JPH05216630A - 相関のある乱数発生器 - Google Patents
相関のある乱数発生器Info
- Publication number
- JPH05216630A JPH05216630A JP3315850A JP31585091A JPH05216630A JP H05216630 A JPH05216630 A JP H05216630A JP 3315850 A JP3315850 A JP 3315850A JP 31585091 A JP31585091 A JP 31585091A JP H05216630 A JPH05216630 A JP H05216630A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 定められた相関関数及び確率分布をもつ乱数
系列の発生を可能とする。 【構成】 計算機上でシミュレーションするときに用い
る乱数発生器において、独立な乱数系列を発生する乱数
発生手段と該乱数発生器の出力を入力とするフィルタ演
算器と該フィルタ演算器の出力値を定められた関数に従
って変換する変換器から成り、定められた相関関数及び
確率分布を持った乱数列を発生することを特徴とする乱
数発生器。
系列の発生を可能とする。 【構成】 計算機上でシミュレーションするときに用い
る乱数発生器において、独立な乱数系列を発生する乱数
発生手段と該乱数発生器の出力を入力とするフィルタ演
算器と該フィルタ演算器の出力値を定められた関数に従
って変換する変換器から成り、定められた相関関数及び
確率分布を持った乱数列を発生することを特徴とする乱
数発生器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】計算機上でシミュレーションする
ときに用いる乱数発生器に関する。
ときに用いる乱数発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の乱数発生といえば一様乱数のこと
を主に指していた。一様乱数とは区間[0,1]で等確
率且つ独立(不規則性)な乱数のことである。任意の確
率分布に従う乱数系列の発生もこの一様乱数をベースと
して、ある関数に従って変換することで任意の確率分布
をもつ乱数を発生していた。変換自身は、一様乱数の数
値をただ別な数字に置き換えるだけであるが、希望する
確率分布となるようにするためには、希望する乱数の確
率分布関数の逆関数F-1(x)に基づいて変換されてい
た。詳しくは脇本著の乱数の知識(森北出版)に述べら
れている。
を主に指していた。一様乱数とは区間[0,1]で等確
率且つ独立(不規則性)な乱数のことである。任意の確
率分布に従う乱数系列の発生もこの一様乱数をベースと
して、ある関数に従って変換することで任意の確率分布
をもつ乱数を発生していた。変換自身は、一様乱数の数
値をただ別な数字に置き換えるだけであるが、希望する
確率分布となるようにするためには、希望する乱数の確
率分布関数の逆関数F-1(x)に基づいて変換されてい
た。詳しくは脇本著の乱数の知識(森北出版)に述べら
れている。
【0003】ところで、待ち行列のシミュレーションに
おいてもこの乱数発生器を用いる。待ち行列とはサービ
ス窓口に客の行列ができる現象を指し、待ち行列のシミ
ュレーションで用いる乱数発生器は主に客の到着間隔及
びサービス時間間隔の生成に用いるものである。待ち行
列の現象は単にサービス窓口の客の待ち行列だけでな
く、電話回線の呼接続待ち、コンピュータ内のジョブ待
ち、パケット通信のパケット通信待ちから生産ライン、
交通網などの渋滞までも含む。
おいてもこの乱数発生器を用いる。待ち行列とはサービ
ス窓口に客の行列ができる現象を指し、待ち行列のシミ
ュレーションで用いる乱数発生器は主に客の到着間隔及
びサービス時間間隔の生成に用いるものである。待ち行
列の現象は単にサービス窓口の客の待ち行列だけでな
く、電話回線の呼接続待ち、コンピュータ内のジョブ待
ち、パケット通信のパケット通信待ちから生産ライン、
交通網などの渋滞までも含む。
【0004】従来までの待ち行列の現象は、例えば銀行
にやってくる客の到着のように、それぞれの客の到着は
確率的に独立であることが多かったので、先に述べた従
来の乱数発生器でシミュレーションが十分可能であっ
た。しかしながら、高度情報化を支える通信ネットワー
クのシミュレーションにおいて、データの到着間隔がも
はや独立でない場合が多い。例えば、圧縮されたビデオ
信号を固定された長さのデータ(以下、セルと呼ぶ)と
して出力した場合、その発生間隔は非常に相関があり、
これを入力とするネットワークのシミュレーションを行
う場合、任意の相関をもつ乱数系列を出力する乱数器が
必要となる。
にやってくる客の到着のように、それぞれの客の到着は
確率的に独立であることが多かったので、先に述べた従
来の乱数発生器でシミュレーションが十分可能であっ
た。しかしながら、高度情報化を支える通信ネットワー
クのシミュレーションにおいて、データの到着間隔がも
はや独立でない場合が多い。例えば、圧縮されたビデオ
信号を固定された長さのデータ(以下、セルと呼ぶ)と
して出力した場合、その発生間隔は非常に相関があり、
これを入力とするネットワークのシミュレーションを行
う場合、任意の相関をもつ乱数系列を出力する乱数器が
必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は定められた相関関数及び確率分布をもつ乱数
を発生する乱数発生器を実現することである。
する課題は定められた相関関数及び確率分布をもつ乱数
を発生する乱数発生器を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、計算機上でシ
ミュレーションするときに用いる乱数発生器において、
独立な乱数系列を発生する乱数発生手段と該乱数発生器
