JPH05144100A - 磁気光学記録媒体 - Google Patents

磁気光学記録媒体

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JPH05144100A
JPH05144100A JP20999791A JP20999791A JPH05144100A JP H05144100 A JPH05144100 A JP H05144100A JP 20999791 A JP20999791 A JP 20999791A JP 20999791 A JP20999791 A JP 20999791A JP H05144100 A JPH05144100 A JP H05144100A
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JP
Japan
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optical recording
layer
magneto
component
reflective layer
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JP20999791A
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Egon Dr Hellstern
エゴン、ヘルシユテルン
Horst Hilgers
ホルスト、ヒルガース
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Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B11/00Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10582Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
    • G11B11/10589Details

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 読取信号の強度を低下させずに記録媒体の磁
気光学記録層の耐食性が増加するようにその反射層を改
良する。 【構成】 磁気光学記録媒体10は、透明基材1、少な
くとも一つの誘電層2、磁気光学記録層3および反射層
4からなる。さらに、反射層4と磁気光学記録層3との
間に別の誘電層5を配置することができる。反射層4
は、少なくとも2つの金属成分AおよびBからなり、そ
れらの成分の比率は、例えば反射層の面に対して垂直方
向に、一つの成分Bの濃度勾配が0〜10原子%になる
様に、反射層の厚さ全体に渡って変化する。磁気光学記
録層3に面した反射層4の内側における成分Aの比率は
100原子%であり、反射層4の外側に向かってゼロに
減少することができる。反射層4の成分Aは例えば純粋
なアルミニウムであり、反射層4の成分Bは、Zr、T
a、TiおよびCrからなるグループから選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、透明な基材、少なくとも一つの
誘電層、磁気光学記録層および反射層からなる磁気光学
記録媒体に関する。
【0002】磁気光学記録媒体においては、一般に、磁
気光学記録層、または磁気光学記録層上に存在する誘電
層に、一般にアルミニウム、銅、金または銀の層である
反射層をスパッター法により施す。この反射層は2つの
重要な機能を果たす必要がある。すなわち、一方で、磁
気光学記録層における追加のファラデー回転の結果、よ
り高い信号を得るために、記録された情報を読み取るた
めの入射レーザー光を磁気光学記録層または記憶層上に
反射する必要がある。信号強度は記録媒体構造全体の反
射係数に比例するので、この反射層の反射係数は使用す
るレーザー光波長に対してできるだけ大きくすべきであ
る。他方、反射層は、すぐ下にある、または誘電層によ
り分離されている磁気光学記録層を保護する。特にアル
ミニウムの反射層の場合、不動態化する作用があり、腐
