JPH05146456A - 永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復処置及び既製冠 - Google Patents
永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復処置及び既製冠Info
- Publication number
- JPH05146456A JPH05146456A JP33785091A JP33785091A JPH05146456A JP H05146456 A JPH05146456 A JP H05146456A JP 33785091 A JP33785091 A JP 33785091A JP 33785091 A JP33785091 A JP 33785091A JP H05146456 A JPH05146456 A JP H05146456A
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- JP
- Japan
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- crown
- tooth
- paste
- resin
- jacket
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 永久歯や乳歯の歯冠に光重合コンポジットレ
ジン等で予め作製しておいた既製冠を採用する。 【構成】 永久歯や小児乳臼歯用のジャケット冠を予め
光重合コンポジットレジンや硬質レジンで作製し，支台
歯を全周シャンファータイプでマージン形成し，光重合
レジンのペーストをこのジャケット冠内に築盛し，次い
でペーストを重合し，支台歯に被せて形態修正と研磨を
行い，歯頚部の適合性等を充分にし，合着剤を塗布し，
支台歯にこのジャケット冠を嵌着する。 【効果】 象牙質のジャケット冠は技工性や審美性に優
れる。ペーストやジャケット冠共に適度の弾力と硬さを
有するために，咬合性は良い。
ジン等で予め作製しておいた既製冠を採用する。 【構成】 永久歯や小児乳臼歯用のジャケット冠を予め
光重合コンポジットレジンや硬質レジンで作製し，支台
歯を全周シャンファータイプでマージン形成し，光重合
レジンのペーストをこのジャケット冠内に築盛し，次い
でペーストを重合し，支台歯に被せて形態修正と研磨を
行い，歯頚部の適合性等を充分にし，合着剤を塗布し，
支台歯にこのジャケット冠を嵌着する。 【効果】 象牙質のジャケット冠は技工性や審美性に優
れる。ペーストやジャケット冠共に適度の弾力と硬さを
有するために，咬合性は良い。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は永久歯や乳歯の臼歯に被
せる既製冠及びその歯冠修復処置に関し，修復処置が簡
単で審美的に優れた歯冠を提供する。
せる既製冠及びその歯冠修復処置に関し，修復処置が簡
単で審美的に優れた歯冠を提供する。
【０００２】
【従来の技術】歯科臨床での歯冠修復処置の占める割合
は，口腔衛生活動の普及，歯科治療の進歩により，減少
の傾向を示している。しかし，歯髄処置を必要とするよ
うな崩壊の激しい臼歯腐食は決して稀なものではなく，
更に，歯髄処置後の歯冠修復処置にも，既製の永久歯や
乳歯の臼歯用歯冠（金属及び暫間的なレジン歯冠）を採
用する。耐久性と強度に優れた金属歯冠は，技工操作が
不要なため，来院一回の処置で完了する利点はあるが審
美性に欠け，歯頚部の適合性やコンタクト，咬合関係の
回復等に関して問題がある。また，既製レジン歯冠はあ
くまで暫間的使用のため本来強度不足や耐久性に難点が
ある。これらを改善したものとして，陶材を用いた方法
があるが，治療回数が多く，コストが高い。
は，口腔衛生活動の普及，歯科治療の進歩により，減少
の傾向を示している。しかし，歯髄処置を必要とするよ
うな崩壊の激しい臼歯腐食は決して稀なものではなく，
更に，歯髄処置後の歯冠修復処置にも，既製の永久歯や
乳歯の臼歯用歯冠（金属及び暫間的なレジン歯冠）を採
用する。耐久性と強度に優れた金属歯冠は，技工操作が
不要なため，来院一回の処置で完了する利点はあるが審
美性に欠け，歯頚部の適合性やコンタクト，咬合関係の
回復等に関して問題がある。また，既製レジン歯冠はあ
くまで暫間的使用のため本来強度不足や耐久性に難点が
ある。これらを改善したものとして，陶材を用いた方法
