JPH05220123A - 磁場発生源の推定方法 - Google Patents
磁場発生源の推定方法Info
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- JPH05220123A JPH05220123A JP4025007A JP2500792A JPH05220123A JP H05220123 A JPH05220123 A JP H05220123A JP 4025007 A JP4025007 A JP 4025007A JP 2500792 A JP2500792 A JP 2500792A JP H05220123 A JPH05220123 A JP H05220123A
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-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/02—Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/05—Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves
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-
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電率が不均一である場合にも対応でき、か
つ多大な計算時間をかけることなく、被検体内部の起電
力の分布に応じた主電流分布を求めることができるよう
にする。 【構成】 先ず測定磁場分布から被検体中の帰還電流を
含む総合電流分布を求め、次にピクセルの各辺を1次元
線路と考えた3次元立方格子網に置き換え、ピクセルの
導電率から電流分布推定領域のアドミッタンス行列を求
める。そして、主電流を線路に平行に挿入された電流源
で表わし、先ず主電流分布の推定値を仮定し、アドミッ
タンス行列の逆行列から各節点の電位を求める。この結
果と各ピクセルのアドミッタンスから帰還電流の分布を
求め、総合電流から帰還電流の和の二乗誤差が最小にな
る主電流分布を最適推定値とする。
つ多大な計算時間をかけることなく、被検体内部の起電
力の分布に応じた主電流分布を求めることができるよう
にする。 【構成】 先ず測定磁場分布から被検体中の帰還電流を
含む総合電流分布を求め、次にピクセルの各辺を1次元
線路と考えた3次元立方格子網に置き換え、ピクセルの
導電率から電流分布推定領域のアドミッタンス行列を求
める。そして、主電流を線路に平行に挿入された電流源
で表わし、先ず主電流分布の推定値を仮定し、アドミッ
タンス行列の逆行列から各節点の電位を求める。この結
果と各ピクセルのアドミッタンスから帰還電流の分布を
求め、総合電流から帰還電流の和の二乗誤差が最小にな
る主電流分布を最適推定値とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体等の被検体の外部
表面の磁場分布を測定して、そのデ−タから被検体内部
の磁場発生源の分布を推定して、画面表示するための磁
場発生源の推定方法に関する。
表面の磁場分布を測定して、そのデ−タから被検体内部
の磁場発生源の分布を推定して、画面表示するための磁
場発生源の推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体等の被検体の外部表面の磁場分布か
ら、被検体内部の電流分布を推定する手法が研究されて
いる。被検体内部の電流分布と被検体表面の磁場分布
は、ビオ・サバ−ルの式で結ばれるているため、磁場分
布を測定して、ビオ・サバ−ルの式を離散的に逆算する
ことにより、被検体内部の電流分布を求めることができ
る。このようにして求められた電流分布には、生体の活
動に伴う起電力を直接反映した主電流(impress
ed current)と、この主電流から副次的に生
じる帰還電流(return current)の両方
が含まれる。従って、生体の活動を正確に可視化するた
めには、ビオ・サバ−ルの式を逆算して得た電流分布
(以下、これを総合電流分布と呼ぶ)から帰還電流成分
を除去する必要がある。これを除去する方法としては、
例えば、W.H.Kullmann氏著『エス・ピ−・アイ・イ−
・プロシ−ディングス』(SPIE Proceedings)Vol.1351
、pp.399〜409で提案されている。上記方法では、電流
の連続性から、生体内部の電位をV、3次元主電流ベク
トルをP、導電率の分布をSとしたとき、このSが生体
内部で一様であるときには、次式が成立する。
ら、被検体内部の電流分布を推定する手法が研究されて
いる。被検体内部の電流分布と被検体表面の磁場分布
は、ビオ・サバ−ルの式で結ばれるているため、磁場分
布を測定して、ビオ・サバ−ルの式を離散的に逆算する
ことにより、被検体内部の電流分布を求めることができ
る。このようにして求められた電流分布には、生体の活
動に伴う起電力を直接反映した主電流(impress
ed current)と、この主電流から副次的に生
じる帰還電流(return current)の両方
が含まれる。従って、生体の活動を正確に可視化するた
めには、ビオ・サバ−ルの式を逆算して得た電流分布
(以下、これを総合電流分布と呼ぶ)から帰還電流成分
を除去する必要がある。これを除去する方法としては、
例えば、W.H.Kullmann氏著『エス・ピ−・アイ・イ−
・プロシ−ディングス』(SPIE Proceedings)Vol.1351
、pp.399〜409で提案されている。上記方法では、電流
の連続性から、生体内部の電位をV、3次元主電流ベク
トルをP、導電率の分布をSとしたとき、このSが生体
内部で一様であるときには、次式が成立する。
【数式1】 数式1はポアソン方程式である。この式から主電流を各
ピクセル位置に仮定して、数式1を解いてVを求める。
なお、数式1中の∇は微分の記号である。次に、
