JPH05264866A - 導波路デバイス - Google Patents

導波路デバイス

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Publication number
JPH05264866A
JPH05264866A JP4092165A JP9216592A JPH05264866A JP H05264866 A JPH05264866 A JP H05264866A JP 4092165 A JP4092165 A JP 4092165A JP 9216592 A JP9216592 A JP 9216592A JP H05264866 A JPH05264866 A JP H05264866A
Authority
JP
Japan
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pin
clearance adjusting
fitting
waveguide
optical
Prior art date
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Pending
Application number
JP4092165A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Shigematsu
孝 繁松
Toshihiko Ota
寿彦 太田
Takeo Shimizu
健男 清水
Shiro Nakamura
史朗 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP4092165A priority Critical patent/JPH05264866A/ja
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で接続性能に優れた導波路デバイスを提
供する。 【構成】 基板4の表面に光導波路5を形成してなる半
導体チップ15の表面に嵌合ガイド溝8とクリアランス調
整溝18を別個の溝として形成する。クリアランス調整溝
18の両端側に個別のクリアランス調整ピン17を収容し、
クリアランス調整ピン17の上側に第2の溝21を嵌め込ん
で対応する個別のピン押え蓋板7をあてがい、導波路チ
ップ15とクリアランス調整ピン17とピン押え蓋板7を接
着等により一体化して導波路デバイス1を形成する。嵌
合ガイド溝8とピン押え蓋板7側の第1の溝20によって
囲まれるピン嵌合孔13の大きさはクリアランス調整ピン
17の直径によって規制し、ピン嵌合孔13を光コネクタ3
a,3b側の位置決め嵌合ピン6と零クリアランスで嵌
合して導波路デバイス1と光コネクタ3a,3bの着脱
接続を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光分波合波や光の分岐
結合を行う導波路デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板に光の導波路を形成し、主として、
光分波合波や光の分岐結合を行う導波路デバイスが広く
知られている。
【0003】この導波路デバイスの光導波路と単心の光
ファイバあるいは複数の光ファイバを整列固定してなる
光アレイの光ファイバとを接続する場合、いちいち調心
して接着や溶接によって接続する作業は非常に手間隙が
かかって作業性が悪く、このため、最近においては、光
導波路と光ファイバを無調心の状態で接続する接続方式
が広く採用されている。
【0004】図12には導波路デバイス1と、テープ状の
多心光ファイバ心線2の各光ファイバとを光コネクタ3
a,3bを用いて無調心によって着脱自在に接続するコ
ネクタ接続例(このコネクタ接続例は出願人が以前に開
発したもので、未だ公知にはなっていない)が示されて
いる。同図において、導波路デバイス1はシリコン等の
基板4と、位置決め嵌合ピン6と、ピン押え蓋板7とを
有して形成されている。基板4の表面には1個以上の光
導波路5が形成されて導波路チップ15が構成されてお
り、この光導波路5の形成領域を挟んでそのチップ表面