の出力を入力とするフィルタ演算器と該フィルタ演算器
の出力値を定められた関数に従って変換する変換器から
成り、定められた相関関数及び任意の確率分布を持った
乱数列を発生することを特徴とする。
ミュレーションするときに用いる乱数発生器において、
独立な乱数系列を発生する乱数発生手段と該乱数発生器
の出力を入力とするフィルタ演算器と該フィルタ演算器
の出力値を定められた関数に従って変換する変換器から
成り、定められた相関関数及び任意の確率分布を持った
乱数列を発生することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明はフィルターを用いることで無相関の数
値系列を相関のある系列に変換できることを利用したも
のである。このことについて以下、簡単に説明する。入
力系列は、出力系列をwn 、xn とし、フィルターのイ
ンパルス応答をgn とする。但し、|n|>Nのとき、
gn =0と仮定する。それらの関係は、
値系列を相関のある系列に変換できることを利用したも
のである。このことについて以下、簡単に説明する。入
力系列は、出力系列をwn 、xn とし、フィルターのイ
ンパルス応答をgn とする。但し、|n|>Nのとき、
gn =0と仮定する。それらの関係は、
【0008】
【数1】
【0009】である。今、入力系列wn として平均0か
つ分散1の無相関な系列とする。つまり、<wn >=
0、<wl wk >=δlkとする。独立乱数系列は無相関
である。ここで、<・>は期待値を意味し、δlkはクロ
ネッカデルタ関数(l=kのときのみ1をとり、その他
のときは0)を意味する。
つ分散1の無相関な系列とする。つまり、<wn >=
0、<wl wk >=δlkとする。独立乱数系列は無相関
である。ここで、<・>は期待値を意味し、δlkはクロ
ネッカデルタ関数(l=kのときのみ1をとり、その他
のときは0)を意味する。
【0010】ここで出力系列の自己相関を取ると、
【0011】
【数2】
【0012】となる。これをフーリエ変換すると、
【0013】
【数3】
【0014】ここでG(ω)をフィルターの周波数特
性、S(ω)をパワースペクトルと呼んでいる。相関関
数R(m)とパワースペクトルS(ω)はフーリエ変換
を通して1対1に対応し、パワースペクトルS(ω)と
フィルターの周波数特性G(ω)ともS(ω)=|G
(ω)|2 の関係がある。したがって、先ず希望する相
関をパワースペクトル表示をし、S(ω)=|G(ω)
|2 の関係を用いてフィルターの周波数特性を決め、こ
れをフーリエ逆変換することでフィルタのインパルス応
答が得られる。希望する相関をもつ乱数系列は、求めた
インパルス応答をもつフィルタに独立乱数を通すことで
実現される。
性、S(ω)をパワースペクトルと呼んでいる。相関関
数R(m)とパワースペクトルS(ω)はフーリエ変換
を通して1対1に対応し、パワースペクトルS(ω)と
フィルターの周波数特性G(ω)ともS(ω)=|G
(ω)|2 の関係がある。したがって、先ず希望する相
関をパワースペクトル表示をし、S(ω)=|G(ω)
|2 の関係を用いてフィルターの周波数特性を決め、こ
れをフーリエ逆変換することでフィルタのインパルス応
答が得られる。希望する相関をもつ乱数系列は、求めた
インパルス応答をもつフィルタに独立乱数を通すことで
実現される。
【0015】ここで、入力系列を正規分布をもつ独立乱
数とすると、フィルターの出力系列はやはり正規分布を
もつ。これはフィルターが単なる確率変数の重み付き加
算和であるためである。この性質を用いると平均0、分
散1の正規分布をもつ独立乱数を入力系列とすると、フ
ィルタの出力系列は、R(m)の相関をもち、
数とすると、フィルターの出力系列はやはり正規分布を
もつ。これはフィルターが単なる確率変数の重み付き加
算和であるためである。この性質を用いると平均0、分
散1の正規分布をもつ独立乱数を入力系列とすると、フ
ィルタの出力系列は、R(m)の相関をもち、
【0016】
【数4】
【0017】確率変数の重み付算和に対し、分布関数の
形を保つ確率分布は正規分布以外にコーシ分布が知られ
ている。したがってフィルタの入力にコーシ分布を持つ
独立乱数を採用してもフィルタの出力系列の分布はコー
シ分布となり、コーシ分布から任意の確率分布をもつ乱
数系列への変換は先の正規分布の場合と同様な考え方に
従って行えばよい。
形を保つ確率分布は正規分布以外にコーシ分布が知られ
ている。したがってフィルタの入力にコーシ分布を持つ
独立乱数を採用してもフィルタの出力系列の分布はコー
シ分布となり、コーシ分布から任意の確率分布をもつ乱
数系列への変換は先の正規分布の場合と同様な考え方に
従って行えばよい。
【0018】いままでフィルタの出力xn は入力系列w
n とインパルス応答gn との畳み込み演算で表していた
が、つぎのように差分方程式で表すことができる。
n とインパルス応答gn との畳み込み演算で表していた
が、つぎのように差分方程式で表すことができる。
【0019】
【数5】
【0020】これの自己相関を取ってフーリエ変換する
と、パワースペクトル
と、パワースペクトル
【0021】
【数6】
【0022】で表される。この関係を用いてパワースペ
クトルから係数bn を決定し、以後その係数下にして差
分方程式を繰り返し計算して出力系列を得る。
クトルから係数bn を決定し、以後その係数下にして差
分方程式を繰り返し計算して出力系列を得る。
【0023】
【実施例】図1は本発明の相関ある乱数発生器の1実施
例である。乱数発生手段1から独立の乱数列を発生し、
この乱数発生器1の出力を決められた周波数特性を持つ
フィルタ2に入力する。フィルタ2の出力は定められた
相関を持つ乱数列となり、次の変換器3に入力される。
変換器3では入力された数字を別な数字に置き換えるだ
けである。
