JPH0523979A - 環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法 - Google Patents
環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法Info
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- JPH0523979A JPH0523979A JP3201403A JP20140391A JPH0523979A JP H0523979 A JPH0523979 A JP H0523979A JP 3201403 A JP3201403 A JP 3201403A JP 20140391 A JP20140391 A JP 20140391A JP H0523979 A JPH0523979 A JP H0523979A
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- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 計算機内の環境モデル上での物体間の干渉力
の生成をする方法を提供する。 【構成】 環境モデル上での物体間の干渉量から前記物
体間の干渉力を生成する干渉力を求める場合には、 環境中の物体を凸多面体として環境モデル空間の中で
記述し、2物体間の干渉チェックを、(A) 頂点と面タ
イプの干渉及び(B) エッジとエッジタイプの干渉につい
て行ない、干渉が検出されると、それぞれの干渉点での
干渉力を計算し、それぞれの物体について、干渉力を
合成することで拘束力を生成し物体中心における並進
力、回転トルクとして記述する。以上の操作をする場合
には、予め、モデル中に存在する物体の幾何学デ―タ
を入力して、環境モデルを構築し、モデル中の物体の
移動に伴う位置の姿勢デ―タを刻々とリアルタイムに更
新し、物体間の拘束力を逐次、リアルタイムに計算す
る。
の生成をする方法を提供する。 【構成】 環境モデル上での物体間の干渉量から前記物
体間の干渉力を生成する干渉力を求める場合には、 環境中の物体を凸多面体として環境モデル空間の中で
記述し、2物体間の干渉チェックを、(A) 頂点と面タ
イプの干渉及び(B) エッジとエッジタイプの干渉につい
て行ない、干渉が検出されると、それぞれの干渉点での
干渉力を計算し、それぞれの物体について、干渉力を
合成することで拘束力を生成し物体中心における並進
力、回転トルクとして記述する。以上の操作をする場合
には、予め、モデル中に存在する物体の幾何学デ―タ
を入力して、環境モデルを構築し、モデル中の物体の
移動に伴う位置の姿勢デ―タを刻々とリアルタイムに更
新し、物体間の拘束力を逐次、リアルタイムに計算す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は環境構造モデルにおい
て、3次元的に運動する物体が干渉する時に発生する拘
束力をシミュレ―トする方法に関するものである。
て、3次元的に運動する物体が干渉する時に発生する拘
束力をシミュレ―トする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ロボットのシミュレ―タが種々の分
野で使われている。例えば産業用ロボットの分野ではロ
ボットに動作を教示する際、直接現場でロボットを教示
装置で操作することで行っていた。しかしこうした方法
は生産ラインを一時停止させるなど、生産効率上不都合
な対応を迫られることが多く改善が望まれていた。そこ
で、オフライン教示が一般的に普及する傾向にある。こ
の教示手法は、製品設計に用いられたCADなどのデ―
タをもとにコンピュ―タグラフィックス上にロボット及
びロボットが作業する作業環境のシミュレ―タを作り、
作業の教示者は直接現場でロボットを動かすことなく、
このシミュレ―トされたロボット及び環境を表示するグ
ラフィックシステムを介して作業教示デ―タを作成し、
デ―タのみを実際のロボットに送る方式である。また宇
宙ロボットの分野でもこうしたシミュレ―タのニ―ズは
高まりつつある。宇宙ロボットでは完全に自律的に動く
ロボットを開発するにはまだかなり解決すべき課題があ
り時間を要する。そこで、その前段階として、人が安全
な地上から操作できる遠隔操作型宇宙ロボットの開発が
望まれている。人が地球上から操縦かんによって、例え
ば静止軌道上に打ち上げたロボットを遠隔操作する場