の両側にはV字形状の嵌合ガイド溝8が形成され、ピン
押え蓋板7の下面側には嵌合ガイド溝8に対向する位置
に台形状の溝10が形成されている。そして、嵌合ガイド
溝8と溝10の間に挟まれて一対のピン嵌合孔13が光導波
路5の長さ方向に伸張して形成され、このピン嵌合孔13
に基板4よりも長尺の位置決め嵌合ピン6が収容されて
いる。この位置決め嵌合ピン6の両端は導波路チップ15
の前後両端側(入出力両端側)から突出されており、こ
の状態で、導波路チップ15と位置決め嵌合ピン6とピン
押え蓋板7とは接着等により一体的に固定されて導波路
デバイス1が形成されている。なお、前記嵌合ピン6の
突出方向は光導波路5のコア端部9側のコア軸と平行に
なっている。
【0005】この導波路デバイス1に接続する光コネク
タ3a,3bには多心光ファイバ心線2が接続固定され
ており、光コネクタ3a,3bの内部には多心光ファイ
バ心線2の各光ファイバが挿通固定されており、その光
ファイバの端部は光コネクタ3a,3bの接続端面11側
に露出している。この接続端面11側に露出された各光フ
ァイバの配列ピッチは光導波路5のコア端部9の配列ピ
ッチと等しくなっており、光コネクタ3a,3bに貫通
させて設けたピン挿入孔12を位置決め嵌合ピン6に嵌め
込むことにより、光コネクタ3a,3bの光ファイバと
導波路デバイス1側の各光導波路5との位置合わせが行
われ、導波路デバイス1の入力側と出力側においてそれ
ぞれ光導波路5と光コネクタ3a,3bの光ファイバと
の着脱接続が達成されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この種の導波路デバイ
ス1と光コネクタ3a,3bの無調心接続方式では、接
続性能は位置決め嵌合ピン6とピン挿入孔12との嵌め合
い精度によって決定される。したがって、接続性能を高
めるためには、導波路チップ15に装着する位置決め嵌合
ピン6の取り付け寸法精度を十分に高めることが必要と
なる。この位置決め嵌合ピン6は嵌合ガイド溝8の両テ
ーパ側面14と台形溝10の底面16に接して位置規制される
ものであるため、特に、台形の溝10の溝深さを細心の注
意を払って超高精度に精密加工しなければならず、この
ため、導波路デバイス1の製造組み立てが非常に難し
く、製品の歩留りが低下する上に、製造組み立ての作業
能率が悪く、製品コストが高くなるという問題があっ
た。
【0007】このような問題を解消するために、出願人
は、図9に示す構造の導波路デバイス(このデバイスは
未だ公知になっていない)を試作している。この試作の
デバイスは、導波路チップ15に設けたV字状の嵌合ガイ
ド溝8の中央部分にクリアランス調整ピン17を収容し、
この状態で、クリアランス調整ピン17の上側を溝10に嵌
め込んでピン押え蓋板7を導波路チップ15の上側に被せ
て導波路チップ15とクリアランス調整ピン17とピン押え
蓋板7とを接着等により一体化して導波路デバイス1と
成し、導波路チップ15の入出力の両端側の嵌合ガイド溝
8と溝10で囲まれる空間部をピン嵌合孔13としたもので
ある。この試作例では光コネクタ3a,3bのピン挿入
孔12に位置決め嵌合ピン6の基端側を嵌め込み固定し、
この位置決め嵌合ピン6の突出先端側をピン嵌合孔13に
嵌合することによって、導波路デバイス1の光導波路5
と光コネクタ3a,3b側の光ファイバ19との着脱接続
を達成するものである。
【0008】この試作装置によれば、導波路チップ15側
の嵌合ガイド溝8とピン押え蓋板7側の溝10の加工精度
を低くしても、ピン嵌合孔13の大きさ、つまり、嵌合ガ
イド溝8のテーパ側面14と溝10の底面16に内接する円の
直径の大きさをクリアランス調整ピン17の直径を可変す
ることにより位置決め嵌合ピン6の直径に合うように容
易に調整することができ、これにより、導波路デバイス
1の製造組み立てを容易化できるとともに、光コネクタ
3a,3bとの接続性能を向上させ、しかも、導波路デ
バイス1の製造コストの低減化が図れるのである。
【0009】しかしながら、この試作の導波路デバイス
は導波路チップ15の嵌合ガイド溝8の中央部分にクリア
ランス調整ピン17を収容するので、このクリアランス調
