JPH05129388A - 電位可観測集積回路及び電位観測装置 - Google Patents

電位可観測集積回路及び電位観測装置

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JPH05129388A
JPH05129388A JP28832391A JP28832391A JPH05129388A JP H05129388 A JPH05129388 A JP H05129388A JP 28832391 A JP28832391 A JP 28832391A JP 28832391 A JP28832391 A JP 28832391A JP H05129388 A JPH05129388 A JP H05129388A
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JP
Japan
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potential
conductor
integrated circuit
light
insulator
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JP28832391A
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English (en)
Inventor
Takehiro Kamata
剛弘 鎌田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部電位が外部から観測可能な集積回路を提
供する。 【構成】 未知の電位105が印加されているアルミ薄
膜による第1の導電体101と、酸化膜102を挟んで
接している電位制御手段106によって0Vの電位を与
えられたアルミ薄膜よりなる第2の導電体103との間
には、トンネル電流が流れる。これにより両導電体間の
電位差に依存したエネルギーを持つ光が放射され、光路
110上に置かれた光電子増倍管108で検出され、マ
ルチチャンネルアナライザ109でそのエネルギースペ
クトルを分析し、それによって導電体101の絶対電位
を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路内の電位を観
測することが可能な構造を持つ集積回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路はその集積度を飛躍的に
向上させており、それに従いその内部により多くの機能
ブロックを内包するに至り、外部から内部状態を破壊す
る事なく信号線の電位を直接観測できることが設計検証
およびテストの面からも重要な技術となりつつある。以
下図面を参照しながら、上記した従来の電位測定装置の
一例であるEBテスタ(Electron Beam Tester)につい
て説明する。図4は従来のEBテスターの構成を示す概
略図である。図4において、試料405に未知の電圧4
09が印加されている。401は集束された電子線、4
02はその電子線401を偏向させる偏向板である。4
03は発生した2次電子を集めるための電圧410が印
加された第1グリッドであり、404はグリッド403
を通過した2次電子のうちあるエネルギー以下の電子を
排除するための電圧411が印加された第2グリッドで
ある。406は2次電子の電荷量を検出するための2次
電子検出器であり、407は2次電子検出手段406で
検出された電荷による電流をを測定する電流計である。
【0003】以上のように構成されたEBテスターにつ
いて、以下その動作について図5を用いて説明する。ま
ず電子線401は、偏向板402により試料405の任
意の位置に照射される。電子線を照射されると、その位
置の電位に固有のエネルギー分布をもつ2次電子が生成
される。この2次電子のエネルギー分布は測定位置の電
位が0Vの時、図5aのように数eVの所にピークをも
つ分布となるが、測定位置が負の電位をもつ場合その分
布は、図5bのようにエネルギーの高い方にシフトす
る。このシフト量は、測定位置の電位に対応する。得ら
れた2次電子は、数十Vの正の電圧410が印加された
第1グリッド403により集められる。このうち、ある
エネルギー以下のものは負の電圧411が印加された第
2グリッド404により排除される。このため集められ
る2次電子は、図5a,bの斜線の部分のエネルギー領
域にあるものとなる。2次電子検出器406の出力電流
は、電流計407により測定される。ここで得られる電
流は図5a,bの斜線で示した面積に比例する。この面
積は、明らかに測定位置の電位により変化するため、こ
の電流を測定することにより測定位置の電位を測定する