ピクセル位置に仮定して、数式1を解いてVを求める。
なお、数式1中の∇は微分の記号である。次に、
【数式2】 から、主電流の位置に応じた帰還電流ベクトルRの分布
を求める。そして、主電流と帰還電流が線形な関係にあ
ることを利用して帰還電流成分を求めて、これを総合電
流から除去する。
を求める。そして、主電流と帰還電流が線形な関係にあ
ることを利用して帰還電流成分を求めて、これを総合電
流から除去する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、生体外
部で測定された磁場分布から生体内部の主電流分布を再
構成する場合には、帰還電流を除去する必要がある。し
かしながら、前述のKillmann氏の方法では、次のよう
な問題点が生じる。すなわち、(a)導電率を均一と仮定
しているため、誤差を生じること、(b)ポアソン方程式
を(ピクセルの個数×3)回だけ解くために、多大な計
算時間が必要となること、等の問題がある。このため、
実用性にも問題があった。本発明の目的は、これら従来
の課題を解決し、導電率が不均一な場合にも対応するこ
とができ、多大な計算時間を必要としないで、被検体内
部の起電力の分布に対応した主電流分布を求めことがで
きる磁場発生源の推定方法を提供することにある。
部で測定された磁場分布から生体内部の主電流分布を再
構成する場合には、帰還電流を除去する必要がある。し
かしながら、前述のKillmann氏の方法では、次のよう
な問題点が生じる。すなわち、(a)導電率を均一と仮定
しているため、誤差を生じること、(b)ポアソン方程式
を(ピクセルの個数×3)回だけ解くために、多大な計
算時間が必要となること、等の問題がある。このため、
実用性にも問題があった。本発明の目的は、これら従来
の課題を解決し、導電率が不均一な場合にも対応するこ
とができ、多大な計算時間を必要としないで、被検体内
部の起電力の分布に対応した主電流分布を求めことがで
きる磁場発生源の推定方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による磁場発生源の推定方法は、(イ)被検
体外部で測定した磁場から、被検体内部の磁場発生源を
推定する推定方法において、被検体を複数個のセル(図
1の単位立方格子)に分割し、各セルのx,y,z方向
の抵抗値を予め測定した被検体内部の導電率に関する情
報から計算しておき、被検体内部の起電力分布を電流源
Pと仮定し、x,y,z方向の電流源強度推定値と抵抗
値を用いて起電力分布に応じて生じる帰還電流を計算
し、電流源電流と帰還電流の和のベクトルを全てのセル
について計算し、ベクトルと磁場から求めた電流のベク
トルの差の絶対値の二乗を計算したものの全てのセルに
対しての総和を計算し、総和を最小とする上記電流源強
度推定値を被検体内部の起電力分布最適推定値とするこ
とに特徴がある。また(ロ)被検体内部を分割した各セ
ルの抵抗値を、アドミッタンス(図2のY)の形で表現
して、各セルの節点で成立したキルヒホッフの法則から
導入されるアドミッタンス行列の逆行列(数式13)を
計算し、計算結果を起電力分布を示す解空間のベクトル
に乗算して各セルの節点における電位を求め(数式
5)、電位の値と各セルのアドミッタンスから各セルの
帰還電流ベクトルを求めることにも特徴がある。さら
に、(ハ)被検体内部の電流源強度推定値を、わずかに
変化させて(図5のステップ504)、変化の前と後に
おけるセルに対する総和の差を計算し(同じくステップ
505)、差が負であれば(同じくステップ506)、
推定値を変化後の値で置き換え(同じくステップ50
7)、置き換えを複数回繰り返すことにより、起電力分
布最適推定値を求めることにも特徴がある。
め、本発明による磁場発生源の推定方法は、(イ)被検
体外部で測定した磁場から、被検体内部の磁場発生源を
推定する推定方法において、被検体を複数個のセル(図
1の単位立方格子)に分割し、各セルのx,y,z方向
の抵抗値を予め測定した被検体内部の導電率に関する情
報から計算しておき、被検体内部の起電力分布を電流源
Pと仮定し、x,y,z方向の電流源強度推定値と抵抗
値を用いて起電力分布に応じて生じる帰還電流を計算
し、電流源電流と帰還電流の和のベクトルを全てのセル
について計算し、ベクトルと磁場から求めた電流のベク
トルの差の絶対値の二乗を計算したものの全てのセルに
対しての総和を計算し、総和を最小とする上記電流源強
度推定値を被検体内部の起電力分布最適推定値とするこ
とに特徴がある。また(ロ)被検体内部を分割した各セ
ルの抵抗値を、アドミッタンス(図2のY)の形で表現
して、各セルの節点で成立したキルヒホッフの法則から
導入されるアドミッタンス行列の逆行列(数式13)を
計算し、計算結果を起電力分布を示す解空間のベクトル
に乗算して各セルの節点における電位を求め(数式
5)、電位の値と各セルのアドミッタンスから各セルの
帰還電流ベクトルを求めることにも特徴がある。さら
に、(ハ)被検体内部の電流源強度推定値を、わずかに
変化させて(図5のステップ504)、変化の前と後に
おけるセルに対する総和の差を計算し(同じくステップ
505)、差が負であれば(同じくステップ506)、
推定値を変化後の値で置き換え(同じくステップ50
7)、置き換えを複数回繰り返すことにより、起電力分
布最適推定値を求めることにも特徴がある。
【0005】
【作用】本発明においては、被検体外部の磁場分布か
ら、被検体内部の電流分布を推定する場合に、副次的に
生じる帰還電流を除去し、起電力を直接反映した主電流
の分布を求める。先ず、測定磁場分布から、被検体中の
帰還電流を含んだ総合電流分布を求める。次に、ピクセ
ルの各辺を1次元線路と定めた3次元立方格子網に置き
換えて、ピクセルの導電率から電流分布推定領域のアド
ミッタンス行列を求める。そして、主電流を線路に平行
に挿入された電流源で表わし、先ず主電流分布の推定値
を仮定し、アドミッタンス行列の逆行列から各節点の電
位を求める。この結果と各ピクセルのアドミッタンスか
