JPH05242161A - 画像検索装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、領域毎の画像特徴量を用いた画像
検索において、事前に特徴量を画像データベースに登録
しておき、画像処理関数と検索条件とを可変にすること
を可能とするようにすることを目的としている。 【構成】 画像を検索するための属性情報として、画像
自身が有する領域毎の特徴量を格納する手段と、該特徴
量を計算する画像処理関数を複数個登録する手段と、該
特徴量に基づく画像検索ルールを複数個登録する手段と
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、抽象的な画像であるた
めに、キーワード等の文字情報を付与することが困難な
場合や、画像提供者から画像に関する文字情報が得られ
ていないような場合に、領域毎の画像自身の持つ特徴情
報で検索を可能とする画像検索装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子美術館、学術・写真資料ライブラ
リ、電子カタログ等の応用分野では、画像データベース
に対して映像資料を登録する時に、各画像に関する文字
情報を画像データベースに付与し、検索条件の指定に用
いることが通常行われている。しかし、画像に付与すべ
き文字情報が利用出来ない場合には、画像の類似度検索
のように画像自身の持つ特徴で似たような画像を検索す
ることが必要となる。従来では、各画像の特徴量を計算
しながらキー画像の特徴量と比較して、距離空間上で近
い画像を候補として選んでいた。また、従来は画像処理
関数と画像検索ルールを、検索対象画像（海、山、空
等）毎に固定的に対応づけて登録していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、画像
の特徴量を検索時に計算していたのでは、特徴を抽出す
る関数の処理時間が大きい時には、検索時間が膨大なも
のとなる。また、画像の特徴量を抽出する関数と各分割
領域毎の特徴量に対する検索指定条件が検索対象画像毎
に固定化されていると、新たな検索対象画像を追加する
時に、画像処理関数と画像検索ルールの拡張追加や再利
用がしにくいという問題があった。

【０００４】本発明は、領域毎の画像特徴量を用いた画
像検索において、事前に特徴量を画像データベースに登
録しておき、画像処理関数と検索条件とを可変にするこ
とを可能とするようにすることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる画像検索
装置では、画像を検索するための属性情報として、画像
自身が有する領域毎の特徴量を格納する手段と、該特徴
量を計算する画像処理関数を複数個登録する手段と、該
特徴量に基づく画像検索ルールを複数個登録する手段と
を具備する。

【０００６】

【作用】画像データの入力時に画像の領域毎の特徴量が
画像処理関数によって計算され、画像データベースに画
像処理結果が登録される。検索対象画像を得るために、
複数の画像検索ルールが逐次適用される。各画像検索ル
ールで参照された画像特徴量は画像データベースからと
りだされた後、上記検索ルールの指定条件を満たしてい
るか照合される。条件を満足した画像は、次の画像検索
ルールの適用対象となる。最終的には、検索対象画像で
必要となる全ての検索ルールの条件を満足した画像のみ
が選択される。

【０００７】

【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例を説明
する。図１は、画像検索装置の構成を説明するためのブ
ロック図のうちの画像データ登録時の特徴量抽出に関す
るブロック図を示し、図２は画像検索装置の構成を説明
するに当たっての検索条件を満たす画像の表示を表して
いる。

【０００８】この実施例では、画像ファイル名２という
１つのフィールドと、分割領域毎の画像処理結果３とい
う複数のフィールドで構成される表形式の画像データベ
ース１、画像ファイル名２に対応した画像データ５の本
体を格納する画像データファイル４、画像データ５を分
割領域指定情報７に基づき分割した画像データの分割領
域６へ適用される多数の画像処理関数８、各画像データ
５の画像処理結果３に対する検索条件を指定した画像検
索条件式１０を多数蓄積した画像検索ルール９で構成さ
れる。

【０００９】このように構成される画像データベースで
は、画像データファイル４に画像データを登録する時
に、図１に示す如く、分割領域指定情報７に従って、複
数の画像データの分割領域６に分割される。そして当該
分割された各画像分割領域毎に複数の中から選択された
画像処理関数８を実行した結果が画像処理結果３のフィ
ールドに格納される。

