JPH05224339A - 直接ポジハロゲン化銀カラー感光材料及びカラープルーフの作成方法 - Google Patents

直接ポジハロゲン化銀カラー感光材料及びカラープルーフの作成方法

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JPH05224339A
JPH05224339A JP2681592A JP2681592A JPH05224339A JP H05224339 A JPH05224339 A JP H05224339A JP 2681592 A JP2681592 A JP 2681592A JP 2681592 A JP2681592 A JP 2681592A JP H05224339 A JPH05224339 A JP H05224339A
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forming
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JP2681592A
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English (en)
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Masayuki Sasagawa
昌之 笹川
Yasuo Tosaka
泰雄 登坂
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 色分解及び網点画像変換して得られた網点画
像情報から、網点再現性に優れた直接ポジハロゲン化銀
カラー感光材料、及びそれを用いたカラープルーフの作
成方法の提供。 【構成】 支持体上に、内部潜像型ハロゲン化銀粒子を
含む、互いに分光感度の異なる少なくとも1層ずつのイ
エロー、マゼンタ及びシアン画像形成性ハロゲン化銀乳
剤層を有し、かつ内部潜像型ハロゲン化銀粒子を含む少
なくとも1層の黒色画像形成性ハロゲン化銀乳剤層を有
する直接ポジハロゲン化銀カラー感光材料において、前
記イエロー、マゼンタ及びシアン画像形成性ハロゲン化
銀乳剤層のうち、少なくとも1層の乳剤層の分光感度分
布での極大波長における該乳剤層の感度が、該波長にお
ける黒色画像形成性ハロゲン化銀乳剤層の感度に対して
0.1〜10倍であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー製版・印刷工程
において色分解及び網点画像変換して得られる複数の白
黒網点画像から校正用カラー画像(カラープルーフ)を
作製するのに好ましく用いることのできる直接ポジハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料及びそれを用いたカラープ
ルーフの作成方法に関する。
【0002】
【発明の背景】従来知られている直接ポジ画像を得る技
術には主として二つのタイプがある。その一つのタイプ
は、予めカブリ核を有するハロゲン化銀粒子を含有する
乳剤を用い、ソーラリゼーションあるいはハーシェル効
果等を利用して露光部のカブリ核又は潜像を破壊するこ
とによって、現像後、直接ポジを得るものである。他の
一つのタイプは、画像露光時まではカブリ(一般には表
面カブリ)を与えない内部潜像型ハロゲン化銀粒子を含
有する乳剤を用い、画像露光後カブリ処理(造核処理)
を施し、次いで表面現像を行うか、又は画像露光後、カ
ブリ処理を施しながら、表面現像を行うことにより直接
ポジ画像を得るものである。
【0003】上記のカブリ処理は全面露光を与えること
でもよいし、カブリ剤を用いて化学的に行うのでもよい
し、又、強力な現像液を用いてもよく、更に熱処理等に
よってもよい。なお、前記内部潜像型ハロゲン化銀乳剤
粒子を含有する乳剤とは、ハロゲン化銀結晶粒子の主と
して内部に感光核を有し、露光によって粒子内部に潜像
が形成されるようなハロゲン化銀粒子含有の乳剤をい
う。
【0004】ポジ画像を形成するための前記二つの技術
のうち後者のタイプは、前者のタイプに比較して一般的
に感度が高く、高感度を要求される用途に適している。
この技術分野においては、種々の技術がこれまでに知ら
れている。例えば米国特許2,592,250号、同2,466,957
号、同2,497,875号、同2,588,982号、同3,761,266号、
同3,761,276号、同3,796,577号及び英国特許1,151,363
号等に記載されている方法がある。
【0005】ポジ画像の形成機構については、必ずしも
明らかではないが、例えばフォトグラフィック・サイエ
ンス・アンド・エンジニアリング(Photographic Scien
ce and Engineering )20巻,158頁(1976)には次のよ
うに記載されている。
【0006】画像露光によってハロゲン化銀結晶粒子内
に生じた光電子は粒子内部に選択的に捕獲され、内部潜
像が形成される。この内部潜像は伝導帯にある電子に対
し有効な捕獲中心として働くので、露光された粒子にお
いては、その後のカブリ現像過程で注入される電子は内
部に捕獲され潜像を補力することになる。この場合、潜
像は内部にあるので表面現像では現像されない。一方、
画像露光を受けなかった粒子においては、注入された少
なくとも一部の電子は粒子表面に捕獲されて、そこに潜
像が形成されるので該粒子は表面現像によって現像され
る。
【0007】前記公知の技術を用いてポジ画像を形成す
ることはできるが、これらの写真感光材料を現実に各種
の写真分野に応用するには、より一層の写真性能の改善
が望まれる。
【0008】一方、従来、カラー製版・印刷の工程にお
いて、色分解及び網点画像変換して得られた複数の白黒
網点画像からカラープルーフを得る方法としては、フォ
トポリマーやジアゾ化合物を用いて色画像を形成するオ
ーバーレイ法と、サープリント法が知られている。
【0009】オーバーレイ法は非常に簡単であり、作成
コストも安く、4色(減法混色の原色及び黒)のフィル
ムシートを重ねるだけで校正用として使用できる利点を
有しているが、フィルムシートを重ねることによって光
沢を生じ、このため印刷物とは異なった質感のものとな
る欠点がある。
【0010】サープリント法は、一つの支持体上に着色
像を重ね合わせるものであり、この方法としては、光重
合材料の粘着性を利用してトナー現像によって着色画像
を得る方法が米国特許3,582,327号、同3,607,264号及び
同3,620,726号で知られている。
【0011】又、感光性の着色シートを用いて支持体に
転写し、露光及び現像により画像を形成した後、この上
に別の着色シートを積層し、同様のプロセスを繰り返し
てカラープルーフを作成する方法が特公昭47-27441号及
び特開昭56-501217号により知られている。
【0012】又、感光性の着色シートを用い、対応する
各色分解フィルムを露光及び現像して得られた各着色画
像を転写して一つの支持体上に形成する方法が特開昭59
-97140号で知られている。これらの画像を形成するトナ
ー及び着色シートの着色剤としては、印刷インキと同様
