JPH05111538A - 温熱治療用アプリケータ - Google Patents

温熱治療用アプリケータ

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Publication number
JPH05111538A
JPH05111538A JP27564591A JP27564591A JPH05111538A JP H05111538 A JPH05111538 A JP H05111538A JP 27564591 A JP27564591 A JP 27564591A JP 27564591 A JP27564591 A JP 27564591A JP H05111538 A JPH05111538 A JP H05111538A
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JP
Japan
Prior art keywords
electrode
applicator
liquid bag
sar
substance
Prior art date
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Pending
Application number
JP27564591A
Other languages
English (en)
Inventor
Isamu Narabayashi
勇 楢林
Takeshi Kawai
武司 河合
Tomoaki Tatsumi
智章 辰巳
Kazuo Yanai
一夫 谷内
Noriyuki Takahashi
則幸 高橋
Atsushi Shimoyama
淳 下山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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Publication of JPH05111538A publication Critical patent/JPH05111538A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 患者に疼痛や熱感等を与えずに安全な加温治
療を施すことができる温熱治療用アプリケータを提供す
ることである。 【構成】 アプリケータは、電極取付体1と、この電極
取付体1に水密に取付けた液バッグ2とを備え、電極取
付体1は下部の開口に固定された電極3を有し、液バッ
グ2内において、電極3の周縁に取付具11が固定さ
れ、この取付具11の周端に環状の低SARの挿入体1
0が付設されている。 【作用】 冷却液7は、流入口5から入り、電極3を包
囲するように液バッグ2内を循環し、流出口6から出
る。この冷却液7に高SAR領域が出現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、温熱治療用アプリケ
ータに関し、詳細には癌や腫瘍等の治療に使用される温
熱治療装置のアプリケータに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる誘電加温式の温熱治療装置は、
患部を平板状の電極で挟み、電極間に高周波電圧を印加
して、癌、腫瘍等の患部を加温し、細胞組織を壊死させ
るものであり、この温熱治療装置にアプリケータが備え
られている。図5に示すように、アプリケータ30は、
一般に偏平な筒体(電極取付体)31の内部に電極(図
示せず)を設け、筒体31にこれとほぼ同じ大きさの液
バッグ32を取付けたものである。電極には給電線(図
示せず)が接続され、給電線を通じて電力が電極に供給
される。又、液バッグ32には冷却液循環用の液パイプ
(図示せず)が連結され、液パイプを介して液バッグ3
2内を冷却液が循環する。
【0003】温熱治療に際しては、図5に示すように、
生体Aの癌や腫瘍等の患部を挟むように生体Aに一対の
アプリケータ30を対向させて押し当てる。そして、両
電極間に高周波電圧を印加して、患部を加温治療する。
通常は、異なる大きさの複数組のアプリケータが用意さ
れ、患部や症例に応じて使い分けられる。例えば、頭頸
部では小さなアプリケータを用い、浅在部では患部側に
小さなアプリケータ、その反対側に大きなアプリケータ
を使用する。
【0004】しかしながら、図5に示すようなアプリケ
ータを用いた温熱治療では、患者が生体表面の温度上昇
による疼痛や熱感等を訴えることが多く、生体Aの深部
を加温するのに十分な電力を印加できない場合が多々あ
る。そこで、図6に示すように、アプリケータ30と生
体Aとの間にボーラス33を介在させることも行われて
いる。このボーラス33は、内部に冷却液を循環させて
使用するのが一般的であり、これを用いることにより、
患者の愁訴をかなり減らすことができる。しかし、電力
印加時にボーラス33の内部で高周波電力が相当損失し
てしまうため、多大な電力を印加しないと十分な加温を
行うことができない。ここに、ボーラス33の内部の冷
却液が循環しているので、冷却液自体は発熱しないよう
に考えられるが、実際には特に循環を止めると冷却液の
発熱量は大になる。又、ボーラス33で覆われていない
生体Aの体表面温度が上昇するという不具合が生ずる恐
れもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、温熱療法に
おいては、SAR(Specific Absorption Rate)という
概念がある。これは、外部から加えられたエネルギーに
よる発熱分を示し、一般に単位質量当たりの電力値で表
される。従って、SARが大きいほど、発熱量が大きい
ことになる。一方、温熱治療時に生ずる上記疼痛や熱感
等の問題は、このSARに加えて、アプリケータ(即ち
液バッグ)又はボーラスと生体との接触面積が関係す
る。即ち、SARが大きいほど、また接触面積が小さい
ほど、患者は疼痛や熱感等を訴え易い。
【0006】これら疼痛や熱感等が起き易い部位は、従
来から臨床側より報告されており、誘電加温の理論解析
によって初めて明らかにされた。これに基づいて、図5
