JPH05159180A - 分電盤内の配線保護方法 - Google Patents

分電盤内の配線保護方法

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JPH05159180A
JPH05159180A JP32423891A JP32423891A JPH05159180A JP H05159180 A JPH05159180 A JP H05159180A JP 32423891 A JP32423891 A JP 32423891A JP 32423891 A JP32423891 A JP 32423891A JP H05159180 A JPH05159180 A JP H05159180A
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temperature
wiring
outside
gas
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JP32423891A
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Katsuo Izumi
勝夫 泉
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Hitachi Electronics Services Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】分電盤内で、MCCB端子と電線側端子との締
め付け不足によって生ずる発熱により電線絶縁外被温度
が過度に上昇した際、MCCBにより負荷への電流が突
然遮断され、焼損事故は免れてもコンピュータ負荷など
の場合に復旧に多大の労力を要する事態の発生を未然に
防止する方法を提供することにある。 【構成】負荷に到る電線の端子の近傍に夫々温度検出器
を取付け、温度検出器が取付部の温度が所定の温度を超
過したことを検出した信号を発生すれば、その信号を受
信した分電盤外部の警報装置は警報動作を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分電盤内で例えばコン
ピュータなどへの電力配線の外被の異常な温度上昇を検
出して、過電流遮断器等が動作する以前に警報を発生さ
せ、コンピュータシステムの計画的停止や縮退運転の実
施、更には分電盤自体の焼損防止をするようにした分電
盤内の配線保護システムに関する。
【0002】
【従来の技術】分電盤内の一般的な配線は、図11に示
すように、電源側にまず主電源入り切り用の主回路用遮
断器を設けてあり、その負荷側には分岐回路が構成さ
れ、更に各分岐回路に、それぞれ負荷に対する電源入り
切り用の遮断器(通常プラスチックモールド筐体内に格
納されMCCBと略称)が設けられている。例えば、M
CCB2の負荷側の装置に、短絡が生じたり規定以上の
電流が流れた場合、MCCB2のみ遮断し他の分岐回路
の系統には影響を与えないような方式で、配線を保護し
ている。通常これらの遮断器は、短絡のような一瞬にし
て大電流が流れる重大事故に対して短絡電流による大き
な電磁力を利用して瞬時に引き外す機構部分と、短絡電
流ほど大きくなく上記機構を動作させない程度の大電流
に対してバイメタルの経時的温度上昇による変形を利用
して引き外す機構部分の2部分で構成されており、図1
2は上記MCCBの動作特性を示すが、前者は図中の短
時限引き外し曲線に沿って、後者は長時限引き外し曲線
に沿って動作する。当然ながら電流値が正常すなわち規
定値以下の場合にはMCCBは全く動作しない。
【0003】高過ぎる温度により動作する機器としては
所謂サーマルリレーが一般的であるが、通常サーマルリ
レーは形状が大きく、高価でもあり、MCCBとの併用
はしない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分電盤内の
MCCBの保護範囲以外、すなわち電流値に関しては規
定値以下の正常な状態であって、負荷側の設備も正常に
稼働中にもかかわらず、分電盤内で発生する恐れのある
配線絶縁外被の焼損、及びそれから発展して生ずる全コ
ンピュータシステムの稼働停止や建屋内焼損などの事故
を未然に防止するようにした分電盤内の配線保護方法を
提供することを目的とする。
【0005】何故上記のようなことが必要になったか、
その背景をやや詳しく説明する。
