
受圧室42および平衡室44に連通せしめられたオリフ
ィス通路52が形成されている。
【0019】そして、振動入力時に受圧室42に内圧変
動が惹起された際、受圧室42と平衡室44との間で、
オリフィス通路52を通じての流体の流動が生ぜしめら
れることにより、かかる流体の流動作用乃至は共振作用
に基づいて、所定の防振効果が発揮されることとなるの
である。なお、本実施例では、オリフィス通路52を通
じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、シェ
イク等の低周波大振幅振動の入力時に高減衰効果が発揮
され得るように、オリフィス通路52の長さや断面積等
が、チューニングされている。
【0020】一方、上記受圧室42の壁部の一部を構成
する振動板34の背後には、底金具31によって空所5
4が形成されている。そして、この空所54内には、底
金具31の中央部分から、振動板34に向って軸方向に
所定高さで突出するガイドロッド56が、立設されてい
る。
【0021】また、振動板34の背面には、かかるガイ
ドロッド56側に向って突出する円筒状の連結部材58
を介して、電歪素子によって構成された全体として略円
筒形状を呈する可動体60が取り付けられている。そし
て、この可動体60が、ガイドロッド56に対して外挿
されており、該ガイドロッド56上を軸方向に往復移動
(振動)せしめられるようになっているのである。
【0022】より詳細には、かかる可動体60は、円環
形状を呈する一対の第一の電歪素子62,64と、円筒
形状を呈する第二の電歪素子66とによって構成されて
おり、該第二の電歪素子66の軸方向両端部に対して、
それぞれ、第一の電歪素子62,64が、固着されてな
る構造とされている。なお、これら第一の電歪素子6
2,64および第二の電歪素子66は、何れも、従来か
ら公知の電歪材料、例えば鉛(Pb),ジルコニウム
(Zr),チタン(Ti)を主成分としたピエゾ・セラ
ミックス等から成る薄肉円環板状の電歪素子の複数枚
を、電極層を挟んで軸方向に積層せしめて成る積層型構
造をもって、形成されている。
【0023】すなわち、これら第一の電歪素子62,6
4および第二の電歪素子66にあっては、何れも、軸方
向に電圧を印加することによって、逆圧電効果により、
径方向に収縮して外径が小径化し、且つ内径が大径化せ
しめられると共に、軸方向に延びるようになっているの
である。なお、第一の電歪素子62,64は、比較的短
い軸方向長さをもって形成されているのに対し、第二の
電歪素子66にあっては、軸方向長さが長く設定されて
おり、電圧印加による軸方向の変形量が、充分に確保さ
れ得るようになっている。
【0024】また、そこにおいて、第一の電歪素子6
2,64は、電圧が印加されていない状態下での内径
が、前記ガイドロッド56の外径と同一か或いはそれよ
りも僅かに小さい内径をもって形成されている。一方、
第二の電歪素子66は、電圧が印加されていない状態下
での内径が、ガイドロッド56の外径よりも所定寸法大
きな内径をもって形成されている。それによって、かか
る第一の電歪素子62,64にあっては、電圧が印加さ
れていない状態下で、ガイドロッド56の外周面に対し
て嵌着されて位置決めされ得るうようになっていると共
に、電圧を印加することにより、内径が拡径されて、ガ
イドロッド56から離脱せしめられるようになっている
のである。
【0025】従って、かくの如き第一の電歪素子62,
64と第二の電歪素子66からなる可動体60にあって
は、それら各電歪素子62,64,66に対して印加す
る電圧を制御することにより、ガイドロッド56上を往
復移動せしめられることとなるのである。
【0026】具体的には、図2(A)にモデル的に示さ
れているように、第一の電歪素子62,64がガイドロ
ッド56に対して嵌合されることにより、該ガイドロッ
ド56上に位置決め保持された可動体60に対して、先
ず、(B)に示されているように、第一の電歪素子64
だけに電圧を印加せしめ、続いて、(C)に示されてい
るように、第二の電歪素子66に電圧を印加せしめる。
それによって、第一の電歪素子64がガイドロッド56
から離脱された後に、第二の電歪素子66が伸長せしめ
られて、全体として、可動体60が、もとの位置から、
所定距離:Lだけ下方に延び出されることとなる。
【0027】次に、(D)に示されているように、第一
の電歪素子64に加えた電圧を解除し、続いて、(E)
に示されているように、第一の電歪素子62に対して電
圧を印加する。それによって、第一の電歪素子64が、
もとの保持位置から下方に所定距離:Lだけ変位した位
置において、ガイドロッド56に対して嵌合されて位置
決めされるのであり、その後に、第一の電歪素子62が
