JPH0511843Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、人体又は動物の体内に血管を通して
挿入し、圧力（血圧）を測定する生体用圧力セン
サに係り、特に心臓の僧房弁、大動脈弁などの弁
を通り易くするために先端を丸めたピツグテール
を挿通し測定精度を向上するに好適なピツグテー
ルカテーテルタイプ圧力計に関する。

〔従来の技術〕

従来のピツグテールカテーテルタイプ圧力計に
おいては、第３図に示されるように、カテーテル
３の端部に圧力チツプを内蔵した受圧部１１を設
け、さらに端部の先端に中継ジヨイント１０を介
してピツグテール１を接続していた。このため、
ピツグテール１あるいはカテーテル３に応力が加
わつた時、中継ジヨイント１０の剛性が高いこと
に原因して歪みが受圧部１１に集中することがあ
る。

そして受圧部１１の構造は第４図に示されるよ
うに、可撓性を有する樹脂製のカテーテル（細
管）３の受圧口に対向してカテーテル３の先端部
内に挿着した台座１２と、この台座１２に絶縁膜
５を介して搭載した受感ダイヤフラムを備えた圧
力チツプ６と、この圧力チツプ６に接続した少く
とも１本以上のリード線７と、受圧口と圧力チツ
プ６との間に設けた絶縁性と弾力性とを有する保
護膜８とからなる構造である。（特公昭59−21495
号公報参照） このため、例えば生体の細い血管や心臓の僧房
弁、大動脈弁を通して挿入する時、又はカテーテ
ルに曲げる力が加わつた時、樹脂製のピツグテー
ル又はカテーテルが変形してシリコンゴム製の保
護膜を圧縮あるいは伸張し、中継ジヨイントの剛
性が高いため受圧部に変形が集中した場合、その
力がダイヤフラムを歪ませて実際の生体内の圧力
に無関係な出力を生じさせる。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来のピツグテールカテーテルタイプ圧力計に
あつては、生体内の圧力が低い部位、あるいは到
達するまでに非常に細い血管等を通らなけらばな
らない部位等ではピツグテール又はカテーテルの
変形によつて圧力測定の精度が得られない問題点
があつた。

本考案の目的は、ピツグテール又はカテーテル
の曲げによる受圧部への応力集中を緩和し、正確
に生体内の圧力を測定することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的は、高剛性部材に圧力センサを搭載
した受圧部をピツグテールとカテーテルの間に配
置したことによりを達成される。

上記の目的は、前記受圧部が、生体内の圧力を
測定する圧力センサと、金属からなり該圧力セン
サのそれぞれの側面を内面に接着しそれぞれの端
部を前記ピツグテールとカテーテルに挿入した内
のパイプと、金属からなり前記圧力センサの部分
に開口部を設け該内パイプに周接し前記ピツグテ
ールとカテーテルと同外径を有する外パイプとを
有することによりを達成される。

〔作用〕

上記構成によれば、ピツグテールとカテーテル
の何れの側から曲げ力が加わつても受圧部は高剛
性であるから、圧力センサはその影響を受けず正
確な生体内の圧力を測定出来る。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図及び第２図を参照し
ながら説明する。

第１図及び第２図に示されるように、カテーテ
ル（細管）３の端部に設けた受圧部１１に台座を
介して圧力チツプ６を内蔵し、端部の先端にピツ
グテール１を接続したピツグテールカテーテルタ
イプ圧力計において、受圧部１１を保護しかつ台
座を兼ねてそれぞれの端部をカテーテル３とピツ
グテール１とに嵌着した内パイプ４と、この内パ
イプ４に周接するとともにそれぞれの端部をカテ
ーテル３とピツグテール１とに接続した外パイプ
２とを設けた構成とし、内パイプ及び外パイプは
金属製とする。例えば、ステンレス鋼製の内パイ
プ４内に、絶縁膜５を介してシリコン半導体製の
圧力チツプ６を接着する。そして圧力チツプ６は
内パイプ４の中に通したリード線７と接続する。
これに例えばステンレス鋼製の外パイプ２をエピ
キシ樹脂剤等を使用してカテーテル３とピツグテ
ール１とに段差なく接続し接着する。さらに、圧
力チツプ６の前方側（先端）に樹脂製のピツグテ
ール１を、そしてリード線７側にカテーテル３を
接着する。また、リード線７はカテーテル３中を
通り、コネクタ（図示せず）に配線される。圧力
チツプ６は絶縁及び破損防止のため、シリコンゴ
ム等の保護膜８でシールされる。そして、内パイ
プ４先端部はあらかじめ、あるいは組付中に封止
剤９で封止される。

本実施例の具体例として、直径1.2mm、長さ14
mmのSUS304製の内パイプ４に圧力チツプ６を接
着し、直径0.1mmのエナメル銅線５本をリード線
７として接続した。これに外径２mm、内径1.2mm
のSUS304製の外パイプ２をエポキシ樹脂剤で接
着し、直径２mm、巻き径15mmのポリウレタン製の
ピツグテール１及び直径２mmのポリエステル製カ
テーテル３に接着した。

本考案の作用として、ピツグテールは変形の影
響を恐れることなく心臓の僧房弁、大動脈弁を通
過させることができ、カテーテルとピツグテール
の歪は圧力チツプに伝えられず、正確な圧力測定
が可能となる。そして圧力チツプは保護膜８を介
して圧力をうけ、これを電気信号に変換して出力
する。

〔考案の効果〕

本考案によれば、ピツグテールとカテーテルの
何れの側から曲げ力が加わつても受圧部は高剛性
であるから、圧力センサはその影響を受けず正確
な生体内の圧力を測定出来る効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２
図は第１図の受圧部の拡大図、第３図は従来の技
術を示す部分断面図、第４図は第３図の受圧部の
拡大図である。 １……ピツグテール、２……外パイプ、３……
カテーテル、４……内パイプ、６……圧力チツ
プ、１１……受圧部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 高剛性部材に圧力センサを搭載した受圧部を
   ピツグテールとカテーテルの間に配置したこと
   を特徴とするピツグテールカテーテルタイプ圧
   力計。 ２ 前記受圧部は、生体内の圧力を測定する圧力
   センサと、金属からなり該圧力センサのそれぞ
   れの側面を内面に接着しそれぞれの端部を前記
   ピツグテールとカテーテルに挿入した内パイプ
   と、金属からなり前記圧力センサの部分に開口
   部を設け該内パイプに周接し前記ピツグテール
   とカテーテルと同外径を有する外パイプとを有
   することを特徴とする請求項１に記載のピツグ
   テールカテーテルタイプ圧力計。