JPH05121234A - 超電導マグネツト - Google Patents
超電導マグネツトInfo
- Publication number
- JPH05121234A JPH05121234A JP28316191A JP28316191A JPH05121234A JP H05121234 A JPH05121234 A JP H05121234A JP 28316191 A JP28316191 A JP 28316191A JP 28316191 A JP28316191 A JP 28316191A JP H05121234 A JPH05121234 A JP H05121234A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- magnetic field
- magnet
- superconducting
- main coil
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 NMR分析用超電導マグネッにおける周辺空
間への漏洩磁界を簡便な方法により大幅に低減すること
にある。 【構成】 超電導マグネットのメイン・コイル1の外周
に、該コイルによる漏洩磁界を遮蔽することを目的とし
て、超電導線によるソレノイド・コイル2を該メイン・
コイル1と同心的に配置し、そのコイル2の超電導線の
終端同志を超電導接続する。
間への漏洩磁界を簡便な方法により大幅に低減すること
にある。 【構成】 超電導マグネットのメイン・コイル1の外周
に、該コイルによる漏洩磁界を遮蔽することを目的とし
て、超電導線によるソレノイド・コイル2を該メイン・
コイル1と同心的に配置し、そのコイル2の超電導線の
終端同志を超電導接続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NMR分析用あるいは
MRI用の高磁場装置として適した超電導マグネットに
関するものである。
MRI用の高磁場装置として適した超電導マグネットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】NMR(核磁気共鳴)を利用して物質中
の原子の状態を調べる化学分析装置は、超電導マグネッ
トを使った高磁場装置により、微量生理活性物質や、た
んぱく質など生体高分子の研究に利用されている。ま
た、資料の局所の核についての情報をNMRの手法で映
像化するMRI(核磁気共鳴映像法)へ発展し、新しい
無侵襲性の生体検索手法として注目を集めている。最
近、脳などの診断に用いられるようになってきたNMR
−CT(核磁気共鳴コンピューター断層撮影法)は、超
電導マグネットを利用したNMR化学分析装置の応用例
である。
の原子の状態を調べる化学分析装置は、超電導マグネッ
トを使った高磁場装置により、微量生理活性物質や、た
んぱく質など生体高分子の研究に利用されている。ま
た、資料の局所の核についての情報をNMRの手法で映
像化するMRI(核磁気共鳴映像法)へ発展し、新しい
無侵襲性の生体検索手法として注目を集めている。最
近、脳などの診断に用いられるようになってきたNMR
−CT(核磁気共鳴コンピューター断層撮影法)は、超
電導マグネットを利用したNMR化学分析装置の応用例
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、超電導マグネ
ットは、(1) 空心マグネットであること、(2) 発生磁界
が高いこと、(3) 比較的にマグネットが大型化すること
等の特異性のために、マグネットの周辺の空間に大きな
漏洩磁界を形成し、これが周辺空間の安全性や設置器具
に対して悪影響を与える。一例として、14T(テラ
ス)NMR分析用高磁界マグネットにおける漏洩磁界の
状況を図3に示す。
ットは、(1) 空心マグネットであること、(2) 発生磁界
が高いこと、(3) 比較的にマグネットが大型化すること
等の特異性のために、マグネットの周辺の空間に大きな
漏洩磁界を形成し、これが周辺空間の安全性や設置器具
に対して悪影響を与える。一例として、14T(テラ
ス)NMR分析用高磁界マグネットにおける漏洩磁界の
状況を図3に示す。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、周辺空間への漏洩磁界を簡便な方法により、大幅に
低減することにある。
し、周辺空間への漏洩磁界を簡便な方法により、大幅に
低減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の超電導マグネットは、超電導マグネットのメ
イン・コイル(即ちその機能上、本来必要なコイル)の
外周に、該メイン・コイルによる漏洩磁界を遮蔽するこ
とを目的として、超電導線によるソレノイド・コイル
(以下シールド・コイルと称する)を該メイン・コイル
と同心的に配置し、そのコイルの超電導線の終端同志を
超電導接続した構成のものである。
に本発明の超電導マグネットは、超電導マグネットのメ
イン・コイル(即ちその機能上、本来必要なコイル)の
外周に、該メイン・コイルによる漏洩磁界を遮蔽するこ
とを目的として、超電導線によるソレノイド・コイル
(以下シールド・コイルと称する)を該メイン・コイル
と同心的に配置し、そのコイルの超電導線の終端同志を
超電導接続した構成のものである。
【0006】
【作用】閉ループをなすシールド・コイルをメイン・コ
イルの外周に同心的に配置した場合、メイン・コイルよ
り発生する磁束線のうちシール・ドコイルに鎖交する磁