ガイドロッド56から離脱せしめられることとなる。
【0028】その後、第二の電歪素子66に加えた電圧
を解除し、続いて、(F)に示されているように、第一
の電歪素子62に加えた電圧を解除する。それによっ
て、第二の電歪素子66が収縮せしめられた後に、第一
の電歪素子62が、もとの位置から下方に所定距離:L
だけ下がった位置において位置決めされることとなる。
【0029】以上の如き作動によって、可動体60は、
全体として、ガイドロッド56上を、下方に向って所定
距離:Lだけ変位せしめられたこととなるのであり、そ
して、このような作動を繰り返して行なわせることによ
って、かかる可動体60が、ガイドロッド56上を移動
せしめられ得るのである。なお、可動体60を、ガイド
ロッド56上で、上方に向って移動させるには、上述の
如き作動を、逆の順序で行なわせるようにすれば良い。
【0030】また、そこにおいて、電歪素子の応答速度
は、10μsec 程度と、極めて高いことから、各電歪素
子62,64,66に対する電圧の印加制御を繰り返す
ことによって、充分に高い周波数で可動体60を変位さ
せることが可能であり、それ故、一般に防振対象とされ
るエンジンマウントに対する入力振動の如く、数mmの振
幅をもって、数十〜数百Hz程度の周波数で、かかる可動
体60を変位させることは、充分に可能となるのであ
る。
【0031】従って、かくの如き可動体60を、連結部
材58を介して、振動板34に連結することにより、該
振動板34を、かかる可動体60にて加振するようにし
た、上述の如きエンジンマウントにおいては、振動板3
4を、充分なストロークをもって変位(振動)せしめる
ことができるのであり、それによって、振動入力時にお
ける受圧室42の内圧制御、延いてはマウント防振特性
の切換制御が、有効に為され得るのである。
【0032】具体的には、例えば、シェイクやバウンス
等の低周波大振幅振動の入力時には、受圧室42の内圧
を積極的に発生させて、オリフィス通路52を通じて流
動せしめられる流体の流動作用に基づいて発揮される減
衰効果の向上を図るべく、振動板34が入力振動と同位
相で加振せしめられることとなり、また、アイドリング
振動等の中周波中振幅振動やこもり音等の高周波小振幅
振動の入力時には、受圧室42に生ぜしめられる内圧を
吸収乃至は軽減せしめて低動ばね化を図るべく、振動板
34が入力振動と逆位相で加振せしめられることとなる
が、その何れの場合でも、振動板34の変位ストローク
を充分に確保することが可能となるところから、低周波
振動の入力時におけるオリフィス通路52による高減衰
効果および中乃至高周波振動の入力時における受圧室4
2の内圧吸収による低動ばね効果が、何れも、極めて有
効に発揮され得ることとなるのである。
【0033】しかも、かかるエンジンマウントにおいて
は、第一及び第二の電歪素子62,64,66に対して
印加される電圧の周波数等によって、振動板34の加振
周波数や変位ストロークを、極めて高精度に制御するこ
とが可能であるところから、目的とする防振特性を有利
に且つ安定して得ることができると共に、複数種の或い
は広い周波数域に亘って変化する入力振動に対して、何
れも、良好なる防振特性を有利に得ることができるので
ある。
【0034】また、電歪素子にて構成された可動体60
は、それ自体が変位せしめられるようになっていること
から、大きな変位ストロークを得るために、多数枚の電
歪素子を積層した大型の電歪素子を用いる必要がないの
であり、それ故、従来の電歪素子からなるアクチュエー
タを備えたマウントに比して、コンパクト化が図られ得
るといった利点をも、有しているのである。
【0035】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0036】例えば、前記例では、第二の支持金具12
側に設けられたガイドロッド56に対して、振動板34
側に設けられた可動体60が装着されてなる構造とされ
ていたが、それとは逆に、ガイドロッド56を可動体6
0側に、可動体60を第二の支持金具12側に設けても
良い。
【0037】また、ガイド部材および可動体の具体的形
状も、前記実施例のものに限定して解釈されるものでは
決してなく、可動体を構成する電歪素子に対する電圧の
印加によって、かかる電歪素子がガイド部材に対して位
置決めおよび離脱せしめられ得る構造のものであれば良
く、例えば、図3に示されているように、ガイド部材と
して筒状のガイドスリーブ68を設ける一方、該ガイド
スリーブ68の内周面に対して嵌合される円板状の第一
の電歪素子70,72を、それらの間に介装されたロッ
ド状の第二の電歪素子74にて連結せしめてなる構造の
可動体76を用い、かかる可動体76をガイドスリーブ