があるが，治療回数が多く，コストが高い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】象牙質の質感を有する
レジンタイプの歯冠は，審美性や加工性，咬合性等の点
で優れているが，耐久性や強度不足であり，永久歯や乳
歯の臼歯用歯冠としては採用され難いのが現状である。
永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠及びペーストには，高い弾
性率，引張強さ，曲げ強さ，圧縮強さなどに優れた特性
が要求される。近年開発された光重合レジンのうち，モ
ノマーの分子構造及びフィラーの粒度，形態，含有量等
を適当に限定すれば，永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠に要
求される上記条件に適合しええるとの知見に達した。こ
の光重合レジンは，化学重合レジンと比べて練和時に於
ける気泡の混入がなく，物理的特性は金属歯冠に匹敵
し，且つ，象牙質の質感を有するに到った。この光重合
コンポジットレジンを永久歯や乳歯の臼歯用の既製冠に
採用したのが本発明である。
レジンタイプの歯冠は，審美性や加工性，咬合性等の点
で優れているが，耐久性や強度不足であり，永久歯や乳
歯の臼歯用歯冠としては採用され難いのが現状である。
永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠及びペーストには，高い弾
性率，引張強さ，曲げ強さ，圧縮強さなどに優れた特性
が要求される。近年開発された光重合レジンのうち，モ
ノマーの分子構造及びフィラーの粒度，形態，含有量等
を適当に限定すれば，永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠に要
求される上記条件に適合しええるとの知見に達した。こ
の光重合レジンは，化学重合レジンと比べて練和時に於
ける気泡の混入がなく，物理的特性は金属歯冠に匹敵
し，且つ，象牙質の質感を有するに到った。この光重合
コンポジットレジンを永久歯や乳歯の臼歯用の既製冠に
採用したのが本発明である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】永久歯や乳歯の臼歯用用
のジャケット冠を予め光重合レジンや硬質レジン等で作
製しておき，支台歯（被冠すべき永久歯や乳歯の臼歯）
を全周シャンファータイプでマージン形成し，歯冠高を
約1.5 〜2.0 ミリに設定し, 光重合レジン等のペースト
をこのジャケット冠内に肉盛し，咬合面の形成を行った
のち重合し，支台に被せて形態修正と研磨を交互に繰り
返し，歯頚部の適合性や咬合性を充分にし，接着性の合
着剤をペースト内面に塗布し，支台歯にこのジャケット
冠を嵌着する。歯冠の素材として，光重合コンポジット
レジンや硬質レジンを使用し，永久歯や乳歯の各臼歯毎
に３〜４種類のサイズを予め成形しておく。
のジャケット冠を予め光重合レジンや硬質レジン等で作
製しておき，支台歯（被冠すべき永久歯や乳歯の臼歯）
を全周シャンファータイプでマージン形成し，歯冠高を
約1.5 〜2.0 ミリに設定し, 光重合レジン等のペースト
をこのジャケット冠内に肉盛し，咬合面の形成を行った
のち重合し，支台に被せて形態修正と研磨を交互に繰り
返し，歯頚部の適合性や咬合性を充分にし，接着性の合
着剤をペースト内面に塗布し，支台歯にこのジャケット
冠を嵌着する。歯冠の素材として，光重合コンポジット
レジンや硬質レジンを使用し，永久歯や乳歯の各臼歯毎
に３〜４種類のサイズを予め成形しておく。
【０００５】
【作用】光重合コンポジットレジンからなるジャケット
冠は，金属歯冠に比べて容易に研磨できる。破折等の発
生を未然に防止しつつ，歯頚部の適合性や咬合性等の微
調整を正確にでき，技工操作は飛躍的に向上する。一般
に永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠高は大きくとれないが，
横幅は充分である。高洞（歯の穿孔部）の髄腔内と，歯
の外周壁面との相互作用でジャケット冠はフィラーを介
して確実に保持される。ジャケット冠とフィラーが，共
に光重合コンポジットレジンを素材にしているので，両
者間の接着力は大きく，咀嚼時の荷重に対して充分耐え
ることができる。また，ジャケット冠とフィラーが適度
の弾力と硬さを有するので，咀嚼時に支台歯に加わる応
力は分散される。
冠は，金属歯冠に比べて容易に研磨できる。破折等の発
生を未然に防止しつつ，歯頚部の適合性や咬合性等の微