整ピン17の両側の嵌合ガイド溝8の部分に光コネクタ3
a,3bの位置決め嵌合ピン6を収容する溝長さを確保
しなければならず、このため、嵌合ガイド溝8の溝長さ
として、クリアランス調整ピン17の長さと光コネクタ3
a,3b側の位置決め嵌合ピン6の突出長さを合計した
分の長さが最低必要となり、必然的に導波路チップ15の
長さ寸法が大きくなり、導波路デバイスが大型化すると
いう問題があった。もちろん、クリアランス調整ピン17
を短くし、位置決め嵌合ピン6の突出長さを短くすれば
導波路デバイスを小型化できるが、クリアランス調整ピ
ン17を短くすると、導波路チップ15とピン押え蓋板7と
の接合の安定性が悪くなり、ピン嵌合孔13の孔精度が低
下するという問題が生じ、また、位置決め嵌合ピン6の
突出長を短くすると、光コネクタ3a,3bの接続の安
定性が悪くなり、光導波路5と各光コネクタ3a,3b
の光ファイバ19との接続損失が大きくなるという問題が
生じる。
【0010】また、前記導波路チップ15の光導波路5
は、通常、火炎堆積法により、石英ガラス、シリコン、
セラミック等の基板上に石英系の材料を酸水素バーナに
よる火炎加水分解反応を利用して基板上に導波路層とし
て堆積させ、これを高温保持して焼結し、透明ガラス化
する手法により行われているが、この高温状態での導波
路層の堆積工程の終了後、導波路チップ15が常温に戻さ
れると、特に、シリコン基板を用いたときには、シリコ
ンと導波路材料の石英等の熱膨張率の差が比較的大きい
ため、熱応力により、基板4が図10に示すように反って
しまうという問題がある。このように、基板4が反る
と、クリアランス調整ピン17を介してピン押え蓋板7を
あてがって一体化したとき、ピン嵌合孔13は先端に行く
に従い、拡開された状態になるので、ピン嵌合孔13に嵌
合する位置決め嵌合ピン6は矢印の揺動方向に位置が定
まらず、導波路デバイス1と光コネクタ3a,3bとの
接続性能が低下してしまうという問題が生じる。
【0011】このような問題を解消するために、例え
ば、図11に示すように、クリアランス調整ピン17を分割
して短柱状となし、この2分割した各クリアランス調整
ピン17を嵌合ガイド溝8の両端内側に収容し、さらに、
ピン押え蓋板7も2分割して、それぞれ、嵌合ガイド溝
8の両端側で対応するクリアランス調整ピン17の上側に
あてがって一体化することも考えられる。このようにす
れば、基板4が反っても、ピン嵌合孔13の長さ方向の各
位置での変形をほとんどなくすことができることにな
る。しかし、このようにすると、位置決め嵌合ピン6が
嵌まるピン嵌合孔13の長さが短くなり、ピン嵌合孔13に
位置決め嵌合ピン6を嵌合させたときに位置決め嵌合ピ
ン6の嵌合状態の安定性が悪くなり、やはり、導波路デ
バイス1と光コネクタ3a,3bとの接続損失が大きく
なってしまうという問題が生じる。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、導波路デバイスの小型化を
図ることができるとともに、たとえ、導波路デバイスの
基板に熱応力による反りが生じても導波路デバイスの光
導波路と光コネクタの光ファイバとの接続損失を小さく
することができる性能の良い導波路デバイスを提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、基板上に光導波路を形成してなる導波路チップ
の前記光導波路を挟んだ両側の表面に、クリアランス調
整溝と、壁面間隔が底部に向かって狭幅のテーパ側面を
有する嵌合ガイド溝とが前記光導波路の長さ方向に伸張
してそれぞれ2本以上設けられ、前記クリアランス調整
溝の両端側には分離された個別のクリアランス調整ピン
がそれぞれ収容され、この各クリアランス調整ピンには
それぞれ対応する個別のピン押え蓋板があてがわれてお
り、前記嵌合ガイド溝とピン押え蓋板との間に形成され
る空間孔はピン嵌合孔となっており、このピン嵌合孔の
大きさは前記クリアランス調整ピンの直径によって規制
されていることを特徴として構成されている。
【0014】
【作用】上記構成の本発明において、クリアランス調整