食の進行を防止するAl2 3 の層が開放側つまり外側
に生じ、その上に保護層を施す。
【0003】しかし、アルミニウム層の腐食防止は、例
えば水や空気中に少量存在する塩化物イオンの攻撃に耐
えられない。塩素は、腐食の写真から分かる様に、アル
ミナの保護層を破壊し、アルミニウム層に特徴的な細孔
を形成する。この腐食は、反射体材料のアルミニウムに
他の元素を合金化することにより遅らせる、または防ぐ
ことができる。これらの物質には、タンタル、チタン、
ジルコニウム、クロム、等がある。
【0004】そこで、ヨーロッパ特許出願EP−A−0
296888号は、透明基材、中間層、磁気光学記録層
および反射層からなる磁気光学記録媒体を開示している
が、その反射層はアルミニウムとタンタルの合金を含
む。磁気光学記録層は反射層と中間層との間に位置して
いる。別の実施形態では、磁気光学記録媒体が透明基
材、磁気光学記録層、反射層および有機保護層からな
り、反射層は磁気光学記録層と有機保護層との間に配置
されている。保護層は同様に金属酸化物または非金属酸
化物、または金属または非金属の窒化物からなる。これ
らの物質の中で、酸化タンタルおよび窒化ケイ素が保護
層に好適である。反射層はAlTa、AlTi、AlZ
r、AlPt、AlSi、AlまたはTaからなること
ができる。これらの金属を反射層のアルミニウムと合金
化することにより、一般に記録媒体の耐腐食性が僅かに
増加する。しかし、重大な欠点は、異なった元素を合金
化する度に、アルミニウムの反射係数および吸収係数が
低下し、そのために読み取った信号の信号/ノイズ比ま
たは信号強度が低下することである。
【0005】米国特許第4,861,671号は、酸素
に対して不透過性の外側層および磁気光学記録層を保護
する内側層からなる、2層式保護層を有する磁気光学記
録媒体を記載している。外側層は例えばアルミナからな
り、内側層は窒化アルミニウムまたは他の非酸化物性化
合物からなる。この酸化物および非酸化物層は、不連続
層を形成する、または連続的および段階的に一方から他
方へ変化することができる。段階的な層は、酸素および
窒素の反応性ガス雰囲気中でアルミニウムの反応性スパ
ッタリングにより、その反応性ガスの流量をスパッタリ
ング中に窒素から酸素に連続的に変化させることによ
り、形成することができる。
【0006】文献アプライドフィジックスレター51
(7)1987、542−544頁には、磁気光学合金
を酸化および腐食から保護するための不連続二重被覆が
記載されている。問題の被覆は、空気中で不動態化する
クロムまたはアルミニウムの様な金属、および例えばニ
オブの拡散層からなる二重被覆フィルムである。この二
重保護フィルムは、磁気光学合金中に拡散することがあ
る不連続な不動態化した金属保護層と比較して、耐腐食
性および酸素に対する保護性が高い。
【0007】本発明の目的は、読取り信号の信号強度を
低下させずに、記録媒体の磁気光学記録層の耐腐食性が
増加する様に、磁気光学記録媒体の反射層を改良するこ
とである。別の目的は、その様な反射層の製造方法を提
供することである。
【0008】本発明の目的は、冒頭に記載する種類の磁
気光学記録媒体であって、反射層が少なくとも2つの金
属成分AおよびBからなり、それらの成分の比率変化に
より、反射層に対して垂直方向に濃度勾配が形成される
ことを特徴とする磁気光学記録媒体により達成される。
【0009】本発明のその他の展開では、反射層の、磁
気光学記録層に面した内側にある成分Aの比率は100
原子%であり、反射層の外側に向かって減少する。それ
に応じて、成分Bの比率は反射層の厚さと共に増加し、
反射層の外側で10原子%に達する。
【0010】本発明の一実施形態では、反射層の成分A
は純粋なアルミニウムであり、反射層の成分BはZr、
Ta、TiおよびCrからなるグループから選択した金
属である。
【0011】磁気光学記録層上またはその磁気光学記録
層に施した誘電層上にターゲットの成分をイン−ライン
スパッタリングすることにより、磁気光学記録媒体の反
射層を製作する方法では、スパッタリングの際に、磁気
光学記録媒体を先ず純粋な金属成分Aからなるターゲッ