の着色材料を使用できる利点があるため、得られたカラ
ープルーフの色調は印刷物に近似したものとなる。
【0013】しかし、これらの方法は、カラープルーフ
を作成する工程で、画像を重ね合わせたり、転写したり
しなければならず、操作に時間が掛かり、製作コストも
高い欠点がある。
【0014】このような欠点を解消したものとして、白
色支持体を有する銀塩カラー写真感光材料を使用してカ
ラープルーフを、作成する方法が特開昭56-113139号、
同56-104335号、同62-280746号、同62-280747号、同62-
280748号、同62-280749号、同62-280750号、同62-28084
9号等に開示されている。
【0015】この方法においては、色彩原稿から色分解
された網点画像に変換された複数枚から成る色分解白黒
網画像を密着焼付け等の方法で逐次1枚のカラーペーパ
ーに焼付け、発色現像を施し、発色現像により画像様に
カプラーから生成した色素で形成されるカラー画像が校
正用画像として用いられる。
【0016】しかしながら、この技術には、色彩画像を
印刷物に近似させると文字等の黒色画像の濃度が印刷物
に比べ不足し、文字等の黒色画像の濃度を印刷物に近似
させようとしてその濃度を高める手段を取ると、印刷物
の色彩画像の近似度が悪化し、両者を共に満足させるこ
とが難しいという欠点がある。
【0017】この欠点を改良するための技術として、イ
エロー発色層、マゼンタ発色層、シアン発色層の他に、
いずれの層とも分光感度を異にする第4の墨版層を設け
る技術が従来知られている。例えば特開平3-122637号に
は、イエロー、マゼンタ、シアン、墨の4種の画像形成
層を用いる技術が開示されている。又、特開平2-289846
号、同2-183251号等にも、この問題を改良するための技
術が開示されているが、いずれも露光の回数が増大して
生産性を損なったり、画像の安定性に欠けるなど実用に
供するには更なる改良が必要である。
【0018】
【発明の目的】従って本発明の目的は、ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料(以下、単に「感光材料」とも言う)
を用いて、色分解及び網点画像変換して得られた網点画
像情報からカラープルーフを作製する際に、印刷物との
画質の近似度が改良されたカラープルーフを高い生産効
率で得ることができるカラープルーフ用感光材料、及び
それを用いたカラープルーフの作成方法を提供すること
にある。
【0019】又、本発明の別の目的は、白地が良好で網
点再現性に優れたカラープルーフ用感光材料、及びそれ
を用いたカラープルーフの作成方法を提供することにあ
る。
【0020】
【発明の構成】本発明の上記目的は、以下の構成によっ
て達成された。即ち、 (1)支持体上に、内部潜像型ハロゲン化銀粒子を含
む、互いに分光感度の異なる少なくとも1層ずつのイエ
ロー画像形成性、マゼンタ画像形成性及びシアン画像形
成性ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ内部潜像型ハロゲ
ン化銀粒子を含む少なくとも1層の黒色画像形成性ハロ
ゲン化銀乳剤層を有する直接ポジハロゲン化銀カラー感
光材料において、前記イエロー画像形成性、マゼンタ画
像形成性及びシアン画像形成性ハロゲン化銀乳剤層のう
ち、少なくとも1層の乳剤層の分光感度分布での極大波
長における該乳剤層の感度が、該波長における黒色画像
形成性ハロゲン化銀乳剤層の感度に対して0.1〜10倍で
ある直接ポジハロゲン化銀カラー感光材料。
【0021】(2)色分解されたイエロー画像情報、マ
ゼンタ画像情報、シアン画像情報及び黒色画像情報から
なる網点画像情報に基づいて、支持体上に少なくとも1
層ずつのイエロー画像形成層、マゼンタ画像形成層、シ
アン画像形成層及び黒色画像形成層を有する直接ポジハ
ロゲン化銀カラー感光材料に露光を行いカラープルーフ
を作成する方法において、該直接ポジハロゲン化銀カラ
ー感光材料が前記(1)に記載の直接ポジハロゲン化銀
カラー感光材料であるカラープルーフの作成方法。
【0022】以下本発明について更に詳述する。
【0023】本発明に係る予めかぶらされていない内部
潜像型ハロゲン化銀粒子は、ハロゲン化銀粒子の内部に
主として潜像を形成し、感光核の大部分を粒子の内部に
有するハロゲン化銀粒子である。特に好ましくは、塗布
銀量が約1〜3.5g/m2の範囲になるように透明な支持
体に塗布した試料の一部を約0.1秒から約1秒迄のある
定められた時間に亘って光強度スケールに露光し、実質
的にハロゲン化銀溶剤を含有しない粒子の表面像のみを
現像する下記の表面現像液Aを用いて20℃で4分現像し
た場合に、同一の乳剤試料の別の一部を同じく露光し、
粒子の内部の像を現像する下記の内部現像液Bで20℃で
4分間現像した場合に得られる最大濃度の1/5より大き
くない最大濃度を示す乳剤である。更に好ましくは、表
面現像液Aを用いて得られた最大濃度は内部現像液Bで
得られる最大濃度の1/10より大きくないものである。
【0024】(表面現像液A) メトール 2.5g L-アスコルビン酸 10.0g メタ硼酸ナトリウム(4水塩) 35.0g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 1000 ml (内部現像液B) メトール 2.0g 亜硫酸ナトリウム(無水) 90.0g ハイドロキノン 8.0g 炭酸ナトリウム(1水塩) 52.5g 臭化カリウム 5.0g 沃化カリウム 0.5g 水を加えて 1000 ml 又、本発明における内部潜像型ハロゲン化銀乳剤は、種
々の方法で調製されるものが含まれる。例えば米国特許
2,592,250号に記載されているコンバージョン型ハロゲ
ン化銀乳剤、又は米国特許3,206,316号、同3,317,322号
及び同3,367,778号に記載の内部化学増感されたハロゲ
ン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、又は米国特許3,
271,157号、同3,447,927号及び同3,531,291号に記載の
多価金属イオンを内蔵しているハロゲン化銀粒子を有す
る乳剤、又は米国特許3,761,276号に記載のドープ剤を
含有するハロゲン化銀粒子の粒子表面を弱く化学増感し
たハロゲン化銀乳剤、又は特開昭50-8524号、同50―385
25号及び同53-2408号等に記載の積層構造を有する粒子
から成るハロゲン化銀乳剤、その他特開昭52―156614号
及び同55-127549号に記載のハロゲン化銀乳剤などであ
る。
【0025】本発明における内部潜像型ハロゲン化銀粒
子は、任意のハロゲン組成のハロゲン化銀、例えば臭化
銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀であればよい。塩化銀を含有している粒子は現像処理
性に優れ、迅速処理に適している。
【0026】粒子の形状は立方体、八面体、(100)面と
(111)面の混合から成る14面体、(110)面を有する形状、
球状、平板状等のいずれであってもよい。平均粒径は0.