ら帰還電流の分布を求め、磁場から求められた総合電流
分布と、仮定した主電流とこの帰還電流の和の二乗誤差
が最小となる主電流分布を最適推定値とする。すなわ
ち、本発明は、前記特願平3−202720号明細書お
よび図面の発明により、電流源電流と帰還電流の和のベ
クトルを全てのセルについて計算する方法を利用し、さ
らに、そのベクトルと磁場から求めた電流のベクトルの
差の絶対値の二乗を計算したものの全てのセルに対して
の総和を計算し、この総和を最小とする推定値を、起電
力分布最適推定値とする方法である。これにより、被検
体内部の起電力の分布に対応した主電流分布を求めるこ
とが可能となる。
ら、被検体内部の電流分布を推定する場合に、副次的に
生じる帰還電流を除去し、起電力を直接反映した主電流
の分布を求める。先ず、測定磁場分布から、被検体中の
帰還電流を含んだ総合電流分布を求める。次に、ピクセ
ルの各辺を1次元線路と定めた3次元立方格子網に置き
換えて、ピクセルの導電率から電流分布推定領域のアド
ミッタンス行列を求める。そして、主電流を線路に平行
に挿入された電流源で表わし、先ず主電流分布の推定値
を仮定し、アドミッタンス行列の逆行列から各節点の電
位を求める。この結果と各ピクセルのアドミッタンスか
ら帰還電流の分布を求め、磁場から求められた総合電流
分布と、仮定した主電流とこの帰還電流の和の二乗誤差
が最小となる主電流分布を最適推定値とする。すなわ
ち、本発明は、前記特願平3−202720号明細書お
よび図面の発明により、電流源電流と帰還電流の和のベ
クトルを全てのセルについて計算する方法を利用し、さ
らに、そのベクトルと磁場から求めた電流のベクトルの
差の絶対値の二乗を計算したものの全てのセルに対して
の総和を計算し、この総和を最小とする推定値を、起電
力分布最適推定値とする方法である。これにより、被検
体内部の起電力の分布に対応した主電流分布を求めるこ
とが可能となる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の原理と実施例を、図面により
詳細に説明する。図1は、本発明の原理を説明するため
の3次元立方格子網の斜視図であり、図2は、図1の節
点につながるアドミッタンスと電流源の説明図である。
本発明においては、先ず、図1に示すように、被検体内
部をN個のピクセルに分割し、ピクセルの各辺を1次元
線路と考えた3次元立方格子網に置き換える。図1の太
線内がピクセルであり、この各辺の長さがa,b,cで
ある1次元線路で構成された単位立方格子が示されてい
る。丸印は節点であって、各節点の位置を(x,y,
z)座標で離散化した(i,j,k)座標で表わすこと
にする。いま、図2に示すように、(i,j,k)の節
点からx,y,zの正方向の1次元線路がアドミッタン
スYx(i,j,k),Yy(i,j,k),Yz
(i,j,k)を持つと仮定する。図1に示すように、
(i,j,k)の節点からx,y,zの正方向の1次元
線路により構成されるセルのx,y,z方向の辺の長さ
がそれぞれa,b,cであるため、このピクセルの導電
率をS(i,j,k)とすると、アドミッタンスは次式
から計算される。
詳細に説明する。図1は、本発明の原理を説明するため
の3次元立方格子網の斜視図であり、図2は、図1の節
点につながるアドミッタンスと電流源の説明図である。
本発明においては、先ず、図1に示すように、被検体内
部をN個のピクセルに分割し、ピクセルの各辺を1次元
線路と考えた3次元立方格子網に置き換える。図1の太
線内がピクセルであり、この各辺の長さがa,b,cで
ある1次元線路で構成された単位立方格子が示されてい
る。丸印は節点であって、各節点の位置を(x,y,
z)座標で離散化した(i,j,k)座標で表わすこと
にする。いま、図2に示すように、(i,j,k)の節
点からx,y,zの正方向の1次元線路がアドミッタン
スYx(i,j,k),Yy(i,j,k),Yz
(i,j,k)を持つと仮定する。図1に示すように、
(i,j,k)の節点からx,y,zの正方向の1次元
線路により構成されるセルのx,y,z方向の辺の長さ
がそれぞれa,b,cであるため、このピクセルの導電
率をS(i,j,k)とすると、アドミッタンスは次式
から計算される。
【数式3】
【0007】ところで、本発明においては、主電流が存
在する場合に、これを線路に平行に挿入された電流源に
より表わす。すなわち、(i,j,k)の節点位置に
x,y,z方向にPz(i,j,k)、Py(i,j,
k)、Pz(i,j,k)の主電流が存在する場合に
は、図2に示すように、x,y,z正方向の1次元線路
にこの大きさの電流源が並列に存在するものと仮定す
る。節点(i,j,k)における電位をV(i,j,
k)とすれば、キルヒホッフの法則により次式が成立す
る。
在する場合に、これを線路に平行に挿入された電流源に
より表わす。すなわち、(i,j,k)の節点位置に
x,y,z方向にPz(i,j,k)、Py(i,j,
k)、Pz(i,j,k)の主電流が存在する場合に
は、図2に示すように、x,y,z正方向の1次元線路
にこの大きさの電流源が並列に存在するものと仮定す
る。節点(i,j,k)における電位をV(i,j,
k)とすれば、キルヒホッフの法則により次式が成立す
る。
【数式4】 ここで、数式4の右辺のP(i,j,k)は、節点
(i,j,k)に流れ込む電流源の和を意味している。
すなわち、P(i,j,k)は、数式5で表わされる。
(i,j,k)に流れ込む電流源の和を意味している。
すなわち、P(i,j,k)は、数式5で表わされる。
【数式5】 さて、数式4は全ての節点について成立するが、それら
の中の1つは線形従属であって、例えば、V(1,1,
1)を基準電位0として、1つを除いたN−1個の連立
方程式が成立する。
の中の1つは線形従属であって、例えば、V(1,1,
1)を基準電位0として、1つを除いたN−1個の連立
方程式が成立する。
【0008】本発明では、先ず、主電流分布の推定値P
x(i,j,k)、Py(i,j,k)、Pz(i,