ことが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、電子ビームを用いるために非測定試料を
含め装置全体を高真空状態ににする必要があるため装置
全体が大型化し、コストも高くなり、その測定手順も複
雑なものになるという問題点や、得られる信号の性質上
測定される試料の電位は相対的なものになり、絶対値を
測定するには、別の構成手段が必要になるという問題点
を有していた。
【0005】本発明は上記問題点に鑑み、集積回路自身
に非測定箇所の電位を外部に効率的かつ正確に伝達させ
る手段を持たせ、その手段により測定箇所の電位を外部
から容易に直接観察することができる集積回路を提供す
るものである。
【0006】また本発明は、測定導電体の絶対電位を測
定することが可能な電位観測装置を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
集積回路は、任意の電圧が印加された第1の導電体と、
この第1の導電体に接しトンネル電流が流れうる厚さを
もった絶縁体と、この絶縁体に接する第2の導電体と、
この第2の導電体に電位を与える電位制御手段と、前記
第2の導電体に接し可視光を透過する誘電体を備えると
いう構成を成すものである。
【0008】本発明の請求項2に係る集積回路は、上記
構成において誘電体が屈折率の異なる複数の誘電体から
なる光導波管であることを特徴とするものである。
【0009】本発明の請求項3に係る電位観測装置は、
上記構成を有する電位可観測集積回路と、前記集積回路
から放射される光のエネルギーを測定する光電子増倍管
と、前記光電子増倍管の出力を分析するマルチチャンネ
ルアナライザを備えるという構成を成すものである。
【0010】
【作用】本発明は請求項1に係る構成によって、任意の
電圧が印加された第1の導電体と、絶縁体を挟んで接触
し電位制御手段により電位が印加された第2の導電体と
の間にトンネル電流が流れることを可能にする。このト
ンネル電流は、絶縁体と導電体の界面に表面プラズモン
を励起し、この表面プラズモンがある波数を持つ光と結
合することにより発光現象が生じることが知られている
(「トンネル現象の物理と応用」:武内義尚 他編:1
987年発行、培風館)。このとき生じる光のエネルギ
ーの最大値は、第1の導電体と第2の導電体に印加され
た電位の差に等しい。故に生じる光のエネルギーを測定
するとにより、電位を観測することが可能である。
【0011】また本発明は請求項2に係る構成によっ
て、放出される光を任意の位置に導くことが可能であ
り、これにより光子の観測位置を電位の測定位置に無関
係に設定する事が可能である。
【0012】また本発明は請求項3に係る構成により、
放射される光のエネルギースペクトルを測定することに
より、測定導電体の絶対電位を測定することが可能であ
る。
【0013】
【実施例】(実施例1)以下本発明の一実施例の電位可
観測集積回路と電位観測装置について、図面を参照しな
がら説明する。
【0014】図1は本発明の実施例における電位可観測
集積回路の構成図を示すものである。図1において、ア
ルミ薄膜により構成される第1の導電体101には未知
の電位105が印加されているとする。102は第1の
導電体101上に堆積された厚さ3nmの酸化膜よりな
る絶縁体、103は酸化膜102上に堆積された厚さ2
0nmのアルミ薄膜よりなる第2の導電体、104は導
電体103上に形成されたSG(Si Glass)か
らなり、可視光を透過する誘電体、106は導電体10
3に任意の電位107を印加する電位制御手段、110
はSG104から放出される光の光路を示す。108は
光路上に置かれた光電子増倍管であり、109は光電子
増倍管からのエネルギースペクトルを分析するマルチチ
ャンネルアナライザである。
【0015】以上のように構成された電位可観測集積回
路と電位観測装置について、以下図1及び図2を用いて
その動作を説明する。
【0016】まず図2は放出される光のエネルギーの第
1の導電体101と第2の導電体103の間の電位差に
対する依存性を示す。いま第1の導電体101にある電
位が印加され、第2の導電体103に電位制御手段10
6により0Vの電位が印加されたとする。このとき、十
分に薄い絶縁体102をトンネル電流が流れる。このト
ンネル電流は、導電体表面の表面プラズモンを励起し、
この表面プラズモンが光子とカップリングすることによ
り発光現象となる(トンネル現象の物理と応用」:武内
義尚 他編:1987年発行、培風館参照)。また誘電
体104には、表面プラズモンと光子とのカップリング
を促進する働きがあり、誘電体104は必要不可欠では
ないが、この点に於て有る方が好ましい。この発光によ
り生じる光子のエネルギースペクトルは、図2のように
その最大エネルギーが、導電体間の電位差をVoとする
