JPH0524502A - インフレータ - Google Patents

インフレータ

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JPH0524502A
JPH0524502A JP3187541A JP18754191A JPH0524502A JP H0524502 A JPH0524502 A JP H0524502A JP 3187541 A JP3187541 A JP 3187541A JP 18754191 A JP18754191 A JP 18754191A JP H0524502 A JPH0524502 A JP H0524502A
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JP
Japan
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inflator
gas
oxygen
combustible substance
heating means
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JP3187541A
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Noritaka Kurauchi
憲孝 倉内
Koichi Iwata
幸一 岩田
Kazuo Sawada
和夫 澤田
Yoshihiro Nakai
由弘 中井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有毒成分を含まないガスを、爆発性物質を用
いずに大量に発生させるインフレータを提供する。 【構成】 インフレータ2の内部を金属膜6で仕切り、
その上部に可燃性物質7を貯留し、下部に加熱器12を
設ける。コンデンサ14による通電によって金属膜6を
溶融し、加熱器12により可燃性物質7を燃焼させて、
ガスを発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のエアバッグ
装置において、エアバッグに膨張用ガスを供給するイン
フレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエアバッグ装置は、衝突の検出
装置と、エアバッグを膨張させるガスを発生するインフ
レータと、エアバッグとによって構成され、衝突時に、
エアバッグに膨張させて運転者や乗員にかかる衝撃を吸
収するようになっている。
【0003】従来のインフレータは、図5に示すよう
に、外壁にガス放出孔22を設けたケース21内に、ア
ジ化アルカリ金属と金属酸化物の混合物からなるガス発
生剤23と、点火装置24を収納した構造となってお
り、点火装置24は、点火用薬剤25と、衝撃検出装置
からの信号によって作動するイグナイター26とから形
成されている。この構造では、イグナイター26により
点火用薬剤25に点火し、その熱エネルギーによりガス
発生剤23を燃焼させて瞬間的にN2 ガスを発生させ、
ガス放出孔からエアバッグに導入する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アジ化アル
カリ金属を用いたガス発生剤23は、4NaN3 +O2
→2Na2 O+6N2 の反応式によって窒素ガスを発生
させるが、副生成物であるNa2 Oが人体に対して極め
て有害な特性がある。しかし、エアバッグは、膨張後、
ショック吸収と脱出のために徐々に縮む必要があるとこ
ろから、ガス逃がし孔を設けて余分なガスを逃がすよう
にしているが、このようなバック内に有害成分が導入さ
れると、その孔から有害成分が出て人体に害を与えると
いう問題があった。
【0005】また、従来のエアバッグ装置では、ガス発
生剤を瞬時に燃焼させるために、点火用薬剤25に火薬
等の爆発性のある物質を用いているが、このような爆発
性物質は、取扱いに危険が伴うために組付け作業等の安
全性に問題がある。加えて、自動車に装着した状態で
は、誰れにでも爆発性物質が手に入れられる危険性があ
り、その防護に問題がある。
【0006】この発明は、上記の問題に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、有害な成分を含まないガス
を大量に発生させることができるインフレータを提供す
ることである。
【0007】また、第2の目的は、爆発性物質を用いず
にガスを発生できるインフレータを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するため、この発明は、燃焼ガスを発生する可燃性物質
の貯留部と、その可燃性物質の加熱手段とを具備した構
造としたものである。
【0009】上記の可燃性物質としては、揮発性の軽質
石油を用いることができる。
【0010】また、上記の構造において、加熱手段が、
酸素供給源を備えるようにしてもよい。
【0011】この酸素供給源としては、加熱手段の周囲
に配置される熱分解性の酸素発生剤を用いることができ
る。
【0012】一方、第2の目的を達成するため、この発
明は、上記加熱手段を、電源と、通電によって発熱する
発熱体とから構成したものである。
【0013】上記の電源としては、電気2重層コンデン
サを用いることができる。
【0014】
【作用】上記の第1の手段においては、衝撃の検出信号
により、加熱手段を作動させて可燃性物質を加熱し、燃
焼ガスを発生させる。
【0015】このような可燃性物質の燃焼ガスは、CO
2 やH2 Oであり、有害な成分が含まれないため、外部
に流出しても人体に害を与えない。
【0016】この可燃性物質には、引火しやすい物質が
用いられるが、特にガソリン等の揮発性の高い軽質石油
製品を用いると、高温発生装置を必要とせずに低い加熱
温度で簡単に引火し、燃焼によって大量のガスを発生さ
せるため、エアバッグを短時間で膨張させることができ
る。
【0017】また、加熱中に、酸素供給源から加熱手段
により積極的に酸素を供給すると、可燃性物質を効率よ
く燃焼させることができ、短時間で大量のガスを発生さ
せることができる。
【0018】この場合、酸素供給源として、加熱手段の
周囲に熱分解性の酸素発生剤を配置するようにすると、
加熱手段の発熱と共にその加熱部の周囲に活性な酸素を
発生させることができるため、可燃性物質と酸素との混
合性が良くなり、燃焼効率を大きく向上させることがで
きる。
【0019】一方、第2の手段においては、電源により
発熱体を通電して発熱させ、発生するジュール熱により
可燃性物質を加熱する。
【0020】このように通電によって発熱させる構造で