j,k)を仮定して、数式4および数式5から各節点の
電位V(i,j,k)を求める。この結果とアドミッタ
ンスから、各ピクセルの1次元線路における分布電流R
x(i,j,k)、Ry(i,j,k)、Rz(i,
j,k)を求める。そして、磁場から求められた総合電
流Qx(i,j,k)、Qy(i,j,k)、Qz
(i,j,k)から次式を計算する。
x(i,j,k)、Py(i,j,k)、Pz(i,
j,k)を仮定して、数式4および数式5から各節点の
電位V(i,j,k)を求める。この結果とアドミッタ
ンスから、各ピクセルの1次元線路における分布電流R
x(i,j,k)、Ry(i,j,k)、Rz(i,
j,k)を求める。そして、磁場から求められた総合電
流Qx(i,j,k)、Qy(i,j,k)、Qz
(i,j,k)から次式を計算する。
【数式6】 数式6におけるEを最小とするPx(i,j,k),P
y(i,j,k),Pz(i,j,k)を最適推定値と
する。ここで、磁場分布から被検体内部の総合電流Qx
(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,j,
k)を求めるためには、前述のKullmann氏の方法やそ
れ以外の方法が存在する。例えば、『アドバンセス、イ
ン、バイオマグネティズム、プレナムプレス、ニュ−ヨ
−ク(Advances in Biomagnetism,editedby S.
J.Williamson et al.Plenum Press,New Yor
k)』pp.603〜606.に記載されている方法、あるいは『ア
イ,イ−、イ−、イ−、トランザクションズ、オン、バ
イオメディカル、エンジニ−アリング』(IEEE Transa
ctionson Biomedical,ME-34、)pp.713〜723,1987に記
載されている方法、あるいは『アプライドオプティク
ス』(Applid Optics)Vol.29、pp.658〜667,1990に記
載されている方法がある。
y(i,j,k),Pz(i,j,k)を最適推定値と
する。ここで、磁場分布から被検体内部の総合電流Qx
(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,j,
k)を求めるためには、前述のKullmann氏の方法やそ
れ以外の方法が存在する。例えば、『アドバンセス、イ
ン、バイオマグネティズム、プレナムプレス、ニュ−ヨ
−ク(Advances in Biomagnetism,editedby S.
J.Williamson et al.Plenum Press,New Yor
k)』pp.603〜606.に記載されている方法、あるいは『ア
イ,イ−、イ−、イ−、トランザクションズ、オン、バ
イオメディカル、エンジニ−アリング』(IEEE Transa
ctionson Biomedical,ME-34、)pp.713〜723,1987に記
載されている方法、あるいは『アプライドオプティク
ス』(Applid Optics)Vol.29、pp.658〜667,1990に記
載されている方法がある。
【0009】図3は、本発明の一実施例を示す生体磁気
計測装置の構成図である。図3において、3−1は磁気
シ−ルドル−ム、3−2は被検者、3−3は検出コイ
ル、3−4はスクイッド(SQUID)(超電導デバイ
ス)、3−5はヘリウムデュワ−、3−6は計測回路、
3−7はコンピュ−タ、3−8はディスプレイ装置であ
る。磁気シ−ルドル−ム3−1内に被検者3−2を入れ
た後、被検者表面の磁場分布を測定し、検出コイル3−
3からの信号はスクイッド3−4により電圧に変換され
て、計測回路3−6により増幅された後、コンピュ−タ
3−7に送られる。このコンピュ−タ3−7により測定
信号から磁場源の主電流分布を推定して、磁気共鳴像あ
るいはX線像と重ね合わせてディスプレイ装置3−8に
表示される。図4は、図3の装置の動作フロ−チャ−ト
である。先ず、磁束計により被検体表面の磁場分布を測
定し(ステップ401)、メモリに格納する。このデ−
タを用いて総合電流分布を推定する(ステップ40
2)。次に、予め測定してあった被検体内部の導電率分
布を用いて、数式3と数式4からアドミッタンス行列を
計算する(ステップ403)。このアドミッタンス行列
と総合電流分布から、本発明を用いて主電流分布を求め
る(ステップ404)。ここで、測定された磁場分布か
ら総合電流分布を求めるためには、前述のように、いく
つかの方法が提案されている。例えば、Kullmann氏の
方法では、次のような方法により実施している。すなわ
ち、先ず、表面の第m番目の測定点で観測される磁場法
線成分をB(m)とし、これを第m成分とするベクトル
をBで表わす。また、電流分布再構成領域をピクセルに
分割し、適当に番号付けを行う。電流分布の推定結果を
ベクトルQで表わし、第nピクセルの電流ベクトルの
x,y,z成分をQ(3(n−1)+1),Q(3(n
−1)+2),Q(3(n−1)+3)にそれぞれ割り
当てる。この時、ベクトルBとベクトルQの関係を表わ
すシステム行列Hは、M×(3N)の行列となり、1×
3の行列D(n,m)を用いて次式で表わされる。
計測装置の構成図である。図3において、3−1は磁気
シ−ルドル−ム、3−2は被検者、3−3は検出コイ
ル、3−4はスクイッド(SQUID)(超電導デバイ
ス)、3−5はヘリウムデュワ−、3−6は計測回路、
3−7はコンピュ−タ、3−8はディスプレイ装置であ
る。磁気シ−ルドル−ム3−1内に被検者3−2を入れ
た後、被検者表面の磁場分布を測定し、検出コイル3−
3からの信号はスクイッド3−4により電圧に変換され
て、計測回路3−6により増幅された後、コンピュ−タ
3−7に送られる。このコンピュ−タ3−7により測定
信号から磁場源の主電流分布を推定して、磁気共鳴像あ
るいはX線像と重ね合わせてディスプレイ装置3−8に
表示される。図4は、図3の装置の動作フロ−チャ−ト
である。先ず、磁束計により被検体表面の磁場分布を測
定し(ステップ401)、メモリに格納する。このデ−