ときeVo(eV)となるように分布する。こうして発
光された光子は、光電子増倍管108により検出され電
流に変換されマルチチャンネルアナライザ109によっ
てそのスペクトルを分析される。したがって、分析され
たスペクトルの最大値を測定することにより第1の導電
体101の絶対電位Voを測定することができる。
【0017】このように構成された集積回路のトンネル
電流による可視光発光現象を用いることにより測定系を
高真空状態に置くことなく、電位を外部から観測するこ
とが可能となる。また、被測定物である第1の導電体1
01に対して、第2の導電体103は任意の大きさを設
定できるため可能な限り小さくすることにより、被測定
導電体に対する寄生容量を最小にすることができ、寄生
容量の増加に伴う集積回路の誤動作や信号遅延を生じさ
せることもない。
【0018】このような第1の導電体101を集積回路
内の任意の信号線とする事により、集積回路内の電位を
より簡易な装置で観測可能になる。また発光する光子の
エネルギーが可視領域となるため容易に高精度な分光が
可能であり、このことは、より高精度の電位観測が可能
であることを意味する。また、このような発光構造はプ
ロセスによらず構成することが可能であるため、あらゆ
る集積回路に応用が可能である。さらに複数箇所にこの
発光部を構成することにより、複数箇所の電位を同時に
観測することが可能となる。
【0019】また、この時電位制御手段106により、
測定対象以外の第2の導電体を適当な電位にする事によ
り測定対象以外の発光構造からの発光を抑制することが
でき、これによりノイズを減少することが可能である。
【0020】また、波数保存則から放出される光は第2
の導電体の法線方向に対してある特定の角度θの方向に
放出されるため検出器の指向性を角度θに合わせること
により測定箇所以外の発光現象によるノイズを低減する
ことが可能である。
【0021】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0022】図3は本発明の実施例における電位可観測
集積回路と電位観測装置の構成図を示すものである。図
3において、アルミ薄膜により構成される第1の導電体
101には未知の電位105が印加されているとする。
102は導電体101上に堆積された厚さ3nmの酸化
膜よりなる絶縁体、103は酸化膜102上に堆積され
た厚さ20nmのアルミ薄膜よりなる第2の導電体、3
10は第2の導電体103上に形成された屈折率n1の
誘電体、311は誘電体310を取り囲むように配置さ
れた屈折率n2の誘電体、106は導電体103に任意
の電位107を印加する電位制御手段、110は誘電体
310から放出される光の光路を示す。108は光路上
に置かれた光電子増倍管であり、109は光電子増倍管
からのエネルギースペクトルを分析するマルチチャンネ
ルアナライザである。
【0023】以上のように構成された電位可観測集積回
路と電位観測装置についてその動作を説明する。トンネ
ル電流により導電体表面から放射される光は、誘電体3
10中をθ方向に進む。このとき屈折率n2をn2=n
1×sinθになるようにするとこの光は、誘電体31
1で全反射され減衰する事なく伝搬していく。これによ
り、電位測定箇所で発生した光を発生箇所から任意の場
所に導くことが可能になる。このことにより、光の測定
箇所を集積回路の任意の場所に集めることが可能でり、
また非常に近接した複数箇所の電位を測定する際にそこ
からの光を互いに干渉することのないところまで導いた
後同時に測定することで、より精度の高い測定が可能と
なる。さらにこの導かれた光そのものを集積回路上に作
られた光を入力とする素子の入力光とすることも可能で
ある。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に係る構
成によって、トンネル電流による可視光発光現象を用い
ることにより、測定系を高真空状態に置く必要もないた
めより簡易な測定系で集積回路内の状態を破壊する事な
くその電位を測定することが可能である。被測定対象の
第1の導電体に対して、第2の導電体は任意の大きさを
設定できるため可能な限り小さくすることにより、被測
定導電体に対する寄生容量を最小にすることができ、寄
生容量の増加に伴う集積回路の誤動作や信号遅延を生じ
させることもない。また、発光する光子のエネルギーが
可視領域となるため簡易な装置でも高精度な分光が可能
であり、このことはより高精度の電位観測が容易に可能
であることを意味する。また、このような発光構造はプ
ロセスによらず構成することが可能であるため、あらゆ
る集積回路に応用が可能である。さらに複数箇所にこの
発光部を構成することにより複数箇所の電位を同時に観
測することが可能となる。また、この時電位制御手段に