合、操作者である人とロボットの距離が長くなるため、
両者間の信号の伝送に遅れが生じる。従って、ロボット
の動きを確認しながら操縦しなければならない遠隔操作
型ロボットでは、こうした通信遅れの存在は極めて操作
性を低下させることが以前より指摘されている。こうし
た問題を解決するために、最近は図10に示すように、
宇宙に打ち上げられたロボット及びその作業環境を正確
にシミュレ―ト出来るグラフィックディスプレイ105
を用いたシュミレ―タを導入する遠隔操作システムが提
案されている。図10では操作者は直接ロボットではな
く、シミュレ―タ101上に表示されるロボット102
や環境103をあたかも実際のロボット或いは環境であ
るかのごとく見なして、操縦かん104でそれを操縦
し、そうして作成されたロボットの動作軌跡を実際のロ
ボット106へ送信する。シミュレ―タに表示するロボ
ット等を実時間で遅れなく表示すれば、操作者は遅れを
意識することなく遠隔操作を実行することができる。
野で使われている。例えば産業用ロボットの分野ではロ
ボットに動作を教示する際、直接現場でロボットを教示
装置で操作することで行っていた。しかしこうした方法
は生産ラインを一時停止させるなど、生産効率上不都合
な対応を迫られることが多く改善が望まれていた。そこ
で、オフライン教示が一般的に普及する傾向にある。こ
の教示手法は、製品設計に用いられたCADなどのデ―
タをもとにコンピュ―タグラフィックス上にロボット及
びロボットが作業する作業環境のシミュレ―タを作り、
作業の教示者は直接現場でロボットを動かすことなく、
このシミュレ―トされたロボット及び環境を表示するグ
ラフィックシステムを介して作業教示デ―タを作成し、
デ―タのみを実際のロボットに送る方式である。また宇
宙ロボットの分野でもこうしたシミュレ―タのニ―ズは
高まりつつある。宇宙ロボットでは完全に自律的に動く
ロボットを開発するにはまだかなり解決すべき課題があ
り時間を要する。そこで、その前段階として、人が安全
な地上から操作できる遠隔操作型宇宙ロボットの開発が
望まれている。人が地球上から操縦かんによって、例え
ば静止軌道上に打ち上げたロボットを遠隔操作する場
合、操作者である人とロボットの距離が長くなるため、
両者間の信号の伝送に遅れが生じる。従って、ロボット
の動きを確認しながら操縦しなければならない遠隔操作
型ロボットでは、こうした通信遅れの存在は極めて操作
性を低下させることが以前より指摘されている。こうし
た問題を解決するために、最近は図10に示すように、
宇宙に打ち上げられたロボット及びその作業環境を正確
にシミュレ―ト出来るグラフィックディスプレイ105
を用いたシュミレ―タを導入する遠隔操作システムが提
案されている。図10では操作者は直接ロボットではな
く、シミュレ―タ101上に表示されるロボット102
や環境103をあたかも実際のロボット或いは環境であ
るかのごとく見なして、操縦かん104でそれを操縦
し、そうして作成されたロボットの動作軌跡を実際のロ
ボット106へ送信する。シミュレ―タに表示するロボ
ット等を実時間で遅れなく表示すれば、操作者は遅れを
意識することなく遠隔操作を実行することができる。
【0003】以上2例のシミュレ―タ使用例において、
産業用ロボットのオフライン教示や宇宙ロボットの遠隔
操作を効率的に行うには、できるだけ現実の世界を投影
したシミュレ―タを提供することが必要である。近年の
コンピュ―タ・グラフィックスの進展は、視覚的情報に
ついては非常に精密なシミュレ―タを構築できる状況に
ある。
産業用ロボットのオフライン教示や宇宙ロボットの遠隔
操作を効率的に行うには、できるだけ現実の世界を投影
したシミュレ―タを提供することが必要である。近年の
コンピュ―タ・グラフィックスの進展は、視覚的情報に
ついては非常に精密なシミュレ―タを構築できる状況に
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に述べた
ような目的に用いるシミュレ―タでは、視覚的情報すな
わちロボットや環境の映像だけを提供するシミュレ―タ
では不十分である。
ような目的に用いるシミュレ―タでは、視覚的情報すな
わちロボットや環境の映像だけを提供するシミュレ―タ
では不十分である。
【0005】例えば、ロボットや作業環境の映像を表示
するシミュレ―タによるオフライン教示装置を用いた教
示では、シミュレ―タ上で操作者によって操作されたロ
ボットが作業環境に接触して物理的に侵入できない領域
に侵入した場合や、或いは複数のロボットの教示を同時