タを用いて総合電流分布を推定する(ステップ40
2)。次に、予め測定してあった被検体内部の導電率分
布を用いて、数式3と数式4からアドミッタンス行列を
計算する(ステップ403)。このアドミッタンス行列
と総合電流分布から、本発明を用いて主電流分布を求め
る(ステップ404)。ここで、測定された磁場分布か
ら総合電流分布を求めるためには、前述のように、いく
つかの方法が提案されている。例えば、Kullmann氏の
方法では、次のような方法により実施している。すなわ
ち、先ず、表面の第m番目の測定点で観測される磁場法
線成分をB(m)とし、これを第m成分とするベクトル
をBで表わす。また、電流分布再構成領域をピクセルに
分割し、適当に番号付けを行う。電流分布の推定結果を
ベクトルQで表わし、第nピクセルの電流ベクトルの
x,y,z成分をQ(3(n−1)+1),Q(3(n
−1)+2),Q(3(n−1)+3)にそれぞれ割り
当てる。この時、ベクトルBとベクトルQの関係を表わ
すシステム行列Hは、M×(3N)の行列となり、1×
3の行列D(n,m)を用いて次式で表わされる。
【数式7】 ここで、現在の技術水準では、磁場の法線成分のみが検
出される場合が普通であって、以後、この実施例ではこ
の場合を例として説明を続ける。ただし、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、磁場の3成分が測定され
る場合にも勿論適用できる。
出される場合が普通であって、以後、この実施例ではこ
の場合を例として説明を続ける。ただし、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、磁場の3成分が測定され
る場合にも勿論適用できる。
【0010】ここで、D(n,m)は、次式で表わされ
る。
る。
【数式8】 ここで、rn=(xn,yn,zn)は第nピクセルの
位置ベクトルであり、またrm=(xm,ym,zm)
は第m測定点の位置ベクトルである。ところで、Kullm
ann氏らの提案では、電流分布推定値Qを次の関係式に
より求めている。
位置ベクトルであり、またrm=(xm,ym,zm)
は第m測定点の位置ベクトルである。ところで、Kullm
ann氏らの提案では、電流分布推定値Qを次の関係式に
より求めている。
【数式9】 ここで、gは適当に決定される定数であり、Uは単位行
列である。また、上付きの記号‘−1’は逆行列を意味
し、また‘T’は行列の転置を意味する。そして、数式
9は、画像処理の分野では、ミニマムノルムの解として
知られているものである。ミニマムノルムの解について
は、例えば、『ディジタルイメ−ジレストレ−ション
(Dig1tal Image Restoration)』H.C.Andrews a
nd B.R.Hunt著、Prentice Hall,Inc.Enslewood Cliff
es,New Jersy,1977,pp.149に記載がある。
列である。また、上付きの記号‘−1’は逆行列を意味
し、また‘T’は行列の転置を意味する。そして、数式
9は、画像処理の分野では、ミニマムノルムの解として
知られているものである。ミニマムノルムの解について
は、例えば、『ディジタルイメ−ジレストレ−ション
(Dig1tal Image Restoration)』H.C.Andrews a
nd B.R.Hunt著、Prentice Hall,Inc.Enslewood Cliff
es,New Jersy,1977,pp.149に記載がある。
【0011】次に、被検体中の導電率分布S(i,j,
k)から各ピクセルの1次元線路におけるアドミッタン
スを数式3を用いて計算する。ここで、被検体中の導電
率分布に関する情報は、x線CTあるいはMRI等の3
次元像から取得することができる。次に、電流分布推定
値Qから、本発明を用いて主電流の分布を求めるために
は、以下のように行う。先ず、節点(i,j,k)を基
準の電位として選んだものを除いて、前述のピクセルの
番号付けに従って番号付を行い、第n番目の節点におけ
る電位を第n番目の要素とする解空間ベクトルVを求め
る。さらに、数式5で定義されるP(i,j,k)につ
いても、第n節点におけるP(i,j,k)を第n成分
とする解空間ベクトルPを求める。その結果、ベクトル
VとPとの間には、アドミッタンス行列Aを用いて、次
式が成立する。 AV=P ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数式10) ここで、アドミッタンス行列Aは、以下のように定義さ
れる。
k)から各ピクセルの1次元線路におけるアドミッタン
スを数式3を用いて計算する。ここで、被検体中の導電
率分布に関する情報は、x線CTあるいはMRI等の3
次元像から取得することができる。次に、電流分布推定
値Qから、本発明を用いて主電流の分布を求めるために
は、以下のように行う。先ず、節点(i,j,k)を基
準の電位として選んだものを除いて、前述のピクセルの
番号付けに従って番号付を行い、第n番目の節点におけ
る電位を第n番目の要素とする解空間ベクトルVを求め
る。さらに、数式5で定義されるP(i,j,k)につ
いても、第n節点におけるP(i,j,k)を第n成分
とする解空間ベクトルPを求める。その結果、ベクトル
VとPとの間には、アドミッタンス行列Aを用いて、次
式が成立する。 AV=P ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数式10) ここで、アドミッタンス行列Aは、以下のように定義さ
れる。
【数式11】 ここで、数式4から節点(i,j,k),(i−1,
j,k),(i,j−1,),(i,j,k−1),
(i+1,j,k),(i,j+1,k),(i,j,
k+1)の番号をそれぞれp,q,r,s,t,u,v
とすれば、次式が成立する。
j,k),(i,j−1,),(i,j,k−1),
(i+1,j,k),(i,j+1,k),(i,j,
k+1)の番号をそれぞれp,q,r,s,t,u,v