68内に挿入して装着することも可能である。
【0038】更にまた、前記実施例では、一対の第一の
電歪素子62,64が第二の電歪素子66にて連結され
てなる構造の可動体60が用いられていたが、軸方向に
互いに所定距離を隔てて配された三個以上の第一の電歪
素子を、各対向面間に介装された第二の電歪素子によっ
て連結せしめてなる多段構造の可動体を用いることも可
能である。
【0039】さらに、前記実施例では、流体室(受圧室
42)に対して、オリフィス通路52を通じて連通され
た平衡室44が設けられていたが、それらオリフィス通
路や平衡室を有しない構造のマウント装置に対しても、
本発明は、有利に適用され得るものである。
【0040】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに対して適用したものの具体例を示
したが、本発明は、その他、自動車用ボデーマウント
や、或いは自動車以外の各種マウント装置に対しても、
同様に適用され得ることは、勿論である。
【0041】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様のものが、本発明の趣旨を逸脱しな
い限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものである
ことは、言うまでもないところである。
【0042】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式マウント装置において
は、第一及び第二の電歪素子によって構成された可動体
が、ガイド部材に沿って変位せしめられることにより、
振動板が加振せしめられることとなるところから、コン
パクトで且つ簡単な構造の駆動機構によって、振動板の
加振ストロークを充分に確保することができるのであ
る。
【0043】しかも、可動体を構成する第一及び第二の
電歪素子に対して印加される電圧の周波数等によって、
振動板の加振周波数や変位ストロークを高精度に制御す
ることが可能であるところから、目的とする防振特性
を、極めて有利に且つ安定して得ることができるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントにおいて用い
られている駆動機構の作動を説明するためのモデル図で
ある。
【図3】図1に示されたエンジンマウントにおいて好適
に用いられる駆動機構の別の具体例を示す説明図であ
る。
【符号の簡単な説明】
10 第一の支持金具 12 第二の支持金具 14 ゴム弾性体 34 振動板 36 連結ゴム 42 受圧室 44 平衡室 52 オリフィス通路 56 ガイドロッド 58 連結部材 60,76 可動体 62,64,70,72 第一の電歪素子 66,74 第二の電歪素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    支持金具と第二の支持金具とを、それらの間に介装され
    たゴム弾性体にて連結すると共に、内部に所定の非圧縮
    性流体が封入された流体室を、該ゴム弾性体にて壁部の
    一部を構成して形成する一方、かかる流体室の壁部の一
    部を、前記第二の支持金具に対して変位可能に支持され
    た振動板にて構成し、該振動板を加振制御するようにし
    た流体封入式マウント装置であって、 前記振動板の背面側において、該振動板と前記第二の支
    持金具との何れか一方の側から他方の側に向って、該振
    動板の加振方向に突出するガイド部材を立設せしめる一
    方、電圧の印加による変形により前記ガイド部材に対し
    て位置決めおよび離脱せしめられる第一の電歪素子の複
    数個を、それらの間に介装された第二の電歪素子によっ
    て一体的に連結せしめてなる可動体を、前記振動板と前
    記第二の支持金具との何れか他方の側に設けて、前記ガ
    イド部材に対して装着せしめたことを特徴とする流体封
    入式マウント装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001227581A (ja) * 2000-02-14 2001-08-24 Tokai Rubber Ind Ltd 防振装置および防振装置用アクチュエータ

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JP2001227581A (ja) * 2000-02-14 2001-08-24 Tokai Rubber Ind Ltd 防振装置および防振装置用アクチュエータ

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