【0006】規定以上の負荷を接続したためとか負荷側
の故障など規定値以上の大電流が流れて、MCCBが正
常に動作すればMCCBは本来の目的を果たしたことに
なるが、MCCBが突然動作した場合、コンピュータシ
ステム用分電盤の場合には、データのインプット、シス
テムの立ち上げ、システム立ち上げ後の確認などに多大
の時間を要する。かかる事態を避けるために、できるだ
け状況を事前に把握して、コンピュータシステムの計画
的停止準備や縮退運転の準備時間の確保ができることが
望ましい。一般に、大規模コンピュータシステムでは、
外部商用電源が瞬間的に停電した場合に備えて、内部メ
モリーの内容を外部の磁気記憶装置へ退避させるのに必
要な時間だけ電圧が持ち堪えるようにする設備、または
内部メモリーを其の儘に保持する手段を設置している
が、比較的規模の小さいコンピュータシステムでは、経
費の関係もあって、上記のような万全の設備を整えてい
ない場合もある。分電盤内のMCCBの動作が遅れてコ
ンピュータシステムが焼損するに至った場合に被害甚大
なことは勿論であるが、分電盤から発煙する程度でも、
MCCBが遮断して全コンピュータシステムを突然停止
させるに至れば上記のようなかなり手数のかかる損害を
蒙る。
【0007】しかし、従来の事故対策は、室内に煙感知
器を取付けたり、スプリンクラーやハロン消火器を設置
したりするような事後処理的な対策が主流であって、実
際には、分電盤内で煙が発生していたり、焼け焦げの臭
いが漂っていたのに、数日間も気付かず見逃していたよ
うな場合が少なくない。本発明者の調査によれば、分電
盤内の配線焼損の原因は、配線接続部の緩みに起因する
場合が多い。焼損に至るまでのメカニズムは以下の如く
である。まず接続個所で緩みのため接触抵抗が増加して
発熱する、この発熱が大きい場合は瞬時に焼損に至る
が、それほどでもない場合には経時的に次第に配線の絶
縁外被を劣化させ、更には芯線を構成している素線の一
部が断線し始め、配線導体内の電流密度が高くなってく
る。この段階になると発熱量は一段と増加し、接続部付
近の配線の絶縁外被が溶け始める。この熱は配線の芯線
を伝導して複数の配線が結束されている個所にまで伝わ
る。この時点でMCCBが動作すれば未だ被害は少なく
て済むが、MCCBを流れている電流の値は規定値以下
であるためMCCBは動作しないことが多い。やがて接
続部付近で端子部が溶け出したり、結束部の配線の絶縁
外被が溶け始めて短絡するまでに進む。このとき、アー
クが発生して他の端子間にも飛び火して一瞬にして焼損
させ、分電盤内の主電源用MCCBが動作する間もなく
全体の主電源を切断させるに至ることもある。このよう
なことを防止するため、配線接続部のねじ締め部の増し
締め、ネジロックなどを実施することになっているが、
一般に分電盤内には多数の接続部があり、ときには作業
者が既に充分締めたと勘違いしたためなどによる締め忘
れなどもあり、上記のような発煙レベルの事故の発生は
意外に多い。発明者はこのような調査、考察に基づいて
本発明に至ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、分電盤内の各配線端部の締め付け
端子近傍の絶縁外被の外側に、夫々、検出した配線の外
側の温度が所定値を越えた時は所定の信号を発生する機
能を備えた温度検出器を取付け、これらの温度検出器か
らの信号を分電盤の外部に設けた警報装置に伝達させ、
警報装置は何れかの温度検出器から前記信号を受信した
時は警報動作を実行し、かつ警報発生原因である配線を
特定できる機能を備えているようにした。このようにす
るには温度検出器からリード線を配線する必要がある
が、分電盤内の配線の実装密度が高く嵩張っていたり、
複雑な場合など、上記温度検出器から分電盤外部の警報
装置に至るリード線を布設することが極めて困難な場合
には、温度検出器に信号電波、信号音、または、強い又
は特異な臭またはガスを発生する機能をもたせ、かつ分
電盤内に、前記信号電波、信号音、または臭を感知した
時は、それを分電盤外部の警報装置へ伝達する信号中継
手段を付加して設置することにした。
【0009】
【作用】電線の絶縁外被が溶融したり燃え始める温度以
下の所定温度で警報信号を発するようにセットした温度
検出器を、接続端子の近くや発熱し易い電線結束部、銅
条締結部などの電線の絶縁外被の外側に取付けておけ
ば、上記のような完全な焼損、短絡などの大事故に至る
までに、必ず警報信号が出されて、警報装置が監視員の