05〜3μmのものが好ましく使用できる。粒径の分布は
粒径及び晶癖が揃った単分散乳剤でもよいし、粒径ある
いは晶癖が揃っていない多分散乳剤でもよいが、単分散
性ハロゲン化銀乳剤であることが好ましい。
【0027】本発明において、単分散性ハロゲン化銀乳
剤とは、平均粒径rmを中心に±20%の粒径範囲内に
含まれるハロゲン化銀重量が、全ハロゲン化銀粒子重量
の60%以上であるものをいい、好ましくは70%以上、
更に好ましくは80%以上である。ここに、平均粒径rm
は、粒径riを有する粒子の頻度niとri3との積ni×
ri3が最大となるときの粒径riと定義する(有効数字
3桁、最小桁数字は4捨5入する)。ここで言う粒径と
は、球状のハロゲン化銀粒子の場合は、その直径、又、
球状以外の形状の粒子の場合は、その投影像を同面積の
円像に換算した時の直径である。粒径は例えば該粒子を
電子顕微鏡で1万倍〜5万倍に拡大して撮影し、そのプ
リント上の粒子直径又は投影時の面積を実測することに
よって得ることができる(測定粒子個数は無差別に1000
個以上あることとする)。
【0028】特に好ましい高度の単分散性乳剤は、 (粒径標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ(%) により定義した分布の広さが20%以下のものである。こ
こに平均粒径及び粒径標準偏差は前記定義のri から求
めるものとする。
【0029】単分散性乳剤は種粒子を含むゼラチン溶液
中に、水溶性銀塩溶液と水溶性ハライド溶液をpAg及びp
Hの制御下ダブルジェット法で加えることによって得る
ことができる。添加速度の決定に当たっては、特開昭54
-48521号、同58-49938号を参考にできる。更に高度な単
分散性乳剤を得る方法としては、特開昭60-122935号に
開示されたテトラザインデン化合物の存在下での成長方
法が適応できる。
【0030】本発明においては、イエロー画像形成性、
マゼンタ画像形成性及びシアン画像形成性ハロゲン化銀
乳剤層のうち、少なくとも1層の乳剤層の分光感度分布
での極大波長における該乳剤層の感度が該波長における
黒色画像形成性ハロゲン化銀乳剤層の感度に対して0.1
〜10倍であることが必要である。
【0031】ここでいう感度とは、最大濃度(Dmax)と
最小濃度(Dmin)の中間濃度(Dmin+(Dmax−Dmin)/
2)を与える露光量の逆数と定義する。
【0032】又、イエロー画像形成性ハロゲン化銀乳剤
層のうち少なくとも1層、マゼンタ画像形成性ハロゲン
化銀乳剤層のうち少なくとも1層及びシアン画像形成性
ハロゲン化銀乳剤層のうち少なくとも1層の乳剤層の各
々において、該乳剤層の分光感度分布での極大波長にお
ける該乳剤層の感度が、該波長における黒色画像形成性
ハロゲン化銀乳剤層の感度に対して0.1〜10倍であるこ
とが好ましい。より好ましくは0.2〜5倍である。
【0033】このような特性を持たせるためには、ハロ
ゲン化銀乳剤を通常用いられる増感色素によって光学的
に増感する。増感色素についてはリサーチ・ディスクロ
ージャ(Research Disclosure、以下RDと略す)15162
号及び17643号を参照することができる。
【0034】本発明において、黒色画像形成層は、現像
後に黒色の画像が形成されれば、従来知られているどの
様な方法も用いられることができる。例えば銀画像を現
像処理後に残存させて形成される画像を利用することが
できる。又、発色現像が黒色画像を形成するブラックカ
プラーを用いることもできる。更にイエローカプラー、
マゼンタカプラー、シアンカプラーを混合することによ
り黒色画像を得ることもできる。
【0035】本発明の一つの好ましい実施態様において
は、例えばイエロー画像形成層は青感性乳剤を含有して
おり、マゼンタ画像形成層は緑感性乳剤を含有してお
り、シアン画像形成層は赤感性乳剤を含有しており、黒
色画像形成層は青色光、緑色光、赤色光いずれの光にも
感度を有する乳剤を含んでいるものである。
【0036】このような乳剤は、分光増感色素の選択に
より実現することができる。例えば上記のような青色
光、緑色光、赤色光いずれにも感度を有する乳剤は、例
えば青色に対し感度を有する乳剤に、緑感性増感色素と
赤感性増感色素を併用することで作製できる。
【0037】本発明のイエロー画像形成層、マゼンタ画
像形成層、シアン画像形成層、黒色画像形成層は支持体
上に積層塗布されるが、支持体からの順番はどの様な順
番でもよい。一つの好ましい実施態様は、例えば支持体
に近い側からシアン画像形成層、マゼンタ画像形成層、
イエロー画像形成層、黒色画像形成層となる。この他に
必要に応じて中間層、フィルター層、保護層等を配置す
ることができる。
【0038】本発明におけるカブリ処理は、全面露光を
与えるか又はカブリ核を生成する化合物、即ちカブリ剤
を用いて行うことができる。
【0039】全面露光は画像露光した感光材料を現像液
もしくはその他の水溶液に浸漬するか、又は湿潤させた
後、全面的に均一露光することによって行われる。ここ
で使用する光源としては、上記感光材料の感光波長領域
の光を有するものであればどの様な光源でもよく、又、
フラッシュ光の如き高照度光を短時間当てることもでき
るし、弱い光を長時間当ててもよい。
【0040】全面露光の時間は感光材料、現像処理条
件、使用する光源の種類等により、最終的に最良のポジ
画像が得られるよう広範囲に変えることができる。
【0041】全面露光の露光量は、感光材料との組合せ
において、ある決まった範囲の露光量を与えることが最
も好ましい。通常、過度に露光量を与えると最小濃度の
上昇や減感を起こし、画質が低下する傾向がある。
【0042】次に本発明に好ましく用いるカブリ剤につ
いて述べる。
【0043】本発明において使用するカブリ剤としては
広範な種類の化合物を用いることができ、このカブリ剤
は現像処理時に存在すればよく、例えば感光材料の支持
体以外の構成層中(その中でも特にハロゲン化銀乳剤層
中が好ましい)、あるいは現像液あるいは現像処理に先
立つ処理液に含有せしめてもよい。又、その使用量は目