に行うシステムでロボット同士が干渉を起こした時は、
一般に干渉部分をディスプレ―上で色を変えて表示する
ことでその発生を操作者に警告する方式などが採用され
ている。しかし、複数の場所で干渉が発生する場合など
では特に、操縦者がそうした警告を見落すことも多く、
従って、現在のオフライン教示装置で作成されるデ―タ
は、現場での試行と何度かの手直しが必要なのが実状で
ある。
するシミュレ―タによるオフライン教示装置を用いた教
示では、シミュレ―タ上で操作者によって操作されたロ
ボットが作業環境に接触して物理的に侵入できない領域
に侵入した場合や、或いは複数のロボットの教示を同時
に行うシステムでロボット同士が干渉を起こした時は、
一般に干渉部分をディスプレ―上で色を変えて表示する
ことでその発生を操作者に警告する方式などが採用され
ている。しかし、複数の場所で干渉が発生する場合など
では特に、操縦者がそうした警告を見落すことも多く、
従って、現在のオフライン教示装置で作成されるデ―タ
は、現場での試行と何度かの手直しが必要なのが実状で
ある。
【0006】一方またロボットを遠隔操作するに際して
は、操作されるロボットの動きをモニタするTVモニタ
のような装置が必要であるが、それと同時にロボットが
環境から作業中に受ける拘束力を操作者に伝えることが
一般に重要である。こうしたことから、拘束力の操作者
への伝達機能を有するいわゆるバイラテラル型マスタス
レ―ブ遠隔操作マニピュレ―タ等が開発されている。前
記の宇宙ロボットの遠隔操作において、操作者がロボッ
トや環境の視覚的映像しか表示しないシミュレ―タを相
手に操縦作業を行うことは、力の伝達機能のないいわゆ
るユニラテラルマニピュレ―タを操作していることと等
価になる。従って従来のユニラテラル型遠隔操作マニピ
ュレ―タに指摘されているのと同様の欠点を持ち、特に
環境から力の作用を受けるような作業を遂行する際極め
て作業性が低下する。
は、操作されるロボットの動きをモニタするTVモニタ
のような装置が必要であるが、それと同時にロボットが
環境から作業中に受ける拘束力を操作者に伝えることが
一般に重要である。こうしたことから、拘束力の操作者
への伝達機能を有するいわゆるバイラテラル型マスタス
レ―ブ遠隔操作マニピュレ―タ等が開発されている。前
記の宇宙ロボットの遠隔操作において、操作者がロボッ
トや環境の視覚的映像しか表示しないシミュレ―タを相
手に操縦作業を行うことは、力の伝達機能のないいわゆ
るユニラテラルマニピュレ―タを操作していることと等
価になる。従って従来のユニラテラル型遠隔操作マニピ
ュレ―タに指摘されているのと同様の欠点を持ち、特に
環境から力の作用を受けるような作業を遂行する際極め
て作業性が低下する。
【0007】そこでシミュレ―タにおいても、あたかも
現実のシステムのように、シミュレ―タ内の物体に拘束
や衝突が発生した場合、それにともなう力を計算して操
作者に伝達する機能を付加すること望まれる。しかる
に、こうした力の発生を可能にするシミュレ―タは現在
までに開発例がない。
現実のシステムのように、シミュレ―タ内の物体に拘束
や衝突が発生した場合、それにともなう力を計算して操
作者に伝達する機能を付加すること望まれる。しかる
に、こうした力の発生を可能にするシミュレ―タは現在
までに開発例がない。
【0008】この発明は上記の如き事情に鑑みてなされ
たものであって、CADの分野で発展し計算機上のモデ
ルを視覚的にリアルに表示する技術が確立しつつある幾
何学モデルに物体間の相互干渉によって発生する干渉力
の生成機能を導入すべく、その干渉力の効率的な生成方
法を提供することを目的とするものである。
たものであって、CADの分野で発展し計算機上のモデ
ルを視覚的にリアルに表示する技術が確立しつつある幾
何学モデルに物体間の相互干渉によって発生する干渉力
の生成機能を導入すべく、その干渉力の効率的な生成方
法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的に対応して、こ
の発明の環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法
は、環境モデル上で物体間の干渉量から前記物体間の干
渉力を生成することを特徴としている。
の発明の環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法
は、環境モデル上で物体間の干渉量から前記物体間の干
渉力を生成することを特徴としている。