調整を正確にでき，技工操作は飛躍的に向上する。一般
に永久歯や乳歯の臼歯用の歯冠高は大きくとれないが，
横幅は充分である。高洞（歯の穿孔部）の髄腔内と，歯
の外周壁面との相互作用でジャケット冠はフィラーを介
して確実に保持される。ジャケット冠とフィラーが，共
に光重合コンポジットレジンを素材にしているので，両
者間の接着力は大きく，咀嚼時の荷重に対して充分耐え
ることができる。また，ジャケット冠とフィラーが適度
の弾力と硬さを有するので，咀嚼時に支台歯に加わる応
力は分散される。
【０００６】
【実施例】フィラー含有量が多いハイブリット型のコン
ポジットレジンを光重合レジンに採用し，永久歯や乳歯
の臼歯用のジャケット冠１を光重合レジンで予め作製
し，支台歯（被冠すべき永久歯や乳歯の臼歯）形成時の
マージン形態は，辺縁部の強度を得るために全周シャン
ファータイプのみで，歯肉縁上にする。歯冠高（クリア
ランスで図のｈ）を可及的に大きくする必要があり，ｈ
＝１．５ミリに設定する。支台歯３の高洞（歯の穿孔
部）の髄腔内と充分な横幅によってジャケット冠（既製
歯冠）の保持力を高める。ペースト３を築盛したジャケ
ット冠１を，上記の如く成形した支台歯３に圧入する。
咬合面の調整等を終了した後，このジャケット冠を取り
出し，光重合を表面より１〜２分間実行し，ジャケット
冠１内に肉盛されたペースト２を光重合する。ジャケッ
ト冠１と支台歯３との嵌め合わせやコンタクトやマージ
ンの形態修正を行う。その後，口腔内にて試適と調整を
行い，接着性の合着剤を塗布し，ジャケット冠１を支台
歯３に嵌着する。
ポジットレジンを光重合レジンに採用し，永久歯や乳歯
の臼歯用のジャケット冠１を光重合レジンで予め作製
し，支台歯（被冠すべき永久歯や乳歯の臼歯）形成時の
マージン形態は，辺縁部の強度を得るために全周シャン
ファータイプのみで，歯肉縁上にする。歯冠高（クリア
ランスで図のｈ）を可及的に大きくする必要があり，ｈ
＝１．５ミリに設定する。支台歯３の高洞（歯の穿孔
部）の髄腔内と充分な横幅によってジャケット冠（既製
歯冠）の保持力を高める。ペースト３を築盛したジャケ
ット冠１を，上記の如く成形した支台歯３に圧入する。
咬合面の調整等を終了した後，このジャケット冠を取り
出し，光重合を表面より１〜２分間実行し，ジャケット
冠１内に肉盛されたペースト２を光重合する。ジャケッ
ト冠１と支台歯３との嵌め合わせやコンタクトやマージ
ンの形態修正を行う。その後，口腔内にて試適と調整を
行い，接着性の合着剤を塗布し，ジャケット冠１を支台
歯３に嵌着する。
【０００７】臨床例として，光重合コンポジットレジン
のジャケット冠１を，複数の子供と大人に実施した。歯
髄処置を施したのち所定の工程を行ったもので，結果は
頗る良好である。
のジャケット冠１を，複数の子供と大人に実施した。歯
髄処置を施したのち所定の工程を行ったもので，結果は
頗る良好である。
【０００８】
【発明の効果】要するに，本発明は永久歯や乳歯の臼歯
用のジャケット冠１を予め光重合レジンや硬質レジンで
作製しておき，支台歯辺縁部の強度を低下しないように
マージン形成し，光重合レジン等のペースト２をこのジ
ャケット冠１内に肉盛し，このペーストを重合し，支台
に被せて形態修正と研磨を行い，歯頚部の適合性や咬合
性を充分にし，接着性の合着剤をペースト内面等に塗布
し，支台歯にこのジャケット冠１を嵌着するために，象
牙質のジャケット冠１を永久歯や乳歯の臼歯用に採用す
ることができ，違和感がなく審美的に優れた歯冠修復処
置が可能になった。適度の弾力性と硬度を有する光重合
コンポジットレジン製の歯冠及びペーストは，優れた咬
合性とコンタクトそして歯頚部の適合性を保証し，診療
回数も従来より少なくて済み，永久歯や乳歯の臼歯用治
療に大いなる福音をもたらす。
用のジャケット冠１を予め光重合レジンや硬質レジンで
作製しておき，支台歯辺縁部の強度を低下しないように
マージン形成し，光重合レジン等のペースト２をこのジ
ャケット冠１内に肉盛し，このペーストを重合し，支台
に被せて形態修正と研磨を行い，歯頚部の適合性や咬合
性を充分にし，接着性の合着剤をペースト内面等に塗布
し，支台歯にこのジャケット冠１を嵌着するために，象
牙質のジャケット冠１を永久歯や乳歯の臼歯用に採用す
ることができ，違和感がなく審美的に優れた歯冠修復処
置が可能になった。適度の弾力性と硬度を有する光重合
コンポジットレジン製の歯冠及びペーストは，優れた咬
合性とコンタクトそして歯頚部の適合性を保証し，診療