とすれば、次式が成立する。
【数式12】 ただし、ここで、a(m,n)はアドミッタンス行列の
(m,n)要素を意味する。
(m,n)要素を意味する。
【0012】従って、解空間ベクトルは、次式から求め
られる。 V=〔Ai〕P ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数式13) ここで、〔Ai〕はAの逆行列を意味する。従って、磁
場分布から求められた総合電流分布から主電流分布を求
めるためには、先ず主電流分布の推定値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)を仮定
して、数式13から各節点の電位V(i,j,k)を求
める。そして、
られる。 V=〔Ai〕P ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数式13) ここで、〔Ai〕はAの逆行列を意味する。従って、磁
場分布から求められた総合電流分布から主電流分布を求
めるためには、先ず主電流分布の推定値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)を仮定
して、数式13から各節点の電位V(i,j,k)を求
める。そして、
【数式14】 上式から各ピクセルの1次元線路における分布電流Rx
(i,j,k),Ry(i,j,k),Rz(i,j,
k)を求める。そして、磁場から求められた総合電流Q
z(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,
j,k)を用いて、次式を計算する。
(i,j,k),Ry(i,j,k),Rz(i,j,
k)を求める。そして、磁場から求められた総合電流Q
z(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,
j,k)を用いて、次式を計算する。
【数式15】 そして、Eを最小とするPx(i,j,k),Py
(i,j,k),Pz(i,j,k)を最適推定値とす
るのである。
(i,j,k),Pz(i,j,k)を最適推定値とす
るのである。
【0013】図5は、本発明の最小化問題の手順を示す
フロ−チャ−トである。先ず、適当な初期値をPx
(i,j,k),Py(i,j,k),Pz(i,j,
k)に代入し(ステップ501)、数式6に従って関数
Eを計算する。次に、Px(i,j,k),Py(i,
j,k),Pz(i,j,k)に小変位dPx,dP
y,dPzを与えて、仮にP′x(i,j,k),P′
y(i,j,k),P′z(i,j,k)とする(ステ
ップ504)。これらの新しい値に対して、関数Eを計
算して、前の値との差dEを計算する(ステップ50
5)。ここで、dEが負であれば(ステップ506)、
仮の値P′x(i,j,k),P′y(i,j,k),
P′z(i,j,k)は最適値により近づくものであ
り、この値を新たな推定値として推定値を更新する(ス
テップ507)。すなわち、推定値の値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)の値
を、仮の値P′x(i,j,k),P′y(i,j,
k),P′z(i,j,k)で置き換える。もし、dE
が正であれば(ステップ506)、仮の値P′x(i,
j,k),P′y(i,j,k),P′z(i,j,
k)は最適値からはより遠ざかるものであるため、推定
値を更新しない。すなわち、推定値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)は、そ
のままの値にしておく。このような手順を多数回繰り返
して、更新される推定値がある回数の試行を行ってもゼ
ロとなったとき、変位の大きさを小さくして、再び同じ
手順を繰り返す。図5において、kは試行の数を計数す
るカウンタ、Cは推定値更新の数を計数するカウンタで
ある。ここでは、K回の試行でCがゼロであるか否かを
調べている(ステップ509,510)。Kとしては、
100〜400程度が適当な値である。
フロ−チャ−トである。先ず、適当な初期値をPx
(i,j,k),Py(i,j,k),Pz(i,j,
k)に代入し(ステップ501)、数式6に従って関数
Eを計算する。次に、Px(i,j,k),Py(i,
j,k),Pz(i,j,k)に小変位dPx,dP
y,dPzを与えて、仮にP′x(i,j,k),P′
y(i,j,k),P′z(i,j,k)とする(ステ
ップ504)。これらの新しい値に対して、関数Eを計
算して、前の値との差dEを計算する(ステップ50
5)。ここで、dEが負であれば(ステップ506)、
仮の値P′x(i,j,k),P′y(i,j,k),
P′z(i,j,k)は最適値により近づくものであ
り、この値を新たな推定値として推定値を更新する(ス
テップ507)。すなわち、推定値の値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)の値
を、仮の値P′x(i,j,k),P′y(i,j,
k),P′z(i,j,k)で置き換える。もし、dE
が正であれば(ステップ506)、仮の値P′x(i,
j,k),P′y(i,j,k),P′z(i,j,
k)は最適値からはより遠ざかるものであるため、推定
値を更新しない。すなわち、推定値Px(i,j,
k),Py(i,j,k),Pz(i,j,k)は、そ
のままの値にしておく。このような手順を多数回繰り返
して、更新される推定値がある回数の試行を行ってもゼ
ロとなったとき、変位の大きさを小さくして、再び同じ
手順を繰り返す。図5において、kは試行の数を計数す
るカウンタ、Cは推定値更新の数を計数するカウンタで
ある。ここでは、K回の試行でCがゼロであるか否かを
調べている(ステップ509,510)。Kとしては、
100〜400程度が適当な値である。
【0014】また、小変位dPx,dPy,dPzは、
1回毎にガウス乱数で発生してもよい。このとき、更新