【0010】
【作用】このような干渉力の発生法では、多様な接触形
態を取る多面体同士の接触を、例えば、(稜線と稜線、
頂点と面)のように記述する。そして、こうした接触の
要素の組合せが求められるとそれぞれの要素が発生する
力を計算し、それを合成して当該多面体同士の接触が発
生する干渉力を求める。
態を取る多面体同士の接触を、例えば、(稜線と稜線、
頂点と面)のように記述する。そして、こうした接触の
要素の組合せが求められるとそれぞれの要素が発生する
力を計算し、それを合成して当該多面体同士の接触が発
生する干渉力を求める。
【0011】この発明の干渉力生成方法では凸多面体を
面、頂点、稜線にわけ、凸多面体で記述される2つの物
体が発生し得る多様な接触形態を、頂点と面の接触、
稜線と稜線の接触、の2要素のいずれか一つ或いはそ
れらの組合せで表現し、また前記、の接触それぞれ
に対し生成力を定義し、物体間の接触を記述するのに要
素として用いた前記、の接触のそれぞれの生成する
力をすべて合成することによって、多様な接触状態を取
り得る多面体同士の接触で発生する力を効率的にシミュ
レ―トする。
面、頂点、稜線にわけ、凸多面体で記述される2つの物
体が発生し得る多様な接触形態を、頂点と面の接触、
稜線と稜線の接触、の2要素のいずれか一つ或いはそ
れらの組合せで表現し、また前記、の接触それぞれ
に対し生成力を定義し、物体間の接触を記述するのに要
素として用いた前記、の接触のそれぞれの生成する
力をすべて合成することによって、多様な接触状態を取
り得る多面体同士の接触で発生する力を効率的にシミュ
レ―トする。
【0012】
【実施例】以下、この発明の詳細を一実施例をもとに説
明する。
明する。
【0013】図1に示すように床100に直方体Aが存
在し、ロボットのハンド107がもう一つの直方体Bを
把持して搬送するシミュレ―ションを想定する。ここで
搬送中、図2、図3、図4、図5に示すような直方体同
士の接触が発生するものとする。但し、図2、図3、図
4、図5では床とロボットのハンドは省略されている。
ここで、図2は直方体Bの頂点と直方体Aの面との接
触、図3は直方体Bの稜線と直方体Aの面との接触、図
4は直方体Bの面の全体と直方体Aの面の一部との接
触、図5は直方体Bの面の一部と直方体Aの面の一部と
の接触が発生している。これらの干渉を調べるために、
この実施例ではまず各直方体の頂点、稜線、面全てに番
号を付ける。すなわち、各頂点を符号1,2,3,4,
5,6,7及び8、各稜線を符号9,10,11,1
2,13,14,15,16,17,18,19及び2
0、各面を符号21,22,23,23,25,及び2
6であらわす。そして通常CAD等で用いられている手
法を用いて、それぞれ直方体Aのどの頂点、稜線、面が
直方体Bのどの頂点、稜線、面に接触しているかを探索
する。但し、接触状態は、頂点と面、稜線と稜線の組合
せについてのみ採用するものとする。このような探索を
施すと図2では面24(直方体A)−頂点8(直方体
B)(面と頂点の干渉)、図3では面24(直方体A)
−頂点8(直方体B)(面と頂点の干渉)、面24(直
方体A)−頂点7(直方体B)(面と頂点の干渉)、図
4では面24(直方体A)−頂点5(直方体B)(面と
頂点の干渉)、面24(直方体A)−頂点6(直方体
B)(面と頂点の干渉)、面24(直方体A)−頂点7
(直方体B)(面と頂点の干渉)、面24(直方体A)
−頂点8(直方体B)(面と頂点の干渉)、図5では面
24(直方体A)−頂点5(直方体B)(面と頂点の干
渉)、面24(直方体A)−頂点8(直方体B)(面と
頂点の干渉)、稜線19(直方体A)−稜線13(直方
体B)(稜線と稜線の干渉)、稜線19(直方体A)−
稜線15(直方体B)(稜線と稜線の干渉)と言うよう
に、面と頂点或いは稜線と稜線の組合せですべての接触
を表現することができる。そこで次に、2種の要素が発
生する干渉力を次のように求める。
在し、ロボットのハンド107がもう一つの直方体Bを
把持して搬送するシミュレ―ションを想定する。ここで
搬送中、図2、図3、図4、図5に示すような直方体同
士の接触が発生するものとする。但し、図2、図3、図
4、図5では床とロボットのハンドは省略されている。
ここで、図2は直方体Bの頂点と直方体Aの面との接
触、図3は直方体Bの稜線と直方体Aの面との接触、図
4は直方体Bの面の全体と直方体Aの面の一部との接
触、図5は直方体Bの面の一部と直方体Aの面の一部と
の接触が発生している。これらの干渉を調べるために、