トの第一部分を通過させ、続いて成分Aおよび少なくと
も一つの他の金属成分Bからなるターゲットの第二部分
を通過させる。
【0012】本発明に係わる方法の別の実施形態では、
希ガス雰囲気中で、磁気光学記録層上、またはその磁気
光学記録層上に施した誘電層上に成分Aのスパッタリン
グおよび同時に成分AおよびBのスパッタリングを行
う。
【0013】本発明の利点は、反射層の厚さが非常に小
さい場合に、アルミニウムである成分Aの優れた反射特
性が、反射層の面に対して垂直方向の2つの成分Aおよ
びBの濃度勾配形成により本質的に維持され、その上、
2つの成分AおよびBの合金が存在する反射層の外側が
十分な腐食防止および酸化防止効果を発揮することにあ
る。
【0014】以下に、添付の図面を参照しながら、本発
明を詳細に説明する。図1の断面図は、透明基材1、誘
電層2、磁気光学記録層3および反射層4からなる記録
媒体10を示す。
【0015】記録媒体10の別の実施形態を図2の断面
図に示す。この実施形態が図1の実施形態と異なってい
る点は、基材1、誘電層2および磁気光学記録層3に加
えて、磁気光学記録層3と反射層4との間にもう一つの
誘電層5が配置されていることだけである。
【0016】記録媒体10の透明基材1は、ポリカーボ
ネートPC、ガラスまたはポリメタクリル酸メチルPM
MAの様な公知の材料からなる。誘電層2または5は、
AlN、Ta2 3 、SiO、SiN、Si34 等の
薄層である。磁気光学記録層には、希土類および遷移金
属の2成分、3成分、4成分または5成分合金が好適で
ある。
【0017】反射層4は少なくとも2つの金属成分Aお
よびBからなり、その比率は反射層の厚さ全体に渡って
変化する、すなわち成分AおよびBは、以下に詳細に説
明する様に、反射層4に対して垂直方向に濃度勾配を有
する。反射層4の成分Aは特に純粋なアルミニウムが好
ましいが、銅、金および銀もこの目的に好適である。反
射層の成分Bは、ジルコニウム、タンタル、チタンおよ
びクロムからなるグループから選択された金属である。
反射層4の濃度勾配は、成分A:Bの原子百分率が10
0%:0%〜0%:100%の範囲内である。成分A:
Bの原子百分率が100%:0%〜90%:10%の範
囲内の濃度勾配を使用するのが好ましい。つまり、成分
Aは、磁気光学記録層3またはその上に存在する誘電層
5に面した反射層4の内側で100%の比率で存在し、
反射層4の外側に向かって90%まで減少するのに対
し、成分Bの比率は反射層の内側で0%であり、反射層
の外側で10%になる。特に、反射層4の濃度勾配は、
成分A:Bの原子百分率が100:0〜95.5:4.
5の範囲内である。この関係を、反射層4の成分Bの勾
配11を反射層の厚さ全体に渡って示す、図3に図式的
に示す。反射層の内側、すなわち座標系の原点では成分
Bの比率が0原子%であるのに対し、反射層の外側では
10原子%まで増加する。それに応じて、図1の磁気光
学記録層3または図2の誘電層5に面した反射層の内側
では、成分Aの比率が100原子%であり、反射層4の
外側に向かって90原子%に減少する。成分Aに関する
濃度勾配の変化は図3には示していない。
【0018】反射層4の成分AおよびBにさらに別の成
分Cを加えることができるが、該成分Cも同様に、Z
r、Ta、TiおよびCrからなるグループから選択さ
れた、ただし成分Bとは異なる金属、または炭素、ケイ
素、リン、ホウ素等の非金属成分でよい。成分Cも同様
に反射層4の面に対して垂直方向に濃度勾配を有する。
【0019】図1および2の磁気光学記録層3は、例え
ばTbCo、TbFe、TbFeCo、GdTbCo、
GdTbFe、GdTbFeCo、TbFeCoPt、
TbFeCoSe、DyTbFeCo、DyTbFeC
oPt、DyTbFeCoSeまたは磁気光学記録材料
として公知の合金の様な類似の多成分合金からなる。
【0020】図4は、主成分がアルミニウムである反射
層の厚さ全体に渡るジルコニウムの原子%を示し、図5
および図6は、主成分がやはりアルミニウムである反射
層の厚さ全体に渡るタンタルの原子%を示す。これら