される推定値がある回数の試行を行ってもゼロとなった
ときには(ステップ510)、変位の大きさを決めてい
るガウスの標準偏差の大きさを小さくして(ステップ5
12)、再び同じ手順を繰り返す(ステップ502,5
03)。最終的なアルゴリズムの打ち切りは、例えば、
変位の大きさを小さくする回数に制限を課しておき、こ
れが満たされたならば打ち切りとすればよい。数式15
で示される関数の最小値を与える主電流分布を求めるた
めに、上述したような最適化法を用いなくても、勿論差
し支えはない。種々の分野で用いられる最急降下法、共
役勾配法、準ニュ−トン法等の解の空間において、関数
が最小となる方向を何等かの方法を予測して、その方向
に推定値を変化させる方法を用いることができるのは勿
論である。むしろ、これらの方法を用いる方が計算の効
率から言っても好ましい。これらの方法については、例
えば、『非線形計画法』今野浩、山下浩著、日科技連、
1978年に記載されている。
1回毎にガウス乱数で発生してもよい。このとき、更新
される推定値がある回数の試行を行ってもゼロとなった
ときには(ステップ510)、変位の大きさを決めてい
るガウスの標準偏差の大きさを小さくして(ステップ5
12)、再び同じ手順を繰り返す(ステップ502,5
03)。最終的なアルゴリズムの打ち切りは、例えば、
変位の大きさを小さくする回数に制限を課しておき、こ
れが満たされたならば打ち切りとすればよい。数式15
で示される関数の最小値を与える主電流分布を求めるた
めに、上述したような最適化法を用いなくても、勿論差
し支えはない。種々の分野で用いられる最急降下法、共
役勾配法、準ニュ−トン法等の解の空間において、関数
が最小となる方向を何等かの方法を予測して、その方向
に推定値を変化させる方法を用いることができるのは勿
論である。むしろ、これらの方法を用いる方が計算の効
率から言っても好ましい。これらの方法については、例
えば、『非線形計画法』今野浩、山下浩著、日科技連、
1978年に記載されている。
【0015】ところで、連続量の離散化に伴うコスト関
数のわずかな凹凸のために、図5の手順では最適解に到
達しない場合がある。このような場合には、シミュレ−
テッドアニ−リングと呼ばれる手法を上記手順の小変更
で適用することができる。この場合には、上述して最適
化手法において、dEが正であるとき(ステップ50
6)、推定値を全く更新しないことにせず、ある確率で
この場合にも推定値を更新する。この確率を最初は非常
に1に近くしておき、計算の進み具合により徐々に小さ
くしていく。なお、シミュレ−テッドアニ−リングにつ
いては、例えば、『シミュレ−テッドアニ−リングとボ
ルツマンマシン』(Simulated Anneling and Bol
tzman Machine)E.Arts and J.Korst,John Wiley a
nd Sons,1990に記載されている。総合電流分布から主
電流分布を求めるためには、近似を含むが、さらに簡単
な方法も考えられる。すなわち、総合電流分布Qx
(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,j,
k)より各節点における電位を、次式から順次計算し
て、解空間ベクトルVを求める。
数のわずかな凹凸のために、図5の手順では最適解に到
達しない場合がある。このような場合には、シミュレ−
テッドアニ−リングと呼ばれる手法を上記手順の小変更
で適用することができる。この場合には、上述して最適
化手法において、dEが正であるとき(ステップ50
6)、推定値を全く更新しないことにせず、ある確率で
この場合にも推定値を更新する。この確率を最初は非常
に1に近くしておき、計算の進み具合により徐々に小さ
くしていく。なお、シミュレ−テッドアニ−リングにつ
いては、例えば、『シミュレ−テッドアニ−リングとボ
ルツマンマシン』(Simulated Anneling and Bol
tzman Machine)E.Arts and J.Korst,John Wiley a
nd Sons,1990に記載されている。総合電流分布から主
電流分布を求めるためには、近似を含むが、さらに簡単
な方法も考えられる。すなわち、総合電流分布Qx
(i,j,k),Qy(i,j,k),Qz(i,j,
k)より各節点における電位を、次式から順次計算し
て、解空間ベクトルVを求める。
【数式16】 これに、アドミッタンス行列Aを乗算することにより、
解空間ベクトルPを求める。Pの要素P(i,j,k)
から近似的に次式として、主電流分布を求めることがで
きる。
解空間ベクトルPを求める。Pの要素P(i,j,k)
から近似的に次式として、主電流分布を求めることがで
きる。
【数式17】
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、被
検体表面の磁場分布より被検体内部の電流分布を推定す
る場合に、被検体内部の起電力の分布に対応した主電流
分布を求めることができる。特に、被検体が生体である
場合には、生体の活動を直接画像化することができるの
で極めて有効である。
検体表面の磁場分布より被検体内部の電流分布を推定す
る場合に、被検体内部の起電力の分布に対応した主電流
分布を求めることができる。特に、被検体が生体である
場合には、生体の活動を直接画像化することができるの
で極めて有効である。
【0017】
【図1】本発明の原理を示すための3次元立方格子網の
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1の節点につながるアドミッタンスと電流源
の説明図である。
の説明図である。
【図3】本発明の一実施例を示す生体磁気イメ−ジング
装置の構成図である。
装置の構成図である。
【図4】本発明における主電流分布推定のための手順を
示すフロ−チャ−トである。
示すフロ−チャ−トである。
【図5】本発明を実施する場合の最適化計算例を示すフ
ロ−チャ−トである。
ロ−チャ−トである。