的に応じて広範囲に変えることができ、好ましい添加量
としては、ハロゲン化銀乳剤層中に添加する時は、ハロ
ゲン化銀1モル当たり1〜1500mg、好ましくは10〜1000
mgである。又、現像液等の処理液に添加する時の好まし
い添加量は0.01〜5g/l、特に好ましくは0.05〜1g/
lである。
【0044】本発明に用いるカブリ剤としては、例えば
米国特許2,563,785号、同2,588,982号に記載されている
ヒドラジン類あるいは米国特許3,227,552号に記載され
たヒドラジド又はヒドラジン化合物;米国特許3,615,61
5号、同3,718,479号、同3,719,494号、同3,734,738号及
び同3,759,901号に記載された複素環第4級窒素塩化合
物;更に米国特許4,030,925号記載のアシルヒドラジノ
フェニルチオ尿素類の如きハロゲン化銀表面への吸着基
を有する化合物が挙げられる。又、これらのカブリ剤は
組み合わせて用いることもできる。例えば前出のRD1516
2号には非吸着型のカブリ剤を吸着型のカブリ剤と併用
することが記載されており、この併用技術は本発明にお
いても有効である。本発明においては、吸着型、非吸着
型のいずれも使用することができるし、それらを併用す
ることもできる。
【0045】有用なカブリ剤の具体例としては、ヒドラ
ジン塩酸塩、4-メチルフェニルヒドラジン塩酸塩、1-ア
セチル-2-フェニルヒドラジン、1-ホルミル-2-(4-メチ
ルフェニル)ヒドラジン、1-メチルスルホニル-2-フェニ
ルヒドラジン、1-メチルスルホニル-2-(3-フェニルスル
ホンアミドフェニル)ヒドラジン、1-ベンゾイル-2-フェ
ニルヒドラジン、ホルムアルデヒドフェニルヒドラジン
等のヒドラジン化合物;3-(2-ホルミルエチル)-2-メチ
ルベンゾチアゾリウムブロマイド、3-(2-アセチルエチ
ル)-2-ベンジル-5-フェニルベンゾオキサゾリウムブロ
マイド、3-(2-アセチルエチル)-2-ベンジルベンゾセレ
ナゾリウムブロマイド、2-メチル-3-〔3-(フェニルヒド
ラジノ)プロピル〕ベンゾチアゾリウムブロマイド、1,2
-ジヒドロ-3-メチル-4-フェニルピリド[2,1-b]ベンゾチ
アゾリウムブロマイド、1,2-ジヒドロ-3-メチル-4-フェ
ニルピリド[2,1-b]ベンゾセレナゾリウムブロマイド、
4,4′-エチレンビス(1,2-ジヒドロ-3-メチルピリド[2,1
-b]ベンゾチアゾリウムブロマイド等のN-置換第4級シ
クロアンモニウム塩;5-(3-エチル-2-ベンゾチアゾリニ
リデン)-3-〔4-(2-ホルミルヒドラジノ)フェニル〕ロー
ダニン、1,3-ビス〔4-(2-ホルミルヒドラジノ)フェニ
ル〕チオ尿素、7-(3-エトキシチオカルボニルアミノベ
ンズアミド)-9-メチル-10-プロパギル-1,2,3,4-ラトラ
ヒドロアクリジニウムトリフルオロメタンスルホナー
ト、1-ホルミル-2-〔4-{3-(2-メトキシフェニル)ウレ
イド}フェニル〕ヒドラジン等が挙げられる。
【0046】本発明に係るハロゲン化銀乳剤層を有する
感光材料は、画像露光後、全面露光するか又はカブリ剤
の存在下に現像処理することによって直接ポジ画像を形
成する。
【0047】本発明に係る感光材料の現像に用いる現像
液において使用することのできる現像剤としては、通常
のハロゲン化銀現像剤、例えばハイドロキノンの如きポ
リヒドロキシベンゼン類、アミノフェノール類、3-ピラ
ゾリドン類、アスコルビン酸とその誘導体、レダクトン
類、フェニレンジアミン類等、あるいはその混合物が含
まれる。具体的にはハイドロキノン、アミノフェノー
ル、N-メチルアミノフェノール、1-フェニル-3-ピラゾ
リドン、1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン、1-
フェニル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-ピラゾリド
ン、アスコルビン酸、N,N-ジエチル-p-フェニレンジア
ミン、ジエチルアミノ-o-トルイジン、4-アミノ-3-メチ
ル-N-エチル-N-(β-メタンスルホンアミドエチル)ア
ニリン、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキ
シエチル)アニリン、4-アミノ-N-エチル-N-(β-ヒド
ロキシエチル)アニリン等が挙げられる。これらの現像
剤を予め乳剤中に含ませておき、高pH水溶液浸漬中にハ
ロゲン化銀に作用させるようにすることもできる。
【0048】本発明において使用される現像液は、更に
特定のカブリ防止剤及び現像抑制剤を含有することがで
き、あるいはそれらの現像液添加剤を写真感光材料の構
成層中に任意に組み入れることも可能である。
【0049】本発明における感光材料には公知の写真用
添加剤を使用することができる。
【0050】公知の写真用添加剤としては、例えば下記
に示したRD17643号及びRD18716号に記載の化合物が挙げ
られる。
【0051】 添 加 剤 RD17643 RD18716 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 増感色素 23 IV 648 右上 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ防止剤 24 VI 649 右下 安 定 剤 〃 〃 色汚染防止剤 25 VII 650 左−右 画像安定剤 25 VII 紫外線吸収剤 25〜26 VII 649右〜650左 フィルター染料 〃 〃 増 白 剤 24 V 硬 化 剤 26 X 651右 塗布助剤 26〜27 XI 650右 界面活性剤 26〜27 XI 650右 可 塑 剤 27 XII 650右 スベリ剤 〃 〃 スタチック防止剤 〃 〃 マット剤 28 XVI 650右 バインダー 29 IX 651右 本発明に係る感光材料の乳剤層には、発色現像主薬の酸
化体とカップリング反応を行い色素を形成する色素形成
