JPH0526651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、合成音声により時刻を知らせる音声
時計や目覚し時計等のアラーム時計における押ボ
タン装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 目覚時計における公知構造によると、鳴止め用
の押ボタンと、発音装置からの音響の音出し穴と
は、それぞれ別位置に配置せざるを得なかつた。
このためにケースの小形化が計り難く、また小形
ケースでは背面側に音出し穴を形成せざるを得な
いことが多く、十分な音の広がりが得にくい欠点
があつた。

（考案の効果） 本考案の目的は、アラーム時計において押ボタ
ンと同じ位置に音出し用のスリツトを設けること
ができるようにすることにある。

本考案の他の目的は、押ボタンと同じ位置に音
出し用のスリツトを設けることにより、ケースの
小形化を可能にすることである。

本考案のさらに他の目的は、外部に放出される
音の広がりを良くすることである。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成するために、本考案に係るアラ
ーム時計の押ボタン装置は、以下のように構成し
てある。

すなわち、ケース１０の外面に取り付けてある
中空状のブロツク枠２０には、周面部に音出し用
のスリツト２１が形成してあり、ブロツク枠２０
の中央部には、押ボタン３０の軸部３１を摺動自
在に支持する管体部２５が設けてある。管体部２
５は、ブロツク枠２０の内面より延伸する複数の
ブリツジ２４にて支持してある。押ボタン３０の
軸部３１の下方には、押ボタン３０の押圧解放に
よつて開閉するスイツチ装置が設けてあり、この
スイツチ装置は、ブリツジ２４の下面に一体に形
成してあるスイツチホルダ２６によつて支持して
ある。ケース１０のブロツク枠２０が取り付けら
れる面には、穴部１１が形成してあり、ケース１
０の内面には、この穴部１１と対向する発音装置
４０を支持する支持手段（弾性的係止爪１２）が
設けてある。

（実施例） 図面を参照し、本考案の一実施例について説明
する。この実施例は音声時計に適用した例であつ
て、第１図に示すように、ケース１０、ブロツク
枠２０、押ボタン３０を備え、全体としてピラミ
ツト型形状をしている。ケース１０の内部には電
子回路（図示せず。）が内蔵され、押ボタン３０
を押下することにより現在時刻が合成音声によ
り、例えば「午前７時30分です。」というように
ブロツク枠２０のスリツト２１より報ぜられる。

第２図に示すように、スリツト２１を備えた中
空状のブロツク枠２０はケース１０の上端面に固
着されている。第３図および第４図に示すよう
に、ブロツク枠２０の下端面には、弾性的係止爪
２２と筒状部２３が各２本ずつ一体に垂下形成し
てある。弾性的係止爪２２はケース１０の上端部
を貫通しケース１０の内面の一部にスナツプ的に
係止している。筒状部２３は、ケース１０の上端
面に形成された凹部（図示せず。）に嵌合し、ケ
ース１０の内部よりネジ（図示せず。）を介して
止められている。ブロツク枠２０の上縁部の角部
から水平に一体に延伸する４本のブリツジ２４を
介して中央部に管体部２５が起立している。そし
てこの管体部２５によつて押ボタン３０の軸部３
１が一定のストロークだけ上下動できるように支
持されている。管体部２５の下部にはブリツジ２
４と一体にスイツチホルダ２６が形成され、その
下面にネジ２７を介してプリント基板２８が固着
してある。プリント基板２８の上面には導電ゴム
２９ａを備えたスイツチング片２９が載置してあ
り、押ボタン３０の軸部３１はスイツチング片２
９のバネ力で上方へ付勢されている。押ボタン３
０を押下すると、その軸部３１の下端面によりス
イツチング片２９が圧縮され、その導電ゴム２９
ａがプリント基板２８の上面に当接し、これによ
りプリント基板２８の上面のスイツチパターンが
短絡され、スイツチイング信号が得られる。

一方、第２図に示すようにケース１０の上端面
には穴部１１があけてあり、その周縁部より弾性
的係止爪１２とリブ１３が垂下形成してある。係
止爪１２は第２図では２本が図示されているが、
実際には３本あり、この係止爪１２を介してホル
ダ４１が保持されている。ホルダ４１には扁平ス
ピーカ等の発音装置４０が爪４２およびネジ４３
を介して取り付けてある。発音装置４０は、その
発音部を穴部１１側、つまりブロツク枠２０側へ
向けて取り付けてある。

上記構造によると、発音装置４０の音は、第２
図矢印で示すように、穴部１１を経てブロツク枠
２０のスリツト２１およびブロツク枠２０と押ボ
タン３０との間の隙間より外部へ向けて四方へ放
出される。

なお、本考案の構造は実用新案登録請求の範囲
によつてのみ限定されるものであつて、上記実施
例に限定するものではない。例えば、上記実施例
において、発音装置４０はホルダ４１を介すこと
なく直接的に係止爪１２にて固定することが可態
であり、またネジによつてケース１０内部に固定
してもよい。さらにスイツチ装置もプリント基板
２８とスイツチング片２９とによる構造に代え
て、バネスイツチ構造またはマイクロスイツチ等
を用いることができる。またケース１０の形状も
ピラミツド型に限らず、通常の箱形ケースにも適
用可態であり、かかる場合、その前面に本考案の
構造を配置することができる。ブロツク枠２０の
ケース１０に対する取付構造も種々変更すること
ができる。

（考案の効果） 本考案の構造によれば、押ボタン、スリツト付
ブロツク枠、スイツチ装置、発音装置を平面的に
重なる１ケ所にコンパクトにまとめることがで
き、また平面的に押ボタンと重なつた位置より音
を外部へ放出できる。これによつてケースを小形
化することができる。またブロツク枠のスリツト
からの音は四方へ放出されるから音の広がりが極
めて良好である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による押ボタン装置を採用した
ピラミツド型音声時計の縮小斜視図、第２図はそ
の要部の断面図、第３図はブロツク枠の裏面図、
第４図は第３図−線断面図である。 １０……ケース、１１……穴部、１２……弾性
的係止爪、２０……ブロツク枠、２１……スリツ
ト、２４……ブリツジ、２５……管体部、２６…
…スイツチホルダ、２８……プリント基板、２９
……スイツチング片、３０……押ボタン、３１…
…軸部、４０……発音装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケース１０の外面に取り付けてある中空状の
   ブロツク枠２０には、周面部に音出し用のスリ
   ツト２１が形成してあり、 上記ブロツク枠の中央部には、押ボタン３０
   の軸部３１を摺動自在に支持する管体部２５が
   設けてあり、 上記管体部は、上記ブロツク枠の内面より延
   伸する複数のブリツジ２４にて支持してあり、 上記押ボタンの上記軸部の下方には、上記押
   ボタンの押圧解放によつて開閉するスイツチ装
   置が設けてあり、 上記スイツチ装置は、上記ブリツジの下面に
   一体に形成してあるスイツチホルダ２６によつ
   て支持してあり、 上記ケースの上記ブロツク枠が取り付けられ
   る面には、穴部１１が形成してあり、 上記ケースの内面には、上記穴部と対向する
   発音装置４０を支持する支持手段が設けてある ことを特徴とするアラーム時計の押ボタン装
   置。 (2) 上記支持手段は、上記穴部の周縁部より一体
   に垂設した複数の弾性的係止爪１２であること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のアラーム時計の押ボタン装置。