より、測定対象以外の第2の導電体を適当な電位にする
と事により測定対象以外の発光構造からの発光を抑制す
ることができ、これによりノイズを減少することが可能
である。また、波数保存則から放出される光は第2の導
電体の法線方向に対してある特定の角度θの方向に放出
されるため検出器の指向性を角度θに合わせることによ
り測定箇所以外の発光現象によるノイズを低減すること
が可能である。
【0025】また本発明の請求項2に係る構成によって
放射された光を導く光導波管を設けることにより電位測
定箇所で発生した光を発生箇所から任意の場所に導くこ
とが可能になる。これにより、光の測定箇所を集積回路
の任意の場所に集めることが可能である。また非常に近
接した複数箇所の電位を測定する際にそこからの光を互
いに干渉することのないところまで導いた後同時に測定
することで、より精度の高い測定が可能となる。さらに
この導かれた光そのものを集積回路上に作られた光を入
力とする素子の入力光とすることも可能である。
【0026】また本発明の請求項3に係る構成によって
放射される光のエネルギースペクトルを測定することが
可能であり、このことから被測定導電体の絶対電位を測
定することが可能である。なを、エネルギースペクトル
の最大エネルギーから被測定導電体の絶対電位を測定す
る代わりにエネルギースペクトルの中のあるエネルギー
以上の光子数を計数することにより、より高速に電位の
相対値を求めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電位可観測集積
回路と電位観測装置の構成図
【図2】同実施例における動作説明図
【図3】本発明の第2の実施例における電位可観測集積
回路と電位観測装置の構成図
【図4】従来の被接触電位測定装置の概略図
【図5】従来の被接触電位測定装置の動作説明図
【符号の説明】
101 第1の導電体 102 絶縁体 103 第2の導電体 104 誘電体 106 電位制御手段 108 光電子増倍管 109 マルチチャンネルアナライザ 310 屈折率n1の誘電体 311 屈折率n2の誘電体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の電圧が印加された第1の導電体と、
    この第1の導電体に接しトンネル電流が流れうる厚さを
    もった絶縁体と、この絶縁体に接する第2の導電体と、
    この第2の導電体に電位を与える電位制御手段と、前記
    第2の導電体に接し可視光を透過する誘電体を備えるこ
    とを特徴とした電位可観測集積回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の誘電体が屈折率の異なる複
    数の誘電体からなる光導波管であることを特徴とする電
    位可観測集積回路。
  3. 【請求項3】任意の電圧が印加された第1の導電体と、
    この第1の導電体に接しトンネル電流が流れうる厚さを
    もった絶縁体と、この絶縁体に接する第2の導電体と、
    この第2の導電体に電位を与える電位制御手段と、前記
    第2の導電体に接し可視光を透過する誘電体を備えた電
    位可観測集積回路と、 この電位可観測集積回路より放射される光を入力とする
    光電子増倍管と、この光電子増倍管の出力を入力とし、
    その出力を分析するマルチチャンネルアナライザを備え
    ることを特徴とした電位観測装置。
JP28832391A 1991-11-05 1991-11-05 電位可観測集積回路及び電位観測装置 Pending JPH05129388A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8379287B2 (en) 2010-09-03 2013-02-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Surface plasmon polariton modulator

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8379287B2 (en) 2010-09-03 2013-02-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Surface plasmon polariton modulator
US8879138B2 (en) 2010-09-03 2014-11-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Surface plasmon polariton modulator

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