溝の両端側に個別のクリアランス調整ピンがそれぞれ収
容され、その上側にやはり分離されて個別のピン押え蓋
板があてがわれることで、嵌合ガイド溝とピン押え蓋板
とによって囲まれるピン嵌合孔は、たとえ、基板が反っ
ても長さ方向に安定した孔となる。そして、この嵌合孔
の大きさはクリアランス調整ピンの直径を可変すること
により調整される。そして、この調整されたピン嵌合孔
に光コネクタ側の位置決め嵌合ピンを零クリアランスで
嵌合することにより、導波路デバイスの光導波路と光コ
ネクタの光ファイバとが位置合わせされてその良好な着
脱接続が達成される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、以下に述べる実施例において、前記開発お
よび試作の導波路デバイスと同一の部分には同一符号を
付し、重複説明は省略する。図1および図2には本発明
に係る導波路デバイスの第1の実施例が示されている。
この実施例は、前記試作例と同様に、光コネクタ3a,
3b側に位置決め嵌合ピン6を突設したもので、導波路
チップ15はシリコン等の基板4の表面に光導波路5を形
成して構成されている。
【0016】本実施例が前記試作例と異なる特徴的なこ
とは、導波路チップ15の表面側に、光導波路5を挟んで
その両側に研削やエッチングによってV字形状の嵌合ガ
イド溝8を形成し、さらに、この一対の嵌合ガイド溝8
の両外側に、同様に一対のV字形状のクリアランス調整
溝18を前記嵌合ガイド溝8に沿って設けたことと、クリ
アランス調整ピン17を分割して短柱状の個別のピンとな
し、この分離した個別のクリアランス調整ピン17をそれ
ぞれクリアランス調整溝18の両端側に収容し、ピン押え
蓋板7も分割してクリアランス調整ピン17の長さに合わ
せた個別の蓋となし、この分離された個別の各ピン押え
蓋板7をクリアランス調整溝18の両端側で前記クリアラ
ンス調整ピン17の上側にあてがって一体化したことであ
る。この各ピン押え蓋板7側には前記嵌合ガイド溝8に
対向する台形状の第1の溝20と、クリアランス調整溝18
に対向する台形状の第2の溝21が形成されている。な
お、前記嵌合ガイド溝8は試作例と同様に、光導波路5
の入出力端側のコア軸と平行になっている。
【0017】前記嵌合ガイド溝8は、光コネクタ3a,
3b側の位置決め嵌合ピン6がテーパ側面14に接して嵌
め合わされたときに、光コネクタ3a,3bの接続端面
11側に露出している多心光ファイバ心線2の光ファイバ
19が導波路チップ15側の光導波路5のコア端部9に高さ
が一致する溝寸法に形成されている。これに対し、前記
クリアランス調整溝18の溝寸法は特に制限を受けること
がないが、この実施例では、嵌合ガイド溝8と同一の工
程で加工できるように同溝18と同一の寸法形状となって
いる。
【0018】このクリアランス調整溝18には前記した如
く、その両端側に円柱状をした個別のクリアランス調整
ピン17が溝18のテーパ側面に接して収容されている。こ
のクリアランス調整ピン17がクリアランス調整溝18に収
容された状態で、導波路チップ15の上側に個別のピン押
え蓋板7が被せられ、クリアランス調整ピン17の上端側
が台形上の第2の溝21の溝底面に接した状態でクリアラ
ンス調整ピン17は導波路チップ15とピン押え蓋板7とに
より挟まれた状態で、接着等により一体化されている。
前記嵌合ガイド溝8の両端側はピン押え蓋板7に覆わ
れ、テーパ側面14と第1の溝20の壁面に囲まれてピン嵌
合孔13が形成されている。このピン嵌合孔13内でテーパ
側面14と第1の溝20の底面20aに内接する円の直径はク
リアランス調整ピン17の直径によって規制されるもの
で、この嵌合ガイド溝8の内接円の直径は位置決め嵌合
ピン6の直径と等しいか、又はこれよりも僅かに小さい
直径となるようにクリアランス調整ピン17の直径が選定
されるが、この実施例では嵌合ガイド溝8の内接円の直
径を0.699 mmとなるようにクリアランス調整ピン17の直
径が選定され、位置決め嵌合ピン6の直径0.7 mmよりも
1μmだけ小さい孔径となるようにしている。
【0019】この実施例の導波路デバイス1を光コネク
タ3a,3bと接続するときには、光コネクタ3a,3
b側の位置決め嵌合ピン6を導波路デバイス1側のピン
嵌合孔13に挿入することにより行われるが、この位置決
め嵌合ピン6をピン嵌合孔13に挿入する前は、図3の
(a)に示すように、導波路デバイス1とピン押え蓋板
7は弾性変形前の状態にある。これに対し、光コネクタ
3a,3bの位置決め嵌合ピン6をピン嵌合孔13に嵌め
込んで行くと、前記の如く、ピン嵌合孔13の内接円の直
径は位置決め嵌合ピン6の直径よりも僅かに小さいの
で、導波路チップ15とピン押え蓋板7はクリアランス調
整ピン17の接着固定部27を支点として上下に離れる方向
に僅かに弾性変形してピン嵌合孔13が押し広げられる結
果、この弾性変形の復元力により位置決め嵌合ピン6は
圧接状態で嵌まり合うこととなり、これにより、位置決
め嵌合ピン6とピン嵌合孔13の零クリアランス接続が達
成され、接続損失の小さいコネクタ接続が可能となる。
【0020】本実施例では位置決め嵌合ピン6が嵌まる
嵌合ガイド溝8とクリアランス調整ピン17が嵌まるクリ
アランス調整溝18とを別個独立の溝として2種類設けた
ものであるから、前記試作例のように、一種類の溝に位
置決め嵌合ピン6とクリアランス調整ピン17を収容する
場合に比べ、溝の長さを十分に短くすることができ、こ
れにより、導波路デバイス1の小型化が可能となる。
【0021】また、導波路デバイス1を小型にしても、
位置決め嵌合ピン6およびクリアランス調整ピン17の収
容部分の溝長さは必要十分な長さを確保できるので、ピ
ン嵌合孔13の寸法形状が安定し、また、ピン嵌合孔13に
嵌まる位置決め嵌合ピン6も安定した嵌合状態となり、
これにより、導波路デバイス1の光導波路5と光コネク
タ3a,3bの光ファイバ19との位置ずれおよびその位
置ずれのばらつきも非常に小さくなり、低損失の接続が
可能となる。
【0022】さらに、クリアランス調整溝18の両端側に
分離された個別のクリアランス調整ピン17を収容し、同
様に分離した個別のピン押え蓋板7によって各クリアラ
ンス調整ピン17の上側に被せるようにしているので、図
4に示すように、たとえ、光導波路5の形成時の熱応力
等により基板4が反り変形しても、位置決め嵌合ピン6
が嵌まるピン嵌合孔13の孔形状は長さ方向に亙った各位
置で安定した寸法となり、したがって、前記図10に示す
ような先端側での孔径の拡開現象が生じるということが
なくなり、安定した低損失のコネクタ接続が可能とな
る。
【0023】上記接続性能の効果を確かめるために、光
導波路5のコア端部9の形状を8μm角とし、光導波路
5のコアとクラッドとの比屈折率差を0.3 %とし、光導
波路5をシングルモードファイバとコンパチブルな構造
とし、光コネクタ3a,3b側にはシングルモードファ
イバを取り付けた状態で、光導波路5と光コネクタ3
a,3bの光ファイバとの接続損失および着脱における
再現性を測定したところ、接続損失は平均0.5 dBで接続
できることが確認され、また、着脱の再現性も前記試作
例のもので0.2 〜0.3 dBであったものが、本実施例では
0.2 dB以下となり、優れた再現性を得ることができた。
【0024】図5には本発明の第2の実施例が示されて
いる。この実施例は、導波路チップ15に形成するクリア
ランス調整溝18の溝形状の底部を平坦とした上端開口の
コ字形状の溝とし、また、嵌合ガイド溝8の溝形状を底
面を平坦として逆台形状の溝とし、ピン押え蓋板7側に
は溝を形成せず、導波路チップ15との対向面を平坦面と
したものであり、それ以外の構成は前記第1の実施例と
同様である。この実施例も、クリアランス調整溝18に収
容されるクリアランス調整ピン17の直径によって嵌合ガ
イド溝8とピン押え蓋板7とのクリアランス、つまり、
嵌合ガイド溝8のテーパ側面14とピン押え蓋板7の底面
に接する内接円の直径、換言すれば、ピン嵌合孔13の大
きさを可変調整することができ、光コネクタ3a,3b
の位置決め嵌合ピン6との零クリアランス嵌合が達成さ
れ、しかも、たとえ基板4が熱応力等により、反り変形
しても、その影響を防止できるので、低損失のコネクタ
接続が可能となる。
【0025】また、この実施例も位置決め嵌合ピン6が
嵌まる嵌合ガイド溝8とクリアランス調整ピン17が嵌ま
るクリアランス調整溝18を別個の溝としているので、導
波路デバイス1の小型化が達成できる等、前記第1の実
施例と同様な効果を奏することができる。
【0026】図6には本発明の第3の実施例が示されて
いる。この実施例は、クリアランス調整ピン17を収容す
るピン押え蓋板7側の第2の溝21を導波路チップ15側の
クリアランス調整溝18と同様にV字形状の溝とし、導波
路チップ15のクリアランス調整溝18にクリアランス調整
ピン17を収容してその上にピン押え蓋板7を乗せるとき
の組み立て時におけるピン押え蓋板7の位置決めを容易
にしている。そして、導波路チップ15側の嵌合ガイド溝
8の底面側を丸みを帯びた形状にし、さらに、導波路チ
ップ15とピン押え蓋板7とを接着剤等により固定するこ
となく、金属やプラスチック等のばね弾性を有するクラ
ンプ部材22で導波路チップ15とピン押え蓋板7をクラン
プして着脱自在に一体化している。それ以外の構成は前
記第1の実施例と同様である。なお、この実施例ではク
ランプ部材22のクランプ力によって導波路チップ15とピ
ン押え蓋板7は圧接方向に弾性変形するので、クリアラ
ンス調整ピン17の直径は必ずしも位置決め嵌合ピンの直
径に対して同等以下にする必要はなく、位置決め嵌合ピ
ン6の直径よりも僅かに大きくてもよい。
【0027】この実施例ではクリアランス調整溝18の溝
底面を丸みを帯びた形状にしているので、V字形状の鋭
利な溝としたときに生じる応力集中を抑制し、基板4の
材質としてシリコン等の脆い基板を使用したときにおい
ても、前記応力集中に起因する破損の発生を防止するこ
とができる。また、この実施例は、その他に、前記第1
の実施例と同様な効果を奏することができる。
【0028】図7には本発明の第4の実施例が示されて
いる。この実施例は、光導波路5のパターンが異なる導
波路デバイス1を複数、この図では2個接続固定し、こ
の導波路チップ15の接続体の両端側に光コネクタ3a,
3bを着脱自在に接続するようにしたものである。この
ように、異種導波路の導波路デバイス1を複数接続する
ことで、様々な信号処理の展開を図ることができる。
【0029】図8には本発明の第5の実施例が示されて
いる。この実施例は、前記各実施例と同様に導波路デバ
イス1を組み立てた後に、この導波路デバイス1を入出
力端側における光導波路5のコア端部9とピン嵌合孔13
を残し、残りの部分をエポキシ等の合成樹脂によってモ
ールドしたものである。このように、導波路デバイス1
をモールドすることにより、モールド樹脂の外面に係合
部23や係合孔24等の凹凸部を形成することができ、この
係合部23等にばね弾性を有するスプリングクランプ25の
脚部25aを係合させ、スプリングクランプ25の脚部25b
を光コネクタの後端面26に係止して導波路デバイス1と
光コネクタ3a,3bの接続状態をスプリングクランプ
25の弾性復元力でもって保持するようにできる。また、
モールド樹脂が補強剤として機能するために、導波路チ
ップ15とクリアランス調整ピン17とピン押え蓋板7との
結合固定強度を強くすることができるとともに、外力に
対する機械的強度を高めることができる。
【0030】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では導波路チップ15に複数の光導波路5を形成し
たが、この光導波路5の数は1本以上の任意の数とする
ことができる。また、光コネクタ3a,3b側の光ファ
イバ心線は必ずしも多心である必要がなく、単心であっ
てもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明は、クリアランス調整ピンの直径
の大きさによってピン嵌合孔の大きさを規制するように
構成したものであるから、嵌合ガイド溝やこの嵌合ガイ
ド溝に対向するピン押え蓋板側の溝の加工精度を緩やか
にしても、クリアランス調整溝にクリアランス調整ピン
を嵌め込んで組み立てるだけで、ピン嵌合孔の精度を十
分に高めることができ、これにより、光コネクタ側の位
置決め嵌合ピンと前記ピン嵌合孔との零クリアランス接
続を確保して接続性能を格段に高めることができる。ま