この実施例ではまず各直方体の頂点、稜線、面全てに番
号を付ける。すなわち、各頂点を符号1,2,3,4,
5,6,7及び8、各稜線を符号9,10,11,1
2,13,14,15,16,17,18,19及び2
0、各面を符号21,22,23,23,25,及び2
6であらわす。そして通常CAD等で用いられている手
法を用いて、それぞれ直方体Aのどの頂点、稜線、面が
直方体Bのどの頂点、稜線、面に接触しているかを探索
する。但し、接触状態は、頂点と面、稜線と稜線の組合
せについてのみ採用するものとする。このような探索を
施すと図2では面24(直方体A)−頂点8(直方体
B)(面と頂点の干渉)、図3では面24(直方体A)
−頂点8(直方体B)(面と頂点の干渉)、面24(直
方体A)−頂点7(直方体B)(面と頂点の干渉)、図
4では面24(直方体A)−頂点5(直方体B)(面と
頂点の干渉)、面24(直方体A)−頂点6(直方体
B)(面と頂点の干渉)、面24(直方体A)−頂点7
(直方体B)(面と頂点の干渉)、面24(直方体A)
−頂点8(直方体B)(面と頂点の干渉)、図5では面
24(直方体A)−頂点5(直方体B)(面と頂点の干
渉)、面24(直方体A)−頂点8(直方体B)(面と
頂点の干渉)、稜線19(直方体A)−稜線13(直方
体B)(稜線と稜線の干渉)、稜線19(直方体A)−
稜線15(直方体B)(稜線と稜線の干渉)と言うよう
に、面と頂点或いは稜線と稜線の組合せですべての接触
を表現することができる。そこで次に、2種の要素が発
生する干渉力を次のように求める。
【0014】(1)面と頂点の干渉
図6に面Sと頂点Vの干渉状況を示す。幾何モデル上で
干渉が発生する前は物体相互に作用する干渉力は零であ
る。また干渉が発生した瞬間は干渉力は計算されていな
いから、零である。幾何モデル間に干渉が発生したと
き、頂点から面に下した垂線に対応するベクトルdxを
侵入ベクトルとする。ここで、こうした侵入が発生した
ときに干渉力はこのdxに比例して発生するものとす
る。すなわち、物体表面に剛性行列Kを仮定し、次式に
より干渉力fを計算する。 f=Kdx …(1) ここで、剛性行列は幾何モデルに仮定する物性に応じて
指定される量である。例えば剛体に近い硬い物体を想定
するときは非常に大きな値を設定する。またその構造は
一般に対角行列が採用される。以上のfを計算した後、
頂点Vが属する物体には頂点Vの進入を妨げる方向に力
fを発生させる。一方平面Sが属する物体には進入ベク
トルの方向に力fを発生させる。
干渉が発生する前は物体相互に作用する干渉力は零であ
る。また干渉が発生した瞬間は干渉力は計算されていな
いから、零である。幾何モデル間に干渉が発生したと
き、頂点から面に下した垂線に対応するベクトルdxを
侵入ベクトルとする。ここで、こうした侵入が発生した
ときに干渉力はこのdxに比例して発生するものとす
る。すなわち、物体表面に剛性行列Kを仮定し、次式に
より干渉力fを計算する。 f=Kdx …(1) ここで、剛性行列は幾何モデルに仮定する物性に応じて
指定される量である。例えば剛体に近い硬い物体を想定
するときは非常に大きな値を設定する。またその構造は
一般に対角行列が採用される。以上のfを計算した後、
頂点Vが属する物体には頂点Vの進入を妨げる方向に力
fを発生させる。一方平面Sが属する物体には進入ベク
トルの方向に力fを発生させる。
【0015】(2)稜線と稜線の干渉
図7に稜線E1 と稜線E2 の干渉を示す。いま、稜線E
2 が稜線E1 に接近してきて干渉が発生したとする。幾
何モデル上でこうした稜線と稜線の干渉が生じたら互い
の稜線を最短距離で結ぶ線分QRを考え、この点Qから
点Rへ向かうベクトルdxを侵入ベクトルとする。そし
て前記(1)の面と頂点の場合と同様、エッジ部に剛性
行列Kを仮定し、物性に応じて定められたKより、式
(1) を用いて干渉力fを計算する。また干渉力は、接近
して切る物体側には稜線E2 と点Rの位置において、侵
入を妨げる方向に線分QRに沿って発生する。また稜線
E1を含む物体側には、点Qの位置に物体の侵入方向に
力fを発生させる。
2 が稜線E1 に接近してきて干渉が発生したとする。幾
何モデル上でこうした稜線と稜線の干渉が生じたら互い
の稜線を最短距離で結ぶ線分QRを考え、この点Qから
点Rへ向かうベクトルdxを侵入ベクトルとする。そし
て前記(1)の面と頂点の場合と同様、エッジ部に剛性
行列Kを仮定し、物性に応じて定められたKより、式
(1) を用いて干渉力fを計算する。また干渉力は、接近