は、爆発性物質を用いる場合のような危険性がなく、ま
た、スイッチ等の作動によって瞬時に発熱体を発熱させ
ることができるため、速応性の良いガス発生が行なえ
る。また、通電する電流の大きさによって発熱量を変化
できるので、発生させるガス量のコントロールが容易に
できる利点がある。
【0021】上記の電源には、電池やコンデンサ等の通
常の電源を用いることができるが、電気2重層コンデン
サを用いると、軽量かつコンパクトな形状で大容量の電
気を貯留することができ、インフレータの小型化を図る
ことができる。
【0022】
【実施例】以下、添付図面に基づいて実施例を説明す
る。
【0023】図1に示すように、エアバッグ装置1は、
インフレータ2とエアバッグ3とを、連通管4で連結
し、その連通管4の内部に、ガス中の微細な塵などを除
去するフィルタ5を収納して構成される。
【0024】インフレータ2の内部は、図2及び図3に
示すように、薄い金属膜6によって上下に仕切られ、そ
の金属膜6の上部を、可燃性物質7の貯留部8としてい
る。また、金属膜6の下側には、複数の金属線9を並列
状に配列した発熱体10と、電源回路11とから成る加
熱器12が配置され、その発熱体10の周囲に、熱分解
性の酸素発生剤13の粉末が充填されている。
【0025】上記電源回路11は、電気2重層コンデン
サ14と、衝突時の圧力変化等を検出する衝撃検出器
(図示省略)の信号によって作動するスイッチ15とか
ら成り、その回路11の端部が発熱体10の金属線9と
金属膜6に並列接続されている。
【0026】上記のような構造で成るエアバッグ装置1
においては、スイッチ15を入れてコンデンサ14から
金属膜9と発熱体10に電流が流れると、発熱体10が
発熱し、酸素発生剤13が熱分解して活性な酸素が発生
すると共に、金属膜6が溶融して可燃性物質7が発熱体
10上に落下する。このため、可燃性物質7は、発熱体
10による加熱と、発生した酸素により瞬時に燃焼して
ガスを発生させ、そのガスがエアバッグ3に流入してバ
ッグを膨張させる。
【0027】(実験例)次に、上記の装置を用いて行な
ったバッグ膨張実験について説明する。実験では、エア
バッグ3の内容量を30リットルとし、インフレータ2
の貯留部8に、可燃性物質7として40gのガソリンを
収納した。また、酸素発生剤13として660gのCu
Oの粉末を使用し、そのCuOの粉末によって発熱体1
0の全体を覆うようにした。
【0028】また、金属膜6に、厚み2μmのアルミニ
ウム箔を使用し、発熱体10を形成する5本の金属線9
には、線径60μm、長さ40μmのアルミニウム線を
使用した。
【0029】以上のような準備を行なった上で、電源回
路11に設けた抵抗等によって電気2重層コンデンサ1
4から金属膜に2A、発熱体10の各金属線9に1Aの
電流が流れるように設定し、衝撃検出器に模擬的な衝撃
を与えてスイッチ15を作動させた。
【0030】このスイッチ15の作動により、ほとんど
即座に発熱体10の金属線9が発熱して、それと接触す
るCuOの粉末から瞬時に酸素が発生し、ほぼ同時に金
属膜6が溶融し、ガソリン7が発熱体10の上に落下し
て瞬時に引火した。このガソリン7の燃焼ガスは、連通
管4を通ってエアバッグ3に導入され、バッグを急激に
膨張させた。
【0031】図4は、この膨張テストでのエアバッグ内
の圧力変化を示したもので、スイッチ15の作動後20
〜30msecでバッグ3は最大の内圧を示し、60m
sec前後で完全な展開形状まで膨張した。
【0032】また、膨張したエアバッグ3内部のガスを
分析すると、ほとんどがCO2 であり、有害な成分は含
まれていなかった。
【0033】なお、上記の実験例では、可燃性物質7に
ガソリンを用いたが、他の揮発性の高い石油製品等を利
用してもよい。
【0034】また、可燃性物質と酸素の混合について
も、上記の方法に限定されるものではなく、例えば、イ
ンフレータに開閉弁を介して活性酸素を収納した酸素ボ
ンベを接続し、発熱体の加熱と同時に展開弁を開いて酸
素を導入させるようにしてもよい。
【0035】
【効果】以上のように、この発明の第1の手段において
は、可燃性物質を燃焼させてガスを発生させるので、人
体に無害なガスでエアバッグを膨張させることができ、
安全なエアバッグ装置を実現することができる。
【0036】また、第2の手段によれば、通電による熱
で可燃性物質を加熱するので、爆薬等の爆発性物質を燃
焼させる場合のような危険がなく、安全性に優れた装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエアバッグ装置を示す正面図
【図2】同上のインフレータの内部構造を示す縦断正面
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図
【図4】エアバッグの内部圧力の変化を示すグラフ
【図5】従来のインフレータの内部構造を示す斜視図
【符号の説明】 1 エアバッグ装置 2 インフレータ 3 エアバッグ 6 金属膜 7 可燃性物質 8 貯留部 10 発熱体 11 電源回路 12 加熱器 13 酸素発生剤 14 電気2重層コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 由弘 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼ガスを発生する可燃性物質の貯留部
    と、その可燃性物質の加熱手段とを具備したインフレー
    タ。
  2. 【請求項2】 上記可燃性物質が、揮発性の軽質石油で
    ある請求項1に記載のインフレータ。
  3. 【請求項3】 上記加熱手段が、酸素発生源を備えた請
    求項1又は2に記載のインフレータ。
  4. 【請求項4】 上記酸素供給源が、加熱手段の周囲に配
    置される熱分解性の酸素発生剤である請求項3に記載の
    インフレータ。
  5. 【請求項5】 上記加熱手段が、電源と、通電によって
    発熱する発熱体とから成る請求項1乃至4のいずれかに
    記載のインフレータ。
  6. 【請求項6】 上記電源が、電気2重層コンデンサであ
    る請求項5に記載のインフレータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025949A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Takata Corp ガス発生器の製作方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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