は、異なったターゲット形態a、bおよびdを使用して
スパッタリング処理した反射層に対する、いわゆる「ラ
ザフォード−後方散乱」測定(RBS)である。これら
のターゲット配置を以下に図8(a)−8(d)を参照
しながら詳細に説明する。図4は、AlZrの反射層に
対して、座標系の原点に位置する反射層の外側から、約
150nmの厚さを有する反射層の内側に向かって、ジル
コニウムの濃度勾配を示す。この反射層は、非対称構造
を有する形態dのターゲットを使用してスパッタリング
した。ジルコニウム濃度は反射層の内側で約1.3原子
%であり、反射層の外側では2.8原子%の値に増加す
る。図5によるRBS測定は、AlTaからなり、形態
aのターゲットを使用してスパッタリングした反射層に
対して行う。この型のターゲットは、2つの成分アルミ
ニウムおよびタンタルの分布が対称的なので、スパッタ
リングの際に反射層の厚さ全体に渡って濃度勾配はほと
んど生じない。反射層中のタンタル比率は、約150nm
厚の反射層の内側および外側の両方で約7原子%であ
る。反対に、図6によるRBS測定では、AlTaの反
射層でタンタルの濃度勾配が示されている。この反射層
は、図8(b)による形態bのターゲットを使用してス
パッタリングした。このターゲット形態bは、2つの成
分アルミニウムおよびタンタルの非対称配置を有し、そ
の結果、反射層の厚さ全体に渡って濃度勾配が形成され
ている。タンタルの比率は反射層の内側で約3.6原子
%であり、反射層の外側に向かって約5.7原子%の値
に増加している。
【0021】図7は、反射層を施すための、幾つかはす
でに被覆してある多くの透明基材上にターゲット6をス
パッタリングするための方法を図式的に示す。基材はパ
レット9の上に配置され、そのパレットが矢印Sの方向
に複合材料ターゲットを通過する。ターゲット6は、必
須成分としてアルミニウムを含み、それにジルコニウ
ム、タンタル、チタン、クロム、等からなるグループか
ら選択した元素を加えて調製する。イン−ラインスパッ
タリングの際、パレット9は被覆すべき基材と共にこの
ターゲット6を通過する。図7に断面で示すターゲット
6は、純アルミニウムの第一部分7、およびアルミニウ
ムに加えて、Zr、Ta、TeまたはCrの様な金属
の、上記のグループの元素の一つを含む第二の部分8か
らなる。パレット9は、基材が成分Aだけ、すなわち純
アルミニウムだけを含む第一部分7を最初に通過する様
に、ターゲット6を通過する。そのため、純アルミニウ
ム層が先ず記録媒体の磁気光学記録層上に、またはその
磁気光学記録層を覆う誘電層上に堆積する。パレット9
が移動するにつれて、基材はターゲットの第二部分8を
通過し、その結果、成分AおよびBの合金層が純アルミ
ニウム層の上に堆積する。成分AおよびBからなる層
が、反射層の外側、すなわち雰囲気に面している、また
はなお施すべき被覆に面している側に存在する。これに
よって、純成分A、すなわちアルミニウムの層が磁気光
学記録層またはその磁気光学記録層にスパッタリングに
より施された誘電層に面する様に、反射層に対して垂直
の方向に、成分AおよびBの濃度勾配が生じる。つま
り、一方で、磁気光学記録層に最も近い所にアルミニウ
ムの非常に良好な反射特性が維持され、他方、アルミニ
ウムおよび他の金属成分からなる合金層が反射層の外側
に存在し、腐食および酸化に対する保護効果を十分に発
揮する。
【0022】上に述べた様に、図8(a)−8(d)
は、記録媒体の反射層4を製作するための、各種のター
ゲット形態a〜dを平面図で示す。ターゲット6の2つ
の実施形態aおよびcは対称的である、すなわち第一部
分7および第二部分8は同じ構造を有する。これらの2
つの実施形態では、パレット9が、図7に示す様に、矢
印Sの方向で、あるいはその逆の方向でターゲットを通
過するかは重要ではなく、どちらの場合も、反射層に対
して垂直方向に濃度勾配は事実上生じない。図8(a)
および8(c)における形態aおよびcに示す様に、タ
ーゲットの両部分とも主成分A、特にアルミニウム、お
よび成分Bからなり、その成分Bはプラグ9の形でター
ゲット内に挿入された、ジルコニウム、タンタル、チタ
ンおよびクロムからなるグループから選択された金属で
ある。これに関して、注意すべきは、クロムは他の成分
であるジルコニウム、チタンまたはタンタルの様に棒状
ではなく、チップの形でこれらのターゲットの基本構造
に結合させる。図8(a)により、ターゲット形態a
は、成分Bの個々のプラグ9の中心線mに関して完全な
対称性を有する。この中心線は、この区域ではスパッタ
リングが起こらないので、ターゲット材料を節約するた
めに、その大部分がカバー12により覆われている。図
8におけるターゲット形態cは、第一部分7における成
分Bのプラグ9が、そのターゲット6の第二部分8で隣
接する2つのプラグの間にそれぞれ位置するので、中心
線mに対して対称性が限られている。形態cと形態aの
もう一つの違いは、形態cの隣接するプラグの間隔が形
態aにおける間隔よりも大きいことである。
【0023】図8(b)および8(d)に示すターゲッ
ト形態bおよびdは、ターゲット5の中央線mに関して
非対称構造を有し、図7に断面で示すターゲット6に本
質的に対応する。パレットの移動方向Sで見て、図7に
おけるパレット9上の、被覆すべき基材は先ずターゲッ
ト形態bまたはdの第一部分7に到達し、次いで第二部
分8を通過する。これら2つのターゲット形態の第一部
分7は、中央線まで成分A、特にアルミニウムのみから
なり、第二部分8は成分Aおよび合金成分Bの両方を含
む。これら2つのターゲット形態bおよびdの唯一の違
いは、ターゲット形態bにおける成分Bのプラグ9の間
隔がターゲット形態dにおける間隔よりも小さいことで
ある。
【0024】これらの異なったターゲット形態a〜dを
使用して、例えばアルミニウム/ジルコニウム反射層を
作製した。図8(a)〜8(d)に示すターゲット形態
を使用してスパッタリングした反射層の信号/ノイズ比
CNRを図9に示す。この目的のために、対応する書込
み/読取り試験を反射層に行い、それぞれの場合に信号
/ノイズ比を求めた。ターゲット形態aを使用してスパ
ッタリングした反射層の信号/ノイズ比が54dBで最も
低くいのに対し、ターゲット形態dを使用して製作した
反射層の信号/ノイズ比が56dBで最も高いことが分か
った。これらの測定は、書込みレーザー出力8mW、周波
数2.7 MHzおよびパルス持続時間t=90ns、および
記録媒体上35mmの半径で行った。無論、書込みレーザ
ーの他の運転データおよび組成の異なった記録媒体によ
り、より高い信号/ノイズ比の値を得ることもできる。
【0025】図10〜13は、直径5.25インチの記
録ディスクのための、アルミニウム、およびジルコニウ
ム、チタン、タンタルおよびクロムからなるグループか
ら選択した金属の反射層に対する、書込みレーザー出力
全体に渡る詳細な信号/ノイズ比CNR(dB)を示す。書
込みレーザー出力をmWで表し、レーザーを周波数3.7
MHz およびパルス持続時間が内径で50nsec、外径で7
0nsecで運転する。測定は、それぞれ記録ディスクの、
30mmの内径および59mmの外径で行った。個々の反射
層はターゲット形態a〜dを使用して作製した。書込み
が可能になるレーザー出力の限界値は、反射層中の成分
Bの比率が高くなるほど、低レーザー出力に移行するこ
とが明らかである。ターゲットの成分Bとしてジルコニ
ウム、チタン、タンタルおよびクロムを有するすべての
反射層において、ターゲット形態aを使用して調製した
反射層はターゲット形態bおよびcを使用して調製した
反射層よりも感度が高いことが分かる。これらの反射層
はターゲット形態dを使用して製作した反射層よりも感
度が高く、すべての反射層が純アルミニウム反射層より
も感度が高い。最も高い信号/ノイズ比CNRは、ター
ゲット形態dを使用してスパッタリングした反射層で得
られる。図13(a)および13(b)に関して注意す
べきは、クロムは棒状ではなくチップの形でのみ製造さ
れるので、アルミニウムおよびクロム成分を含むターゲ
ットは、ターゲット形態a〜dでは製作できないことで
ある。そのため、アルミニウムおよびクロムからなり、
ターゲット形態a〜dとは異なった形態を有するアルミ
ニウムおよびクロムのターゲットを使用してスパッタリ
ングした反射層の信号/ノイズ比を測定した。このター
ゲットは、そのターゲット表面全体に渡って、2つの成
分、アルミニウムおよびクロムが一定の比率で存在する
ターゲットである。
【0026】図14は、成分Aとしてアルミニウム、成
分Bとしてジルコニウム、チタンまたはタンタルからな
る反射層の反射率を示す。これらの反射層は、図8
(a)〜8(d)に示すターゲット形態a〜dを使用し
てスパッタリングした。aで表す反射層のそれぞれが最
も低い約70〜72%の反射率を示すのに対し、dで表
す反射層のそれぞれが最も高い約80〜86%の反射率
を示すことが明らかである。aで表す反射層は十分に合
金化した反射層である、すなわちターゲット6の第一部
分7および第二部分8の両方が、同等の状態における成
分AおよびBからなる。図5に関して上に述べた様に、
これらの反射層における濃度勾配は事実上ゼロである。
dで表す反射層はいわゆる準合金層である、すなわちタ
ーゲットの第一部分7が成分Aだけを含むのに対し、第
二部分はさらに成分Bを含むが、その比率はbおよびc
で表す反射層におけるよりも低い。dで表す反射層は、
すべての反射層の中で最も高い濃度勾配を有し、その
上、最も高い反射率、および反射層の外側における合金
化程度が高いために、酸化および腐食に対する高い耐性
を有する。下記の表は、ターゲット形態a〜dを使用し
てスパッタリングした各種の反射層の反射率を数値で示
す。このターゲットの成分Aはアルミニウムであり、成
分Bはジルコニウム、チタンまたはタンタルである。タ
ーゲット形態aおよびcの場合、このターゲット6の両
部分7、8は十分に合金化され、成分Bの比率はそれぞ
れ9および4.5原子%であった。ターゲット形態bお
よびdの場合、ターゲット6の各部分7は合金化されな
かったのに対し、ターゲット6の部分8は十分に合金化
され、成分Bの比率はそれぞれ9または4.5原子%ま
でであった。それに応じて、それぞれ0−9および0−
4.5原子%の範囲の濃度勾配が得られた。
【0027】図15は、ターゲット形態aおよびdを使
用してスパッタリングした各種の複合材料反射層4に対
する屈折率および吸収係数を示す。ターゲット形態
dを使用して調製した反射層の屈折率nは約1で、一般
にターゲット形態aを使用して調製した反射層の屈折率
約1.7に比べて低いことが明らかである。各種の複合
材料反射層に対する吸収係数は4.4〜4.8であ
り、低い方の値はターゲット形態cを使用したジルコニ
ウムおよびターゲット形態dを使用したチタンで得られ
ている。高い方の値k=4.8は、ジルコニウムおよび
タンタルで得られているが、どちらもターゲット形態b
によるものである。
【0028】屈折率の値はより低い方が、より高い反射
率に繋がり、したがって、記録媒体の層構造全体の反射
が大きくなるので、より有利である。
【0029】 成分A Al 反射層のスパッタリングに使用したターゲットの 成分B Zr Ti Ta ターゲット形態a〜d 70.1 71.4 70.8 a=ターゲットの両部分7、8とも十分に合金化、 成分Bは9原子%、濃度勾配ほとんど0 79.1 78.7 78.0 b=ターゲットの部分7は合金化せず、部分8は十 分に合金化、成分Bは9原子%まで、 反射率 濃度勾配0−9原子% 79.4 78.8 77.5 c=ターゲットの両部分7、8とも十分に合金化、 成分Bは4.5原子%、濃度勾配ほとんど0 82.5 80.2 80.0 d=ターゲットの部分7は合金化せず、部分8は十 分に合金化、成分Bは4.5原子%まで、 濃度勾配0−4.5原子%
【図面の簡単な説明】
【図1】反射層を磁気光学記録層に直接施した記録媒体
の断面図。
【図2】磁気光学記録層に付けた誘電層に、反射層をス
パッタリングにより施した記録媒体の断面図。
【図3】反射層の厚さに対する反射層の成分Bの勾配を
図式的に示す図。
【図4】反射層の厚さに対するジルコニウムの原子%を
示すグラフ。
【図5】反射層の厚さに対するタンタルの原子%を示す
グラフ。
【図6】反射層の厚さに対するタンタルの原子%を示す
グラフ。
【図7】反射層のイン−ラインスパッタリングにおいて
複合材料ターゲットを通過する被覆基材の移動を図式的