カプラーを用いることができる。該色素形成カプラーは
各々の乳剤層に対して乳剤層の感光スペクトル光を吸収
する色素が形成されるように選択されるのが普通であ
り、青感性乳剤層にはイエロー色素形成カプラーが、緑
感性乳剤層にはマゼンタ色素形成カプラーが、赤感性乳
剤層にはシアン色素形成カプラーが用いられる。しかし
ながら、目的に応じて上記組合せと異なった用い方でカ
ラー感光材料を作ってもよい。
【0052】これら色素形成カプラーは分子中にバラス
ト基と呼ばれるカプラーを非拡散化する炭素数8以上の
基を有することが望ましい。又、これら色素形成カプラ
ーは1分子の色素が形成されるために4分子の銀イオン
が還元される必要がある4当量性であっても、2分子の
銀イオンが還元されるだけでよい2当量性のどちらでも
よい。現像に伴って現像抑制剤を放出し、画像の鮮鋭性
や画像の粒状性を改良するDIRカプラーや、現像主薬
の酸化体とカップリング反応し無色の化合物を生成する
と同時に現像抑制剤を放出するDIR化合物を用いても
よい。
【0053】用いられるDIRカプラー及びDIR化合
物には、カップリング位に直接抑制剤が結合したもの
と、抑制剤が2価基を介してカップリング位に結合して
おり、カップリング反応により離脱した基内での分子内
求核反応や、分子内電子移動反応等により抑制剤が放出
されるように結合したもの(タイミングDIRカプラー
及びタイミングDIR化合物と称する)が含まれる。
【0054】又、芳香族第1級アミン現像剤の酸化体と
カップリング反応を行うが、色素を形成しない無色カプ
ラー(競合カプラーとも言う)を色素形成カプラーと併
用して用いることができる。
【0055】イエロー色素形成カプラーとしては、公知
のアシルアセトアニリド系カプラーを好ましく用いるこ
とができる。これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド
系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は有利であ
る。
【0056】マゼンタ色素形成カプラーとしては、公知
の5-ピラゾロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾー
ル系カプラー、ピラゾロアゾール系カプラー、アシルア
セトニトリル系カプラー、インダゾロン系カプラー等を
用いることができるが、特に下記一般式(M−I)で表
されるマゼンタカプラーが好ましい。
【0057】
【化1】
【0058】式中、Zは含窒素複素環を形成するに必要
な非金属原子群を表し、該Zにより形成される環は置換
基を有してもよい。Xは水素原子又は発色現像主薬の酸
化体との反応により離脱しうる基を表し、Rは水素原子
又は置換基を表す。
【0059】前記一般式(M−I)において、Rの表す
置換基としては特に制限はないが、代表的には、アルキ
ル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミ
ド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロ
アルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲン原
子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素環、スルホ
ニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイ
ル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、アリールオ
キシ、複素環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カルバ
モイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレ
イド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカ
ルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオの各
基、並びにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基
等も挙げられる。
【0060】Rの表す置換基、Xの表す発色現像主薬の
酸化体との反応により離脱しうる基、Zにより形成され
る含窒素複素環及びZにより形成される環が有していて
もよい置換基の好ましい範囲及び具体例、並びに一般式
(M−I)で表されるマゼンタカプラーの好ましい範囲
は、欧州公開特許0327272号5頁23行〜8頁52行に記載
のものと同じである。
【0061】以下に一般式(M−I)で表されるマゼン
タカプラーの代表的具体例を示す。
【0062】
【化2】
【0063】
【化3】
【0064】
【化4】
【0065】
【化5】
【0066】更に他の具体例としては欧州公開特許0273
712号6頁〜21頁に記載されている化合物M−1〜M−6
1及び同0235913号36頁〜92頁に記載されている化合物1
〜223の中の上述の代表的具体例以外のものがある。
【0067】上述したカプラーは他の種類のマゼンタカ
プラーと併用することもでき、通常ハロゲン化銀1モル
当たり1×10-3〜1モル、好ましくは1×10-2〜8×10
-1モルの範囲で用いることができる。
【0068】シアン色素形成カプラーとしては、公知の
フェノール系、ナフトール系又はイミダゾール系カプラ
ーを用いることができる。例えば、アルキル基、アシル
アミノ基、或いはウレイド基などを置換したフェノール
系カプラー、5-アミノナフトール骨格から形成されるナ
フトール系カプラー、離脱基として酸素原子を導入した
2当量型ナフトール系カプラーなどが代表される。
【0069】本発明の感光材料に用いることのできる支
持体としては、例えば前述のRD17643号28頁、RD18716号
647頁に記載されているものが挙げられる。適当な支持
体としては、ポリマーフィルム、紙などで、これらは接
着性、帯電防止性などを高めるための処理がなされてい
てもよい。
【0070】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。
【0071】実施例1 オセインゼラチンを含む水溶液を40℃に制御しながら、
アンモニア及び硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及
び塩化ナトリウム(モル比でKBr:NaCl=95:5)を含む水
溶液とをコントロールダブルジェット法で同時に添加し
て、粒径0.30μmの立方体塩臭化銀コア乳剤を得た。そ
の際、粒子形状として立方体が得られるようにpH及びpA
gを制御した。得られたコア乳剤に、更にアンモニア及
び硝酸銀を含む水溶液と、臭化カリウム及び塩化ナトリ
ウム(モル比でKBr:NaCl=40:60)を含む水溶液とをコ
ントロールダブルジェット法で同時に添加して、平均粒
径0.42μmとなるまでシェルを形成した。その際、粒子
形状として立方体が得られるようにpH及びpAgを制御し
た。
【0072】水洗を行い水溶性塩を除去した後ゼラチン
を加え、乳剤EM−1を得た。乳剤EM−1の分布の広
さは8%であった。
【0073】このようにして得られた乳剤EM−1に、
表1で示した増感色素を用いて色増感を施し各感光性乳
剤を得た。
【0074】
【表1】
【0075】
【化6】
【0076】
【化7】
【0077】ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持
体(厚さ220μm)の表側に、下記第1層から第10層まで
を重層塗布しカラー感光材料試料1〜6を作成した。
【0078】なお、数字は塗布付量(g/m2)を示す。
ただし、ハロゲン化銀乳剤については銀換算で示してあ
る。
【0079】 第10層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.78 紫外線吸収剤(UV−1) 0.065 紫外線吸収剤(UV−2) 0.195 溶媒(SO−2) 0.10 コロイダルシリカ 0.03 第9層(汎感層) ゼラチン 1.05 表1で示した増感色素を用いて 色増感された乳剤 0.30 イエローカプラー(YC−1) 0.21 マゼンタカプラー(MC−1) 0.063 シアンカプラー(CC−1) 0.110 ステイン防止剤(AS−2) 0.019 溶媒(SO−1) 0.615 第8層(中間層) ゼラチン 0.75 混色防止剤(AS−1) 0.055 溶媒(SO−2) 0.072 第7層(青感層) ゼラチン 1.14 表1で示した増感色素を用いて 色増感された乳剤 0.40 イエローカプラー(YC−1) 0.656 ステイン防止剤(AS−2) 0.02 溶媒(SO−1) 0.656 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 第6層(中間層) ゼラチン 0.54 混色防止剤(AS−1) 0.055 溶媒(SO−2)
0.072 第5層(イエローコロイド銀層) ゼラチン 0.42 イエローコロイド銀 0.10 混色防止剤(AS−1) 0.04 溶媒(SO−2) 0.049 ポリビニールピロリドン(PVP) 0.047 第4層(中間層) ゼラチン 0.54 混色防止剤(AS−1) 0.055 溶媒(SO−2) 0.072 第3層(緑感層) ゼラチン 1.14 表1で示した増感色素を用いて 色増感された乳剤 0.40 マゼンタカプラー(MC−1) 0.20 ステイン防止剤(AS−2) 0.0152 溶媒(SO−1) 0.248 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 第2層(中間層) ゼラチン 0.75 混色防止剤(AS−1) 0.055 溶媒(SO−2) 0.072 第1層(赤感層) ゼラチン 1.10 表1で示した増感色素を用いて 色増感された乳剤 0.24 シアンカプラー(CC−2) 0.352 溶媒(SO−1) 0.248 ステイン防止剤(AS−2) 0.012 抑制剤(ST−1,ST−2,T−1) 尚、塗布助剤としてSA−1及びSA−2を用い、又、
硬膜剤としてはH−1を用いた。
【0080】T−1:4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,
7-テトラザインデン SA−1:スルホ琥珀酸ジ(2-エチルヘキシル)エステル
・ナトリウム SA−2:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフ
ルオロペンチル)エステル・ナトリウム H−1:2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジン・ナ
トリウム AS−1:2,5-ジ-t-オクチルハイドロキノン AS−2:2,5-ジ-t-ブチルハイドロキノン SO−1:トリオクチルホスフェート SO−2:ジオクチルフタレート ST−1:1-(3-アセトアミド)フェニル-5-メルカプト
テトラゾール ST−2:N-ベンジルアデニン
【0081】
【化8】
【0082】
【化9】
【0083】このようにして得られた試料1〜6に対
し、下記に示す露光条件−1〜6で、それぞれ露光し
た。
【0084】(露光条件−1)各試料の赤感性層の分光
感度分布における極大波長で最高透過率を示す干渉フィ
ルターを用いて、光学ウェッジを通して感光計で0.5秒
間露光した。
【0085】(露光条件−2)露光条件−1で露光後、
シアンフィルターとNDフィルターを通して試料全面に
均一に露光した。この際、緑色光濃度と青色光濃度が最
小となるようにNDフィルター濃度を調整した。
【0086】(露光条件−3)各試料の緑感性層の分光
感度分布における極大波長で最高透過率を示す干渉フィ
ルターを用いて、光学ウェッジを通して感光計で0.5秒
間露光した。
【0087】(露光条件−4)露光条件−3で露光後、
マゼンタフィルターとNDフィルターを通して試料全面
