JPH05141605A - ボイラ過熱器下部ベンドの防食方法 - Google Patents
ボイラ過熱器下部ベンドの防食方法Info
- Publication number
- JPH05141605A JPH05141605A JP3304795A JP30479591A JPH05141605A JP H05141605 A JPH05141605 A JP H05141605A JP 3304795 A JP3304795 A JP 3304795A JP 30479591 A JP30479591 A JP 30479591A JP H05141605 A JPH05141605 A JP H05141605A
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- JP
- Japan
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- lower bend
- boiler superheater
- corrosion
- heat insulating
- insulating material
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- Withdrawn
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボイラ過熱器の下部ベンドの防食方法に関す
る。 【構成】 ボイラ過熱器下部ベンドの表面に、25wt
%Crからなるオーステナイト系ステンレス鋼のスタッ
ドを多数取り付け、その隙間をAl2 O3 ,Cr 2 O3
及びMgOからなる断熱材で被覆してボイラ過熱器下部
ベンドを防食する方法。
る。 【構成】 ボイラ過熱器下部ベンドの表面に、25wt
%Crからなるオーステナイト系ステンレス鋼のスタッ
ドを多数取り付け、その隙間をAl2 O3 ,Cr 2 O3
及びMgOからなる断熱材で被覆してボイラ過熱器下部
ベンドを防食する方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はSO2 ガス,Na2 SO
4 ,V2 O5 ,K3 Na(SO4)2 ,Na 2 CO3 及
びNaCl等からなる付着灰で腐食されるボイラ過熱器
の下部ベンドの防食方法に関する。
4 ,V2 O5 ,K3 Na(SO4)2 ,Na 2 CO3 及
びNaCl等からなる付着灰で腐食されるボイラ過熱器
の下部ベンドの防食方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラ過熱器の下部ベンド部は燃焼ガス
を直接受けるために温度が上昇しやすく、さらにSO2
ガスにさらされ、またNa2 SO4 ,V2 O5 ,K3 N
a(SO4 )2 ,Na2 CO3 及びNaCl等が付着し
やすいため加速的な腐食を受ける場合がある。このた
め、このベンド部には比較的耐食性が良好な18%Cr
−8%Ni系のオーステナイト系材料が使用されてい
る。
を直接受けるために温度が上昇しやすく、さらにSO2
ガスにさらされ、またNa2 SO4 ,V2 O5 ,K3 N
a(SO4 )2 ,Na2 CO3 及びNaCl等が付着し
やすいため加速的な腐食を受ける場合がある。このた
め、このベンド部には比較的耐食性が良好な18%Cr
−8%Ni系のオーステナイト系材料が使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ボイラ過熱器の下部ベ
ンドには比較的耐食性が良好な18%Cr−8%Ni系
オーステナイト系材料が使用されているが、V2 O5 及
びNaCl等が存在すると、バナジウムアタックあるい
は塩化物腐食により加速的に腐食する場合がある。
ンドには比較的耐食性が良好な18%Cr−8%Ni系
オーステナイト系材料が使用されているが、V2 O5 及
びNaCl等が存在すると、バナジウムアタックあるい
は塩化物腐食により加速的に腐食する場合がある。
【0004】本発明は上記技術水準に鑑み、上述したよ
うな腐食を防止しうるボイラ過熱器の下部ベンドの防食
方法を提供しようとするものである。
うな腐食を防止しうるボイラ過熱器の下部ベンドの防食
方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はボイラ過熱器下
部ベンドの表面に、25wt%Crからなるオーステナ
イト系ステンレス鋼のスタッドを多数取り付け、その隙
間をAl2 O3 ,Cr 2 O3 及びMgOからなる断熱材
で被覆することを特徴とするボイラ過熱器下部ベンドの
防食方法である。
部ベンドの表面に、25wt%Crからなるオーステナ
イト系ステンレス鋼のスタッドを多数取り付け、その隙
間をAl2 O3 ,Cr 2 O3 及びMgOからなる断熱材
で被覆することを特徴とするボイラ過熱器下部ベンドの
防食方法である。
【0006】
【作用】ボイラ過熱器下部ベンドに25wt%Crから
なるオーステナイト系ステンレス鋼のスタッドを千鳥格
子状に取り付け、その隙間をAl2 O3 ,Cr2 O3 及
びMgOからなる断熱材で被覆する。これにより次のよ
うな効果が生じ腐食を防止できる。 (1)下部ベンド管の表面は断熱材で被覆されているた
めに、SO2 等のガス及びNa2 SO4 ,V2 O5 ,K
3 Na(SO4 )2 ,Na2 CO3 及びNaCl等と接
触しにくい。 (2)また断熱材により下部ベンド管のメタル温度上昇
も防止できる。
なるオーステナイト系ステンレス鋼のスタッドを千鳥格
子状に取り付け、その隙間をAl2 O3 ,Cr2 O3 及
びMgOからなる断熱材で被覆する。これにより次のよ
うな効果が生じ腐食を防止できる。 (1)下部ベンド管の表面は断熱材で被覆されているた
めに、SO2 等のガス及びNa2 SO4 ,V2 O5 ,K
3 Na(SO4 )2 ,Na2 CO3 及びNaCl等と接
触しにくい。 (2)また断熱材により下部ベンド管のメタル温度上昇
も防止できる。
【0007】なお、ここで25wt%Crからなるオー
ステナイト系ステンレス鋼のスタッドを取り付けた理由
は次のとおりである。 (1)断熱材の剥離防止 (2)スタッドの耐食性を向上させるために25wt%
Crとした。
ステナイト系ステンレス鋼のスタッドを取り付けた理由
は次のとおりである。 (1)断熱材の剥離防止 (2)スタッドの耐食性を向上させるために25wt%
Crとした。
【0008】