して切る物体側には稜線E2 と点Rの位置において、侵
入を妨げる方向に線分QRに沿って発生する。また稜線
E1を含む物体側には、点Qの位置に物体の侵入方向に
力fを発生させる。
【0016】最後に、物体間の干渉力を求めるため、個
々の接触要素で計算された力の合成を行う。物体上に物
体座標系を設定し、それぞれの接触要素で計算された力
をこの物体座標系で記述し、力の合成を従来の数学的手
法を用いて行い、物体座標系の原点における力とトルク
の成分で物体間の干渉力を表現する。力の合成の一例を
2箇所の接触要素の力の合成を例として図8に示す。並
進方向の力については図のようにベクトルの合成手法を
用いることで、また、回転方向のトルクについては力の
作用点を考慮して、座標系の原点からの回転モ―メント
の合成を行うことで計算する。
々の接触要素で計算された力の合成を行う。物体上に物
体座標系を設定し、それぞれの接触要素で計算された力
をこの物体座標系で記述し、力の合成を従来の数学的手
法を用いて行い、物体座標系の原点における力とトルク
の成分で物体間の干渉力を表現する。力の合成の一例を
2箇所の接触要素の力の合成を例として図8に示す。並
進方向の力については図のようにベクトルの合成手法を
用いることで、また、回転方向のトルクについては力の
作用点を考慮して、座標系の原点からの回転モ―メント
の合成を行うことで計算する。
【0017】以上によって計算した干渉力は図9に示す
ように、力発生用のモ―タ等を内蔵した操縦かんを介し
て操作者に伝達される。ロボットが把持する物体に作用
する力が計算されれば、その拘束力を操作者に伝えるた
めのハ―ドウェアや計算法は従来技術を用いれば達成で
きる。
ように、力発生用のモ―タ等を内蔵した操縦かんを介し
て操作者に伝達される。ロボットが把持する物体に作用
する力が計算されれば、その拘束力を操作者に伝えるた
めのハ―ドウェアや計算法は従来技術を用いれば達成で
きる。
【0018】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、環境モデルに
おける物体間の干渉力生成方法では多面体同士に発生す
る接触を頂点と面、稜線と稜線の組合せで表現し、また
頂点と面、稜線と稜線のそれぞれが発生する干渉力の合
成として、多面体同士に発生する干渉力の計算を可能に
するもので、多面体間に発生する多様な接触状態はすべ
て、前記2種の接触要素で記述できるためこの発明の方
法は干渉力計算法の一般的手法を得ることができる。
おける物体間の干渉力生成方法では多面体同士に発生す
る接触を頂点と面、稜線と稜線の組合せで表現し、また
頂点と面、稜線と稜線のそれぞれが発生する干渉力の合
成として、多面体同士に発生する干渉力の計算を可能に
するもので、多面体間に発生する多様な接触状態はすべ
て、前記2種の接触要素で記述できるためこの発明の方
法は干渉力計算法の一般的手法を得ることができる。
【0019】この発明では計算機上の幾何学モデル上の
物体の相互干渉量から物体間の干渉力の生成をすること
ができるので、人工現実感や情報伝達時間遅れの存在す
る遠隔制御の分野において、よりリアルに環境をシミュ
レ―トするために計算機内の環境モデル上での物体間の
干渉力の生成が必要可能になる。これによって遠隔マニ
ピュレ―ション・オフラインティ―チングの分野に適用
することでオペレ―タに作業環境の状態を体感させるこ
とが可能となり作業性の向上を図ることができる。また
一般的に計算機の中のモデルとオペレ―タとのインタ―
フェイスとして従来の視覚的なグラフィックのインタ―
フェ―スに加えて、モデル間の干渉によって発生する拘
束力の力感覚を体感できるようになり、マンマシンイン
タ―フェイスの向上が図られる。
物体の相互干渉量から物体間の干渉力の生成をすること
ができるので、人工現実感や情報伝達時間遅れの存在す
る遠隔制御の分野において、よりリアルに環境をシミュ
レ―トするために計算機内の環境モデル上での物体間の
干渉力の生成が必要可能になる。これによって遠隔マニ
ピュレ―ション・オフラインティ―チングの分野に適用
することでオペレ―タに作業環境の状態を体感させるこ
とが可能となり作業性の向上を図ることができる。また
一般的に計算機の中のモデルとオペレ―タとのインタ―
フェイスとして従来の視覚的なグラフィックのインタ―
フェ―スに加えて、モデル間の干渉によって発生する拘
束力の力感覚を体感できるようになり、マンマシンイン
タ―フェイスの向上が図られる。
【図1】ロボットハンドの作業状態を例示する斜視説明