に示す図。
【図8】各種のターゲット形態を示す図。
【図9】図8(a)〜8(d)に示すターゲット形態の
スパッタリングにより施したAlZr反射層の信号/ノ
イズ比CNRを示す図。
【図10】光学記録ディスクの内径および外径におけ
る、アルミニウムおよびZrからなる反射層に対する、
書込みレーザー出力と信号/ノイズ比CNRとの関係を
示すグラフ。
【図11】光学記録ディスクの内径および外径におけ
る、アルミニウムおよびTiからなる反射層に対する、
書込みレーザー出力と信号/ノイズ比CNRとの関係を
示すグラフ。
【図12】光学記録ディスクの内径および外径におけ
る、アルミニウムおよびTaからなる反射層に対する、
書込みレーザー出力と信号/ノイズ比CNRとの関係を
示すグラフ。
【図13】光学記録ディスクの内径および外径におけ
る、アルミニウムおよびCrからなる反射層に対する、
書込みレーザー出力と信号/ノイズ比CNRとの関係を
示すグラフ。
【図14】図8(a)〜8(d)に示すターゲット形態
を使用してスパッタリングにより施したアルミニウム、
ジルコニウム、チタンまたはタンタルの反射層の反射率
を示す図。
【図15】図8(a)〜8(d)に示すターゲットを使
用してスパッタリングにより施したアルミニウムおよび
ジルコニウム、チタンまたはタンタルの反射層の屈折率
および吸収係数を示す図。
【符号の説明】
1 透明な基材 2 誘電層 3 磁気光学記録層 4 反射層 5 誘電層 6 ターゲット 7 第一部分 8 第二部分 10 磁気光学記録媒体

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な基材、少なくとも一つの誘電層、磁
    気光学記録層および反射層からなる磁気光学記録媒体で
    あって、前記反射層(4)が少なくとも2つの金属成分
    AおよびBからなり、それらの成分の比率変化により、
    前記反射層に対して垂直方向に濃度勾配が形成されてな
    ることを特徴とする磁気光学記録媒体。
  2. 【請求項2】反射層(4)の、磁気光学記録層(3)に
    面した内側における成分Aの比率が100原子%であ
    り、反射層(4)の外側に向かって減少することを特徴
    とする、請求項1に記載する磁気光学記録媒体。
  3. 【請求項3】反射層(4)の濃度勾配が、成分A:Bの
    原子百分率で100:0〜0:100の範囲内であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載する磁気光学記録媒
    体。
  4. 【請求項4】成分Bの比率が反射層(4)の厚さと共に
    増加し、反射層の外側で10原子%に達することを特徴
    とする、請求項2に記載する磁気光学記録媒体。
  5. 【請求項5】反射層(4)の濃度勾配が、成分A:Bの
    原子百分率で100:0〜90:10の範囲内、特に9
    5.5:4.5であることを特徴とする、請求項3に記
    載する磁気光学記録媒体。
  6. 【請求項6】反射層(4)の成分Aが純粋なアルミニウ
    ム、銅、銀または金であることを特徴とする、請求項1
    に記載する磁気光学記録媒体。
  7. 【請求項7】反射層(4)の成分Bが、Zr、Ta、T
    iおよびCrからなるグループから選択された金属であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載する磁気光学記録
    媒体。
  8. 【請求項8】反射層(4)が、成分AおよびBに加え
    て、さらに、反射層(4)の面に対して垂直方向に濃度
    勾配を有する別の成分Cを含み、その成分Cは、Zr、
    Ta、TiおよびCrからなるグループから選択された
    金属であるが、成分Bとは異なる、またはC、Si、
    P、B等からなるグループから選択された非金属である
    ことを特徴とする、請求項1に記載する磁気光学記録媒
    体。
  9. 【請求項9】反射層(4)が、GdTbFe、GdTb
    Co、TbFeCo、TbFeCoPtまたはTbFe
    CoSeからなる磁気光学記録層(3)に施されている
    ことを特徴とする、請求項3に記載する磁気光学記録媒
    体。
  10. 【請求項10】反射層(4)が、磁気光学記録層(3)
    を覆う、SiN、Si3 4 、SiO、SiO2 、Al
    NまたはTa2 3 からなる誘電層(5)に施されてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載する磁気光学記録
    媒体。
  11. 【請求項11】磁気光学記録層上またはその磁気光学記
    録層に施した誘電層上に、ターゲットの成分をイン−ラ
    インスパッタリングすることにより、磁気光学記録媒体
    の反射層を製作する方法であって、スパッタリングの際
    に、磁気光学記録媒体(10)を先ず純粋な金属成分A
    からなるターゲット(6)の第一部分(7)を通過さ
    せ、続いて、別の金属成分Bまたは成分Aおよび成分B
    からなる、ターゲット(6)の第二部分(8)を通過さ
    せることを特徴とする、方法。
  12. 【請求項12】希ガス雰囲気中で、磁気光学記録層
    (3)上、またはその磁気光学記録層(3)上に施した
    誘電層(5)上に成分Aのスパッタリングおよび同時に
    成分Bまたは成分AおよびBのスパッタリングを行うこ
    とを特徴とする、請求項11に記載する方法。
  13. 【請求項13】スパッタリング工程が、反射層(4)の
    成分Aとしてアルミニウム、銅、金または銀をスパッタ
    リングし、同時に、成分Aとしてのこれらの金属の一
    つ、およびZr、Ta、Ti、Crからなるグループか
    ら選択された金属を成分Bとしてスパッタリングするこ
    とからなることを特徴とする、請求項12に記載する方
    法。
JP20999791A 1990-07-27 1991-07-26 磁気光学記録媒体 Pending JPH05144100A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4023884.9 1990-07-27
DE19904023884 DE4023884A1 (de) 1990-07-27 1990-07-27 Magnetooptisches aufzeichnungsmedium

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05144100A true JPH05144100A (ja) 1993-06-11

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JP (1) JPH05144100A (ja)
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL8102283A (nl) * 1981-05-11 1982-12-01 Philips Nv Optisch uitleesbare informatieschijf met een reflectielaag gevormd uit een metaallegering.
DE3425578A1 (de) * 1984-07-11 1986-01-16 Polygram Gmbh, 2000 Hamburg Optisch auslesbarer plattenfoermiger informationstraeger hoher speicherdichte
EP0368194B1 (en) * 1988-11-07 1998-06-17 Hitachi, Ltd. Magneto-optical recording medium

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EP0468391A2 (de) 1992-01-29
EP0468391A3 (en) 1993-01-13
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