に均一に露光した。この際、赤色光濃度と青色光濃度が
最小となるようにNDフィルター濃度を調整した。
【0088】(露光条件−5)各試料の青感性層の分光
感度分布における極大波長で最高透過率を示す干渉フィ
ルターを用いて、光学ウェッジを通して感光計で0.5秒
間露光した。
【0089】(露光条件−6)露光条件−5で露光後、
イエローフィルターとNDフィルターを通して試料全面
に均一に露光した。この際、赤色光濃度と緑色光濃度が
最小となるようにNDフィルター濃度を調整した。
【0090】露光を施した各試料を下記処理工程−1に
従って現像処理を行った。ただし、カブリ露光は現像液
に浸漬したままで、厚みが3mmの現像液の層を通して感
光材料表面に均一に全面露光させた。
【0091】 処理工程−1 温度 時間 浸漬(現像液) 37℃ 12秒 カブリ露光 − 12秒 現 像 37℃ 95秒 漂白定着 35℃ 45秒 安定化処理 25〜30℃ 90秒 乾 燥 60〜85℃ 40秒 処理液組成 (発色現像液) ベンジルアルコール 15.0ml 硫酸セリウム(III) 0.015g エチレングリコール 8.0ml 亜硫酸カリウム 2.5g 臭化カリウム 0.6g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 25.0g T−1 0.1g ヒドロキシルアミン硫酸塩 5.0g ジエチレントリアミン5酢酸ナトリウム 2.0g 4-アミノ-N-エチル-N-β- ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g ジエチレングリコール 15.0ml 水を加えて全量を1000mlとし、pH10.15に調整する。
【0092】 (漂白定着液) ジエチレントリアミン5酢酸第2鉄アンモニウム 90.0g ジエチレントリアミン5酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 180.0ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール 0.15g 炭酸カリウム又は氷酢酸でpH7.1に調整し、水を加えて全量を1000mlとする。
【0093】 (安定化液) o-フェニルフェノール 0.3g 亜硫酸カリウム(50%水溶液) 12ml エチレングリコール 10.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.5g 塩化ビスマス 0.2g 硫酸亜鉛7水塩 0.7g 水酸化アンモニウム(28%水溶液) 2.0g ポリビニルピロリドン(K−17) 0.2g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 2.0g 水を加えて全量を1000mlとし、水酸化アンモニウム又は硫酸でpH7.5に調整す る。
【0094】尚、安定化処理は2槽構成の向流方式にし
た。
【0095】処理後、露光条件−1及び2で露光した試
料については赤色光濃度、露光条件−3及び4で露光し
た試料については緑色光濃度、露光条件−5及び6で露
光した試料については青色光濃度を、それぞれ測定し特
性曲線を求めた。露光条件−2,4及び6で露光した試
料の特性曲線は、それぞれ赤感性層、緑感性層、青感性
層の特性曲線に対応する。
【0096】汎感性層の赤色光露光に対する特性曲線
は、露光条件−1の特性曲線から露光条件−2の特性曲
線の分を差し引くことで求められる。同様にして、汎感
性層の緑色光露光に対する特性曲線は、露光条件−3の
特性曲線から露光条件−4の特性曲線の分を差し引くこ
とで求められ、汎感性層の青色光露光に対する特性曲線
は、露光条件−5の特性曲線から露光条件−6の特性曲
線の分を差し引くことで求められる。
【0097】このようにして得られた特性曲線から、最
高濃度(Dmax)と最小濃度(Dmin)との中間濃度が得ら
れる露光量の逆数を感度として求め、その結果を表2に
まとめた。
【0098】次に、未露光の試料1〜6に対し、網点オ
リジナル原稿のうち墨版とシアン版を密着させて下記に
示す露光条件−7で露光した。次に墨版とマゼンタ版を
試料に密着させて露光条件−8で露光し、更に、墨版と
イエロー版を試料に密着させて露光条件−9で露光し
た。
【0099】(露光条件−7)各試料を赤色フィルター
(ラッテンNo.26)及びNDフィルターを通し白色光を
露光する時に、NDフィルター濃度を調整して処理工程
−1で現像処理した後の赤色光最低濃度(DRmin)が最
小となる最低限の露光量で0.5秒間露光した。
【0100】(露光条件−8)各試料を緑色フィルター
(ラッテンNo.58)及びNDフィルターを通し白色光を
露光する時に、NDフィルター濃度を調整して処理工程
−1で現像処理した後の緑色光最低濃度(DGmin)が最
小となる最低限の露光量で0.5秒間露光した。
【0101】(露光条件−9)各試料を青色フィルター
(ラッテンNo.47B)及びNDフィルターを通し白色光を
露光する時に、NDフィルター濃度を調整して処理工程
−1で現像処理した後の青色光最低濃度(DBmin)が最
小となる最低限の露光量で0.5秒間露光した。
【0102】このようにして露光された試料1〜6を前
記処理工程−1によって現像処理し、得られた色素画像
の濃度を測定し、前記の網点オリジナル原稿4版から得
られた校正刷りとの濃度を比較した。得られた濃度測定
値と網点再現性の目視評価結果を併せて表2に示す。
尚、濃度測定はコニカ(株)製PDA−65を使用した。
【0103】
【表2】
【0104】表2から明らかなように、本発明の試料
2,3,4及び6においてはDmaxが校正刷り(印刷)に
近く、良好な色調を3回の露光で得ることができた。
又、白地性(Dmin)も良好であり、網点再現性にも優れ
ることが判った。
【0105】実施例2 (乳剤EM−2の調製)等モルの硫酸銀水溶液と臭化銀
カリウム水溶液を、ゼラチン水溶液に50℃で20分間に亘
ってダブルジェット法により同時添加して、平均粒径0.