3−1 磁気シ−ルドル−ム 3−2 被検体 3−3 検出コイル 3−4 スクイッド 3−5 ヘリウムデュワ− 3−6 計測回路 3−7 コンピュ−タ 3−8 ディスプレイ装置
Claims (3)
- 【請求項1】 被検体外部で測定した磁場から、被検体
内部の磁場発生源を推定する推定方法において、上記被
検体を複数個のセルに分割し、各セルのx,y,z方向
の抵抗値を予め測定した被検体内部の導電率に関する情
報から計算しておき、該被検体内部の起電力分布を電流
源と仮定し、x,y,z方向の電流源強度推定値と上記
抵抗値を用いて起電力分布に応じて生じる帰還電流を計
算し、電流源電流と帰還電流の和のベクトルを全てのセ
ルについて計算し、該ベクトルと磁場から求めた電流の
ベクトルの差の絶対値の二乗を計算したものの全てのセ
ルに対しての総和を計算し、該総和を最小とする上記電
流源強度推定値を被検体内部の起電力分布最適推定値と
することを特徴とする磁場発生源の推定方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁場発生源の推定方法
において、上記被検体内部を分割した各セルの抵抗値
を、アドミッタンスの形で表現して、各セルの節点で成
立したキルヒホッフの法則から導入されるアドミッタン
ス行列の逆行列を計算し、該計算結果を起電力分布を示
す解空間のベクトルに乗算して各セルの節点における電
位を求め、該電位の値と各セルのアドミッタンスから各
セルにおける帰還電流ベクトルを求めることを特徴とす
る磁場発生源の推定方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の磁場発生源の推定方法
において、上記被検体内部の電流源強度推定値を、わず
かに変化させて、該変化の前と後におけるセルに対する
総和の差を計算し、該差が負であれば、推定値を変化後
の値で置き換え、該置き換えを複数回繰り返すことによ
り、起電力分布最適推定値を求めることを特徴とする磁
場発生源の推定方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4025007A JPH05220123A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 磁場発生源の推定方法 |
US08/013,425 US5426365A (en) | 1992-02-12 | 1993-02-04 | Method and system for determining electromotive force or impressed current distribution in an object based on magnetic field distribution measured outside the object |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4025007A JPH05220123A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 磁場発生源の推定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220123A true JPH05220123A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12153883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4025007A Pending JPH05220123A (ja) | 1992-02-12 | 1992-02-12 | 磁場発生源の推定方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5426365A (ja) |
JP (1) | JPH05220123A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002122409A (ja) * | 2000-07-20 | 2002-04-26 | Biosense Inc | 電磁的位置1軸システム |
EP3644081A1 (en) | 2018-10-26 | 2020-04-29 | Sumida Corporation | Magnetic field source detecting apparatus and magnetic field source detecting method |
US11619687B2 (en) | 2018-07-03 | 2023-04-04 | Sumida Corporation | Magnetic field measurement apparatus and magnetic field measurement method |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5601081A (en) * | 1993-06-04 | 1997-02-11 | Shimdaszu Corporation | Method and apparatus for deducing bioelectric current sources |
US5944023A (en) * | 1995-12-07 | 1999-08-31 | Sims Deltec, Inc. | Systems and methods for determining the location of an implanted device including a magnet |
DE19808985B4 (de) | 1997-03-07 | 2012-06-14 | Hitachi, Ltd. | Verfahren und Vorrichtung zur Biomagnetfeld-Messung |
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