点検確認を促す。分電盤内のすべての接続端子を完全な
締め付け状態にすることは作業員の注意力、記憶力など
に依存する点が多く、一応締め付けた後に鏡などの点検
工具を用いて側面からも点検しているが、配線状態によ
っては締め付け不十分な状態を発見することが困難な場
合も少なくないだけに、締め付け不十分や締め忘れ事故
を完全に絶滅することは出来ない。そのような場合に、
本発明によって大きな事故(後始末に手間のかかる事
故)に発展させないで済む。なお、警報装置内にタイマ
ーを内蔵させ、所定時間経過しても監視員などが気付か
ず何等対策されないような場合に対して、MCCBを強
制的に作動させるようにしても良い。
【0010】
【実施例】実施例の詳細な説明に先立って、まず本発明
が対象とする分電盤内部の状態について概要を説明す
る。
【0011】既出の回路図11に示した部分を具体的に
示すと図13に示すようになる。図中、MCCB1は主
回路用遮断器で、MCCB2〜MCCB7は各負荷回路用
遮断器である。勿論、必要に応じて負荷側のMCCBの
数はある程度任意に増減できる。主回路用遮断器MCC
1からメインブスバー2を経て、電線4によって各負
荷回路用遮断器MCCB2〜MCCB7へ分岐させるまで
の布線は製品工場で製作され、点検も容易で接続部の信
頼性も高い。しかし、それから先の負荷側電線8の配線
は現地作業となり、その接続作業者は不特定多数であ
り、必ずしも熟練者のみが従事するとは限らず、点検、
確認が不十分となる場合が生じ易く、その対策として本
発明がなされたのである。
【0012】図14は本発明一実施例分電盤の扉をあけ
た状態を示す図で、1は筐体、2はメインブスバー、3
は扉、4は電線、5はリード線、6は温度検出器電源
部、7は警報ユニット(中継手段兼警報装置)、8は負
荷側電線である。通常、本発明に係る温度検出器は極め
て小形で見難いので、図1にMCCB3に温度検出器8
0を取付けた状態の詳細図を示す。MCCB3の負荷側
電線8に夫々温度検出器80が装着され、リード線5に
よって検出器電源部6に接続されている。なお、扉3の
裏面には、図示を省略したが、通常、扉の表面から見易
いように、電圧計、電流計、電源灯などが取付けられ、
そのための渡り配線がされている。
【0013】温度検出器から警報ユニットへ取付け位置
の温度が所定の許容温度を越えたことを示す信号を送る
のは通常はリード線5に依るが、既述のように分電盤内
が電力配線を辛うじて行える程度で温度検出器用リード
線の配線が困難な場合には、電波、音響、臭(特殊なガ
ス)などリード線不要な手段で信号を送らなければなら
なくなる。従って、警報ユニット7は基本共通機能とし
て分電盤内の配線外被の何れかの個所で温度が異常に上
昇していることを、外部の人間へ、音響などで警報する
機能と、そのような状態にあることを見易く表示する機
能とを備え、更に上記のように信号伝達用にリード線を
使用できない場合には、電波受信機能、音響感知機能、
特異臭検出機能などを付加設置しなければならない。
【0014】図14に示すような構造の一般的な分電盤
では、扉を閉じると分電盤の内部空間は密閉された状態
になり、外部から遮断され、本発明に係る警報装置が設
置してなければ、発煙や発臭などの異常がよほど激しく
生じない限り、外部からは異常が感知されず、焼損によ
る突然の停電でやっと気付くような場合が多かった。本
発明ではこのような問題に対処して、最も発熱焼損事故
を生じ易い各配線の締め付け端子近くの絶縁外被の外側
に温度検出器を取付け、それにより分電盤外部の容易に
近付き易く見易い位置に設置した警報装置に音響や表示
による警報動作を実行させるようにしたのである。
【0015】比較的分電盤内の実装密度が低く、対象M
CCBの数が少ない場合には温度検出器から警報ユニッ
トまでの信号伝達にリード線を用いるのが適当である。
図1はリード線により許容温度超過信号を伝達するよう
にした本発明実施例の要部を示す図で、MCCB3の端
子に、既に接続用圧着端子9のすぐ近傍の絶縁外被の外
側にそれぞれ温度検出器80を装着した各負荷側電線8
を、夫々の端部に取付けた端子9を介して、ねじで締結
する直前の状態を示す図で、見易くするために締め付け
ねじは図示を省略してある。この図を見ても、接続部の
状態はかなり窮屈で、増し締めなどにより確実に接続し
たか否かを現場配線作業者が忘れてしまって、上から見
てねじが存在していれば接続は確実になされているもの
と誤認する恐れが十分あることが判る。