に示すアプリケータ30で疼痛や熱感等が出現し易い部
位をで囲んである。この部分は、高SARを示す領域で
あり、また患者の体動により液バッグ32との接触面積
が常に変動するところであるため、特に接触面積が小さ
くなった時に疼痛や熱感等を訴えることが多い。
【0007】ボーラス33を用いた図6の場合でも、生
体Aの表面とボーラス33との接触部分に高SAR領域
(で囲む部分)が現出しているが、ボーラス33が生体
表面を広く覆っているために接触面積が大きく、アプリ
ケータ30のみを使用する場合よりも愁訴は遙に少な
い。しかし、ボーラス33で覆われていない生体表面に
も高SAR領域が現れるため、この部分の温度上昇は十
分に有り得ることである。
【0008】従って、本発明の目的は、上記問題点に鑑
み、患者に疼痛や熱感等を与えずに安全な加温治療を施
すことができる温熱治療用アプリケータを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の温熱治療用アプリケータは、電極と、この
電極と対象生体との間に介在させる低SARの物質とを
有することを特徴とする。低SARの物質により、生体
表面には高SAR領域は出現しなくなる。このため、図
5や図6にで示す高SAR領域が逆に低SAR領域に変
わり、患者の疼痛や熱感等に対する愁訴が大幅に減る。
更に、愁訴が減るため、生体の深部まで加温するのに十
分な電力を印加できるようになり、治療成績が良くな
る。
【0010】本発明のアプリケータは、低SARの物質
を有することが基本であり、患者の愁訴を減らすことが
できれば、低SARの物質の配置については特に限定は
ない。具体的には、 態様:低SARの物質を電極に取付ける。 態様:電極を液バッグで包囲し、この液バッグに低S
ARの物質を取付ける。 態様:電極を液バッグで包囲し、この液バッグに当接
する分離液バッグに低SARの物質を取付ける。 の3例が示される。態様〜のいずれの場合も上記作
用効果が大差無く得られる。
【0011】又、低SARの物質において、SARを算
出するための理論式を下記に示す。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】
【数3】
【0015】但し、Wh :高周波による発熱(W/
3 ) φ :電位(V) ε :誘電率(F/m) σ :導電率(S/m) E :電界強度(V/m) ρ :体積密度(kg/m3 ) これらの式(1)〜(3)から、SARを小さくするた
めには、次の〜の条件が定まる。 :ρを大きくする〔式(3)参照〕。 :Wh を小さくするために、σを小さくする〔式
(2)参照〕。 :φを小さくするために、εを大きくする〔式(1)
参照〕。 :Eはφを微分して得られるベクトル量であることか
ら、Eを小さくするために、使用する物質の体積を或る
程度大きくする(薄板状の物質は使用しない方がよ
い)。 これより、上記条件〜の少なくとも1つを満足する
ように設定すれば、SARを小さくすることができる。
具体的に、使用する低SARの物質のSARとしては、
最大SARの20%程度以下であることが好ましく、こ
れを満たす物質としては、単胞シリコンスポンジ、発泡
スチロール等が挙げられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の温熱治療用アプリケータを実
施例に基づいて説明する。但し、アプリケータを装備す
る温熱治療装置は従来のままでよく、ここでは装置の説
明は省略する。前述したように、本発明のアプリケータ
は、電極と低SARの物質とを有することを基本構成と
するが、態様としては上記〜がある。まず、態様
のアプリケータの概略構成を図1に示す。このアプリケ
ータでは、電極20に低SARの物質21が直接取付け
られ、生体Aには、分離液バッグ22を介して押し当て
る。低SARの物質21は適度の柔軟性を持っているた
め、アプリケータを生体Aに押し付けた時に、分離液バ
ッグ22の形状に対応して変形し、低SARの物質21
と分離液バッグ22とは密着する。
【0017】態様のアプリケータの概略構成を図2に
示す。このアプリケータは、電極20が液バッグ23で
覆われたものであり、液バッグ23の外側に低SARの
物質21が取付けられている。生体Aの適用は、同様に
分離液バッグ22を介して行い、低SARの物質21は
分離液バッグ22に密着変形する。態様のアプリケー
タでは、図3に示すように、電極20は液バッグ23で
覆われているが、低SARの物質21は分離液バッグ2
2に取付けられている。図1〜図3には片方のアプリケ
ータしか示していないが、勿論、生体Aには両方のアプ
リケータを装着する。又、液バッグ22、23内は、冷
却液(例えば生理食塩水、蒸留水)が循環しており、液
バッグ22、23は一定温度に保たれる。
【0018】次に、態様〜のうち、態様のアプリ
ケータを取り上げ、これの詳細な構造について述べる。
図4はその一部破断正面図である。このアプリケータ
は、液バッグの内側に低SARの物質が取付けられたも
のであり、電極3を有する電極取付体1と、この電極取
付体1に取付けられた液バッグ2とを備える。電極取付
体1の下部は円形状に開口しており、その開口を塞ぐよ
うな形態で円板状の電極3が開口部に固定されている。
この電極3は、電極取付体1の上部に突設した給電ブロ
ック4に一体に接続され、温熱治療装置からの高周波が
給電ブロック4を通じて電極3に供給される。
【0019】液バッグ2は、電極取付体1の周囲に隙間
無く嵌合しており、これによりアプリケータが水密構造
となる。電極取付体1に設けた流入口5と流出口6は液
バッグ2内の空間(循環液流路)に連通し、温熱治療装
置から送られてくる冷却液7は、流入口5から液バッグ
2内に進入し、電極3を包囲するように液バッグ2内を
循環して、流出口6から出る(図中の矢印参照)。
【0020】又、液バッグ2の内周面には、アプリケー
タを生体に押付けた時の痛感を和らげるための緩衝材8
が付設されている。液バッグ2内において、電極3の付
近には、低SARの物質として環状の挿入体10が配設
されている。この実施例では、挿入体10は円板状の取
付具11の周端に固定され、取付具11の周縁に形成し