例である。乱数発生手段1から独立の乱数列を発生し、
この乱数発生器1の出力を決められた周波数特性を持つ
フィルタ2に入力する。フィルタ2の出力は定められた
相関を持つ乱数列となり、次の変換器3に入力される。
変換器3では入力された数字を別な数字に置き換えるだ
けである。
【0024】
【数7】
【0025】図2は図1の乱数発生手段の1実施例で、
一様乱数発生手段11と正規分布の逆関数に基づいた変
換手段12からなる。
一様乱数発生手段11と正規分布の逆関数に基づいた変
換手段12からなる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の乱数発生器
は、定められた相関と定められた確率分布を持つ乱数系
列を発生することを可能とする。
は、定められた相関と定められた確率分布を持つ乱数系
列を発生することを可能とする。
【図1】本発明の相関ある乱数発生器を示した説明図で
ある。
ある。
【図2】図1の乱数発生手段1の実施例を示した説明図
である。
である。
1 乱数発生手段 2 フィルター 3 変換器 11 一様乱数発生器 12 変換手段
Claims (4)
- 【請求項1】 独立な乱数系列を発生する乱数発生手段
と、前記乱数発生器の出力を入力するフィルタ演算器
と、前記フィルタ演算器の出力値を定められた関数に従
って変換する変換器とから成り、定められた相関関数及
び確率分布を持った乱数列を発生することを特徴とする
乱数発生器。 - 【請求項2】 前記乱数発生手段と、独立の正規分布の
乱数列を発生する乱数発生手段と、前記交換器で入力値
を正規分布の分布関数で交換し、更に希望する確率分布
関数の逆関数で交換することと同等な関数で変換するこ
とを特徴とする請求項1記載の乱数発生器。 - 【請求項3】 前記乱数発生手段を、独立のコーシ分布
の乱数列を発生する乱数発生手段として、前記変換器で
入力値をコーシ分布の分布関数で変換し、更に希望する
確率分布関数の逆関数で変換することと同等な関数で変
換することを特徴とする請求項1記載の乱数発生器。 - 【請求項4】 前記フィルタ演算器の演算を、差分方程
式で行うことを特徴とする請求項1記載の乱数発生器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315850A JPH05216630A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 相関のある乱数発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315850A JPH05216630A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 相関のある乱数発生器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05216630A true JPH05216630A (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=18070336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3315850A Withdrawn JPH05216630A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 相関のある乱数発生器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05216630A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008146526A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Le Tekku:Kk | 物理乱数生成装置及び物理乱数生成回路 |
JP2018005702A (ja) * | 2016-07-06 | 2018-01-11 | 日本電気株式会社 | 乱数生成装置、乱数生成方法、および乱数生成プログラム |
KR20190044550A (ko) * | 2017-10-20 | 2019-04-30 | 그래프코어 리미티드 | 신경망에서의 무작위성 생성 |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP3315850A patent/JPH05216630A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008146526A (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-26 | Le Tekku:Kk | 物理乱数生成装置及び物理乱数生成回路 |
JP2018005702A (ja) * | 2016-07-06 | 2018-01-11 | 日本電気株式会社 | 乱数生成装置、乱数生成方法、および乱数生成プログラム |
KR20190044550A (ko) * | 2017-10-20 | 2019-04-30 | 그래프코어 리미티드 | 신경망에서의 무작위성 생성 |
US10613833B2 (en) | 2017-10-20 | 2020-04-07 | Graphcore Limited | Generating randomness in neural networks |
US11334320B2 (en) | 2017-10-20 | 2022-05-17 | Graphcore Limited | Generating randomness in neural networks |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990204 |