【0016】温度検出器80はどのような方式であって
も、極力小形堅牢に製作され、動作が確実で、なるべく
安価でなければならない。
【0017】図2は接点間の開路により信号を伝達する
ようにした実施例の温度検出器の概略構造を示す図で、
5はリード線、10は電線の絶縁外被、11は電線の芯
線、12はハウジング、13は接点バーA、14は接点
バーB、15は接点A、16は接点B、17はボス、1
8はメルトピース、19は受け板、20はコネクタ、2
1はバンド、22はつば、23はスカート部である。ス
カート部23の底部は絶縁外被10に密着するように曲
面に形成されている。警報ユニット7に到るリード線5
の端部に取付けたコネクタ20を接続し易いように、接
点バーA13、接点バーB14の先端は接栓構造として
ある。メルトピース18は絶縁外被10自体の溶融温度
と同じか又はそれより低い所定の温度で溶融する合金ま
たはワックス系統の材料よりなる。締め付けねじの締め
付け不良のために生じた大きな接触抵抗に電流が流れて
発生した熱が端子から芯線11により伝導されて外被1
0の温度を上昇させ、外被の温度が前記所定の温度に到
達するとメルトピース18が溶融して接点A15と接点
B16が離れる。この接点間の導通遮断がリード線5を
介して警報ユニットに検知され、警報ユニットは警報動
作を実行する。この場合は、警報ユニットは何れの電線
の端子で接触不良が生じているかを容易に特定して表示
することができる。
【0018】図3は通電中の抵抗体の周囲温度による抵
抗変化で信号を伝達させるようにした実施例の温度検出
器の概略構造を示す図で、また図4はその斜視図であ
る。24はポジティブサーミスタ、25はサーミスタ
線、26はL型接栓、27はL型コネクタ、28は取付
けボディ、29はサーミスタホルダ、30は取付板であ
る。この場合は、実施例1の場合の導通遮断の代りに比
較的急激な抵抗の上昇により警報ユニットを作動させ
る。この実施例も信号伝達をリード線で行うから、警報
ユニットは何れの電線の端子で接触不良が生じているか
を特定して表示することが容易にできる。
【0019】信号伝達用リード線の配線が困難な場合
に、電波を用いる場合は、温度検出器側で送信装置を動
作させるために電池を内蔵させる。これは市販の極小型
無線送信装置を動作させるのに適当な直流電源を電力配
線から得ようとすると、現状では、そのために温度検出
器全体が高価なものになってしまうからである。無線送
信装置を起動させるためのトリガ部分は、上記メルトピ
ース方式でもサーミスタ方式でも、或いは市販のIC温
度検出器(例えば松下電工製AN67015)などを用いても
よい。但し、待機状態では極めて低電力で済むようにす
ることが必要である。また、この場合は、価格を考慮す
ると、分電盤内の各温度検出器がそれぞれ異なる信号を
電波によって送信するようにすることは現在は困難であ
るから、警報ユニットでは何れかの電線の端子部で発熱
していることを警報し、何の電線の端子部かを特定する
機能は持たないものにする。しかし、温度によって変色
するようにした着色紙や塗料などが安価で市販されてい
るから、このような物と併用すれば、警報に応じて分電
盤の扉を開ければ、どの端子部での発熱が甚だしかった
ために警報動作したかは、目視により容易に判る。勿
論、送信用部品など適当な市販品が入手できるようにな
れば発熱個所を特定する方式にすればよい。警報ユニッ
ト側の受信装置は分電盤の扉の裏に1個設けるだけで済
むから、薄ければ、多少面積が大きくなっても差し支え
なく(十分大きなアンテナを設置することも容易)、ま
た其の電源も電池に限らず、商用電源から直接得ても良
い。なお、分電盤内部に設けるのは、電波に依る信号の
中継装置とし、この中継装置から分電盤外部のやや離れ
た個所に設けた集中警報装置までリード線または無線送
信装置で信号を伝達させても良い。
【0020】分電盤内は密閉され、外部からの音響は比
較的低くなり、内部で発生した音響は、その強さがそれ
ほど強くなくても容易に分電盤内部に設けたマイクロフ
ォンで検出できるから、電波の代りに音響によって温度
検出器からの信号を警報ユニットへ伝達させるようにす
ることも出来る。
【0021】図5は音響により信号を伝達させるように
した実施例の温度検出器を示す図で、ガスを封入したガ
ス袋45をガス袋ホルダ42内に入れ、内部に向けて穿
孔用ピン46が突出したキャップ47の雌ねじをホルダ
42外側の雄ねじに係合させて蓋をした状態を示してい
る。取付け個所の電線外被が温度上昇し、袋45の内部
のガスが膨張して所定の温度になればピン46により袋
が穿孔され、内部のガスが放出されるが、その際ガス噴
出孔44を通り、ガス放出音が生ずる。袋の内部に所望
温度付近に沸点を有する液体を封入しておけば、袋の膨
張は一層急激になる。図6は更にガス放出音を大きくす
るために熱収縮チューブ48の内部にガス袋45を入れ
た例を示す。ガス噴出孔47の構造とも関連させて警報
ユニット側のマイクロフォンはガス放出音に特に敏感に
なるようにしておく。この場合も分電盤の扉を開けたと
きに温度上昇した電線の端子部が目視特定できるよう
に、温度により変色する紙や塗料との併用が望ましい。
【0022】図7も音響により信号を伝達させるように
した他の実施例の温度検出器を示す図で、図8はそれを
電線外被に固定した状態を示す図である。図中、49は
ばねケース、50は共鳴板、51は渦巻ばね、52はば
ね固定軸、53は温度フューズ、54はフューズ固定
軸、55は熱風スリット、56は溝、57は共鳴板固定
ねじ、58は上部カバー固定ねじ、59は伝音用の孔を
穿孔した上部カバーである。渦巻ばね51の中心部は四
角に成形されており、四角なばね固定軸52に挿入し巻
き付けてある。渦巻ばね51の先端には温度フューズ5
3をひっかける孔を設けてあり、ばねケース49に収納
できるように巻き付けた後、温度フューズ53の片端を
温度フューズ固定軸54にひっかける。共鳴板50を溝
56に挿入し共鳴板固定ねじ57で固定する。上部カバ
ー59には、温度フューズ固定軸54、渦巻ばね固定軸
52と係合するように軸孔と伝音用の孔が設けられてお
り、上部カバー固定ねじ58によりばねケース49に固
定される。所定温度以上になるとばねケース49の下部
に設けた熱風スリット55からの熱気により温度フュー
ズ53が溶断する。熱風スリット55の大きさは溶断し
たフューズの破片が落下しない大きさにする。温度フュ
ーズが溶断すると、渦巻ばね51は膨らみながら先端部
が共鳴板50を打撃し、打撃音が発生して伝音用の孔を
通って分電盤内に伝搬し、これを警報ユニットのマイク
ロフォンが感知して警報動作を行う。この場合も、外部
からの音と間違わないようにフィルタなどにより対策す
る。
【0023】リード線を用いないで信号伝達を行うの
に、音響を用いるのは非常に昔から行われている方法で
あるが、近年に到って、ガス又は臭を検知する技術、装
置が開発されたので、本発明でも臭をリード線を用いな
い信号伝達手段の一つとして利用することにした。強い
臭を発生する物質は昔から多く知られている。
【0024】図9は臭またはガスを信号伝達手段に用い
た実施例の温度検出器を示す図で、図10はその斜視図
である。図中、60はテープ、61は発臭剤、62は発
臭孔で、接着剤を塗布したテープ60により発臭剤61
を、電線の端子近傍の絶縁外被の外側に取付ける。この
場合、発臭剤61は、絶縁外被が溶融する手前の温度
(例えばビニール電線では65〜80℃)でガス又は臭
を発生させる。この臭を警報ユニットの臭検知器(例え
ば相互薬工製ニオイセンサーSF−105)が検知した
ときは警報動作を行うようにする。臭検知器が進歩して
絶縁外被自体の焼損臭を感知可能になれば発臭剤は勿論
不要になる。この場合も温度上昇した電線端子を特定で
きるように温度により変色する紙や塗料の併用が望まし
い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、分
電盤内で主として端子締め付け不良などに起因する配線
の外被の異常な温度上昇を検出して、過電流遮断器等が
動作する以前に警報を発生させ、例えば負荷がコンピュ
ータシステムの場合に突然停電により停止したならばシ
ステム回復後に必要となる煩雑な作業を不要とし、未然
に対策することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リード線により許容温度超過信号を伝達するよ
うにした本発明実施例の要部を示す図である。
【図2】接点間の開路により信号を伝達するようにした
実施例の温度検出器の概略構造を示す図である。
【図3】通電中の抵抗体の周囲温度による抵抗変化で信
号を伝達させるようにした実施例の温度検出器の概略構
造を示す図である。
【図4】通電中の抵抗体の周囲温度による抵抗変化で信
号を伝達させるようにした実施例の温度検出器の取付状
態を示す斜視図である。
【図5】音響により信号を伝達させるようにした実施例