【実施例】図1は径50mm×厚さ5.4mmの寸法を
有するSUS321HTB(18%Cr−8%Ni)の
ボイラチューブ下部ベンド1に径10mm×長さ15m
mの寸法を有するSUS310(25%Cr−20%N
i)のスタッド2をアークの溶接により取り付け、その
隙間をAl2 O3 :27wt%,Cr2 O3 :27wt
%及びMgO:18wt%からなる断熱材3で被覆した
状況を示す断面図である。
有するSUS321HTB(18%Cr−8%Ni)の
ボイラチューブ下部ベンド1に径10mm×長さ15m
mの寸法を有するSUS310(25%Cr−20%N
i)のスタッド2をアークの溶接により取り付け、その
隙間をAl2 O3 :27wt%,Cr2 O3 :27wt
%及びMgO:18wt%からなる断熱材3で被覆した
状況を示す断面図である。
【0009】上記構造による下部ベンド1の耐食性を調
査するために、次のような実験を行った。下部ベンド1
を被覆した断熱材3の表面に、Na2 SO4 (70wt
%),K 3 Na(SO4 )2 (20wt%)及びNaC
l(10wt%)4を3mmの厚さで塗布し、これを6
00℃で1000時間,SO2 :500ppm,O2 :
5%,CO2 :10%,残N2 の雰囲気で過熱し腐食試
験を行った。
査するために、次のような実験を行った。下部ベンド1
を被覆した断熱材3の表面に、Na2 SO4 (70wt
%),K 3 Na(SO4 )2 (20wt%)及びNaC
l(10wt%)4を3mmの厚さで塗布し、これを6
00℃で1000時間,SO2 :500ppm,O2 :
5%,CO2 :10%,残N2 の雰囲気で過熱し腐食試
験を行った。
【0010】その後下部ベンド1の腐食状況を調査する
ために、断熱材3を強制的に剥離させ、酸洗液(5%H
ClヒビロンA100)で洗浄し表面を表面粗さ計で測
定した。
ために、断熱材3を強制的に剥離させ、酸洗液(5%H
ClヒビロンA100)で洗浄し表面を表面粗さ計で測
定した。
【0011】なお、ここでは比較のためにスタッド2及
び断熱材3を施工していない裸管についても同様の試験
を行った。
び断熱材3を施工していない裸管についても同様の試験
を行った。
【0012】図2は表面粗さ計により測定した最大浸食
深さを示したものである。図からわかるように本発明の
最大浸食深さは数μm5と非常に浅いのに対して裸管の
それは6 100μmと非常に深かった。
深さを示したものである。図からわかるように本発明の
最大浸食深さは数μm5と非常に浅いのに対して裸管の
それは6 100μmと非常に深かった。
【0013】この理由は当然のことではあるが、本発明
のものはNa2 SO4 ,K3 Na(SO4 )2 及びNa
Clが断熱材に阻止されてメタル境界まで進入していき
にくいためであり、一方裸管ではNa2 SO4 ,K3 N
a(SO4 )2 及びNaClがメタル境界に接している
ためと理解できる。
のものはNa2 SO4 ,K3 Na(SO4 )2 及びNa
Clが断熱材に阻止されてメタル境界まで進入していき
にくいためであり、一方裸管ではNa2 SO4 ,K3 N
a(SO4 )2 及びNaClがメタル境界に接している
ためと理解できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の防食方法は、断熱材で下部ベン
ド表面を被覆しているため、SO2 ガス,Na2 S
O4 ,V2 O5 ,K3 Na(SO4 )2 ,Na2 CO3
及びNaClと接触しにくい。 このため下部ベンドの腐食を防止することができ
る。 また断熱材により下部ベンド管のメタル温度上昇も
防止できる。 さらに、スタッド構造にしているために、断熱材の
剥離を防止することができる。
ド表面を被覆しているため、SO2 ガス,Na2 S
O4 ,V2 O5 ,K3 Na(SO4 )2 ,Na2 CO3
及びNaClと接触しにくい。 このため下部ベンドの腐食を防止することができ
る。 また断熱材により下部ベンド管のメタル温度上昇も
防止できる。 さらに、スタッド構造にしているために、断熱材の
剥離を防止することができる。
【図1】本発明の一実施例の説明図
【図2】本発明の効果を示す図表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 晨 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ボイラ過熱器下部ベンドの表面に、25
wt%Crからなるオーステナイト系ステンレス鋼のス
タッドを多数取り付け、その隙間をAl2 O 3 ,Cr2
O3 及びMgOからなる断熱材で被覆することを特徴と
するボイラ過熱器下部ベンドの防食方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304795A JPH05141605A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | ボイラ過熱器下部ベンドの防食方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304795A JPH05141605A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | ボイラ過熱器下部ベンドの防食方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05141605A true JPH05141605A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=17937332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3304795A Withdrawn JPH05141605A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | ボイラ過熱器下部ベンドの防食方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05141605A (ja) |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP3304795A patent/JPH05141605A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990204 |