回数も従来より少なくて済み，永久歯や乳歯の臼歯用治
療に大いなる福音をもたらす。
【図１】永久歯や小児乳歯の臼歯にジャケット冠を被せ
た状態の説明図である。
た状態の説明図である。
１ ジャケット冠 ２ ペースト ３ 支台歯
Claims (4)
- 【請求項１】 永久歯や乳歯の臼歯用のジャケット冠を
予め光重合レジンや硬質レジン等で作製しておき，支台
歯（被冠すべき臼歯）を全周シャンファータイプでマー
ジン形成し，歯冠高を約1.5 〜2.0 ミリに設定し, 光重
合レジン等のペーストをこのジャケット冠内に肉盛し，
光重合し，歯頚部の適合性や咬合性更にはコンタクトを
充分にし，接着性の合着剤をペースト内面に塗布し，支
台歯にこのジャケット冠を嵌着する，永久歯や乳歯の臼
歯部歯冠修復処置 - 【請求項２】 永久歯や乳歯の臼歯用用のジャケット冠
を予め光重合レジンや硬質レジンで作製しておき，支台
歯辺縁部の強度を低下しないようにマージン形成し，光
重合レジン等のペーストをこのジャケット冠内に肉盛
し，このペーストを重合し，支台歯に被せて形態修正と
研磨を行い，歯頚部の適合性や咬合性を充分にし，接着
性の合着剤をペースト内面等に塗布し，支台歯にこのジ
ャケット冠を嵌着する，永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復
処置 - 【請求項３】 フィラー含有量が多いハイブリット型の
コンポジットレジンを光重合レジンに採用し，永久歯や
乳歯の歯冠を光重合レジンで予め作製し，支台歯（被冠
すべき臼歯）を全周シャンファータイプでマージン形成
し，歯冠高を可及的に大きく処置し, 光重合レジン等の
ペーストをこのジャケット冠内に肉盛し，支台歯に嵌入
して型取りした後この支台歯を取り出し，肉盛したペー
ストを光重合し，接着性の合着剤をペースト内面に塗布
し，支台歯にこのジャケット冠を嵌着する，永久歯や乳
歯の臼歯部歯冠修復処置 - 【請求項４】 永久歯や乳歯の臼歯用ジャケット冠を，
フィラー含有量が多いハイブリット型の光重合コンポジ
ットレジン或いは，硬質レンジで予め複数種類程度作製
する，既製冠
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33785091A JPH05146456A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復処置及び既製冠 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33785091A JPH05146456A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復処置及び既製冠 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05146456A true JPH05146456A (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=18312569
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33785091A Pending JPH05146456A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 永久歯や乳歯の臼歯部歯冠修復処置及び既製冠 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05146456A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101287812B1 (ko) * | 2011-10-31 | 2013-07-26 | 주식회사 하스 | 세라믹 유치관 및 세라믹 유치관과 상악 전유치 간의 결합구조와 방법 |
-
1991
- 1991-11-27 JP JP33785091A patent/JPH05146456A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101287812B1 (ko) * | 2011-10-31 | 2013-07-26 | 주식회사 하스 | 세라믹 유치관 및 세라믹 유치관과 상악 전유치 간의 결합구조와 방법 |
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