3μmの立方体臭化銀粒子からなる乳剤を得た。この乳剤
に、銀1モル当たり6.5mgのチオ硫酸ナトリウムと3mg
の塩化金酸カリウムを加えて70℃で70分間化学熟成を行
った後、この乳剤に更に硝酸銀水溶液と塩化ナトリウム
-臭化カリウム混合溶液(モル比1:9)を同時に添加し
て、平均粒径0.45μmの臭化銀コアと塩臭化銀シェルか
らなる立方体コア/シェル型乳剤を調製した。水洗脱塩
後、この乳剤に、銀1モル当たり2.0mgのチオ硫酸ナト
リウムと1.0mgの塩化金酸カリウムとを添加して60℃・5
0分間化学熟成を行い、直接ポジハロゲン化銀乳剤EM
−2を得た。乳剤EM−2の粒径分布の広さは12%であ
った。
【0106】このようにして得られた乳剤EM−2に、
表3で示す増感色素を用いて色増感を施し各感光性乳剤
を得た。
【0107】
【表3】
【0108】
【化10】
【0109】表3で示した乳剤を用いた以外は実施例1
と同様にして、感光材料試料7〜10を作成した。ただ
し、実施例1に対して更に第9,7,3,1層の各感光
層に、FA−1及びFA−2を銀1モル当たり、それぞ
れ8×10-5モル及び5×10-4モル添加した。
【0110】
【化11】
【0111】試料7〜10に対して、実施例1と同様にし
て露光、現像処理を行い、各感光層の感度を求めた。現
像処理は、処理工程−1に代えて処理工程−2に従って
行った。得られた結果を表4に示す。
【0112】 処理工程−2 温度 時間 現 像 37℃ 130秒 漂白定着 35℃ 45秒 安定化処理 25〜30℃ 90秒 乾 燥 60〜85℃ 40秒 ここで用いた現像液、漂白定着液、安定化液の処方は、
処理工程−1で用いたものと全く同じ処方である。尚、
安定化処理は2槽構成の向流方式にした。次に、未露光
の試料7〜10に対し、実施例1と同様に網点オリジナル
原稿を用いて露光条件−7〜9で露光し、処理工程−2
に従って現像処理した。
【0113】得られた色素画像の濃度を測定し、網点オ
リジナル原稿4版から得られた校正刷りとの濃度を比較
した。得られた濃度測定値と網点再現性の目視評価結果
を併せて表4に示す。尚、濃度測定はコニカ(株)製PD
A−65を使用した。
【0114】
【表4】
【0115】表4の結果から明らかなように、本発明の
試料はDmaxが校正刷り(印刷)に近く、良好な色調を3
回の露光で得ることができた。又、白地も良好であり、
網点再現性にも優れていた。
【0116】
【発明の効果】本発明の直接ポジハロゲン化銀カラー感
光材料を用いることにより、印刷物と最大濃度及び色調
の近似度が改良されたカラープルーフを3回の露光で得
ることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、内部潜像型ハロゲン化銀粒
    子を含む、互いに分光感度の異なる少なくとも1層ずつ
    のイエロー画像形成性、マゼンタ画像形成性及びシアン
    画像形成性ハロゲン化銀乳剤層を有し、かつ内部潜像型
    ハロゲン化銀粒子を含む少なくとも1層の黒色画像形成
    性ハロゲン化銀乳剤層を有する直接ポジハロゲン化銀カ
    ラー感光材料において、前記イエロー画像形成性、マゼ
    ンタ画像形成性及びシアン画像形成性ハロゲン化銀乳剤
    層のうち、少なくとも1層の乳剤層の分光感度分布での
    極大波長における該乳剤層の感度が、該波長における黒
    色画像形成性ハロゲン化銀乳剤層の感度に対して0.1〜1
    0倍であることを特徴とする直接ポジハロゲン化銀カラ
    ー感光材料。
  2. 【請求項2】 色分解されたイエロー画像情報、マゼン
    タ画像情報、シアン画像情報及び黒色画像情報からなる
    網点画像情報に基づいて、支持体上に少なくとも1層ず
    つのイエロー画像形成層、マゼンタ画像形成層、シアン
    画像形成層及び黒色画像形成層を有する直接ポジハロゲ
    ン化銀カラー感光材料に露光を行いカラープルーフを作
    成する方法において、該直接ポジハロゲン化銀カラー感
    光材料が前記請求項1に記載の直接ポジハロゲン化銀カ
    ラー感光材料であることを特徴とするカラープルーフの
    作成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6587161B1 (en) 1998-04-30 2003-07-01 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method for producing the same

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