束を打ち消すようにシールド・コイル内に電流が誘起さ
れ、その結果、マグネット外方の磁束は著しく小さく抑
えられる。従って、磁界分布は図2のようになり、シー
ルド・コイルを施してない場合(図3)に比べ、マグネ
ット周辺、特に必要な水平方向外方の磁界が大幅に低減
される。
イルの外周に同心的に配置した場合、メイン・コイルよ
り発生する磁束線のうちシール・ドコイルに鎖交する磁
束を打ち消すようにシールド・コイル内に電流が誘起さ
れ、その結果、マグネット外方の磁束は著しく小さく抑
えられる。従って、磁界分布は図2のようになり、シー
ルド・コイルを施してない場合(図3)に比べ、マグネ
ット周辺、特に必要な水平方向外方の磁界が大幅に低減
される。
【0007】シールド・コイルの超電導線材の材質とし
ては、NbTiとCuの複合体が一般的であるが、必ず
しもこれに限るものではなく、NbTiとAl,あるい
はNbとCuまたはAl,Nb3 SnとCuまたはAl
等を用いることもできる。また場合によっては、液体窒
素温度で超電導性を有するY−Ba−Cu−O,Bi−
Sr−Ca−Cu−O等の酸化物超電導体を用いること
もできる。
ては、NbTiとCuの複合体が一般的であるが、必ず
しもこれに限るものではなく、NbTiとAl,あるい
はNbとCuまたはAl,Nb3 SnとCuまたはAl
等を用いることもできる。また場合によっては、液体窒
素温度で超電導性を有するY−Ba−Cu−O,Bi−
Sr−Ca−Cu−O等の酸化物超電導体を用いること
もできる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
て詳述する。
【0009】図1は、14T(テラス)NMR分析用の
超電導マグネットの構造を示したもので、図中、1はN
MR分析の機能を担うメイン・コイル,2はメイン・コ
イルによるマグネット周辺に発生する漏洩磁界を遮蔽す
るシールド・コイル,3はメイン・コイル1及びシール
ド・コイル2を収納するクライオスタットである。シー
ルド・コイル2は、メイン・コイル1の外周にメイン・
コイルと同軸に配設された超電導コイル(通常ソレノイ
ド・コイル)であり、このシールド・コイル2の超電導
線の終端同志は互いに超電導接続した状態にしてある。
超電導マグネットの構造を示したもので、図中、1はN
MR分析の機能を担うメイン・コイル,2はメイン・コ
イルによるマグネット周辺に発生する漏洩磁界を遮蔽す
るシールド・コイル,3はメイン・コイル1及びシール
ド・コイル2を収納するクライオスタットである。シー
ルド・コイル2は、メイン・コイル1の外周にメイン・
コイルと同軸に配設された超電導コイル(通常ソレノイ
ド・コイル)であり、このシールド・コイル2の超電導
線の終端同志は互いに超電導接続した状態にしてある。
【0010】シールド・コイルの超電導線材には一般的
なNbTiとCuの複合体を用いているが、必ずしもこ
れに限るものではなく、NbTiとAl,あるいはNb
とCuまたはAl,Nb3 SnとCuまたはAl等を用
いることもできる。また場合によっては、液体窒素温度
で超電導性を有するY−Ba−Cu−O,Bi−Sr−
Ca−Cu−O等の酸化物超電導体を用いることもでき
る。
なNbTiとCuの複合体を用いているが、必ずしもこ
れに限るものではなく、NbTiとAl,あるいはNb
とCuまたはAl,Nb3 SnとCuまたはAl等を用
いることもできる。また場合によっては、液体窒素温度
で超電導性を有するY−Ba−Cu−O,Bi−Sr−
Ca−Cu−O等の酸化物超電導体を用いることもでき
る。
【0011】上記構成において、メイン・コイル1に磁
界を発生させて行くと、マイスナー効果及び電磁的反作
用により、メイン・コイル1により発生する磁束線のう
ちシール・ドコイル2に鎖交する磁束を打ち消すよう
に、閉ループをなすシールド・コイル2内に電流が誘起
され、その結果、マグネット外方の磁束は著しく小さく
抑えられる。シールド・コイル2の漏洩磁束抑止効果
を、図2と図3に磁界分布の比較で示す。
界を発生させて行くと、マイスナー効果及び電磁的反作
用により、メイン・コイル1により発生する磁束線のう
ちシール・ドコイル2に鎖交する磁束を打ち消すよう
に、閉ループをなすシールド・コイル2内に電流が誘起
され、その結果、マグネット外方の磁束は著しく小さく
抑えられる。シールド・コイル2の漏洩磁束抑止効果
を、図2と図3に磁界分布の比較で示す。
【0012】図3は、シールド・コイル2を施さないメ
イン・コイル1のみの場合のマグネット周辺の漏洩磁界
を示す。図3から分かるように、水平方向(コイル半径
方向)に見て、マグネット中心から2m,即ちクライオ
表面から1mの点の磁界は63Gauss,同じくクラ
イオ表面から2mの点の磁界は16Gaussある。こ
れに対し、図2はシールド・コイル2を施した場合のマ
グネット周辺の漏洩磁界を示すもので、これによれば水
平方向クライオ表面から1mの点の磁界は0.1Gau
ss以下、クライオ表面から2mの点の磁界は0.2G
aussに低減されている。通常問題視される5Gau
ssラインは、無施策の場合はクライオ表面から4mの
ものが、本発明を実施することによりクライオ表面から
0.7mに低減される。
イン・コイル1のみの場合のマグネット周辺の漏洩磁界
を示す。図3から分かるように、水平方向(コイル半径
方向)に見て、マグネット中心から2m,即ちクライオ
表面から1mの点の磁界は63Gauss,同じくクラ
イオ表面から2mの点の磁界は16Gaussある。こ
れに対し、図2はシールド・コイル2を施した場合のマ