図である。
図である。
【図2】直方体の面と頂点の干渉を示す斜視説明図であ
る。
る。
【図3】直方体の稜線と面の干渉を示す断面説明図であ
る。
る。
【図4】直方体の面の全体と面の一部分の干渉を示す斜
視説明図である。
視説明図である。
【図5】直方体の面の一部分と面の一部分の干渉を示す
断面説明図である。
断面説明図である。
【図6】面と頂点の干渉状況を示す説明図である。
【図7】稜線と稜線の干渉状況を示す斜視説明図であ
る。
る。
【図8】力の合成の例を示す線図である。
【図9】干渉力の伝達の状況を示す説明図である。
【図10】従来の遠隔操作システムを示す説明図であ
る。
る。
S 平面
V 頂点
dx 侵入ベクトル
E1 ,E2 辺
1,2,3,4,5,6,7,8 頂点
9,10,11,12,13,14,15,16,1
7,18,19,20稜線 21,22,23,24,25,26 面
7,18,19,20稜線 21,22,23,24,25,26 面
Claims (2)
- 【請求項1】 環境モデル上で物体間の干渉量から前記
物体間の干渉力を生成することを特徴とする環境モデル
における物体間の干渉力生成方法。 - 【請求項2】 多面体モデルを用いた環境モデル上で、
頂点と面、稜線と稜線という2つの接触要素を定義し、
これらの個々の要素で計算される干渉力の合成を行うこ
とで物体間の干渉力を計算することを特徴とする環境モ
デルにおける物体間の干渉力生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20140391A JP2976007B2 (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | 環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20140391A JP2976007B2 (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | 環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0523979A true JPH0523979A (ja) | 1993-02-02 |
JP2976007B2 JP2976007B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=16440513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20140391A Expired - Lifetime JP2976007B2 (ja) | 1991-07-16 | 1991-07-16 | 環境モデルにおける物体間の干渉力生成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2976007B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN118061156A (zh) * | 2024-02-29 | 2024-05-24 | 浙江大学 | 基于人机匹配的液压机械臂主从控制上肢外骨骼优化方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63196388A (ja) * | 1987-02-06 | 1988-08-15 | 株式会社東芝 | 遠隔操作ロボツトの教示装置 |
-
1991
- 1991-07-16 JP JP20140391A patent/JP2976007B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63196388A (ja) * | 1987-02-06 | 1988-08-15 | 株式会社東芝 | 遠隔操作ロボツトの教示装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN118061156A (zh) * | 2024-02-29 | 2024-05-24 | 浙江大学 | 基于人机匹配的液压机械臂主从控制上肢外骨骼优化方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2976007B2 (ja) | 1999-11-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |