JPH0515765Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は靴に関し、特に胛被の後踵部が形崩れ
せず、履き易い靴に関する。

胛被が布帛、天然皮革、合成皮革等何れであつ
ても、長期間の履用を繰り返していると、履用を
するための足入れ時に、胛被の踵後部が足踵部の
下面と接触し形状が崩れたり、甚だしい場合に
は、踏付けられて前倒し状になるケースさえあつ
た。

通常、このような胛被後踵部の形崩れや前倒し
状になるのを防ぐために、剛性や弾性等を有する
補強材が使用されていたが、前記現象を確実に防
ぐことができなかつた。

本考案は、上記のような従来の靴が有していた
欠点を除去しようとするものであり、図面に示す
ような、胛被１の後踵部２に前下り状に形状記憶
ニツケルーチタン合金よりなるＵ字状金属線３を
有する靴を提供することによつて、前記目的を達
成したのである。

図面において、形状記憶ニツケルーチタン合金
よりなるＵ字状金属線３は表布４と裏布５との間
にあつて糸６，６の縫着によつて、胛被１の後踵
部に前下り状に固定されているが、形状記憶ニツ
ケルーチタン合金よりなるＵ字状金属線３の固定
方法は、前記方法に拘束されるものではなく、見
栄えがするように着色等をして表布４の外面に出
してもよい。

本考案に利用される形状記憶ニツケルーチタン
合金は、常温乃至体温近く、例えば10〜40℃の範
囲では記憶している形状になつており、且つ適度
の弾性を有する（いわゆる超弾性になつている）
ものが使用される。

前記範囲は、温暖地等で履く靴に使用される温
度範囲であるが、その他、寒冷地等で履く靴に使
用される場合の温度範囲は当然低く設定されたも
のが使用される。

前記本考案の靴は、胛被１の後踵部２に前下り
状に形状記憶ニツケルーチタン合金よりなるＵ字
状金属線３を有するので、長期間の履用中、靴に
繰り返し足入れするとき、足踵部の下面が胛被１
の後踵部２に当たつても、仮令、踏付けられた瞬
時に前倒し状になつても、前記金属線３の超弾性
的性質の故、直ちに復元し、外観は常時良好な状
態に保持される。しかも、副次的効果として、後
踵部２に補強材として使用されていわゆる月型を
省略することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の靴の一例を示す一部切欠斜視図
である。 １……胛被、２……後踵部、３……形状記憶ニ
ツケルーチタン合金よりなるＵ字状金属線、４…
…表布、５……裏布、６，６……糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胛被１の後踵部２に、前下り状に形状記憶ニツ
   ケルーチタン合金よりなるＵ字状金属線３を有す
   る靴。