JPH0517094Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、スキー用手袋、特に回転競技の使用
に適したスキー用手袋に関する。

（従来の技術とその問題点） スキーの回転競技は技巧的なスポーツで、ター
ン技術の最高な形であり、複数個所に設けた旗門
によつて制限されたコースを滑つてその所要時間
によつて勝敗が決定される。スタートから終点ま
での最短距離を滑るためには、各旗門のポ−ルに
極めて接近し、しかも猛烈なスピードで通過しな
ければならない。ポ−ルは、直径３〜４cmの丸棒
で構成され、屈曲性を有し、雪の上に約1.8ｍ突
出し、雪の下に約50〜70cm埋められて設置され
る。

スキーヤーは、最高の速度を得るため、上半身
を該ポ−ルに突き当てるようにしながら、該ポ−
ルを右手あるいは左手の小指側側部によりあたか
も空手のように擦りつけ、むしろ押し倒しながら
滑走する。そのため、スキー用手袋の小指の側部
に過大な擦過による引張力および衝撃力が作用す
る。

ところで、従来のスキー用手袋は、小指部が、
第２図に示すように、甲部１と、掌部２と、まち
３，４の４枚の皮革片を四隅で縫製され、パツド
５が甲部１のみに取りつけられて形成されてい
た。一方、最も激しい外力を受けるには、甲部１
とまち３または４との継目付近であり（右手袋と
左手袋とによりことなる）、この部分の縫目すな
わち接続部６または７が小指側側面となるとき、
ポ−ルによる引張力および衝撃力を有効に吸収す
ることができない。

スキー用手袋は上述したように特に小指部の屈
曲性にも優れているが必要であるが、従来のもの
は上述の構成によりこの要求も満たすことができ
なかつた。

本考案は従来のスキー用手袋の上述の問題点に
鑑みなされたものであつて、これらの問題点を解
決したスキー用手袋、特に回転競技すなわちスラ
ロームに好適に使用されるスキー用手袋を提供す
ることを目的とする。

（問題を解決するための手段） 本考案によるスキー用手袋は、甲部１と、該甲
部１に縫合された掌部２と、甲部１と掌部２に両
縁を縫合されたまち８とを有し、掌部２の外面に
パツド５を添着した小指部を包含することを特徴
として構成され、最も激しい外力を受ける小指側
部のまちを無くし、掌部を甲の部分まで延長さ
せ、延長された掌部の甲と側部に対応した部分に
パツドを付着し、該パツドを介してポ−ルに衝
突、擦過させるようにして使用される。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図に基づいて説明す
る。本考案にかかるスキー用手袋は、第３図及び
第４図に示すように、５本の指部を有し、そのう
ちの小指部の断面を第１図に示す。小指部以外の
他の４本の指部は、第２図に示す従来の指部と同
様に構成され、甲部と、掌部と、この両者を接続
する２枚のまちの合計４枚の皮革片を縫合した筒
状であり、親指以外の３本の甲部にパツドが添着
されている。

実施例の小指部は、第１図に示すように、１枚
のまち８と、両端を該まち８に接続された掌部２
とからなり、これらの接続部７，８はミシン等で
縫合され、掌部２の甲部および外側側部に延長さ
れた部分には衝撃吸収用のパツド５が縫合等によ
り添着される。第３図および第４図に示すスキー
用手袋は右手用であるが、右手用も実質的に同一
に構成される。

（考案の効果） 本考案によるスキー用手袋は、小指部の掌部、
外側側部および甲部の間に皮革片等の縫合部が存
在せず、またこの部分にパツドが添着されて構成
されるから、小指部の屈曲性に優れ、滑降競技等
においてスキーヤーが小指部をポ−ルに衝突させ
ても、手袋を形成する皮革片等が破損することが
なく、さらにポ−ルからの激しい外力を有効に吸
収してスキーヤーの手を保護することができる利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のスキー用手袋の小指
部の断面図、第２図は従来のスキー用手袋の指部
の断面図、第３図は本考案の実施例のスキー用手
袋の掌側の斜視図、第４図は本考案の実施例のス
キー用手袋の甲側の斜視図である。 １……甲部、２……掌部、３，４……まち、５
……パツド、６，７……接続部、８……まち。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 甲部１と、該甲部１に縫合された掌部２と、甲
   部１と掌部２に両縁を縫合されたまち８とを有
   し、掌部２の外面にパツド５を添着した小指部を
   包含することを特徴とするスキー用手袋。