た、超高精度の溝加工が不用となるので、導波路デバイ
スの製造が非常に容易となり、製品の歩留り率を高める
ことができるとともに、接続性能の良い導波路デバイス
を安価に提供することができる。
【0032】また、クリアランス調整ピンを収容するク
リアランス調整溝と光コネクタ側の位置決め嵌合ピンが
嵌まる嵌合ガイド溝を導波路チップ上に別個独立の溝と
して形成したものであるから、この位置決め嵌合ピンと
クリアランス調整ピンとを同一の嵌合ガイド溝に収容す
る前記試作例のものに比べ、導波路デバイスを十分に小
型化することができる。しかも、位置決め嵌合ピンとク
リアランス調整ピンの嵌合長さを十分に確保して安定な
嵌合が達成でき、その上、分離された個別のクリアラン
ス調整ピンはクリアランス調整溝の両端側に配置され、
同様に、分離された個別のピン押え蓋板を導波路チップ
の両端側で対応するクリアランス調整ピンの上側にあて
がってピン嵌合孔を形成するものであるから、たとえ基
板に熱変形等による反りが発生しても、ピン嵌合孔の寸
法形状を長さ方向に亙って安定化することができ、この
ピン嵌合孔に光コネクタ側の位置決め嵌合ピンを安定に
嵌合させることができるので、光コネクタと導波路デバ
イスの低損失接続およびその低損失接続のもとでの良好
な着脱再現性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波路デバイスの第1の実施例を
示す斜視構成図である。
【図2】同実施例の導波路デバイスの分解斜視図であ
る。
【図3】同実施例の導波路デバイスのコネクタ接続前後
の弾性変形状態を示す説明図である。
【図4】基板に反り変形が生じた状態での接続状態を示
す同実施例の作用説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例の構成説明図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図7】本発明の第4の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図8】本発明の第5の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図9】出願人が先に試作した導波路デバイスの構成説
明図である。
【図10】基板の反り変形が生じたときの不具合を示す説
明図である。
【図11】基板の反り変形の影響を防止するために考えら
れる一構成例の説明図である。
【図12】出願人が以前に開発した導波路デバイスの斜視
説明図である。
【符号の説明】
1 導波路デバイス 2 多心光ファイバ心線 3a,3b 光コネクタ 6 位置決め嵌合ピン 7 ピン押え蓋板 8 嵌合ガイド溝 13 ピン嵌合孔 15 導波路チップ 17 クリアランス調整ピン 18 クリアランス調整溝 20 第1の溝 21 第2の溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 史朗 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に光導波路を形成してなる導波路
    チップの前記光導波路を挟んだ両側の表面に、クリアラ
    ンス調整溝と、壁面間隔が底部に向かって狭幅のテーパ
    側面を有する嵌合ガイド溝とが前記光導波路の長さ方向
    に伸張してそれぞれ2本以上設けられ、前記クリアラン
    ス調整溝の両端側には分離された個別のクリアランス調
    整ピンがそれぞれ収容され、この各クリアランス調整ピ
    ンにはそれぞれ対応する個別のピン押え蓋板があてがわ
    れており、前記嵌合ガイド溝とピン押え蓋板との間に形
    成される空間孔はピン嵌合孔となっており、このピン嵌
    合孔の大きさは前記クリアランス調整ピンの直径によっ
    て規制されている導波路デバイス。
JP4092165A 1992-03-18 1992-03-18 導波路デバイス Pending JPH05264866A (ja)

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