【００１０】画像データを検索する時には、図２に示す
如く、画像検索条件式１０が与えられ、指定された画像
処理結果３のフィールドが該当する検索条件を満足する
場合に、その画像データ５のみが、候補画像として画像
表示装置上に複数表示される。

【００１１】画像検索ルール９の中に多数の関係式が格
納されており、それらの関係式は追加登録・削除が可能
である。検索効率を向上させるために、画像検索ルール
９の中の関係式を任意に組み合わせて画像検索条件式１
０を指定することも可能であるし、画像検索条件式１０
の適用順序を変更することも可能である。表示されてい
る候補画像の中から、マウス・カーソル等の選択手段を
用いて、目的の画像を得ることが出来る。

【００１２】画像処理関数８は、多数の既定義の関数か
ら選択出来るだけでなく、新たに追加登録することが出
来る。画像検索ルール９の例を図３および図４に示す。
画像データの色相情報１５を、上中下の３分割領域毎の
色相情報１６〜１８として分割する。例えば、海の画像
検索ルールでは、画像下部の色相情報１８に青が含ま
れ、かつ連続した領域として分布するという画像検索条
件式１０が、画像検索ルール９となる。

【００１３】また、キー画像に近い画像を類似度検索し
たい場合には、領域毎の色相情報１６〜１８が彩度１１
と明度１２との２次元空間座標上で色相有効領域判定式
１４で指定される色相有効領域１３の中に含まれてお
り、かつキー画像の上中下の領域毎の色相情報１６〜１
８との差分が一定値以下に収まる画像のみを検索する。
この時の、色相有効領域判定式１４、キー画像の分割領
域毎の色相情報との差分判定式等が検索ルール９の例と
なる。なお色相有効領域判定式１４ Ａ×Ｃ＋Ｂ×Ｖ＞Ｄ におけるＤは閾値を表し、ＡやＢは係数を表している。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像に付
与した文字情報を用いなくても、画像自身の領域毎の特
徴量を用いて検索が可能となる。画像の特徴量を事前に
画像データベースに登録することにより、検索時に画像
処理を行う必要がなくなり、検索時間を短縮出来る。画
像の特徴量として種々の尺度の画像処理関数を選択出来
るとともに、定義して追加することが出来る。画像処理
結果である画像の特徴量を検索条件に指定することによ
り、検索対象画像毎に最適な検索ルールを組み合わせら
れるとともに、追加登録して他の検索対象画像用に既存
の検索ルールを再利用することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像検索装置の構成を説明するための
ブロック図のうちの画像データ登録時の特徴量抽出に関
するブロック図を示す。

【図２】本発明の画像検索装置の構成を説明する検索条
件を満たす画像の表示を表している。

【図３】画像検索ルールを説明する図である。

【図４】画像検索ルールを説明する図である。

【符号の説明】

１ 画像データベース ２ 画像ファイル名 ３ 分割領域毎の画像データの画像処理結果（色相・彩
度・分散等） ４ 画像データファイル ５ 画像データ ６ 画像データの分割領域 ７ 分割領域指定情報 ８ 画像処理関数 ９ 画像検索ルール １０ 画像検索条件式 １１ 彩度 １２ 明度 １３ 明度と彩度による色相有効領域 １４ 色相有効領域判定式 １５ 画像データの色相情報 １６ 画像上部の色相情報 １７ 画像中部の色相情報 １８ 画像下部の色相情報

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 博隆 東京都千代田区内幸町１丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像データを格納する画像メモリと、上
   記画像メモリに格納された画像データを検索して端末に
   該データを表示する画像データベースにおいて、 画像データ登録時に画像データの分割領域毎に画像の特
   徴量を計算して画像データベースに登録する手段と、 上記の各領域毎に画像の特徴量を計算する画像処理関数
   を登録する手段と、 検索時に上記の各領域毎の画像の特徴量計算結果に対す
   る検索条件を指定する手段と、 上記検索条件を検索ルールとして登録する手段とを具備
   することを特徴とする画像検索装置。