の温度検出器を示す図である。
【図6】更にガス放出音が大きくなるようにした実施例
の温度検出器を示す図である。
【図7】ばねが共鳴板を叩く時の音響により信号を伝達
させるようにした実施例の温度検出器を示す図である。
【図8】ばねが共鳴板を叩く時の音響により信号を伝達
させるようにした実施例温度検出器を電線外被外側に取
付けた状態を示す図である。
【図9】臭またはガスを信号伝達手段に用いた実施例の
温度検出器を示す図である。
【図10】臭またはガスを信号伝達手段に用いた実施例
の温度検出器を電線外被に取付けた状態を示す斜視図で
ある。
【図11】分電盤内部の一般的な配線を示す概略図であ
る。
【図12】MCCBの動作特性を説明するための図であ
る。
【図13】分電盤内部の配線状態を具体的に示す図であ
る。
【図14】本発明一実施例分電盤の扉をあけた状態を示
す図である。
【符号の説明】
1…筐体、 2…メインブスバー、 4…電線、 5…
リード線、 7…警報ユニット、 8…負荷側電線、
9…圧着端子、 10…電線の外被、 11…電線の芯
線、 18…メルトピース、 24…サーミスタ、 4
4…ガス噴出孔、45…ガス袋、 48…熱収縮チュー
ブ、 50…共鳴板、 51…渦巻ばね、53…温度フ
ューズ、 61…発臭剤、 62…発臭孔、 80…温
度検出器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分電盤内の各配線の端子近くの絶縁外被の
    外側に、夫々、検出した温度が所定値を越えた時は所定
    の信号を発生する機能を備えた温度検出器を取付け、こ
    れらの温度検出器からの信号を分電盤の外部に設けた警
    報装置に伝達させ、警報装置は何れかの温度検出器から
    前記信号を受信した時は警報動作を実行し、かつ警報発
    生原因である配線を特定する機能を備えていることを特
    徴とする分電盤内の配線保護方法。
  2. 【請求項2】分電盤内の各配線の端子近くの絶縁外被の
    外側に、夫々、検出した温度が所定値を越えた時は所定
    の信号電波を発生する機能を備えた温度検出器を取付
    け、かつ、前記信号電波を受信した時は其の信号を分電
    盤外部の警報装置へ伝達する信号中継手段を分電盤内に
    設置し、前記警報装置は何れかの温度検出器からの信号
    を受信した時は警報動作を実行するようにしたことを特
    徴とする分電盤内の配線保護方法。
  3. 【請求項3】分電盤内の各配線の端子近くの絶縁外被の
    外側に、夫々、ガスを封入し温度上昇により膨張して温
    度が所定値を越えた時は破裂するようにしたガス球を内
    蔵する温度検出器を取付け、更に、前記ガス球の破裂ま
    たはガス噴出音を感知した時は、それを分電盤外部の警
    報装置へ伝達する中継手段を分電盤内に設置し、前記警
    報装置は何れかの温度検出器でガス球破裂が生じたこと
    を検知すれば警報動作を実行するようにしたことを特徴
    とする分電盤内の配線保護方法。
  4. 【請求項4】分電盤内の各配線の端子近くの絶縁外被の
    外側に、夫々、撓ませた板ばねの端部を温度が所定値を
    越えた時は溶断する温度フューズにより固定し、温度フ
    ューズが溶断した時は前記板ばねの戻り力で共鳴板を叩
    くようにした温度検出器を取付け、更に、温度検出器か
    らの打撃音を検出した時は、それを分電盤外部の警報装
    置へ伝達する中継手段を分電盤内に設置し、前記警報装
    置は何れかの温度検出器で温度フューズが溶断したこと
    を検知すれば警報動作を実行するようにしたことを特徴
    とする分電盤内の配線保護方法。
  5. 【請求項5】分電盤内の各配線の端子近くの絶縁外被の
    外側に、夫々、温度が所定値を越えた時は、強い又は特
    異な臭を発生する発臭剤またはガス発生剤を内蔵した温
    度検出器を取付け、更に、前記特異臭またはガスに対す
    る検知器を備え、それが臭またはガスを検知した時は、
    それを分電盤外部の警報装置へ伝達する中継手段を分電
    盤内に設置し、前記警報装置は何れかの温度検出器から
    特異臭またはガスが発生したことを検知すれば警報動作
    を実行するようにしたことを特徴とする分電盤内の配線
    保護方法。
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