たフック11aを電極3の周縁に引っ掛けることによ
り、挿入体10が電極3に取付けられている。
【0021】なお、低SARの物質を液バッグ内に配置
する場合、この物質の近傍には、一般にエッジ効果或い
は歪んだ電界の集中による高SAR領域が出現する。従
って、生体表面又はその近傍に高SAR領域が発生する
のを防ぐためには、このように低SARの物質である挿
入体10を特に液バッグ2内の電極3に近い側に設ける
ことが望ましい。
【0022】かかる構造のアプリケータでは、高SAR
領域は、液バッグ2内の冷却液7に出現し、図5に示す
液バッグと生体表面との接触面や、図6に示すボーラス
と生体表面との接触面には発生しない。このため、患者
の愁訴が減るだけでなく、安全な温熱治療を行うことが
できる。しかも、冷却液7の発熱は循環によって直ちに
排出されるので、アプリケータ自体の温度は上がらな
い。又、愁訴が減るため、生体の深部まで加温するのに
十分な電力を印加できるようになると共に、患部の温度
を速やかに所望値まで上昇させることができるようにな
り、治療成績が向上する。
【0023】
【発明の効果】本発明の温熱治療用アプリケータは、以
上説明したように、低SARの物質を有するので、下記
の効果を有する。 (1)生体表面に高SAR領域が出現しなくなるため、
患者の疼痛や熱感等に対する愁訴が減る。 (2)(1)により、生体の深部まで加温するのに十分
な電力を生体に印加できる。 (3)(2)により、患部を速やかに目的温度まで上昇
させることができる。 (4)(1)と(2)により、温熱治療の安全性が高ま
ると共に、治療成績が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の態様に係るアプリケータの生体への
適用例を示す説明図である。
【図2】本発明の態様に係るアプリケータの生体への
適用例を示す説明図である。
【図3】本発明の態様に係るアプリケータの生体への
適用例を示す説明図である。
【図4】本発明の態様に係るアプリケータの一部破断
正面図である。
【図5】従来のアプリケータの生体への適用例を示す説
明図である。
【図6】従来のアプリケータの生体への別の適用例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 電極取付体 2、23 液バッグ 3、20 電極 7 冷却液 10、21 低SARの挿入体(物質) 22 分離液バッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 則幸 京都市下京区中堂寺南町17番地 サイエン スセンタービル 株式会社オムロンライフ サイエンス研究所内 (72)発明者 下山 淳 京都市下京区中堂寺南町17番地 サイエン スセンタービル 株式会社オムロンライフ サイエンス研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極と、この電極と対象生体との間に介在
    させる低SARの物質とを有することを特徴とする温熱
    治療用アプリケータ。
  2. 【請求項2】前記低SARの物質を電極に取付けたこと
    を特徴とする請求項1記載の温熱治療用アプリケータ。
  3. 【請求項3】前記電極を液バッグで包囲し、この液バッ
    グに低SARの物質を取付けたことを特徴とする請求項
    1記載の温熱治療用アプリケータ。
  4. 【請求項4】前記電極を液バッグで包囲し、この液バッ
    グを当接する分離液バッグに低SARの物質を取付けた
    ことを特徴とする請求項1記載の温熱治療用アプリケー
    タ。
JP27564591A 1991-10-23 1991-10-23 温熱治療用アプリケータ Pending JPH05111538A (ja)

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JP27564591A JPH05111538A (ja) 1991-10-23 1991-10-23 温熱治療用アプリケータ

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JP27564591A JPH05111538A (ja) 1991-10-23 1991-10-23 温熱治療用アプリケータ

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ID=17558354

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JP27564591A Pending JPH05111538A (ja) 1991-10-23 1991-10-23 温熱治療用アプリケータ

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JP (1) JPH05111538A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100825872B1 (ko) * 2007-01-17 2008-04-28 전명기 피부마사지용 냉각형 고주파 전극
WO2015163628A1 (ko) * 2014-04-25 2015-10-29 주식회사 유니온메디칼 고주파 온열치료기용 핸드피스
WO2018147309A1 (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 協栄ハイパーサーミア株式会社 高周波温熱治療装置

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KR100825872B1 (ko) * 2007-01-17 2008-04-28 전명기 피부마사지용 냉각형 고주파 전극
WO2015163628A1 (ko) * 2014-04-25 2015-10-29 주식회사 유니온메디칼 고주파 온열치료기용 핸드피스
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