グネット周辺の漏洩磁界を示すもので、これによれば水
平方向クライオ表面から1mの点の磁界は0.1Gau
ss以下、クライオ表面から2mの点の磁界は0.2G
aussに低減されている。通常問題視される5Gau
ssラインは、無施策の場合はクライオ表面から4mの
ものが、本発明を実施することによりクライオ表面から
0.7mに低減される。
【0013】上記図2と図3の比較から明らかなよう
に、シールド・コイル2の漏洩磁束抑止効果は著しく顕
著である。また具体的に、シールド・コイル2の超電導
線としてNbTi/CuのいわゆるNbTi線材を用い
ると、シールド・コイルの位置する磁界は0.1Tにも
満たない低い磁界であるため、シールド・コイル2の超
電導線の磁界電流密度は著しく高く、シールド・コイル
2としては肉厚の小なるコイルを用いることができ、シ
ールド・コイル2の線材を効率的に利用することができ
る。
に、シールド・コイル2の漏洩磁束抑止効果は著しく顕
著である。また具体的に、シールド・コイル2の超電導
線としてNbTi/CuのいわゆるNbTi線材を用い
ると、シールド・コイルの位置する磁界は0.1Tにも
満たない低い磁界であるため、シールド・コイル2の超
電導線の磁界電流密度は著しく高く、シールド・コイル
2としては肉厚の小なるコイルを用いることができ、シ
ールド・コイル2の線材を効率的に利用することができ
る。
【0014】NMR分析コイルにおいては、メイン・コ
イル1の終端は永久電流スイッチと超電導接続されて、
高度の磁場安定度の下に使用されるが、本発明によるシ
ールド・コイル2も終端が超電導接続されてなるもの
故、やはり永久電流モードで運転され、NMRマグネッ
トに必要な高度の磁場安定度が損なわれることはない。
イル1の終端は永久電流スイッチと超電導接続されて、
高度の磁場安定度の下に使用されるが、本発明によるシ
ールド・コイル2も終端が超電導接続されてなるもの
故、やはり永久電流モードで運転され、NMRマグネッ
トに必要な高度の磁場安定度が損なわれることはない。
【0015】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、マグネッ
トにさほど大型化,重量化をもたらすことなく、簡便,
単純な構造により、マグネット周辺の漏洩磁界を大幅に
低減することができる。従って、強力な磁場内で体内の
水素原子(プロトン)に磁気共鳴を起こさせるNMR−
CT等において、高度の磁場安定度を維持しつつ所望の
断層像を得ることができる。
トにさほど大型化,重量化をもたらすことなく、簡便,
単純な構造により、マグネット周辺の漏洩磁界を大幅に
低減することができる。従って、強力な磁場内で体内の
水素原子(プロトン)に磁気共鳴を起こさせるNMR−
CT等において、高度の磁場安定度を維持しつつ所望の
断層像を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例に係るNMR分析用の超電導
マグネットの構成を示す概略断面図である。
マグネットの構成を示す概略断面図である。
【図2】本発明に従いシールド・コイルを付加した場合
の超電導マグネット周辺の磁界分布を示す図。
の超電導マグネット周辺の磁界分布を示す図。
【図3】機能上必要なメイン・コイルのみの場合の超電
導マグネットの磁界分布を示す図である。
導マグネットの磁界分布を示す図である。
1 メイン・コイル 2 シールド・コイル 3 クライオスタット
Claims (1)
- 【請求項1】 超電導マグネットのメイン・コイルの外
周に、該メイン・コイルによる漏洩磁界を遮蔽すること
を目的として、超電導線によるソレノイド・コイルを該
メイン・コイルと同心的に配置し、そのコイルの超電導
線の終端同志を超電導接続したことを特徴とする超電導
マグネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28316191A JPH05121234A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 超電導マグネツト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28316191A JPH05121234A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 超電導マグネツト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05121234A true JPH05121234A (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=17661983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28316191A Pending JPH05121234A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 超電導マグネツト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05121234A (ja) |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP28316191A patent/JPH05121234A/ja active Pending
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